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今年最後の日記です。去年の日記を読み返してみると「家の近所にマックが出来る夢」を見た話を書いていますが、今年は夢を見なかったので改めて残念でした。今はマックよりもジャスコが近所に出来てくれたら最高だと思っているのですが、ほぼ100パーセント無理なので夢で見れたらと思っていたのですが・・・。ぐだぐだと今年の話を書いてみると、世間でも言われている様に今年はスポーツの当り年で非常に楽しませてもらったですね。トリノ五輪、WBC、ドイツW杯、夏の甲子園、日本ハム躍進、浦和レッズ初優勝と盛り沢山でしたが、浦和レッズはともかく千葉ロッテがプレーオフにも進めず北海道が沸き返る中で悶々と過ごしました・・・。大きな国際大会は無いですが、来年も楽しませてもらいたいですね。9割方、このHPのネタとなっている読書も当然ながら来年も続けて行きたいです。今年は本格ミステリ一辺倒ではなく警察小説やSFも読みましたし、そこそこに読書傾向が変わって来たと思うので、もう少し幅を広げて行ければと思います。元々好きだったライトノベルや歴史小説だけでなく、敬遠していた純文学や海外作品まで読めれば文句無しですが未読本を考えれば無理そうです・・・。あ、来年こそは未読本を現在の半分位にしたいですwwそんなこんなで今年も終わりですが、この後は例年以上に興味を持てない紅白ではなく、ドラえもんとK-1の梯子で過ごそうと思いますw年明け後は、お笑いメインでCDTVも少しだけ観る予定です。ではでは、来年も宜しくお願いします♪皆様、良いお年を!!
2006年12月31日
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小劇団「紅神楽」を主宰する女優・紅林ユリエの恋人で同居人のミケさんは料理の達人にして名探偵。どんなに難しい事件でも、とびきりの料理を作りながら、見事に解決してくれる。でも、そんなミケさん自身にも、誰にも明かせない秘密が…。ユーモラスで、ちょっとビターなミステリ連作集。文庫化に際して、新たに特別短編を加筆。さらに美味しくなった、スペシャル・メニューを召し上がれ。 大晦日ですが、いつも通りに読書感想をw今年最後の感想は、ここ数日続いている北森作品で最後に読んだ「メイン・ディッシュ」です。さてさて、今作は8編の短編から構成された北森さんの十八番・連作短編集でタイトル通りに料理関する事が事件の鍵となっております。当然、美味しそうに感じる料理描写が続出で空腹時には辛い作品ですねww以下、1編毎の感想です。 「ストレンジ テイスト」 1編目ですが、メインの語り手となる女優でねこさんこと紅林ユリエやその同居人で素晴らしい料理の腕前と推理力を持ったミケさんこと三津池修、ミステリ大好きな脚本家・小杉隆一を筆頭とした劇団・紅神楽の面々が登場し、すんなりと話に入っていけます。謎自体も小杉が完成させられない未完成の脚本の結末を推理するというユニークなもので真相も伏線を有効に使った納得できるものになっていますね。 「アリバイ レシピ」 一転して劇団・紅神楽とは関係の無さそうな男達が学生時代の事件を推理するという短編になっていて戸惑います。かなり凝ったトリックが使われており、料理関係の方は知識として知っていたので分かりましたが、もう1つの方は若干気になる部分があるものの素直に驚けました。何とも言えないラストも良い感じです。 「キッチン マジック」 再び舞台が劇団・紅神楽に戻って来ますが、なぜか中華麺を失敗してしまったミケさんの謎や同時刻に路上で死亡した高校生の謎が興味を惹きます。面白いのは、暴走推理を繰り広げる小杉の存在で、この辺りから何を言い出すのかと非常に楽しみになって来ましたw2つの事件の真相も見事に決まっていますし、傑作短編と言えるでしょう。 「バッド テイスト トレイン」 こちらは「アリバイ レシピ」と同系列の話ですね。ある電車の風景という感じで謎自体は少し軽めですが、駅弁に関する薀蓄と真相は非常に楽しめました。今作も中盤という事でラストにサプライズが用意されています。 「マイ オールド ビターズ」 再び劇団・紅神楽の面々が登場しますが、大金持ちの老人から破格の待遇で自分の屋敷で芝居をして欲しいと誘われるというミステリの醍醐味的な設定でそれだけで嬉しくなりますw今回も小杉の暴走推理も健在で楽しめましたが、鮮やかなミケさんの推理の後に予想外の展開を見せ一気に物語の方向転換を促すものになっています。ここから先は趣が少し変わって来ますし、ターニングポイントとなる短編ですね。 「バレンタイン チャーハン」 前編の影響でかなり状況に変化があり、色々な意味で寂しさを感じましたが、相変わらずの暴走推理を見せてくれる小杉の存在が救いとなっています。それに釣られたのか真相も好感の持てるものになっていますね。 「ボトル “ダミー”」 梅酒が鍵となって過去の事件の真相が明らかになるという趣向ですが、その真相も良く出来ていたものの更に驚かされたのが小杉の言動でした。こういう連作作品は読んだ事が無いと思うので、かなり度肝を抜かれました。 「サプライジング エッグ」 最終話なだけあって全ての残された謎が解決へと向かいます。真相も納得できるものでしたし、この後のエピローグの見事さも読後感が良いものになっていると思います。 「特別料理」文庫版の特典として収録された後日談です。展開的には原点の「ストレンジ テイスト」と似ており、またも小杉の尻拭いをするという展開になっています。やはり鮮やかに推理された真相も然る事ながらオチまで用意されていますが、そのオチは登場した時点で分かってしまっていたので驚きはなかったですwバラエティに富んでいますし、かなり楽しめた作品でした。連作作品として大好きな「共犯マジック」よりもキャラが躍動していますし、シリーズ作品を含めても北森作品でベスト3に入る位にお気に入りな作品になりました。
2006年12月31日
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そのデパートの屋上では、いつも不思議な事件が起こる。飛降り自殺、殺人、失踪。ここに、何があっても動じない傑物がいた。人呼んでさくら婆ァ、うどん店の主である。今日もPHSの忘れ物が一つ。奇妙なことにそれが毎日、同時刻に呼出音だけ鳴るのだ。彼女の手が空いた時間帯に、まるで何かを伝えたいかのように…。屋上の名探偵さくら婆アの奮闘ミステリー。北森鴻さんの「屋上物語」の感想です。今作も長編作品みたいですが、昨日感想を書いた「顔のない男」同様に各話の独立性が非常に高くて連作短編作品といっても十分通用するかと思います。とはいえ、今作の特色となっているのは各話で明かされる真相の結果が、次の事件へと少なからず影響を与えるリレー的な構成になっている点でしょうか。あと、もう1つの特色と言えるのは、名探偵として活躍するさくら婆ァや裏世界の住人・杜田といった濃いキャラがいる中で語り手となるのが屋上にある様々な「モノ」な点です。語り手によっては最初から全てを見抜いている場合もあり、一種の「神の視点」で事件を照らしていますが、これが非常に良かったです。と言うのも今作に登場する謎は「日常の謎」に属するものとしては意外な程に後味が悪く、その中で真相を淡々と語る存在は少なからず救いとなるからです。それ以外にも、さくら婆ァが推理し切れなかった残された真相を伝える役目も担っており、これしかない語り手ですね。お気に入りの作品は「波紋のあとさき」と「挑戦者の憂鬱」でしょうか。あと、お得意の料理描写もさくら婆ァのうどんを中心に健在ですし、杜田やタクといった個性的な脇役も良い感じです。タクに至っては文庫化に際して後日談的なエピソードが巻末に収録されております。少し雰囲気が重い話もありますがラストも決まっていますし、全体的に非常に楽しめた作品でした。
2006年12月30日
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多摩川沿いの公園で、全身を骨折した惨殺死体が発見された。空木精作―彼は周辺の住民との接点も交友関係もない男だった。原口と又吉、二人の刑事は空木の自宅で、一冊の大学ノートを発見する。ノートを調べるうちに二人は次々に新たな事件に遭遇する。空木とは一体何者だったのか?本格長篇ミステリー。今回も北森作品の感想ですw今作「顔のない男」は長編作品なのですが、形式的にも味わい的にも得意の連作短編作品に極めて近いですね。根幹になるメインの事件に各話で発生するサブとなる事件を絡ませ、徐々に真実が見えてくる展開は絶品です。メインとなる謎も「空木精作という男は何者だったのか?」というシンプルながら話が進んで新たな要素が加わると全く違う真相が垣間見えてくるのも見所ですね。ただ、その真相が中々尻尾を見せないと言うか、事件毎の独立性が高いのでバラエティに富んだ事件を楽しみつつも肝心の部分が不透明のままという生殺し状態が続きますwそれはそれで醍醐味という感じですが、物語終盤になると露骨なヒントが連続するのでラストの意外性は薄くなった感じがします。そういう意味では、最後の最後まで意地悪な方が良かった気がしますねwとはいえ、個々の事件を繋げ合わせ重厚な物語を作り出すという試みは見事に成功していると思います。個人的には「共犯マジック」の方が好きですが、少し地味でも十二分に楽しませてもらった満足度の高い作品でした。あと、以前読んだ岡嶋二人さんの「解決まではあと6人」と非常に雰囲気が似ているので興味があれば、こちらも読んでみて欲しいですね。
2006年12月29日
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タクシー強盗と、港の火事、そしてスーパーの警報騒ぎ、同時に起こった事件の意外な関連とは…。中洲の屋台でバーを営む鴨志田鉄樹と、結婚相談所の調査員・根岸球太。腐れ縁の通称「鴨ネギコンビ」が、どういうわけか、物騒な事件に関わっていく。博多を舞台に大暴れ!ハードボイルド・ストーリー。 北森鴻さんの「親不孝通りディテクティブ」の感想です。今作も短編集ですが、関東でも関西でもなく九州は博多の屋台街・長浜の夜が基本形と少し珍しい設定になっています。そこで屋台を営むテッキと悪友で結婚相談所の調査員・キュータの2人が巻き込まれる事件の謎を追うというハードボイルドタッチの作品ですが、良い意味での軽さがあって非常に読み易いですね。以下、短編毎の簡単な感想です。 「セヴンス・ヘヴン」1話目だけにキャラについては手探り状態で読みましたが、すんなりと掴めて読み進める事が出来ました。本格ミステリらしい仕掛けも決まっていますし、個人的に最も好きなキュータの親友も絡んだオチも見事ですw 「地下街のロビンソン」強烈なキャラ・歌姫が登場し、徐々に話が広がって行く感じがします。結構、後味の悪い結末ですが、このシリーズの雰囲気と比べて違和感はないですね。 「夏のおでかけ」必ず夏場に姿を消すテッキという嫌でも惹き付けられる冒頭から思いがけない展開をみせてくれましたが、若干真相はご都合主義的かもしれないですね。あえて詳しく描かないラストは良いと思います。 「ハードラック・ナイト」タイトル通りに全体的に重い話ですが、それだけにドラマ性が強くて読み応えがあります。ミステリとしても伏線が巧く効いていますし、ここまで来るとテッキとキュータのコンビにも非常に好感が持てて語りが非常に楽しいです。 「親不孝通りディテクティブ」表題作ですが、過去の事件をテッキが語る形式なのでキュータの影が薄い上にラストでは・・・と非常に割の合わないポジションを見事に演じていますwきっちりと事件を締めるテッキも見事ですし、今作で最もお気に入りの短編です。 「センチメンタル・ドライバー」最終話らしく、物語も一区切りという感じでしょうか。テッキとキュータのコンビはどうなるのか?という肝は、読む事をお薦めしますw今作特有のほろ苦さは伴いますが、こういうラストも全然良いですね。やはり続編を期待してしまいますが、最近出た「親不孝通りラプソディー」は続編ではなく、テッキ&キュータが高校生時代の話らしいので、是非ともこの後の話を書いて欲しいです。謎に包まれたテッキの話なら他の作品に出す事も出来そうですし、またどこかで登場して欲しいキャラが多数いる作品になりました。
2006年12月28日
