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42歳の課長さん、17歳年下のキャリアガールに恋をする。おたくの職場、どうよ?ユーモアとリアリティ。新オフィス小説。 奥田英朗さんの「マドンナ」を読みました。「最悪」や「邪魔」に先んじて「伊良部」シリーズ以外で初めて読んだ奥田さんの作品ですね。今作は5編からなる短編集ですが、どの短編も40代の課長さんが主人公となっており、職種は違えど中間管理職ならではの気苦労と様々な家庭生活の問題が絡んでいて飽きさせないです。私は40代でも中間管理職でもないですが、感情移入して楽しめましたw以下、1編毎の感想です。 「マドンナ」新しくは部下になった女性に片思いしてしまうという話ですが、若い部下に嫉妬してみるものの一線を越える勇気はないという点が子供っぽくて良いですねwドロドロしそうな題材でも読後感よく読み終われるのは流石ですね。 「ダンス」ダンサー志望の子供と上昇志向に欠けた同期の板挟みに苦しむという設定からしてユニークです。それでいて、お互いの問題が対応して話を膨らまさせていくのですから結末も爽やかなものになっていて読んでいてニヤリとしてしまいますw 「総務は女房」こちらは少し趣が違い営業の最前線を体験してきたエリートが腰掛で総務の課長になってみたら・・・という話ですが、総務の実態というか裏側がリアルに体感できた気がしますw私は主人公同様に改革をする方が良い気がしますが、これは難しい問題ですね。そういう意味で色々と考えさせる1編だと思います。 「ボス」体育会系気質の部署に女性が上司として着任して合理化を図って行くという主人公にとって厳しい状況が描かれていきます。とにかくラストが鮮やかで軽いミステリとしても楽しめましたが、後日談も気になりますね。私はある理由でこの上司が非常に好きになりましたww私も大ファンなのですww 「パティオ」複合施設内にあるパティオで毎日読書する老人を気にする主人公。こちらも仕事に家庭を重ね合わせる様子が絶妙に描かれていますが、非常にラストに相応しい短編だと思います。という訳で、期待以上に楽しめた作品でした。奥田さんみたいな短編が巧い作家さんは本当に好きですね。最近出た「真夜中のマーチ」も気になるので、今度は長編作品にも手を出してみようかと思います。個人的には「ガッツ小笠原」や「ジョニー黒木」みたいなパ・リーグも期待してしまいますねw
2006年11月30日
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第二次大戦が終わった夜、原爆が生まれた砂漠の町で一人の男が殺され、混沌は始まった。狂気、野望、嫉妬、憐憫…天才物理学者たちが集う神の座は欲望にまみれた狂者の遊技場だったのか。そしてヒロシマ、ナガサキと二つの都市を消滅させた男・オッペンハイマーが残した謎の遺稿の中で、世界はねじれて悲鳴を上げる。 柳広司さんの「新世界」を読み終わりました。今作は「原爆の父」と言われるオッペンハイマーの遺稿を柳広司さんが受け取るという所から物語が始まり、終戦直後のロスアラモス研究所を舞台としています。語り手がオッペンハイマーではなく、ロスアラモスに来て間もない科学者・ラビになっているのでラビ視点で登場人物や町並みを読者に自然と紹介できるのは巧いですね。少しマイナーな歴史を題材にしたミステリを書く事に定評がある柳さんですが、どういう人間が原爆の開発に携わっていたか今作を読んで初めて知って勉強になりました。流石にオッペンハイマー位は知っていましたがwアメリカ本土を舞台にしているので、当時のアメリカ本国の状況も変わった切り口で読ませてくれるのも良いですね。正直言ってミステリとしては派手さも少なくて肩透かしを受けた感じですが、新兵器として使用されたばかりの原爆を軸に非常に重いテーマが展開されています。作品全体に黒い影を落とす狂気の存在が徐々に具現化して行くのには恐怖を感じましたし、特にラストは文句なしで怖かったです(汗)殺人犯だから狂っているとは一概に言えない、読後まで考えさせられる作品だと思います。最近、柳さんの作品が続々と文庫化しているので手に入れたいですねぇ。
2006年11月29日
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もんた6613さんから「誕生日バトン」を頂いたので、回答してみようと思います。 1、あなたの誕生日はいつですか?1982年3月30日です。確かゴッホと同じですw 2、自分の誕生日、その日で良かったと思う日はある?それはどうして?良いと思ったのことは無いですね~。 3、理想の誕生日プレゼントは?う~ん、くれる人が良かれと思って送ってくれれば何でも良いです。 4、現実は?何度か貰っていると思いますw 5、今まで貰った誕生日プレゼントで思い出に残ってるものはありますか? 思いがけず愚弟から貰った時はインパクト強かったですねぇ。 6、逆に、貴方が今までにあげた誕生日プレゼントで思い入れのあるものは全てにありますよw 7、人の誕生日は覚えている方?身近な人のは結構覚えていると思うので、10数人位は分かりますね。 8、いつか誕生日プレゼントに恋人から歳の数だけの薔薇は欲しいですか? 薔薇って年齢の数だけ挙げるものなんですか!?でも貰うより挙げる方が良さそうですねw 9、自分の誕生日の月の数だけ回して下さい(笑)今回はご自由にどうぞw
2006年11月29日
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連続する念動力による不法侵入と引っ越しの奇妙な関係、血飛沫の記憶と母の幻影に悩む女性、男の手料理が招く連続怪死、辻褄があわないことばかりの豪邸内殺人、男子学生が巻き込まれた拉致女性が密閉空間にテレポートしてくる奇怪な監禁事件―五つの超常事件を神麻嗣子、神余響子、保科匡緒が緻密な論理で解き明かす。「論理の神業」続出の大人気シリーズ最新刊。西澤保彦さんの最新作「ソフトタッチ・オペレーション」を読みました。今作は「チョーモンイン」シリーズの8作目で、メフィストに掲載された短編4本と表題作の書き下ろし中編1本で構成されています。地味に短編が掲載されたメフィストを3冊持っていたので、折角なので3編はそちらで読みましたw感想として全体的に前作と同じ路線を踏襲しており、当初の主要キャラで固めた面子から脇役の増加に比例して語り手が単発キャラに代わるシリーズの拡散が更に進んだという感じでしょうか。能解警部が全く登場しないのには素直に驚きました。超能力の登場が大前提のシリーズとはいえ、あまりにもシリーズキャラが登場しないので途中まで存在を忘れて読んでいる事もしばしばでしたw以下、1編毎の感想です。 「無為侵入」神麻嗣子ー保科匡緒の基本的なコンビが久々に揃ったとシリーズの最初では当たり前だった光景が珍しく感じられるとはw真相自体は良い意味でも悪い意味でも西澤さんらしかったですが、私は嫌いではないです。 「闇からの声」ホラータッチの短めな話で冒頭から不気味な雰囲気が楽しめますが、オチは予想通りだったので驚きは薄めでした。もう一捻り欲しい所でしょうか。 「捕食」手作りの料理を食べさせた相手が次々と死んで行くという魅力的な謎は良いのですが、はっきり言ってこの短編は成り立たないでしょう。嗣子も驚く様な保科の推理対象に無茶がありますし、数十年間に渡って犯人がチョーモンインの網に引っ掛からなかったというのは、幾らなんでもご都合主義過ぎだと思います。 「変奏曲 <白い密室>」タイトルからしてオマージュの雰囲気が漂いますが、こちらも解決に強引な箇所があってスンナリ楽しめませんでした。学生がワイワイ登場する作品が楽しいのは認めるところですが、得意の論理が微妙なのはチョッと・・・。 「ソフトタッチ・オペレーション」140ページ程度の中編ですが、今作で最も楽しめました。閉ざされた空間に次から次へ人が送り込まれてくるというシチュエーションが面白いですが、こちらの真相も「変奏曲~」同様に強引です。ただ、タイツやソックスに執拗に拘りをみせる語り手の突き抜けたフェチぶりが非常に素晴らしいですwリアクションがイチイチ美味しいので、真相の強引さにも目を瞑りたくなりましたw某シリーズ作品の解説を嫌でも思い出し、これはリアルな西澤さんを投影しているのか勘繰りたくなりましたよww妙に爽やかなラストは嫌いではないですし、ネタ満載のマイの弾けぶりも好感が持てましたね~。そんな訳で、不満点も多々あったものの楽しめた作品ではありました。シリーズとしてはメインの流れが進まなかったのは残念ですが、絶対にハッピーエンドにするというラストを楽しみに待とうかと思います。こちら以上に「タック」シリーズの続きを書いて欲しいのが本音ですが・・・。
2006年11月28日
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新世紀をつげる、ハイブリッド&クロスオーバー・エンタテインメント・アンソロジー。『少年の時間』に続いて、全作品書き下ろしでおくる第二弾。“少女”は出会った、この六つのとても不思議な物語たちと…。 先日感想を書いた「少年の時間」の姉妹作「少女の空間」の感想です。こちらも様々なジャンルに跨ったアンソロジーで、共通点としては何らかの形で「少女」が短編のモチーフになっている点でしょうか。以下、1編毎の感想です。 小林泰三 「独裁者の掟」掴みと言える1作目ですが、今アンソロジーで最もお気に入りです。宇宙船同士の泥沼の抗争を背景に少年と少女の交流、挿入される独裁者の強烈な個性と非常にSFテイストな短編だと思っていましたが、ラストで完全にやられましたwwまさか、こういうミステリ的な仕掛けがあるとは・・・。小林泰三さんは「密室・殺人」しか読んだ事ないですが、侮れない方ですねw 青木和 「死人魚」伝統的な道に迷ったら怪しげな村に着いてしまった・・・を描いた作品ですが、意外な展開でラストまで飽きさせません。使い古されたテーマも換骨奪胎すると新鮮なネタになりますね。初めて読む作家さんでした。 篠田真由美 「セラフィーナ」イタリア好きな篠田さんらしく、ローマの骨董屋を舞台とした短編です。こちらもオーソドックスな肖像がにまつわるホラーなので大体の展開は読めてしまい驚きは薄めでした。 大塚英志 「彼女の海岸線」名前は知っていたものの初めて作品を読みました。高校生の少年が尻尾のある女の子と暮らすという非常にアニメでありそうな設定で描かれていますが、想像以上に面白かったですね。何よりも試みが面白いですし、ラストの締め方も絶妙だと思います。 二階堂黎人 「アンドロイド殺し」火星の都市で起こる「殺アンドロイド事件」とSF的な設定でも案の定と言うか、やはり本格ミステリを描いていますw普段の作品とは趣が異なっていたので、そういう意味では驚きが多い短編でした。 梶尾真治 「朋恵の夢想時間」恋愛ものやSFもので有名な作家さんとは知っていましたが、こちらも初読み。体ではなく心を過去に飛ばすタイム・マシンに乗って過去の選択を変えに行くという分かり易い設定で親しみ易かったですし、綺麗にまとまったラストも好感が持てました。いずれ「おもいでエマノン」とか「黄泉がえり」を読んでみたいですねぇ。アンソロジーらしく、初読みの作家さんが多くて収穫が多かったですね。元々、本格ミステリも最初はアンソロジーで作家さんを知った事を考えると、これはSF等に対する誘いなのでしょうかwちなみに巻末には、上巻に続いて西澤保彦さんと山田正紀さんの対談が収録されていました。対談を前後編にするとは売り方が巧いですねww
2006年11月27日
