ドクターイワタの認知症ブログ~東海エリア最高の治療実績~
2026
2025
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
全1件 (1件中 1-1件目)
1
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト長久手実家のみかんと柿が大豊作みかん@長久手実家柿@長久手実家症例報告知り合いからの紹介である。物忘れ、昼間傾眠、振戦、歩行不安定、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮中等度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:0、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:21/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:19/30(-2)、近時記憶3/6(+-)と軽度悪化した。認知機能低下にドネペジル1.5mgを開始、脳梗塞にサアミオン10mgを開始した。甲状腺正常。一般採血:AMY177,TIBC221,Zn49以外異常なし。VitB1=29,VitB12=440,葉酸=3.7。亜鉛欠乏症にプロマック150mg開始した。低Alb血症、VitB1欠乏症、VitB12欠乏症、葉酸欠乏症、Zn欠乏症、グルテンフリー、カゼインフリー。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:25/30(+6)、近時記憶3/6(+-)と軽度悪化した。ケアマネからの紹介である。既往歴:左口角麻痺、右半身麻痺、脳幹梗塞。内科開業医①アマリール②バイアスピリン③タケプロン④オルメテック⑤アムロジピン⑥エパデール⑦トリルシティ皮下注。物忘れ、徘徊、易転倒、尿便失禁、語義失語、膝組みを呈していた。独居(夜間のみ長男)、昼間独居。毎日モーニング。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮中等度、⑤両側基底核および左脳幹ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:5、前頭側頭型認知症(ピック病)/脳血管性認知症(VD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:3/9、改訂長谷川式:12/30、近時記憶1/6と中等度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にルベストPRoDR2Capを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:14/30(+2)、近時記憶2/6(+1)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:HbA1c6.6,BUN20.3,s-Cr1.21,Alb3.7,TCL159,TIBC188,Hb12.7,Zn60以外異常なし。VitB1=15,VitB12=1770,葉酸=3.1。知り合いからの紹介である。物忘れ、物探し、味覚変化を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮、③右側頭葉萎縮軽度、④右海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:2、注意欠陥多動障害(ADHD)/多発性脳梗塞として治療を開始した。注意スコア 2.5/5:書き間違い・自動車の側面こすり(-)、興味がないと記憶・理解不可(-)、整理整頓不得意(±)、横で音楽を聴かれると気が散る(+)、約束・診察券・保険証・鍵忘れ(+)。多動スコア 2.5/4:休暇も多動(-)、衝動買い(+)、多弁・割込会話・質問終わる前に返答(±)、長文読解不得意(+)。ASスコア 1.5/4:こだわり強い・友達少ない(±)、聴覚過敏・難聴(-)、比較的成績良好・何か才能(-)、昔から易怒性(+)。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:26/30、近時記憶6/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒4錠を勧めた。注意欠陥多動障害(ADHD)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエット指導した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:27.5/30(+1.5)、近時記憶6/6(+-)と軽度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:s-Cr0.78,TG203,Zn77異常なし。VitB1=28,VitB12=367,葉酸=7.4。外来栄養食事指導(初回):高TG血症、VitB1欠乏症、VitB12欠乏症、葉酸欠乏症、Zn欠乏症、グルテンフリー、カゼインフリー。施設からの紹介である。既往歴:左後頭葉髄膜腫。甲状腺機能低下。内科開業医①チラージン50μg②クレストール2.5mg③ディオバン80mg④アダラートCR10mg。物忘れ、易興奮、物盗られ妄想を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、境界領域梗塞、⑥その他 左後頭葉髄膜腫摘出後。