60ばーばの手習い帳

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March 30, 2026
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カテゴリ: 読みたい本


『桜の森の満開の下』といえば坂口安吾の代表作です。そのテイストに触発された新釈『桜の森の満開の下』が、印象的でした。

 森見登美彦の『新釈走れメロス』は、文学史上に名を残す短編のタイトルを戴いた連作短編集です。「詭弁論部」だの、留年と休学を繰り返して11年大学に居続ける人物だの、無茶苦茶な設定も痛快ですが、『桜の森の満開の下』は、原作のテーマを壊さず、場面を現代京都に移した佳作です。

世人が桜の下に集って「美しい美しい」と無闇に褒め称えたり、宴会を設けて杯盤狼藉に及ぶのは、人っ子一人いない桜の森の恐ろしさに耐えきれないためかもしれません。

 哲学の道沿いのアパートにすむ学生の「男」は早朝の満開の桜の下にいると妙に怖いような気持ちになりました。いつか桜の森の下に座ってなぜなのか考えてやろうと思い、実行できずにいました。
 男は桜のトンネルで女に出会い、女のために小説を書くようになりますが…。


 森見氏の描く男の苦悩は、より現実的、現代的ですが、 原作の「男」の葛藤と孤独が重なり、作品に厚みを与えています。

 孤独であった男は、女に全面的に支えられ、女を書くことで成功していきますが、やがて枯渇し、小説を書くことができなくなり、再び孤独に戻ります。孤独でない時間を知ってしまった分、男の孤独は深まったのです。

 原作も合わせて読みたい作品です。

​     引用および参照元:森見登美彦『新釈走れメロス他四篇』より『桜の森の満開の下』
​              角川文庫 





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Last updated  March 30, 2026 12:00:14 AM
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