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東京琉球館で4月18日の午後6時から「新型コロナウイルスは世界に何をもたらすか」というテーマで話します。予約制とのことですので興味のある方は事前に下記まで連絡してください。東京琉球館住所:東京都豊島区駒込2-17-8電話:03-5974-1333http://dotouch.cocolog-nifty.com/ 今年はアメリカで次期大統領を決める手続が進んでいます。民主党の候補者選びを見ると、前副大統領でウクライナにおける汚職事件で名前の出ているジョー・バイデンが3月に入って支持率が急伸している一方、バーニー・サンダースは失速気味です。 新型コロナウイルスの感染が拡大、それにともなって経済活動が急減速、アメリカに住む大多数の人びとが医療を受けられない現実も明らかになっています。そうした中、巨大企業に優しいバイデンの支持率が伸びているのは興味深い事実だと言えるでしょう。 世界的に人間の移動が規制され、物資の流通が滞り、戒厳令の予行演習に見える政策が打ち出されていますが、こうした政策をアメリカの支配層は1960年代から目論んでいました。 具体的な動きとしては、1968年4月にマーチン・ルーサー/キング牧師が暗殺された直後に起こった大規模な蜂起が引き金になり、アメリカ軍が暴動鎮圧を目的とした2旅団を編成したガーデン・プロット作戦が思い出されます。 こうした動きはその後も続き、本ブログでは繰り返し書いてきたCOGにつながりました。今回のコロナウイルス騒動では日本においても学校が閉鎖され、コンサートやスポーツのようなイベントは中止されたり無観客で実施になり、大都市を封鎖するという話も出てきました。アメリカの国防総省高官は3月20日、ホテル、大学のキャンパス、スポーツ施設などを接収する計画を作成中だと発表したようですが、この計画と日本の動きは合致すると言えるでしょう。 こうした事態を引き起こした新型コロナウイルスがどこで出現したのか、中国なのか、アメリカなのか、あるいはイスラエルなのかという問題も未解決ですが、そのウイルスを妖怪に仕立て、危機感を煽り、人びとを怯えさせ、社会の収容所化を促進しようとしているようにも見えます。 そうした動きを引き起こす一方、新型コロナウイルスの感染拡大はアメリカが窮地に陥った「同盟国」を助けられないどころか、自国の医療体制が貧弱で自国民も助けられない現実を明らかにしています。 その一方でキューバの医療技術が高いことが再確認され、中国やロシアが医師や医療機器を感染拡大国へ派遣している事実を知る人も少なくないでしょう。アメリカへの信頼度は低下しているはずです。 アメリカの支配層は2008年当時と同じように巨大企業や富豪を救済し、大多数の人びとから富を奪って貧困化させる政策を推進する腹づもりでしょうが、その計画が失敗したなら、アメリカの支配システムは崩壊のスピードを上げそうです。 新型コロナウイルスが生み出した状況は強大な私的権力が支配する世界を作り出すのか、私的権力の実態を暴き出して多極化した世界を作り出すのか、その辺のことを考えたいと思います。
2020.03.31
アメリカでCOVID-19(新型コロナウイルス)の感染者数が増えているようだが、増えているのか前から存在するのかは明確でない。同国のCDC(疾病管理センター)によると、今シーズン(2019年から20年)のインフルエンザの患者数は少なくとも3200万人、死者は1万8000人を超えたとされているが、その中にCOVID-19の患者が含まれている可能性もある。はっきりしないのは、COVID-19の検査に力を入れていなかったからだ。 自分たちに都合の悪い事実を調査しないのは日本も同様。東電福島第一原発の事故によって環境中へ放出された放射性物質の情況、その放射性物質が人びとをどの程度汚染したか、その人体への影響がどうなっているか、あるいは水俣病など公害病の実態など、日本の支配システムを動かしてきた「エリート」は調べたがらない。調べなければ数字は出てこず、数字が出てこなければ事実がないことにできるというわけだ。 日本ではHIV(ヒト免疫不全ウイルス)に汚染された血液凝固因子製剤が原因で血友病の患者などがエイズに感染、大きな問題になったことがある。遅くとも1983年の段階で非加熱の血液凝固因子製剤が危険だと専門家の間では認識されていたことから、その責任を問う裁判が1989年に起こされている。 当時の厚生省事情に詳しい人によると、同省の官僚たちは当初、日本でもアメリカと同じように性的な行為による感染が拡大し、その中に血液凝固因子製剤による感染は埋没してしまうと見通していたのだが、見通しとは違った展開になり、官僚は自分たちの責任が問われることを恐れ、慌てたというのだ。この話が正しいかどうかは不明だが、エイズ患者の総数が増えれば薬害エイズは注目されなかっただろう。 COVID-19情況を隠そうとしていたアメリカや日本の政府がここにきて危機感を煽り、人びとを怯えさせている。怯えた人間は操りやすいと考えられているらしく、街のチンピラも治安機関も情報機関もさまざまな手段を使って脅すが、ここにきて同じ手法がとられているように見える。多くの人を脅すために重要な役割を果たしているのがメディアだ。 1960年代から80年にかけてイタリアでは爆弾テロが相次いだ。政府や有力メディアは極左の犯行だと宣伝したが、イタリアの情報機関が手先として使っていたグラディオという秘密組織が実行していたことが後に判明する。 その情報機関は第2次世界大戦後、SIFAR、SID、SISMIと名称を変更しているが、違法活動が発覚したことが変更の理由。秘密組織はNATOに所属しているが、その背後にはアメリカやイギリスの情報機関が存在する。NATOの秘密組織はネットワークを形成、ヨーロッパを米英がコントロールするために使われてきた。 グラディオが爆弾テロを繰り返した目的は、コミュニストが強かったイタリアの左翼を潰して治安システムを充実させる、つまり収容所化を推進することにあった。これは成功したと言えるだろう。 人びとを脅すために「妖怪」を作り出すこともある。オサマ・ビン・ラディンやダーイッシュ(IS、ISIS、ISILなどとも表記)にもそうした側面があったが、最近はCOVID-19(新型コロナウイルス)が使われていると言えるだろう。
2020.03.30
ロシアからイタリアへ3月22日から25日にかけて15機以上の航空機が飛来した。医師180名を含む人びとや医療機器などを運んできたのだ。すでにキューバや中国の医師団がイタリア入りしていると伝えられているが、かなりの量の機器が持ち込まれたのだろう。 ロシアにとって細菌兵器対策は重要。本ブログでも何度か書いているが、アメリカはロシアや中国の周辺に細菌兵器の研究施設を建設してきた。ウクライナ、アゼルバイジャン、アルメニア、カザフスタン、キルギスタン、モルドバ、タジキスタン、ウズベキスタン、ジョージアなどで細菌兵器の施設をアメリカは作ったとされている。さらにアフガニスタン、パキスタン、台湾、フィリピン、韓国、そして日本にもアメリカ国防総省の影響下にある細菌に関する研究施設が存在しているという。 アメリカにとってイタリアは戦略的に重要な位置にある。地中海周辺(ヨーロッパ南部、トルコ、シリア、パレスチナ、北アフリカなど)やヨーロッパ北部を睨む拠点だ。 ところが、イタリアはアメリカへの従属度が比較的低い。かつてイタリアはフランスと同じようにコミュニストが強い地域だったが、そうした雰囲気が残っているかもしれない。 第2次世界大戦中、西ヨーロッパではドイツ軍と戦ったのはレジスタンくらいだったが、そのレジスタンスの主力はコミュニストだった。そうしたことが大きいだろう。ドイツはソ連への軍事侵攻に300万人以上を投入、西部戦線には90万人程度しか残さなかったのだが、西ヨーロッパやイギリスがドイツと戦わないことを知っていたかのような決断をアドルフ・ヒトラーは下したのである。 ドイツ軍はスターリングラードの戦いでソ連軍に敗れて1943年2月に降伏するが、ソ連への軍事侵攻に戦力の4分の3以上を投入していたドイツの敗北はこの時点で決定的になった。本ブログでは繰り返し書いてきたことだが、イギリスやアメリカが慌てて動き始めるのはその後。イギリス軍とアメリカ軍がシチリア島へ上陸したのは1943年7月のことだった。 この上陸作戦でアメリカ軍とイギリス軍が対立する。作戦はアメリカが主導したのだが、連合軍大本営最高司令官だったイギリス人のハロルド・アレグザンダーは行軍の際、モンゴメリーの部隊の後ろをパットンの部隊に歩かせるなど「イギリス軍の勝利」を演出した。 これにアメリカ軍のクラーレンス・ヒューブナー中将は反発、アレグザンダーとの関係が悪化する。そこでヒューブナーは追い出され、その後任にはイギリスの貴族が大好きだったライマン・レムニッツァーが選ばれた。1950年代に沖縄を基地化、カーティス・ルメイと同じようにソ連に対する核攻撃を計画、統合参謀本部議長の再任をジョン・F・ケネディ大統領に拒否された人物だ。 第2次世界大戦の終盤、レジスタンス人気を懸念したアメリカやイギリスの情報機関はジェドバラというゲリラ戦部隊を編成する。これが核になって軍の特殊部隊やCIAの秘密工作部門ができあがり、NATOの秘密部隊も編成される。イタリアに設置された秘密部隊がグラディオ。この部隊は1960年代から80年頃にかけ、極左を装って爆弾テロを繰り返し、クーデターも計画している。 こうしたアメリカやイギリスの破壊活動をイタリア人は記憶しているはず。COVID-19(新型コロナウイルス)の騒動がそうした記憶を呼び起こしたかもしれない。
