窓辺でお茶を

窓辺でお茶を

January 4, 2008
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カテゴリ: 舞台
 今年最初の観劇です。東京宝塚劇場にて星組公演「エル・アルコン ― 鷹」「レビュー・オルキス 蘭の星」を観ました。面白かったです!「シークレットハンター」以来の子供の頃のワクワク感をたっぷり味わってきました。歌舞伎と同様、大衆演劇が洗練された宝塚の面目躍如です。

 原作は青池保子さんなだけあって、登場する男性が格好いい。主演の安欄けいさん演ずるティリアンは七つの海を制するという野望のためなら、手段をいとわない、冷酷な男。女性の扱いや雰囲気がちょっと雷蔵の眠狂四郎を連想させます。なかなか官能的。でも、狂四郎のように孤独なニヒリストではなく、スペイン人の血を引き、スペインに内通していながら、英国海軍に属し、順調に出世しています。行く手を阻もうとするのは、父をティリアンに無実の罪で処刑され、復讐を心に誓って海賊となったルミナス(柚希礼音さん)とフランス貴族の称号を持つ女海賊で通称フルール・ブランシュことギルダ(遠野あすかさん)。ギルダは代々の領地である島をスペインに狙われ、スペインのために動いているティリアンを憎んでいました。もちろん憎みっぱなしでは終わりません…

 時代はエリザベス1世の頃。おりしもネーデルランドがスペインから独立しようとしています。それを阻もうとするスペインと、同じプロテスタントとして独立を支援するイギリスが覇権を争っています。歴史には弱いのですが、たしか、スペインもネーデルランドもハプスブルク家が治めていたのですよね。スペインのフィリップとはフェリペ何世だっけ?などと思いつつ観ていました。(余談ですが、その頃、海賊女王と呼ばれた女性が実在していました。アイルランドに城を構えるオマリー家のグレースで、アイルランドに侵攻しようとするイングランドに抵抗して戦いを指揮し、何度も捕まっては救出され、晩年にはエリザベス女王に対面し、お互い理解しあったと言われています。ミュージカルになっているそうですね。)

 いわゆるコスチュームプレイで衣装も豪華で、物語のスケールも壮大で、原作は買ったけれど読んでいなかったので、この先どうなるのかと本当にドキドキしてしまいました。せりを多用していたのも印象的でした。休憩時間も興奮冷めやらぬ状態でした。

 休憩後は「レビュー・オルキス 蘭の星」。蘭をモチーフに華やかな舞台が繰り広げられます。アルゼンチンのコロン劇場バレエ団の芸術監督を務めるオスカル・アライス氏が振り付けを担当している部分があって、いつもの宝塚と少し違うダンスが見られました。何度も通いたくなってしまいます。





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最終更新日  January 6, 2008 12:14:15 AM
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