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今日は最近ご無沙汰だった古本屋へと行って来ました。「模倣犯」を読み終わった後だけに短編集が欲しかったのですが、何とか狙い通りの買物ができました。以下、今日買った古本です。・加賀美雅之 「風果つる館の殺人」・西澤保彦 「ソフトタッチ・オペレーション」・柳広司 「新世界」どれも最近出たばかりの本なので幸運でした。ただ「ソフト~」は本の状態が少し悪かったもののノベルス250円の店だったので妥協して購入。「風果つる~」は分厚さを考えると得した気分ですが、上下巻だった「監獄島」よりも短いとはいえ覚悟しないと読めなさそうですねw唯一の文庫本「新世界」は先に「はじまりの島」が読みたかったものの入手できて良かったです。とりあえず、短編集の「ソフト~」を優先して読もうとおもいますが、薄めの「新世界」を速攻で読んでしまいそうですねw
2006年11月26日
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墨田区・大川公園で若い女性の右腕とハンドバッグが発見された。やがてバッグの持主は、三ヵ月前に失踪した古川鞠子と判明するが、「犯人」は「右腕は鞠子のものじゃない」という電話をテレビ局にかけたうえ、鞠子の祖父・有馬義男にも接触をはかった。ほどなく鞠子は白骨死体となって見つかった―。未曾有の連続誘拐殺人事件を重層的に描いた現代ミステリの金字塔、いよいよ開幕。 宮部みゆきさんの大作「模倣犯」をやっと読み終わりました。先週の日曜日から読み始めたので1週間掛かりましたが、中だるみもなく一気に読める作品だと思います。こんなに時間が掛かったのは、飲み会に参加して二日酔いしていた為ですねw私が読んだのは5冊に分冊された文庫版ですが、揃えてから読んで本当に良かったです。物語は3部構成で描かれていますが、1部では公園で発見された女性の右腕を発端にした未曾有の劇場型犯罪が警察や被害者の視点で描かれており、謎に包まれた犯人に大きな動きが起こるシーンで終わっています。2部では一転して犯人側視点で幼少期や事件を起こした切っ掛けや身勝手な動機や犯行シーンが語られ、3部では被害者や犯人の家族といった社会的な立場の異なる人々の思惑が描かれていきます。サスペンス作品としては質量共に最高峰と言える内容で、前代未聞の劇場型犯罪を被害者・加害者・捜査陣・マスコミ・第三者といった多岐に渡る視点から描き出しています。秀逸なのは被害者の家族だけでなく、加害者の家族が被る被害を徹底的に描いている点で1つの犯罪を描く事に妥協のない作品です。「社会的に抹殺される」と言いますが、その地獄をここまでリアルに描いた作品は無いのではないでしょうか。解説でも語られていますが、最も衝撃を伝え易いメディアとしてのテレビ放送を有効に活用しており、これぞ劇場型犯罪という感じです。その中でクライマックスの使い方はタイトルとの兼ね合いを考えても絶妙で、この物語の最後に相応しいと思いました。全体的に犯人側に穴が多いものの、どうやって幕を引くか気になっていた局面であれは巧過ぎですよ。読ませ所の多い作品ですが、特に胸を打たれたのは2部の終盤のカズが語るシーンでしょうか。身勝手な犯罪に巻き込まれた被害者の家族達の魂の告白と言える台詞の数々は忘れ難いですし、人間としての器の大きさや優しさをみせる有馬義男は大好きな人物でした。気になったのは、非常に名探偵の匂いのする「建築家」の存在で彼は他の作品に出ているのでしょうか??あと、武上刑事が登場するという「R.P.G」も読んでみたいですが、先に「クロスファイア」でしょうか。これで宮部さんの作品を読んだのは2作目でしたが、文章の読み易さや場面場面で相応しい描写、言い回しと無駄の無い文章ですらすら読めましが、腑に落ちない点が少しだけ残りました。ラストの展開を考えるとスルーされても仕方ない箇所なのですが、もう少し語って欲しかったですね。まだ単行本化されていませんが、今作の10年後を描いた作品があるみたいなので読んでみたいですね。新潮文庫から5分冊、藤田さんの装丁と嫌でも小野不由美さんの「屍鬼」を思い出しますが、個人的には「屍鬼」の方が好みに合っている感じがします。ともかく、大いに堪能させて頂いたので大満足です♪
2006年11月26日
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さまざまなジャンルで活躍する個性あふれる実力派作家たちが、一堂に会した!!全作品書き下ろしのオリジナル・アンソロジー。ハイブリッド&クロスオーバー化がすすむ、新世紀エンタテインメントの『いま』がここに。山田正紀&西沢保彦の対談付き。 徳間デュアル文庫から出ているアンソロジー「少年の時間」を読みました。このアンソロジーはジャンルに拘らない「ハイブリッド・エンタテインメント・アンソロジー」だそうですが、SFやファンタジーの要素の濃い短編が多いですね。豪華な執筆陣の短編6編と西澤康彦さんと山田正紀さんの対談まで収録しているサービス精神満点のアンソロジーです。以下、1編毎の感想です。 上遠野浩平 「鉄仮面をめぐる論議」 触れた物は全て「結晶」にしてしまう鉄仮面の男は人類の敵「虚空牙」に対する切り札となるか・・・という物語ですが、語り口が軽快で読み易いです。短編ながら謎の能力を持った鉄仮面の正体、その能力を研究する女性との恋、余韻を残すラストと様々な要素を巧く盛り込んでいる満足度の高い作品でした。 菅浩江 「夜を駆けるドギー」 短編集「五人姉妹」で既読でしたが、再読しても十二分に楽しめました。インターネットやAIBOみたいなイヌ型ペットロボットといった現代的な道具立てに引きこもりの若者という要素を加えて菅さんが描くと、こういう話が出来上がると関心仕切りです。 平野夢明 「テロルの創世」 初めて読む作家さんでしたが、この短編は何かのシリーズの冒頭なのでしょうか??時代設定に違和感を感じて読み始めましたが、中盤以降の展開には良い意味で裏切られました。主人公の男の子と一緒に何がどうなるか、ドキドキしながら読めたので続きが収録された作品があれば読んでみたいですね。 杉本蓮 「蓼喰う虫」 宇宙船が迷い込んだのは「想像した願いが何でも叶う星」という非常にSF的な設定の短編ですが、今一つ作品世界に入り込めませんでした。綺麗にラストは締めるのかと思いきや一味というのは良いのですが・・・。 西澤保彦 「ぼくが彼女にしたこと」 大好きな作家さんだけに楽しみにしていた短編です。「ぼくの父は殺人者だ。」という独白から始まり、変り種ながらミステリ色が強くてSFやファンタジー色の強い短編の中で浮いていましたw真相も西澤さんらしい妄想全快で意外性もありますが、そういう意味で非常に日常的な短編ですねw 山田正紀 「ゼリービーンズの日々」 おそらく、このアンソロジーのコンセプトに最も忠実な短編です。SFからファンタジー、ミステリ、恋愛と様々なジャンルを盛り込んだ内容は魅力的ですね。特に「ゴールデンブラウンのゼリービーンズをつまみ上げた日,それはドラゴンを倒す日」という文句は妙に気に入りましたwどれも楽しめたので1つを選ぶのは難しいですが、気に入った短編としては「テロルの創世」「ぼくが彼女にしたこと」「ゼリービーンズの日々」でしょうか。このアンソロジーと対になる「少女の空間」も読んだので近い内に感想を書こうかと思います。
2006年11月25日
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人気アイドルグループを脱退し、女優への転身を図った霧越未麻に届いた「裏切り者」のメッセージ。突然襲いかかる言いしれぬ不安、ドラマの端役出演、執拗なレイプシーンの撮影、爆発物が仕掛けられたファンレター、ドラマ関係者にふりかかる殺人事件…。昨日の「千年女優」に引き続き今敏監督の作品ですが、製作時期的には「PERFECT BLUE」の方が先で初監督作品でもあります。江口寿史や大友克洋といったビッグネームも参加していますが、今監督の現実と虚構の境界線を曖昧にしていく表現方法が際立った作品なのではと思います。ここら辺は「千年女優」とも共通しますが、狂言回しの旨さでユーモアを感じさせる「千年女優」とは違い、人間のドス黒さを芸能界を通して表現している今作には爽快感が薄いです。ドラマ撮影のワンシーンとはいえ、レイプシーンをリアルに表現されるのは目のやり場に困りました(汗)主人公である霧越未麻が精神的に不安定になっていく下りも感情移入して観ていたので、どうなってしまうのだろうと不安な気持ちになります。ジャンル的にサスペンス・ホラーに当たるのか、残酷描写も中々でR指定位はされているのかなという感じでした。あと、公開された1998年当時に社会的に注目され出していたインターネットやストーカーという要素も取り入れてるのが巧いですね。特にストーカーの描写は気合入り過ぎだと思いますwwそれらを含めて終盤の怒涛の展開は見応え十分でラストまで一気に駆け抜けたという感じで、意外に後味も悪くなかったので非常に楽しめた作品でした。とはいえ、個人的には「千年女優」の方が好きですねw今作もCSで観たのですが、放送された3作品の最後の「東京ゴッドファーザーズ」は仕事で観れなかったので、いずれレンタルしてみてみようかと思います~。あと「パプリカ」も気になりますねぇ。
2006年11月24日
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『パーフェクトブルー』の今敏、村井さだゆきとマッドハウスが手掛けたアニメドラマ。かつて一世を風靡し、30年前忽然と姿を消した女優・藤原千代子の元に届けられた古びた鍵。その鍵で開いた空白の時間に、閉ざされた千代子の秘密が浮かび上がる。もうすぐ「パプリカ」が劇場公開される今敏監督の作品「千年女優」をCSで観ました。この作品、前々からストーリーは知っていたのですが、実際に通して観れたのは今回が初めてでしたが、いや素晴らしい作品でした。第5回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞受賞みたいですが、同時受賞の千と千尋の神隠しと比べて一般的な知名度が低いのは絶対に勿体無いですよ。物語は女優・藤原千代子にインタヴューする社長とカメラマンの2人を狂言回しに、話している過去の映画の出来事が目の前で展開し、どこからが現実なのか不透明な世界観を作り出しています。話自体もシンプルな構成になっており、ひたすらに千代子が「鍵の君」を追いかけるという構成は分かり易いのですが、千代子が演じた役でも追いかける役と徹底しております。場面や時代によってキャラもコロコロ変わるのが楽しいですし、何故か一緒に行動している狂言回しの2人が非常に良い味出していますw特に良かったのは幕末から大正へ一気に駆け抜けるシーンで、あの疾走感は堪らないです。時代考証にも遊び心が満載で、リアルな昭和の撮影現場や諸々を描いているのではと思います。それでいながら時代を超えても「鍵の君」を追いかける千代子の心に曇りがないのには頭が下がりますが、これぞ「千年かけても逢いたい人がいます」というコピーに偽りなしという感じなのでしょうね。全く非の打ち所のない作品でラストでは号泣・・・と言いたいのですが、私はラストの賛否あるらしい千代子の台詞が駄目だったので素直に感動はできなかったです(汗)確かに、作品の内容と鑑みても必要な台詞なのかもしれないですし、どこまでも一途な恋をする人間の1つの真理なのかもしれないですが私は「えぇえ!」という感じで、独特の音楽が心地よいエンディングを呆然と観ていましたwともかく、非常にお薦めな作品なので興味があれば観る事を強くお薦めします。そして、ラストの解釈を聞いてみたいと所ですw
