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2008年01月07日
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正月、久しぶりに我が家ではテレビがつけっぱなされていた。
普段、私はほとんどテレビをつけない。
ここ数年、ずっとそう。
インターネットと新聞で、大概世間にはついていけるし、
娯楽としては忙しくてほとんど見る時間が無し。
子どもたちには、見たい(見せてもよさそうな)番組だけを
録画しておいて、再生して終わったら消す、という具合にしている。

テレビ嫌いか、といわれたら、「あんまり好きではない」と
答えておこう。


実は私は筋金入りの「テレビっ子」なのだ。
ただし、テレビを見てきた量ではない。
視聴時間で言えば、翌朝学校での話題についてける程度の
いわゆる普通の家庭のテレビ接触率だったと思う。

実は私の親はテレビ局勤務だった。
だから、私は生まれてから、親元を離れるまで、
テレビ局からいただいたお金で育った。
それだけでは飽き足らず、自分もテレビ局に
勤めることになった。テレビ局からの給料で
一人暮らしをしていた。
で、とどめに夫もテレビ局勤務。

まさに、家も、食べ物も、体もテレビ局がらみのお金で
出来上がっている。
そんなこんなで、私は普通の人よりかなり、テレビに近しい
人間であることは間違いない。

ドキュメンタリーを編集している父、たまにニュースを

父の仕事のせいで、茶の間から見るテレビだけでなく、
その向こう側、つまりは作る側の世界を意識せざるを
えなかった。
そして、寿司屋の息子が外でまずい寿司を食べられないように、
必然的に、テレビ番組も「ちゃんと作られているものを選ぶ」
というようになっていったような気がする。

子どもの頃、父がテレビ局勤務といえば、
「華やかな仕事だね」と毎回言われた。
まだまだ、テレビが茶の間の支配力を持っていた時代
世間の「ギョーカイ」のイメージは確かにそうだった。
でも、私の中ではまったく違った。
夜勤、泊まりを繰り返す父、そして結局は不眠症になり、
製作の現場からも離れることになった。

それでもなお、将来の進路を考える段になり、
テレビ局で働くことを考えてしまった私。

いわゆるギョーカイにあこがれていたのでは、もちろんない。
まだ見ぬ世間の津々浦々に、人一倍の興味を押さえきれなかった
若かりし自分と、「何かを伝える」ために存在する身近にあった
テレビという世界。
どうしても、そこが結びついてしまって、気がつくとテレビ局の
片隅で働いていた。

結局、番組制作のディレクターとしては、どこの局でも採用されず、
とある番組の制作現場での種々の雑用をこなす仕事に就いた。
番組はアジアの人々の生活を描き出すドキュメンタリー。
初めて本格的な番組作りを目の当たりにして、それはもう楽しくて
しょうがなかった。

テレビ番組が作り上げられていく過程、それは右から左へただ伝える
ということとはもちろんまったく異なるもので、
それは、テレビという道具を使った、ひとつの
「ものがたり」紡ぎともいえる作業だった。
映像はその「ものがたり」を伝える道具で、
見るものにいかにそれを伝えるか、にすべてが注がれる。
そもそも、テレビとは見ている側からすれば、すべて架空のもの、
しいて言えば「映像」としての実体しかない。
ただ、その向こうに、確実に何か生々しい実体を感じられる、
そこがテレビ番組の素晴らしいところ。
そして、それを実現するための、気の遠くなるほどの作業。
何かを伝えるための膨大な量の取材、検討に検討を重ねた
編集その他の作業を真近で見て、
「ああ、自分には気力、体力的に無理だな」と思った私。

ただ、残念ながら、すべての番組が、そうであるかといえば、
そうではないのは明らか。
ほとんどの番組は、時間、予算、その他の多くの制約の中で、
放送枠を埋めるべく、量産的に作られているものばかり。
それでも、テレビならではの素晴らしい世界を見せてくれるものや、
どこかの遠くの、決して出会うことがなかったであろう人からの、
メッセージを伝えてくれる番組に出会うことは、確実にある。
まあ、人の出会いと同じで、なかなかチャンスに恵まれるのも
難しいのだけれど。

というわけで、私にとって、テレビはつけっぱなして見る
ものでも、BGMとして流しておくものでも(もちろんそういう
見方もアリだと思うけど)なくて、いい番組との出会い!
がすべて。
どうやって、それを見つけるか、それは視聴者にゆだねられて
いるので、「賢い視聴者」にならなくては。
それが、お世話になりっぱなしの、テレビへの恩返し?に
なるのかな。





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最終更新日  2008年01月08日 01時15分00秒
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