2020.03.29
アメリカ第7艦隊の駆逐艦バリーと巡洋艦シローが3月19日にフィリピン海でSM-2ミサイルを発射したと伝えられている。中国に対する軍事的な威嚇行為だと考えられている。 イギリスの長期戦略を継承したアメリカはユーラシア大陸の周辺地域を支配し、内陸部を締め上げて世界の覇者になろうとしていた。そのために制海権を握る必要があり、その制海権を脅かしている中国海軍をアメリカ海軍は封じ込めようと必死なわけだ。 ロシア/ソ連など内陸国は対抗上、物資や人の輸送手段として鉄道を建設してきた。19世紀の終盤から20世紀の初頭にかけてシベリア横断鉄道を建設したのもそのためだが、ウラジミル・プーチンはパイプラインの建設に力を入れている。 2011年の夏にドミトリ・メドベージェフ首相はシベリアで朝鮮の最高指導者だった金正日と会った際、110億ドル近くあったソ連時代の負債の90%を棒引きにし、鉱物資源の開発などに10億ドルを投資すると提案している。 その背景にはユーラシア大陸に鉄道網を張り巡らせ、エネルギー資源を運ぶパイプラインを建設しようという計画があった。パイプライン、鉄道、道路を朝鮮半島の南端までつなげ、そこからさらにネットワークを広げ、交易によって地域の安定を図ろうとしているのだろう。この計画に韓国は乗った。 中国は一帯一路(BRIとも表記)によって米英の包囲網を突破し、EUなどとの交易を盛んにしようとしている。この計画はすでにロシアと連携、中国とロシアとの関係を緊密化させている。中国とロシアが手を組むはずがないと信じていたネオコンにとって悪夢のような展開だ。 そうした中、西太平洋におけるアメリカ軍の影響力が低下している。それを象徴する国がフィリピンだろう。ロドリゴ・ドゥテルテ大統領はアメリカからフィリピンを自立させようとしているが、こうした動きは1991年から続いている。この年、スービック海軍基地やクラーク空軍基地からアメリカ軍は追い出されたのだ。 アメリカの支配層は1986年2月、コントロールできなくなったフェルディナンド・マルコスを国外へ連れ出し、影響下にあったコラソン・アキノを大統領に据えたが、フィリピン人のアメリカに対する反発はアメリカの思惑を狂わせたのだろう。 そうした流れを止める役割を担ったのがコラソンの息子、ベニグノ・アキノ3世。2010年6月から16年6月まで大統領を務め、母親と同じようにアメリカ支配層の代理人として働き、2012年からスービック海軍基地やクラーク空軍基地をアメリカ軍に再び使わせている。 アメリカは1998年にフィリピンへVFA(訪問軍協定)を押しつけている。両国の相互防衛条約に基づき、フィリピンに派遣されるアメリカ兵の法的な地位を定めた取り決めだ。このVFAの破棄をドゥテルテ大統領は今年2月に通告した。SM-2ミサイルの発射はアメリカから離れようとしているドゥテルテ政権に対する威嚇にもなるだろう。
2020.03.28
フランスの著名な細菌学者で医師でもあるディジ・ラウは、ヒドロキシクロロキンと抗生物質のアジスロマイシンを早い段階で投与すれば90%の患者に効果があったとしている。大規模な検査を実施、早い段階で感染している人を見つけ出すことが重要だということになるだろう。ヒドロキシクロロキンは抗マラリア剤として知られ処方され、イタリアでCOVID-19(新型コロナウイルス)に感染した患者に投与して効果を上げていることは本ブログでも紹介した。 この薬でCOVID-19の伝染を沈静化することに成功したと言われている国が韓国、シンガポール、台湾、ベトナム。中国はキューバで研究が進んでいるインターフェロン・アルファ2bが使われ、やはり伝染の沈静化に成功している。 こうした成果を西側の「先進国」は使っていないようだ。ジャーナリストのペペ・エスコバルによると、フランス政府が保有していたクロロキンが消えたという。この薬は10錠で1ユーロと安く、大手薬品会社にとって儲からない商品だということが原因だと見られている。 ロシアや中国ではCOVID-19のワクチン開発が進んでいるが、アメリカでは2018年に「弱毒化されたコロナウィルス」に関するピルブライト研究所の特許が認められた。この研究所への主要出資者はWHO、EC(欧州委員会)、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団など。こうした薬は薬品会社に利益をもたらすはずだ。 COVID-19の蔓延を利用し、学校を閉鎖、コンサートやスポーツのようなイベントを中止させたり無観客で実施させるということが実施されている。特定の地域を封鎖するということも検討されているらしいが、伝染病対策としては時代遅れであり、適切な対策ではないと言う専門家もいる。ただ、こうしたことが戒厳令の予行演習になるとは言える。迅速に検査し、早い段階で治療を始めて病気の蔓延を防いでしまったら、こうしたことはやりにくいだろう。
2020.03.28
中国湖北省の当局によると、3月25日にCOVID-19(新型コロナウイルス)の新たな感染者はいなかったという。COVID-19の患者は最初に見つかった武漢は同省の行政中心地だ。キューバで研究が進んでいるインターフェロン・アルファ2bが有効だったとされているが、この薬の製造工場が吉林省長春にある。今回の件で中国の習近平国家主席はキューバのミゲル・ディアス-カネル大統領に謝意を述べたというが、そうした背景があるからだろう。 中国でCOVID-19の患者数が発見されたのは11月17日頃と言われているので、約4カ月で沈静化したことになるが、その一方で西側の有力メディアは危機感を煽っている。医療体制が貧弱なアメリカでは深刻な事態に陥る可能性はあるが、検査や治療の体制を整えようとしているのではなく、戒厳令の予行演習をしているとしか思えない。 そのアメリカではインフルエンザが大流行していると言われている。CDC(疾病管理センター)によると、今シーズン(2019年から20年)のインフルエンザの患者数は少なくとも3200万人、死者は1万8000人を超えたという。 その死者の中に新型コロナウィルスの患者が含まれているのではないかという推測もあるが、CDCで所長を務めるロバート・レッドフィールドは3月11日、アメリカ下院の公聴会においてCOVID-19で死亡した患者がインフルエンザに感染していたと見なされていた可能性があることを認めた。これは常識的な見方だが、その翌日、中国外務省の広報を担当している趙立堅はCOVID-19の伝染がどこから始まったのかという疑問を表明した。 オーストラリアのスコット・モリソン首相によると、同国で発見されたコロナウイルスの感染者は3月22日の段階で1286名が確認され、そのうち約80%が国外で本人が感染したり、帰国した人に接触したことが原因。その原因を作り出した国のほとんどはアメリカだという。 COVID-19感染の始まりとされる武漢では、昨年10月18日から27日にかけて国際的な軍人の競技会が開かれ、アメリカも選手団を派遣している。アメリカ人競技者は172名とされているが、実際に中国入りしたのは369名だという。 この競技会でアメリカの選手団は目立った成績を残していない。金、銀、ブロンズを合わせた数で見ると、1位は主催した中国の239個、2位はロシアの161個、3位はブラジルの88個だったのに対し、アメリカは8個で66カ国中の35位だ。送り込まれた「アメリカ人競技者」の素性が疑われている。 アメリカがロシアや中国の国境線沿いに細菌兵器の研究施設を建設してきたことは本ブログでも指摘してきたが、その総本山はフォート・デトリック。 2001年9月11日に世界貿易センターや国防総省本部庁舎が攻撃された直後、アメリカのトム・ダシュル上院議員やパトリック・リーヒー上院議員の下へ炭疽菌で汚染された手紙が送られた。その際、有力メディアは「イスラム過激派」の犯行であるように伝えていたが、その後の調査で菌の出所はフォート・デトリックだということが突き止められた。そこで働いていたブルース・アイビンスという細菌学者が実行したという話が流されたが、名前が公表された8日後にアイビンスは死亡、裁判で事実が検証されることはなかった。 日中戦争がはじまる直前、日本は軍医学校、東京帝国大学医学部、京都帝国大学医学部などの下で病原体を兵器として使う研究が進められ、生体実験を行うための部隊が中国で編成された。加茂部隊、東郷部隊、そして第731部隊と名称は変化している。その資料や主要な研究員は戦後、フォート・デトリックへ運ばれた。 そのフォート・デトリックにある細菌戦の研究施設が昨年夏、数カ月にわたって閉鎖されたと伝えられている。廃液に絡む安全上の問題が発覚したことが原因のようだが、詳細は不明だ。その際、何らかの病原体が環境中に出た可能性はある。 こうした話が伝えられ、一部の人びとはアメリカへ疑惑の目を向けている。それをもみ消そうとアメリカの政府や有力メディアは必死のようだ。