2006年11月23日
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古美術の周囲にうごめく、人間の欲望や心の闇。悪意と策略が偶然を装い、目利きのもとを訪れる。骨董店・雅蘭堂を舞台にするミステリー短編集。 北森鴻さんの「孔雀狂想曲」を読みました。今作は骨董の世界を舞台とした短編集で「冬狐堂」シリーズともリンクしているみたいなので、先に読んでみましたが、流石は短編の名手と言われる北森さんだけに非常に楽しめました。270ページと薄めですが8編も収録されており、短くても読み応えの短編が多いのも良いですね。全体的にユーモアタッチな作品で骨董に関しては切れ者だけど押しが弱い雅蘭堂・越名集治と油断も隙もないアルバイト女子高生の長坂安積との兼ね合いが楽しいです。登場する骨董の薀蓄も分かり易いですし、良い意味での敷居の低さは魅力的ですね。特にお気に入りの短編は以下です。 「古九谷焼幻化」金沢行なわれる蔵開きを舞台に辣腕の骨董商・犬塚との対決が見物です。騙し合い上等の骨董の世界を垣間見えるのですが、解決も非常に鮮やかで大満足でした。話に出て来る越名の兄は他の作品で登場しないのでしょうか? 「キリコ・キリコ」少し他の短編と趣が違い、依頼人の回想がメインとなっています。亡くなった伯母の形見のカットグラスを通して事件の真相に迫るという安楽椅子探偵としてだけでなく、越名と安積の推理合戦も楽しめました。 「根付け供養」根付け師・英琳として作品を発表する根付け師が因縁ある越名と対決するという話なのですが、同じ対決でも「古九谷焼幻化」とはまた違った魅力がありました。根付け師とか泡坂妻夫さんの作品に出てきそうですねwという訳で、非常に楽しく読めた短編集で「狐罠」を読むのが楽しみになってきました。しばらくは「模倣犯」に掛かりきりだと思いますが、早く読んでみたいですね。
2006年11月22日
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日本アニメ界を常にリードする押井守が、繰り返し描いてきたモチーフである“喰うこと”を全面にテーマ化した作品。あらゆる飲食店を戦慄させた伝説の仕業師、“立喰師”たちの物語。少し前ですが、押井守監督の映画「立喰師列伝」をレンタルして観てみました。一言で表すと大衆受けを狙った作品を作らない押井さんらしい作品だったと思いますが、これはこれで期待以上に楽しめました。映像一つ取ってもスーパーライヴメーションと言われるらしいデジカメで撮影した実写をアニメーションに併せる映像も新鮮で好感度高いですね。物語は戦後から時代を追う形で構成され、飲食店を襲撃する立喰師の生き様が1人ずつ描かれて行きますが、序盤の蕎麦屋の下りは演出面も抑え目で立喰師とは何ぞやというのを説いているという感じです。一気に爽快感が増すのが、ファーストフードという巨大システムが登場する近代に突入してからで牛丼屋とハンバーガショップの襲撃シーンは笑いっ放しでしたwwそして、終盤は版権の関係でピーが入りまくる某巨大テーマパーク関係のネタや怪しげな中辛ネタで綺麗な起承転結で終わったという感じでしょうか。ナレーションで喋りっ放しの山寺宏一も素晴らしいですが、注目だった豪華エキストラ陣も明らかに登場している山田正紀さんや今野敏さんだけでなく、ホンの一瞬だった乙一さんや滝本竜彦さんも分かったので良かったですw万人受けする作品ではないですが、少しでも気になったら観てみる事をお薦めする作品ですね。押井さんが関わった作品に散在する立喰ネタのリンクを追ってみたいという楽しみも出来たので、今回観て良かったですよ。
2006年11月21日
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四つの高校が居並ぶ、東北のある町で奇妙な噂が広がった。「地歴研」のメンバーは、その出所を追跡調査する。やがて噂どおり、一人の女生徒が姿を消した。町なかでは金平糖のおまじないが流行り、生徒たちは新たな噂に身を震わせていた…。何かが起きていた。退屈な日常、管理された学校、眠った町。全てを裁こうとする超越的な力が、いま最後の噂を発信した!新鋭の学園モダンホラー。 恩田陸さんの「球形の季節」を読みました。特に意識しないで読みましたが、今作は「六番目の小夜子」に続く恩田さんの2作目の長編作品みたいです。男子校と女子校が2校ずつある東北の地方都市・谷津を舞台に4校の生徒が集結して結成される「地歴研」が奇妙な噂の真相を追いかけるというものですが、中盤以降の展開には少し驚きました。「六番目~」が「学校」という枠組みの中で物語が展開されたのに対し、今作では「地方都市」の枠組みの中で都市伝説的な噂と不思議な場の力が合わさって独特の世界観を作り出しています。突発的な怖さよりも後から徐々に来る様な恐怖があり、特に私は金平糖を撒く「おまじない」に何とも言えない不気味さを感じました。若干、残念なのは色々な要素を詰め込み過ぎた為か消化不良な部分が残ってしまっており、あれはあれで納得なのですがラストに不満が残りました。あと、作品の掴みとして面白かったアンケートをもう少し有効活用して欲しかったですね。地方都市を舞台とした設定は非常に好きですが、もっと続きが読んでみたい作品という感じでしょうか。とはいえ、後の作品に感じられる要素が詰まっていて恩田作品の原点を覗けたと思います。次はどの作品を読もうか悩みますが、おそらく「ライオンハート」になりそうです。
2006年11月20日
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1985年、御巣鷹山に未曾有の航空機事故発生。衝立岩登攀を予定していた地元紙の遊軍記者、悠木和雅が全権デスクに任命される。一方、共に登る予定だった同僚は病院に搬送されていた。組織の相剋、親子の葛藤、同僚の謎めいた言葉、報道とは―。あらゆる場面で己を試され篩に掛けられる、著者渾身の傑作長編。横山秀夫さんの「クライマーズ・ハイ」を読みましたが、横山作品の中ではダントツにお気に入りと言える大傑作でした。まだ4作しか読んでいませんが、これは大袈裟ではないです。この当時、新聞記者として日航機墜落事故現場である御巣鷹山の現場を取材したという横山さんだからこそ書ける物語だと思いました。地方新聞社のベテラン記者で日航機事故の全権デスクを命じられた悠木が主役となり、中間管理職ならではの上層部との軋轢や後輩記者との兼ね合いと問題が次から次へ発生し、それに立ち向かう姿勢が非常に熱いです。「半落ち」でもそうでしたが、こういう自分達の役割に突き進む男達を格好良く描くのが絶妙に巧いと思います!地方紙とはいえジャーナリズムとして果たすべき使命や事故で亡くなった人達を中心とした生命の尊さを突き詰めて描いています。更に友人である安西との約束や家族との距離感を通して悠木の苦悩を浮き彫りにしていますし、だからこそ救いとなるシーンも活きていますね。最も印象に残ったのは、解説とも被りますが終盤の後輩記者・佐山とのやり取りのシーンで私も落涙しましたよ・・・。若干、気になったのは後日談を含めて勧善懲悪的と言うか、予想外にハッピーエンドに徹していた点ですが、全体的に緊迫した場面が多い本編を考えると清涼剤的な救いを与えてくれたという事でしょうか。ともかく、大いに楽しめた作品でした。絶対にお薦めですね。ちなみに今作は例の直木賞決別宣言の翌年に発表され、決別していなければ直木賞確実だったみたいですが、直木賞受賞作に傑作を入れ損なったという感じでしょうか。まぁ、どうでも良い話ですがwこれで手持ちの横山作品は全て読んでしまったので、文庫化されている作品を早く入手したいですねぇ。
2006年11月19日
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もんた6613さんからバトンを頂きました。早速、回答してみようと思いますが、題して「あの子のことがもっと知りたいバトン」というみたいですww 1、そんな6人にバトンを回す。そんな6人とは、もっと知りたいあの子でしょうか?? 2、お名前は?みっつです。以上。 3、おいくつですか?早生れなので、まだまだ24歳です。 4、ご職業は?近所の某所で働いておりますw 5、ご趣味は?最大の趣味は読書ですが、テレビゲーム全般やスポーツ観戦も好きですね。あと、古本屋巡りを兼ねた散歩も大好きです。最近はあまりしないですが、音楽鑑賞や麻雀も趣味かもしれないです。 6、好きな異性のタイプは?外見とかは自分が無頓着なので注文は無いですが、やっぱり趣味が合う人が良いと思います。 7、特技は?特技って考えるの難しいですねぇ。無回答でw 8、資格何か持ってますか?漢検3級、英検3級、あと学芸員です。 9、悩み何かありますか?年々、寒さに弱くなっている点でしょうかw 10、お好きな食べ物とお嫌いな食べ物は?炊き立ての白米があれば基本的に十分ですw嫌いというか苦手なのは、梅干ですね。 11、好きな人はいますか?人間的に好きな人は何人かいますね。 12、貴方が愛する人へ一言愛する人はいないですw 13、回す人6人を指名すると同時に、その人へのメッセージを簡単にお願いします。 あれ、質問1と被ってませんか??折角なので猫柳ナツメさんにお願いしたいと思います。最近、部活で大忙しみたいなので余裕があれば回答してみて下さいね♪
2006年11月19日
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「だから女は使えねぇ!」鑑識課長の一言に傷つきながら、ひたむきに己の職務に忠実に立ち向かう似顔絵婦警・平野瑞穂。瑞穂が描くのは、犯罪者の心の闇。追い詰めるのは「顔なき犯人」。鮮やかなヒロインが活躍する異色のD県警シリーズ。 昨日の「陰の季節」に続いて、横山秀夫さんの「顔 FACE」の感想です。今作は「陰の季節」に収録された「黒い線」の後日談を連作形式で描いており、主役となる平野瑞穂巡査の再生の物語でもあります。これまでに読んだ横山作品の語り手は組織に何年間も仕えた人間が多く、確立された自分の居場所を守る為に動くという場合が多かったのですが、今作の場合は男社会の警察の中で悩む婦警が主役となり、自分の居場所を作る為に右往左往するという点が新鮮でした。以下、1編毎の感想です。 「魔女狩り」面白い様にスクープを確保する新聞記者のネタ元は誰か?という謎は非常に魅力的ですが、少し真相は読み易いかもしれないですね。とはいえ、多数登場する女性キャラのそれぞれの立場を通して男社会への対応の違いが鮮やかに描かれていると思います。 「決別の春」部署が変わって電話相談室に配属された瑞穂が連続放火事件に怯える女性からの相談を受けた事で物語が展開しますが、非常にミステリの要素が強いです。事件以外の描き方も巧みですし、瑞穂にとって大きな転機となる事件ですね。 「疑惑のデッサン」瑞穂の後釜となった婦警の稚拙なはずのデッサンが犯人にそっくり過ぎるという謎は「黒い線」と対応していますが、こちらも真相は想像し易いものです。ただ、事件以外の部分は秀逸で特にラストは好きですね。 「共犯者」銀行強盜訓練中に別の支店で銀行強盜が発生。誰が情報を流したのか。少しずつ事件の真相に迫って行くという意味では、非常に楽しめました。何とも言えない動機や幕引きの仕方も良い感じです。 「心の銃口」優れた射撃技術を持つ婦警が襲われて拳銃が奪われるという冒頭からテンポ良く物語が進みますが、何故簡単に拳銃を奪われたかという真相は絶妙だと思います。得意の似顔絵を描くシーンも多いですし、クライマックスとなる犯人と対峙するシーンといいアクション性が強くて新鮮でした。これ以外に瑞穂のタイムカプセルが掘り出されるシーンを描いたプロローグと今後の期待を感じさせる後味の良いエピローグも効果的です。何度も挫けながら立ち直り、組織の中で少しずつ成長して行く瑞穂を巧く描いていると思いますが、世間ずれしている割に洞察力のある切れ者で本質はピュア過ぎるというのは出来過ぎな感じもしましたw流石に主役は難しいと思いますが、今後も「D県警」シリーズの短編では活躍して欲しいですね。何年か前に仲間由紀恵さん主演でドラマ化もされているみたいなので、機会があれば観てみたいですねぇ。明日は「クライマーズ・ハイ」の感想を書こうかと思います。
