蘇芳色(SUOUIRO)~耽美な時間~

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2009/10/04
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カテゴリ: 東方神起
え~、久しぶりの妄想劇場。ジェジュを エサに
ほとんどフィクションですので、ジェジュペンさんはじめ、トンペンさんたち、お気に召さなかった時はあしからず。


1、オールドインペリアルバー


JEJUNG2








東方神起が初の東京ドーム公演を今年2009年の7月に開催することになった。
私はチケットを手に、東京ドームに向かうために新幹線に乗った。彼との約束を果たすために。彼は私のことがわかるだろうか。あれからもう3年が経つ。



私は2006年のお盆休みを東京で過ごしていた。今夜は学生時代の先輩とTホテルのバーで待ち合わせている。約束の時間きっかりにバーの扉を開くと、すでに先輩はカウンター席に座っていた。
「お、美咲ちゃん。ここ、ここ」
私の顔を見つけると、手を上げた。
「山本先輩。お久しぶりです」

「どう?久しぶりの東京は。電話ではくわしく聞かなかったけど、なんかあった?東京には気晴らしのために来たんだろう」
相変わらず山本先輩は鋭い。電話で、東京に行くから会いたいと言っただけなのに、私のことはお見通しなんだ。やっぱり既婚者は違う。
「あいつとなんかあったんだろ?」
いきなり核心を突いてくる。ビンゴ。私は3年間付き合っていた康平と別れたばかりだった。康平とは大学、サークルともに一緒で、お互い就職した後も付き合いを続けていた。彼から一方的に別れを告げられたのは、ついこの間のことだ。別れるって、こんなにあっけないものだったんだろうか。そう、それに私はまだ泣いていない。
「何飲む?」
ぼんやりとしている私に、山本先輩が声をかける。
「あ、えっと、ジンをロックで。エギュベルありますか?」
私はバーテンダーに聞いた。
「はい、ございます」
律儀に応えると、バーテンダーは磨かれたグラスを取り出した。

私の前にグラスが置かれた。丸い氷がカランと揺れている。その氷を見つめたまま、私は山本先輩に言った。

彼は驚いて私の顔を覗き込んだ。
「え?康平と美咲ちゃんが?」
「うん、正確には私が振られちゃったの」
「そうか・・・」
しばらくの沈黙の後、山本先輩は妙に明るく言った。

そして私の肩をポンポンとたたく。先輩の手、温かい。
ちょっとグラスが歪んで見えてきた。やばいかも。

「山本さん?山本さんですよね?」
先輩の名前を呼ぶ声が、私のすぐ後ろでした。
振り返ると、眼の綺麗な色白の青年が立っていた。
「ジェジュン?お~、ジェジュンじゃないか!」
先輩はジェジュンと呼ばれた青年の肩を叩き、うれしそうな顔をした。
「ジェジュン?」
「ああ、紹介するよ、美咲ちゃん。こちらは東方神起というダンスボーカルグループのジェジュン。知ってる?韓国ではトップスターなんだよ。去年日本デビューして、売れ出してきているんだ」
トウホウシンキ?ジェジュン?初めて聞く名前に、私は返答に困った。
「東方神起のジェジュンです。よろしく・・・お願いします」
ジェジュンは私の顔をじっと見つめると、右手を差し出した。
「あ、え、は、はい。須藤美咲です。こちらこそ、よろしくお願いします」
私はあわててジェジュンの手を握る。ヒンヤリとした手だった。
「ジェジュンはひとりで来たのか?なら、一緒に飲まないか?」
山本先輩の言葉にジェジュンは素直に頷き、私の隣に座る。ふとブルガリの香りが鼻をくすぐった。ふいに涙が滲む。だってこの香り、Blue/BLVって、康平と同じ香りだから。
今まで泣けなかった分、涙がどんどん流れてきて止まらない。
山本先輩もジェジュンも驚いた顔で私を見ている。どうしよう。
ジェジュンは黙って私の背中をなでてくれている。
そのとき山本先輩のケータイが鳴った。しばらくやりとりをしていた先輩が、申し訳なさそうに言った。
「ごめん、美咲ちゃん。ちょっと急用が出来ちゃって、局に戻らないといけなくなっちゃってさ~」
「え?そんなぁ~、先輩。今夜はとことん付き合ってくれるって言ったのに」
「ほんとにごめん。この埋め合わせはするから。ジェジュンも悪いな~。明日よろしくな。それから悪いけど美咲ちゃんのこと、お願いしてもいいかな?」
ジェジュンはこくんと頷いた。
そのまま山本先輩は行ってしまった。


続く





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最終更新日  2009/10/05 10:04:06 AM コメント(8) | コメントを書く


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