2020.03.27
COVID-19(新型コロナウイルス)の感染が拡大しているという理由で学校が閉鎖され、コンサートやスポーツのようなイベントは中止されたり無観客で実施になっている。ここにきて東京や大阪のような大都市を封鎖するという話も出てきた。そうしたことが有効かどうかが明確でない状態で人びとの生活を規制し、経済を破壊する政策を打ち出している。 その一方、安倍晋三政権は感染の実態を調べることに積極的でない。数字が出てこなければないことにできると考えている。東電福島第一原発の事故によって環境中へ放射性物質がどの程度放出され、人びとを汚染したか、その人体への影響がどうなっているかも真剣に調査していない。水俣病など公害病でも政治家や官僚は同じ姿勢だった。「秘密保護」は彼らの支配力を維持するために必要なのだろう。 本ブログですでに書いたことだが、司法省が議会に対して審理なしに人びとを拘束する権限を裁判所に与えることを求めるなど、基本的な人権を無視する仕組みを作ろうとしている。国防総省の高官は3月20日、ホテル、大学のキャンパス、スポーツ施設などを接収する計画を作成中だと発表したという。学校の閉鎖やイベント会場から人びとを追い出す作業は接収の予行演習にもなりそうだ。
2020.03.26
アメリカは基軸通貨を発行する特権だけで生きながらえている帝国だが、その命運は尽きかけている。本ブログで繰り返し書いてことだが、2030年までその支配システムは持たないだろうと推測する人もいる。アメリカの支配層はドル体制を維持しようしているが、限界があることを認識しているはずだ。 ドル体制を維持するため、1970年代からアメリカの支配層はドルを実社会から吸い上げる仕組みを作ってきた。そのひとつが産油国にドルを回収させるペトラダラーであり、もうひとつが流通するドルを吸い上げる投機市場の育成だ。 同じ頃から彼らは公的な仕組みを破壊し、私有化を推進している。富と情報をごくわずかな人びとに集中させ、国を上回る力を持つ私的な権力を作り上げてきたのだ。これは一種のアナーキズムだが、圧倒的な力の差がある状態で「個人の自由」に基づくシステムを作れば、弱肉強食の非情な世界ができあがる。それが新自由主義にほかならない。 そうした弱肉強食の世界における少数の強者は大多数の弱者を支配するために社会を収容所化する。監視システムを強化し、警察の軍事化を進め、洗脳や宣伝の仕組みを充実させているのはそのためだ。世界のパレスチナ化とも言えるだろう。西側の私的権力は自分たちが世界を直接統治する体制を築こうとしている。 その強者は私的権力にすぎない。フランクリン・ルーズベルト大統領は1938年に私的権力が国を凌駕する力を持つ危険性を指摘、そうした状態をファシズムと呼んだ。強大な私的権力が民主的国家そのものより強くなることを許すなら、民主主義は危機に陥ると警鐘を鳴らしたのである。 ルーズベルトの同志であり、1945年1月まで副大統領を務めていたヘンリー・ウォーレスは44年4月にニューヨーク・タイムズ紙に載せた意見の中で、アメリカをファシズムの脅威が襲うピークは第2次世界大戦の後だと指摘、ファシストは米英を帝国主義化し、ソ連との戦争へとアメリカを向かわせると見通している。 1944年には大統領選挙があったが、民主党の幹部たちはウォーレスを副大統領候補からはずし、ルーズベルトとの関係が薄く、意見を交換することもほとんどなかったというハリー・トルーマンを新たな候補者に据えた。1945年4月にルーズベルトは急死、このトルーマンが大統領に昇格しているが、もしウォーレスが大統領になったなら、ウォール街の大物たちはファシストとの関係が追及されていたことだろう。 戦後、西側世界はウィンストン・チャーチルが主導する形で冷戦に突入し、ウォーレス政権でファシストを追及したであろう人びとはジョセフ・マッカーシーを中心とするグループに攻撃された。マッカーシズムである。 マッカーシーの背後にJ・エドガー・フーバーFBI長官がいたことは本ブログでも繰り返し書いてきた通り。マッカーシーの法律顧問を務めていたロイ・コーンは密造酒で大儲けしたルイス・ローゼンスティールと親しく、ジョン・ゴッチなど犯罪組織の大物の法律顧問でもあった。後にコーンはドナルド・トランプの顧問にもなる。 この人脈がジェフリー・エプスタインにつながることも繰り返し書いてきた。未成年の女性などを有力者に提供、その行為を映像などで記録して恫喝に使っていた人脈で、それはイスラエルの情報機関の仕事だった。 また、トルーマンのスポンサーはリンドン・ジョンソンと同じアブラハム・フェインバーグ。この人物はフランスの富豪、エドモンド・アドルフ・ド・ロスチャイルドと同じようにイスラエルの核兵器開発にカネを出している。 こうした富豪を含む私的な権力は新自由主義化によって強力になり、彼らに呑み込まれた国は少なくない。現在、独立していると言えそうな国はロシア、中国、イランなど多くはない。そうした国々と西側の私的権力の熾烈な戦いが繰り広げられている。そうした中、COVID-19(新型コロナウイルス)が広がり、戒厳令的な情況が作られようとしているのだ。
2020.03.26
イタリアではCOVID-19(新型コロナウイルス)の患者に抗マラリア剤として知られているヒドロキシクロロキンが処方され、効果を上げているという。19世紀の終盤、イタリアではマラリアで毎年1万5000人から2万人が死亡したと報告されているが、2013年から17年にかけても流行している。21世紀に入って流行した地域とCOVID-19の患者が多い地域とは重なるようだ。 すでにCOVID-19を沈静化することに成功した中国では、キューバで研究が進んでいるインターフェロン・アルファ2bが有効だったとされ、ワクチンの開発も進んでいる。世界的に見ても病気を収束させるめどが立ったと言えるだろうが、その段階になって西側では危機感を煽る動きが目立つようになった。
2020.03.25
アメリカ政府はCOVID-19(新型コロナウイルス)の感染が拡大していると危機感を煽り、国外では経済戦争に、また国内では収容所化の推進に利用している。司法省が議会に対して審理なしに人びとを拘束する権限を裁判所に与えることを求めるなど、基本的な人権を無視する仕組みを作ろうとしている。国防総省の高官は3月20日、ホテル、大学のキャンパス、スポーツ施設などを接収する計画を作成中だと発表したようだ。 しかし、言うまでもなく、こうしたことは今回の一件で始められたことではない。1982年にロナルド・レーガン大統領はNSDD55を出して一種の戒厳令計画で、憲法の機能を停止、地下政府を樹立することを定めたCOGを始めた。 当初、COGは核戦争を前提にしていたが、1988年に大統領令12656が出されると対象は「国家安全保障上の緊急事態」に変更され、核戦争が勃発しなくても、支配階級が国家安全保障上の緊急事態だと判断すれば憲法の機能を停止できるようになった。2001年9月11日にこの規定が始動したという噂がある。 COGのベースになったFEMAは1979年にジミー・カーター政権が作り上げているが、それはドワイト・アイゼンハワーが大統領だった1958年に作られた秘密政府が元になっている。1957年にアメリカ政府はソ連を約300発の核兵器で殲滅することを計画した。ドロップショット作戦である。核戦争時に正規の政府が機能しなくなることを想定してのことだった。 ソ連を核攻撃する計画は第2次世界大戦が終わった直後からアメリカで練られているが、その背景にはウィンストン・チャーチルを含むイギリスの支配層が存在していた。 反ファシストで、ウォール街を拠点とする金融資本と対立していたフランクリン・ルーズベルトが1945年4月に死亡、その翌月にドイツが降伏する。ドイツ降伏の直後にイギリスの首相だった反ソ連のチャーチルはJPS(合同作戦本部)に対し、ソ連を奇襲攻撃するための作戦を立てるように命令、そしてできたのがアンシンカブル作戦だ。 これは参謀本部の反対で実行されなかったが、アメリカ軍、イギリス軍、ポーランド軍、そしてドイツ軍で「第3次世界大戦」を始める想定になっていた。 チャーチルは1945年7月に首相の座を降りるが、大戦後の46年3月にアメリカのフルトンで「鉄のカーテン演説」を行って「冷戦」の開幕を告げる。FBIの文書によると、チャーチルは1947年にアメリカのスタイルズ・ブリッジス上院議員に対し、ソ連を核攻撃するようハリー・トルーマン大統領を説得してほしいと求めている。 チャーチル家は貴族階級に属すが、ウィンストンの父親であるランドルフ・チャーチルは甘やかされて育ったプレーボーイで、46歳のときに梅毒が原因で死亡している。 それだけなら個人的な問題ですむのだが、ランドルフにカネを渡していた人物が問題。ランドルフはネイサン・ロスチャイルドから多額の借金をしていたのだ。借金という形式だが、いくらでも借りられたと言われている。 それはともかく、アメリカの収容所化には長い歴史がある。収容所化の背景には巨大な私的権力が存在している。フランクリン・ルーズベルトは私的権力が国を支配する仕組みをファシズムと呼んだ。大統領をすげ替えるだけでは解決しない問題が横たわっているのだ。米英支配層の長期戦略に反する大統領が登場したなら、あらゆる手段を使って排除されることだろう。
