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もうすぐ禿坊主になる木の横で キャラメルバニラのフレーバーコーヒーを飲む コーヒーのお供はいつものあんドーナツ ドーナツをひと口 コーヒーをひと口 単純なるくり返し 至福の時をリピートす そこへ天から声が落ちてきた そんな過激な言葉を使うんじゃない 小さくなってコーヒーを飲みほし、去る
2021.11.30
とっくに立冬をすぎているのに サクラ 咲く サイタ サイタ サクラガ サイタ 時空をこえて 電報がとどく もちろん サクラ音頭のメロディーつき
2021.11.29
じわり じわりと 近づいてくる いたいっ やっと追っ払ったのに また そおっと そおっと 間をちぢめてくる なんてやつだっ 完全勝利はありえないのか この世には 負けない 負けたくない
2021.11.27
凪の海を横目で見ながら 睡魔とたたかう 潮騒が子守唄をうたいはじめたので わが方は断然不利となる ときおり援軍の風が吹くのだけれど 南風だから頼りにならない 頼みの綱のトンビは上昇気流にのっていってしまったから 本日は不在 こんな日はすべてを忘れてしまう 生きていることすら忘れてしまう
2021.11.26
陽が昇る東か 陽が沈む西か どちらの方角に向かえばいいのだろう ひたすら東を目指していくのか それとも西へいくのか ふと気がつく この星はまあるい まんまるの法則が上位となる
2021.11.25
矢じりのごとき編隊が 錦秋の空を南へと向かう 飛翔力不足の万年脱落組は 南にあるという とある場所に焦がれる
2021.11.24
一瞬の隙を突かれ カミソリのような言葉に斬られる いたむ傷を掌でおさえながら 走る 逃がすものか と 心が走る
2021.11.23
遠い昔 確かに誰かと約束をしたのだが 誰とだったか 何をだったか 今では すっかり忘れてしまっている 引き汐にのって千尋の海にいってしまったから しょうがない また満つる汐をひっそり待つ
2021.11.22
言ったら減るから言わないんだ と いつも言っていた 言っても減るわけがないことは 世界基準的には常識なのに やっぱり 愛はなかったのですね
2021.11.22
つめたい風がふいてきて さくらの紅い葉っぱを連れていく 葉っぱは一瞬こちらを見て 微かにうなずく さようなら いつか また
2021.11.21
何を恥ずかしがっているの それとも怖いの じゃ もう少しオイラの陰に隠れていたらいいよ 太陽はそんなに意地悪じゃないと思うんだけどな
2021.11.21
いつか 愛犬のケンでも あなたの匂いが わからなくなる日が来るのだろう いつか 完全なる喪失となっても それはそれでいい
2021.11.20
両肺いっぱいに匂いを吸い込む 愛犬ケンであれば すぐさま判ったにちがいない こうしてあなたの匂いは消えていくのか
2021.11.20
どうして空にいくのだろう 大地に帰ってくるためなのか どうして海にでるのだろう 陸に戻ってくるためなのか どうして旅にでるのだろう デラシネの旗を掲げながら歩いていく先には いったい何があるというのか 望郷の念はひたすらにその後を追う
2021.11.19
宇宙を吸い込んでしまった ノーミソの中は大宇宙 もう 地球は見えない ましてや きみの憤りなんて全く見えない Sorry
2021.11.18
バラのつぼみが ちょっと恥ずかしそうに話しかけてきた わたしには夢があります 曖昧にうなずいたものの その夢がなんであるのか全く見当もつかない つぼみはバラ語を解しているかなんてお構いなしに その後もずっと話し続けている バラ語は甘く香しい癒し系 陽だまりの中の夢うつつ
2021.11.17
11年前の輝きを そのまま残したその場所は わたしを過去へと連れていく 過ぎ去った日々が輝いていたわけではない 過ぎ去った日々を懐かしんでいるわけでもない ただ あなたがいた時間を思い出している
2021.11.16