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いつもお世話になっている猫柳ナツメさんから「どっちバトン」を頂いたので回答してみようと思います!2択で、どちらが好きかというバトンみたいですね。・どっちが好き? □東京 □大阪 大阪ですね。何回か旅行にも行ってますし、大阪というか関西の方が好きです。特に京都は住みたい位に好きですw・どっちが好き? □沖縄 □北海道 好き嫌いでは住んでいるので北海道ですねw当然、行きたいのは沖縄ですが、遠過ぎるので中々機会はないですね~。・久しぶりの再会。してほしいのはどっち? □ぎゅっと抱きしめて頭ナデナデ □優しくスマイル そっとキス これって女性向の質問なのではww頭ナデナデよりは下でしょうかw・浮気現場を目撃しました。殺すならどっち? □恋人 □浮気相手 今度は過激ですねw殺しはしませんが、浮気相手を如何こうしても仕方ないので恋人でしょうか。・どちらの人生を歩みたい? □破滅が常に付きまとう短命タイプ □保留しながらも長い人生 当然、下です。長生きした方が人生楽しいと思います。・SとM。どちらかというと? う~ん、Sでしょうか。・生まれ変わるなら? □男がいい □女がいい やはり男が良いですね。女性だと美容だとか化粧だとか気にする事が多そうなのでww・好きな人の前で猛烈に太股がかゆくなった。 □かく!!! □かかない・・・ 付き合いの長さによりますが、かくと思いますw・さぁ一緒に行こう!と言われたら? □昔好きだった人 □知らないけど、ィヶててる人♪これは上ですね。知らない人に付いて行ってはいけませんww・付き合うならどっち? □年上の落ち着いた人 □年下の甘えッ子 どの程度の甘えッ子にもよりますが、年下でしょうか。落ち着いた人は良いのですが、年上の女性と付き合うのは苦手です。・告白の後okされたら?? □抱きつく □キスする 上ですね。すぐさま下はチョッと・・・。・必要なのはどっち? □己を磨く向上心 □人を思いやる優しさ どちらかと言えば下です。上も絶対に必要だとは思いますが。・カレーに入ってなくてイヤなのは? □じゃがいも □にんじん 道産子なので、じゃがいもですwwただ、冷凍する場合はじゃがいもが無い方が美味しいはずですw・告白されて困るのは? □親友と思っていた人 □親友の恋人 これは親友の恋人でしょう。別に親友から告白されても問題ないですが、親友の恋人から告白されるのは普通に困りますよ。・地球最後の日です。逢えるなら? □親友 □恋人 恋人がいるなら一緒にいたいですねぇ。・死ぬ前に一言! こういうの巧く言えないので、多分何か言う前に死にそうですww・どちらかとしか付き合えません。 □自分の事を好いていない想い人 □自分の事が大好きなデニーズの店員 好きでもない人と付き合っても仕方ないので、デニーズの店員でw・エッチするならどっち? □相手の家 □ホテル ホテルですね。一人暮らしだとしても相手の家だと気兼ねしてしまうので。・大人と感じる飲み物は? □ビール □ブラックコーヒー 先に飲んだのはビールなのでブラックコーヒーでしょうかww昔は砂糖とか入れないと飲めませんでしたが、最近は面倒なのでブラックで飲んでます。・バトンまわす人~。今回もご自由にどうぞ~。
2006年12月28日
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今週が合併号だったので2006年の週刊少年ジャンプは終了なのですが、今年一年読んだ感想を書いてみようかと思います。 「DEATH NOTE」まさか劇場版公開前に連載終了とは思いませんでしたが、大袈裟ではなく私が読み始めてから最も円満な終わり方をしたジャンプ漫画だと思いますww最後まで一定以上のクオリティを保っていたのも素晴らしいですし、連載終了までメディアミックスを控えていたのも評価できます。全てにおいてジャンプらしからぬ漫画でした。 「HUNTER×HUNTER」数多くのバトル漫画が並ぶジャンプにおいて、ぶっちぎって好きな漫画ですが、2月頃に連載休止。春に復活と聞いていましたが、まさか来年の春とは思いませんでした・・・。ただ、来年の春に復活するなら許せるかなと思えてしまう辺り、かなり感覚が麻痺していますねwwSBRの様にウルトラジャンプに移籍でも良いので早く続きが読みたいですねぇ。 「アイシールド21」デスノが終了、ハンターが休止という現状で純粋に最も楽しみな作品です。今年から物語も関東大会に突入し、いきなり神竜寺戦と「スラムダンク」で言えば山王戦みたいな出し惜しみない展開は秀逸でした。現在、対戦中の王城も宿命のライバルなだけに盛り上がるのは必然で来年も非常に期待できますが、このノリでは私の好きな西部は噛ませ犬にされそうで戦々恐々としております・・・。 「NARUTO」年末に来て唐突にハンターの様な絵の乱れが見られましたが、それを抜きにしても全体的に低調な感がありました。サスケ奪還の下りの盛り上がりは、しばらく出せないと思って読んでいるのも影響しているかもしれないですが。あと、敵役である暁を魅力的に描こうとすると嫌でも幻影旅団を連想してしまい、そういう意味でもマイナスに見えてしまいました。 「BLEACH」この漫画も株を落とし続けた感があります。相変わらず、必要性の薄いバトルや首を傾げる展開の連続でしたが、特に最近の敵の本拠地に乗り込んで何故か危険を承知で別行動をとる主人公達に対し、とりあえず待機しとくかという敵側と互いに手を抜き過ぎですよ(汗)唯一の収穫は「チョコラテは此処に置いて行け」でしょうかwwwこの台詞、読んでいる時は流していましたが後々考えると鳥肌もののインパクトですよw 「ONE PIECE」延々と続くバトルに付いて行けず完全に置いて行かれた感がありますが、ようやく一区切り付いた後の幕間の話は面白いと思います。いずれコミックスで一気読みしたいですねぇ。 「タカヤ」「夜明けの炎刃王」という文字通りの亜空間展開で突き進み、案の定の打ち切りで連載終了。見事過ぎる神展開は伝説と呼んで差し支えないでしょう。 「斬」タカヤ終了で寂しくなった紙面を賑わす為に降臨した凄まじいクオリティの漫画で意外に頑張ったものの打ち切りで連載終了し、深い余韻を残してくれました。あの連載一回目の衝撃は、しばらく消えなさそうです・・・。 「テニスの王子様」ジャンプ最高のギャグ漫画は今年も健在で跡部様断髪、無我の境地の3つの扉、ヘカトンケイルの門番、お笑いテニス、百八式波動球と試合毎に出し惜しみのない(テニス漫画とは思えない)アイディアの数々は他の追随を許しません。一時期、掲載順が後ろの方に位置する事が多くなり打ち切りを危惧しましたが、ここまで来たら行ける所まで行って欲しいですねwwという訳で、主に読んでいるジャンプ漫画を中心に書いてみましたが、この他に久々のバトル漫画路線に立ち返った小畑先生の「ラルグラド」も楽しみではあります。ジャンプ以外で特に面白かった漫画は「鋼の錬金術師」「GANTZ」「シグルイ」「もやしもん」「よつばと」ですね。「GANTZ」「シグルイ」と「もやしもん」「よつばと」を並べるのはどうかと思いますが、どの漫画も文句無しに好みと合っていますw
2006年12月27日
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わたしは宇佐見陶子と申します。骨董業―といっても旗師といいまして、店舗を持たずに競り市から競り市へ、骨董店から骨董店を渡り歩いて品物を仕入れ、流通させるバイヤーのような存在なのです。骨董の世界は、魑魅魍魎の住処と言われます。時に悲劇が、時に喜劇が、ない交ぜに流れて人々を押し流してゆく。そうした光景が日常的に観察される世界です。騙しあいと駆けひきの骨董業界を生き抜く美貌の一匹狼。古美術ミステリー。北森鴻さんの「緋友禅 旗師・冬狐堂」を読みました。今作は昨日感想を書いた「宇佐見陶子」シリーズの作品で短編3本と中編1本で構成されています。基本的な時間軸は「狐闇」の後という感じでしょうか。以下、1編毎の感想です。 「陶鬼」 萩焼の逸品・秋霜の作品を中心に陶子が師と呼んでいた弦海の不可解な自殺の謎を追うという話ですが、まだ駆け出しの陶子の話も登場して短編集ならではの広がりが楽しめます。トリックだけでなく、人間模様も良く出来ています。 「「永久{とわ}笑み」の少女」 小説家へファンレターを書く陶子という一風変わった冒頭から徐々に広がりを見せる展開は見事です。最初は「何だこのファンレター?」と思っていましたが、ちゃんとした理由があるので納得出来ましたw 「緋友禅」表題作は盗作者を追い詰めるという話ですが、あの手この手の手段は面白いもののミステリとしての決定打は容易に連想出来るのがマイナスです。題材は興味深いだけに勿体無さを感じてしまいました。 「奇縁円空」 ラストを飾る中編ですが、思いがけず「狐罠」に登場したキャラが多数登場しているのが嬉しい所ですね。あと、蓮丈那智の影も感じましたw実際の事件よりも円空を巡る歴史ミステリ的な面白みが非常に魅力的ですし、ラスト1行も深い余韻を残していますね。長編にしても問題ないと思いますが、今作で最もお気に入りの作品です。元々が長編でスタートしたシリーズだけに短編集になるとボリューム不足な感が強く、内容に出し惜しみがないだけに少し残念に思いました。とはいえ、続編が出たら読んでみようと思えるだけの魅力は備えているので、今後も楽しみなシリーズになりそうです。
2006年12月27日
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魔鏡を競り市で手に入れたことで、宇佐見陶子の運命は変わった。市に参加していた男が電車に飛び込んだのを皮切りに周囲で命を落とす者が続出。陶子は絵画の贋作作りの汚名を着せられ、骨董業者の鑑札を剥奪されてしまう。狡猾な罠を仕掛けたのは誰か。満身創痍の捜査行は日本の歴史の断層に迫っていく。 今回は北森鴻さんの「狐闇」の感想です。「狐罠」の続編ですが、読む前から楽しみにしていたのは今作では北森作品のオールスターが勢揃いすると聴いていたからでした。前作に続いて香菜里家が登場するのは序の口で「孔雀狂奏曲」から雅蘭堂・越名集治が、そして絶対に外せないタレントである民俗学者・蓮丈那智が「凶笑面」から出張しています。これだけ探偵役が揃うだけあって、今回の陶子が陥る危機は前作を上回っているのでバランスは決して悪くないですね。前作がコン・ゲームと本格ミステリの見事な融合だったのに対し、今作では陶子が入手した魔鏡が発端となる歴史に埋もれた謎と現代の殺人事件を追い掛けるという趣向になっております。前作同様に苦境から立ち上がろうとする陶子に感情移入し易いですが、徐々に明らかになって行く壮大なスケールの歴史上の真実も良い感じでした。ただ、前作程に本格ミステリとして見事な融合とは行っていない印象があり、オールスターが揃うとはいえ前作の方が好きです。あと、前作で活躍した多数のキャラが出番の関係とはいえ顔を見せないのも寂しいですね。とはいえ、「凶笑面」を読んだ時に疑問に感じた「双死神」との関連性も分かったので良かったですが、思いの外に密接にリンクしている事に素直に驚きました。三國視点と陶子視点で相手から感じるイメージが全く違うのが面白いですが、読み比べてみると若干の齟齬がある気がします。単純に端折ったのかも知れないですが、読む前とは別の引っ掛かりがありました。何だかんだ言っても十二分に楽しめた作品に間違いないですし、北森作品を読んでいればいる程に楽しめる趣向は好感が持てますね。次は今シリーズの短編集「緋友禅」の感想を書こうと思います。
2006年12月26日
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店舗を持たず、自分の鑑定眼だけを頼りに骨董を商う「旗師」宇佐見陶子。彼女が同業の橘董堂から仕入れた唐様切子紺碧碗は、贋作だった。プロを騙す「目利き殺し」に陶子も意趣返しの罠を仕掛けようとするが、橘董堂の外商・田倉俊子が殺されて、殺人事件に巻き込まれてしまう。古美術ミステリーの傑作長編。 ここ最近、手持ちの北森鴻作品を消化しようと連続して読んでいます。順次感想を書いて行こうと思いますが、今回は「狐罠」について書きます。今作は骨董品業界を舞台としたミステリなのですが、抜け目のない古美術商同士の海千山千の騙し合いも描かれており、コン・ゲーム的な楽しみ方も出来るのが長所ですね。当然、普段は馴染みのない骨董の世界を分かり易く描写しているので特異な世界観に戸惑うことも無く、読み進められるので言う事ないですし、こういう題材を選ぶからには欠かせない要素だと思います。作品の中心となるのが、殺人事件ではなくて主人公・宇佐美陶子が騙された事に対する意趣返しである「目利き殺し」というのがユニークです。騙そうとする相手もプロ中のプロだけに仕掛けも出し惜しみのない最大限の努力を払う様子が陶子を通して感じられ、嫌でも感情移入して読めますねw二転三転する双方の駆け引き、そこに絡んで来る殺人事件の真相と無駄のない構成は褒めるしかないです。脇に追いやられた感のある殺人事件もユニークな個性に似合わない有能さを発揮する捜査員・根岸と四阿の通称「犬猿コンビ」の語り、地味ながらハイヒールを巡る論理の応酬は良く出来ていると思います。何よりも無能な警察の描写が嫌いな私にとって「犬猿コンビ」は陶子よりも魅力的に映りましたw更に天才的な贋作師としての腕を持つ潮見や名前からして謎に包まれたプロフェッサーDと陶子の協力者も個性豊かですし、敵役となる橘董堂や細野慎一も一概に「悪」と言えない魅力を備えているのが巧いです。あと、お馴染みの「香菜里家」も登場しているのがファンには嬉しい所ですね。事件の発端となる出来事は、少し微妙な感じもしますが文句無しに楽しめましたし、非の打ち所の見当たらない傑作と言っても過言ではないですね。短編の名手と言われる北森さんですが、十二分に長編でも傑作をモノに出来る事を証明した作品なのではないでしょうか。
2006年12月26日
