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42歳の会社員と17歳の高校生、大手出版社の編集者……全く面識のない人々が相次いで惨殺された。事件をつなぐのは「アンフェアなのは、誰か」と書かれた本の栞のみ。そんな中、警察と主要出版社に『推理小説・上巻』という原稿が届く。書かれていたのは犯人しか知ることの出来ない事件の詳細と殺人の予告、そして「事件を防ぎたければ、この小説の続きを落札せよ」という前代未聞の要求……ミステリの既成概念を破壊し、リアリティの迷宮へと誘う超問題作!東急の抽選で1000円分の買い物券があったので昨日、悪友・RYOの働いている本屋で購入(引き換え)しましたw本当は「白夜行」が欲しかったのですが、無かったので話題のこちらにしました・・・が、後でRYOからのメールで「白夜行」を探したら1冊だけ在庫があったとのこと・・・。気を取り直して感想ですが、昨日購入して今日読み終っているように非常に読み易かったです。現在、放映中の「アンフェア」というドラマの原作らしいですが、作者が脚本家として活躍しているだけに映像化に適した内容だと思います。それにしてもタイトルが「推理小説」と大胆極まりないですね。内容としてもミッシング・リンクや作中作、犯行現場に残される栞、警察や出版社への原稿落札依頼と中々に盛り沢山な道具立てです。章毎に視点が変わったりするのも効果的で、特に中盤の第3の殺人事件発生後の混沌とした様子は万華鏡のようでした。ただ、それ以降の展開が私にとって期待とは裏腹の残念な方向に一直線で進み、ラストは「こ、これで終わりですか?」と疑いたくなる様な最後でした。先程挙げた道具立てが活かしきれていないと言うか、特に栞に関してはチョッとあれは・・・。随所にメディア批判などを盛り込んでいますが、それよりもミステリ的な部分の書き込みを増やして欲しかったです。粗筋には「ミステリの既成概念を破壊し、リアリティの迷宮へと誘う超問題作!」なんて書いていますが、何を指してミステリなのか、ここで言う既成概念とは何か良く分かりませんし、特に超問題作とも感じませんでした。これで超問題作なら東野さんの「超・殺人事件」は闇に葬られていますよw正直、この作者がどの程度のミステリを読み、何を基準としているか分かりませんが、同じ様な作家のデビューに題材を取る作品でも折原一さんの「倒錯のロンド」といった先行作品の方が数倍面白く感じました。ただ、ドラマ版は話を引っ張る意味でも原作に色々と物語を追加すると思うので、おそらく映像で観れば楽しめるのではないでしょうか。ただ、ミステリとして読むと消化不良な部分が多い、特に非凡さを感じない作品という印象が強いですね。次回作が夏頃出るようですが、今作の様に単行本刊行から1年で文庫化というレスポンスの速さがあれば読んでみようかと思います・・・。
2006年01月31日
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最近、何か日記のネタを忘れていると思っていたのですが、今日「週間少年ジャンプ」を立ち読みして思い出しましたw今更ですが「DEATH NOTE」が実写映画化ですね!何でも2部構成で第1弾が6月、第2弾が10月公開予定という事で、少なくとも2時間に詰め込みすぎてグダグダになるという事態は無さそうで良かったですw予想としては、メインはL編で前半のラスト位でミサと会って終わりとかじゃないでしょうか?制作費も20億円とかなり力を入れているらしく、これは期待できそうですね。主演は藤原竜也という事ですが、それよりもリュークやレムといった死神の扱い方が非常に気になりますww
2006年01月30日
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東京に戻った三年後、“おれ(坊っちゃん)”は、山嵐から赤シャツの死を知らされる。真相を求め、再び四国へ向かう二人だが…。漱石作品に浮かび上がるもう一つの物語。第12回朝日新人文学賞受賞作。柳広司さんの「贋作『坊っちゃん』殺人事件」を読みましたが、これは夏目漱石の名作「坊っちゃん」の3年後の世界が舞台という贋作ミステリです。当然「坊っちゃん」を読んでいた方が楽しめると思いますが、私は大昔に読んだだけで非常に記憶が曖昧でしたwそれでも十分に楽しめましたし、未読でも読める様に仕上がっていますね。正直、ミステリとして見るとトリックも平凡で驚きは少ないのですが、贋作作品としては超一流ですね。文体を真似るという様な小手先だけではなく、時代設定や本家の文章の隅々から汲み取って構築した新たな「坊っちゃん」の世界観は圧巻でした。順を追って読んで行くと当時の社会風潮や不穏な空気が自然と分かりますし、思わず全面的に信じてしまいそうになる説得力を内蔵した作品だと思います。厚さも200ページ少々と短めで、くどさを感じずに済むのもポイントで妙に長くしたりするよりも話がスッキリして良いですね。坊っちゃんや山嵐といった登場人物を「らしく」描きつつも、鯨統一郎さんばりの「坊っちゃん」の新解釈や裏事情を書き上げた怪作だと思います。
2006年01月30日
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今朝の日記に続き的な内容ですが、仮面ライダーカブトの1話目を観ました。既に、このタイトルのテーマが出来ていたので折角だから使わせて頂きますが、正直語れるほどに知識がないのであっさりと書きますw詳しくはTBさせて貰おうと思っている猫柳ナツメさんの日記を観ると良いと思いますww感想を一言で言うと予想以上に面白かったです♪最初の方は秘密組織みたいな人が出て来てワームという怪物をタコ殴りにしたと思ったら突然敵の数が増え、更に脱皮したりと特に感動もなく観ていましたwですが、主人公が豆腐を持って登場するシーンから俄然ヒートアップww正直、ひったくりと秘密組織の若者(名前失念)とのやり取りが今日最も面白かったですw万年躁病という感じだった前作の響鬼とは違ったタイプの変人の様で、その後の言動もエキセントリックで素敵でした。その後、冒頭のワームが再び暴れ、若者がベルトを持って飛び出し、変身しようとしたにも拘らず飛んで来たカブトムシが主人公に行くというスカシネタを披露し、普通にバトルして勝って終わりという感じでしたw来週は観れるか微妙ですが、観れるならば観ても損は無い作品という印象は受けました。響鬼に比べてバトルシーンが地味になるのは仕方ないのでしょうが、そこは今後に期待でしょうね。
2006年01月29日
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今日は、朝から出かける予定なので早起きしましたが、先週終わった「仮面ライダー響鬼」の後釜「仮面ライダーカブト」が今週からすぐに始まるのですね~。愚弟は、とりあえず1話目はビデオに撮ると言っていますが、先程見た予告映像を見る限り、とても地味な印象を受けましたw非常にスタンダードな設定なのでしょうが、かなり独自路線を行った「~響鬼」の後では何をしても地味に感じてしまいます。偉そうに言っても「響鬼」の大半は観ていませんが、それでも太鼓叩いたり、ギター弾いたりはインパクト大でしたよwそんな訳で、今日は仮面ライダー観てから出かけようと思います。
2006年01月29日
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交通標識で見慣れたあの男の秘められた、そして恐ろしい私生活とは?(「帽子の男」)。東京の荻窪にラーメンを食べに出かけた哲人プラトンを待っていた悲劇(「箴言」)。本の世界に迷い込み、生け贄となったあなたを襲う恐怖(「カヴス・カヴス」)。奇想天外、空前絶後の企みに満ちた作品の数々。読む者を目も眩む異世界へと引きずり込む、魔術的傑作27編。 浅暮三文さんの「実験小説 ぬ」を読みましたが、中々に得難い読書体験でしたw題名通り、正に「実験小説」と言うべき小説の新たな可能性追求を目指した作品だと思います。特に「第1章 実験短編集」では、頻繁に図が登場したりして退屈を感じませんでした。「第2章 異色掌編集」では1編5ページ程度のショートショートという感じであっさり読めましたし、最後まで意外性を感じられる作品でした。ただ、連続して読むよりも1日に少しずつ読んだ方が、ぼやける事なく楽しめるのではと思います。特に好きな短編は粗筋にも書かれている「帽子の男」と「箴言」で、この両編は文句なしで面白かったです♪他には「お薬師様」「壺売り玄蔵」「ベートーベンは耳が遠い」といった辺りがツボでしたwとにかく読書生活に刺激が欲しいと思う方には是非読んでみて欲しい怪作ですね。
2006年01月28日
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六年勤めた会社を辞め、失業中の十和人は、ハローワークの前で奇妙な男に声をかけられた。仕事を依頼したいという。それは、一カ月の間、別の名前を名乗り、見知らぬ女性と少女との仲のいい三人家族を装って、盗聴器と監視カメラのある家に滞在するというものだった。依頼を受けて滞在を始めた三人に、不思議な現象が起こりはじめる…。 前々から読みたかった西澤保彦さんの「方舟は冬の国へ」を読みました。内容としては、あとがきで西澤さん自身が語っている通り「おとなのお伽噺」と言えるもので、切なくて良い話でした。監視カメラと盗聴マイクが設置された別荘内で1ケ月間、他人と疑似家族として生活するだけで高額報酬が貰える・・・という魅力的な冒頭から物語が始まります。作中では大きな謎以外にも「タック」シリーズの様に主人公と妻が寝る前にビールを飲みながら自分達の過去の出来事を語り合い推理しあうという酩酊推理が繰り広げられ、非常に懐かしい感じがして嬉しかったですwそこに西澤さんが「一生の間に二度と出来ないはじけ方」と語る展開が絡んで来るのですが、先行作品でもっとぶっ飛んだ作品がある様な気もします。ただ、本格ミステリ作品という意味では終盤の展開は奇想天外ですね。ガチガチのパズラー作品としてではなく、ミステリ要素の少し強い不思議な物語として読むのが良さそうです。珍名さんだらけの登場人物達も魅力的で、特に家族役になる3人は非常に感情移入できました♪今回のヒットは十(つなし)と言語道断(てくらだ)ですねww思わず爆笑してしまいましたよwそして、お馴染みの「嫌なキャラ」も健在で小物ながら不快感は一級品というキャラが登場しておりますが、4話目の終盤に出てくる悪意の描き方が本当に怖かったですよ・・・。ここからは完全に余談ですが、他の方の感想を読もうと某ネット書店のレビューを読んでいたら、荒筋の説明の為だけに某ミステリ作品2作のネタを割っているのを観て驚きました。幸い両作品とも読んでいたので良かったですが、こういう感想は好きではないですね。感想を書く場合、その本の魅力をネタバレしない範囲で書くのがエチケットだと思いますし、特にミステリの場合ネタが命の作品もあります。どうしても、ネタバレを書きたい場合は注意書きや反転しないと読めないようにする等の工夫が必要だと思います。感想をどう書くかは、結局はその人の裁量次第ですが、ミステリの場合は自然と守るべき最低限のルールはあるでしょう。