2020.03.25
中国でCOVID-19(新型コロナウイルス)の感染が沈静化した。その中国における治療でインターフェロン・アルファ2bが有効だったという。ワクチンの開発が中国やロシアで進んでいるとも言われているが、その一方、西側では危機を煽る報道が展開されている。 そうした危機報道で盛んに取り上げられているのがイタリア。3月23日の段階で確認された患者は約6万4000人、そのうち6000人強が死亡したとされている。致死率は9.5%ということになりそうだが、死者の中にはCOVID-19に感染していた全ての人が含まれ、そのウイルスが原因で死亡したと言えない人もいると指摘されている。 本ブログでも書いたことだが、イタリアでの調査によると、死亡した感染者の平均年齢は81歳を上回り、90%は70歳以上。しかも80%以上は複数の慢性的な病気、例えば心臓病、糖尿病、癌などを抱え、健康だった人は1%未満だという。イタリア健康省の科学顧問を務めるウォルター・リッチアルディによると、コロナウイルスが直接的な原因で死亡した人数は死者全体の12%にすぎないという。 イタリアにおける感染状況は過大に評価されている可能性が高いわけだが、逆に過小評価されている疑いがある国がアメリカ。CDC(疾病管理予防センター)で所長を務めるロバート・レッドフィールドは3月11日、アメリカ下院の公聴会で、COVID-19で死亡した患者がインフルエンザに感染していたと見なされていた可能性があることを認めたが、これは常識的な見方だろう。 オーストラリアでもコロナウイルスの感染者が発見されている。3月22日の段階で1286名が確認されているようだが、同国のスコット・モリソン首相によると、その約80%が国外で本人が感染したり、帰国した人に接触したことが原因。その原因を作り出した国のほとんどはアメリカだという。 そのアメリカで大統領を務めるドナルド・トランプはCOVID-19を「武漢ウイルス」と表現し、伝染が中国から始まったことを印象づけようとしている。武漢で感染が始まったのは昨年11月と見られているが、その前の月には興味深い出来事があった。 例えば武漢で5Gの実験が実施され、アメリカのメリーランド州でコロナウィルスの世界的流行のシミュレーションをするためのイベントが開催されている。このイベントはジョンズ・ホプキンス健康安全保障センター、WEF(世界経済フォーラム)、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ基金が共同で行ったものだ。 また武漢では10月18日から27日にかけて軍人の競技会が開かれ、アメリカも選手団を派遣している。アメリカ人競技者は172名とされているが、実際に中国入りしたのは369名だという。中国でCOVID-19の患者数が発見されるのは11月17日頃だが、コロナウイルスの潜伏期間は2週間と言われている。 アメリカ政府はイランやベネズエラへの医薬品輸送を妨害しているようだが、COVID-19の問題は医療から軍事戦略の領域へ移っているとも言えるだろう。外国に対する攻撃だけでなく、国内の収容所化を推進する口実にコロナウイルスの感染拡大を利用している国もある。
2020.03.24
COVID-19(新型コロナウイルス)の感染拡大を防ぐという理由で経済を規制する政策が各国でとられ、景気は悪化して相場は下落しているのだが、現実の社会では以前から景気が悪く、資金は投機市場へ流入してバブルが生じていた。その仕組みが限界に近づく中、COVID-19の問題が発生したのである。 本ブログでも繰り返し書いてきたが、アメリカを中心とする支配システムは腐敗が進み、崩れ始めている。基軸通貨を発行する特権を利用して世界に大きな影響力を持ってきたアメリカの支配層だが、その特権を失いつつあり、2030年までシステムは持たないだろうと推測する人もいる。 基軸通貨を発行する特権を持つアメリカは通貨を発行するだけで商品を手にすることができ、巨大な軍隊を維持し、戦争を続けることが可能だが、1971年8月にリチャード・ニクソン大統領がドルと金との交換停止を発表して以来、金の裏付けはない。軍事力を背景とした紙切れであり、ドルは軍票化しているとも言える。 その軍票的なシステムを維持するため、アメリカの支配層は社会に流通するドルを吸い上げる仕組みを作った。そのひとつが石油取引のドル決済強要。サウジアラビアをはじめとする主要産油国に対し、石油取引の決済をドルに限定させたのだ。 その結果、エネルギー資源を必要とする各国はドルを買い集め、ドルは産油国に集まる。産油国はアメリカの財務省証券や高額兵器を買うというような形でドルをアメリカへ還流させ、アメリカ支配層は還流したドルを地下へ沈め、固定化させる。いわゆるペトロダラーの仕組みだ。 投機にはだぶついたドルを吸い上げ、流通する通貨の量をコントロールするという役割もある。投機市場がドルを吸い上げ、そこでドルを固定化しようということだ。 そこではデリバティブ取引が推進され、投機市場へ流れ込んだ資金を大幅に上回る金融資産が存在するように見えるのだが、それは幻影にすぎない。何らかの事情で相場が下落すると、その幻影は急速に消えていく。 2008年9月にアメリカの大手投資会社リーマン・ブラザーズ・ホールディングズが連邦倒産法の適用を申請して世界を震撼させた。いわゆるリーマン・ショックだが、破綻していたのはこの会社だけでなく、金融システム全体だった。 その裏ではさまざまな違法行為があり、本来なら法律に則って処分しなければならなかったのだが、アメリカ政府は「大きすぎた潰せない」ということで金融機関を救済、「大きすぎて罪に問えない」ということでその責任者を不問に付してしまう。尻拭いさせられたのは大多数の庶民だった。責任をとるべき人びとは責任をとらず、肥え太ることになった。 支配層が甘い汁を吸うために都合良く作られたシステムは維持されたが、情況は2008年当時より悪い。今回も彼らはシステムを公正なものにする意思はなく、現在より私的な権力が世界を支配しやすいシステムへ切り替えようとしている。一種のクーデターだが、そのためには大きなショック、「新たな真珠湾」が必要。その役割をCOVID-19が果たしているように見える。
2020.03.23
イタリアでCOVID-19(新型コロナウイルス)の感染が始まったのは昨年11月より前ではないかという疑惑が浮上しているようだ。中国の場合、武漢で10月18日から27日にかけて競技会が開かれた後、11月17日頃から患者数が急増しているとされているが、疑惑が事実なら、中国と同じ頃、あるいはそれより前からイタリアではCOVID-19の感染が始まっていたことになる。 1980年代にシオニストの一派、ネオコンがイラクのサダム・フセイン体制を倒して親イスラエル体制を築くべきだと主張した理由はシリアとイランを分断することにあった。バラク・オバマ政権のネオコンがウクライナでネオ・ナチを使ったクーデターを実行したのはロシアとEUを分断することにあった。 本ブログでは繰り返し書いてきたが、海賊を使い、制海権を握っていたイギリスはユーラシア大陸の周辺部を支配、内陸部を締め上げるという長期戦略を持っていた。それを継承したのがアメリカで、ジョージ・ケナンの「封じ込め政策」やズビグネフ・ブレジンスキーの「グランド・チェスボード」もこれに基づいている。 締め上げるための弧の西端はイギリスだが、東端には日本がある。米英の戦略にとって日本が重要な役割を果たしていることは明白だ。弧を成立させる上でスエズ運河は不可欠であり、弧の上にイギリスがイスラエルとサウジアラビアを作り上げたのも偶然ではないだろう。日本の近代史を理解するためには米英の長期戦略を理解する必要があるとも言える。 米英の戦略に対し、内陸部の国は鉄道をはじめとする交通手段の建設で対抗しようとしてきた。その一例がシベリア横断鉄道であり、最近の例ではロシアが進めているパイプラインや交通手段の建設、そして中国の一帯一路(BRIとも表記)。アメリカが東シナ海や南シナ海で軍事的な圧力を強め、新疆ウイグル自治区で工作を進め、アフガニスタンに執着している一因は一帯一路を潰すことにある。 そうしたロシアや中国の交通手段やパイプラインの建設はユーラシア大陸の東部と西部を結びつけることが重要な目的。今のところ、東の果てはウラジオストックや上海だが、朝鮮半島を南下して釜山まで延長する計画がある。日本の利益を考えればこの計画に乗るべきなのだが、アングロサクソンに従属することで地位と富を築き、維持している日本の「エリート」は拒否する。 一方、西の果てはドイツやイタリア。イタリアは中国やロシアの計画に乗ろうとしている。アメリカに攻撃される状況にあるわけだ。これが疑惑の背景にある。