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今日はクリスマスですね。もうすぐ終わりですがw一応、家でケーキを食べたものの1切れでご馳走様という感じで、年々ケーキへの執着が無くなっている事を再確認しましたww昨日の話ですが、楽天ブックスに注文していた漫画「もやしもん」の4巻が届きました。ポイントが貯まったので交換という形だっただけにホクホクしていたのですが、注文した後に携帯ストラップとフィギュアが付いた限定版が刊行される事になり、完全にやられました!流石に2冊目として限定版を買う勇気は無いので泣く泣く諦めましたよ・・・。で、肝心の内容ですが、元々がまったりと農大の学生生活を描く漫画とはいえ、この巻では更に物語の進行が遅くて驚きましたwただ、前半が菌視点の話が多くて恒例の菌連合や相変わらずのテンポで楽しめるのとは対照的に後半では主人公・沢木君の事情もあってメインが学生達の話に移るのが良かったです。そこでもギャグテイストのUFO研絡みのドタバタ具合、逆にギャグ担当の美里と川浜が男を上げたりと意外性がありました。特に出番を奪われた鬱憤を晴らす様な菌達の暴れぶりが絶妙でしたwオマケも充実しており、帯にもなっている「のだめ」は勿論、他紙への出張も掲載されているのは嬉しい限りです。若干、連載スピードが遅いのが難点ですが、前例のない分野をコミカルに開拓して行く模様は爽快で今後を期待せずにはいられない素晴らしい漫画だと思いますし、憎らしい位に可愛い菌達は必見ですよww
2006年12月25日
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年末の風物詩M-1GPを観戦しました。今回は決勝戦で1位、最終決戦で満票とチュートリアルが圧倒的な強さで優勝しましたが、あれだけのネタをやられては妥当な結果でしょうね。個人的には、最終決戦の自転車ネタよりも冷蔵庫ネタの方が好きでしたがwボケの個性が際立っているという意味ではフットボールアワーも面白かったのですが、あまりにも際立ち過ぎてバランスが悪いかなというのが感想ですね。それにしても歴代王者が参加する事には驚きましたが、結成10年にならなければOKなのですね。てっきり優勝で卒業かと思っていましたw敗者復活から勝ち上がった一昨年以来、最終決戦常連の感がある麒麟ですが、今年も1票も取れなかったのは無念ですね。最初のネタで「麒麟はお前が~」とやって盛り上がりをみせ、最終決戦では少しテンポが速くて緊張しているのかなと思いましたが、毎年3位で勝ち上がる勝負強さは流石ですよ。最も期待していただけに残念だったのは笑い飯でしたが、贔屓抜きでも文句無しに面白かったと思います。それだけに決勝用のネタが観たかったですね・・・。とはいえ、これで来年も参戦するのは楽しみでもあるのですがw私がM-1を観始めて以来常に決勝に出ているので、いないと違和感を感じそうですしwwここ4年間、最終決戦3票で2位→決勝で僅差で敗退→最終決戦3票で2位→決勝で僅差で敗退と来ているので来年は非常に期待できると思いますww残りの組では、初のアマチュアとして注目だった変ホ長調は妙なテンポが良かったですし、トータルテンボスも嫌いではないですね。難しい1組目で可哀想だったPOISON GIRL BANDや敗者復活のライセンスはツボに入らなかったですが、かなり面白く観れたのはザ・プラン9で5人組という特徴を活かしたネタはツボでしたが、確かに個性を出すという意味では弱かったという感じでしょうか。ともかく、今年も楽しく観戦出来たので大満足でした。年末はお笑いコンビやミュージシャンは稼ぎ時なだけに年末年始、面白い漫才を存分に魅せて欲しいですね。
2006年12月24日
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本年度日本推理作家協会賞受賞作凝視せよ。ここにあるのは宝石だ。実話怪談のスーパースター・平山夢明の恐るべき結実。圧巻の第一短編集。綾辻行人、京極夏彦、柳下毅一郎の三氏が熱烈推薦!念願だった平山夢明さんの「独白するユニバーサル横メルカトル」を読みました。今作は今年度の「このミス」の1位に選ばれた作品ですが、これがミステリなのかどうかというのを考えるのが馬鹿らしい位に凄まじい作品でした。ジャンルの括りを嘲笑うかの様に遥か高い所を飛んでしまっているという感じでしょうか。表題作は日本推理作家協会賞短編賞を受賞していますが、何よりもタイトルの語感が素晴らしいですね。メルカトル図法の地図が語り手という奇抜さで、持ち主が繰り返す犯罪を淡々と語るのが非常に不気味でしたが、執事の様な独白でカーナビに苦言を呈するユーモアも兼ね備えていましたw物語にスピード感もありますし、圧倒的な読後感は堪らないです。更に素晴らしいのは、この表題作は今作の中では真っ当な部類の作品である点ですねww簡単に触れて行くとラストのダークさに眩暈を覚える「C10H14N2(ニコチン)と少年―乞食と老婆」と「オペラントの肖像」は「残酷グリム童話」の比ではないですよ。食欲減退間違いない「Ωの聖餐」や意外なラストの「無垢の祈り」も印象的ですし、ミステリとしても十二分に楽しめる「卵男」に妙な言語を話す異国人がインパクト大の「すまじき熱帯」とブラックさをベースにしつつバラエティ豊かで良いですね。そして徹底的に救いのない「怪物のような顔の女と溶けた時計のような頭の男」が末尾を飾り、忘れ難い衝撃を受けました。何と言うか、今作を読んで「グロテスク」とか「残酷」の幅が間違いなく広がりましたwちょっと並の作品と次元が違う作風なのですが、少なくとも「黒乙一は読めない」という人は間違っても手に取らない方が良いですねw万人にお薦めとはとても言えないですが、色々な意味で衝撃を受ける事が間違いない大傑作だと思います。
2006年12月23日
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時は12世紀後半。血に飢え、野心に満ちた十字軍は聖地をめぐる侵略をくりかえしていた。そんな野蛮なキリスト教世界に背を向け、英雄サラディン幕下のイスラム軍に加わったヨーロッパ人がいた。その名はヴァレリー。天才的な軍略で、彼はイスラム文明の危機を救えるのか?第1回ジャンプ小説・NF大賞に入選し、大好評を博した傑作歴史ファンタジーシリーズが大幅改稿でついに文庫化。定金伸治さんの「ジハード」を読み終わりました。今作は十数年前に集英社のジャンプ小説・ノンフィクション大賞の第1回大賞受賞作品として「ジャンプノベル」で人気を博したシリーズを集英社文庫から一般向けの小説としてリライトしたもので全6巻となっています。舞台は12世紀後半のエルサレム周辺、十字軍に疑問を持った主人公・ヴァレリーがイスラム側に付く所から物語が始まりますが、虚実織り交ぜた物語展開が素晴らしいです。史実の人物としては、当時のイスラム世界最大の傑物・サラディンが味方、獅子心王・リチャード、尊厳王・フィリップが率いる第三回十字軍が敵側とこれだけで嬉しくなってしまいますwそこに個性豊かなのオリジナルキャラを敵味方に配するだけでなく、更にフィクションの英雄としてロビン・フッドやアイヴァンホーが加わるのですから堪りません。他にも同時代人を巧く使っていますが、大筋の歴史は史実通りに架空で差し支えない部分は存分に作り出すという緩急が絶妙ですし、エルサレム周辺での駆け引きに物語の大半が費やされていても飽きさせないのは凄いです。全体的に「銀河英雄伝説」の影響を受けた部分があると思いますが、ヤン・ウェンリーを彷彿とさせるヴァレリーのキャラと負け戦でも評価を落とさない「不敗」ぶりはオマージュとしても魅力的でした。中々に特異なヒロイン・エルシードとの漫才風の掛け合いはライトノベルならではですが、この雰囲気は嫌いではないです。若干、どのキャラも異常に強いのは気になりますがw一体どこに着地するのかという感じでしたが、かなり納得のラストは全く問題ないですね。史実架空問わず多くの人物に見せ場があり、華々しく活躍するキャラもいれば、志半ばで命を失うキャラもいて人間ドラマとしても感情移入して読めました。物語が進むに連れて宗教対立としての側面が薄れていますし、厳格な歴史小説としてよりはキャラに焦点をあてた歴史を題材としたファンタジー小説というのが合っていますね。最も好きなシーンとしては山場となる5巻の戦争の下りですが、非常に読後感の良いラストも捨て難いです。キャラとしては獅子心王やロビン・フッドといった元々好きな英国の人々がお気に入りですが、トラブルメーカーでありながら妙に数学や哲学に精通しているエルシードも魅力的ですねwともかく、キャラの魅力が顕著でこの時代の歴史を全く知らなくても十二分に楽しめるのは長所だと思います。ちなみに今作は乙一さんが「解説の連載」として6巻全ての巻末にいつものテイストで解説(?)が収録されており、楽しく読ませてもらいました。相変わらず、あの手この手で笑わせてくれると思っていたらキラリと光る解説も書いていたりと本当に油断も隙もないですよwwどこまでもサービス精神が旺盛な作品ですし、誰にでもお薦めしたい作品ですね。
2006年12月22日
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忘れない内に、ここ数日で購入した古本をメモしておきます。正直、ここまで揃ってしまうと冬眠と称して家で読書三昧が出来そうですが、意外にやる事が多くて巧くは行かないのでしたw以下が買った本です。・石田衣良 「アキハバラ@DEEP」・恩田陸 「MAZE」・恩田陸 「月の裏側」・恩田陸 「図書室の海」・北森鴻 「屋上物語」・北森鴻 「メイン・ディッシュ」・古処誠二 「アンノウン」・田中芳樹 「岳飛伝 3」・田中芳樹 「岳飛伝 5」・筒井康隆 「富豪刑事」・東野圭吾 「手紙」・平山夢明 「独白するユニバーサル横メルカトル」・宮部みゆき 「クロスファイア(上)」・宮部みゆき 「クロスファイア(下)」・横山秀夫 「動機」最も読みたかった「独白するユニバーサル横メルカトル」が手に入ったので、それだけで満足でしたw現在、鋭意読書中の北森作品、外れの少ない恩田作品は読み応えがありますし、映画が好調の「手紙」も楽しみです。大好きな短編集も多数購入出来ましたし、全5巻が揃った「岳飛伝」は早速読んで行こうかと思います。そんな訳で、年末も出来るだけ読書を楽しもうかと思います♪
2006年12月22日
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父・伊勢崎博士の手で容易ならぬ超能力を与えられた少女・遥。彼ら親子は、属していた秘密組織「ZOO」から逃亡していた。そして、七年を経て、組織の追っ手により、再び戦いの中へ身を投じることに!激闘で父を失った遥は、やはり特殊能力を持つ犬・アレキサンダーと孤児院に身を潜めるが―。殺戮、数奇な運命、成長する少女。彼女の行く手に待つのは何か。恩田陸さんの「劫尽童女」を読みました。毎回、多彩な作品で楽しませてくれる恩田さんですが、今作はSFアクションとでも言うべき雰囲気で恩田作品には珍しく戦闘描写等もあります。設定としては謎の能力を持つ少女を主役に据え、相棒に特殊能力を持つ犬・アレキサンダー、それに敵対する秘密組織とどこか漫画的なのが特徴ですね。話的には右も左も分からない序盤が最も面白く読めました。特に1話目の秘密組織側の人間を語り手に博士の潜伏先を索敵するという展開は緊張感があり、非常に冒頭としては成功していると思います。メインとなる遥が前面に出る2話目も妙な孤児院という特殊な環境の閉鎖的空間を描く事が巧い恩田さんらしく「らしさ」が感じられるのですが、話が一気に広がり核心へと向かう3話目以降は少し付いて行けませんでした。特撮を念頭に置くと視覚的なイメージはし易いのですが、折角の秘密組織といった設定を活かしきれていない物足りなさを感じました。あと、全体的に味方側も敵側も語り足りない部分が多いのも気になりますね。大いに楽しませてもらっている恩田さんだけにハードルを高く考えてしまうのですが、もう一味も二味も欲しかったです。これで手持ちの恩田作品は全て読んで・・・と言いたかったのですが、文庫化された「クレオパトラの夢」を読む為に「MAZE」を買ってしまったので楽しみは続くのでしたw
2006年12月21日
