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日本勢の明暗が分かれている。ロス・ブラウンを獲得して、ようやく未来が見えてきたホンダ。技術的な停滞によって、いまだ方向性が見えないトヨタ。F1シートを獲得して熱くなっている中島一貴。資金不足で来年度の構想さえもまとまらないSuperAguriと佐藤琢磨。サイコロの目がどちらに転がるかは3月の開幕戦までわからないけれど、明るい正月を迎えられるホンダと中島は楽しみがある。本当にスポンサーが資金を出してくれるかを待ち続けているSuperAguri、資金持込ドライバーを警戒する琢磨とデビッドソンの立場はつらい。 不足していたSuperAguriの資金は、実質的にホンダが負担して事なきを得ている。財政支援を打ち切られていたら、チーム売却か倒産しか道がなかったのは事実だろう。新型マシンを開発する資金がないので、戦闘力が絶望的なことが辛い。他のF1チームはかなり進化するから、ゼロ開発で開幕戦に臨むと苦戦することは見えている。カスタマカーの使用は会議次第になるから、どんな風向きになるかも不透明である。2年間のカスタマカー使用が認められるかはウィリアムズ次第だろう。頑固なフランク・ウィリアムズは、F1レースにマクラーレンやフェラーリが4台並ぶことを認めようとはしない。さまざまな妥協策が出ては消えている。 ロス・ブラウンを獲得したホンダは、思い切って新型車の発表を1ヶ月も遅らせる。その期間中に、さまざまな新機軸を練っているのである。新型車の構造そのものは変更できないとしても、足回りの設計などはフェラーリのアイデアを注入するはずである。フェラーリと同程度の性能と信頼性を手にするには、徹底した知恵の導入が必要になる。ダンパーなどの仕様はブラウンが熟知しているから、どこまで設計変更ができるかが鍵になる。 中島一貴はF1シートを実力で手に入れたかが議論されている。しかし、F1に到達できただけでも奇跡に近い。その確率はものすごく低いことも事実であり、シートを手に入れたからには結果を出して生き残るしかない。レースで結果を出さないと、多くの日本人ドライバーと同じ運命をたどるしかないから、チャンスを生かせるかは腕次第になる。ロズベルグと同等のタイムを出せる日本人は存在しないから、見守るしかない。 トヨタはトヨタ流にこだわりすぎて、F1チームとして満足に機能していないことが課題になる。スタッフの数と予算額ではトップクラスなのだから、組織力を生かせない体質を直さないと前に進まない。不足しているのは、組織全体を動かすリーダーと技術力をまとめるチーフエンジニアになる。ここに人材が育ってこないと、いつまでもフェラーリレベルに到達しない。そろそろ試行錯誤段階から卒業しないと・・・。
2007.12.31
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混迷を続ける核保有国のパキスタンで、ブット元首相暗殺という最悪の事態が起きてしまった。10月にも暗殺未遂事件が起きたが、防弾車両のおかげで何とか生きのびることができた。ブット暗殺事件は銃撃、爆弾テロ、事故という諸説が流されている。政府側はサンルーフの事故による骨折が死亡の原因と表明しているが、パキスタン人は誰も信じてはいない。明らかにブットの命を狙ったテロによって抹殺されたと思われている。 1月の総選挙を目指して激しい総選挙が行われている最中なので、この暗殺事件が与える影響は大きい。ブットに敵は多かった。特にムシャラク政権とイスラム過激派という二つのグループから命を狙われたのでは、とうてい生きて逃れることはできなかったというしかない。国民をまとめることのできる人物がなくなると、パキスタンの政局は混乱するだけになる。1月の総選挙は白紙に戻るだろう。ムシャラクは暗殺事件を口実にして、過激派の討伐に乗り出すはずである。内戦は激しさを増すばかりになる。 パキスタンでは、ブットがカリスマ的な人気を持っていたので、PPP(パキスタン人民党)が選挙で勝利を収めるのは確実だった。課題は選挙が終わった後の政権構想にあったのに、肝心のブットがいないのでは、安定した政局は期待できない。軍事力を背景に独裁を強めるムシャラク大統領、暗殺自然で政権批判を強める野党勢力、暴走する過激派の3つの激しい争いが続く状況に変化はないだろう。軍用ライフルなどの武器が自由に手に入るパキスタンでは、力を背景にした政策は内戦につながる。 クーデターで政権を奪取したムシャラクは反対派を弾圧して、汚職容疑をかけられたブットは国外に逃亡するしかなかった。総選挙の日程が決まり、政権を目指して帰国すると、たちまち暗殺されてしまう。パキスタンで生き残ることほど難しいものはない。経済も最悪である。核開発による経済制裁から逃れるために、ムシャラク大統領は親米姿勢を強めてきた。米国のアフガニスタン戦争に協力さえもした。これがもともと反米思想の強いイスラム聖職者の批判を呼び込んだことが混乱の根底にある。 ブットの暗殺は避けられなかったのだろうか。ブットの誤算は、赤いモスク事件のときに過激派討伐を訴えたことにある。(赤いモスク事件とは、モスクに立てこもった原理主義者数百人を政府軍が殲滅した事件である)多くの犠牲者を出したイスラム原理主義者は、「ムシャラクとブットの命を狙う」という方針を打ち出してしまった。本来ムシャラクに向かうべき銃弾がブットに向かうことになった。長い逃亡生活で、ブットが変化したパキスタンの実情に疎かったことは否めない。暗殺はイスラム過激派の行動と主張されると、疑いたくなるのが人間である。いずれにしても、事件の混乱が続けば、戒厳令が待ち構えている。
2007.12.28
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バルセロナが苦境に陥っている。本拠地のカンプノウでライバルのレアル・マドリードに0-1で敗北したのである。この結果に対して、不満の高まったカンプノウの観客から激しい怒りの声とブーイングが巻き起こったことは当然だろう。1位マドリードと2位バルセロナの4ポイント差が7ポイント差に広がり、優勝争いは困難な状況に追い込まれてしまった。本拠地ならば、なんとか宿敵マドリードを叩いて、首位戦線に並ぶと期待されていたから、バッシングも激しくなる。得点源のアンリとメッシは故障でゲームに出られない。ロナウジーニョは絶不調であり、エトーは回復期なので本調子でない。イニエスタ、エトー、ロナウジーニョの3トップは、明らかにマドリードのファン・ニステルローイ、ロビーニョ、ラウルに見劣りする。これがカンプノウの観衆には我慢ならないのである。 FCバルセロナの特質は、スター超絶技のサッカーにある。莫大な資金を投じてスター選手を集め、世界中に話題を発信する。バルセロナの人気は世界のクラブの中でも群を抜いている。2年前に、リーグ制覇と欧州チャンピオンズリーグを制したときに頂点に達してしまった。それ以降は、観衆を満足させる魅力的なサッカーができない。原因をロナウジーニョのやる気のなさと見極めたマスコミとファンが厳しい批判の声を浴びせる。ロナウジーニョにとってカンプノウは安らぎの場ではなく、苦しむ舞台になっている。カタローニャ人たちの敵意に囲まれたロナウジーニョを日本人は理解できないだろう。 FCバルセロナの首脳陣も、さすがにトラブルを認めないわけにいかない。このまま放置しておくとカンプノウに危険が巻き起こる。少しでも商品価値の残っているうちに商売するしかないのがサッカー界の厳しいところである。それでも、ロナウジーニョの移籍金が払えるクラブは限られている。大金を払っても獲得できるのは絶頂期のロナウジーニョではなく、無駄金に終わる危険性も高いから、買い叩かれるだろう。そういう移籍の噂がカンプノウの観衆を刺激してバッシングが強まる要素になっている。エースがかつてのエースでなくなったときの処置は難しい。バルセロナの首脳陣も用心深く調整を行うしかない。権利を買い取る意欲のあるクラブはチェルシーとACミランしかないだろう。シェフチェンコとロナウド獲得に悔いているはずの二つのクラブが、本当に獲得に乗り出す気があるのは疑問なのだけれど・・・。