2006年11月18日
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警察一家の要となる人事担当の二渡真治は、天下り先ポストに固執する大物OBの説得にあたる。にべもなく撥ねつけられた二渡が周囲を探るうち、ある未解決事件が浮かび上がってきた…。「まったく新しい警察小説の誕生!」と選考委員の激賞を浴びた第5回松本清張賞受賞作を表題作とするD県警シリーズ第1弾。「半落ち」に続いて横山秀夫さんの「陰の季節」を読みました。短編の名手と聞いては短編好きとして放ってはおけないと思い読んでみましたが、確かに名手と言えるだけの高い技量を感じました。北上次郎さんの素晴らしい解説で今作の魅力は余す事無く抑えられていると思いますが、何よりも秀逸な点はやはり警察小説らしからぬ警察小説という点です。捜査一課や捜査畑の刑事が主役となるのが一般的な警察小説ですが、今作は警察組織内の管理部門が中心となり、表沙汰にならない事件を処理する様子が淡々と描かれていますが、きっちりミステリの要素も盛り込まれているのは嬉しいですね。以下、1編毎の感想です。 「陰の季節」第5回松本清張賞を受賞した作品です。後の3編でも大きな存在感を見せる調査官・二渡が主役ですが、天下りした大物OBがポストを明け渡さないという謎は非常に魅力的だと思います。解決も伏線を有効活用して論理的ですし、何とも言えない結末も良かったです。 「地の声」監察官の新堂がタレコミの真相を追求するという話ですが、探る相手も警察内部の人間というのが面白いです。知恵比べの果てに誰が笑うのか・・・と最後の最後まで興味深く読めましたが、個性がハッキリと出た結末は秀逸ですね。「黒い線」と迷いますが、今作で最もお気に入りの短編です。 「黒い線」こちらは婦警担当係長・七尾が主役となり、似顔絵担当の婦警・平野瑞穂が大手柄の翌日に失踪した謎を追いかけます。平野瑞穂が主役となる短編集「顔」にも繋がる重要な話ですが、当然ながらこちらを先に読んだ方が良いですね。絶対的男社会の警察という婦警にとって永遠のテーマを真摯に描いています。 「鞄」秘書課課長補佐の柘植が語り手ですが、定例県議会出の一般質問に落とされる「爆弾」を阻止しようとする、これまた面白い切り口の作品です。こちらも騙し合いや駆け引きが面白いのですが、ちょっと途中でオチは完全に分かってしまいました。要所で盛り込まれた家族の話をラストで効果的に使っていると思います。という訳で、期待以上に楽しめた作品でした。これまでまったく興味が持てなかった警察小説をこんなにも楽しめて良いんだろうかと思う位に感じましたwこの勢いで「顔」と「クライマーズ・ハイ」と手持ちの横山作品は全て読んでしまったので、近い内に「動機」や文庫化されている作品を買い込んで来ようかと思います~。
2006年11月17日
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昨日が世界バレー女子は最終日という事で日本は5位決定戦で中国と対戦し、残念ながら0-3で敗れて6位で大会を終えました。6位とはいえ大逆転勝利したセルビア・モンテネグロ戦の様に面白い試合もあったので、中々楽しめた大会と思っていたら最後に余計な事をしてくれましたね(http://sportsnavi.yahoo.co.jp/other/headlines/volley/20061116-00000042-kyodo_sp-spo.html)確かに竹下選手はセッターとして目覚しい活躍をしていたのは分かるのですが、6位のチームからMVPってどこまで地元贔屓なんだという話です。大会を通じての最優秀選手なのですから、優勝チームもしくは準優勝チームから選ばれて当然のタイトルだと思いますが非常に不可解ですし、日本で行った大会という事を考えると恥ずかしいですよ。そもそも世界バレーのテレビ放送自体が生放送風の録画で日本戦のみが放映されており、昨日の決勝戦が深夜枠で5位決定戦がゴールデンというのは倒錯していると思います。しかも実際の試合開始時刻も3位決定戦や決勝戦の後に日本戦が行われる等、大会運営の公平さも何もあったものではないです。散々宣伝していた「真の世界一決定戦」は5位決定戦の前座ですか!無理矢理選手にニックネームを付けてスター扱いしたり、試合前にミニライブしてみるとかは、まだ我慢出来てもスポーツ自体を盛り上げる気が皆無なのには怒りを感じます。日本の選手は頑張っているだけに他の国の試合も盛り上がる配慮も必要だと思いますし、無理に感動を作る様な演出は絶対に不要ですよ。まぁ、亀田戦で信頼を失ったTBSではどうしようもないのかもしれないですが。頼むからTBS独占でスポーツ放送はしないで欲しいですね。
2006年11月17日
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もう来月で今年も終わってしまいますが、その年末に注目している本をまとめてみます。最初に単行本とノベルスです。・蒼井上鷹 「ハンプティ・ダンプティは塀の中」(東京創元社ミステリ?フロンティア)・海堂尊 「螺鈿迷宮」(角川書店)・桜庭一樹 「赤朽葉家の伝説」(東京創元社)・田中芳樹 「アルスラーン戦記 12」(光文社カッパノベルス)・西尾維新 「化物語(バケモノガタリ)(下)」講談社BOX)意外に早く出ると思ったのは「アルスラーン戦記」ですが、最も注目なのは桜庭一樹さんの「赤朽葉家の伝説」ですね。東京創元社から出ますし、本格ミステリの要素が強そうなので楽しみです。デビュー直後から精力的に新作を発表している蒼井上鷹さんと海堂尊さんの作品もチェックしたいですが、東野圭吾さんの新作も出る可能性があるので悩み所ですね。以下は文庫本で注目している作品です。・伊坂幸太郎 「アヒルと鴨のコインロッカー」(創元推理文庫)・恩田陸 「クレオパトラの夢」(双葉文庫)・加賀美雅之 「双月城の惨劇」(光文社文庫)・栗本薫 「グイン・サーガ111 タイスの魔剣士」(ハヤカワ文庫JA)・桜庭一樹 「GOSICK VI 仮面舞踏会の夜」(富士見ミステリー文庫)・佐々木丸美 「崖の館」(創元推理文庫)・篠田真由美 「仮面の島<建築探偵桜井京介の事件簿>」(講談社文庫)・柴田よしき 「クリスマスローズの殺人」(祥伝社文庫)・谷原秋桜子 「龍の館の秘密」(創元推理文庫)・はやみねかおる 「僕と先輩のマジカルライフ」(角川文庫)・岬兄悟/大原まり子 「笑劇 SFバカ本カタストロフィ集」(小学館文庫)・宮部みゆき 「贈る物語 Terror みんな怖い話が大好き」(光文社文庫)・森博嗣 「四季 秋」(講談社文庫)・森博嗣 「四季 冬」(講談社文庫)・森博嗣/佐久間真人 「猫の建築家」(光文社文庫)・矢崎在美 「クリスマスのぶたぶた」(徳間デュアル文庫)何作かノベルス等で読んでいる作品もありますが、一緒に並べておきます。すぐにでも読みたいのは「クレオパトラの夢」と「クリスマスのぶたぶた」でしょうか。追っ掛けているシリーズとしては「GOSICK」の最新作は気になりますが、111巻刊行で10冊間が空いてしまう「グイン・サーガ」もそろそろ真剣に読まなければ行けないですねぇ。ともかく、メモしたからには来月も何が出るか忘れない様にしたいですw
2006年11月16日
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京都―河原町御池交差点。蘿蔔むつみはそびえ立つJDC(日本探偵倶楽部)ビルディングを双眼鏡で一心不乱にみつめる奇妙な探偵志望者・虚野勘繰郎とめぐりあう。―それが過去に66人の名探偵の命を奪った『連続名探偵殺戮事件』の再起動と同調する瞬間だとは思いもよらずに…!?新鋭・西尾維新が御大・清涼院流水の生み出したJDCワールドに挑む。西尾維新さんの「ダブルダウン勘繰郎」の感想です。こちらも舞城さんの「九十九十九」同様に「JDC」シリーズのトリビュート作品ですが、かなり趣は異なります。単純に厚さだけでも600ページ近い「九十九十九」に比べ、今作は上下二段でも130ページ程度と非常に短いです。とはいえ、テンポは非常に良くて冒頭から出会ったばかりの蘿蔔むつみと虚野勘繰郎が事件に関わって行きスピーディーな展開は良かったですね。きっちりクライマックスが近付くにつれて盛り上がっていますし、ミステリ的な仕掛けがあるのは好感が持てます(完全にアンフェアで必要性も薄い気がしますが)物語の核にJDCが登場するだけでなく、かなりの珍名さんが多いのや「連続名探偵殺戮事件」といったノリもオリジナルに非常に近い感じがします。ただ、だからこそ事件が綺麗に収束する事に物足りなさを感じてしまいますwあくまで「JDC」シリーズの設定を使った別物なので仕方が無いのでしょうが、メタの地平に去って行ってしまったとはいえ事件の奇天烈さは「九十九十九」の方がオリジナルに近い感じはしますね。個人的に好きな黒衣の探偵が少しだけ登場しているのは素直に嬉しかったですがwちなみに、作中でパラレルワールドと明言されていました。ラストで明記されている日付は「カーニバル」の犯罪オリンピック真っ最中になり、そうなるとJDCは・・・と大きな齟齬が生まれてしまうのが理由です。ともかく、2作トリビュート作品を読んでみて、またこういう企画があれば読んでみようかとは思えましたし、改めて御大のシリーズ最新作も待ち遠しいですw当然、西尾維新さんの作品も読んでみたいのですが、夏に文庫化されるはずだった「戯言」シリーズが音沙汰なしの状況ではいつになる事やらですね・・・。
2006年11月15日
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「苦しさを感じるなら、僕なんて愛さなくていいんだ」。聖書/『創世記』/『ヨハネの黙示録』の見立て連続殺人を主旋律に、神/「清涼院流水」の喇叭が吹き荒れる舞台で踊りつづける超絶のメタ探偵・九十九十九の魂の旅が圧倒的文圧で語られる。“世紀の傑作”はついに王太郎の手によって書かれてしまった!「ハァレルゥヤ」。 舞城王太郎さんの「九十九十九」を読み終わりました。今作は清涼院流水御大の「JDC」シリーズのトリビュート作品ですが、当然ながら世界観が違いすぎるので原作を読んでいなくても何ら問題ないですw私は「コズミック」から「彩紋家事件」まで既刊のシリーズ作品は全て読んでいましたが、その為にシリーズを下敷きに九十九十九を主役とした作品になると思っていたので冒頭から完全に裏切られました。裏切られたと言っても、何て事はなく普段通りの舞城さんだったというだけの話で相変わらずの凄惨な暴力描写に眉を顰める間もなく、舞台がお馴染みの福井に移ったのには笑いましたwメタ探偵と言われる九十九十九が主役だからか、物語もメタフィクションに完全に支配されており、非常に難解であると共に面白いです。入れ子式の構成も幾ら何でもという事件を次の話で訂正するのに必要と思いきや、そこからまた複雑怪奇な事件が始まり・・・という展開は、一体どこまで行くんだという思ってしまいますねwラストは意外に綺麗にまとまっていますし、好き嫌いは非常にありそうですが私は嫌いではないです。「創世記」や「ヨハネの黙示録」をモチーフとした見立て殺人や凄まじい解決の破天荒さはやはり舞城作品という感じですが、これに関しては流水御大の方が上な気がしますwwJDCの探偵はあまり登場しないのが残念ですが、地味に鴉城蒼司の描き方は秀逸だと思いますwあと、ノベルスで600ページ近くと中々の厚さですが、オリジナルは更に輪を掛けているだけに特に気にはならなかったですね。かなりの怪作だとは思いますが、十二分に楽しめたので満足ですね。既に読み終わっている西尾維新さんの「ダブルダウン勘繰郎」の感想も近い内に書きたいと思います。