2020.03.22
イラクではアメリカ軍がPMU(人民動員軍)に対する攻撃を続けている。1月3日にはバグダッド国際空港でPMUのアブ・マフディ・ムハンディ副司令官をイランの特殊部隊コッズ軍を指揮してきたガーセム・ソレイマーニーと一緒に暗殺、その2日後にイラク議会は不法占領している外国の軍隊に撤退を求める決議を採択している。言うまでもなく、外国の軍隊の主力はアメリカ軍だ。 そうした中、アメリカのドナルド・トランプ大統領は安全保障問題担当の顧問に対し、COVID-19(新型コロナウイルス)がイランでも感染が広がっている状態で攻撃することはアメリカに対する印象を悪くするという理由から拒否したという。 ところで、COVID-19の患者が最初に見つかったのは中国の武漢だとされているが、本ブログでも繰り返し書いてきたように、その武漢を300名以上のアメリカ軍の将兵が昨年10月に訪問している。 ただ軍事演習ではなく、10月18日から27日にかけて武漢で開かれた軍人の競技会に参加することが目的だったようだ。アメリカ人競技者は172名とされているが、実際に中国入りしたのは369名だという。 通常の競技会ではトップクラスの成績を残すアメリカだが、武漢の大会では目立たない。金、銀、ブロンズを合わせた数で見ると、1位は主催した中国で239個、2位はロシアの161個、3位はブラジルの88個。アメリカは8個にすぎず、66カ国中の35位。武漢入りしたアメリカ人の多くは水産市場の周辺をたむろしていたとされている。 COVID-19の患者が発見されたのはアメリカ軍のグループが帰国してから2週間後、つまり11月の中旬だとされているが、コロナウイルスの潜伏期間も2週間だと言われている。
2020.03.21
COVID-19(新型コロナウイルス)感染が中国で沈静化される一方、イタリアで患者数が急増、死者数は中国を上回ったという話も伝えられている。その理由についてさまざまな説が唱えられているが、死亡者の内容には中国と似たものがある。高齢者や慢性の病気を抱えている人に集中しているのだ。 イタリアでの調査によると、検査で陽性になった人の75%に症状はなく、死亡した人の平均年齢は81歳を上回り、90%は70歳以上、また80%以上は複数の慢性的な病気、例えば心臓病、糖尿病、癌などを抱えていたという。死亡者のうち健康だった人は1%未満だ。COVID-19への感染で体力が落ち、それが病状を悪化させた可能性もあるが、その病気で死んだのかもしれない。 有力メディアが宣伝するほどイタリアの情況は深刻でないと言えるのだが、イタリア側の要請で中国やキューバの医師団が派遣されていることは事実のようだ。ロシアではCOVID-19向けのワクチンが開発されつつあるようだが、キューバで研究が進んでいるインターフェロン・アルファ2bが有効だとも言われている。危機感を煽り、戒厳令的な情況を作り出す政策は一種の「緊張戦略」であり、怪しい。収容所化を推進したいのだろう。 中国の武漢でCOVID-19の感染が始まったのは昨年10月と見られていたが、流されている情報は11月から12月へ遅らされている。10月には武漢で5Gの実験が実施され、アメリカのメリーランド州でコロナウィルスの世界的流行のシミュレーションをするためのイベントが開催されている。その会合に合わせるかのようにして、アメリカ軍の将兵300名が軍事演習に参加するために武漢へ到着している。その2週間後にコロナウィルスの最初の感染が見つかったとされていた。一連の出来事と患者発見をできるだけ話したいという心理が働いているようにも思える。 メリーランド州でのイベントはジョンズ・ホプキンス健康安全保障センター、WEF(世界経済フォーラム)、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ基金が共同で行ったもの。アメリカ軍の幹部やネオコンが参加したとされているが、ジャーナリストのF・ウィリアム・イングダールによると、中国疾病預防控制中心の主任、高福(ジョージ・F・カオ)も参加している。 COVID-19にも高福は関わることになるが、2月になると中国軍の医療部門の幹部で細菌戦の専門家と見なされている陳薇がCOVID-19対策を指揮することになる。そこで、このウイルスは中国の細菌兵器だという話を西側の有力メディアは伝えていたが、そうなら最初から指揮していたはず。中国政府が年明け後に事態の深刻さをを認識したか、細菌戦を仕掛けられたと判断したと考えるほうが合理的。 こうした対応、そしてキューバの協力で中国におけるCOVID-19の感染は沈静化したが、それを強調すると危機感を煽り、収容所化を進めたい人びとにとっては都合が悪い。イタリアの実態を語りたくないだろう。
2020.03.20
中国ではCOVID-19(新型コロナウイルス)の感染が沈静化、致死率は3%から0.7%に低下したようだが、その過程でキューバの医療が注目されている。 このウイルスに有効だというインターフェロン・アルファ2bはキューバで研究が進んでいる薬で、製造工場が吉林省長春にある。それが使われたようで、今回の件で中国の習近平国家主席はキューバのミゲル・ディアス-カネル大統領に謝意を述べたと伝えられている。現在、感染者が増えているイタリアへキューバと中国の医師団が派遣されているという。 キューバの要人暗殺や農作物へダメージを与えるため、アメリカは生物化学兵器を使ってきたが、一般のキューバ人に伝染病を流行させようとしている可能性も高い。キューバがインターフェロンを最初に使ったのは1981年にデング熱が流行ったときだが、これもアメリカによる攻撃だったと見られている。キューバにとって医療体制の充実は安全保障上の重要なテーマなのである。 もしインターフェロンがCOVID-19に対して有効だとすると、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ基金を含むスポンサーの資金でピルブライト研究所が特許を申請、承認された「弱毒化されたコロナウイルス」によるカネ儲け、そしてワクチンの強制的な接種は難しくなる。強引に計画を実行するためには厳しい情報統制が必要だが、すでに情報は漏れている。
2020.03.19
NATOは4月20日から5月20日にかけてヨーロッパで軍事演習「ディフェンダー・ヨーロッパ2020」を実施、主導するアメリカ軍は約2万人を演習のために派遣する予定になっていた。アメリカ軍はヨーロッパに約1万人が駐留しているので、予定通りなら約3万人がロシアの近くで活動することになる。 そうした動きをロシアは警戒していたが、3月13日の段階でアメリカ軍の派遣はCOVID-19(新型コロナウィルス)の感染拡大を理由にして中断、すでにヨーロッパ入りしていた部隊は引き上げるという。 ところで、過去にアメリカ軍の大規模な軍事演習がソ連との核戦争を引き起こしかねない情況を作ったことがある。今回、アメリカとロシアとの間で何らかのやりとりがあった可能性もあるだろう。 軍事的な緊張が高まった例のひとつが1983年にあった。その年の春にアメリカ軍はカムチャツカから千島列島の沖で大規模な艦隊演習を実施、8月31日から9月1日にかけて大韓航空の007便が航路を大幅に外れてソ連の領空を侵犯、ソ連側の警告を無視して飛行を続け、サハリンで撃墜されている。11月にNATO軍はヨーロッパで大規模な演習を予定していたが、ソ連政府はこれを奇襲攻撃の準備だと疑い、核攻撃に備える準備をはじめるように指令を出している。中曽根康弘首相が日本を「巨大空母」に例え、「四海峡封鎖」に言及したのはこうした出来事が起こる直前であり、偶然とは思えない。 今回はヨーロッパ諸国の一部がアメリカを警戒した可能性もある。昨年10月に5Gの実験が武漢で実施された頃、アメリカのメリーランド州でコロナウィルスの世界的流行のシミュレーションをするためのイベントを開催され、その会合の翌日に300名のアメリカ軍将兵が軍事演習のために武漢へ到着、その2週間後にコロナウイルスの最初の感染が見つかっている。何らかの形でアメリカ軍がコロナウイルスを武漢へ運んで来た可能性がある。NATOの軍事演習でCOVID-19がヨーロッパに広がることをEU諸国が警戒しても不思議ではない。 それだけでなく、ロシアは以前からアメリカがロシアや中国の周辺に細菌兵器の研究施設を建設していると批判してきた。ウクライナ、アゼルバイジャン、アルメニア、カザフスタン、キルギスタン、モルドバ、タジキスタン、ウズベキスタン、ジョージアで細菌兵器の研究施設を建設している。アフガニスタン、パキスタン、台湾、フィリピン、韓国、そして日本にもアメリカ国防総省の影響下にある細菌に関する研究施設が存在しているとも指摘されている。