2007.12.27
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F1チームの年間予算は、100億円から500億円まで各種のランクがある。一番貧乏なのはSuperAguri、一番豊かなのはマクラーレンといわれている。資金力はスポンサーの規模で決まり、技術力は開発費の総額で決まる。いずれにしても、勝てばスポンサーの信頼を得て収入が増える。負け続けるとスポンサーが逃げ出して、資金不足に陥る。TV画面に映らない下位チームに投資する魅力は薄く、弱小チームの経営は厳しい。そこで、FIAは総量規制を強めることにした。F1チームの規模と予算が際限なく増えるのを防ごうというのである。 エンジンの開発凍結と共通ECUの強制はその第一歩になる。次にはトランスミッション、そして空力技術の番になる。多くのワークスチームは2台の風洞を使って、24時間のテストを続けている。1日48時間週7日行われている風洞実験を1日8時間週5日に削減しようというのがFIAの目論見になる。ついでに空力部門などの人員を削減させて、開発部門の総員を減らすのが最終目的という。ワークスの人数は、およそ500人程度になるが、部品メーカーや下請け企業を含めると1000人を軽く越えてしまう。チームの人数を規制しても、目に見えない部分で多数の人間が働いているから規制は難しい。 ワークス側が規制を受け入れたのは、総力戦に疲れてしまったという現実が存在するからだろう。かつて小型1台だった風洞部門は大型2台になっている。放置すると、そのうち3台になってしまう。空力理論は発展途上の技術なので、実験を重ねてデータを蓄積するしかない。2台の風洞を持つチームはフルに24時間使うから、1日48時間も実験を行っていることになる。それでもレースで勝てるようにならないから、さらなる投資を考えていたところに、総量規制が始まったので受け入れたわけである。 世界にはさまざまな技術を売りにする企業がある。FIAが総員を減らすとワークスは技術の低下を恐れて下請けに出す。見た目の人数が減っても、ピラミッドが変化しないと意味がない。総員規制=人員削減=技術者の移籍=技術の流出という事態を有力ワークスは恐れているので、どこまで人員削減が行われるかが鍵になる。これまでもコスト削減を旗印に規制が強化されたけれど、組織が小さくなったという話は聞いたことがない。F1チームが世界でもっとも豪華なスポーツ競技団体であることは間違いない。
2007.12.24
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原始の地球には酸素が存在しなかった。大気の99%は二酸化炭素であり、表面も高熱で溶けていた。地球が冷却されていくと、大気中の水蒸気が液化して雨になり、海が生まれてくる。この海に生命が誕生することになる。原始の海がどのような成分で形成されていたかは、いまだ解明されていない。とてつもなく過酷な環境であったことは想像できる。生命誕生の謎を人類は解き明かすことができないが、それでも数十億年前の海で最初の生命は生まれている。 最初の生命が偶然や奇跡でないことは理解できる。たった一つの生命だけならば、寿命が尽きておしまいになる。生命として生き残るには、子孫を残さねばならない。単独では不可能な話になるから、生命誕生の瞬間には、複数の固体が存在したはずである。その中から遺伝子を持つ個体が生き残ったことで、生命の進化が始まる。生命誕生から数億年を経過して、シアノバクテリア(http://www.nhk.or.jp/school/junior/yougo03.html)が海を支配するようになる。シアノバクテリアの優れている点は、光合成ができることに尽きる。つまり、太陽の光と二酸化炭素から、食料となる炭水化物を合成できる能力を持っていた。自給自足できる生命が生まれたことで、海中に細々と生存していた生物の世界が一気に開花していく。 原始の海には大量の鉄分が含まれていた。鉄分は光合成で発生した酸素と結びついて酸化鉄となり、海底に沈殿していく。世界中で採掘されている鉄鉱石が生まれたのは、シアノバクテリアの功績になる。シアノバクテリアの繁栄によって、莫大な量の酸素が生み出されていたことが理解できる。すべての鉄分が海底に沈殿すると、今度は海水中に酸素が増えていく。原始の生命体にとって、酸素は猛毒だったから、ほとんどの原始生命は絶滅に追い込まれていく。この酸素を避けるために、バクテリア同士の合体が起きたと考えられている。酸素に弱い生命が他の生物の中に逃げ込んだのである。生命が細胞分裂から脱して、生殖が始まったきっかけになる。 海水を飽和状態にした酸素は空気中に飛び出していく。ついに、大気中に酸素が生まれた。二酸化炭素は海水に溶け込みやすいから、大気は現在の窒素と酸素の配分に近づいていく。これによってオゾン層が形成されて、危険な紫外線が遮られて地上に生物が進出できるようになる。海水中に生息していた植物や昆虫や爬虫類が上陸して、不毛の大地だった地上が楽園に変化していく。 地球の環境を変化させたシアノバクテリアの繁栄も終わりを告げるときが来る。酸素を呼吸に使うサンゴに生息環境を侵食されて、狭い領域に追い込まれていく。幸いに現在の地球でも生き残ってるから、観察することができる。この一族の生命力は強く、熱水の噴出する海中でも、凍りついた氷河の上でも、平気で生存できる。シアノバクテリアが生まれた時代の地球環境がいかに厳しかったかを悟ることができるだろう。地球を生命のあふれる環境にした不思議な生物シアノバクテリアに乾杯!。
2007.12.21
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45億円という多額の損失を出したSuperAguriの08年度参戦計画が行き詰っている。損失の原因はメインスポンサーの脱落(33億円)とガルデの資金持ち込み計画(11億円)が失敗したことによる損失による。予算の半額近くが無効になったのだから、困窮するのは無理もない。コンコルド協定締結が遅延したために、プロドライブの新規参戦が中止されてしまったが、SuperAguriも同じ立場に立たされている。 人員の削減で開発能力を低下させたチームには、F1マシンを戦えるレベルに仕上げる技術が残っていない。頼みの綱は、ホンダのカスタマカー供給しかない。万が一、カスタマカー計画が実現しないとなると、独力で開幕までにマシン開発する必要が出てくる。これはとうてい実現不可能な計画になってしまう。多額の損失発生で、SuperAguriの経営危機は最高度レベルにあり、ホンダへのエンジン代の支払いも滞っているらしい。東京で緊急会議が開かれたのも無理はない。ホンダは当面の間、経済的な支援を行うことを決めているが、多くのスポンサーは来年度の計画に懐疑的なので、肝心の参戦資金が集まらない。 SuperAguriが08年度に参戦できるかは、カスタマカー参戦が認められるかにかかっている。多くのチームはプロドライブ計画(マクラーレンのマシンを走らせる)に懲りているので、とうていカスタマカーが認められるとは思えない。一時的な決定延期ではなく、カスタマカーそのものが否定される可能性も高い。プロドライブによるマクラーレン4台出場計画が表面化したことで、ワークス側もカスタマカーに否定的になっている。フェラーリとマクラーレンのマシンが4台ずつ走られたのでは、ポイント獲得は絶望的になってしまう。どのチームも生き残るために不利な条項を認めるわけがない。 新車開発の予定のないトロ・ロッソとSuperAguriには、厳しい開幕が待っている。2チームを救済するために、暫定的に2年間のカスタマカー参戦を認めようという案も出ているけれど、反対論も強い。努力せずに高性能のマシンを手に入れようとする目論見はつぶされるだろう。「カスタマカーが認められない=08年度に参戦できない可能性がある=スポンサーが契約に迷う」という流れになっていて、この問題が明白になるまでは、おそらく資金不足は解決しないだろう。ウィリアムズなどのカスタマカー反対派の姿勢は強硬なので、これを説得することは絶望的に感じられる。スポンサー資金が集まらないと、開幕どころではなくなってしまうから、どういう未来が待っているかが読みきれないのである。