2006年11月15日
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2032年の近未来を舞台にした押井守監督の問題作。少女型の愛玩用アンドロイドが、所有者を惨殺する事件が続いた。体の大部分をサイボーグ化したバドーとトグサは、事件を解明しようとするが……。 「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」の続編「イノセンス」の感想です。前作も半端ではないクオリティの作品でしたが、約10年後に製作された今作は更に凄い事になっていますねwバトーが主役なだけあって全体的にハードボイルドな雰囲気となっていますが、全体的な流れはシンプルな気がします。映像に関しては、もう何と書いて良いのか分からない位な高みに達しており、もう観て下さいとしか言えないですwwただ、前作が日中でのシーンが多かったに対し、今作は室内や夜の街を中心とした全体的に暗い雰囲気だと思います。季節の違いでしょうか??それ以外では中盤に物語の舞台が移り変わるシーンの映像の凝り様には圧倒されましたが、前作から引き続いた民謡っぽい音楽は効果的ですね。相変わらずの豪華声優陣は健在ですが、ゲストなのか結構重要な役で竹中直人さんが登場してますが、ベテラン俳優らしい抑えた演技で作品世界を壊していないと思います。全体的に少し台詞に関して様々な文言の引用が多かった気がしますが、これは海外版ではどう処理されているのか気になりました。あとは、やはり格好の良過ぎるバトーや期待通りに登場してくれた某キャラといい非の打ち所のない作品です。改めて映画版を2作観ましたが、個人的にはテレビアニメ版の「~STAND ALONE COMPLEX」の方が僅かに好きですね。9課のメンバーも多数登場しますし、一話完結のエピソードや「笑い男事件」「個別の11人事件」といった核となる事件も魅力的に感じます。そして、何と言ってもタチコマの可愛さは反則ですよwwとはいえ、テレビアニメ版は話が長いだけに若干の間延びも感じるだけに切れ味という意味では映画版の方が良く感じますし、勿論原作が一番という意見もあると思うので好みの問題だとは思いますが私はテレビアニメ版が白眉だと思います。もうすぐDVDになる「~STAND ALONE COMPLEX Solid State Society」もレンタルしたいですね。
2006年11月14日
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超高度ネットワーク社会の中で、より高度・凶悪化していく犯罪に対抗するために政府は、隊長・草薙素子少佐を始めとする精鋭サイボーグによる非公認の超法規特殊部隊を結成。公安9課「攻殻機動隊」の誕生である。 ある日某国情報筋から攻殻機動隊に警告が発せられる。EC圏を中心に出没し、株価操作・情報操作・政治工作・テロなどで国際手配中の”通称:人形使い”が日本に現れるという。素子は犯罪の中に見え隠れする”人形使い”の影を追う。 先日、TSUTAYAでレンタルした「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」の感想です。続編「イノセンス」を観る前に復習という気持ちで借り、10年前に初めて観て以来数回観ても十分に楽しめていましたが、今回も例に漏れなかったです。まず、アニメーション自体が現在観ても違和感を感じない位にクオリティが高いものでした。お馴染みのキャストである田中敦子、大塚明夫、山寺宏一の3人の声優さんも文句なしに格好良いですね。スタッフも押井守さんを筆頭に実力のある方が揃っているだけに改めて当時の衝撃は如何程だったのかという気持ちになります。今作の実写を目指して「マトリックス」が作られたのも頷けますよ。アクションの斬新さは言うに及ばないですし、テーマとなる人間の存在意義や生命の定義も比較的分かり易い形で描かれているのではと思います。秀逸なのは「光学迷彩」の格好良さで、あそこまで素晴らしい映像で表現されると言葉もないですね。キャラ的にはバトーの渋さが最も好きですねw若干、テンポが速いのでぼんやりしていたら置いて行かれる危険はありますが、1回で分からなければ時間を置いて2階、3回と腰を据えて鑑賞すれば誰でも楽しめると思います。私も最初に観た時にピンと来なかったラストも何回か観る内に理解出来たつもりになれましたwまだ観ていないという方は騙されたと思って観ると人生観が変わるかもしれないですよ♪明日は「イノセンス」の感想を書きたいと思います。
2006年11月13日
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恋をした相手は人形だった。作者は如月まゆら。だが、人形はエキセントリックな天才作家自らの手で破壊されてしまう。修復を進める僕の目の前に、人形に生き写しの女優・聖が現れた。まゆらドールと女優が競演を果たすとき、僕らは?日本推理作家協会賞受賞作家が新境地を開く、初めての長編ミステリー。加納朋子さんの「コッペリア」を読みました。北村薫さんと並ぶ「日常の謎派」の代名詞的な加納さんですが、11作目の今作が初の長編作品みたいですね。印象的にも同じく講談社から刊行されている北村薫さんの「盤上の敵」の様な異色作となっていますが、やはり基本は優しさに満ちた加納朋子作品という感じでしょうか。物語は天才人形作家・如月まゆらの人形に恋をした青年・了と人形に瓜二つなアングラ劇団の花形女優・聖の視点を中心に3章構成で描かれています。1章では2人の生い立ちや人形との出会い、2章では如月まゆらの誕生やアングラ劇団の演劇「コッペリア」を上演する過程が描かれていますが、この2章のラストで構成的には1つのクライマックスと言える盛り上がりを見せて非常に驚かされました。淡々と物語が展開する中に何か違和感を感じつつ読み進めていましたが見事に心地よく騙され、しばし呆然としましたw続く3章では綺麗に全ての絵解きが行われますが、どの登場人物に対しても後日談がきっちり付いており、切れ味の鋭い仕掛けの後だけに丁寧に描いてくれるのは嬉しいですね。全編にバレエ「コッペリア」を巧く換骨奪胎したという感じですが、全体的に暗い雰囲気の作品を後味良く読ませてくれるのは加納さんならではでしょうね。どこまでも如月まゆらの人形の存在が大きい作品ですが、様々な立場で人形と向き合った人間の恋愛小説としても十二分に読めますし、ラストの幕の引き方も爽やかな読後感を与えてくれました。長編作品でも「流石は加納さん!」と思える傑作でした。これで加納作品で唯一未読となった「レインレイン・ボウ」を読んでみようかと思います。
2006年11月13日
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最近寒いなと思っていたら、いよいよ今年も雪が降って来ました・・・。既に山間部などでは降っていたのですが、市内では今年初でブルーな気分になりましたよ。ただでさえ、ここ数日は連日雨が降る最悪の天気だった上に雪とは!と言っても積もるのは、まだまだ先の話なのですがwそれでも今年も冬なんだなと思わざるを得ないですし、特に寒がりではない私も季節の変わり目は寒くて仕方がなくなってしまうのです(汗)TSUTAYAでレンタルしたDVDを返しに近所のローソンに行ったら体が冷えてしまい今日はキムチ鍋にしましたw鍋食べながらアジアシリーズを観戦しましたが、今日も大いに苦戦したとはいえ日本ハムが優勝し、とりあえず一安心でしたね。世界バレーも少しだけ観ましたが、相変わらずの偽生中継には辟易します。準決勝には進めなかったものの昨日みたいな見応えある試合が多かったので今大会は面白かったのではと思います(まだ順位決定戦がありますが)
2006年11月12日
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ある日突然、男が女に、女が男に変わったら…?神出鬼没の摩訶不思議なインスタント・ラーメンが巻き起こすミステリアスな五つの物語。生まれてからずっと男でいつづけるのも、女で一生終わるのも、人間ってけっこう楽じゃない。性に悩めるあなたも、悩んだことなんて全然ないあなたも、さあ、そんな綱渡りのような固定観念を捨てて、性差の呪縛ものりこえて、新しい自由な世界へようこそ。 森博嗣さんの「墜ちていく僕たち」を読み終わりました。今作はインスタントラーメンを食べると性別が変わってしまうというSF的設定の短編集で、1編毎に趣が異なっているのが面白いですね。全体的に短めなのでスラスラと読めましたし、設定の突飛さを楽しめれば誰にでもお薦めできます。文章的には森博嗣作品らしい詩的な表現や台詞が多いのですが、一風変わった登場人物達を考えると違和感が無かったです。性別が変わってしまっても病院に行くでもなく、世間に訴えるでもなく、むしろ楽しんでしまう濃いキャラは凄いですよwあと、構成的に巧いと感じたのは最初の2編で「男→女」「女→男」という基本パターンを描き、後半の3編で変形型と言えるシチュエーションの短編を描いた点ですね。個人的に好きなのは表題作「墜ちていく僕たち」と「どうしようもない私たち」でしょうか。他の短編もリンクや軽い騙しも楽しめる短編もあり、全体的に好感が持てました。西澤保彦さんが書きそうな設定で森さんが書くと、こういう話になると思いながら読んだので非常に新鮮な感覚がありましたw改めてシリーズもの以外の森博嗣作品にも手を出そうと思います。
2006年11月12日
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メモ書き程度に最近買った本などを書いておきたいと思います。「半落ち」以来、これまでは見向きもしなかった横山秀夫作品を探していますが、流石はベストセラー作家だけに文庫版も安価で発見できるのでありがたいです。・加納朋子 「コッペリア」・西尾維新 「ダブルダウン勘繰郎」・横山秀夫 「陰の季節」・横山秀夫 「顔 FACE」既に「コッペリア」は読み終わりましたが、流石は加納さんという傑作で大満足です。近い内に感想を書きたいと思います。「ダブルダウン勘繰郎」は現在読書中の舞城王太郎さんの「九十九十九」と同じくJDCトリビュート作品なのですが、かなり薄めなので先に読んでしまうかもしれないですw横山作品はシリーズものみたいなので1作目の「陰の季節」から読む予定です。あと、TSUTAYAで押井守さんが監督の「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」と「イノセンス」を借りて来ました。「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」は観たことあるのですが、続編の「イノセンス」を観る前に復習という意味で借りました。こちらも観たら感想を書こうかと思います。