貝のように口を閉ざして ひとり風の大地を歩く 微笑だけを浮かべて 何も語らずにいると それはプライドですか と何度も聞かれる めんどくさくなって そうです と答える 心が蘇生するまで わたしは ここにいる
2021.11.16
ひとつの真実から無限の虚偽を創りだす者 創造主であると勘違いしたその魂は いつまでも地球を回る 偏西風にのって ついには虚偽を真実に代える
2021.11.15
突き出された諸刃の刃を 辛うじてかわす 純真な瞳をもつきみが振るう刃は 百戦錬磨の強者にも勝る きみと相討ちしたくなくて 逃げる
2021.11.15
黄に魅せられて また 黄を紡ぐ ヒマワリの黄 フォルクスワーゲンビートルの黄 イチョウの黄 倒された鹿が流す黄なる涙に似た 黄色の狂気
2021.11.14
風待ち べた凪の海を見つめる 風はいつくるのか 訪れの証しの海色をさがす みつけた もうすぐ風がやってくる さざ波とともにやってくる 急いで帆を上げて 待つ
2021.11.12
ここまで吹くと気持ちがいい これ以上吹くとたいへんだ 本日の風速 冬眠前のクマのような身体でも ふっとばされかねない速さ 風に立つ夜叉の形相は 海辺の松の木と同じ
2021.11.11
静けさの中から 八百万の神々の吐息がきこえる 神さんはいる と声に出したことはないけれど 今感じているのは本物かも 神さん多き瑞穂の国かな よき国かな
2021.11.10
出船の汽笛が聞こえてくる 行ってしまう 行ってしまう 一瞬の逡巡で出遅れ そのまま金縛り もう 行ってしまってもいいよ わたしの道はこのくににある いってらっしゃい あなた
2021.11.09
淹れ立てコーヒーの上に いつもの小さな毛嵐がやってきた いつものように誘われて 視覚、味覚、嗅覚をお供に 幻想世界へ入っていく 60秒の至福
2021.11.08
うつろう季節の中で 宇宙(そら)の森羅万象を想う 心身は浮遊し わたしは宇宙の浮遊人となる
2021.11.07
風が入り口から入ってきて 天窓に上がっていく 神さままでの道を のらりくらり 叱られることが分かっている子どものごとく あちらこちらに寄り道しながら上がっていく
2021.11.07
カーナビ遊び その2 いつもの場所へ いつもの道を通らずに カーナビ道を走ってみる なるほどね を連発していたら 知らない地名の 知らない坂を上り 知らない橋を渡っていた カーナビが教えてくれた新しい道 このまま走っていくことにしよう 広がりつつある世界にどきどきしながら
2021.11.06
カーナビ遊び その1 カーナビが示す反対の方向に車を走らせる 沈黙 GPSを駆使して必死に私を追っているようだ しばらくして断固とした口調でまた話し出す 次の交差点を右折してください 左折する 沈黙 かわいいヤツだな
2021.11.06
2021年11月5日 新月のこの日を はじまり の 記念日とする わずかな星が 同意の瞬きを かすかに返す
2021.11.05
ここ掘れワンワン と 愛犬は騒ぐのだけれど 掘っても掘っても見つからない 黄金も愛も水脈も
2021.11.04
ちょっとだけ未来に行けていたら あなたを守れたかもしれない 一瞬間遅れたために失ってしまった 運命という現実
2021.11.03
つきまとう黄金色の球体 強烈なにおいを放ちながら いつまでもくっついてくる 美味ではあるが つぶれた球体がくっついてくるのには困ったものだ つま先立ちで今日も銀杏小道を歩いている 歩かなくてもいいのに歩いている 秋を心いっぱい吸い込みながら歩いている
2021.11.03
光ある方に顔が向く 瞬きもできる 顔も動かせる だいじょうぶ まだ 生きている 足を動かそう そう 歩こう
2021.11.02
野焼きのにおい えっ こんな街中で稲わらを焼くにおい あっ 風が吹いている
2021.11.01
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