2006年01月28日
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今日は我が母上の50歳の大台突入の誕生日でした。なので、大通りのイタリアンのお店にご飯を食べに行ったのですが、母上の酒癖の悪さに辟易しました(汗)確かに誕生日なので羽目を外したいのは分かるのですが、ビール2杯で酔い過ぎです。入店した時間の関係で飲み放題に出来なくて幸いでしたが、もし飲み放題だったと思うと身も毛もよだちますね・・・。酔ってどんな奇行を演じたかと言うと、思い出話から始まり、昔住んでいた家の辺りにどんな変な人間が住んでいたのか語るので堪りません。ピザ食べながら、アル中のオッサンの話とか聞きたくないです(汗)仕舞いには、あまり飲まない私を罵る始末で、もう酒を出す店に一緒に行きたくありません・・・。普段、親戚の家で飲む分には他の叔父叔母連中に埋没して目立ちませんが、ソロになったら威力発揮しすぎです。まだまだ酔っていないとか、酔ったらこんなもんじゃないとか言われてもリアクションに困りますし、酔ったら文字通りトイレを占領するのには困りものですよ(一度、トイレ利用の為に近くのコンビニに走りました/汗)そんな訳で、今日は妙な疲労感のある1日でしたが、母上的にそれなりに満足したようなので良かったですね。
2006年01月27日
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愛妻を殺され、汚職の疑いまでかけられたベテラン刑事の蛯原。妻の失踪に途方に暮れる高校教師の辻。錯綜する事件は、やがてとある新興宗教団体の関与を指し示し、二人は共に調査を始めるが……。新本格の雄が13年ぶりに書き下ろす本格捜査小説。我孫子武丸さんの「弥勒の掌」を読みましたが、あの「殺戮にいたる病」から13年ぶりの書き下ろし長編作品なのですねw歌野さんの「葉桜の季節に君を想うということ」以来、2冊目に読んだ本格ミステリ・マスターズの作品になりますが、両方とも新興宗教団体が登場するのも妙な縁ですねw新興宗教団体と刑事という組み合わせは貫井徳郎さんの「慟哭」を思い出させますが、本文が300ページに満たない厚さなので、比較的あっさりとした印象を受けました。ただ、新興宗教団体の書き方は秀逸で、貫井さんや同じ京大ミス研出身の綾辻さん、法月さんが描いた新興宗教団体よりも更にリアルに感じられましたし、かなり存在感のあった「葉桜~」の宗教団体と甲乙付け難いですね。特に教祖と言える「弥勒」の存在意義と団体の在り方が絶妙だと思います。各章毎に「教師」「刑事」という風に視点を交互に換えて事件を追う形式で物語は進行しますが、短いページ数に内容が詰っていて緊張感を持続させています。中盤で「教師」と「刑事」が出会ってからは、更に物語がスピードアップして読むのが停められなくなりましたねwそして、ラストで明かされる真相には見事に騙されましたよ!全体的に「殺戮に~」の方が凝っていると思いますが、この長さでこの仕掛けを無理なく組み立てるのは凄いです。ブラックユーモア溢れるラストは好き嫌い分かれそうですが、素直に受け入れてしまいそうになる雰囲気がある幕引きには妙に納得してしまいましたw巻末には作者へのインタビューと評論が掲載されており、過去の作品にも言及されているので楽しく読めました。意外だったのは、我孫子さんが京大をやめた話ですね。そういえば、清涼院流水さんは2001年1月1日に退学届けを出して21世紀初の京大中退者になったという話を脈絡なく思い出しましたよwこれで溜まっていた単行本作品は消滅したので、今後は単行本の代わりにノベルスを減らして行こうと思います♪
2006年01月27日
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猫柳ナツメさんが日記で回答していた「○○○バトン‥‥ミステリー」というのが面白そうだったので頂いて来ましたw早速、回答してみたいと思います♪Q1.パソコンまたは本棚に入っている【ミステリー】は?ミステリ作家さんの名前のいいのでしょうか?全部書くと大変なので10冊以上収納されている作家名を挙げると赤城毅、我孫子武丸、綾辻行人、有栖川有栖、泡坂妻夫、伊坂幸太郎、歌野晶午、太田忠司、乙一、小野不由美、折原一、加納朋子、北村薫、鯨統一郎、倉知淳、清涼院流水、二階堂黎人、西澤保彦、法月綸太郎、東野圭吾、森博嗣、山口雅也、若竹七海と、これでも多かったですね(汗)Q2.今妄想している【ミステリー】は?ホリエモン、留置場から消失ですねwwQ3.最初に出会った【ミステリー】は?おそらく、母上が昔読んだと言っていたので興味を持ったアガサ・クリスティの「オリエント急行殺人事件」で確か小学校卒業直前に読んだと思います。あ、でも「ズッコケ3人組」もミステリ要素ありますね。Q4.特別な思い入れのある【ミステリー】は?和製ミステリを読むきっかけになった綾辻行人さんの「十角館の殺人」はバイブルですね。読む原因になった小野不由美さんの「屍鬼」も忘れられない作品です。あと、幾つか挙げると伊坂幸太郎「ラッシュライフ」、乙一「GOTH」、西澤保彦「依存」、矢崎存美「ぶたぶた」は、どれも大好きですねwQ5.最後にバトンを回したい5人とそれぞれのお題は?今回もご自由にお持ち下さい♪お題は引き続き「ミステリー」でお願いします。
2006年01月26日
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島の夏を、美しい、とふいにあたしは思う―強くなりたいな。強くて優しい大人になりたい。力がほしい。でも、どうしたらいいのかな。これは、ふたりの少女の凄絶な“闘い”の記録。 最近話題の桜庭一樹さんのミステリ・フロンティア作品「少女には向かない職業」を読みました。今年の「本格ミステリベスト10」によると米澤穂信さんとライトノベルから本格ミステリへの越境組として期待されている様ですねぇ。なので、期待した読んでみましたが、良い意味でも悪い意味でも軽い作品という印象を受けました。山口県の島という舞台設定は珍しくて面白いですし、クラスで若干目立ってるけれど家庭に問題を抱える中学2年の女の子と普段は全く目立たないけど不思議な存在感のある友人という設定もライトノベルっぽくて良かったです。それに恋愛関係や女の子特有の微妙な友達関係、そして家庭問題を交えて描いているのですが、前半の義父の横暴のシーンはどうしても名作「青の炎」と比べてしまいマイナスのイメージを持ってしまいます。ただ、そこからの友人・静香との紆余曲折や日常生活の諸々は読み易かったですし、終盤の二転三転はミステリとしての主眼はそこにあったのかと目から鱗でした。しかし、少し物足りなさを感じるのは消化不良気味なラストの為でしょうね。幕引き自体は嫌いな終わり方ではないのですが、それまでに描いて来た脇役との人間関係が中途半端だった気がします。むしろ、それが良いのかもしれませんが、もう少し掘り下げて欲しかったですね。倒叙ミステリにライトノベルの要素を色濃くブレンドした作品という感じですが、軽く何か読みたいと思った時に手にとってみると良い作品かもしれませんね。個人的に各章のタイトルの付け方が微妙にツボでしたwとりあえず、他の桜庭作品も読んでみようと思います。
2006年01月26日
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最近、ネットを使った調べものを多くしているので自然にパソコン画面を観る機会が多いのが原因で眼を酷使してしまっているのか、やたらと瞼が重いです・・・。先程も「水曜どうでしょ」の再放送を観ながら寝てしまいましたし、疲れ気味の様です。それでも意地で空いた時間には読書をして、桜庭一樹さんの「少女には向かない職業」を読み終わりました♪感想は後程。今日は改めてまた寝ます・・・。
2006年01月25日
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天文部の合宿の夜、学校で殺害されたわたしの姉。男性化候補の筆頭で、誰からも慕われていた優等生の姉が、どうして?しかも姉は誰かからレイプされかけたような状態で発見されたが、男が女をレイプするなんて、この世界では滅多にないことなのだ。捜査の過程で次第に浮かび上がってきた“BG”とは果たして何を指す言葉なのか?そして事件は連続殺人へ発展する―。全人類生まれたときはすべて女性、のちに一部が男性に転換するという特異な世界を舞台に繰り広げられる奇想の推理。破天荒な舞台と端整なロジックを堪能できる石持浅海の新境地。「扉は閉ざされたまま」以来、久々に読んだ石持浅海さんの作品でしたが、中々に設定が破天荒で度肝を抜かれました。何と言っても舞台設定が、産まれた時は人類皆女性で後に一部が男性に転換するという奇妙奇天烈な上に学園ミステリなのですからwしかも特に世界についての説明が無いままに話が進むので、事前に粗筋等を読まないで読むと奇妙な読書体験を味わえますねw設定が変わっていても徹底的にディテールに拘る論理性は健在で、こういう作品が好きな私にとって期待通りでした。ただ、あまりにも奇抜な設定にした為に推理の道筋が制限される上にフェアな描写が多く、中盤位で事件の真相と「BG」の秘密は分かってしまいました。あと、登場人物も感情移入できるキャラが少なく、珍しく贔屓のキャラがいない作品になりましたし、終章も「ふ~ん」という感じで読み終わってしまいました。そういう意味で「扉は~」や「アイルランドの薔薇」よりも見劣りしますが、それでも十分に論理性を堪能できる本格ミステリなのではと思います。少し疑問に思ったのは、男性化しても特に改名している様子が無いのでゴツイ刑事等も名前は女性のままなのでしょうかwwこういう細かい本筋に関係ない部分も掘り下げて書いてくれれば更に特異な設定を活かせて楽しめたのではと思います。全体的にシリアスな描写が多く、稚気が少ないのが残念ですね。