2006年11月11日
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膨大な書物を暗記するちから、遠くの出来事を知るちから、近い将来を見通すちから―「常野」から来たといわれる彼らには、みなそれぞれ不思議な能力があった。穏やかで知的で、権力への思向を持たず、ふつうの人々の中に埋もれてひっそりと暮らす人々。彼らは何のために存在し、どこへ帰っていこうとしているのか?不思議な優しさと淡い哀しみに満ちた、常野一族をめぐる連作短編集。優しさに満ちた壮大なファンタジーの序章。 恩田陸さんの「光の帝国 常野物語」を読みましたが、これは素晴らしかったです!先日読んだ「夜のピクニック」といい恩田作品は本当に傑作揃いで、何を読んでも外れがないですね。今作は常野一族という特殊能力を持った一族関連の連作短編集でミステリとファンタジーを混ぜ合わせたという感じです。一口に特殊能力と言っても複数の種類があり、多彩な物語が展開されています。どの短編集も印象的でしたが「達麿山への道」「手紙」「光の帝国」「国道を降りて」の4編の繋がりは配置を含めて絶妙だと思います。特に「光の帝国」は、それまで少し漠然としていた常野一族に関して雄弁に物語っているだけでなく、最終話となる「国道を降りて」の読後感の良いラストへと見事に繋がっています。この2編は甲乙付け難いものがありますね。同じくリンクという意味では「大きな引き出し」「二つの茶碗」「歴史の時間」「黒い塔」の繋がりも秀逸で伏線や後日談を回収しつつ巧くまとめていますね。少し分からなかったのは「オセロ・ゲーム」「草取り」で異色な感じもしましたが、続編などで回収して行くのでしょうか?1話完結と言う意味でも十分に楽しめましたが。常野一族をベースにしつつも今作の中だけでも複数の連作が活きており、連作作品好きには堪らない作品でした。今作で回収された部分も未消化の部分も含めて今後の作品での作品世界の広がりに期待が持てますよ♪
2006年11月10日
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「エラリイ・クイーン占い」をやってみました(http://u-maker.com/250544.html)名前と生年月日と血液型を入力するだけと簡単なのですが、私は「エラリイ・クイーン」でしたw正直、中学生位の時に数冊読んでいるだけなので知らないキャラだったら日記にも書き難かったのですが、クイーンなら安心ですwwちなみに10人のキャラに当て嵌まる様になっており、私が分かるのはクイーンを合わせて「リチャード・クイーン」「ニッキイ・ポーター」「ポーラ・パリス」「クイーン警視の部下」の5人だけでした。改めて読まないと駄目ですねぇ。全文を掲載してみますとエラリイ・クイーンさんのあなたは、冷静に物事を処理することが得意です。頭に血が上ったときでも、すぐに冷静さを取り戻すことができます。また、世間一般の型にはまった知識よりも、実際の社会で役立つ実践的な知識や経験を好みます。頭の回転が速く、なんでもそつなくこなしてしまうので、のんびりしたペースをあまり好まないようです。マイペースな人には、少しおおらかな気持ちで接してあげるとよいでしょう。恋愛に関しては、お互いが持っていないものを持っている相手と長続きします。何事もフォローしあったり、刺激を受けあえるようなパートナー的存在が見つかれば、あなたも相手も互いに成長しながら愛を育んでいけるでしょう。 みっつさんは一生のあいだに、15人の異性を好きになります。 とありますが、普通に当て嵌まっていない気がしますwwそこまで冷静でもないですし、頭の回転も鈍く、基本的にのんびりした方が良いのですがwあと、15人の異性を好きになるって妙に数字がリアルなのですが「何事も~」以下は結構良い事書いているなと思います。ミステリ好きの方は、是非チャレンジしてみて下さい♪
2006年11月10日
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“あかずの扉”研究会と“霧舎学園”のメンバーが時間軸を超えて登場する新本格ミステリの結晶体。名探偵・後動悟が密室の列車内を舞台に華麗なアリバイ崩しを披露する『手首を持ち歩く男』ほか、全六編を収録。師・島田荘司の人気シリーズ・御手洗潔と石岡和己の名コンビも登場して、冷静沈着かつロジカルな霧巧流推理ゲームがここにスタート。霧舎巧さんの「霧舎巧傑作短編集」を読みました。今作は霧舎さんの短編集なのですが、このタイトルは突っ込み所なのでしょうか??粗筋にもある通り、シリーズ作品の「あかずの扉研究会」と「霧舎学園」のキャラが登場する再度ストーリー的な短編集ですが、未読の後者のリンクは少ないのではと思います。やはり矢面に立つのが「あかずの扉~」のメンバーなので「ああ、やっぱりラブコメ路線・・・」と思ってしまいましたwとはいえ、流石に短編集ですので長編よりも薄めの味付けで我慢出来ないということもなく、肝心のミステリ部分も大掛かりなトリックが少ない分、全体的にまとまっている印象があります。以下、簡単に各編毎の感想です。 「手首を持ち歩く男」「紫陽花物語」両作ともデビュー前に「本格推理」に投稿したものを収録しており、石持さんの「顔のない敵」と同じパターンですね。既読でしたが、良い感じに忘れていて楽しめたと思いますが、それはラブコメ要素が無いに等しい為かもしれないですwミステリとしては「紫陽花物語」は今作でベストだと思います。 「動物園の密室」島田荘司さんの「御手洗パロディサイト事件2」に収録された贋作もので御手洗潔と石岡和己が登場しております。「御手洗潔」シリーズの1編と時間軸が被る設定で未読な私は遊び心という点では楽しめませんでした。意外な凶器という意味では中々ですが、この凶器を使った必然性は薄い気がします。 「まだらの紐、再び」こちらも「密室殺人大百科」で既読でしたが、タイトル通りに某有名作品の完全なるネタバレが登場しますが、デビュー作の冒頭で唐突に「ユダの窓」のネタバレをした事を考えると良心的ですねw巧くまとまった作品だとは思います。 「月の光の輝く夜に」謎となるのが殺人事件ではなくて謎めいた女の子の行動というのは面白いのですが、何と言うか読んでいて疲れました(汗)あるキャラを掘り下げる意味では良いのですが・・・。 「クリスマスの約束」書き下ろしでラストに相応しい短編にはなっているのですが、これでもかというラブコメ路線全快なのは好き嫌いありそうですね。とはいえ、今作を読む前には予想していなかった構成だったので、良い意味での裏切られ方をしたのではと思います。という訳で、ラブコメ路線ではあるものの長編のくどさに比べると読み易く感じましたwただ、やはりシリーズを読んでいると読んでいないでは印象が変わって来るので少なくとも「あかずの扉~」シリーズを1,2作は読んでいた方が良いですね。誰でも気軽に楽しめる短編集とは言えないのは少しマイナスですが、思っていたよりも楽しめたのではと思います。
2006年11月09日
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米国の美人富豪のパーティーに招待された警視庁一の傍若無人女王・薬師寺涼子警視、休暇を取って部下・泉田と軽井沢へ。ところが泉田拉致を皮切りにホテル焼失、富豪令嬢自殺、女装軍団集結と事件が続発、軽井沢は大混乱に!真相を探るべくお涼はお得意の攻撃と破壊の強引捜査を開始するが、行く手を身勝手富豪・マイラが阻む。ついに始まる日米“傍若無人”頂上決戦。田中芳樹さんの「薬師寺涼子」シリーズ最新作「霧の訪問者」を読みました。このシリーズも7作目ですが、かなり微妙な前作「夜光曲」よりは楽しめました。楽しめたと言っても「銀河英雄伝説」とか初期の傑作とは比べられないですし、今シリーズだけでも「東京ナイトメア」や「巴里・妖都変」の方が出来は断然良いかと思います。とはいえ、前作よりも楽しめなかったらもう読まなかったかもしれない事を考えると及第点と言えるのかなという感じです。今作の舞台は軽井沢だったのですが、いつものメンバーが揃い大暴れで軽井沢が滅茶苦茶・・・という事はなく、全体的に大人しい作品でした。薬師寺涼子お得意の派手なアクションや暴言も少な目ですし、粗筋にある事件も1つ1つは非常に淡白な感じがします。とはいえ、私にとってはそこが良かった点でもありました。正直、前作の画一的な展開やラストは辟易ものだったので、逆にあっさりしていた方が面白く感じられました。その中で物足りないと感じたのは女装愛好家の全国大会の下りで、主役の代わりに脇役が頑張っていましたね。お馴染みの風刺を混ぜているのは田中芳樹さんなら当然ですが「~怪奇事件簿」という割に今作の敵役に怪奇さが希薄だったのは今後どうするんだろうと思いました。そういう意味で、このシリーズも転換期に来ているのかなという感じですが、良い息抜きになる1作完結のシリーズものとして今後も続いていく気がしますねw意外にも今月末に「アルスラーン戦記」の12巻が出るようなので、そちらも読んでみようかと思います。
2006年11月08日
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「妻を殺しました」。現職警察官・梶聡一郎が、アルツハイマーを患う妻を殺害し自首してきた。動機も経過も素直に明かす梶だが、殺害から自首までの二日間の行動だけは頑として語ろうとしない。梶が完全に“落ち”ないのはなぜなのか、その胸に秘めている想いとは―。日本中が震えた、ベストセラー作家の代表作。横山秀夫さんの「半落ち」を読みました。2003年の「このミス」で1位に選ばれた作品ですが、ミステリとして読むのが「本格ミステリベスト10」にランキングされる作品が多い私にとっては非常に珍しいセレクトです。以前から社会派や警察小説は合わないだろうと食わず嫌いしていましたが、中々どうして楽しく読めました。タイトルの「半落ち」とは、取調べで被疑者が完全に落ちていない状況の事ですが、今作では妻を殺したと自首して来た現職警察官・梶聡一郎が犯行から自首までの空白の2日間について口を閉ざしている事を指します。何故、完全に落ちないのかが焦点となりますが、問題を大きくしない様に画策する警察組織と各章毎に語り手となる警察官、検察官、新聞記者、弁護士、裁判官、刑務官といった様々な立場で梶と関わる事になった男達の戦いに痺れっ放しでした。何が真実なのかを求めて悪戦苦闘する・・・という話に私は弱いみたいですw横山さんは短編作品に定評があるらしく、この構成は大成功だと思います。特に登場人物の多くが登場する「藤林圭吾の章」の法廷シーンが印象に残りました。ただ、真相には途中で気づいてしまったので少しラストが弱く感じられましたが、過程の素晴らしさで補って余りあるという感じでした。短編作品も気になるので、他の横山作品も読んでみたいです。今作は第128回の直木賞候補に選ばれ、選評過程の出来事で横山秀夫さんは直木賞と決別する事になってしまいました。私は話だけ知っていたので読み終わってから「このミス」の記事や検索で調べてみましたが、改めて直木賞って何なんでしょうという気分になりましたよ。直木賞受賞作だからといって有難がって読書する事は絶対ないので、どうでも良いと言えばどうでも良い話なのですが。ちなみに、この理由は真相と密接の関わっているので検索する時はご注意下さい。あと、文庫版の奥付周辺にもネタバレに通じる文言が普通に出ているので注意が必要ですね。
2006年11月07日