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初めてヒットマンの役目を仰せつかったチンピラが、標的を間違えたために起こる大チェイスの結末とは?男に捨てられた三十路前のOLの車を十代ヤンキー娘がカージャック。極限状態で勃発するバトルの行方は?…強烈な殺笑能力を秘めた8発の弾丸。イカした文体で、イカれた男と女共を徹底描破!フヌケな現代をこらしめる比類なきイリーガル文学!ハイブローなトカジ波が、あなたを小説の虜にする―。戸梶圭太さんの「トカジノフ」を読みました。かなり癖のある作品を書く方だと知ってはいましたが、今回何となく手に取って初戸梶でしたw今作は戸梶さん初の短編集みたいですが、分かり易い描写やテンポの良い文章と非常に読み易くてあっという間に読めたのも当然ですね。以下、特に気に入った短編の感想です。 「ターゲット508」冒頭に配置されているだけあって掴みとして最適な作品だと思います。殺し屋の部屋に威嚇射撃をしに行ったチンピラの行動が引き起こすドタバタ具合が多数の視点でスピード感十分に描かれています。 「Jの利用法」タイトルにある「J」って何だと思って読み始めましたが、すぐに「なるほど!」と膝を叩きましたw確かに迷惑な存在ですが、それにしたってこの利用方法とオチのブラックさは戸梶作品の本領発揮なのでしょうか。 「七合目」富士山登山中の夫婦が見掛けた山に不釣合いなサラリーマン。一体どんな意図があって、こんな所にいるんだと推理合戦をする夫婦過程は最高に面白いですねwただ、真相が分かった後のオチは今一つな気がしました。 「二十八歳の事情」二十代後半の女性を主人公にストレスの溜まりそうな日常を描いて行きますが、後半の展開には笑ってしまいましたw皮肉たっぷりなラストと読後感の良さが同居しているのが秀逸です。ちなみに今作で唯一のイラスト付きですww 「鳩殺し」タイトルまんまに鳩を殺すという中々に物騒な商売をする若者が主役です。仕事を依頼する者や鳩を可愛がる者といった様々な立場の人間が多彩で飽きさせないですね。オチは某有名映画を彷彿とさせますが、やはり怖いですよw 「二種族激突」OLとヤンキー女の相容れなさそうな人間同士が激突するという濃い話ですw若干、話の展開に強引さが感じられますが、妙な爽快感が感じられました。巻き込まれた側であるOLの独白が効果的ですねw面白かったのは目次に短編毎の読み所(?)が星で表されており、読む前と読み終わった後に読むと楽しいです。全体的にブラックな作風も嫌いではないので今後も読んでみようと思う作家さんになりました。とりあえず、文庫化された作品を中心に読んでみようと思いますが今作の兄弟作「トカジャンゴ」を読んでみたいですね。
2006年12月20日
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何気に新年の早々の新刊は読みたい作品が多そうです。という訳で、注目している作品を挙げてみようと思います。最初に単行本&ノベルスです。・伊坂幸太郎 「フィッシュストーリー」(新潮社)・歌野晶午 「密室殺人ゲーム 王手飛車取り」(講談社ノベルス)・北山猛邦 「少年検閲官」(東京創元社ミステリ・フロンティア)・清涼院流水 「パーフェクト・ワールド Book.1 One Ace(ひとつのエース)」(講談社BOX)・竹本健治 「キララ、探偵す。」(文藝春秋)・辻村深月 「スロウハイツの神様(上・下)」(講談社ノベルス)・奈須きのこ 「DDD1」(講談社BOX)・西尾維新 「刀語カタナガタリ 第一話 絶刀・鉋」(講談社BOX)・法月綸太郎 「名探偵は何故時代から逃れられないのか 国内編」(講談社)・法月綸太郎 「複雑な殺人芸術 海外編」(講談社)・東野圭吾 「たぶん最後の御挨拶」(文藝春秋)・森博嗣 「ηなのに夢のよう」(講談社ノベルス)並べてみて改めて凄い面子と実感wwすぐにでも読みたいのは、伊坂さんと歌野さんの新作でしょうか。東野さんは手元にある文庫化された作品を読むのが最優先ですが、どんな話か気になりますね。最近誕生した新レーベル「講談社BOX」の清涼院・西尾作品は「大河ノベル2007」と称して毎月1作刊行で12作の連作みたいですが、これを追いかけるのは至難ですねww噂では来年は島田荘司さんが書くと書かないとか・・・。次に文庫作品です。・愛川晶 「ダイニング・メッセージ」(光文社文庫)・芦辺拓 「殺しはエレキテル」(光文社文庫)・芦辺拓 「明智小五郎対金田一耕助」(創元推理文庫)・芦原すなお 「わが身世にふる」(創元推理文庫)・有栖川有栖 「白い兎が逃げる」(光文社文庫)・歌野晶午 「家守」(光文社文庫)・大倉崇裕 「無法地帯」(双葉文庫)・高里椎奈 「緑陰の雨 灼けた月」(講談社文庫)・戸梶圭太 「ドクター・ハンナ」(徳間文庫)・戸梶圭太 「燃えよ!刑務所」(双葉文庫)・西澤保彦 「笑う怪獣」(新潮文庫)・はやみねかおる 「亡霊は夜歩く」(講談社文庫)・誉田哲也 「アクセス」(新潮文庫)・本格ミステリ作家クラブ 「論理学園事件帳」(講談社文庫)・舞城王太郎 「九十九十九」(講談社文庫)・柳広司 「饗宴」(創元推理文庫)例によって何作かノベルス等で既読の作品もありますが、かなり豊作なのではと思います。大倉さんの「無法地帯」と西澤さんの「笑う怪獣」は待望の文庫化なので、すぐにでも読みたいですね。毎年恒例の本格ミステリ作家クラブのアンソロジーも楽しみですし、密かに来年大いに読んでやろうと画策している戸梶圭太さんの作品も楽しみです。という訳で、来年は初っ端から嬉しい悲鳴が上がりそうですねぇ。本望なので何の文句もないですがww
2006年12月19日
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東京近郊で連続する誘拐殺人事件。誘拐された子供はみな、身代金の受け渡しの前に銃で殺害されており、その残虐な手口で世間を騒がせていた。そんな中、富樫修は小学六年生の息子・雄介の部屋から被害者の父親の名刺を発見してしまう。息子が誘拐事件に関わりを持っているのではないか?恐るべき疑惑はやがて確信へと変わり…。既存のミステリの枠を超越した、崩壊と再生を描く衝撃の問題作。歌野晶午さんの「世界の終わり、あるいは始まり」を読みました。粗筋に「~衝撃の問題作」とありますし、何か「凄い」作品とも噂に聞いていたのですが、確かに問題作と断言できると思います。何を書いてもネタバレになりそうで感想が難しいですねw序盤は「誘拐」ものとして様々な視点から描かれているのですが、この辺りは初期に「さらわれたい女」や「ガラス張りの誘拐」といった当時の最新といえる通信機器や手段を盛り込んだ佳作をものにした歌野さんらしく多彩なアイディアで手堅い印象を受けました。物語の焦点が富樫家に移り、自分の息子が誘拐に関わっているのではと疑いだした父親視点になってもそれは変わらず、どう展開していくのか興味を持って読み進めれました。そして、中盤で大きな転機が訪れてからは賛否ありそうな展開になって行くのでしたw私としては、こういう展開は嫌いではないです。少し残念だったのは、話がこういう展開になった時点である程度先が読めてしまった点で、そういう意味では中盤意向の展開は予想の範疇で進行してしまった事ですね。物語としても盛り上がりが少ないのもマイナスで、更に一味と言うか頭をガツンと殴られる様な刺激が欲しかったと思います。かなり抽象的で苦しい感想ですが、何だかんだで楽しめたのに間違いはないです。悩む父親が肝なので自分が人の子の親だったら受け止め方は当然に変わるのかなとも思いますが、その場合は生々しくて楽しくは読めない気がしますwあと、全体的に重苦しい雰囲気を考えると思いの外にタイトルの意味を再確認できるラストが綺麗で読後感が良い点は好きですね。期待通りに楽しめた作品ではありますが、歌野作品としてはベストにはなり得ない作品という感じでしょうか。でも改めて再確認したのは、私は歌野作品との相性が良いのか500ページ程度を予想よりも早く読めました。単純に文章的に癖がないので読み易いのでしょうか。ともかく、これで未読の歌野作品は「ジェシカが駆け抜けた七年間について」だけなので早く文庫化して欲しいですねぇ。
2006年12月18日
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奇想天外! 脳ミソとろける笑いの8連発1996年から、12冊が刊行された「SFバカ本」シリーズ。この伝説の短編集の百を越える作品の中から、ナンセンスさに秀でた8篇を厳選。『この胸いっぱいの愛を』の梶尾真治、「ぶたぶた」シリーズの矢崎存美、新田次郎文学賞の谷甲州、TM NETWORKや鈴木亜美の作詞で知られる小室みつ子……。彼らのまったく違う一面が見られる。アンドロイドと女主人、大阪人と宇宙人、おやぢと吸血鬼が登場して……。脳ミソとろける笑いの連続! SF作品のアンソロジーを読みたいと思っていた矢先に古本屋で見つけましたが、タイトル通りにSFはSFでも馬鹿馬鹿しい感じのSFで好みに非常に合いましたw今作は単行本として何冊か刊行された「SFバカ本」というシリーズから選りすぐられた短編で構成されたアンソロジーなのでレベルの高さは折り紙つきという感じで最初から最後まで笑えましたwwただ、この手のSF作品特有に下ネタが凄まじいので苦手な人は注意が必要かも知れないですが、そういう人はまず手に取らないでしょうねw以下、1編毎の感想です。 ・森奈津子 「哀愁の女主人、情熱の女奴隷」トップバッターが森奈津子さんの怪作「西城秀樹のおかげです」収録の今作という点だけで、このアンソロジーの方向性が分かりますね。ただただ、素晴らしいw再読でしたが、ずれた会話の面白さは絶品だと思います。 ・梶尾真治 「怒りの搾麺」「少女の空間」以来の梶尾さんでしたが、なんつうタイトル付けてるんだという感じですw内容もバカSFを堂々と行進という感じで、かなりイメージが良い意味で変わりました。 ・大原まり子 「インデペンデンス・デイ・イン・オオサカ(愛はなくても資本主義)」大阪人と宇宙人が遭遇したら・・・というテーマで描いていますが、どうやって儲けてやろうかという大阪人の心意気が妙に生々しくて笑えましたwちなみに今作は星雲賞の短編部門受賞作らしいですw ・岬兄悟 「家庭内重力」家庭の中で1人だけ重力の受け方が変わってしまった父親の悲哀が巧く描かれています。オチも見事に決まっていますし、爆笑はしなかったもののナンセンスさが良い感じでした。 ・岡本賢一 「12人のいかれた男たち」間違いなく今作で最も馬鹿馬鹿しい短編だと断言できますw若干、オチは読めるものの過程が素晴らしく、人間の尊厳を賭けた究極の選択をギャグテイストで読ませてくれますが、好き嫌いは分かれそうですww ・谷甲州 「スペース・ストーカー」SF界の巨匠として名高い谷甲州さんで初読みでしたが、美人の奥さんが宇宙にストーカーされるという発想が凄まじいです。どういう終わり方をするのかと思っていたら、全く思いもよらない展開を見せてくれるのも読み応え十分です。 ・矢崎存美 「はなのゆくえ」「ぶたぶた」シリーズで大好きな矢崎さんも参加していましたw今作では主人公の「鼻」が家出してしまうという奇天烈な話ですが、相変わらずとぼけた雰囲気と読後感の良さは健在で更に惚れ込みましたよ。 ・小室みつ子 「フロム・オヤヂ・ティル・ドーン」「TM NETWORK」の作詞で有名な小室みつ子さんの小説というだけで珍しいですが、十二分に楽しめました。中年の冴えないオヤジが吸血鬼になってしまい美形揃いの吸血鬼達が困惑するという感じが面白いですね。という訳で、大いに楽しませてもらった作品でした。あえてベストを選ぶとすれば、圧倒的な馬鹿馬鹿しさで「12人のいかれた男たち」か巧さで「はなのゆくえ」でしょうか。このシリーズ「笑劇 SFバカ本カタストロフィ集」という姉妹作品が来月出るみたいですし、今後もお世話になりそうですよww
2006年12月18日
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先週の事ですが、ミステリチャンネルの年末恒例の番組「闘うベストテン」を観ました。この番組は、年度毎に刊行されたミステリ作品の中から6人の書評家が選考委員となり、その年のイチオシ作品を選ぶというもので私が観たのは国内編でした。ちなみに結果はこちらです(http://www.mystery.co.jp/original/booknavi/0612.html)傾向として「このミス」に近いラインナップが並ぶだけに未読作品が多いのですが、今年も1位と7位の作品しか読んでいませんでしたw嬉しいけど少し意外な1位作品ですが、これで年末に発表される各種ランキングの1位作品はどれも違うという事になったのが面白いですね。個人的には前々から3位の作品を読んでみたかったのですが、この番組を観て更に読みたくなりましたよ!あと「闘う~」の名の通りに自分の推薦作品を通そうとする豊崎由美さんが印象的でしたが、今年は粘ったものの決め手に欠けたのか2位に落ち着いたのが面白かったですねwという訳で、気が早いですが来年も楽しみにしておりますw
2006年12月17日
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歴史の謎を求め旅する六郎太と静。親鸞縁の寺で、浄土真宗中興の祖蓮如が二人に語ったのは、ある村での陰惨な連続殺人だった―。豪農五条丸家に婿入りした寛八郎。美しい妻・葵との、何不自由のない暮らしのはずが、周囲には不穏な空気が漂っていた。奇妙な因習、禍々しい儀式…そこは独自の神を祀る異端信仰の村だったのだ。そして惨劇は起こった。使用人が謎の鎧武者に殺されたのだ。財を狙う盗賊か?邪教の民への警告か?蓮如が旧家の秘密を暴く時、六郎太は時代を超えた、もう一つの“大仕掛け”に気づく。鯨統一郎さんの「親鸞の不在証明」を読みました。今作は「金閣寺に密室」「いろは歌に暗号」に続くシリーズ第3作で、お馴染みの六郎太と静が親鸞に関する歴史の謎を目の当たりにするのと、蓮如が怪しげな村で起こった連続殺人に挑むという2つの事件で構成されています。大筋となる連続殺人は古典的な探偵小説の様な演出が多々ありますが、婿入りしてきた寛八郎の視点を通してどこか不可思議な村の様子との相乗効果が良い感じですね。鎧武者が襲うとか演出的に懐かしい感じで嬉しくなりましたw若干、真相事態は読み易いのですが、解決部分がそのままラストの歴史上の謎を解く上での重要な鍵となって行く展開は見事だと思います。ただ、やはり鍵となる事件が読み易いので、それに比例して驚きは薄目かも知れないですね。そういう意味で今シリーズでは最も評価が低いですね。「金閣寺~」みたいに歴史上の謎が壮大だと全体的に満足なのですが、今作は全体的に地味なのも残念でした。殺人事件との組み合わせやタイトルの意味合いといった細かい部分は巧いと思うだけに物足りなさがあります。あと、小ネタでは終盤に某有名人物への繋がりを連想させる描写がありましたが、蓮如の生きていた時期と重ならないので普通に成り立たないですね。その人物の父親といった意味合いなら有りなのですが、エピソード的には本人に間違いないので鯨さんのミスなのかなと思いました。ともかく、また続編が出たら読んでみようかと思います~。