2006年01月25日
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※本来なら本の画像(今回はないですがw)の後に粗筋を貼り付け、その下から感想を書くのですが、今回は先に注意書きを書きたいと思います。と言うのも、この作品は陣内先輩が探偵役を務める「思い」シリーズ3部作のラストなのですが、これからシリーズを読もうという人には若干の不都合があると思われるからです、粗筋にも書かれている事ですし、感想でもネタバレはしない様にしますが、事前に先入観を持って読みたくないという方はご注意下さい。合宿先で、陣内龍二郎先輩が殺された。手元には「タサツ」の血文字が……。同時に起きていた、深鞍家の奇怪な密室殺人事件。先輩の事件と関係あるのだろうか? 二度も難解な事件を解決してきた先輩の側にいたぼくは、この事件を解決しようと試みるのだが。 「思い通りのエンドマーク」「思いがけないアンコール」に続く三部作の完結編。 そうなのです、いきなり冒頭の「エピローグA」でシリーズ探偵の陣内先輩が殺されてしまうのです!何とも破天荒な幕開けにワトソン役の大垣も戸惑いつつ陣内の弔い合戦の意味合いも込めて事件の解明に乗り出すという展開をみせます。しかし、やはり名探偵である陣内先輩が不在という事で真相は中々見えてこず、序盤から中盤に掛けては大垣の苦悩が描かれております。この作品の奇妙な点はここにあり、シリーズ作品でありながら名探偵が不在の完結編だと言うことです。謎を解いて舞台を去るのではなく、謎を残して去ってしまうので残されたものは苦労しますねwそんな中で、前作でも少し登場した大垣達と同じ大学のミス研部長・竹本が意外な活躍をするのが面白いのですが、結末はこの作品に合った空しいものになっております・・・。そういう意味でも、このシリーズはミステリにおける名探偵の存在意義を問うた作品なのではと思います。「エピローグB」の全ての謎に答える後日談や「エピローグC」で記されている文章を読むと作者の名探偵への思い入れが分かる気がします。ただ、後書でも作者が語っている様に単独の作品としてみると今一つかもしれません。むしろ巻末のショートショート「安楽椅子探偵の事件簿」の方が面白いです(しかも、これを書いたのは斎藤肇さんでは無いのですw)しかし、試みとしては非常に面白く、狙いとしては成功と言えるシリーズだったのではと思いますし、マンネリした作品を続けるだけがシリーズ探偵の幸せでは決してないのだと再確認しました。
2006年01月24日
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風邪が完治しました♪元々、頭痛はあまりしていなかったのですが、ズルズルだった鼻水も無事に沈静化して一安心ですよ。それと同時に痛かった奥歯の痛みも完全ではないですが、かなり落ち着いてきて健康優良児に戻りつつありますwそれでも直り掛けが肝心とよく言われるので、しばらくは無理しない様にしたいですね。安心したからか無性に眠いので今日は早く寝たいと思いますww
2006年01月23日
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突然の事故で記憶と左眼を失ってしまった女子高生の「私」。臓器移植手術で死者の眼球の提供を受けたのだが、やがてその左眼は様々な映像を脳裏に再生し始める。それは、眼が見てきた風景の「記憶」だった…。私は、その眼球の記憶に導かれて、提供者が生前に住んでいた町をめざして旅に出る。悪夢のような事件が待ちかまえていることも知らずに…。乙一の長編ホラー小説がついに文庫化。 乙一さんの長編ホラー作品「暗黒童話」を読みましたが、今回も案の定一気読みでしたwこれが初の長編作品らしいのですが、いきなりこんな作品を書き上げるとは流石は乙一さんですよ♪タイトル通り、中々にダークな世界観と残酷な描写が多くて間違いなく「黒乙一」の仕事ですねw乙一さんの主役として頻度が多い女子高生が主役ですが、記憶喪失という設定で白紙状態から物語が始まるので感情移入し易かったです。相変わらずファンタジー的特殊能力の使い方が巧く、今作も不自然さを感じさせない世界観を構築していると思います。重要な役所として殺人鬼が登場するのですが、何でアナタ「GOTH」に出てないの?と聞きたくなる様なキャラをしていますねw特に初めて殺人を犯した時の何気なさや自然さは想像すると非常に怖いものがあります。頻繁に登場する残酷描写は、綾辻先生の「殺人鬼」シリーズや意外な所で神坂一さんのファンタジー作品「スレイヤーズ」のある作品の描写を思い出しました。この殺人鬼の正体を含めて、ある仕掛けが施されているのですが、読みながら考えた私の推理は若干のズレがありました。仕掛け自体は、前に読んだ作品に類似するものがあり容易に想像できたのですが、殺人鬼の正体は脱帽しつつ、なるほどと素直に納得できました。ただ、私にとって今作で最も怖かったのは冒頭と中盤に挿入された童話「アイのメモリー」でした。これは眼球という身近な部位を題材としているだけでなく、描写の生々しさが妙に苦手でしたね。それでも随所に主人公の女の子を通して切なさを感じるエピソードや脇役を配し、ホラー以外の要素も充実して描かれているのが絶妙ですね。本編に間接的に関わる話にも静かに心を打つ話が多く、読後感よく読み終えられるラストも良かったです。そして、お楽しみのあとがきは先日読んだ「小生物語」と若干リンクする内容だったので更に楽しめましたw今作や「GOTH」の様な作品のあとがきで笑える話を読むとギャップでより効果的なのではと思います。これで未読の乙一さんの作品は「ZOO」と「失はれる物語」だけですし、次回作も未定の様なのでゆっくり文庫化を待って読みたいのですが、6編中5編が角川スニーカー文庫の作品と重複している「失はれる物語」はともかく「ZOO」は我慢できずに買ってしまう気もしますwとはいえ、予測では今年中には文庫化するはずなので我慢しますよ!(多分ww)
2006年01月23日
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いつもと同じ時間に来る電車、その同じ車両、同じつり革につかまり、一週間が始まるはずだった―。丸の内に勤めるOL・片桐陶子は、通勤電車の中でリサーチ会社調査員・萩と知り合う。やがて2人は、身近に起こる不思議な事件を解明する〈名探偵と助手〉というもう一つの顔を持つように…。謎解きを通して、ほろ苦くも愛しい「普通」の毎日の輝きを描く連作短篇ミステリー。 加納朋子さんの連作短編集「月曜日の水玉模様」を読みました。この作品、7編のタイトルに曜日名が月曜から日曜まで入っているので月曜日から1日1編ずつ読み進め、 やっと今日読み終えましたw登場するのは本当に些細な日常の謎ばかりで読んでいて癒されました。全編に渡って電車通勤のシーンが多いなど、とことん日常的な話なのですが、無理なくサクサク読める良い意味での軽さがありますね。主人公のOL・片桐陶子ともう1人の主人公と言える調査員の萩の2人には不思議な親近感がありますし、随所に登場する脇役も魅力的です。特に営業の益子さんと社長がお気に入りでしたw楽しかったのは「日曜日の雨天決行」で、これまでに登場した脇役が総出演でソフトボールの試合をするという演出は楽しかったですね♪どうやら続編に当たる作品もある様なので、またこの世界に足を踏み入れるのが楽しみですよw
2006年01月22日
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歯医者に行って来ました。で、診て貰ったのですが「特に異常なし」だそうです・・・。でも、若干違和感があるのですけど(汗)とりあえず、しばらく我慢してキチンと歯磨きでもしようと思いますwその帰りに、お決まりの古本屋へ。先日読んだ斎藤肇さんの「思い」シリーズ最終作を探そうと思ったのです。ただ、既にノベルスで絶版しているので中々無いと思いきやありましたよ!!wしばらく探し続けると思っていたので拍子抜けですが、ともかく速攻で読みたいと思います♪以下、今日買った本です。・斎藤肇 「思いあがりのエピローグ」・佐々木俊介 「繭の夏」・戸松淳矩 「名探偵は最終局に謎を解く」・西澤保彦 「方舟は冬の国へ」・村瀬継弥 「僕の推理とあの子の理屈」戸松淳矩さんの「名探偵は最終局に謎を解く」は以前に「~千秋楽に謎を解く」「~最終回に謎を解く」のシリーズ作品を読んでいたので見付けられて幸運でした。あと、西澤さんの「方舟は冬の国へ」は前々から読みたかったので近々読みたいと思います。
2006年01月22日
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まだ風邪が治らないですね~。熱っぽくはないのですが、どうにも鼻水が止まりません。とはいえ、昨日よりは格段に良くなっていますが、代わりに痛いのが奥歯です(汗)なぜか、定期的に妙な痛みがあって具合悪いですね・・・。近所の歯医者が開いていれば今日中に行って来ようと思います。そういえば、愚弟がビデオを撮っていた「仮面ライダー響鬼」が今日で最終回らしく今もビデオのセッティングをしていますwてっきり、戦隊ヒーローものと仮面ライダーは同時に始まって同時に終わると思っていたので意外でしたwwそう言っている間に番組が始まったようですが、いきなりCMで限定版発売停止とアナウンスされて、それまでのハイテンションなCMからのギャップに愚弟共々、戸惑ってしまいました(汗)肝心の番組は後日談っぽい内容で、こってりした最終決戦をやると思ったいた私は再び裏切られましたよw
2006年01月22日