2020.03.18
アメリカ軍はイラクでPMU(人民動員軍)に対する攻撃を継続、3月12日にもPMUに所属するカタイブ・ハッズィラの基地を空爆した。アメリカのマーク・エスパー国防長官によると、この攻撃をドナルド・トランプ大統領は承認している。 3月11日にバグダッドの北、約30キロメートルの地点にある基地が攻撃されて2名のアメリカ兵と1名のイギリス兵が死亡したが、この攻撃はカタイブ・ハッズィが実行したとアメリカ側は判断、その報復だとして実行したのだという。判断の根拠は明らかにされていない。アメリカによる空爆で6名が殺されたとしたうえで、イラク軍は3月13日にイラク軍は空爆を主権の侵害だと批判、イラク外務省の広報官は国連に訴えるとしている。 PMUがイラクで創設された2014年はダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)が売り出された年。1月にファルージャでサラフィ主義者やムスリム同胞団が「イスラム首長国」の建国を宣言、6月にはモスルを制圧、その際にダーイッシュはトヨタ製小型トラック「ハイラックス」の新車を連ねた「パレード」を行っている。 その後、ダーイッシュはシリア東部からイラク西部にかけての地域を支配するが、バラク・オバマ政権の政策がそうした事態を招くとアメリカ軍の情報機関DIAは2012年8月の段階で警告していた。これは本ブログでも繰り返し書いてきたことだ。 ダーイッシュが売り出された直後、2014年8月にDIA長官だったマイケル・フリン中将は退役させられている。2015年8月にアル・ジャジーラの番組でダーイッシュの勢力を拡大させた責任を問われたフリンは自分たちの情報に基づいて政策を決定するのはオバマ大統領の役目だと反論した。そのダーイッシュをイラクで打ち破ったのがPMUにほかならなず、現地では英雄だ。 アメリカ軍の内部にはダーイッシュやアル・カイダ系武装集団、つまりジハード傭兵を危険だと考えるグループが存在するが、ジョージ・W・ブッシュ政権、オバマ政権、トランプ政権、いずれもジハード傭兵を手先として使ってきた。 フリンを国家安全保障補佐官に据えたトランプ大統領は当初、政策を変えようとしたようだが、就任直後にフリンは解任され、それまでと同じ政策が続けられている。 サウジアラビアとイランとの和平交渉でメッセンジャーの役割を果たしていたガーセム・ソレイマーニーが1月3日にバグダッドでアメリカ軍によって暗殺された際、PMU(人民動員軍)のアブ・マフディ・ムハンディ副司令官も一緒に殺された。その2日後にイラク議会は不法占領している外国の軍隊に撤退を求める決議を採択している。そうしたイラク側の動きを武力で抑え込もうとしているのがアメリカだ。
2020.03.17
今から9年前、2011年3月に始まったシリアの戦乱は今でも続いている。この戦乱を日本を含む西側の有力メディアは「民主化運動の弾圧」を切っ掛けとする「内戦」だと今でも宣伝してきた。 しかし、2012年6月の段階でメルキト・ギリシャ典礼カトリック教会の聖職者は「もし、全ての人が真実を語るならば、シリアの平和は守られる。1年にわたる戦闘の後、西側メディアの押しつける偽情報が描く情景は地上の真実からほど遠い。」と指摘していた。しかもシリア政府軍が戦っている相手が外国からやってきた戦闘員だとローマ教皇庁の通信社に報告しているのだ。 シリアより一足先、2011年2月にリビアでも戦争が始まっている。その年の10月にムアンマル・アル・カダフィ体制は倒され、戦闘員と武器/兵器はシリアへ運ばれている。NATOが制空権を握ってリビア政府軍を空爆したことが大きいが、その際、地上部隊の中心がアル・カイダ系でイギリスと歴史的に関係の深いLIFGだということが明確になる。 アメリカを含むNATOがアル・カイダ系武装集団と手を組んでいることを知る人が増えたこともあり、バラク・オバマ大統領はシリアで支援している相手を「穏健派」だと主張するが、アメリカ軍の情報機関DIAはその主張を否定する報告書を2012年8月、ホワイトハウスに提出している。 本ブログでは繰り返し書いてきたが、その報告書はシリアで政府軍と戦っている主力をサラフィ主義者やムスリム同胞団だとし、戦闘集団としてアル・カイダ系のアル・ヌスラ(AQIと実態は同じだと指摘されていた)の名前を挙げていた。支援の相手は穏健派でないということだ。 また、オバマ政権の政策はシリアの東部(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配地域を作ることになるともDIAは警告していたのだが、支援は継続された。 その警告が現実になったのは2014年1月。イラクのファルージャでサラフィ主義者やムスリム同胞団が「イスラム首長国」の建国を宣言、6月にはモスルを制圧する。ダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)の売り出しだ。 その際、ダーイッシュはトヨタ製小型トラック「ハイラックス」の新車を連ねた「パレード」を行い、その様子を撮影した写真が世界に伝えられた。偵察衛星、無人機、通信傍受、人間による情報活動などでアメリカの軍や情報機関は武装集団の動きを知っていたはずであり、パレードは格好の攻撃目標だったはず。ところがアメリカ軍は動かなかった。 こうした事態になったことを受け、オバマ政権の内部で武装勢力に対する支援を巡って対立が激しくなり、マイケル・フリンDIA局長は2014年8月に退役させられてしまう。 そのフリンは2015年8月にアル・ジャジーラの番組でダーイッシュの勢力を拡大させた責任を問われ、自分たちの任務は正確な情報を提出することにあり、その情報に基づいて政策を決定するのはオバマ大統領の役目だと反論した。 サラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団を傭兵に使った侵略はオバマ大統領が2010年8月に承認したPSD-11に基づいている。 これはオバマの師にあたるズビグネフ・ブレジンスキーが1970年代の後半にアフガニスタンで始めた作戦の真似だが、イギリス政府のアドバイスも影響したと言われている。 イギリスは2003年3月にアメリカと一緒にイラクを先制攻撃したが、サダム・フセイン政権を倒した後の統治に苦労する。そこでトニー・ブレア英首相はジョージ・W・ブッシュ米大統領に対し、非宗教政権を倒してムスリム同胞団と入れ替えるように求めたという。(Thierry Meyssan, “Before Our Very Eyes,” Pregressivepress, 2019) ムスリム同胞団は歴史的にイギリスと関係が深いが、アメリカの国務長官だったヒラリー・クリントンが最も信頼していたと言われているヒューマ・アベディンもムスリム同胞団と結びついている。母親のサレハはムスリム同胞団の女性部門を指導している人物だ。 シリア侵略にはアメリカとイギリスのほか、フランス、サウジアラビア、イスラエル、カタール、トルコなどが参加、それぞれの国が雇った傭兵が送り込まれたようだ。 ダーイッシュもそうした傭兵がつけているタグのひとつだが、この武装集団にはサダム政権の軍人が参加しているとも言われている。調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュは2007年にニューヨーカー誌で、ジョージ・W・ブッシュ政権がシリア、イラン、そしてレバノンのヒズボラを最大の敵だと定め、スンニ派と手を組むことにしたと書いているが、フセイン体制の残党はスンニ派だ。この決定とオバマのPSD-11はつながっているのだろう。 シリアの戦乱はアメリカなど外国勢力による侵略であり、内戦ではない。戦っている主力は外国からやってきた傭兵であり、シリアの民主化勢力ではない。西側の有力メディアは侵略を支援しているのだ。かつて日本の新聞社は侵略戦争を推進するために「大東亜共栄圏」を宣伝していたが、それと大差のないことを行っていると言える。
