富士川の上流 50 kmの山中に 身延山久遠寺 がある。標高 370 mの境内には、祖師堂など多くの伽藍が南を向いて並んでいる。この時期特に目を引くのは、 2 本のしだれ桜。樹齢 400 年を超えるという。参拝者や登山者を癒してくれる。訪れた日は、雨に濡れて文字通りのシダレザクラであった。
身延山久遠寺は、日蓮宗における 最高の聖地 。寺院数 5160 ケ寺、僧侶数 8150 名の頂に立つ総本山である。日蓮上人は 1274 年に入山して、 9 年間法華経を読誦したとされる。教義が長く久しく伝わることを願って、久遠寺と命名したという。
久遠寺境内の建造物は、明治初期に再建されたものばかり。明治 8 年 1 月の大火で、ほとんどの伽藍が焼失してしまった。その中で祖師堂は江戸期のものと言える。安藤対馬守の下屋敷敷地にあった感応寺 ( 豊島区 ) の主要材料を保管していた鎌倉・妙本寺から水運で 富士川を上り 、久遠寺まで運んだそうだ。
久遠寺しだれ桜は、旅行ガイド社による 全国しだれ桜 10 選 に入るそうだ。内 6 選は京都・奈良で占められる。残り 4 か所は、山梨県 (2) 、福島県 (1) 、東京都 (1) 。 4 月上旬に相棒と山梨方面へのさくらバスツアーに参加した。大型バス 2 台で最寄り駅前から出発した。しばらく、お付き合い願いたい・・。
写真 -1 身延山久遠寺の三門。三解脱門とも云われ、扉が無い。日本三大門のひとつ。
写真 -2 三門を抜け、菩提梯 287 段を上る。七文字 ( 南無妙法蓮華教 ) にちなんで 7 つに区切られている。
写真 -3 久遠しだれ桜と祖師堂。水分を含んだ重い花びらを支える古木。
写真 -4 桜の雨が降るようなシダレザクラで雨宿り・・。
写真 -5 雨に煙る山容と五重塔。
PR
Calendar
Category