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出所して間もない手許不如意のひだるさに、島津亮彦は身なりを繕って花見客さざめく多武の山公園へ。知人に出会い、誘われるまま鍋をつついたその翌日…愛すべき傑作「紳士の園」や、殺人現場に赴いた風変わりな捜査官が織り成す推理の妙「煙の殺意」など八編を収録。興趣の尽きないストーリーと騙される快感が堪えられない名作品集。 少し前に読んだ作品ですが、泡坂妻夫さんの「煙の殺意」の感想です。感想を書こうと思っていた矢先にsamiadoさんがレポートしてくれた米澤穂信講演会の話に出ていたというのは面白い偶然ですねw今作は泡坂妻夫さんの初期のノンシリーズ短編集ですが、品薄だったのを創元推理文庫で復刊してくれた後発のファンにとって有難い1冊です。8編から構成されていますが、流石は短編の名手と言える良作揃いだと思います。以下、特にお気に入り短編の感想です。 「椛山訪雪図」何と言うか泡坂さんにしか描けないのではと思える作品です。水墨画「椛山訪雪図」に隠された謎と殺人事件を絶妙に絡めており、真相に至るまで非の打ち所がないです。 「紳士の園」一体何が起こっているんだ?と思いながら読んで行くとラストで巧く落ちるという短編ですね。途中で何となくオチは読めたのですが、鍋の残骸が無くなっているという身近な謎から途轍もない論理のアクロバットを魅せてくれるのは流石。 「煙の殺意」他の短編集にも登場するテレビ好きの望月警部と死体に興奮する斧鑑識官という凸凹コンビが登場しますが、今作中でも「椛山訪雪図」と甲乙が付け難い傑作だと思います。アイディア的に少し被る短編を読んだ事はありましたが、ここまで完成度が高いと全く気にならなかったです。かなりお薦めですね。 「狐の面」インチキ臭い法術を使う山伏一行と対決する住職・・・という構図が面白いです。マジシャンらしいアイディアも盛り沢山で興味深いですが、真相の意外性も中々に読み応えがありました。これまでに何作か読んだノンシリーズ短編集の中では、好みの短編が多く収録されていたので文句無しに楽しめました。これで「亜愛一郎」シリーズや初期の長編を収録した創元推理文庫の泡坂作品を全て読めて一先ずは満足ですが、まだまだ「花嫁のさけび」や「妖女のねむり」といった作品が未読なので読んでみようかと思います。
2006年11月06日
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もんた6613さんから、またまたバトンを頂きました。早速、回答します。1、平日は何時に起きますか?仕事があれば7時から8時位の時もありますが、何も無い日は夜更かしするので10時以降が多いですね~。2、午前中は何をしていますか?仕事以外では読書が多いでしょうか。3、お昼ご飯のメニューは?パンやパスタといったご飯以外が多い気がします。4、午後は何してる?こちらも仕事以外は、読書かパソコンかゲームでしょうか。洗濯や掃除、買物に行ったりもしますねぇ。5、帰宅後は?やはり読書かパソコンかゲーム・・・こうやって考えると同じ事ばかりしていますねww6、寝る時間は?翌日の予定で変わりますが、大体は深夜1時以降ですね。たまに徹夜で読書する場合もあります。7、いつも持ち歩いている必需品は?財布、携帯電話、家の鍵は必須ですね。地下鉄とかに乗る場合は文庫本は欠かせないですが、雨が降りそうだと本を守る為の袋も必ず持って行きますw豪雨で本が濡れて泣きたくなった教訓があるので・・・。8、つぎに回す人を10人10人!?ご自由にどうぞw
2006年11月06日
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気が付いたら「本格ミステリ・ベスト10」の企画「国内本格ミステリ・マイベスト・ランキング」のネット投票締め切りが明日に迫っておりました(汗)「2007本格ミステリ・ベスト10」の雑誌に掲載される読者参加企画で投票はこちらから出来ます(http://www.geocities.co.jp/tanteishosetu_kenkyukai/best10_2007.htm)投票対象は2005年11月1日から2006年10月31日奥付の作品となっております。本格ミステリかどうかは度外視して私が読んだ対象作品を並べてみようと思います。・蒼井上鷹 「九杯目には早すぎる」・蒼井上鷹 「出られない五人」・綾辻行人 「びっくり館の殺人」・有川浩 「図書館戦争」・有栖川有栖 「乱鴉の島」・アンソロジー 「七つの黒い夢」・アンソロジー 「気分は名探偵」・伊坂幸太郎 「砂漠」・伊坂幸太郎 「終末のフール」・伊坂幸太郎 「陽気なギャングの日常と襲撃」・石持浅海 「顔のない敵」・大倉崇裕 「福家警部補の挨拶」・太田忠司 「予告探偵 西郷家の謎」・太田忠司 「レストア オルゴール修復師・雪永鋼の事件簿」・大山誠一郎 「仮面幻想曲」・奥田英朗 「町長選挙」・乙一 「銃とチョコレート」・海堂尊 「チーム・バチスタの栄光」・霞流一 「サル知恵の輪」・菊池勇生 「螺旋に回転する世界」・北村薫 「紙魚家崩壊 九つの謎」・鯨統一郎 「Kaiketsu!赤頭巾侍」・鯨統一郎 「パラドックス学園」・鯨統一郎 「白骨の語り部 作家六波羅一輝の推理」・桜庭一樹 「GOSICKV -ゴシック・ベルゼブブの頭蓋-」・桜庭一樹 「GOSICKsII -ゴシックエス・夏から遠ざかる列車-」・桜庭一樹 「少女七竃と七人の可愛そうな大人」・柴田よしき 「猫探偵正太郎の冒険4 猫は引っ越しで顔あらう」・清涼院流水 「とく。」・竹本健治 「狂い咲く薔薇を君に」・田中芳樹 「霧の訪問者 薬師寺涼子の怪奇事件簿」・鳥飼否宇 「激走福岡国際マラソン 42.195キロの謎」・那須正幹 「ズッコケ中年三人組」・法月綸太郎 「怪盗グリフィン、絶体絶命」・貫井徳郎 「愚行録」・東川篤哉 「殺意は必ず三度ある」・東野圭吾 「赤い指」・松尾由美 「いつもの道、ちがう角」・水田美意子 「殺人ピエロの孤島同窓会」・道尾秀介 「骸の爪」・森博嗣 「レタス・フライ」・柳広司 「我輩はシャーロック・ホームズである」・山田正紀 「翼とざして アリスの国の不思議」・山田正紀 「マヂック・オペラ」・米澤穂信 「夏期限定トロピカルパフェ事件」・若竹七海 「猫島ハウスの騒動」明らかに本格ミステリではない作品もありますが、とりあえず読み終わりは46冊でした。この中から自分なりに本格ミステリだと思う作品で特に楽しめたと思える作品を10作選んでみます。・石持浅海 「顔のない敵」・大山誠一郎 「仮面幻想曲」・乙一 「銃とチョコレート」・霞流一 「サル知恵の輪」・北村薫 「紙魚家崩壊 九つの謎」・鳥飼否宇 「激走福岡国際マラソン 42.195キロの謎」・東川篤哉 「殺意は必ず三度ある」・道尾秀介 「骸の爪」・山田正紀 「マヂック・オペラ」・米澤穂信 「夏期限定トロピカルパフェ事件」この中でも特にお気に入りの「殺意は必ず三度ある」と「夏期限定トロピカルパフェ事件」は確定とします。残り3作には、絶対に1作は入れたい短編集枠で「顔のない敵」、今年出たミステリーランド作品の中でも秀逸な乙一さんの「銃とチョコレート」、心残りな読み逃し「向日葵の咲かない夏」と「シャドウ」への反省の意味で「骸の爪」にしますw次点としては大傑作「ミステリ・オペラ」の続編に恥じない「マヂック・オペラ」でしょうか。題材が面白い「激走福岡国際マラソン 42.195キロの謎」とバカミス・キングらしい「サル知恵の輪」も捨て難かったです。嬉しい位にガチガチな本格作品「仮面幻想曲」とバラエティに富んだ「紙魚家崩壊 九つの謎」も印象に残りました。では、選んだ5作に順位を付けてみると 1位・夏期限定トロピカルパフェ事件 2位・銃とチョコレート 3位・顔のない敵 4位・殺意は必ず三度ある 5位・骸の爪こんな感じでしょうか。例によって、もう一回順位を付けると変動がありそうですが。こうやって見ると上半期の作品が多いですね。下半期の作品はあまり読めていないのが心残りです・・・。それでも去年は読み終わり10作少しで投票した散々な有様だった事を考えると大いなる進歩ですが、単行本やノベルスの棚が拡大したのは少し頭が痛いです。ともかく、今年はこれで投票してきます♪
2006年11月05日
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きょうも元気に(?)寝込んでいる、若だんな一太郎の周囲には妖怪がいっぱい。おまけに難事件もめいっぱい。幼なじみの栄吉の饅頭を食べたご隠居が死んでしまったり、新品の布団から泣き声が聞こえたり…。でも、こんなときこそ冴える若だんなの名推理。ちょっとトボケた妖怪たちも手下となって大活躍。ついでに手代の仁吉の意外な想い人まで発覚して、シリーズ第二弾、ますます快調。 畠中恵さんの「ぬしさまへ」を読みました。先日読んだ「しゃばけ」に続くシリーズ2作目で今作は短編集となっております。個人的に短編の方が好きですし、キャラに思い入れが出てきた事もって今作の方が素直に楽しめたと思います。白眉は語り手がポイントの「空のビードロ」と「仁吉の思い人」でしょうか。以下、1編毎の感想です。 「ぬしさまへ」若旦那の安楽椅子探偵ぶりが存分に発揮された作品で少し物悲しい真相も合っているのではと思います。それにしても前作から思っていましたが、やはり江戸は火事が多いですねぇ。 「栄吉の菓子」若旦那の幼馴染・栄吉の菓子を食べて人が死んだ?という気になる冒頭から物語に引き込まれました。意外に読後感の良いラストは好きですね。 「空のビードロ」前作の裏側が覗ける短編ですが、語り手が秀逸でした。若旦那とは違った視点で奉公人の日常が読めるのは非常に好感が持てましたが、本当に一歩間違えば危なかったですねwこの後どうなるの?というラストですが、きっちり「虹を見し事」で補完してくれたので大満足でした。今作の最もお気に入りな短編です。 「四布の布団」意外に妖の活躍が少ない今作において最も大暴れした短編でしょうか。終盤のドタバタには思わず笑ってしまいましたよwやっぱり鳴家は美味しいポジションだと思いますw 「仁吉の思い人」こちらでは仁吉が語り手となって妖の裏側が少し覗けます。ある意味で最もミステリの要素が濃い作品だと思いますが、何となくオチは読めました。こういう短編を混ぜ込むとシリーズに深みが出るので良いと思いますが、今度は少し影が薄い佐助の活躍が見たいですね。 「虹を見し事」語り手は若旦那ですが、少し趣が違う短編で突然に妖が周りからいなくなるという意外な話です。普段は過保護な仁吉と佐助の様子も変と来たら非常に気になりますが、ラストの二転三転は巧いですね。若旦那の成長が窺えますが、どこまでも悲しい話でした。改めて感想を書いてみて思いましたが、長編よりも短編の方がキャラや設定の魅力を活かせるのではと思います。短編ならではのテンポと切れ味の良さが感じられました。今月末に文庫かされる「ねこのばば」を楽しみに待とうかと思います。
2006年11月05日