2007.12.20
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オーストラリア代表監督に就任すると思われていたフィリップ・トルシエがこの申し出を断り、何とFC琉球の総監督に就任することになったことが話題を呼んでいる。Jリーグを目指す沖縄に、新たなサッカーの場を育成するという姿勢に共鳴しての総監督就任という。さまざまな国の代表監督を経験してきたトルシエが、この段階になって、Jリーグ昇格候補に過ぎないFC琉球に惹かれた理由は何なのだろうか。ほとんどボランティア的な仕事に、トルシエが価値を見出したということに驚いたというしかない。 トルシエの経歴を並べてみたい。代表監督としては日本、コートジボワール、ナイジェリア、ブルキナファン、南アフリカ、カタール、モロッコを率いている。そのほかU15フランス代表やマルセイユなどのクラブ監督も歴任している。日本での知名度を高めたのは、U20代表監督を兼任して、ワールドユース大会で準優勝を果たしたことに尽きる。日本代表がFIFA国際大会の決勝戦に勝ち残るという離れ業を演じて、低迷していた日本サッカー界に活を入れたのである。シドニー・オリンピックでは、32年ぶりの決勝トーナメントに進出したが、PK戦で敗退した。レバノン・アジアカップでは、決勝でサウジアラビアを破り、優勝を果たす。FIFAコンデフェデレーションカップでは、何と準優勝してしまった!。日韓ワールドカップでは、予選を2勝1分けで突破し、雨の宮城でトルコと対戦して0-1で悲劇的な敗北を喫したことが記憶に残っている。 トルシエはサッカー協会との折り合いがとてつもなく悪く、何度も監督解任の危機にさらされ続けた。(特に川淵三郎とは犬猿の仲である)トルシエほど独善的で個性的なサッカー監督も珍しい。フラット3という斬新な戦法がサッカー界に大議論を呼んだ。サッカー後進国だった日本選手に、もっとも困難な戦法であるフラット3を強いるという発想がトルシエらしさを物語っている。凡庸だった当時の日本代表メンバーの多くを外し、中田などの若手を大胆に抜擢していった。これもベテラン勢の不満を呼び、解任騒ぎを引き起こす要因になった。それにもめげずに、フラット3と中田を核にした陣形を崩さずに突き進む。3-5-2という中盤を厚くしてボールを支配するというプレスサッカーは、確かに日本サッカーの歴史を変えたことは間違いない。勝つことだけに執念を燃やす喧嘩殺法は、予想外の威力を発揮して、短期間に日本を世界ランク上位の国に急成長させた。重要な大会や試合において、トルシエ戦法が無類の強さを発揮したのである。 現在の日本サッカーは下降局面にあり、魅力的なサッカーができない状態に落ち込んでいる。改革を目指したオシムは倒れ、後を引き継いだ岡田監督に期待する人間は少ない。重い沈黙がサッカー界を支配する中で、最強のライバルであるオーストラリア監督でなく、沖縄の無名クラブに総監督として就任するという行動に誰もが驚かされるだろう。協会と何度も大喧嘩したフィリップ・トルシエも、日本社会を好きだったのである。トルシエのサッカーは理解しがたく、実現させることも難しい。たまたま偶然に中田という才能が現れたので、サッカーの歴史を塗り変えることができた。現在はその中田も引退して、サッカーの炎は消えそうになっている。はたしてトルシエは・・・。
2007.12.18
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ルノーのフラビオ・ブリアトーレ代表の政治力には、いつも驚かされてしまう。まさに親分肌である。フェルナンド・アロンソをルノーチームに復帰させたついでに、テスト・ドライバーのピケ・ジュニアを正式ドライバーに昇格させている。ピケはハミルトンと同格の才能を持つと評される新人である。ルノーの座席を失った二人のドライバーの移籍先が注目されていたが、コバライネンは念願のマクラーレンと契約し、フィジケラはフォース・インディア(旧スパイカー)と交渉が進行中である。(Fインディアは未定と語っている)7人のドライバーが押し寄せたFインディアの選択は、スーティルとフィジケラのコンビという驚きの結末になりそうである。すべてのドライバーに仕事先を見出すというブリアトーレの交渉力(政治力?)には感服するだけになる。ラルフ・シューマッハでさえも座席を見出せなかったなかで、完璧なマネージメントをやり遂げるのは、競争の厳しいF1の世界ではまれな出来事になる。 もうひとつの実績は、ルノー本社のゴーン社長から大幅な予算の増額を獲得したことになる。これも過去の経緯からすると驚くべき出来事だろう。この数年間で、100億円以上の経費削減を断行されてしまったルノーF1チームは、さすがに深刻な資金不足に悩まされていた。これにアロンソの高額契約金が上乗せされると、身動きできなくなる。そこで、予算の大幅増額を勝ち取らねばならなかった。コスト・カッターの異名を取るゴーン社長から50億円の予算増額を勝ち取ることの難しさは、関係者も身にしみているはずである。得意の交渉力によって予算増額を獲得したことで、ルノーにも希望が生まれてきた。アロンソが復帰しても、予算が増えないと契約金の捻出で苦しんでしまう。 残された課題は、マシンの性能を向上させることができるかになる。これは純粋に技術の問題であり、政治力ではどうにもならないから、ブリアトーレにも手を打てない。難問はF1エンジンの共通ECUの採用にある。ルノーはエンジンとボディの電子制御を統合することで、他社よりも数段速い計算速度を達成してきた。これからは並の速さに戻されるから、電子制御の分野で同等の性能しか出せなくなる。それでも、アロンソのルノー復帰によって、マクラーレンのセットアップ技術を学ぶことができることは大きい。フェラーリとマクラーレンの競争から大きく取り残されたルノーが復活できるかは、アロンソの頭脳にかかっている。はたして、どうなることやら・・・。
2007.12.18
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クラブワールドカップ開催が成功したという実感を感じたのは初めてだろう。これにはACミランと浦和レッズの果たした役割が大きい。普段サッカーに関心のない人々に、サッカーの魅力を伝えることに成功した。ミラン対浦和の対決は20%以上のTV視聴率を記録している。鹿島の優勝決定戦でさえ3%程度に終わった情けなさに比較すると、少しはサッカー番組に希望が生まれてきた。多くの人が興味を失ったサッカー中継も盛り上げ方次第で高視聴率を獲得できることを証明できて、何とか未来への希望が生まれている。 欧州一のACミランと浦和レッズの実力差はどれくらいあるものかという疑問に、ACミランはわかりやすく答えてくれた。浦和レッズは攻撃らしい攻撃ができず、パスさえも断ち切られてしまって、なかなかつながらない。ミランの4-3-2-1のシステムは、ほぼ熟達の域に達していて、防御は堅く、ゴールに近づくことさえも難しい。ミランのカウンター攻撃は鋭くて速く、パスが正確につながるから、浦和のDFも追いきれない。それでも、1失点にとどめたことは影響が大きかった。互角には戦えなかったが、世間で言われるほどの力の差はないことを証明した。これほどの強敵と戦ったことのない浦和に大きな教訓を残したはずである。欧州チャンピオンズ・リーグでミランと戦ったシャフタル・ドネツクのように、ボロボロ(2試合合計で7-1)にされなかった意味は大きい。 アルゼンチンのボカ・ジュニアーズも木っ端微塵にされている。こちらは4-2だから南米の完敗である。個人技に大きな差があるわけではないけれど、組織力と戦術になると欧州勢との間に格差があることを知らしめた。昨年のバルセロナがブラジル勢に敗北したことを思い出せば、ミランの準備と勝負への決意がこの結果を生み出したことを痛感させられる。ワールドカップ並みの準備にこだわって、総勢70人で来日したミランの発想は、サッカーの歴史を変化させるだろう。来日寸前までリーグ戦を戦っていたバルセロナの楽観主義に比較すると、ミランの決意が果たした役割は大きい。来年度来日するのは、アーセナルだろうか、それともマンチェスターUなのかなあ。