2006年12月16日
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高校ソフトボール部仲間の通夜で再会した、七人の女性たち。二十五歳を迎え、それぞれが悩みやトラブルを抱えていた。過酷な仕事に疲れた看護師、厄介な職場で奮闘する栄養士、過去のあやまちを引きずる主婦…。彼女たちは、傷つき、迷いながら自分だけの答えを見つけていく―。ミステリのエッセンスを加えながら、前向きに生きようとする女性の姿を描いた、爽やかな青春群像劇。加納朋子さんの「レインレイン・ボウ」を読みました。今作は加納さんの十八番と言える連作短編集な上に「月曜日の水玉模様」の姉妹作で主役だった片桐陶子や萩広海も登場します。ただ、あくまでも7編からなる物語の語り手の1人に過ぎず、ソフトボール部の仲間1人1人が主役と言えるでしょうね。語り手の女性達の境遇も多種多様で専業主婦に納まっている者もいれば、編集者や保母、看護婦、OLと最前線で働く者もいますし、就職浪人中までいるという清々しいまでに各々の道を進んでいるという感じですね。多彩な視点から現在の境遇を中心に描かれていますが、語り手となれない2人の仲間の話に物語は緩やかに収束して行くのが加納さんらしいです。物語は時系列に沿っている訳ではないものの些細な出来事が後で意味を持って来るのが流石ですね。ミステリとしても日常的な謎を取り入れていますが、最近の加納作品の傾向なのか少し薄めに感じました。それをカバーする意味でも語り手の横顔を丁寧に描いていると思いますが、もう少し連作としての驚きも欲しかった気がします。それ以外では、前作キャラが一瞬が多いとはいえ一通り出ていたのは嬉しかったですwあと、最も好きな話は圧倒的に「雨上がりの藍の色」ですね。他の語り手と比べても際立った存在感のある三好由美子が魅力的ですし、名作「ささらさや」に登場するお婆さん3人組を彷彿とさせる意地の悪いサンババとの交流の描き方が素晴らしいです。状況を前向きに打開する展開や思わず笑ってしまうオチも良い感じでしたが、何よりも巧さを感じたのは由美子の台詞から始まる冒頭で一文で見事に個性を打ち出しています。最終話も会話で始まりますが、少しだけ読ませ方を変えるだけで方向性が全く異なったものになっているのが印象的でした。今作も加納作品の例に漏れず非常に楽しめて大満足ですよ。これで既刊の加納作品はコンプリート・・・と言いたかったのですが、つい先日に最新作「モノレールねこ」が出たので、しばらくお預けですwノンシリーズの短編集みたいですが、早く読んでみたいですね~。
2006年12月15日
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一億円の契約書を待つ、締切直前のオフィス。オーディション中、下剤を盛られた子役の少女。推理力を競い合う大学生。別れを画策する青年実業家。待ち合わせ場所に行き着けない老人。老人の句会仲間の警察OBたち。真夏の東京駅、二七人と一匹の登場人物はそれぞれに、何かが起こる瞬間を待っていた。迫りくるタイムリミット。もつれ合う人々、見知らぬ者同士がすれ違うその一瞬、運命のドミノが次々と倒れてゆく!抱腹絶倒、スピード感溢れるパニックコメディの大傑作。恩田陸さんの「ドミノ」を読みました。登場人物が27人と1匹の群像劇という事で、かなり読むのを楽しみにしていましたが、期待以上に楽しめた作品でした。正にドミノが倒れる様に登場人物達が交差する事で次の展開を生む物語は魅力十分ですね。当然ながら登場人物も個性的なのですが、面白いのは冒頭で分かり易いようにキャラの紹介と個性を端的に現したコメントが掲載されています。読み始めるとすぐにキャラを掴める読み易い文体で描かれていますが、この冒頭を読み返すと鬼に金棒という感じで親切ですね。私が読んだ文庫版には収録されていませんが、単行本には似顔絵まで載っているらしく、いずれ見てみたいですねw舞台となるのは東京駅周辺で最初は全く関係のない人々の日常を描かれていますが、それが徐々に繋がって行くのが爽快です。全体的にスピード感に溢れており、先が気になって読む手が止まらなかったです。あまり事前に内容を知らないで読み始めるとジェットコースターみたいな物語を最も楽しめるかもしれないですね。という訳で、今回は本編には触れないですw多数の登場人物が徐々に関わり合って行く作品と言えば伊坂幸太郎さんの「ラッシュライフ」も仙台駅が舞台として機能していますし、未読ですが井上夢人さんの「99人の最終電車」もタイトルからして駅が関係がありそうなので群像劇の基本は「駅」なのでしょうか。こういう作品は大好きなので、他の作家さんにも書いて欲しいですね。どこまでもコミカルで最後の最後まで楽しませてくれるエンターテイメント作品の傑作だと思います。お薦めです。
2006年12月14日
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戦後の東京で、青年と、神宮の森の樟をねぐらとする骨の軟かい美少女との愛欲を描いた「蝋人」、主人公の男のシンボルの形をした「鼻」を見て、女性が群がる「陰茎人」。グロテスクな表現の中に風刺とユーモアと哀愁を込め、医学的知識をも駆使して人間の“性”を描いた山田風太郎の初期短編集。全9編を収録。 少し前ですが、山田風太郎さんの「奇想小説集」を読みました。そう言えば島田荘司さんの奇抜なトリックを「奇想」と表現するみたいですが、タイトルに「奇想~」と入る今作は笑ってしまう位に趣が違いますw山風作品は「忍法帖」シリーズしか読んでいませんでしたが、こういうのを読むと他の作品も読まねばと思ってしまいますね。今作は9編からなる短編集ですが、正に「奇想天外」のオンパレードで山風先生の発想に置いて行かれる事が多いですw基本的に突っ込み所満載の下ネタが多いのですが、要所要所で戦後の世相や風俗を皮肉っているのが分かります。ここまでユーモラスに描けてしまうのは山風先生ならではでしょうが。特に秀逸なのは、陰に日向に素広博士が狂言回しを務める「満員島」「自動射精機」「ハカリン」の3編で山風流の脱力を伴う下ネタ全快で素晴らしいの一言ですw素広博士の珍妙な発明品が様々な面で行き詰まっている社会に何だかんだで浸透し、当然の様に齟齬を来たすドタバタを真面目にシュミレーションしていて笑えますwwしかし、笑えながらも風刺になっているので少年の様な自由な発想に大人の冷静な視点が混ざった様な深みがありますね。全体的に好き嫌いが分かれそうな短編が多いですが、ラストに収録された「黄色い下宿人」はホームズを登場させた贋作ものとしては非常に秀逸でミステリ好きにとっては見逃せないです。オチとしては以前読んだ作品と被っているのとヒントが多いので驚きは少ないのですが、前に読んだ作品とは切り口が全然違いますし、何よりも終盤で某キャラがホームズに投げかける英国に対する皮肉は凄まじく、山風先生の底知れなさを実感しました。ちなみにこの短編は、最近文庫化された綾辻行人さんのアンソロジーにも収録されているみたいなので、そちらで再読してみたいと思います。ぶっ飛んだ発想のバラエティに富んだ短編が多く、全く飽きさせない読み応え十分な作品ですね。
2006年12月13日
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いつもあなたを見つける度に、ああ、あなたに会えて良かったと思うの。会った瞬間に、世界が金色に弾けるような喜びを覚えるのよ…。17世紀のロンドン、19世紀のシェルブール、20世紀のパナマ、フロリダ。時を越え、空間を越え、男と女は何度も出会う。結ばれることはない関係だけど、深く愛し合って―。神のおぼしめしなのか、気紛れなのか。切なくも心暖まる、異色のラブストーリー。 恩田陸さんの「ライオンハート」を読みました。今作はSFと恋愛小説が融合した連作短編集ですが、僅かな時間だけ巡り会える男女の物語が時間と場所を越えて描かれて行きます。各短編にはモチーフとなる絵画が扉絵として付いており、タイトルも絵画の名前から取られています。以下、1編毎の感想です。 「エアハート嬢の到着」観衆詰め掛ける空港で失業中のエドワードの前に現れる少女・エリザベス。前世の記憶を持って喜ぶエリザベスに戸惑うエドワードですが・・・。きっちり起承転結が決まっており、掴みとして見事だと思います。 「春」僅かな時間しか出会えないエドワードとエリザベスの関係を第三者視点で照らしていますが、その第三者もポイントですね。絵画との相乗効果が抜群で視覚的にも綺麗で今作の中で最もお気に入りな話です。 「イヴァンチッツェの思い出」舞台が欧州からパナマになり、これまで2編の様なストレートな邂逅ではなく、恩田さんらしい思惑が交錯するミステリ的な色合いが濃くなっています。誰がエリザベスでエドワードかという点も読者の興味の対象となって来るのは、今作の基本的な構図を既に提示しているから可能なのでしょう。 「天球のハーモニー」今作の原点的な内容となっていますが、これが必要かどうかは悩み所ですね。良い意味で根源的なコンセプトを表現しているのですが、悪い意味では今作のミステリアスな世界観を少し狭めてしまったかなと思います。私にとっては苦手な内容でした。 「記憶」追尾を飾るのは、老境でエドワードとしての自分に気付いてしまい妻を尻目にエリザベスの存在を思い描く老人の話です。オチは読み易いのですが、ラストに相応しい読後感の良さを感じました。全体的にロマンティックな物語ですが、妙な陳腐さが無いので恋愛小説として無理なく読めます。挿入される絵画も効果的で章を読む前に眺め、読み終わってから眺めると感慨深いものがありますね。絵画はどれも良いのですが、作品と密接に関わる「春」が好きです。あと、相変わらず幻想的なミュシャの「イヴァンチッツェの思い出」も良い感じです。転生の順番が少し複雑で一読では中々理解し難い部分もあるので、いずれ再読してみたいですね。
2006年12月13日
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この日は珍しく雪が降っていなかった事もあって古本屋へと行って来ました。最大の目当ては、非常に惹かれる平山夢明さんの「独白するユニバーサル横メルカトル」だったのですが、残念ながら発見できず。その代わり、前々から狙っていた本を多数購入出来ました。以下、買った本です。・歌野晶午 「世界の終わり、あるいは始まり」・太田忠司 「白亜館事件」・加納朋子 「レインレイン・ボウ」・北森鴻 「親不孝通りディティクティブ」・鯨統一郎 「親鸞の不在証明」・東野圭吾 「虹を操る少年」・宮部みゆき 「長い長い殺人」・宮部みゆき 「誰か」合計8冊ですね。白眉は加納朋子さんの「レインレイン・ボウ」でしょうか。意外に読んでいる歌野晶午さんの「世界の終わり、あるいは始まり」や古本で中々発見出来なかった太田忠司さんの「白亜館事件」も大きいです。とりあえず、徐々に読み進めて行こうかと思います。また近日中に「独白するユニバーサル横メルカトル」を探しに行きそうですがw
2006年12月12日
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北海道の最北端、宗谷岬の高台に斜めに傾いて建つ西洋館。「流氷館」と名づけられたこの奇妙な館で、主人の浜本幸三郎がクリスマス・パーティを開いた夜、奇怪な密室殺人が起きる。招かれた人々の狂乱する中で、またもや次の惨劇が…。恐怖の連続密室殺人の謎に挑戦する名探偵・御手洗潔。本格推理名作。 昨日に引き続いて島田荘司さんの「斜め屋敷の犯罪」の感想です。密室を扱った日本の有名作品として必ず名前が挙がる作品なので非常に期待していましたが、確かに奇想天外なトリックという意味では頭一つ飛び抜けている感じですね。その発想も凄いのですが、手掛かりを序盤から読者に開示しておきながら真相に結び付け難いという正々堂々としたフェアさが今作の醍醐味でしょうか。舞台設定がどこまでも本格ミステリ的なので、少し遅れて登場する名探偵・御手洗潔のエキセントリックさも不自然ではなく感じました。シリーズらしく「占星術~」を読んでいると楽しめる場面があるのも良いですね。ただ、御手洗潔が出馬して来るまでが少し長く、連続する不可能犯罪で興味は惹き付けられるものの特に魅力的な登場人物がいない事もあって辛かったです。この作品に関しては、まずトリックありきなのか犯人の驚きが薄めなのと動機が取って付けた様な感じなのは気になりました。トリックを最重視するという方には気にならないのかもしれませんし、良い意味でも悪い意味でもこの荒唐無稽さが魅力なのかもしれないですね。ただ、同じ様な犯人像で小手先のトホホなトリックの密室ものを読まされるのと比べると根本からレベルが違うイメージがあります。とりあえず、出来るだけ順番通りにシリーズを追って行こうかと思います。売れているだけに何回も版元が替わったり、ちょっと順番が分かり難いので巧く読めるか少し不安ですがw
