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2006年04月22日
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カテゴリ: 二人の王子の母
息子愛用のおもちゃが壊れた。
トーマスの形をした電車で、レールの上を走るタイプ。
電池を換えるも、うぃんうぃん言って、前に進めない。
いろいろいじってみるが、お手上げ。
そういえば、「おもちゃの病院」があると
市の広報か何かで読んだ記憶があった。
早速ネットで調べたら、ちょうど今日が月一の開院日だった。

病院は市の福祉会館の相談室。行ってみると小さな看板
が出してあった。受付のおばさんが二人ニコニコ座っている。


症状を書き込む。すると奥の部屋からエプロンをした初老の
オジサンが出てきた。
「とりあえずチェックしますので」
と患者は奥の部屋へ連れて行かれた。
よく見ると、奥の部屋には同じような初老のオジサンが
数名テーブルの周りに座っている。
うちの患者を囲んで
「これは○○さんの担当かなあ」とか言いながら、
わいわいと電池をチェックする。
「大抵の故障はただの電池切れ」らしいが、うちの患者は
どうやら本格的に壊れているよう。


見ましょう」嬉しそうに言われる。「お任せします」と私。
そのあたりで、息子はもう我慢できなくなって奥の部屋へ
入っていった。4歳ながら、無類のメカ好き。机の上の道具箱を
見つけ目はキラキラ。

おじさん+4歳の息子は嬉々として、患者の分解を

その他余計な機能がついているものが多い。
開けると電池だけでなく、それなりに立派な集積回路のような
ものが入っている。
オジサン達は立派な機械や回路図を出してくる。
かなり本格的。

「おおー、これは電気系統ではないな。。(さらに分解)
 おっとギアか、おおギアがやられてる、ああこれは
 ○○さんが部品を持っていたはず・・」と
小さなおもちゃを前に、大の大人が真剣に議論。

結局すぐに故障箇所は発見され、手術が始まった。
はんだゴテを持ったオジサンが二人、ギアを固定するペンチを持った
オジサンが一人。おお、なんて大掛かり。
三人の大人に囲まれた小さなトーマスは
分解されてもとの姿は見る影も無し。
しばらく、手術が続いた。

退屈してきた息子は道具箱を勝手に漁り、手の空いたオジサンに
「これ何ー」を連発。
キラキラ目を輝かせる息子にオジサンはここぞとばかり、
テクニカルな知識を伝授していく。
どうやら、ご自身のお孫さんはさっぱり興味がないらしく、
興味津々のうちの息子がおじいちゃん心を揺さぶって、次々と
道具がでてくる。
懐かしのはんだ付けなども披露された。
息子はひたすら「おおーすごい!!」を連発。
彼にとっても、オジサンにとっても熱い時間が過ぎていった。

そうこうしているうちに、患者は無事治療され、
もとの形に組み立てられていく。
その間にも数組の患者が来院。
やはり、その殆どが電気系のおもちゃだった。
そして、中には先月入院して晴れて退院するおもちゃもあった。
半ばあきらめていた持ち主が治ったおもちゃを前に大感激!
子どもは本当に嬉しそうで、親も「捨てるのももったいなかったのでね」
と大喜び。何より、このおもちゃ病院はボランティアで運営されている
から、修理は無償!交換した部品の実費だけでいい。
だから、親もほくほく大喜びなのだ。

ところで、次々とやってくる、エレクトリックなおもちゃたちに
太刀打ちできる、このお医者さんたちは一体何者?
と思って聞いてみた。
元々は「航空機の修理!やIC関係のエンジニア」といった錚々たる
メンバー。リタイアした後に、ボランティアを始めたらしい。
でも、おもちゃを前にした嬉々とした表情は4歳のうちの息子と
まったく同じ。ただのおもちゃ大好きな子どもの顔に戻っている。

たかがおもちゃ、されどおもちゃ。
大切に使えば愛着もわく。使っていれば壊れることもある。
でも、また愛情を持って治せば元通り遊べる。
これぐらい、ちゃんとおもちゃと付き合えば、
捨てることが「もったいない」と自然に気づくだろう。

大切にしていたおもちゃがよみがえった時の子どもの嬉しそうなこと。
そして、それを見るオジサンたちのまたイイお顔。
患者も医者も大満足な素晴らしい病院。
こどもとおもちゃとの関係、お目目キラキラのオジサンたち
から学ばせてもらいました。





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最終更新日  2006年04月22日 23時04分59秒
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某所から飛んできました。  
HJ さん
こちらもじっくり読ませてもらいます。

┌|∵|┘ヨロシク┌|-.-|┐ペコッ (2006年04月25日 16時07分04秒)

Re:おもちゃの病院(04/22)  
南風 さん
なるほど、そのアイデアは素晴らしいですね、
また、王子にとっても素敵な空間での至福の
ひとときだったでしょう!
いろんな専門分野の元スペシャリストたち・・・。
多分、彼らも今が最高に充実した至福の日々で
しょうね、(笑
ぼくは、もの心ついた時から母との外出時は
クレヨンとお絵かきノートは、必携のアイティム
でした。
感性の豊かな時期に、自然にその世界に導いて
あげると生きいきと、時には親が驚きさえ感じる
事をさりげなくしちゃうもんです。
メカ好きな彼にとっては、大人には想像できない
くらいのイマジネーションが膨らんだ事でしょう、
今の時期はまるで、スポンジのように理屈ぬきで
吸収しちゃいますから、そのステキな感性を磨く
ことを笑顔で協力してあげてください、
子供は自分を認めてもらえると嬉しいもんです。
親子の距離が、ぐ~んと近づいていくのを感じる
ことができちゃいますから、(^-^)
(2006年05月04日 10時56分09秒)

Re[1]:おもちゃの病院(04/22)  
>南風さん
>ぼくは、もの心ついた時から母との外出時は
>クレヨンとお絵かきノートは、必携のアイティム
>でした。

きっとそれがその後のデザイン関係の仕事に
繋がっていったのでしょうね。
そう思うとその子の持っている興味を
大切にして、さらに伸ばしてあげることって
ほんと大切ですね。
男の子は特に得意不得意がはっきりしていて、
わかりやすいです。
もう、好きなことは「目がキラキラ」ですから。
(2006年05月05日 22時34分01秒)

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