2007.12.17
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日本人選手の海外移籍は続いていく。数は少ないながら、欧州で存在価値を認められた選手もいる。もっとも評価の高いのは、日本人の国際審判団だろう。正確かつ的確なジャッジを下すことが高く評価されている。それに比較すると、日本人監督は世界中で相手にされていない。日本代表監督だったジーコは、マスコミから手厳しいバッシングを受けて、トルコに逃亡したかのように見えている。ところが、ジーコの指揮する「フェネルバフチェ」は欧州チャンピオンズリーグの予選を突破して、決勝トーナメント(ベスト16)に進出している。欧州チャンピオンズリーグを指揮した日本人監督はどこにもいない。とても、ジーコをけなすことなどできない立場にある。 日本人弱点は語学と海外文化への適応力にある。これができないと、海外クラブの監督業などできない。日本で成功した外国人監督は、日本文化や組織に巧みに適応している。外国人監督には日本文化への適応を強く要請しながら、日本人監督は適応どころか、海外赴任さえしていない。東南アジアなどの途上国に向かう監督がいるべきなのに、Jリーグで満足している。プロとアマチュアのサッカー監督は多数存在していても、海外クラブの指揮をとった経験のある人間は極端に少ない。これでは国際経験がゼロだと指摘されても仕方がない。 岡田代表監督の評判はとてつもなく低い。むしろ、期待感のないほうがうまく行くと考える人さえいる。ブッフバルトが代表監督に就任していたら、過剰な期待とチームの抜本的強化を求められる。岡田監督だと誰からも期待されないから、たとえ敗北しても仕方ないで終わってしまう。ブッフバルトならば予選だけでなく、ワールドカップの本戦に勝ちぬくことを強く要求される。岡田監督ならばW杯予選でこけても、おそらく文句は言われない。人事を誤った協会が怒られて終わるはずである。岡田監督は横浜マリノスをやめてから、アジアのクラブを指揮するくらいの度量があっても良かった。それならば、このような無力感を生まなかったはずである。 欧州出身の監督やコーチがアジアやアフリカで活躍している。監督は知恵を求められるだけの存在であり、強靭な体力や卓越した運動神経は要求されない。日本人にも可能な職業であることは間違いない。本来は選手よりも可能性のある分野なのだが、海外かtらまったく相手にされていない現状は厳しい。海外クラブや代表チームの監督を引き受けて実績を残す人間が数多く出てこないと、ワールドカップを戦うのは厳しい。浦和とACミランの戦いを見た人は、まったく機能しない浦和に驚かされたはずである。徹底した偵察と分析で浦和の選手は丸裸にされていた。得意技を打ち消され、弱点を突かれて身動きできなかった。これは選手というよりも、ミランの監督とコーチたちの手腕が大きい。短時間で浦和対策をやり遂げた能力は、厳しい修練の場で身に付けたものだろう。サッカーが始まる前に勝負を決めるというのは誇大妄想ではない。それを理解できる人材が日本にも生まれることを・・・。
2007.12.16
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ユーロ予選で落伍したマクラーレン監督を更迭したイングランド協会がファビオ・カペッロを後任監督に決定した。カペッロ登場に、全英で賛否両論が続いている。外国人監督というのは、イングランド人にとって屈辱以外の何者でもない。といって、多くの候補者は辞退するばかりだった。イングランド代表監督は雲の上の仕事であり、マスコミの露骨な批判とスキャンダルの嵐に見舞われる。それにめげないタフな人間は限られている。モウリーニョは理想的な人事だったのに、あっさりと就任を断られてしまった。そこで、イタリア人のカペッロにお鉢が回ってきたのである。 厳格な鉄の規律を求めるカペッロがイングランド監督に就任すると、自由を求める選手との間でトラブルが起きることは見えている。小うるさい人間を煙たがる雰囲気がイングランド代表のスター選手にはある。「12時までに眠れ!」などという古めかしい命令を強制する人物はいまどき珍しい。反逆者は干してしまうというやり方にも反発が生まれるだろう。リアル・マドリードでの「露骨なベッカム外し」が話題になったことも忘れられない。独裁者とイングランド選手がうまく行くかは、誰が考えても疑問が残る。それでもモウリーニョに断られると、残された大物監督はカペッロしかいない。むしろ、カペッロはイングランド監督就任に意欲的なのである。 カペッロ・サッカーは典型的なイタリア方式になる。これを「負けないサッカー」と見るか、「退屈なサッカー」と見るかで評価が大きく分かれる。マドリード時代には、就任して即優勝したのに、そのサッカースタイルがファンの不満を呼び、2度とも監督を退任している。情熱的なスペイン人には、堅く守ってカウンターというカペッロ・システムが魅力的でなかったらしい。優勝してもまったく評価されなかったというくらい嫌われていた。同じことがイングランドでも起きるのか、それとも別の評価を受けるかは読みきれない。 低迷が続くイングランド代表には、「カペッロ襲来が薬になる」という見かたもある。試合に負けないことは、ACミランのリーグ3連覇プラスCL優勝、ローマの珍しい優勝、ユヴェントスのリーグ2連覇で実証している。マドリードでも2回監督をやって、2回とも優勝している。選手に実力があれば、それを生かす戦略は心得ている。問題は、イタリア式サッカーがイングランドで花を咲かすかにかかってくる。名門クラブと違って、代表監督が選手と過ごす期間は短いし、契約金は10億円以上にもなるから、すぐに飛びついたのも無理はない。カペッロほど契約金に弱く、すぐに札束に飛びつく名監督もいないだろう。選手時代も同じだったというから、性格なのかも知れないけれど・・・。
2007.12.15
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1トップサッカーの価値を日本人はなかなか理解できない。FWが一人では、攻撃力が不足して敗北につながるというイメージしかない。Jリーグでも、1トップを売り物にしているチームはまだない。ACミランと戦ってみると、1トップが卓越した戦術であることを痛感させられる。ボールを支配すること、堅く守ること、一瞬の隙を突く鋭い攻撃をすること、2列目のカカとセードルフの重要性。それらが総合的に組み合わさると、浦和の選手ですら身動きできずにずたずたにされてしまう。ワシントンも、長谷部も孤立して、連係プレイができない。ミランに簡単にボールを奪われてつながれてしまう。 イタリア・サッカーの「かんぬき」を甘く考えていた。それは予想以上に堅くて、まったく歯が立たない。人数は同じなはずなのに、常に数的な優位を作られてしまう。突破する前にブロックされて、はじき出されてしまう。攻撃する前に寸断されるから、有効なシュートさえも打たしてもらえない。ワシントンはむなしく一人で孤立している。左から切り裂いていくはずの相馬もマークされて動きが取れない。長谷部も攻撃の起点になれない。ほとんど何もできずに守備に追われて90分が過ぎていく。浦和もプレスをかけるのに、ミランはまったく動じないでボールをキープする。 1-0で勝つことを至上の美しさと考えるイタリア人たちは、無理攻めをしない。華麗なプレイを見せようとしない。無駄なエネルギーを消耗しない。見事な速攻で1点を奪うと、「かんぬき」をかけて浦和に攻撃すらさせない。相手の力を出させないように、巧みに守備をする熟練技を持っている。点差はわずか1なのに、とてつもなく遠い1点差に見えた。浦和レッズは徹底的に研究されて、弱点を突かれていた。パスの方向を読まれていて、いとも簡単にカットされる。ミランのパスは正確に細い隙間を縫ってつながる。この差はどこから生まれてくるのだろう。 ACミランとの戦いは多くの教訓に満ちていた。アジアで一番堅いと思われていた浦和の守備を上回るDF思想があること、中盤でボールを支配するものがゲームの流れるを支配できること、中盤で数的有利を形成することの重要性を痛感させられた。1対1でボールを奪われないこと、パスを確実につなぐことの重要性も知らされた。攻撃するときは、すばやく一気に攻め抜く。単独攻撃は包囲されて孤立させられるから、どこまでも連係プレイに重点を置き、どういう攻撃をするのかを突き詰めておくことの大切さを学ばされた。 ACミランのサッカー思想を追及するクラブが出てきて欲しい。弱いチームを立て直すには、ミランから学ぶことは多い。日本人の考える組織サッカーは甘かった。もっと厳しい徹底した組織プレイにならないと、イタリアの壁を破ることはできない。パスの重要性も学ばされた。正確につなげることがこれほど難しいなんて。欧州のクラブ同士だと見えてこないものが、この試合では見えてきた。日本サッカーの良さは浦和に数多く存在しているが、それだけでは世界に通用しないこともはっきりした。道は遠く、イタリアの壁があることを思い知らされたが、一歩ずつはじめないと・・・。