2006年12月11日
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星座に従い、六人の処女の肉体から必要な各部をとり、完成美をもつ「女」を合成する、という無気味な遺言状。そして一カ月後、六人の女性が行方不明となり、日本各地からバラバラ死体で発見。奇想天外な構想と猟奇殺人の真相。名探偵・御手洗潔デビュー作にして、平成「本格」時代招聘の先駆となった、記念碑的名作。やっと今年のベスト10も終了したので、その間に読んでいた本の感想をどんどん書いて行こうと思います。今回は満を持して読んだ島田荘司さんの「占星術殺人事件」の感想です。今作は本格ミステリ好きなら誰もが知っている歴史的傑作で大御所・島田荘司さんのデビュー作でもあります。これまで楽しみを残す意味でも未読でしたが、12月になって年度も替わったのを契機に読んでみました。占星術師の御手洗潔と友人でワトソン役の石岡が40年前に起こった一連の事件の解決を依頼されるという比較的スタンダードな冒頭から展開されて行くのですが、挑戦する未解決事件は本格ミステリのテイストが詰め込まれた不可能犯罪で非常に魅力的です。ただ、40年前の事件なので物語の大半を残された手記や僅かに生き残っている事件関係者への聞き込みといった地味な作業に終始しなければならないのは少しテンポが悪いです。好き嫌いの問題かもしれないですが、特に御手洗潔のエキセントリックさに魅力を感じなかったのも原因かもしれないですね。メインとなる日本各地で発見されたバラバラ死体の真相は某漫画でトリックを使用されており、それを知っていたので驚きは薄めでしたが、思いの他に密室等では楽しめました。当然ですが、このトリックを知っていると犯人を推理するのが容易になってしまうので損をした気分になりましたよ・・・。とはいえ、緻密さと豪快さを兼ね備えたトリックと演出の仕方、解決の鮮やかさといった本格ミステリとしての要素を持った傑作に間違いないですね。2度挿入される「読者への挑戦状」からも意気込みが感じられますし、この作品が発表された当時の衝撃は相当だったろうと考えてしまいます。とりあえず、今後も「御手洗潔」シリーズを中心に島田作品を読んでみようと思いますが、既に「斜め屋敷の犯罪」は読み終わっているので近い内に感想を書きたいですね。
2006年12月10日
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今年最後のランキングとなる2006年MYベスト10の短編部門の発表です。短編好きの私にとって長編以上に頭を悩ませるのですが、悩んでしまう傑作揃いなのは充実した読書ライフが送れたのだと再確認できましたw先に上半期と下半期のベスト10を掲載します。 <上半期>1位・加納朋子 「ささらさや」2位・伊坂幸太郎 「終末のフール」3位・恩田陸 「象と耳鳴り」4位・乙一 「ZOO」5位・伊坂幸太郎 「チルドレン」6位・菅浩江 「歌の翼に ピアノ教室は謎だらけ」7位・大倉崇裕 「白戸修の事件簿」8位・伊坂幸太郎 「魔王」9位・奥田英朗 「イン・ザ・プール」10位・伊坂幸太郎 「死神の精度」 <下半期>1位・恩田陸 「光の帝国 常野物語」2位・加納朋子 「てるてるあした」3位・京極夏彦 「どすこい。」4位・乙一 「失はれる物語」5位・菅浩江 「永遠の森 博物館惑星」6位・京極夏彦 「今昔続百鬼―雲」7位・京極夏彦 「百器徒然袋―雨」8位・森奈津子 「西城秀樹のおかげです」9位・菅浩江 「五人姉妹」10位・光原百合 「時計を忘れて森へいこう」では、年間ランキングの発表です! 10位・菅浩江 「歌の翼に ピアノ教室は謎だらけ」今年3作読んだ菅さんの作品は全て傑作で上位にランクインしましたが、その中で最もお気に入りなのが今作ですね。テーマは少し重めですが、ミステリとしても人間ドラマとしても良く出来ていると思います。 9位・伊坂幸太郎 「チルドレン」全編に渡って伊坂さんらしさが溢れた短編集ですが、その中でも我が道を行く陣内が素晴らしいですwいずれWOWOWで放送されたドラマ版も観てみたいですね~。 8位・乙一 「失はれる物語」角川スニーカー文庫刊の乙一作品のベスト版という感じです。前に読んでいても再読で新たな発見があるだけでなく、オマケも多彩なのが嬉しいですね。何度も書きますが、後書きと「失踪HOLIDAY」が収録されていれば1位も夢でなかったですw 7位・恩田陸 「象と耳鳴り」今から考えると少し珍しいミステリ色の強い恩田作品。真相に辿り着くまでの緻密な論理性が素晴らしいですし、ファンにはお馴染みの関根一家の活躍が多いのも良かったです。また、こういう短編集が読んでみたいですね。 6位・伊坂幸太郎 「終末のフール」最初の狂乱が去り、終末への弛緩した雰囲気が漂うタイミングに仙台の団地を舞台にするという伊坂さんならではの設定を最大限に活かしています。設定上、ノンシリーズなのが惜しい位のキャラが多数出ております。 5位・乙一 「ZOO」今回、最もジャンプアップした作品ですが、これは満足度の高い映画版を観た影響が強いです。乙一さんの多彩な作風が最も滲み出た作品ですが、世に言う黒乙一が苦手な人には少し辛いかもしれないですねw 4位・京極夏彦 「どすこい。」読む前は、ここまで上位に持って来るとは全く想像していなかった伏兵ですw何度も書きますが、難解さを理由に京極さんを敬遠している方に是非とも読んで欲しいですね。この馬鹿馬鹿しさにドタバタ具合は並大抵ではないですよwwパロディ作品ですが、元ネタを知らなくても全くの別物になっていて平気なのも好感が持てますw 3位・加納朋子 「てるてるあした」全く期待を裏切らない「ささらさや」の続編ですが、こちらは前作を読んでいる方が楽しめますね。このシリーズは両作品ともラストで泣かされてしまいましたが、いや本当に早い内に読めて良かったです。 2位・恩田陸 「光の帝国 常野物語」「常野」シリーズ開幕という色合いが濃いですが、今作に収録された数編の連作だけでも十二分に満足出来てしまいますよ。連作の描き方や物語の持って行き方がとにかく巧いと思います。当然、来年は続編を読むことが目標ですw 1位・加納朋子 「ささらさや」もう今年で加納さんは殿堂入りで良いと思える位に「てるてる~」と併せて至高の読書体験が出来ましたw完全にツボにはまったと言うか、今シリーズで加納さんが描いたキャラや台詞、物語と全てがお気に入りです。という訳で、今年は完全に加納さんに魅了された年でしたねw全体的に長編部門同様に波乱は少なかったですが、去年は見事にベスト10に入った作家さんが10人とばらけたのに対し、今回は重なる場合が多くて6人となってしまったのは我ながら意外でした。とはいえ、ベスト10に入った作家さんも入らなかった作家さんも短編好きには堪らない作品を読ませてくれるので大好きですよww以上で2006年のMYベスト10は終わりです。来年も同じ様にランキングが作れる様に読書に勤しんで好みにあった作品を見つけたいものですね。最後までお付き合い下さり、ありがとうございました!
2006年12月09日
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傷ついた少年少女たちは、戦わないかたちで、自分たちの大切なものを守ることにした…。いまの社会を生きがたいと感じている若い人たちに語りかける長編小説。ランキングに関わっている間に感想を書いていない作品が溜まっているので、今日は天童荒太さんの「包帯クラブ」についてです。天童さんは「永遠の仔」で有名な方というのは知っていたものの今作で初読みでした。なので、どんな作風が主流なのか全く物差しがないのですが、非常に綺麗な青春小説という感じでしょうか。ある切っ掛けで傷ついた出来事の起こった場所に包帯を巻く事に少なくない癒しを見出した高校生の男女がHPで以来を募って包帯を巻く活動をして・・・という話ですが、少し短めな事もあってスラスラと最後まで読めてしまいます。当人にしか分からない傷に対し、包帯を巻くという行動的には直接的な手段を取る事で癒しに繋がるという発想が秀逸ですね。あと、登場人物も思春期の少年少女を等身大で描いており、ニックネームで呼び合うので親しみ易いです。それに主人公達が好んで使う各地の方言が非常に面白かったですねw幕間に様々な視点で成長した登場人物の近況報告が挟まるので後日談が不足してという問題が無いのが良いのですが、逆に成長した後の話も物語として読んでみたくなりましたw自分は傷を負った側なのか誰かに負わしたのか考えさせられますし、短いながら込められたメッセージ性は深いと思います。社会問題が噴出する現代だから描かれ、読まれるべき作品なのでしょうか。いずれ他の作品も手に取ってみようかと思います。
2006年12月08日
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先日の下半期ランキングに続いて2006年に読んだ本の年間ランキングを発表したいと思います。今年も去年同様に「ベスト10」で終わらせたいと思うので悩みに悩みましたが、自分としては納得の結果になったと思います。今年も基本的に上半期と下半期のランキングをベースとしますが、ランキング作成時と現在で作品への評価が変わっている事が多々あるのを考慮して多少の順位の変動もありますwでは、先に上半期と下半期のベスト10を掲載します。 <上半期>1位・伊坂幸太郎 「砂漠」2位・米澤穂信 「クドリャフカの順番 「十文字」事件」3位・東川篤哉 「交換殺人には向かない夜」4位・連城三紀彦 「人間動物園」5位・東野圭吾 「悪意」6位・米澤穂信 「犬はどこだ」7位・東野圭吾 「容疑者Xの献身」8位・桜庭一樹 「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」9位・恩田陸 「六番目の小夜子」10位・中西智明 「消失!」 <下半期>1位・京極夏彦 「魍魎の匣」2位・恩田陸 「夜のピクニック」3位・山田正紀 「ミステリ・オペラ」4位・麻耶雄嵩 「神様ゲーム」5位・横山秀夫 「クライマーズ・ハイ」6位・宮部みゆき 「模倣犯」7位・山田風太郎 「風来忍法帖」8位・舞城王太郎 「煙か土か食い物」9位・京極夏彦 「絡女婦の理」10位・桜庭一樹 「少女七竃と七人の可愛そうな大人」では、ここから年間ベスト10を発表したいと思います!! 10位・東野圭吾 「悪意」「容疑者X」でタイトルを総なめにした東野さんですが、個人的には「加賀刑事」シリーズの「悪意」の方が好きですw本格ミステリとしての面白さも詰まっているのが嬉しいですね。 9位・宮部みゆき 「模倣犯」嫌でも「屍鬼」を思い出す大作ですが、質・量共に文句なしです。まだ単行本化されていませんが、続編も気になります。 8位・横山秀夫 「クライマーズ・ハイ」今年初読みの作家さんの中で最も惹き付けられましたwここまで好みに合うと思いませんでしたが、ここまで格好良い人間を描かれては脱帽です。 7位・東川篤哉 「交換殺人には向かない夜」ミステリとしてまんまと騙されたというだけでなく、シリーズを重ねる毎に愛着が沸いているのでこの順位。現在、ユーモア・ミステリを書かせたら右に出る人はいないでしょう。 6位・山田正紀 「ミステリ・オペラ」本格ミステリの総決算的な大作。山田正紀さんの作風の多彩さは驚嘆に値しますが、未読作が多いので来年は頑張って読みますw 5位・麻耶雄嵩 「神様ゲーム」東川さんがユーモア・ミステリの代表なら麻耶さんはブラックユーモア・ミステリの代表でしょうww子供の読者も多いミステリーランドでも堂々と我が道を行くのですから大好きですww 4位・米澤穂信 「クドリャフカの順番 「十文字」事件」「古典部」シリーズの集大成的と言える文化祭を描いた傑作。語り手が古典部の4人というのが良いですし、次々に起こる事件もユニークで青春小説としても素晴らしいです。 3位・伊坂幸太郎 「砂漠」こちらも青春小説の傑作で、どこまでも伊坂さんらしいキャラや台詞が光ります。近年の伊坂作品には珍しく、ミステリとしての仕掛けもあったのが好印象でした。そろそろ新作が出てくれないかな。 2位・恩田陸 「夜のピクニック」今年から本格的に読み始め宮城県出身ということもあって大好きな恩田さんですが、その作品の中でもぶっちぎって好きですw設定の巧さを十二分に活かした物語展開には最後まで引き込まれます。 1位・京極夏彦 「魍魎の匣」やっと読んだ「京極堂」シリーズですが、年内に最新作に追い付けて本当に良かったwシリーズ中でも何もかも巧く作用したのが今作だと思いますし、私にとっては非の打ち所がない大傑作と言えます。という訳で、今年のMYベスト長編作品は京極夏彦さんの「魍魎の匣」に決定しました。若干の順位入れ替えがありましたが、思いの外に順当な結果になったのが我ながら意外でしたwそれにしても上位に並ぶ青春小説の多さに唖然としますが、本格ミステリで青春小説の要素があると大いに評価してしまうようです(「夜の~」は少し違いますが)つまり有栖川さんの「学生アリス」や西澤さんの「タックシリーズ」の新作が出れば上位は間違いないという事ですねww来年は、ランキングに両シリーズの最新作を並べたいものです・・・。近い内に短編部門のランキングも作成して発表したいと思います~。