2020.03.16
WHO(世界保健機関)はCOVID-19(新型コロナウィルス)の伝染状態をパンデミックだと認定、アメリカ政府は緊急事態を宣言した。ドナルド・トランプ大統領を含む人びとがCOVID-19対策のために会議を開いているようだが、その会議に出席できるのは秘密情報に接することを許可された人物だけ。会議の主導権はHHS(保健福祉省)でなく情報機関や軍が握り、COVID-19の専門家が排除されるという事態になっているようだ。 COVID-19は9/11と似た役割を果たしつつあると指摘する人もいる。ネオコンの表現を借りるならば「新しい真珠湾攻撃」。衝撃的な出来事を利用し、支配層が望む方向へ社会を作り替えようとしているというわけだ。 2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターとバージニア州アーリントンの国防総省本部庁舎が攻撃された。これが9/11。この攻撃を利用してアメリカ政府は国内の収容所化と国外での侵略戦争を本格化させた。 その侵略戦争はネオコン系シンクタンクのPNACが2000年に発表した報告書に基づいていたが、その報告書の元になったのが1992年2月に作成された国防総省のDPG草案。国防次官のポール・ウォルフォウィッツが中心になって書き上げられたことから「ウォルフォウィッツ・ドクトリン」とも呼ばれている。 1991年12月のソ連消滅でアメリカは唯一の超大国になり、その行動を規制する存在はなくなったという前提でこのドクトリンは書き上げられた。潜在的ライバルを潰し、力の源泉であるエネルギー資源を支配することを目的とした世界制覇プランだ。 イラクのサダム・フセイン体制を潰して親イスラエル派の体制を樹立させようと1980年代からネオコンは目論んでいた。この戦略はその後も生き続け、ウェズリー・クラーク元欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍)最高司令官によると、ウォルフォウィッツは1991年にイラク、シリア、イランを殲滅すると語っていたという。(3月、10月) 9/11の後にこの戦略は始動、ジョージ・W・ブッシュ政権は2003年3月にイラクを先制攻撃してフセイン体制を破壊するが、親イスラエル体制の樹立には失敗し、イランとの関係が強い体制が出現。2006年にイラクの首相となったノウリ・アル・マリキはアメリカ支配から抜け出す動きを見せ始めた。 その当時、アメリカの支配層はまだ自分たちの国は唯一の超大国だと信じていた。支配層の機関誌的な存在であるフォーリン・アフェアーズ誌の2006年3/4月号に掲載されたキアー・リーバーとダリル・プレスの論文では、アメリカが近いうちにロシアと中国の長距離核兵器を先制第1撃で破壊する能力を持てると主張されている。 そうした思い込みを打ち砕く出来事が2008年8月にあった。イスラエルやアメリカの支援を受けたジョージア軍が南オセチアを奇襲攻撃したのだが、ロシア軍に惨敗したのである。2015年9月末からシリア政府の要請で軍事介入したロシア軍は兵器の性能の高さを明らかにし、核戦争でアメリカが完勝することはありえないことを示した。 アメリカの大統領は2009年1月からバラク・オバマに交代、新大統領はムスリム同胞団を中心とするジハード傭兵を侵略の道具に使うことを決める。オバマの師にあたるズビグネフ・ブレジンスキーが1970年代の後半に始めた手法を真似たと言えるだろう。「アラブの春」はそうして始まった。「民主化」を装った侵略だ。この辺の話は本ブログでも繰り返し書いてきたので、今回は割愛する。 世界制覇を実現するためにジハード傭兵を使うという手法もアメリカ支配層の思惑通りには進んでいない。そして今、アメリカ政府は新型コロナウィルスの伝染を新たな手法として打ち出してきたように見える。
2020.03.15
COVID-19(新型コロナウィルス)にHIVの遺伝子が組み込まれているいるとインドの学者が主張しているようだが、このHIVは生物兵器として開発されたと疑う人がいる。ワクチンの中にそうした発癌性のウイルスが混入したこともあると考えている人もいる。 HIVが人工的に作られたという疑いが持たれている一因は1969年に開かれたアメリカの下院予算委員会における公聴会での発言にある。伝染病からの感染を防ぐための免疫や治療のプロセスが対応困難な「伝染性微生物」が1974年から79年の間に出現すると予告されているのだ。発言者は国防総省の国防研究技術局の副局長を務めていた人物。予算獲得のため、研究内容の一端を口にしたのだ。この発言は誰でも確認できる。 アメリカにおける生物化学兵器の開発に日本人が果たした役割は小さくない。日本では日中戦争がはじまる直前、軍医学校、東京帝国大学医学部、京都帝国大学医学部などの下で病原体を兵器として使う研究が進められ、中国では生体実験を行うための部隊が編成された。加茂部隊、東郷部隊、そして第731部隊と名称は変化している。 この秘密部隊の隊長を1936年から42年、そして45年3月から敗戦まで務めたのが石井四郎中将で、1942年から45年2月までは北野政次少将が務めた。 日本へ逃れた石井たちは1946年にアメリカ軍の対諜報部隊CICの尋問を受けているが、厳しいものではなかった。その過程で彼らはGHQ/SCAPの情報部門G2の部長を務めていたチャールズ・ウィロビー少将と親しくなり、アメリカ支配層から保護されるようになる。 アメリカにおいて生物化学兵器の研究開発で中心的な役割を果たしてきたのはキャンプ・デトリック(55年からフォート・デトリックに格上げされた)。そのキャンプ・デトリックから1947年4月にノーバート・フェルという研究者が来日し、第731部隊の幹部を尋問している。 1950年6月に朝鮮半島で戦争が始まるが、その2年後に朝鮮の外務大臣はアメリカ軍が細菌兵器を使用していると国連に対して強硬に抗議している。また戦争で捕虜となった約30名のアメリカ人パイロットが生物兵器を投下したと告白するが、アメリカ政府はプロパガンダだとして全面的に否定。パイロットたちは帰国すると国家反逆罪に問うと脅され、告白を取り消したが、実際に使われた可能性は高い。使用した細菌兵器には炭疽菌や腺ペストが含まれていたと見られている。(David Talbot, “The Devil’s Chessboard,” HarperCollins, 2015) 2001年9月11日に世界貿易センターや国防総省本部庁舎が攻撃された直後、アメリカのトム・ダシュル上院議員やパトリック・リーヒー上院議員の下へ炭疽菌で汚染された手紙が送られている。 当時、ジョージ・W・ブッシュ政権はアメリカ憲法の機能を停止させるため、「愛国者法(テロリズムの阻止と回避のために必要な適切な手段を提供することによりアメリカを統合し強化する2001年法)」を成立させ、国内の収容所化、国外での侵略戦争をを推進しようとしていたのだ。そうした政策にダシュル議員やリーヒー議員は反対していた。 当初、イスラム過激派の犯行であるかのように伝えられたが、その後の調査で菌の出所はフォート・デトリックだということが突き止められてしまう。そこでFBIはブルース・アイビンスという細菌学者の名前を出してくる。2008年8月のことだ。公表の8日後にアイビンスは死亡、裁判で事実が検証されることはなかった。 アイビンスは自殺だったとされている。ジーン・キャロル・デュリーなる女性の証言から彼は精神的に不安定だとされてのことだが、かつての同僚たちはそうした主張を否定している。リーヒー上院議員もFBIの説明を信じていない。 ベネズエラをアメリカの巨大資本から自立させるため、大統領として2013年3月に死亡するまで戦ったウーゴ・チャベスは生前、アメリカ政府が南アメリカの指導者を癌にしているのではないかと発言している。実際、癌を誘発する物質や発癌性ウイルスは存在する。死亡したとき、チャベスは58歳だった。 アメリカでは病原体を武器/兵器として利用するための研究開発が進められているが、それだけでなく実際に使われていると少なからぬ人が疑っている。
2020.03.15