2007.12.14
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ルノーのフラビオ・ブリアトーレによる政治力が存分に発揮されて、アロンソは古巣のルノーに復帰することになってしまった。さすがというしかない。さまざまに雀たちがさえずっていたけれど、結局元の鞘に収まっている。アロンソの契約条件は一切明らかになっていない。おそらくF1最高額の契約金と噂されている。シブチンのルノーが大盤振る舞いしたことが驚きを呼ぶだろう。アロンソの復帰と共に、テスト・ドライバーのピケ・ジュニアも正式ドライバーに昇格する。これまでの二人(コバライネンとフィジケラ)は契約完了になり、他のチームに仕事を探さねばならない。12月になっては、契約先も限られていて、空席があるのはマクラーレンとFインディアとSupeAguri程度しかない。マクラーレンはFIAにスパイ事件の喚問のために召還されていて、いまだ暗雲が漂っている。Aguriは資金不足に陥っていて、参戦の見通しが立たない。Fインディアは技術力に限界がある。アロンソの移籍で職を失った二人には寒さが身にしみるだろう。 ルノーは復活のために開発に全力を挙げることになる。はたして、フェラーリ並みの戦闘力を持つマシンが完成できるかで運命が分かれる。アロンソが満足できる性能向上があればトラブルは起きないけれど、あまりに惨めな結果しか出せないと再び騒動が勃発するはずである。来年度からは、空力の開発制限や人員縮小なども行われるから、F1チームの技術力に格差がはっきりする。削減された数のエンジニアで、ルノーがどこまでマシンを進化させられるかが鍵になるだろう。新たな人員規制で、どこのチームも多少の混乱は避けられないから、来年度の選手権の先行きは読めない。アロンソの契約には、さまざまな付帯事項がついているはずであり、解約条項も存在すると思われる。その意味でも、ルノーは開幕までにマシンを何とかしなければならない。アロンソは頭に叩き込んだはずのマクラーレンのデータを短期間で有効に駆使するしかない。苦労を重ねたブリヂストンタイヤの使いこなしができさえすれば、選手権の流れは変わってくる。マクラーレンのセットアップの秘密を知るアロンソの移籍がルノーに何をもたらすかは、3月の開幕までのお楽しみになるだろう。アロンソを満足できるマシンが完成するのはいつの日だろうか。
2007.12.11
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ボロボロだったリーグ終盤と別次元の浦和に戻っていたことに、誰もが驚かされただろう。動きは鋭く、プレスも強烈で速い。連戦に疲れ果てていた選手にとって、1週間の休養は、砂漠のオアシスみたいな効果を与えていた。ポンテの欠場はまったく戦力ダウンにならず、むしろトップ下の長谷部とサイドの相馬のコンビが絶妙であり、セバハンを翻弄していた。プレスも中盤からすばやくかかるので、ボールを奪ってゲームを支配することができる。肝心の守備陣は、闘莉王とネネと坪井の3バックも見事に機能していた。この安定した防御のスタイルは、日本代表にも強い影響を与えるはずである。 中東勢を押しのけて勝ち残ってきたセバハンに3連勝した意味は大きい。昨年まで、まったく歯が立たなかった中東勢や韓国勢を上回るサッカーができることを立証した。ワシントンとネネ以外は日本国籍の選手によって戦われたことを忘れてはいけない。長谷部、相馬、鈴木、阿部、闘莉王、坪井という配置は、そのまま日本代表に使える方式になる。浦和の選手が厳しい日程の中で、多くの海外経験を積んだという意味合いも大きい。過密日程さえなければ、確かに浦和の力はぬきんでている。 日本のサッカーがアジアに通用することは判明した。残された課題は、欧州のトップクラブに通用するかにある。そのこたえはACミランとの戦いで鮮明になるはずである。防御力は格段に高く、それを崩すのは難しい。サンシーロで行われた昨年度のCL準決勝(マンチェスターU)では、ルーニーとCロナウドを完全に押さえ込んでしまった。相馬や長谷部が縦横無尽に動けるのか、それとも餌食にされるかに興味がある。ミランの1トップ・サッカーは一見守備的に見えるけれど、MFのカカとセードルフは危険で油断できない。インザーギの飛び出しも用心する必要がある。警戒していても、多くの欧州クラブが壁を破られている。ミランの鉄壁の守備陣を破るには、おそらくサイド攻撃しかない。正面突破はかんぬきに挟まれてしまう。MF相馬の存在が面白いというのは間違いなく、はたしてミラン攻略の秘密兵器になりうるのだろうか。とはいっても、手ぐすね引いて待っているミランを打ち破るのは・・・。
2007.12.11
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運動能力のある選手を持つチュニジアのエトワール・サヘルは、全員でゴールを守るという作戦に徹していた。確かに8人で防御すれば、アフリカ代表の網を破ることは難しい。サヘルのボール支配率は何と36%というから、マルシャン監督の神経は磨り減っただろう。攻撃シーンもほとんどはメキシコのパチューカが演じていた。それが得点につながらなかったのは不運というしかない。凄かったのは国際審判団の眼力にある。高速カメラよりも鋭い眼を持っていた。PKにしか見えなかった場面も、反則の位置を正確に探知している。決まったと思われたFKこぼれ球からのシュートをオフサイドと見抜いた動体視力がすごい。緻密な判定には、ポジジョン取りが重要になるから、審判団は90分を走りきる体力も持っている。フェアなプレーが続くように機敏に笛を吹き、退場者も出させない。地味ながら正確なジャッジを続ける審判団がうらみのない試合をつくりだす。「強いのは向こうだが、しっかりとブロックすること、団結すること、集団の力で頑張ること、皆でしっかり力を出すこと。組織力で何とかなればと思っていたが、その通りになった」「パチューカの力を過小評価して、攻撃的に前に出すぎれば、ボールを奪われてこちらの守備が崩される恐れがあった。やり方は限られており、向こうが強いことはわかっていた。しかし、強いほうが必ず勝つわけではない」サヘルのマルシャン監督の信念が予想外の結末を生み出したといえる。サッカーのトーナメントはとてつもなく難しい。こういう戦いを強いられると、高さのないパチューカはゴール前で足技を続けるしかなかった。「統計的に見ても、パスを5~6回つなぐとゴールを決められない。それはどこの国でも、どの選手にも言えることだ。2、3タッチならゴールを決められる。あまりにボールを支配しすぎても良くない」バックパスを繰り返したり、ボールを持ちすぎると得点できないのはアジアカップでも痛感させられた。背の低いパチューカがロングパスをやらずにグラウンドにこだわったことも、アフリカの防御網を敗れなかった原因だろう。 いよいよ、浦和とセバハンの3戦目が行われる。どの紙面でも、ACミランと対戦するのは浦和と断定的に書かれている。しかし、ポンテや田中を使えない浦和は手負いであることは間違いない。前2戦のように戦えるとは思わない。鹿島や横浜FCに敗北していることを忘れるべきではないだろう。やはり、FWワシントンとトップ下に来るMF長谷部の動きが鍵になる。セバハンは川崎との試合では守備的に戦い、浦和との試合では攻撃的サッカーをやってきた。浦和がセバハンをセロに押さえられると、ACミランの姿が見えてくるけれど・・・。
