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2010年12月14日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
先日書いた学級崩壊とは直接関係無いが、


「もう、なんでもかんでも『先生やって~』なので、ホントに大変なんです」

つまりは
「先生ー 消しゴム忘れた」
「先生ー ○○ちゃんが泣いてる」
「先生ー 作り方わからへんから教えて」

と一日中子どもたちが先生に助けを求めるらしい。

実はこの話、最近あちこちで耳にする。

放課後児童活動のボランティアをされている方などなど。

ちょっとトラブルがあったり、不具合があると
すぐに「何とかして」と大人に頼ってくる。

消しゴムが無ければ、友達に借りるとか、半分分けてもらうとか。
泣いてる子が居たら、理由を聞いてみたんだろうか。
周りの子が上手く出来ていて、自分が上手くいかないのなら
人と比べてみてどこがおかしいのか、探ってみたのだろうか。
やり方を聞いてみたんだろうか、いわゆる試行錯誤はしたのだろうか?
人に聞く前に、まだまだ出来ることがあるだろうに。

この傾向、実は子どもだけではない。

今年は住んでいる地区の自治会の役員をしている。


「隣の庭の植木が伸びてきて、自分の敷地に入ってきている」とか、
「夜窓を開けてテレビを見る音が大きくて、うるさい」とか
「子どもが道路でボール遊びをしていて危ない」とか。

「自治会の役員さん何とかしてー」って、子どもが
「先生ー何とかしてー」と全く同レベル。


テレビの音もそう。
子どもも気になれば自分で注意すればいいでしょ。

何でそれが出来ないの???

そういう小さなトラブルに対して、
ちゃんと自分で考え、コミュニケーションをとり、解決していく
と言うことが出来ないのだ。
そういうトラブルこそ、ちゃんと対応すれば、前よりもっと親しくなれたり、
自分が逆の立場になったときに気遣いが出来たりもするのに。

自治会も学校や幼稚園の保護者の会でも、
とにかく、「義務は果たさず、権利ばかり主張」する輩の多いこと。
面倒な役は引き受けたがらないくせに、ちょっとした不手際や文句ばかり。

とにかく「受け身」な人の多いこと。
そして、「自分で考えない」人の多いこと。

大人はもう手遅れとして、
子どもたちが「先生ー先生ー」と自分から動かなくなってしまったのは、
どう考えても子どもたちのせいではない。

「受け身で、自分で考えない」大人を見ているから?
きっとそれだけではない。

子どもたちは「受け身で自分で考えなくていい」ように育てられている。
良くある小学生の一日。

朝、母親にに起こされ、出された朝ごはんを食べ、
「早く用意して」と促され学校へ。
学校では、「ノート出して」、「二列にならんで」、
「静かにしなさい」・・すべて先生の指示によって行動し、
帰ってきては、「宿題やりなさい」と指示され、
その後すぐに「習い事の時間よ」と習い事へ。
そこでも、習い事の先生に言われたことをやり、
帰ってきて、ご飯を食べ、テレビを見て、
「お風呂入りなさい」「歯を磨きなさい」
「もう寝なさい」と指示されベッドへ。

見事に誰かの指示、ばかりで生活している。

子どもたちが、自分で決め、自分で考え、好きなように出来る時間って
学校での休み時間と帰ってから、習い事に行ってないときに出来る自由な
遊び時間のみ。

そして、子どもたちの聖域ともいえる自由な時間ですら、
「廊下は走ってはいけません」
「道で遊んではいけません」
「危ない場所へ行ってはいけません」
「公園の花はちぎってはいけません」と大人の干渉が入る。

もちろん、子どもはバイタリティがあるから、おそらく大人の目を盗んで
好き勝手な事を何とかしているのだろうと思う。
でも、自分たちの子どもの頃と比べたら・・・自由度は雲泥の差。

私は特に自然の多い大らかな土地で育ったわけではない。
でも、好き勝手に人のうちの塀を登っていたし、
線路にも上がっていたし、
公園の水道を噴水みたいにして遊んでいたし、
商店の裏で野良犬餌付けして飼ってたし。

どれも、今の子には許されざる行動なんだなあ。
(正直私は許してあげたいけど)

子どもたちが、心配なほど受け身で、自ら試行錯誤する意志が萎えているのは、
ことごとく子どものそういう時間を大人が奪っているんじゃないかなって。

子育てをしていると分かるが、子どもたちが唯一自由な意思を持って「自主的」に
やるものが「遊び」なのである。
「遊びなさい」って指示したこと一回もないものね。

そして、本来ならその自由な「遊び」の時間に、子どもたちは
自分で決め、自分で考え、その結果を自分で引き受け、成功し、失敗し
間違い、学び・・・と大きく成長するのに。
その大切な時間がいかに少なく、ないがしろにされているか。


そうこうしているうちに、またその子どもたちも大人になって
「何とかしてくれー」ばかり言う、「受け身で自分で考えない」大人になるのです。

ああ、恐ろしや。







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最終更新日  2010年12月14日 10時57分51秒
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