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模倣犯/運命の少女/そして待ち受ける圧倒的救済…。奈津川家きっての価値なし男にして三文ミステリ作家、奈津川三郎がまっしぐらにダイブする新たな地獄。舞城王太郎さんの「暗闇の中で子供」を読みました。今作はデビュー作「煙か土か食い物」の直後から物語が始まりますが、語り手が奈津川四郎から三郎へと代わっており、物語のテンポも閃きの連続で付いて行けない四郎に比べ、思索型の三郎になった事で疾走感という意味では少し弱くなった感じがします。とはいえ、三郎だからこそユリオとの関係もハラハラし通しなのかもしれないですね。事件的にも前作以上に次から次へと猟奇的な事件が続出し、否応なく巻き込まれて行く奈津川家ですが、今作でも奈津川一族らしい暴力性は健在で三郎も血を引いているのが確認できる暴れぶりでしたね。それ以上に回想の二郎の鬼ぶりと相変わらずの疾走感溢れる四郎は凄まじいですが、あまり一郎の出番がなかったのは寂しかったですねぇ。あと、三郎が主役なのでルンババの話が多く出るかなぁと思っていましたが、そんな事も無かったのは残念!後半、少し矛盾点や未消化な部分もあるのですが、それを物ともしないで突き進んだ先にあるラストは何とも言えない感動が残りました。かなり残酷描写が多発しますが、これも間違いなく「圧倒的救済」の1つの形なのかなぁと思えるだけの説得力はあると思います。でも出来れば続編を書いて欲しいですね・・・。続けて清涼院流水御大の「JDC」シリーズのトリビュート作品「九十九十九」を読んでいますが、もう1話目から裏切られっ放しなので続きが楽しみですよ。
2006年11月04日
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去年と比べてスタートが遅かったのですが、昼過ぎにも関わらず混んでいる店では通路を通り抜けるのも困難という状況でした(汗)普段と比べると全くの別世界という感じがしますねwやはりアクセスし易い店が混むのか駅近郊の店は混んでいましたが、辺境の店は本当にセール中かと疑う様な状況だったりしますw駐車場も混雑しており、店員が交通整理している店もある位でしたが、何も無い店は完全な無法地帯で路上駐車上等という感じでした。交通課はブックオフに張り込んだ方がノルマの為には良いと思いますww人気作家さんの本は、ごっそりと無くなっているのが通例ですが、比較的年配の方が多いので私が読まないベテラン作家さんの本に群がってくれているのは有難かったです。あと、ミステリの人気は今一つなのか本格ミステリ好きとしては馴染みの作家さんの作品が多数残っていたりしましたが、既に持っていたりするので買わなかった場合が多かったですね。人口密度が高いので他のお客さんの会話を耳にする機会が多かったですが「この本は、このミスで上位だから・・」とランキング本重視で本を購入している人を始めて見ました。確かに参考にはなりますが、自分の感性で選んだ方が良いと思いますが・・・。そんなこんなで22時過ぎに帰宅してすぐに疲れから熟睡し、本を袋から出したのは今朝になってからでしたw
2006年11月04日
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この日は「文化の日」でしたが、札幌近郊のブックオフで文庫1冊105円セール、通称「文庫の日」へと行って来ました。去年とは違ってRYOの車で移動と非常に楽でしたw昼過ぎに出発した事を考えると非常に良い買物が出来ました。・奥田英明 「マドンナ」・小野不由美 「風の海 迷宮の岸」・小野不由美 「図南の翼」・折原一 「沈黙の教室」・恩田陸 「球形の季節」・恩田陸 「ライオンハート」・恩田陸 「光の帝国 常野物語」・北川歩実 「透明な一日」・北森鴻 「狐闇」・古処誠二 「ルール」・柴田よしき 「観覧車」・島田荘司 「セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴」・多島斗志之 「不思議島」・柄刀一 「400年の遺言」・東野圭吾 「白夜行」・本多孝好 「FINE DAYS」・宮部みゆき 「ブレイブ・ストーリー(上)」・森博嗣 「堕ちていく僕たち」・森博嗣 「悪戯王子と猫の物語」・山田風太郎 「信玄忍法帖」・横山秀夫 「クライマーズ・ハイ」・横山秀夫 「半落ち」・隆慶一郎 「一夢庵風流記」予想以上に恩田さんの作品を購入できたのは幸運でした。普段探しても見つからなかった作品も何冊か購入できましたが、宮部みゆきさんの「理由」が無かったのは少し残念です。代わりに「ブレイブ・ストーリー」を店員さんが棚に運んできた時に確保して購入できたのは良かったのですが、上巻だけなので読めるのは先ですね・・・。物好きで購入したのが以下の4冊です。・綾辻行人 「時計館の殺人」・石持浅海 「月の扉」・北村薫 「夜の蝉」・北村薫 「街の灯」全て既読の作品ですが「時計館~」と「夜の~」は双葉文庫から出ている「日本推理作家協会賞受賞作全集」バージョンだったので何となく購入w残り2作はノベルスや単行本で読んだ作品の文庫版なので良い機会と購入しました。文庫本以外で購入したのが以下の4冊です。・霧舎巧 「霧舎巧 傑作短編集」・佐飛通俊 「アインシュタイン・ゲーム」・田中芳樹 「霧の訪問者 薬師寺涼子の怪奇事件簿」・天童荒太 「包帯クラブ」店によってはノベルスも105円で売っていたので購入してきました。という訳で、今年は何だかんだで32冊購入でした。あとは存分に楽しませてもらおうかと思います・・・。
2006年11月03日
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年に1度のお楽しみという感じですが、文化の日の明日は札幌近郊の何軒かのブックオフで「文庫の日」と称して文庫1冊105円セールがあります。去年は自転車を漕いで可能な範囲で回り、合計40冊購入と今考えると無謀な事をしていましたが、今年は悪友RYOの車で回る予定です。その代わり、出発が昼過ぎなので目当ての本が残っているか少し不安ですが、移動速度と運ぶ苦労が激減して楽できるのは体に優しいですねwとりあえず、折角なので明日は楽しんで来ようかと思います~。
2006年11月02日
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東京郊外のビル地下にあるバー“ざばずば”に集う男女5人。脳溢血で急逝した愛すべき酔いどれ作家・アール柱野を偲び、彼の馴染みの店で一晩語り明かそうという趣旨の会合だった。だが、突如身元不明の死体が目の前に転がり出たところから、5人に疑心暗鬼が生じる。殺人犯がこの中にいる!?翌朝まで鍵をかけられ外に出られぬ密室の中、緊張感は高まっていく。しかし5人には、それぞれ、出るに出られぬ「理由」があったのだ…。ミステリ界期待の大型新人が放つ傑作長編。蒼井上鷹さんの「出られない五人」を読みました。デビュー作「九杯目には早すぎる」で注目された作家さんの2作目ですが、今作も取り壊される直前のバーが舞台となって酒酒酒ですねw事件が発生しても様々な事情から警察や外部に連絡しない人々という設定は、イメージ的に石持作品に非常に近いです。どこか高潔さを感じる石持作品と比べると、今作は良い意味で独特の軽さがあって小市民的な秘密を抱えるキャラは人間臭い感じがします。各章毎に登場人物の視点が変わることで誰がどんな事を考えているのか、読み進めれば自然と分かるのも良いですね。ただ、石持作品や「タック」シリーズの様な酩酊推理劇を期待していたのでディスカッションをしない登場人物にはヤキモキしました。確かに死体を前にして仮説・珍説を組み立てる方が不自然なのかもしれないですが・・・。どうやって解決するのかと思いきや次から次にアクシデントが発生して・・・という展開は飽きずに楽しめましたが、どうにもラストが弱い気がします。ブラックな味わいは嫌いではないのですが、前作で期待し過ぎたのか少し物足りなさが残りました。色々な面で二転三転するのは楽しかったのですが。とはいえ、今後も楽しみな作家さんに変わりはないです。既に3作目が出ているみたいですし、来月には東京創元社のミステリ・フロンティアから新作が刊行予定と楽しみが多いですね。
2006年11月02日
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江戸有数の薬種問屋の一粒種・一太郎は、めっぽう体が弱く外出もままならない。ところが目を盗んで出かけた夜に人殺しを目撃。以来、猟奇的殺人事件が続き、一太郎は家族同様の妖怪と解決に乗り出すことに。若だんなの周囲は、なぜか犬神、白沢、鳴家など妖怪だらけなのだ。その矢先、犯人の刃が一太郎を襲う…。愉快で不思議な大江戸人情推理帖。日本ファンタジーノベル大賞優秀賞。畠中恵さんの「しゃばけ」を読み終わりました。自分でも一体いつ買ったんだ?という感じですが、少なくとも1年以上は放置した気がします・・・。今月3作目が文庫化されるらしく、流石にヤバイと思って読み始めましたが、期待以上に楽しめました。基本的に病弱な主人公・一太郎と妖が事件を追うというシンプルな構成ですが、江戸時代という舞台設定を余す事無く出した非常にデビュー作らしい作品で好感が持てますね。情景がイメージし易い文体で次から次に登場する甘い物好きの妖も身近でユニークに感じますが、挿入される柴田ゆうさんの親しみ易いイラストの貢献度が高いです。特に鳴家が非常に美味しいポジションだと思いますwミステリとしても楽しめますが、終盤はファンタジーらしい対決シーンに縺れ込むのは意外でしたw全体的に佐助や仁吉といった強力な妖よりも病弱な一太郎が頑張らざるをえない状況が多いのが、物語のバランスを巧く取っていますね。若干、ラストが駆け足になったかなとも思いますが、現在読書中の「ぬしさまへ」で補完する部分があったので満足しました。解説でも書かれていますが、一太郎の視点を通して江戸の街並みや日常を新たな切り口で描いた作品でシリーズ化は願ったり叶ったりです。今後追ってみようと思えるシリーズに間違いないですね。
2006年11月01日
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もんた6613さんから「一番バトン」を頂きました。早速、回答してみようと思います。 「動物は?」猫ですね。 「お菓子は?」バームクーヘンでw 「料理は?」やはり炊き立てのご飯です。 [缶ジュースは?]缶ジュースとは懐かしいですねwアイスコーヒーでしょうか。 「インスタント食品は?」シンプルにカップヌードルの赤いのが好きです。 「寿司ネタは?」イクラですね。 「パンは?」昔懐かしのアンパンですw 「丼は?」カツ丼ですね。 「お酒は?」最近全く飲みませんが、生ビールですかねぇ。 「TVは?」最も良く観るという意味ではニュースですねw 「邦楽は?」今はアジカンですね。 「洋楽は?」断然、クイーンです。 「芸能人は?」爆笑問題ですかね。 「歴史上の人物は?」無茶苦茶な高杉晋作が好きですw 「作家は?」1人を選ぶのは不可能ですが、別格という意味では山田風太郎先生でしょうかw 「好きな言葉は?」一期一会 「雑誌は?」何だかんだ言っても毎週立ち読みする週間少年ジャンプです。 「漫画は?」こちらも別格で「ジョジョの奇妙な冒険」です。 「映画は?」スタンドバイミーですね。 「お店は?」間違いなく、最もお金を落としているブックオフですねww 「洋服は?」興味ないですが、買い物するのはユニクロが多いです。 「靴は?」ナイキが良いですね。 「香水は?」良く分かりません。 「アウトドアスポーツは?」サッカーです。 「インドアスポーツは?」バスケでしょうか。 「装飾品?金属類は?」全く興味ないです~。 「季節は?」札幌は秋冬が寒過ぎるので夏ですね。 「落ち着く場所は?」散歩していると落ち着きますね。 「旅行先は?」行った事がある範囲では京都が好きです。 「インターネットサイトは?」日記書いてますし、楽天でしょうかw 「必ず名指しで1~5人に回して下さい。」ご自由にお持ちくださいww
2006年11月01日
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