2006年12月07日
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年末と言えばランキング本の季節という事で、探偵小説研究会が編著している「2007本格ミステリベスト10」が注文していた楽天ブックスから届きましたw何で楽天ブックス?という感じですが、前々から登録している某アンケートサイトが楽天リサーチに統合され、貯まっていたポイントが楽天に移行されたから使ったという事でした。ちなみに、他に注文したのは「もやしもん」の4巻ですwさてさて、今年の本格ミステリベスト10は10周年記念号という事で今年のランキングに加え、96~05の10年分のオールベスト・ランキングも収録された豪華版。読み終わり本としては、今年分で13作、オールベスト分で20作と先ず先ずですが、オールベストのベスト10を全て読んでいた事には驚きましたw今年のランキングは本命不在と思っていましたが、1位の作品を買い始め3年目で初めて読んでいたものの意外な結果に感じました。あと、躍進した印象のある道尾さんは、きっちりランキングに反映されていますし、インタヴューも収録されています。私がネット投票で投票したのは以下の作品で、カッコ内は投票結果です。 <今年分>1位・夏期限定トロピカルパフェ事件(4位)2位・銃とチョコレート(10位)3位・顔のない敵(圏外)4位・殺意は必ず三度ある(20位)5位・骸の爪(4位)実際のランキングでは上位だった「顔のない敵」が圏外なのは意外でしたが、地味に1位の作品も圏外なのですねwこういう差異は面白いです。 <オールベスト>1位・山田正紀 「ミステリ・オペラ」(16位)2位・麻耶雄嵩 「鴉」(6位)3位・倉知淳 「星降り山荘の殺人」(4位)4位・乙一 「GOTHリストカット事件」(圏外)5位・東野圭吾 「どちらかが彼女を殺した」(圏外)こちらはネット投票でも実際のランキングでも麻耶さんの作品が多数入っていたのが嬉しかったですね~。皆、麻耶さんが大好きなのですねwwちなみに、今年も私のコメントが掲載されていましたw
2006年12月06日
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「殺してやろう」「死のうかな」「殺したよ」「殺されて仕舞いました」「俺は人殺しなんだ」「死んだのか」「──自首してください」「死ねばお終いなのだ」「ひと ごろしは報いを受けねばならない」昭和二十八年夏。江戸川、大磯、平塚と連鎖するかのように毒殺死体が続々と。警察も手を拱く中、ついにあの男が登場する! 「邪なことをすると──死ぬよ」京極夏彦さんの「邪魅の雫」を読み終わりました。日曜日の夜中から読み始め、昨日の夜中に読み終わったので今回は正味2日でしょうか。「京極堂」シリーズ最新作ですが、シリーズ最高傑作とは言えないまでも期待以上に楽しめました。相変わらず読み易い文章で一気に読めたのですが、今回は構成の都合上とはいえ章の区切りが普段よりも多く、そういう意味では読み難かったと言えます。前作が極端に少なかった事もあって妙に多く感じましたが、謎解きは最終章で延々と描かれているのが嬉しいですねw各地で発生する連続毒殺事件を軸に短期間で次から次へと人が死んで行くのが少し意外でした。どこで事件が繋がっているのか不透明で、かなり混沌としているのですが、誰が事件の中心にいるというのは比較的早い段階で分かりました。なので今作で最も驚いたのは、冒頭で「殺してやろう」という独白の後に石井警部が登場し、その対象は石井さんか!?と思った点でしょうかw結局、全然そんな事はなかったのですがw主要キャラの活躍は少なめでしたが、意外な事に関君の活躍が光ります。まさか榎木津に詰め寄り、対等に接する姿が読めるとは思いませんでしたよwその榎木津は登場シーンが少なく、榎木津節は健在なものの事件の中心にいる為に物悲しい印象がありますが、あまりにも叙情的なラストは絶妙でした。同じく出番が少ない京極堂ですが、抑え目な分だけ語りの部分も分かり易く、特に書評に対する意見は秀逸です(今年、一部を賑わせた某論争へのアンチテーゼにも読めますがw)あと、憑物落しに登場したシーンは前後の展開を含めて無茶苦茶格好良く感じましたw残念だったのは、木場修で前作に続いて完全な脇役になっていたので次作での復活に期待。その代わりに頑張ったのが青木で山下とのコンビは絶妙の取り合わせでした。石井も山下も初登場時は嫌なキャラだったのにその後の活躍は目覚しく、このシリーズの裏の読み所とも言えますねw本格ミステリで馴染みの馬鹿で融通が利かなくて存在感が希薄な警察関係者は誰でも描けますが、こういう警察の姿を描くのは難しいと思います。あと、軽薄なキャラで通っていた益田の語りも効果的で巧い具合に掘り下げに成功していますし、人知れぬ悩みに対して榎木津からアドバイス(?)されるシーンはかなり好きです。少し残念に感じたのは、良い味出していた公安の郷嶋で意外に活躍の場が少なかったので再登場して欲しいですね。ともかく、主要キャラの出番が少なくとも脇役で十二分にカバーし、更にシリーズの魅力を引き出しているという感じで京極さんの底力を感じました。巻末の作品一覧によると次回作は「鵺の碑」というタイトルになるみたいですが、今度は刊行されたらすぐに読みたいですねww最後に勝手な想像ですが、このシリーズ「塗仏の宴」で一つの頂点に達して「陰摩羅鬼の瑕」から再スタートという感じで読んでいるのですが「陰摩羅鬼の瑕」と「姑獲鳥の夏」は鳥で「邪魅の雫」と「魍魎の匣」は「邪魅は魑魅の類なり」と表紙にも書いているので対応している気がします。前者は関君がメインの語り手、後者は主要キャラの一種の恋愛という点で共通しますい、強引に考えると12作目に次の大きな転換期が来るのでしょうか??今作でも名前が何度か登場する大物もいますし、シリーズの今後がどうなって行くか興味は尽きませんね。
2006年12月06日
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無名のマラソン選手・田村健一の長男が誘拐され、奇妙な脅迫状が届いた。金銭の要求はいっさいない。警視庁捜査一課特殊犯罪捜査一係の喜多川警部は推理を重ねるのだが決め手が見つからない。犯人の目的はいったい何なのか?子供の命は!?無情にもレースは進む―。焦る捜査陣をあざ笑うかのように、奇妙な誘拐事件はますます不可解な様相を見せはじめる…。奇才・倉阪鬼一郎が満を持して放つ本格推理。 少し前ですが、倉阪鬼一郎さんの「42.195 すべては始めから不可能だった」を読みました。今作はタイトル通りにマラソンを題材としたミステリですが、鳥飼さんの「激走福岡国際マラソン」とはまた趣が違って楽しめました。面白いのは、マラソンに合わせて章が42に分かれているだけでなく、給水ポイントと称して幕間に作者が登場して読者へのヒントを出してくれる点ですね。事件としては、発端となる奇妙な誘拐事件と不可解な要求が興味を引きます。それだけでなく、読み進める毎に想像していた展開と懸け離れて行き飽きさせませんが、更に引き離すとばかりに用意された真相は、もうやってくれたという感じで嬉しくて仕方がなかったですww何よりも明かし方が絶妙で、おいおい急にどこに行くんだと笑ってしまいましたwかなりのバカミスだと思いますが、純然たるフェアな伏線が張っているので「有り」だと思いますし、大好きな某作品とタイプ的に似ていたのも好感が持てました。巧いのは意外に穴の多い誘拐事件の真相があるからこそオチが活きて来るという事ですね。それなりに読後感も良いですし、あらゆる意味で倉阪鬼一郎さんらしいミステリなのかなと思いました。折角なので他の作品も読んでみたいですね。
2006年12月05日
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やっとこさ短編部門のランキングも決めました。短編好きなので短編を選ぶ方が苦労しますが、今回も例には漏れず非常に苦しみましたwでは、ベスト20の発表です! 20位・南條範夫 「駿河城御前試合」漫画としては今年最大のサプライズだった「シグルイ」の原作。正直、あまりにもクレイジーな漫画版を読むと原作は真っ当に感じてしまうのですが、よく11戦も描いたと感心してしまいますw 19位・貫井徳郎 「被害者は誰?」コミカルに本格ミステリが楽しめるのが良いですし、出し惜しみないアイディアも好印象です。貫井さんの作品は、来年はもっと読みたいですね。 18位・畠中恵 「ぬしさまへ」やっと読んだ「しゃばけ」シリーズ。短編集になって世界観が広がっているので次作以降への期待は高いです。 17位・加納朋子 「スペース」こちらは久々の「駒子」シリーズ最新作。2部構成で加納さんの良さが十分に発揮されていますね。 16位・三雲岳斗 「旧宮殿にて」レオナルド・ダ・ヴィンチが探偵という変り種ですが、かなり本格ミステリとしてのレベルが高い傑作です。特に「二つの鍵」の論理性は秀逸。 15位・横山秀夫 「顔 FACE」「陰の季節」のスピンオフ的作品でバラエティに富んでいますね。短編の名手と言われるだけあって満足度は高いです。 14位・北森鴻 「共犯マジック」凝りに凝った連作作品で、こういう作品は大好きですwノンシリーズでも十二分に楽しめました。 13位・泡坂妻夫 「煙の殺意」泡坂さんらしい技巧溢れる短編揃いで贅沢です。表題作の真相には驚かされましたよ。 12位・山口雅也 「キッド・ピストルズの妄想」久々読んだ「キッド・ピストルズ」シリーズは傑作中編3本が収録された大当たりでした。山口さんの描く、パラレル英国は本当に魅力的な舞台だと思います。 11位・田中啓文 「銀河帝国の弘法も筆の誤り」あまりにも馬鹿馬鹿しい真相が堪らないですが、きっちりSFやっているのが凄いwwこういう作品は、また読んでみたいですね~。 10位・光原百合 「時計を忘れて森へいこう」自然色豊かなミステリ。念願の文庫版で読みましたが、期待を全く裏切らない傑作ですね。 9位・菅浩江 「五人姉妹」SF短編集ですが、現代的な題材を使って描いているのが印象的です。菅さんの作品は、素材の良さを最大限に引き出しているという感じでしょうか。 8位・森奈津子 「西城秀樹のおかげです」完全に好き嫌いは分かれるでしょうが、私は爆笑しましたww独特の世界観や感性、テンポの良い会話は絶品です。 7位・京極夏彦 「百器徒然袋―雨」「京極堂」シリーズの名物キャラ・榎木津が主役の短編集。基本的にユーモア路線で本編との落差が良いですし、続々と登場する脇役キャラが期待通りの良い味出していますね。 6位・京極夏彦 「今昔続百鬼―雲」こちらも「京極堂」シリーズと関係が深い多々良先生が主役ですが、妖怪馬鹿の生き様が素晴らしいですw本編からの出張キャラも登場する最終話のラストは名シーンですね。巧過ぎです。 5位・菅浩江 「永遠の森 博物館惑星」未来の博物館を舞台とした連作作品。読み進めると少しずつ違和感を感じますが、それを昇華する最終話が光ります。 4位・乙一 「失はれる物語」角川スニーカー文庫の短編集3作から選りすぐりの短編を集め、更に文庫化でオマケまで付いた豪華版です。再読でも問題なく楽しめますが、大好きな「失踪HOLIDAY」とお馴染みのあとがきが無いのが残念。 3位・京極夏彦 「どすこい。」京極夏彦は難解で・・・という方に読んで欲しい作品ですねww名作のパロディをデブ尽くしで描いてしまう辺りが凄いですが、何よりも面白いのは突っ込み満載の会話シーンでしょうw 2位・加納朋子 「てるてるあした」上半期1位の「ささらさや」の続編ですが、今作も素晴らしかったです。前作から引き続いて登場してくれるキャラも良いですし、今作もすっかり感情移入して読んでしまいました。またラストでは泣かされましたよ・・・・。 1位・恩田陸 「光の帝国 常野物語」不思議な力を持つ常野一族を軸にしたSF的設定の連作作品。何よりも凄いのが数編の中で複数の物語を進行させ綺麗なラストへ着地させたかと思えば、全く解決しない話もあり、導入部としても1つの物語としても文句なしに楽しめる点だと思います。続編を読むのが本当に楽しみですよ。以上が下半期の短編ランキングでした。今回はユーモラスな作品を多数選びましたが、どの作品も素直に笑える作品ばかりなのでお薦めですよwこれで長編・短編共に出揃ったので、次は年間のランキングを作ろうかと思います。以下、上半期の上位作品は以下の10作品となっています。 10位・伊坂幸太郎 「死神の精度」 9位・奥田英朗 「イン・ザ・プール」 8位・伊坂幸太郎 「魔王」 7位・大倉崇裕 「白戸修の事件簿」 6位・菅浩江 「歌の翼に ピアノ教室は謎だらけ」 5位・伊坂幸太郎 「チルドレン」 4位・乙一 「ZOO(1・2)」 3位・恩田陸 「象と耳鳴り」 2位・伊坂幸太郎 「終末のフール」 1位・加納朋子 「ささらさや」