2007.12.10
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岡田監督の記者会見は、就任の複雑な事情を感じさせくれるものになった。「オシム継承」という意味は、コーチや選手などをそのまま引き継ぐことを意味するらしい。これではブッフバルトなどの外国人監督招聘は不可能になる。他人のサッカー理念を引き継げといわれても、そんなことは誰にもできやしない。監督を交代したら、自分のサッカー哲学を貫くのは当たり前のこと、コーチや選手なども自分の思う人間を選抜するのは当然であり、それができないとなれば断るはずである。こんなややこしい条件で監督を引き受けるのは、確かに日本人しかいないだろう。 岡田監督も「オシムサッカーはオシムさん以外にできない」と語っている。一度も話をしたことがないオシム流を継承することは不可能に近い。というよりも、オシム理論に興味があれば、一度くらいは面談しているはずである。それがなかったということは、二人の考えに断絶があることは間違いない。といっても、来年の2月には南ア予選が始まる。それまでにオシム語録を読んでも身につくとも思わない。本当にオシム継承を求めるならば、コーチ陣の中から抜擢すべきだった。オシムを支えてきたコーチならば、選手も違和感はないだろう。岡田監督の立場は複雑で難しいのである。 サッカーには守備型と攻撃型がある。イタリアに代表される守備型サッカーは、堅い守りとカウンター攻撃を中心に置く。1-0で勝つことを究極の美と感じるセリエAのイタリア人たちが突き詰めた思想になる。最近は1トップやゼロトップにまで進化している。中盤を厚くしてボールを支配することで主導権を奪う。負けないことを最優先したサッカーといえる。 攻撃型サッカーはスペイン勢が軸になっている。大胆で華麗な攻撃が究極の目標になる。「退屈なサッカーなどは見たくない」、「1-0で勝つよりも、3ー4で負けることが美しい」と思う天国理論になる。試合に勝てば満足するというのでないからこれほど厳しいものはない。FWを3人並べる3トップ方式を編み出し、さらに進化を続けている。 この二つの思想を組み合わせたのが、プレミアのベンゲルやモウリーニョのサッカー哲学になる。堅い守備に重点を置きながら、それに華麗な攻撃を組み合わていく。FWも守備を命じられるし、DFも攻撃に参加する。必然的に運動量は大きくなり、高度な技も要求される。世界中から優れた選手を集める資金力がないとチームを編成することも難しい。サッカー先進国イングランドの観客を満足させるために、あえて危険を冒す道を選んでいる。この方式は1国レベルでは人材が限定されてチーム編成が難しく、実現は困難になる。 日本人は90分辛抱強く守り抜くというサッカーを見ていられない。ボランチやサイドバックが攻撃の起点になることを喜んでしまう。岡田監督は守備重視の人間だから、センターバックの突撃などは微妙だろう。闘莉王が飛び出しても、鈴木が穴を埋めればよいとするオシム方式を受け入れられるかにかかってくる。完璧な守備を求めると、DFラインの安定度が第一になり、それを崩すような動きは認められないはずである。選手はオシムサッカーを続けるだろうから、DF突撃の是非をめぐって選手起用にも影響してくる。同じ選手を招集しても、配置や先発は変化せざるを得ない。それを選手が直接見ているから、微妙なのである。やはり、代表監督はつらいなあ。
2007.12.09
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アロンソとの契約交渉が長引いている理由のひとつにスパイ事件がある。マクラーレンのエンジニアがルノーに移籍してきたときに、機密資料を持参してきたことが発端になっている。このデータがルノーのコンピューターに登録されて、多くのエンジニアが参考にしていたという事実が注目を浴びてきた。ルノー側もこの事実を認めているから、これに対するFIAの判断が注目されていた。マクラーレンはフェラーリに対するスパイ事件で、100億円の罰金と全コンストラクターズポイントの剥奪を受けている。ルノーに対しても、これに近い判決が予想されていた。驚いたことに、「ルノーは有罪だが、罰金なし」という結果になってしまった。同じスパイ事件で、一方が罰金100億円、一方がゼロという不公平な判決になった理由を誰もが知りたいだろう。 FIAは証拠不十分を理由に挙げている。タイトル争いに影響を与えた証拠を発見することができなかったから、罰金などは課さないということになる。(要するに、盗み出されたのはたいしたことのないデータ?)厳罰に処するには、スパイ事件という事実だけでなく、それを使ってタイトル争いに影響を与えたという証拠が必要になる。その証拠をFIAは見つけられなかった。ルノーは有罪だが罰金なしという裁定に落ち着いた理由である。今後、何らかの新事実が発見される場合は、審議をやり直すことになると宣言している。マクラーレンの告発だけでは、犯罪を構成するのに不十分であることを主張しているらしい。 FIAが苦悩していたことは想像できる。ルノーは100億円の罰金を受けたらF1から撤退すると言われていたから、この結論に小躍りしているだろう。アロンソがルノーと契約しても、F1チームが消えたのでは意味がない。これでスパイ事件が解決して、アロンソが無事にサインできるかというと、そういうふうにならないのがF1の世界の掟でもある。マクラーレンが裁定を不満に思えば、控訴することができる。自分たちだけ100億円を払わされることほど不愉快なものはないだろう。ロン・デニス代表がシーズン終了後にルノーを告発したのも、FIAのスパイ事件に対する姿勢を確かめるためろ思われる。ところが、この不公平な裁定が出たので、先行きが読めなくなってしまった。 「ルノーは有罪だが、罰金はなし」の判例が確立すると危険といわざるを得ない。エンジニアの移籍で表面化するはずだったスパイ事件は、おそらく闇に葬られてしまう。というよりも、ずっと巧妙に隠されてしまう。モータースポーツ評議会が、どうしてこのような判断を下したのかが問われることになる。マスコミは不公平さを取り上げて、猛攻撃するはずであり、スパイ事件は収拾するどころか、さらに深刻化する。移籍したエンジニアがディスクや文書を持ち出すのは違法だが、頭の中に記憶したデータを使うことは合法という図式が成立することへの疑問も残る。このスパイ事件の裁定に、政治的な思惑が加わっていないことを期待するのは無理かもしれないなあ。
2007.12.08
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恐竜のミイラ発見のニュースには驚いた。(http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2320960/2425830 )完全な状態で恐竜の化石が発見されるなんて、奇跡というしかない。恐竜の化石は骨の状態で発見されることが多い。発掘でバラバラになった骨の化石を一つ一つ組み合わせていく。辛抱強い作業の後で、骨格見本が完成する。これに筋肉や内臓を肉付けし、さらに色彩を塗って恐竜の模型が出来上がる。どのような筋肉のつき方かは、現在の動物を見本にして計算している。姿は似ていても、本物そっくりというわけにはいかない理由である。コンピューターの復元計算は優れていても、実物であるミイラほど貴重なものはない。 恐竜のミイラの内部を透視することで、内臓の構造まではっきりしてくる。実際、忠実に再現されたハドロサウルスの姿は、太めで不恰好に見える。これで厳しい生存競争をどうやって生き抜いていたのか不思議なくらいである。鋭い角を持つトリケラトプス(http://big_game.at.infoseek.co.jp/dinosaur/triceratops.html)に比較すると肉食恐竜に襲われやすいことは間違いない。襲われると逃げるという戦法を駆使していたのだろう。