以上から、レビースコア:1、ピックスコア:4、として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:13/30、近時記憶3/6と中等度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にルベストPRoDR2Capを勧めた。善玉菌補充のためミヤBM2錠を開始、内科からの②⑤中止、(年齢+70)mmHg上限を目標に③④減量を指導した。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:20/30(+7)、近時記憶3/6(+-)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:Zn50,Ferritin19.7以外異常なし。VitB1=25,VitB12=404,葉酸=3.1。亜鉛欠乏症にプロマック150mgを開始した。脳血流低下のため鉄剤回避した。知り合いからの紹介である。既往歴:R1/8/6食欲低下、点滴治療、血液検査:異常なし。内科①レンドルミン0.25mg②デパス0.25mg③ドグマチール50mg。 R1/8/20血液検査:異常なし、総合内科。物忘れ、振戦、夜間不眠、食欲低下、生真面目を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮中等度、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮なし、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所、⑥その他 右淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:3.5、ピックスコア:1、レビー小体病(LBD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:9/9、改訂長谷川式:30/30、近時記憶6/6。GDS-5 Score 3/5、GDS-15 9/15。 認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。食欲低下にドグマチール50mg/プロマック150mg、夜間不眠にロゼレム8mg/レンドルミン0.25mgを開始した。レビー小体病(LBD)/欝病を呈するリーキーガット症候群(LGS)にグルテンフリー・カゼインフリー(GFCF)ダイエットを勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:30/30(+-)、近時記憶6/6(+-)と不変、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。VitB1=35,VitB12=1800,葉酸=8.0。一般採血:s-Cr0.84,MCV101,Zn64以外異常なし。食欲低下にドグマチール50mg中止、プロマック150mgから75mgへ減量した。認知症外来では必ず亜鉛血中濃度(平均63μg/dL)を測定すべし~認知症外来患者の289名中269名、92%は亜鉛欠乏症~今年から長久手南クリニックの認知症専門外来初診時に亜鉛血中濃度を測定するようになりました。昨年までは食欲低下が見られる患者のみ選択的亜鉛血中濃度を測定していました。一昨年から認知症患者におけるオーソモレキュラー(分子栄養学)的血液検査(ビタミンB1、B12、葉酸、フェリチン、TIBCの結果に基づき、分子栄養療法を開始しました。一定の効果を得ることが出来ましたが、食欲低下に基づくアルブミン、総コレステロール、中性脂肪の低下が著しい場合にはビタミン、鉄などの補充による認知機能改善効果が得られないことに気づきました。エネーボ配合経腸用液の投与により、ある程度の改善は得られましたが、根本的な治療にはなりませんでした。認知症専門外来初診時に亜鉛血中濃度を測定することですべての患者で亜鉛欠乏症の有無を確認するようにしました。亜鉛血中濃度は80-130μg/dLが正常値とされています。最近289名の認知症専門外来初診患者について検討してみました。すると、平均63μg/dL、92%(289名中269名)で80μg/dL未満、すなわち、亜鉛欠乏症と診断されたのです。亜鉛欠乏症に対しての治療は薬物治療と栄養食事指導の両面から行いました。薬物療法としては、亜鉛血中濃度40-59μg/dLやや高度~高度低下に対してはプロマックD75mg2錠1日2回朝食後寝る前(または1日2回朝夕食後)、亜鉛血中濃度60-79μg/dL軽度~中等度低下に対してはプロマックD75mg1錠1日1回朝食後(夕食後、寝る前)としました。亜鉛補充は興奮を伴うことがあるため興奮したら減量または中止すべきであることに注意が必要です。元々、興奮している患者の場合は、栄養食事指導のみ行い、穏やかになってから亜鉛血中濃度を再測定して必要に応じて薬物治療を行うべきです。 総患者数 289名 平均 63μg/dL亜鉛血中濃度(μg/dL) 薬物治療 治療目的 40-49 31名 10.7% プロマックD75mg2錠 認知機能および栄養状態改善50-59 87名 30.2% プロマックD75mg2錠 認知機能および栄養状態改善60-69 90名 31.1% プロマックD75mg1錠 認知機能改善70-79 58名 20.1% プロマックD75mg1錠 認知機能改善80- 23名 8.0% 亜鉛欠乏症に対して亜鉛補充が適度にされると、栄養状態改善(食欲回復)だけでなく認知機能改善が期待できます。特にメマリーとの相性が良い、すなわちプロマックとメマリーを併用すると認知機能改善率が高い印象があります。長久手南クリニックの認知症専門外来では、抗認知症薬以外の治療を優先しています。プロマックはその第1候補と言えます。
Dec 16, 2019