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ぼく花山仁は迷宮入り事件を捜査する特捜班に配属された。憧れの刑事になれたと喜んだのも束の間、他のメンバーを知って愕然とする。囮捜査で左遷された前泊ナナ、定年間近の久保主任…。要は警視庁のお荷物軍団なのだ。極めつけは波田煌子とかいう犯罪心理分析官。野暮な容姿と惚けた言動。プロファイルはおろか心理学についての知識さえ覚束ない。「エレベーターガール生首ゴロリ事件」「プロ野球スモール人形殺人事件」など、立ちはだかる七つの難事件をぼくらは解決できるのか。 久々の鯨統一郎さんの作品ですが、相変わらず最高でした!鯨さんの描く作品は、長編作品は何処までも話が膨らんでラストは苦笑してしまう場合が多いですが、シリーズ連作短編集は「邪馬台国はどこですか?」や「9つの殺人メルヘン」といい、どれも文句なしで好きです♪この作品は「なみだ研究所へようこそ!」で登場したサイコセラピスト波田煌子が、警察に協力して7つの猟奇迷宮入り事件を解明して行くという連作短編集なのですが、相変わらず不可解な謎を提示して解体するのがお得意な様で読み応え十分でした。捜査陣の面々も回を追う毎にキャラ付けが出来て行きますし、長編作品「隕石誘拐」に久保主任や高島警視が主要登場人物として出て来るのもリンク好きとしては嬉しいですねw要所で「若手お笑いブーム」の芸人ネタが出て来るのも鯨さんらしくて良いですww期待通りの作品だったのですが、難点を挙げるなら異常極まりない猟奇殺人ばかりが題材になっている点ですね。前作が変わった症状の患者を相手にした日常の謎がメインだっただけに各短編の冒頭で語られる猟奇殺人の描写には微妙な違和感がありました。最終話で波田煌子自身が「私は日常の謎向き」と語っている様に確かに猟奇殺人は合わない気がします。確かに波田煌子の魅せる無茶苦茶だけど説得力のあるプロファイリングも嫌いではないですが、やはり対象はほのぼのとした日常の謎が合っていると思います。ただ、そんな中でもコミカルな文章でユーモアのある鯨さんの文章は嫌いではないです。まるで清涼院流水さんの書きそうな後日談は凄いセンスですよw現在雑誌連載中の3作目「なみだ学習塾にようこそ!」も楽しみですね♪まだまだノベルスにはならないでしょうが、また妄想染みた推理をお目に掛かれる日を楽しみにしておりますw
2006年01月21日
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名探偵が存在するから、不可解な殺人が起ってしまうのか?円形の敷地の中央で回転するお堂、その四方に建つ同じ四つの館という奇妙な設計の大槻邸。学生探偵コンビの大垣洋司と陣内龍二郎が、大槻邸に招かれた直後に事件の依頼主が殺され、後は息つぐ間もなく惨劇続発!100%面白い新本格推理の傑作。先日読んだ「思い通りにエンドマーク」に続いて斎藤肇さんの「思い」シリーズ2作目を読みました。今回は冒頭から前回の功績を買われた語り手・大垣と陣内先輩が「名探偵」としてスカウトされる所から物語が始まり、肝心の陣内先輩の出番も前回よりも格段に多いのは良かったです。奇妙な脅迫状について捜査することを依頼された直後に第1の殺人が起こり、そこから古典的な連続殺人が繰り広げられますが、冒頭のインパクトが強過ぎて仕掛けを見抜くのは比較的容易かと思います。その過程で「名探偵の宿題」やヒント付きの「読者への挑戦状」と人を食った趣向が随所に盛り込まれて面白いです。肝となるのは犯人の動機ですが、何とか納得できる範囲内の作品でした。ただ、作者が幕間等を使って徹底的にフェアなので真相が分かり易いのが長所であり短所ですねw今回も文庫版のオマケとして「名探偵大競技会」というショートショートが収録されていて最後の最後まで楽しませてくれます。3部作のラスト「思いあがりのエピローグ」は文庫化していないのでノベルスで何とか探そうと思います・・・。
2006年01月21日
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どうやら風邪ひいたようです・・・。先日も風邪で頭痛が酷くて参っていましたが、今回は鼻水がやたらと出て来るタイプの風邪のようです。ただ、どちらかと言えば頭痛がするよりも鼻水の方が何をするのにも支障が無いので良いですwそれにしても札幌は寒過ぎで今日は最高気温でー7℃、最低気温でー10℃と北国らしさを無駄に発揮していますww暖かい格好でニュースを観ていると去年もあった除雪業者の作業滞りが今年も多いようです。業者によると自治体の除雪が行き届いていないので除雪に行けないとの事ですが、それにしたって契約件数を全然カバーしきれていないのは問題なのではないでしょうか。大雪が降ると高齢者の1人暮らしなどで確実に需要があるはずなので、一般に浸透させる意味でも契約はきっちり守って欲しいものですね。そんなニュースを観ながら乙一さんの「暗黒童話」を読み始めましたが、これは黒乙一らしく中々に残酷描写が多くて読んでいて寒気を感じます(汗)「GOTH」の様な猟奇殺人よりも眼球とか近しい事柄について書かれると怖いです。でも、読んだら停まらない魔力は健在ですぐに読み終わってしまうのではと思いますw
2006年01月20日
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大戦の傷跡を深く残しつつも希望を胸に復興をとげて行く一九五〇年。三百年以上続く由緒ある旧家・西郷家に一通の手紙が届いたことから事件は始まった。"難攻不落のトリック"を解けるか? 昨年末に出たばかりの太田忠司さんの「予告探偵 西郷家の謎」を読みました。これで今年度刊行の作品は伊坂さんの「砂漠」に続き2作目ですが、私にしては快調に読んでいますねwさて、内容は雰囲気十分の背景描写に怪しげな探偵と巻き込まれ体質の助手に奇妙な旧家の一族と、これぞ古典的本格ミステリという展開が逆に新鮮でしたwお約束の殺人事件発生以降は、何だか妙な方向に話が進み・・・そして意外な結末が待っております。ネタバレは書きたくないのですが、これは本当に太田忠司さんの作品ですか?と思えるラストですねwwこんな作品が書けるのかと驚きを感じましたが「予告探偵」という設定が若干、活かしきれていない気がします。ミステリとしても仕掛けに依存し過ぎて平凡ですし・・・。ただ、決して長くない作品でこれだけの試みを魅せてくれたのは読んで良かったです。
2006年01月20日
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東京、三鷹市の井の頭公園の近くに“AHM”という四階建てのマンションがある。その最上階に住むオーナー・峰原卓の部屋に集まるのは、警視庁捜査一課の刑事・後藤慎司、翻訳家・奈良井明世、精神科医・竹野理絵の三人。彼らは紅茶を楽しみながら、慎司が関わった事件の真相を解明すべく推理を競う。毒殺されるという妄想に駆られていた婦人を巡る殺人事件、指紋照合システムに守られた部屋の中で発見された死体、そして三転四転する悪魔的な誘拐爆殺事件―精緻なロジックと鋭利なプロット、そして意外な幕切れ。本格ミステリ界期待の俊英が満を持して放つパズラーの精華。先日の伊坂さんに続いて読んだ東京創元社の「ミステリ・フロンティア」の作品です。著者の大山誠一郎さんは、名門・京大ミステリ研出身で翻訳家をしていた経歴のある若手の作家さんで、光文社の「新・本格推理(03)」に「聖ディオニシウスのパズル」という短編が掲載されております。この短編は名探偵が登場と助手が登場する作品だったのですが、今作は4人の人物による「寄り合い推理(笑)」が基本になっております。井の頭公園の近くにある「AHM」というマンションのオーナー峰原卓と住人である奈良井明世(ミステリ翻訳家)、後藤慎司(警視庁捜査一課の刑事)、竹野理絵(精神科医)の4人が紅茶を楽しみながら、推理を出し合いながら安楽椅子探偵で事件を解決して行きます。収録されているのは短編が2本に中編が1本という構成ですが、序盤の短編2本はシンプルながら本格ミステリの王道という感じで楽しめました。冒頭の「Pの妄想」は、とにかく「妄想」の使い方が巧みで短い作品なのに意外な結末もあって凄い良かったです。2編目の「Fの告発」も指紋照合システムを巧く使って意外な結末を演出しています。ただ、ラストの中編「Yの誘拐」は微妙でした・・・。二転三転する誘拐事件の真相が逆にマイナスに働いている気がします。前評判と短編2本を読んで期待し過ぎたのか、オチが想像の範疇でまとまってしまった様な印象があります。短編と絡ませる等の連作作品の様な仕掛けを使う等の奇抜な結末を期待していただけに残念でした。ただ、今後も期待できる作家さんに間違いはなく、贔屓の京大ミス研出身という事もあって次作を楽しみにしております♪次は石持浅海さんの「BG、あるいは死せるカイニス」を読みたいと思います。
2006年01月19日
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芥川賞・直木賞の発表を受けて「メッタ斬り予想」の大森さんと豊崎さんのコメントが出ていました(http://nikkeibp.jp/style/life/topic/literaryawards/060118_6th/)相変わらず、理知的な大森さんと粗暴な豊崎さんという印象を受けますwわざわざ「飲み会」の後にコメント書く必要が無いでしょうに。内容も受賞者に失礼なものや「黒い噂」の楽屋オチ的なもので、どうも好きになれないですね。基本的にブラックユーモアって好きですが、ここまで無礼だと不快感しか感じられません。書評家さんなのですから、酔っ払ってるからとかではなく、それなりに筋の通った文章を書いて欲しいです。対照的に大森さんの株は上がりますねw予想屋としても書評家としても適切なコメントなのではと思います。特に受賞者に対する感想の違いが印象的ですね。直木賞の選考経過を目にしますが、東野さんへの支持が多いにも関わらず「優れた推理小説」と「人間が書けていない」に評価が分かれたのは豊崎さんの楽屋オチの為なのでしょうね~。無礼なコメントを書く豊崎さんは好きじゃないですが、私怨で文学賞の選考しないで欲しいです・・・。落とされる人だけでなく受賞する人にも失礼な話ですよ。最終的に「容疑者Xの献身」と伊坂さんの「死神の精度」と決戦投票で決まったというのは意外でしたが、後一歩だった伊坂さんは次回できっちり受賞してくれるでしょうね♪おそらく「オール讀物」の来月号に詳しい選考委員の選評が載ると思うので読んでみようと思います。
2006年01月19日