2006年12月04日
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日曜日ですが今日は朝から仕事があり、そのお陰で早起きするので「仮面ライダーカブト」も久々に観れました。ただ、2ヶ月ぶり位だったので内容には付いて行けませんでしたが、相変わらず面白いですねw最終回が近いからかラスボスっぽい敵も出ており、残りは全部観たいのですが・・・。夕方に仕事から解放され、そのまま古本屋へ。あまり期待せずに行ったのですが、なんと本棚ではなく補充用の台で京極夏彦さんの「邪魅の雫」を発見し、本棚に並べられる前に抜いてきましたw刊行から2ヶ月以上経ってやっと購入という事になりますねw困ったのは、その後に何軒か古本屋に行きながら「邪魅の雫」が気になり過ぎて購買意欲が減退していた点ですwwという訳で、家に帰って早速読書・・・と行きたかったのですが、早起きが祟ったのか眠くて仕方ないので爆睡し、先程やっと起きましたw明日は休みなので、これから少し読もうかと思います。
2006年12月03日
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雪に日和って買物を断念したので、頭からJリーグの最終戦を観戦。対戦カードは1位・浦和レッズー2位・ガンバ大阪と優勝の行方が掛かった事実上の優勝決定戦ながらレッズが0-3で負けなければ優勝決定と圧倒的有利な状況でした。私はJリーグ創設時から何故かレッズファンなのでレッズの優勝を期待していましたが、ガンバも嫌いなチームではないだけに心中複雑でしたが、思いの他に早くガンバが先制したので一気にヒートアップ。レッズが逆転してからは優勝の行方は見えてしまいましたが、それでも試合としての面白さは十分にあって楽しめました。結局、レッズが3-2で勝利してワシントンも得点王になれましたし、レッズファンとしては文句なしの結果ですね。やはり1年間を戦って争うリーグ優勝だけにカップ戦優勝よりも感動は大きく、セレモニーは泣けました・・・。この時点で意気揚々と出かける選択もあったのですが、外を見ると吹雪いていたので完全断念。読書しながら時間を潰してフィギュアのNHK杯、K-1と梯子しましたwフィギュアは日本人が上位独占と圧倒的な強さを見せ付けていましたが、それにしても浅田真央の199点台って・・・。女子歴代最高得点らしいですが、この人はミスしないと点数としても完璧に近いのですね(汗)GPファイナルも楽しみですね。K-1はシュルトが連覇と妥当な結果になったので驚きは少なかったものの引退のホースト、リザーバーから成り上がりのアーツとベテランが熱かったです。ただ、カラエフ以外は30代という全体的な高齢化は気になりますね。来年は若くて長くK-1で戦う選手が出て欲しいですが、難しいでしょうか。という訳で、スポーツ観戦漬けの休日を家で過ごしてしまいましたw朝から仕事なので夕方になりますが、明日は出かけたいですね!でも予報では真冬日で雪ww
2006年12月02日
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早々と下半期ランキングの長編部門を発表したいと思います。今日は休日だったので買物をしに行く予定だったのですが、流石は札幌で最高気温0℃で降雪確率50パーセントとアホみたいに寒いので今日は家にいる事にしましたw早速ですが、今回も20位から発表です♪w 20位・舞城王太郎 「阿修羅ガール」舞城さんは独特の文体と疾走感がお気に入りですが、今作の展開は衝撃的でしたw地味に他の作品と少しリンクしているのも面白いですね。 19位・小川洋子 「博士の愛した数式」本屋大賞受賞作に外れなしの傑作。映画版も観てみたいです。 18位・伊坂幸太郎 「陽気なギャングの日常と襲撃」伊坂作品唯一の続編ですが、伊坂節は健在ですね。こちらも映画版、早く観なければ! 17位・乙一 「銃とチョコレート」待望の乙一さんの新作はミステリーランドでした。相変わらずの捻くれ具合が良い感じですw 16位・恩田陸 「ねじの回転」幅広い作風を誇る恩田さんならではのSF作品。二・二六事件を題材にしているのも絶妙です。 15位・山田風太郎 「魔界転生」今年大いに読ませて頂いた山風先生の不朽の大傑作。序盤の転生シーンが圧巻です。 14位・恩田陸 「上と外」薄いので全6冊を1日1冊のペースで読んでみましたが、先が気になって仕方なかったですね~。でも、この読み方をして楽しかったと思いますw 13位・加納朋子 「コッペリア」短編の名手・加納さんは初長編作品でも見事でした。物語を楽しめただけでなく、綺麗に騙されて満足ですw 12位・筒井康隆 「ロートレック荘事件」おそらく今年読んだミステリで1,2を争う位に驚愕した作品。アイディアの活かし方が素晴らしいですよ。 11位・京極夏彦 「狂骨の夢」今年大いに読んだ「京極堂」シリーズの1作。期待を裏切らない結末と見事な解決は絶品ですね。 10位・桜庭一樹 「少女七竃と七人の可愛そうな大人」これは冒頭の巧さで勝った様なものでしょうw作風が大好きですし、今後が非常に楽しみな作家さんです。 9位・京極夏彦 「絡女婦の理」京極作品屈指の分厚さですが、あっという間に読めてしまうのは流石。冒頭のシーンへ繋がるラストも美しいです。 8位・舞城王太郎 「煙か土か食い物」これがデビュー作で書けるのですから凄いですよw既存のミステリに飽き足らない人にお薦め。 7位・山田風太郎 「風来忍法帖」大傑作「甲賀忍法帖」に次いで好きな作品です。最大限にキャラの個性を引き出していると思います。 6位・宮部みゆき 「模倣犯」噂の超大作は文句なしの傑作でした。加害者・被害者の両視点で「犯罪」を徹底的に描いています。来年は宮部作品をもっと読みますw 5位・横山秀夫 「クライマーズ・ハイ」思いの外に気に入った横山作品の中でも最高峰といえる作品。篩に掛けられながらも真実の報道を目指す男達が格好良過ぎですよw 4位・麻耶雄嵩 「神様ゲーム」我慢出来ずに図書館で読んだので唯一手元にない作品ですが、ミステリーランドで「これ」を書けるのは麻耶さんだけでしょうwwなんだかんだで全作品読んでいますし、私にとって非常に好みに合う作家さんです。今年出るはずだった新作、来年は読めると良いのですがw 3位・山田正紀 「ミステリ・オペラ」質・量共に文句なしの本格ミステリの大傑作。ここまで道具立てを揃え、不可能犯罪のオンパレードを描きながら物語が全く破綻していません。三部作完結編の刊行が待ち遠しいです。 2位・恩田陸 「夜のピクニック」映画化のお陰で早々と文庫化されたのは幸運でした。夜通し歩いて喋るという基本設定で、ここまで物語を構築してしまう恩田さんの手腕には脱帽です。本当に小説を書くのが巧い作家さんだと思います。 1位・京極夏彦 「魍魎の匣」全てが見事過ぎる位に決まっている京極作品の中で最も好きな作品。興味を惹かれる物語展開、唖然とする真相と非の打ち所がないです。主要キャラ4人組も一刀両断に解決する京極堂、相変わらず右往左往の関口、関君との兼ね合いが最高の榎木津、主役級の活躍をみせてくれる木場修と際立った個性が良い方向に発揮されています。以上、下半期の長編ランキングの結果でした。毎回悩みますが、今回は特に1,2位を決めるのに苦労しました・・・。今回こそ同時1位にしようかとも思いましたが、1回やってしまうと毎回やってしまいそうで結局は甲乙付けましたwともかく、今回のランキングの上位10作品と上半期の上位10作品を併せた20作品から今年のベスト10を決めようかと思います。ちなみに上半期の上位作品は以下の10作品となっております。 1位・伊坂幸太郎 「砂漠」 2位・米澤穂信 「クドリャフカの順番 「十文字」事件」 3位・東川篤哉 「交換殺人には向かない夜」 4位・連城三紀彦 「人間動物園」 5位・東野圭吾 「悪意」 6位・米澤穂信 「犬はどこだ」 7位・東野圭吾 「容疑者Xの献身」 8位・桜庭一樹 「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」 9位・恩田陸 「六番目の小夜子」10位・中西智明 「消失!」
2006年12月02日
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今年も最終月に突入し、毎年恒例の年間ベスト10を作ってみようと思います。その前に6月から11月までの下半期に読んだ作品を対象にしたベスト10を選びたいのですが、今回もまた苦労しそうなラインナップですねwとりあえず、長編・短編の候補作20作品を発表したいと思います。 <長編部門> 2006年6月読み終わり・伊坂幸太郎 「陽気なギャングの日常と襲撃」・乙一 「銃とチョコレート」・京極夏彦 「魍魎の匣」 2006年7月読み終わり・京極夏彦 「狂骨の夢」 2006年8月読み終わり・恩田陸 「上と外」・京極夏彦 「絡女婦の理」・桜庭一樹 「少女七竃と七人の可愛そうな大人」・麻耶雄嵩 「神様ゲーム」・山田風太郎 「風来忍法帖」・山田風太郎 「魔界転生」 2006年9月読み終わり・小川洋子 「博士の愛した数式」・舞城王太郎 「煙か土か食い物」・山田正紀 「ミステリ・オペラ」 2006年10月読み終わり・恩田陸 「ねじの回転」・恩田陸 「夜のピクニック」・筒井康隆 「ロートレック荘事」・舞城王太郎 「阿修羅ガール」 2006年11月読み終わり・加納朋子 「コッペリア」・宮部みゆき 「模倣犯」・横山秀夫 「クライマーズ・ハイ」今年大量に読んだ恩田・京極・山風作品から順当に選んでいった結果こうなりました。予想外に楽しめた舞城・横山作品が台風の目でしょうか。 <短編部門> 2006年6月読み終わり・加納朋子 「てるてるあした」・北森鴻 「共犯マジック」・三雲岳斗 「旧宮殿にて」 2006年7月読み終わり・加納朋子 「スペース」・京極夏彦 「百器徒然袋―雨」 2006年8月読み終わり・南條範夫 「駿河城御前試合」・貫井徳郎 「被害者は誰?」・森奈津子 「西城秀樹のおかげです」 2006年9月読み終わり・菅浩江 「永遠の森 博物館惑星」・菅浩江 「五人姉妹」・田中啓文 「銀河帝国の弘法も筆の誤り」・光原百合 「時計を忘れて森へいこう」 2006年10月読み終わり・泡坂妻夫 「煙の殺意」・乙一 「失はれる物語」・京極夏彦 「どすこい。」・京極夏彦 「今昔続百鬼ー雲」・山口雅也 「キッド・ピストルズの妄想」 2006年11月読み終わり・恩田陸 「光の帝国 常野物語」・畠中恵 「ぬしさまへ」・横山秀夫 「顔 FACE」毎回、長編作品以上に悩む短編は今回も粒揃いですね。常連が名を連ねる中、田中啓文・森奈津子の存在が我ながら不気味ですwwという訳で、それぞれ候補作を選んでみました。ここからの下半期ランキング、年間ランキングの作成は楽しみであり、泣く泣く外す作品が出た時の悩みは非常に深そうですねwでは、近日中の発表をお楽しみに!以下、この時点で泣く泣く外した作品のリストです。 <長編作品>・恩田陸 「Q&A」・恩田陸 「黒と茶の幻想」・海堂尊 「チーム・バチスタの栄光」・京極夏彦 「姑獲鳥の夏」 ・京極夏彦 「鉄鼠の檻」・桜庭一樹 「ブルースカイ」・城平京 「名探偵に薔薇を」・鳥飼否宇 「激走福岡国際マラソン 42.195キロの謎」・西澤保彦 「神のロジック人間のマジック」・畠中恵 「しゃばけ」・舞城王太郎 「世界は密室でできている。」・道尾秀介 「骸の爪」・山田風太郎 「柳生忍法帖」・山田正紀 「神狩り」・横山秀夫 「半落ち」・若竹七海 「猫島ハウスの騒動」 <短編作品>・泡坂妻夫 「ヨギ・ガンジーの妖術」・石持浅海 「顔のない敵」・奥田英朗 「マドンナ」・霞流一 「首断ち六地蔵」・北村薫 「紙魚家崩壊 九つの謎」・北森鴻 「触身仏」・京極夏彦 「百器徒然袋―風」・田中啓文 「蹴りたい田中」・田中啓文 「ハナシがちがう!―笑酔亭梅寿謎解噺」・森博嗣 「堕ちていく僕たち」・山田風太郎 「奇想小説集」・横山秀夫 「陰の季節」
2006年12月01日
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珍しく「めざましテレビ」を観ていたのですが、芸能のコーナーでデスノートの劇場の3作目が2008年公開予定と紹介されていました。まだ2作目を観ていないので続編とも何とも言えないですが、主演は松山ケンイチさんでLが主役になるみたいですね。西尾維新さんのノベライズみたいな外伝的な作品になるのか少し気になりますが、嫌でも続報は耳に入ってきそうですねwでも、そうすると自然とネタバレも聴いてしまうのでは??最近、映画関係のニュースで驚かされる事が多く、乙一さんが押井守さんの娘さんと結婚したと「暗いところで待ち合わせ」の記者会見で飛び出したのには素直に驚きましたwあと、劇場版「姑獲鳥の夏」の監督や「ウルトラマン」シリーズの演出で有名な実相寺昭雄さんが亡くなったのは非常に残念でした・・・。ともかく、早起きは三文の何とやらで面白いニュースを知って眠気が飛びましたよw
2006年12月01日
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