霞ヶ浦を望む阿見町青宿(あおやど)に、かつて 予科練 と呼ばれた教練所があった。昭和14年に横須賀から移転され終戦まで多くの若い飛行乗りを育てた。そして死地へ送り込んだ。阿見町は水上・陸上の飛行訓練に適した地だった。其の地に陸上自衛隊土浦駐屯地があり、武器学校が営まれている。
武器学校に隣接して、予科練戦没者の遺品等を収蔵・展示した 雄翔館 (ゆうしょうかん)がある。玄関前の山本五十六像が大学建物の方角を見つめている。予科練から戦地に赴いた2万4千人のうち約8割の若者が戦死したという。桜に錨の七つボタンを模した雄翔園が慰霊し続けている。
雄翔園の近くに阿見町の「 予科練平和記念館 」が平成22年にオープンしている。「七つボタン」をモチーフにした建物で、大きなサイコロを重ねたような館である。上空からは、7の文字に見えるかも知れない。昭和18年頃の土浦海軍航空基地の俯瞰プレートが玄関の壁にあった。
平和記念館への来館は、老いた人が多いが若い女性も目に付いた。先月上映されていた「 永遠のゼロ 」の影響だろうか・・。映画化に賛否両論があったようだ。以前読んだ文庫本では、戦闘シーンよりも人間・宮部久蔵の謎解きが主題だったと思う。
写真-1 陸上自衛隊土浦駐屯地内にある雄翔園。七つの海と七つボタンをイメージした庭。
写真-2 予科練二人像。予科練の戦没者約1万9千人の霊璽簿が納められている。
写真-3 雄翔館前の山本五十六像。武器学校舎を見つめている。
写真-4 予科練平和記念館。テレビドラマで使用した人間魚雷回天の模型も展示。
写真-5 旧土浦海軍航空基地を俯瞰したプレート。
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