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推理マニアの大学生が、夏休みに、ふとしたきっかけで訪れた山中の奇怪な館。しかし、そこにまつわる忌わしい伝説どおりに、世にも恐ろしい惨劇が待っていた―。壮大な複層密室トリックをもって登場した、新本格派気鋭の傑作長編ミステリー。著者最新書き下ろしの、推理ショートショート一篇を特別追加。 斎藤肇さんの「思い通りにエンドマーク」を読みました。この作品は「思い」三部作と言われるシリーズの1作目です。探偵役は「陣内先輩」こと陣内龍二郎なのですが、この陣内先輩は、猫丸先輩やボアン先輩を始めとした「先輩もの」と言われる名探偵に属するので前々から興味がありました♪当然、先輩がいるなら後輩もいて一人称の「僕」こと大垣洋二が語り手兼狂言回しをしております。ただ、この「僕」が画一的なミステリ好きの大学生で魅力や面白みに欠けており、物語の大半が「僕」が陣内先輩に語る事件の話なので読んでいて辛いものがありました。陣内先輩は、身長が低くてデブという名前からは想像し難い設定ですが、出番が少ないのが残念ですね~。若干、先輩キャラ特有の強引さが弱いのもマイナスですね。物語としては典型的な奇妙な館を舞台にした「嵐の山荘」ものですが、犯人自体の推理が容易でオチも分かり易かったです。トリックや動機も特に目新しさは感じられず、もっと陣内先輩や登場人物を動かした方が良かったのではと思います。巻末のショートショート「名探偵大登場」は本編と若干の関係があるのですが、そこまでの驚きは得られませんでした。現在2作目の「思いがけないアンコール」を読んでいるのですが、こちらは冒頭から「僕」と陣内先輩が事件の渦中に飛び込む内容で、そういう意味では1作目よりも楽しめそうです。ただ、完結編の「思い上がりのエピローグ」だけが文庫化していないので、仕方ないので講談社ノベルスで探そうと思いますが、何故に3部作の最後を文庫化しないのか不可解です・・・。
2006年01月18日
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そこはヒマラヤの奥地、桃色の花々に煙る文字通りの桃源郷だった。針金倫明(はりがねみちあき)ら日本人スタッフの目的は、新種の鳥を世界に先駆けて撮影すること。古老が出した条件は一つ「神の領域を侵してはならない」だ。通訳はさらに、神とはイエティ(雪男)だと訳した。本当に実在する?半信半疑のまま撮影を開始した直後、カメラマンが惨殺され、遠ざかる巨人の影と足跡が!探しに探していた作品ですが、正に見事過ぎるバカミスで期待通りでしたw「まほろ市の殺人」の様に祥伝社から刊行された400円文庫の作品ですが、この内容なら値段以上に楽しめるのではと思いますw冒頭からヒマラヤの描写が続き、鳥飼さんらしい自然描写や薀蓄が登場しますが、当然語り手はデビュー作「中空」以来お馴染みの鳶山さんというのも嬉しい所です。ただ、タイトルにある「桃源郷」というのが少しピンと来ないですね~。桃源郷らしさが薄いというか村の描写が少なかった気がします。あと「惨劇」と言う程の印象も殺人事件からは受けませんでしたが、中盤以降の鳶山さんの推理で村で祭られる神の推測が出てからは盛り上がり、そしてラストで登場する試みが凄かったです!正直、これまでの本編とは全く無関係な方向に話が進み、これまでの本編はこの為の前フリだったのではと思いますねwでも、こういう試みが大好きな私にとって全然OKでした♪それにしても惜しげ無く中編作品に、この仕掛けを投入する鳥飼さんの心意気は良いですねw
2006年01月18日
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第134回直木賞は東野圭吾さんの「容疑者Xの献身」に決まりました!(http://www.bunshun.co.jp/award/naoki/)東野圭吾さんにとって6度目のノミネートで栄冠という事で本当におめでとうございます♪昨年度の各種ランキングで3冠を達成していた作品なので本命視されており、結果的に順当と言える受賞だと思いますが、3冠の上に直木賞まで獲得とは・・・。別に直木賞を獲得したから素晴らしいとか、各種ランキングで1位になったから傑作だとは思いませんが、これだけ多くの人に支持された作品というのは極めて稀なのではと思います。間違いなく「本格ミステリ大賞」の候補にも選ばれると思いますし、本格ミステリかどうか諸説あるようですが、おそらく受賞は堅いでしょうね~。とにかく獲れるだけのタイトルを獲得する「超・欲張り作品」になりそうですねwとりあえず、5月の本格ミステリ大賞の発表までには「容疑者Xの献身」は読みたいです。あと、直木賞候補に挙がった伊坂幸太郎さんの「死神の精度」と恒川光太郎さんの「夜市」も興味がありますね♪
2006年01月17日
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ふと立ち寄ったブックオフで長年の宿願だった鳥飼否字さんの「桃源郷の惨劇」を発見し、当然即買いしました♪更に文庫3冊500円というセールをしていたので、乙一さんの「暗黒童話」と紀田順一郎さんの「古本屋探偵の事件簿」と山田正紀さんの「僧正の積木歌」の3冊を購入。他にも最近買った本をメモしておきます。・大倉崇裕 「白戸修の事件簿」・太田忠司 「予告探偵 西郷家の謎」・乙一 「暗黒童話」・乙一 「くつしたをかくせ!」・紀田順一郎 「古本屋探偵の事件簿」・北森鴻 「メビウス・レター」・鯨統一郎 「なみだ特捜班におまかせ!」・鳥飼否字 「桃源郷の惨劇」・山田正紀 「僧正の積木歌」太田忠司さんの「予告探偵 西郷家の謎」と鯨統一郎さんの「なみだ特捜班におまかせ!」は、かなり新しい作品ですが、ノベルス1冊250円の店購入したので格安の買い物でした♪あまりにも嬉しかったので「桃源郷の惨劇」は既に読み終えましたw感想は後程書こうと思いますが、今日はその前に直木賞の発表があるので楽しみです。
2006年01月17日
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夜になると大人たちは、おびえながらこどもたちに言った。サンタがくるぞ!いま最も注目されている作家乙一初めての絵本。乙一さんが文章を羽住都さんがイラストを描いた絵本「くつしたをかくせ!」を読みました。先日読んだ「小生物語」のクリスマスの日記に「この日記を元にして絵本を作りました」とあり、興味を持っていたので読んでみました。内容的には非常にシンプルで、クリスマスの夜にサンタが来るから靴下を隠せという大人と言われた通りに隠す世界中の子供達が描かれる前半部分と、クリスマス当日に起きた大人と子供が遭遇する出来事を描く後半部分に分かれています。短いながらも乙一さんらしい文章で語られる物語も良かったですし、各ページの日本語文の下に英訳も書かれているのが、多くの人に読まれる配慮となっていますね。 イラストを担当した羽住都さんは「角川スニーカー文庫」の乙一作品でも挿絵を担当した方なので馴染み深いですが、相変わらずの美しい色合いの絵が内容と見事にあっています。この方のイラストの存在が非常に大きいですね♪乙一ファンの楽しみ所「あとがき」も普段以上にあって読み終わり後も十分に楽しめますw今回は「ガチャピンとムック」や「この絵本を読んだ子供の将来」等をネタにしていますが、深読みすればかなり深い内容に感じられる文章となっていますね。奥付の乙一さんと羽住都さんの「プロフィール」も笑わせて貰えますねwやはり、この2人は名コンビだと思うので、また見事なコラボレーションに期待したいですね♪
2006年01月16日
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引っ越してきたアパートで、最初に出会ったのは黒猫、次が悪魔めいた長身の美青年。初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ち掛けてきた。彼の標的は―たった一冊の広辞苑。僕は訪問販売の口車に乗せられ、危うく数十万円の教材を買いそうになった実績を持っているが、書店強盗は訪問販売とは訳が違う。しかし決行の夜、あろうことか僕はモデルガンを持って、書店の裏口に立ってしまったのだ!四散した断片が描き出す物語の全体像は?注目の気鋭による清冽なミステリ。 東京創元社のミステリレーベル「ミステリ・フロンティア」の第1回配本作品。1作目から伊坂さんを起用する辺りが流石ですが、この作品も期待通りに面白かったです!相変わらずの軽快なタッチで進行する物語や個性的な登場人物は最早名人芸ですね。ミステリ的にはメイントリックとなる仕掛けは予想と的中だったので驚きは薄めでした。残念だったのは「本屋を襲って広辞苑を奪う」という非常に魅力的な設定が、ラストで説明されたのは伊坂マジックを解体してしまうというか、むしろ説明されずに残った方が良かったと思ってしまいましたww物語は隣人によって本屋襲撃という妙な事件に巻き込まれる青年が語り手の「現代」と2年前の出来事が描かれる「過去」が交互に挟まれる構成になっているのですが、伊坂さんらしい奇妙な騒動が軽快に語られる現代に比べて、過去は中々に事件の陰惨さもあって不快になる部分が多々ありました。その中で、謎めいた美形の青年・川崎やブータン人のドルジが清涼剤になると言うか、かなり好感を持って読めたのですが、どうも後先考えない言動を繰り返す語り手には全く感情移入できませんでした。また「現在」と「過去」で2分割している為か、他の伊坂作品に比べて主要登場人物の活躍も少なく感じました。そういう意味で期待していたよりもキャラ的には弱く感じられましたが、妙に麗子さんだけはお気に入りで最後まで「彼らの物語の最も近い外側」にいるというスタンスが良かった気がします。あと、毎回恒例の他作品とのリンクも現代の主人公を通して実現していたので満足です♪これで手持ちの伊坂作品はなくなったので、これからは「ミステリ・フロンティア」の石持浅海さんや大山誠一郎さんの作品を読んで行こうと思います。
2006年01月16日
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昨日の今月の新刊に続き、2月刊行予定の本で個人的に注目の作品をメモしておこうと思います。 ・伊坂幸太郎 「陽気なギャングが地球を回す」(祥伝社文庫)このタイミングでの文庫化は嬉しいですね♪ノベルス版は持っていますが、文庫版も入手したいですよw ・北村薫 「詩歌の待ち伏せ」(文春文庫)どんな作品か分かりませんが、北村さんなので要チェックですw ・鯨統一郎 「謎解き道中」(祥伝社文庫)「金閣寺に密室」の続編で読みたかった短編集です。一休一行の珍道中には期待しております♪ ・佐藤友哉 「フリッカー式 <鏡公彦にうってつけの殺人>」(講談社文庫)北海道出身で注目していた作家さんなのでデビュー作の文庫化は嬉しいですね~。 ・柴田よしき 「猫はこたつで丸くなる 猫探偵正太郎の冒険」(光文社文庫)先日、このシリーズの短編集「猫は聖夜に推理する」が文庫化されたばかりなのでもう次作が文庫化は予想外ですが、これは楽しみです♪ ・東川篤哉 「密室の鍵貸します」(光文社文庫)石持さんの「アイルランドの薔薇」に続いての登龍門出身作家の文庫化ですね。ノベルスを持っているので、すぐには買わないですが装丁がどうなるか興味ありますw ・東野圭吾 「レイクサイド」(文春文庫)ストーリーを見る限り、かなり面白そうなミステリですので注目ですよ。その前に他の東野作品を読みたいですが・・・。 ・若竹七海 「閉ざされた夏」(光文社文庫)講談社文庫から出ていた作品を移籍させるようですが、幸運にも講談社文庫版は買っていないのでこちらで買おうと思いますwとりあえず、文庫作品ではこんな感じでしょうか。他にはまだ発売日未定ですが、綾辻行人先生のミステリーランドから出る「館」シリーズの新作が楽しみです♪