現代のシマウマと同じである。(皮膚にシマがあったというのも共通している)サイの母親は子供がライオンに襲われると全力で立ち向かう。角で突撃されるとライオンも逃げ出してしまう。シマウマは犠牲者を見捨てて逃走するしかない。それでも数の多さで種族は生き残る戦法になる。ハドロサウルスの化石が多く発見されるのは、生息数が多かったためだろう。 面白いのは前後の足の長さが違うことに尽きる。走るときはダチョウのように二足走行していたはずである。のんびりと草を食べるときには四足歩行する。(首が下がるから地面の草を食べやすい)前後の足の長さが違うと、シマウマのように軽快に走れないから、カンガルーのようにぴょんぴょん飛んでいたかもしれない。弱いカンガルーもぴょんぴょんしながらしぶとく生き残ってきた。ティラノサウルス(http://www.nhm.ac.uk/jdsml/nature-online/dino-directory/detail.dsml?Genus=Tyrannosaurus)と同時代に生息していたハドロサウルスの生活は危険で血なまぐさかったはずである。一瞬の油断や隙が命取りになる危険な環境で、Tレックスの餌にしか見えないハドロサウルスが繁栄していた理由は何なのだろうか。おそらく、針葉樹に代わって繁栄をはじめた花の咲く被子植物の時代に適合していたからだろう。こんなに栄養たっぷりに太った体型を見ても、白亜紀が植物の豊富な世紀であったことが想像できる。シマシマ恐竜の動く映像を見てみたい。
2007.12.07
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これには驚かされた。7日も前に来日して、選手の体調を整えさせるという方法を決断したアンチェロッティ監督は歴戦のつわもの、さすがというしかない。セリエAの日程さえも変更させての前倒し来日は、トヨタ杯への執念さえも感じさせる。時差ボケと遠征の疲れで敗退したバルセロナとリヴァプールの経験を生かしている。考えてみれば、セルティックとの試合もCLの日程が1週間早められているので、ACミランはUEFAとセリエAを動かす政治力も抜群なのである。(ぎりぎりまでスペインでリーグ戦を戦っていたバルセロナとは大違い) 到着3時間後には、時差ぼけ解消のための練習にも取り組んでいる。来日して即座の練習をしている年は負けたことがないというデータを重視している。トヨタカップの到着日に完全休養した年度は3敗、即日練習していた年度は2勝というのは偶然ではなかろう。来日するスタッフだけでも70人というのは本当だろうか。腕利きのイタリア人シェフも同行して、パスタやトマトなどの材料も空輸しているというから、Jリーグとは天と地ほどの差がある。(悔しいなあ、悲しいなあ・・・)「ワールドカップの決勝のような気持ちで準備することが重要だ」と語るアンチェロッティ監督は、トヨタカップで勝つことの難しさを十分に認識している。そういえば、バルセロナが敢行した秋葉原買い物天国のニュースを見たことがある。秋葉の店舗を借り切っての買い物ツアーというから、これも前代未聞だろう。夜の繁華街に出没した選手もいたから、ACミランとは姿勢が違う。勝つためにはあらゆる手段をとるミランの作戦が浸透すれば、これまでのようにブラジル勢に惜敗することはなくなるはずである。 ACミランは強いのか、弱いのかが問題になっている。チャンピオンズ・リーグでは他を圧倒しているミランも、リーグ戦では8位に低迷している。このままではCL出場権さえも失う危険がある。(CL出場は4位まで)リーグ8位は明らかに危険水域に達している。数十億円の収入が見込めるCL決勝トーナメント出場はクラブの絶対命令であり、リーグ戦でも本気で戦わねばならない場面がもうすぐ来る。その前に、まずトヨタカップを狙っている。(何とワイタケレの試合を観戦している!) リーグ優勝とCLの両取りを狙うと、過密日程で後遺症に悩まされるは事実だろう。バルセロナやチェルシーは、無理に無理を重ねて苦境に追い込まれた。ACミランは勝負を割り切り、政治的な圧力をかけて日程で有利な状況を生み出し、贅沢な運搬作戦を実施することによって、確実に勝つという王者の戦略なのである。財政力のあるクラブは本当にやることが違う。(うらやましいったら、ありゃしない)
2007.12.07
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大分の梅崎司が浦和に電撃移籍する。期待されてフランスのグルノーブルに渡ってみたが、挫折を味わった。大分で目覚しい活躍をしているわけでもない。U22でもレギュラーを取れていないから、素材としての可能性は感じさせるが、能力は未知数の段階にある。足首を故障しているFW田中、膝を負傷したMFポンテ、腰に持病を抱える阿部、海外移籍する長谷部、離脱するワシントンの代役を探さねばならない浦和が狙うのも当然だろう。戦力的に余裕があると思われていたレッズが終盤に脱落した原因は、選手層の薄さにある。サブを中心とした構成では、優勝など望めないことが露骨にされている。 浦和が獲得を狙う選手は不満派になる。チーム内で不遇である人間は移籍で獲得しやすい。サッカーは本人の意思が重要視されるから、野球のように契約書で移籍を止めることができない。契約が終了すれば自由に移籍できるというのがサッカーの魅力的なところであり、難しい点になる。今期19得点の新潟エジミウソンとFC東京の今野にもオファーを出すものと思われている。梅崎が浦和で成長できるかを予測することはできない。浦和にも埋もれたままの選手は数多くいるからになる。若いので厳しい環境で脱皮できるかもしれない。 セレッソ大阪クルビ監督の練習禁止命令には、もっと驚かされた。「激しい自主トレをする必要はない。プレッシャーから解放される必要がある。家族と楽しい時間を過ごせばよい」という監督命令が出されている。来年2月初旬の合宿開始まで、汗をかく練習を禁止したというのは前代未聞だろう。「ブラジルでは、1週間前に集まるくらいさ。ぜんぜん問題な~い」という通達を受けて、つかの間の自由を手にしたセレッソの選手は大喜びするだろう。監督本人ものんびりと海外旅行に出かけるらしい。これがブラジル人の凄腕監督でなかったら、おそらく総批判を浴びるはずだが、過去の実績を見れば全然問題な~い。 優勝に深く関わったクラブは必ず手痛い報復を受ける。アジアチャンピオンになった浦和だけでなく、2年前の欧州王者バルセロナも低迷が続いている。昨シーズン優勝したACミランは、セリエAで現在8位に甘んじている。過密日程を強行突破すると、その反動がきつい。勝てば勝つほど厳しい日程に巻き込まれるから、バルセロナほど選手層が厚くても耐えられない。ロナウジーニョは蓄積した疲労をいまだに克服できないでいる。その意味で言うと、補強と静養が浦和に必要なことは言うまでもないだろう。
2007.12.04
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サッカー砂漠に直面していた日本に衝撃が広がっている。イングランドのプレミア中継がBSで始まり、すばらしい内容に賞賛の声が広がり始めているからになる。今シーズンは地上波だけでなく、BSからもサッカー中継が激減してしまった。日本のサッカーファンは少数ながら熱心なので、視聴者囲い込み運動に追い込まれやすい。J1だけでなく、スペインリーグやセリエAなども有料化されている。こうなると、地上波中心の一般人のサッカーへの関心は薄れ、たまにJリーグ中継をやっても、3%というようなとてつもない低い数字に終わる。日本人の多くは浦和の何たるを知らず、熱心なサッカーファンは逆に浦和嫌いが多い。アジアCLの決勝戦が低視聴率に終わった背景は、このような流れから生まれている。 高騰した放映権料がプレミア独占を崩すきっかけになったのは皮肉だろう。少数のサッカーファンを相手にしていたのでは、プレミアへの支払いができない。そこでBSにおすそ分けが回ってきたのかもしれない。結果的に、乾いたサッカー砂漠にオアシスが生まれてしまった。プレミアのすばらしさは、トップクラブだけにあるのではない。下位のクラブも速いボール回しと高度な技を持っている。