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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2014.10.10
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 マニュアル的なことなんて、一切書いていません。
 書いてあるのは「自分のことは自分で考えるしかない」ということだけです。
 あとは、著者自身のことや、世間のこと。

 それでも、どんどん読み進めてしまいます。
 それは、本著が、とてもリズムやテンポが良い文章で、読みやすいから。
 ここまで、気持ちよく読むことができる本は、なかなかないでしょう。
 お手本にしたくなるような筆力です。

   ***


  1.仕事(当然)、2.給料(当然)、3.目標意識、4.仕事仲間との会話・つきあい。
  5.定期券、6.不自由(拘束時間)、7.仕事上の人脈、8.名刺。
  ほかに仕事にまつわるものとしては、9.達成感、10.評価、11.仕事上での空虚感、
  12.部下や上司から名前を呼ばれること、13.自負感、
  14.スケジュール手帳(手帳)などなど。
  ようするに、あなたはいまや何者でもないのである。
  なんの肩書きもないただのおじさんになってしまったのだ。(p.29)

この辺りは、「そうなんだろうな」と普通に読み進めたのですが、

  ところが退職してわかったことは、たしかに毎日楽ではあるが、
  これといってとくにどうということはないということだった。
  毎日が日曜日は、思ったほど、心弾むようなことではないのである。

  恋愛感情が冷めていくのとおなじである。(p.31)

「毎日毎日じゃ、そうなっても不思議はないかな」と思ってしまい、

  そもそも「好きな時間に起きて、好きなものを食べて、好きなところに行って、
  好きなことをして、好きな時間に寝る」というのがただの観念であり、
  なんの実態もなかったのである。(中略)

  ということだけが退職後の実態である。(p.35)

「そうか、起きる時間と寝る時間を、自分で決めることが出来るだけなんだ」と気付かされ、

  そして、その残った自分ひとりの時間がこれまた長い。
  夢中になっているときの一時間はあっという間だが、
  暇をつぶすための一時間は中々過ぎて行かないのである。
  なにをしても、やっぱり残ってしまうひとりの時間。
  こいつをどうするか。
  こんな室内でゴロゴロしているだけではだめだと屋外に出たはずなのに、
  結局また室内に戻ってきてしまうのだ。
  外に出れば出たで、電車に乗るにも喫茶店に入るにも、
  美術館や展覧会や映画に行くにも、安い昼食をとるにも金がかかる。
  自由とはじつに金のかかる代物である。(p.111)

「そうですよね。結局何をするにも、お金がかかりますもんね」と納得するしかなく、

  つまらないことだが、三日間絶食をしてみた。
  食は生活の句読点であり、それが失われると一日はのっぺらぼうの時間になる。
  それが失われると生活における楽しさの大半が失われる、ということに気づいた。(p.164)

「それでも、食べることだけは止められない」と思い至る。
そして最後は、

  わたしが死んでも、たったひとつの命が消えて行くだけのことである。
  大したことではない。
  わたしにとっては大したことだろうが、世界にとってはまったく大したことではない。
  この世はつねに生きている者たちのものである。(p.230)

   ***

著者の 村上春樹 さんと 村上龍 さんに抱く思いには、
「そうですよね!」と、思わず共感しました。
有川浩 さんに対する突っ込みも「なるほど!」と頷きました。
もちろん、上野千鶴子さんへの数々のお言葉も。





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Last updated  2014.10.10 19:19:15 コメントを書く


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