2006年01月15日
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いや~、昨年末の小坂の金銭トレードに続き、自由契約になったイ・スンヨプまで巨人が獲得しましたねぇ。もう、どこまで馬鹿みたいに補強すれば気が済むのかという話です。とはいえ、今オフは珍しく投手を獲得していたので、この大砲獲得は原点回帰のようなものですねwまぁ、ローズ、清原、江藤と集めに集めた大砲が消えていった代わりには丁度良いのでしょうね。それにしても原監督も「江藤の穴を埋める選手」って、昨シーズン本塁打0のロートル打者とシーズンで30本打った選手を比べるのはどうでしょう。そもそも江藤の穴ってあるんですか?それに新外国人としてディロンを獲得したにも拘らずの補強は狂気の沙汰です。実力が未知数って、新しく日本でプレイする外人選手は誰でも未知数でしょうが・・・。何の為のスカウトなのだという感じですが、昨シーズンのミセリ、キャプラーと駄目外人コレクターに恥じぬ補強をした前科もあるので賢明な補強なのかもしれませんwwそれに小坂のような意味不明な金銭トレードと違って今回のケースは、金銭面や起用法で不満のあるイ・スンヨプの意思が反映された結果だと思うのでロッテファンとしても文句はないです。ただ、起用法に不満ってメジャーへの橋頭堡にボビーの指揮するロッテを選んで、それはないでしょうという気もしますw
2006年01月15日
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今日は札駅へ行く機会があったので、ついでに駅前の大型書店で今月の新刊本をチェックしてきました。講談社ノベルスでは高田崇史さんの「QED 神器封殺」と森博嗣さんの「レタス・フライ」が平積みされていて、特に「レタス・フライ」は流石の扱いの大きさで凄い量が置いておりましたw講談社文庫では先月も出ていた本格ミステリ作家クラブのアンソロジー「死神と雷鳴の暗号」が出ていて倉知さん、西澤さん、麻耶さんの未読短編が掲載されており、かなり魅力的でしたよ。麻耶さんと言えば、いい加減にミステリーランドの「神様ゲーム」を読みたいのですが古本で無くて苦労しております・・・。いっそ、新刊で買ってしまっても良いのですが、ここまで来たら意地でも古本で発見したいと思いますwなので、今日も物欲しそうな顔で眺めるだけでしたよw光文社文庫では黒田研二・二階堂黎人共著の「Killer X」と連城三紀彦さんの「戻り川心中」が出ていました。文春文庫には徳間文庫から移籍の石田衣良さんの「赤黒(ルージュノワール) 池袋ウエストゲートパーク外伝」と柄刀一さんの「凍るタナトス」が注目ですが「凍るタナトス」の帯が妙に粋で良かったですwハヤカワでは文庫では栗本薫さんの「グイン・サーガ外伝(20)〈アルド・ナリスの事件簿2〉ふりむかない男」が出ており、また同人誌のような外伝かと内心うんざりでしたwただ、来月には正伝の106巻「ボルボロスの追跡」が出るようで相変わらず怪物じみたペースですねwこんな具合で今月の新刊は欲しい本が少なめでしたが、来月は中々に凄いラインナップなので楽しみですよ♪あと、講談社から出ている文庫情報誌「IN・POCKET」の今月号に各出版社の今年の文庫本展望が載っていました。立ち読みした限りでは、去年完結した西尾維新さんの「戯言」シリーズが今年の夏頃から文庫化スタートするようです♪かなり情報の先取が出来そうな特集だったので興味がある方は読んでみると面白いと思いますよ♪私も今度本屋に行ったら買おうかと思っておりますw
2006年01月14日
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書評家の大森望さんと豊崎由美さんによる恒例の直木賞受賞作を予想する「徹底討論!~メッタ斬り版直木賞レース予想」が今回も行われております(http://nikkeibp.jp/style/life/topic/literaryawards/060112_4th/)同時に芥川賞の予想もやっていますが、知らない作品ばかりなので割愛しますねw本命は、やはり東野圭吾さんの「容疑者Xの献身」と予想されていますが「メッタ斬り」の通りに歯に衣着せぬトークが展開されていますね。伊坂さんの「死神の精度」は穴的な評価ですが、あまり言及されていないのが少し寂しいですw毎回読んでいて思うのは、豊崎由美さんの辛口コメントはキツイなぁという点ですね。あまり本格ミステリは好きではないようで、その厳しさと相まって正直言って好きな書評家さんではないですwなので相方の大森望さんをどうしても贔屓して読んでしまいますよwそれにしても東野さんは今回で6回目の候補なのですね!そういう意味でも「容疑者Xの献身」に獲って欲しいですが、幾ら書評家やランキングで評価されても選考委員に嫌われれば受賞できないので、本当にどうなることやらです。ただ、これだけの作品が揃って受賞作無しだけ止めて欲しいです(今回に限ってはないと思いますが・・・)これをやられると本屋さんもガッカリらしいですね。ますます17日の発表が楽しみになってきました♪
2006年01月13日
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麻雀、合コン、バイトetc……普通のキャンパスライフを送りながら、「その気になれば俺たちだって、何かできるんじゃないか」と考え、もがく5人の学生たち。社会という「砂漠」に巣立つ前の「オアシス」で、あっという間に過ぎゆく日々を送る若者群像を活写。日本全国の伊坂ファン待望、1年半ぶりの書き下ろし長編青春小説!昨日、夢中になって一気読みしてしまいました♪青春小説は大好きなので期待していましたが、この作品には期待以上の面白さがありましたよ!まず、伊坂作品の特徴と言える魅力的な登場人物が今作も健在で、鳥瞰的で主人公らしい北村、突飛な説教をする西嶋、騒々しくてムードメーカーな鳥井、物凄い美女だけど無愛想な東堂、超能力が使える小柄な南と主要キャラは、本当に個性的であっという間に感情移入できます。脇役にも味わい深いキャラが多く、莞爾や阿部薫といった決して出番が多くないキャラも良かったですw特に秀逸なのはやはり西嶋で、度々出てくる説教や愚直なまでの真っ直ぐさは大好きですよ♪西嶋に大きな影響を与えたキャラは他作品とのリンクになっており、妙に納得してしまいましたw他にもリンクが幾つかあり、毎回ながら読んでいて楽しいですね。こういう魅力的なキャラが登場するので面白くないはずはなく、春夏秋冬に分けられた各章はどれも独立していても楽しめる良い区切り方になっております。各章を跨って「空き巣一味」や「プレジデントマン」という犯罪者も登場し話を盛り上げますが、特に「プレジデントマン」は圧倒的な存在感があって妙に伊坂さんらしい悪役ですねw度々登場する麻雀やボーリングも大学生らしく、そして各キャラの個性が出ていて良かったです。特に麻雀は久しくやっていませんが、やはり小説で読んでも面白いですねw有名な雀鬼・桜井章一の言葉も出ていたり、中々に楽しかったです。麻雀のルールを知っていた方が断然楽しめるので、実際にやらなくてもルールや役をどこかで勉強してから読むと更に楽しめるのではと思いますwどの章も良かったのですが、特に印象的なのは夏でラストは少し泣いてしまいました・・・。そして、冬の終盤で明かされる驚きには素直に騙されてしまいましたよ!読み終わり後に思わず読み返してしまいましたwう~ん、やられました!ちなみに、楽天ブックスに伊坂さんのインタビューが載っていたので興味がある方はどうぞ!ただ、基本的にネタバレはないと思いますが、やはり本編を読んでからの方が楽しめると思います(http://books.rakuten.co.jp/RBOOKS/pickup/interview/isaka_k/)続けて「アヒルと鴨とコインロッカー」を読みたいと思います♪
2006年01月13日
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今まで「白夜行」観ておりました。タイトル通りに中々に暗い展開に驚きながらも最後まで興味深く観れましたし、おそらく来週以降も観ると思います♪「白夜行」を観ながら伊坂さんの「砂漠」も読んでいましたwこれまで40ページ程度しか読んでいませんでしたが、読み進める毎に引き込まれ、現在280ページまで来ました。おそらく、今日中に読み終わりますが、相変わらず恐るべし伊坂幸太郎ですwで、今回のお題は別にあります。先日の仙台での誘拐事件が岡嶋二人さんの小説「99%の誘拐」に似ているとの記事がyahooと新聞にもあった事です。URLは以下の通りですが、あっさりと後半の話の筋を書いているので未読の方はご注意下さい(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060112-00000010-khk-toh)もう、この手の記事にはうんざりです。物々しく記事名も「火事装い連れ去り 犯行、ミステリー小説と酷似」とありますが、どこら辺が酷似なのでしょうか?火事を装って誘拐するミステリなら他にも全然ありそうですし、わざわざ名指しする程に酷似してるのでしょうか?そもそも「99%の誘拐」で誘拐されるのは新生児ではないですし、何よりも「~の犯行手段と似ていることが分かった」という投げやりな文章が大嫌いですね。別の記事では「参考にした可能性があると調べている」とありますが、調べてどうするのでしょうか?これだけの類似で発禁処分にするのでしょうか?わざわざ若干のネタバレを含んだ記事にする意味が分かりませんが、これで「99%の誘拐」の売り上げは間違いなく上がるのでしょうね。確かに新生児を誘拐するという卑劣で身勝手な事件だとは思いますが、その源流をミステリ小説やテレビゲームなどに無理矢理求めるのは止めて欲しいです。昔から凶悪事件が発生する毎に取り沙汰されていますが、毎度の事ながらマスコミには学習も成長もないですね。現在、最も本屋で平積みされメジャーな誘拐もの作品が「99%の誘拐」であり、それで犯人が参考にしたとしてもそれだけで新聞に取り上げて騒ぐのはお門違いだと思います。