その原因は多国籍軍にある。10年前には、先発メンバーの30%程度だった外国人選手の比率は、現在70%を越えている。この生存競争の厳しさが、イングランドサッカーを魅力的に変化させたといえる。 トップを快走するアーセナルの試合が日曜に中継された。アストン・ヴィラとの一戦はベンゲル監督のの考えるサッカー哲学が徹底して追及されている。(http://coop46.blog91.fc2.com/blog-entry-3047.html)ボールを奪うと一気に前に進む攻撃的なサッカー像が中心にあり、堅い守備と両立している。流れるようなパスは速く、細い隙間を縫って正確に届く。FWだけでなく、MFもゴール前に数十メートルも駆け上がって、シュートを狙う。50m前進すると、守備のために50m戻らねばならない。相当体力を消耗するスタイルなのだが、選手たちの足は止まらない。フラミニの先制点のレーザー砲のようなシュートとアデバイヨールのDFの上から叩きこんだヘディングは、まさしく美しいサッカーの見本だろう。前線から厳しいプレスをかけ続けるアーセナルの守備陣を崩そうとするアストン・ヴィラもしぶとかった。 守るときはすばやく戻って配置につき、そこから全力で前に進むサッカーは、わかりやすくて流れが美しい。90分間ボールが止まることのないサッカーは求められてきたが、なかなか実現しなかった。そこには高度な技だけでなく、タフな体力と精神力が必要になるからになる。守るサッカーや攻撃型のサッカーは珍しくないが、攻守のバランスが取れたサッカークラブは少ない。代表クラスの選手を多数集めないと到達しない高みにあることは確かだろう。アーセナルがその端緒にたどり着いたのは面白い。これがリーグとチャンピオンズリーグとの過密日程の中でも貫くことができれば・・・。
2007.12.03
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経営難に直面しているSupeAguriは、30人を解雇してしのぐことにしたという。総勢150人程度の組織の30人が失われると、残されたものは負担が大きくなる。さらに難しいのは、マシンの開発力が大幅に低下することにある。SuperAguriの創設の理由の一つに、カスタマカー採用があったことは間違いなく、自社シャシーを開発しなくても、ワークス(ホンダ)から買えば済むというアイデアに飛びついたのである。 ところが、プロドライブがマクラーレンと提携するという事情が鮮明になってから、風向きがすっかり変化してしまった。マクラーレンマシンが4台も登場することを各チームが恐れたのである。現実に喉元に刃を突きつけられてみると、戦う覚悟がなえてしまう。ワークス勢も、今ではカスタマカーに否定的である。マクラーレンとフェラーリの合計8台がグリッドに並ぶ光景を想像すれば、カスタマカー否定論が強くなるのも無理はない。 階段を外された形になったトロ・ロッソとSuperAguriは、2年間の余裕がもらえることになっている。プロドライブに対しては即時の自社開発マシンが要求されているが、2チームに対しては、2年の間に純粋な自社開発のマシンを用意するように求められている。それまではコピーマシンの使用を認めるから、2年間でオリジナルを開発してくれという苦肉の妥協案になる。 カスタマカーを使うチームに対して、コンストラクターズポイントを与えないことをFIAは考えていた。しかし、フランク・ウィリアムズは最後まで妥協せず、強硬にカスタマカー否定論を貫いた。そこで、FIAもついに諦めざるを得なくなった。ポイントをもらえなくても、フェラーリのマシンを使いたいというチームが出ることを恐れたのである。上位の成績を獲得すれば、大型スポンサーも自然に集まってくる。たとえポイントに応じた賞金がもらえなくても、スポンサー獲得で穴埋めしようとするチームが出てくることを予感したのだろう。全員一致の原則の前には、カスタマカー否定論に対する抗議の声も抑えられてしまった。 わずか2年間で、トロロッソとSupeAguriが戦闘力のあるマシンを独自に開発することは不可能に近い。資金の豊富なトヨタでさえも困難に直面しているのに、資金の乏しい弱小チームが最高の性能を持つマシンなど製造できるわけがない。SupeAguriにできることは少ない。レースの成績が低迷すると、スポンサーも集まらなくなる。30名の給与さえも払えないほど追い詰められているAguriの生き残る方法はどこかにあるのだろうか。
2007.12.02
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権力という孤独、愛という哀しみ、男という生き方(う、う、う、涙なくしては語られない悲劇が始まります。さまよえるスペイン人第2幕は、イタリアにあるマラネロ城の大広間から始まります。心臓病に苦しむドンのマイケル・コロリンオーネは、ファミリーの幹部を集めて緊急会議を行っていました。有力後継者だったブラウン公爵は東洋のジパングに去り、侍従のステップ・ステップは秘密資料を持ち出した罪で暗殺されています。崩壊寸前のコロリン王家を立て直すための重要な会議なのです。しかし、トロイ城のトロイ・ロッソが反乱を企てているという情報が入って、マイケルを驚かせました。トロイ・ロッソを影で支援しているのが赤牛商会を率いるマテシッツ卿と囁かれています。さあ、大変!)大広間の扉が開き、甥のステファノが入ってくる。ステファノ「ゴッドファーザー、もう戦うしかない。多くの者たちがマラネロから離れていった。裏切り者のトロイ・ロッソを消さないと、我々が抹殺されてしまう」マイケル「あわてるな、ステファノ。まず和平会議だ。トロイ城は古代から難攻不落の城なのだ。簡単には攻め落とせないし、犠牲者も出る。何とか、話し合いで解決せねば」ステファノ「叔父貴、甘すぎるよ。トロイは赤牛商会から多数の武器を買い込んだそうだ。消される前に消すというのがファミリーの掟だったはずだろう」マイケル「ルチアーノ、何か知恵はないか?」ルチアーノ「3日後にミラノの三ツ星レストランで、夕食会が行われます。そこにトロイ城のトロイ・ロッソ候と腹心の幹部がやってきます。こちら側はステファノと私が出席します。警戒は厳重で、まず武器を持ち込むことはできません。トロイ城は堅固ですから、暗殺するならばこの機会しかありません。ドン・コロリンオーネ、ご決断を・・・」ステファノ「その刺客を俺にやらしてくれ!」マイケル「昔を思い出すなあ、ルチアーノ。ドンになる者は厳しい関門をくぐらねばならなかった。私は実の兄を・・・。試練に耐えられないとファミリーのドンとして認められない。そろそろ、潮時かもしれんな。ステファノ、覚悟はできているか」ステファノ「ファミリーを再び昔のように繁栄させて見せるさ、宿敵ルノーに奪われた天下を取り戻してやる」ルチアーノ「レストランの貴賓室に洗面所があります。鏡の裏に空間があり、そこに短剣を隠しておきます。ボディチェックが厳しくても、短剣を隠しておけば大丈夫。後はステファノが夕食会を中座して洗面所に入り、短剣を取り出して後ろからグサリと・・・。トロイ・ロッソと腹心を消してしまえば、反乱の火種はなくなります」ステファノ「よし、三日後だな」マイケル「ひとつだけ条件がある。それを受け入れれば、後継者として認めよう。ステファノ、娘のフェラーリ姫との結婚を諦めるのだ。親戚同士の婚姻はファミリーのタブーとして禁止されておる。二人のことを知らないとでも思ったか。私から娘を奪えば、お前を殺さねばならん。悲しい思いをさせてくれるな。わかったか、ステファノ・・・。よし、この椅子は今日からお前が座れ」(マイケルは立ち上がり、大広間を出て庭に去る。甥のステファノが中央の椅子に座ると、部下たちが一人ずつひざまづいて忠誠を誓う。ルチアーノ「ドン・コロリンオーネ、おめでとうございます」側近その二「ドン・コロリンオーネ、忠誠を誓います」側近その三「ドン・コロリンオーネ、夕食のメニューはいかがしましょうか?」第3幕は急に照明が明るくなって、舞踏会の華やかな場面に転換します。乞うご期待~。
2007.12.01
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