2006年01月12日
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今夜からTBS系列で東野圭吾さん原作のドラマ「白夜行」が始まります。出来れば事前に原作を読んでおきたかったのですが、ここに至っては仕方ないので普通に観ようと思います・・・。正直、セカチューと同じキャストとかはどうでもよいので話の筋を楽しみたいです。ところで、新聞の番組欄を観ると「東野圭吾記念碑的名作奇跡のドラマ化!!」とありますが、どこら辺が奇跡なのか良く分からないです。名作だということは評価を聴けば分かりますが、奇跡が起こらないとドラマ化できない作品なのでしょうか?ある意味で「ハサミ男」は奇跡の映画化だと思いますがw可能ならばドラマが終了するまでに原作を読みたいです。その為には、まずは原作本を買って来なければればいけませんがw
2006年01月12日
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忘れない内に、ここ最近買った本をメモしておきます。先日、ブックオフに行った時に全品20%引きというセールをしていたので、思わず前から欲しかった単行本の作品も買ってしまいましたw今回は思い入れが強いのでコメントも付けたいと思いますw ・鮎川哲也 「りら荘事件」本格ミステリの歴史的傑作・・・らしいので前から読んでみたかったです♪ ・伊坂幸太郎 「アヒルと鴨のコインロッカー」着々と手元に集まっている伊坂作品8冊目。現在読書中の「砂漠」読み終わり次第読みます。 ・大阪圭吉 「銀座幽霊」とにかく有栖川有栖さんの「密室大図鑑」で読んだ「橙台鬼」が読みたくて買いました♪この短編だけは、すぐにでも読んでしまいそうですw ・乙一 「小生物語」先程、感想を書いた乙一ファン爆笑間違いなしの1冊。読んで良かったです♪ ・加納朋子 「月曜日は水玉模様」昨日の今日で発見しましたが、章が「月曜日~日曜日」になっているので来週の月曜日から1日1章ずつ読んで行こうと思いますwこういう妙な読み方、大好きですww ・鳥山石燕 「画図百鬼夜行全画集」こちらも先日感想を書いた妖怪画集。おどろおどろしい雰囲気十分で、今後も重宝しそうです♪ ・西澤保彦 「猟死の果て」文庫化されている西澤作品で唯一未読の作品なので楽しみです。タイトルからして血生臭そうですが・・・。 ・松尾由美 「安楽椅子探偵アーチー」本当に「安楽椅子」が探偵というぶっ飛んだ設定らしく、鳥飼さんの「昆虫探偵」を読んだ時と同じ様な興味深さがありますw ・森博嗣 「有限と微小のパン」やっと購入した「S&N」シリーズの最終作。後は9作目から遮二無二に読むだけですねw
2006年01月11日
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驚天動地、奇々怪々、前代未聞、無我夢中、陰翳礼讃、波瀾万丈…。小生と乙一の161日。著者のホームページ及び、Webマガジン『幻冬舎』連載に加筆・訂正を加えて単行本化。いや~、最高に面白かったです!乙一さんが日記形式で日々の出来事を書き連ねているのですが、ノリが乙一作品のあとがきと同じで読んでいて思わず笑ってしまいますw特に徐々にパワーアップしていく法螺話が楽しいですね。あとがきなどで乙一さん自身が「手抜きなので買うだけ無駄」と語っていますが、とんでもないです!これは乙一ファンなら必読でしょう♪何よりも感心したのは読んでいて不快感が全く伴わない点です。作家さんのHPなどで日記を覗いていて「それ素で書いているのですか?」と思ってしまう様な自己顕示欲の強い文章を見かける事がありますが、乙一さんの文章にはそんな要素は皆無です。眉唾物の文章ばかりなので、いきなりこの本を読んだら面食らうかもしれませんがw全部で3部構成になっていて「故郷を離れて愛知編」「ラジオがクリアな東京編」「流れ流れて神奈川編」の3部からなっているのですが、どれも甲乙付け難い面白さですね。特に好きなのは西尾維新さん達と参加した合コンの話ですが、乙一さんらしいソファーの少年の話や度々登場する漫画喫茶ネタは最高でしたwこういう面白い文章を書ける様になりたいですね♪
2006年01月11日
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よく古本屋に行って物色するのですが、どうしても見つからないという本があります。中西智明さんの「消失!」や西澤保彦さんの「ストレートチェイサー」の様に既に絶版になっている作品は当然中々無いのですが、どんな大型書店にも置いていないので古本で探すしかないのです。だからこそ発見した時は嬉しい手放しで嬉しいですねw以下は最近探している作品です。・泡坂妻夫 「ヨギ・ガンジーの妖術」・乙一 「暗黒童話」・加納朋子 「月曜日の水玉模様」・加納朋子 「虹の家のアリス」・鳥飼否宇 「桃源郷の惨劇」・連城三紀彦 「人間動物園」・若竹七海 「心のなかの冷たい何か」全て文庫本です。最近刊行されたばかりの作品もありますが、どこに置いてあるか分からないので古本屋に行く度に目を光らせていますwこの中で最難度は鳥飼否宇さんの「桃源郷の惨劇」で、おそらく1年位探していますが発見できません(大汗)血眼になる前に行った古本屋で発見しながらシリーズ作品だと知らずにスルーしていたのが悔やまれます!しかも知った時には、その古本屋は無くなっていたのでした・・・。ともかく、今後も古本屋で探し続けたいと思います♪
2006年01月10日
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東京湾に浮かぶ月島。ぼくらは今日も自転車で、風よりも早くこの街を駆け抜ける。ナオト、ダイ、ジュン、テツロー、中学2年の同級生4人組。それぞれ悩みはあるけれど、一緒ならどこまでも行ける、もしかしたら空だって飛べるかもしれない――。友情、恋、性、暴力、病気、死。出会ったすべてを精一杯に受けとめて成長してゆく14歳の少年達を描いた爽快青春ストーリー。直木賞受賞作。何と言うか非常に石田衣良さんらしい短編集でしたw「IWGP」シリーズと同様に現代的な社会問題をテーマにしていますが、前に読んだ「LAST」とは対極的にラストは救いのある終わり方が多くて読後感は良かったです。月島を舞台にしていますが、やはり読んでいて感じるのは「都会の少年達の物語」でしょうか。札幌で育った私としては、ここまで多感な14歳はとても想像出来ませんw自分の中学生時代に重ねるという読み方ではなく、別の世界の中学生の話という感覚で読んでいました。ある意味で中場利一さんの「岸和田少年愚連隊」と同じ感じですねww8つの短編から構成されているので1編辺りの長さは30ページ程度と短めなので、あっさりと読めて良いですね♪若干、話によっては、もう少し長くても良いかなと感じる話もありましたが、全体的に主人公達の青春模様が巧く表現されていると思いました。キャラ分けも1話目の冒頭で掴める様になっており、感情移入し易かったですし、少し違いますが映画「スタンド・バイ・ミー」を彷彿とさせますね。お気に入りの短編は「月の草」と「空色の自転車」で、両作品ともラストは泣きそうになりましたよ。あとがきによると、成長した主人公達を描いてみたいとのことなので続編に期待したいと思います♪
2006年01月10日
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今年の高校サッカー選手権大会は、滋賀県代表の野洲が前回王者の鹿児島実に2-1で勝利し、滋賀県勢として初優勝しました。かなり予想外の結果でしたが、勝ち抜いた勢いと巧みなパスからの攻撃が機能した結果なのでしょうね。今年の高校サッカーは、贔屓の千葉の市立船橋が敗退していたので応援するチームも優勝するチームも混沌とした印象があったのですが、その中で2年連続で決勝に駒を進めた鹿児島実は流石ですね~。ここ数年の選手権は鹿児島実、国見、東福岡といった九州の強豪チームが年替わりで優勝している印象があります。日本一のサッカー所と言われる静岡県勢は何故か選手権では振るわないですね。これで福岡ソフトバンクホークスの様にアビスパ福岡やサガン鳥栖といった九州のJリーグクラブに九州の有力選手が行けば自然とJリーグの勢力図が変わって面白そうなのですがwあと、先程のニュース番組で観ましたが、トリノ五輪のジャンプ代表に原田雅彦選手が滑り込みましたね♪成績的に厳しいと思っていましたが、去年のコンチネンタル杯2位が想像以上に評価されたようです。逆に船木選手は落選してしまいましたが、原田選手には期待以上の力を発揮して選ばれなかった選手の分まで頑張って欲しいですね!俄然、五輪のジャンプが楽しみになって来ましたよ。
2006年01月09日
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死ぬ前にひとつ願いが叶うとしたら…。病院でバイトをする大学生の「僕」。ある末期患者の願いを叶えた事から、彼の元には患者たちの最後の願いが寄せられるようになる。恋心、家族への愛、死に対する恐怖、そして癒えることのない深い悲しみ。願いに込められた命の真実に彼の心は揺れ動く。ひとは人生の終わりに誰を想い、何を願うのか。そこにある小さいけれど確かな希望―。静かに胸を打つ物語。本多孝好さんの連作短編集「MOMENT」を読み終わりました。話題の作家さんの話題の作品という事で期待していましたが、文字通り期待通りに良かったですw一応、ミステリと銘打ってありますが、前に読んだデビュー作「MISSING」や「ALONE TOGETHER」よりも更にミステリ色は薄くなっています。成り行きから死を前にした患者の願いを叶えていく主人公を「FACE」「WISH」「FIREFLY」「MOMENT」の4話で描いております。短編同士がリンクして行くという典型的な連作短編集ですが、最終話で作品全体を通した仕掛けが明らかになります。ただ、仕掛け自体は明らかなので驚きは少なめでした。相変わらず、全体的に巧みな文章で行間から魅せてくれる感じですね。毎回登場する依頼人の患者も活き活きしていますし、脇役も良い味出しております。特に主人公の幼馴染で葬儀屋の夜野がお気に入りですねw話的に最も好きなのは終わり方が切ない「WISH」ですが、最終話で表題作の「MOMENT」も綺麗な終わり方で好きですね。今作も良かったので本多孝好さんの作品は、また文庫化したら読んでみようと思います♪
2006年01月09日
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少し前の話題ですが、2005年下半期に当たる第134回直木賞候補作が発表されました(http://www.bunshun.co.jp/award/naoki/index.htm)以下が今回の候補作です。・伊坂幸太郎 「死神の精度」・荻原浩 「あの日にドライブ」・恩田陸 「蒲公英草紙」・恒川光太郎 「夜市」・東野圭吾 「容疑者Xの献身」・姫野カオルコ 「ハルカ・エイティ」個人的に今回は注目の作家さんが目白押しで、何度も候補に選ばれている伊坂さんと「本屋大賞」を受賞して勢いのある恩田さん、そしてミステリの主要ランキングで3冠を達成した東野さんの「容疑者Xの献身」が候補という事で楽しみですね。紆余曲折ありながら、これだけミステリのランキングで評価された作品が直木賞まで獲るかどうか注目したいです。ここからは余談ですが、これまでの直木賞受賞作品を何作読んだか数えてみたら ・奥田英朗 「空中ブランコ」・金城一紀 「GO」・高村薫 「マークスの山」この3作品のみでした・・・。ただ、まもなく石田衣良さんの「4TEEN フォーティーン」を読み終わるので4作品になりそうですw今回も候補作どころか候補者すら知らなかった芥川賞は当然のように読んだ事がある作品は皆無でしたし、読んだことがある作家さんも松本清張さんのみという体たらくでしたwwやはり純文学は苦手ですね。ともかく、17日の受賞作決定が楽しみです。
2006年01月08日
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かまいたち、火車、姑獲鳥、ぬらりひょん、狂骨…現代の小説や漫画でおなじみの妖怪たち。その姿形をひたすら描いた江戸の絵師がいた。あふれる想像力と類いまれなる画力で、さまざまな妖怪の姿を伝えた鳥山石燕の妖怪画集全点を、コンパクトな文庫一冊に収録。 いやぁ~、これは素敵な画集でした♪古本屋で発見し格安だったので購入したのですが、日本の妖怪オールスター大集合という感じで見応え十分ですし、巻末には索引まで付いているのが心憎いですwこれが安価な文庫本とは角川書店はサービス精神旺盛ですね!w目次も「画図百鬼夜行(陰/陽/風)」「今昔画図続百鬼(雨/晦/明)」「今昔百鬼拾遺(雲/霧/雨)」「百器徒然袋(上/中/下)」と京極さんを彷彿とさせる雰囲気たっぷりのタイトルです。最近売り出し中(笑)の姑獲鳥や魍魎といった妖怪から老舗の河童や天狗まで妖怪尽くしで楽しませてくれます♪これは妖怪好きなら必読でしょうし、少しでも興味があれば手元にあって損の無い1冊です。今後、京極作品を読み進める毎に読み返そうと思います♪
2006年01月08日
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見事な赤毛と死体の消失。これが連続殺害事件の共通項だった…。二十五歳で、研究論文『都市と探偵』のベストセラーを持つ気鋭の私立探偵、新寺仁。彼が著書の中で詳しく分析した福×県高塔市に事務所を開くと間もなく、この不思議な事件が発生した。猟奇的な色あいを帯びるこの事件、真相は意外にも・・・。これは期待以上に面白かったです!先日読んだ「法月綸太郎の本格ミステリ・アンソロジー」に見事な短編が載っていたので興味を持った作家さんですが、なんと1990年に講談社ノベルスから出たこの作品以降は作品を発表していないのです。しかも絶版とあって、1ヶ月位地道に古本屋で探して講談社文庫版を発見した時には興奮しましたよ♪w内容としては章毎に3つの場面が出てきて、それぞれの事件で死体と犯人の消失を扱っています。探偵役は天才型の新寺仁なのですが、このタイプの探偵が嫌いな私にしては特に違和感を感じませんでしたwそして、章を追う毎に徐々に絡み合っていく3つの事件が描かれていますが、終盤の二重三重で襲ってくるトリックの数々には脱帽でした。比較的容易に真犯人は分かったのですが、それ以外の騙しは想像が付きませんでした(汗)この手のトリックは大好きなのですが、この作者の場合、かなり露骨に伏線をばら蒔いております。それでも見事に騙されしまうのは、表現の巧みさとフェアな文章の記述ありきなのでしょうね。作者はマジックに造詣があるようで、綾辻行人さんや泡坂妻夫さん、そしてカッパノベルス「見えない精霊」の林さんを連想させます。ただ、この手の作品は量産が厳しいのも事実で林さんのようにデビュー作以後の作品がないというパターンの先駆的存在になってしまったのが残念ですね・・・。しかし、明るい話題として前述した「法月綸太郎の本格ミステリ・アンソロジー」のあとがきでカムバックする意志が強いことが書かれており、奇跡的な復活が望めるかもしれません♪それにしても京大ミス研出身者のレベルの高さは見事としか言いようがなく、この作者は小野不由美さんの様に他大学から通っていて綾辻さんと我孫子武丸さんの推薦を受けてデビューしたようですが、これだけの作品を書けてしまうのは凄いですね。京大ミス研出身らしく、この作品のラストは某先輩作家のある作品のラストを彷彿とさせるものとなっておりますw
2006年01月08日
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政府の秘密機関研究所で働く父が開発した謎の装置「アナザー」。13歳となった主人公アシュレイは、トラブルに巻き込まれ行方不明となっていた父から受けとった手掛かりを頼りに、ブラッド・エドワード島へと向かった…。3Dマップを移動しながらストーリーを読み進め、タッチスクリーン・2画面・マイクなどを駆使した「謎解き」で道を切り開いていく、緻密な背景設定と重厚なストーリーのアドベンチャー。 ニンテンドーDSを購入して以来、少しずつプレイしていた「アナザーコード 2つの記憶」をクリアーしました。以前、有栖川有栖さんが宣伝してのを見かけて興味を持っていた「さわれる推理小説」ですが、これはかなり画期的なゲームでしたよ。クリアーまでのプレイ時間は5時間程度と話自体は短めですが、随所に盛り込まれているDSならではの仕掛けは圧巻でした。特に「スタンプ」と「写真立て」の仕掛けは凝りまくっており、この発想は凄過ぎです!ゲームもここまで来たのかと感心する細かな仕掛けは遊び応えがありますし、何度か話に詰まったりしましたが、そこから自力で抜け出すのが醍醐味ですね♪今後のDSのアドベンチャーゲームの進化を楽しみに思わせるのに十分な完成度の高いゲームだと思います。
2006年01月07日
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まっとうさの「力」は、まだ有効かもしれない。信じること、優しいこと、怒ること。それが報いられた瞬間の輝き。ばかばかしくて恰好よい、ファニーな「五つの奇跡」の物語。吉川英治文学新人賞作家、会心の受賞第一作。 伊坂幸太郎さんの連作短編集です。まだ「死神の精度」は未読なので、地味に初めて伊坂さんの短編を読んだ事になります。そして、今作も文句なしに面白かったです♪以下、1編ずつ感想です。 「バンク」1話目から飛ばしておりますwお面を被せる銀行強盗一味も然る事ながら、この短編集の主人公というか狂言回しの陣内の傍若無人な行動が秀逸です♪同じく他の短編に登場する、陣内の友人で語り手の鴨居や全盲の青年・永瀬なども良いキャラしています。ミステリ的には、この短編が最も楽しめましたが、それにしても伊坂さんって銀行強盗ものが好きですねw 「チルドレン」表題作にして名短編ですね♪舞台は大学生だった「バンク」から10年後位で意外にも陣内が家庭裁判所の調査官になっています。そして、ここからが陣内の本領発揮でただの五月蝿い奴から印象が大きく変わりましたw作中で非行を犯した少年に語り手の武藤を通して芥川龍之介「侏儒の言葉」を渡す事で起こる化学変化は見事ですね。 「レトリーバー」再び学生編。永瀬を呼び出して、ほとんど面識のないレンタルビデオ店の店員に告白しようとする陣内。もう最高ですねw陣内曰く、自分の為に止まった時間の謎を「バンク」同様に解くのは永瀬ですが、要所要所で全盲の永瀬に「普通」に接する陣内がカッコいいです♪謎自体はあからさまな描写が多くて驚きは少なかったのですが、全体的に凄く楽しめた短編でした。ラストの陣内のレンタルビデオ屋への地味な復讐には笑わせて頂きましたw 「チルドレン2」舞台は再び家庭裁判所です。若干「チルドレン」に比べると地味な短編に仕上がっていますが、結末は短編集中屈指の幕引きですね。冒頭で家庭裁判所の調査官に喧嘩を売る中年男性へ啖呵を切る陣内がインパクトと説得力大です。まさに「奇跡」を起こす陣内に痺れました!ちなみに「魔王」に登場した居酒屋「天々」が登場していますw 「イン」三度学生編。語り手が永瀬ならではの出来事が描かれています。事件性は極めて薄いのですが、それでも1本無理なく話を作ってしまうのが流石ですね。普段と足音の違う陣内の謎は容易に想像が付きましたが、陣内がある事を吹っ切れる様が描かれる結末には驚いてしまいました。これまで張った伏線を昇華しつつ、かなり読後感の良いラストとなっております♪全体的に非常に楽しめた短編集で、かなりお薦めです。自由奔放な大学時代と複雑な少年達と向き合う家庭裁判所の調査官という、全く違う設定を同じスタンスで描けるのは凄いですね。読んでいて以前読んだ傑作漫画「家裁のひと」を思い出しましたが、それに引けをとらない物語性を含んだ連作短編集なのではと思います。
2006年01月07日
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今年5月に映画化予定の伊坂幸太郎さんの「陽気なギャングが地球を回す」の続編が刊行されるようです♪刊行時期は映画が公開する頃のようですが、おそらく前作同様に祥伝社ノベルスから出るのでしょうね。前作も来月に祥伝社文庫から早くも文庫化されるようですし、更に「陽気なギャング~」がクローズアップされそうですね。そういえば、春先にも集英社から新作が刊行されるようですし、今年も伊坂さんは精力的に活躍して行きそうですね♪私も伊坂ワールドに付いて行けるように「チルドレン」と「砂漠」を早く読みたいと思いますw
2006年01月06日
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