アメリカのCDC(疾病管理予防センター)で所長を務めるロバート・レッドフィールドは3月11日、下院の公聴会で、COVID-19(新型コロナウィルス)で死亡した患者がインフルエンザに感染していたと見なされていた可能性があることを認めた。日本でも同じだが、COVID-19の検査態勢が整っていなければそうしたことは一般論として言える。 ドナルド・トランプ政権はCOVID-19を「武漢ウイルス」とも表現しているが、これは伝染が中国から始まったことを印象づけたいからにほかならない。 本ブログでも何度か書いているが、名称が実態にそぐわないケースはこれ以外にもある。例えば、1918年から20年にかけて猛威を振るったインフルエンザは「スペイン風邪」と呼ばれているが、その後の調査で感染はアメリカのカンザス州にある軍事基地から始まった可能性が高いことが判明しているのだ。一種の印象操作だと言えるだろう。 ところで、アメリカではBSE(牛海綿状脳症、いわゆる狂牛病)が1990年代から問題になった。その症状がアルツハイマー病と似ているため、アルツハイマー病と診断された患者の中にBSEを発症した人が含まれている可能性があると指摘されてきた。BSEの蔓延を隠したいのだろうという疑惑もある。 またアルツハイマー病も異常ブリオンが関係しているという研究報告があり、伝染する可能性も指摘されている。BSEとアルツハイマー病は同じ病気である可能性も否定できないのだ。異常プリオン蛋白質が関与しているという点で、CJD(クロイツフェルト・ヤコブ病)もBSEと類似している。 1990年代の初め、アメリカのウィスコンシン大学マジソン校の教授だったリチャード・マーシュはアメリカの家畜にBSEが忍び込んでいる可能性を指摘していた。マーシュ教授は感染性ミンク脳症の専門家で、1985年に起きたミンク脳症流行の原因はミンクに死んだ牛の肉を与えたことにあると考えている。 1990年代の半ばにBSEがクールーと呼ばれる脳の病気と類似していることに気づき、警告していた学者もいる。1950年代からニューギニアでクールーを研究していたウイルス学者のカールトン・ガイデュシェックだ。病気は牛から豚や鶏、そして人間にも感染する可能性があると主張、鶏の排泄物を肥料に使っている野菜も安全ではないとしていた。
2020.03.14
COVID-19(新型コロナウィルス)のキーパーソンとしてビル・ゲイツが注目されている。2018年にアメリカで承認された「弱毒化されたコロナウイルス」に関する特許を申請したピルブライト研究所の主要出資者としてビル・アンド・メリンダ・ゲイツ基金が含まれていたが、それだけが理由ではない。COVID-19と5G(第5世代移動通信システム)を関連付ける仮説があるのだ。ゲイツは病気と電子技術を結びつける象徴的な存在である。 5Gの導入によって通信のスピードが速くなり、容量が膨大になると持て囃されているが、健康に悪い影響があると懸念されている。また情報処理能力の飛躍的な進歩によって支配層が被支配層を容易に管理できるようになることを意味する。 しかし、その5Gの技術開発で先頭を走っている会社は中国のファーウェイ・テクノロジーズ(華為)。アメリカ政府がこの会社を激しく攻撃してきた理由もここにある。その中国は昨年(2019年)10月に5Gの実験を行っているが、その場所が武漢だったという。 その頃、アメリカのジョンズ・ホプキンス健康安全保障センターはアメリカのメリーランド州でコロナウィルスの世界的流行のシミュレーションをするためのイベントを開催している。WEF(世界経済フォーラム)やビル・アンド・メリンダ・ゲイツ基金と共同で行ったもので、アメリカ軍の幹部やネオコンが参加したとされている。中国人は招かれなかった。 会合の翌日、軍事演習に参加するために300名のアメリカ軍将兵が武漢に到着、その2週間後にコロナウィルスの最初の感染が見つかる。新型コロナウィルスの潜伏期間は14日だ。 翌年の1月、WEFの秘密会合がダボスで開かれた。パンデミック時におけるワクチンの強制的な接種に向かって進み始めた可能性がある。ワクチンに関する特許を持っていたり製造している会社は大儲けだろうが、それだけでなく、人体にとって好ましくない何らかのものが混ぜられてもわからない。ワクチンに有害な病原体が混じっていたことは実際にあった。将来的にはマイクロチップが混入される可能性も懸念されている。5Gが確立され、マイクロチップが人びとの体に入れられたなら、人類を個別に管理することも可能だ。「素晴らしい新世界」が目前に迫っているのかもしれない。
2020.03.13
WHO(世界保健機関)の事務局長によると、新型コロナウイルスはパンデミックと呼べる情況になっているらしい。アメリカをはじめとする西側諸国では政府や有力メディアがここにきて危機感を煽り始めているのだが、その際に奇妙な数字を使っていることが話題になっている。 パンデミックの例として1918年から20年にかけて猛威を振るったスペイン風邪と呼ばれるインフルエンザが引き合いに出されることが少なくない。「スペイン」という国名が入っているが、最初の患者はアメリカのカンザス州にある軍事基地で見つかったという。 スペイン風邪では1700万人から1億人が死亡したと言われている。かつて、死者数は5000万人から1億人でCFR(致死率)は10から20%だと言われていたが、ここにきて死者数は1700万人から5000万人だと下方修正され、CFRは2から3%だったと主張されはじめた。 その上で、新型コロナウイルスはスペイン風邪を上回る危険な伝染病だと宣伝されているのだが、2から3%という数字は不自然。かつての数字なら患者数は2億5000万人から10億人だが、最近の数字を採用すると5億7000万人から25億人ということになる。 ちなみに、当時の世界の人口は20億人弱。25億人という数字はありえないが、もし患者数が1億人でCFRが2%だったとするなら50億人が感染したことになってしまう。CFRを1桁小さくするためには死者数を減らす必要があったとも言えるだろう。 クルーズ船ダイヤモンド・プリンセスの艦内で患者が見つかった際、安倍晋三政権は適切な対応をせず、感染者数を増やしていると批判されていたが、最近はそうした批判を利用して戒厳令の予行演習らしきことを行っている。 また、経済政策の失敗を新型コロナウイルスに押しつけようとしているようにも見える。これは日本に限らず、新自由主義を導入してきた国全てで言えること。新自由主義を推進してきたアメリカは基軸通貨を発行する特権で支配システムを維持しているが、ドル離れの動きは止められそうになく、早晩、そのシステムは崩壊すると見られている。 そうした崩壊を見通している人は少なくないだろうが、アメリカの支配層としては多くの人や国が準備できていない段階で崩壊させ、潜在的ライバルを潰したいと考えているかもしれない。
2020.03.12
東京電力福島第1原発が福島県沖を震源とする巨大地震に見舞われたのは今から9年前、2011年3月11日のことだった。その地震によって発電所が破壊されて炉心が溶融、放射能を環境中へまき散らすことになった。現在でも内部の詳しい状況は不明で、事故が終結したとは到底言えない。 本ブログでは繰り返し書いてきたが、イギリスのタイムズ紙はこの原発を廃炉するまでに必要な時間を200年だと推定していたが、数百年はかかるだろうと考えるのが常識的な見方だ。廃炉作業が終了したとしても、その後10万年にわたって放射性廃棄物を保管する必要があると言われている。 新型コロナウィルスの問題でもそうだが、福島第1原発の事故に関する正確な情報は未だに伝えられていない。公表されている情報を信用しても、事故の規模はチェルノブイリ原発事故を大きく上回っている。 事故に伴って環境中に放出された放射性物質の放出総量はチェルノブイリ原発事故の1割程度、後に約17%に相当すると発表されているが、その算出方法に問題があると指摘されている。計算の前提では、圧力抑制室(トーラス)の水で99%の放射性物質が除去されることになっているが、今回は水が沸騰していたはずで、放射性物質の除去は困難。トーラスへの爆発的な噴出で除去できないとする指摘もある。そもそも格納容器も破壊されていた。つまり、99%の放射性物質は環境中へ放出されたと見なければならない。 原発の元技術者であるアーニー・ガンダーセンは少なくともチェルノブイリ原発事故で漏洩した量の2~5倍の放射性物質を福島第一原発は放出したと推測している(アーニー・ガンダーセン著『福島第一原発』集英社新書)が、10倍程度だと考えても非常識とは言えない。 事故の翌日、2011年3月12日には1号機で爆発があり、14日には3号機も爆発、15日には2号機で「異音」がり、4号機の建屋で大きな爆発音があったとされている。その後、建屋の外で燃料棒の破片が見つかるのだが、この破片についてアメリカのNRC(原子力規制委員会)新炉局のゲイリー・ホラハン副局長は2011年7月28日に開かれた会合でこの件について語っている。発見された破片は炉心にあった燃料棒のものだと推測するというのだ。マンチェスター大学や九州大学の科学者を含むチームは原子炉内から放出された粒子の中からウラニウムや他の放射性物質を検出している。 医療法人の徳洲会を創設した徳田虎雄の息子で衆議院議員だった徳田毅は事故の翌月、2011年4月17日に自身の「オフィシャルブログ」(現在は削除されている)で次のように書いていた: 「3月12日の1度目の水素爆発の際、2km離れた双葉町まで破片や小石が飛んできたという。そしてその爆発直後、原発の周辺から病院へ逃れてきた人々の放射線量を調べたところ、十数人の人が10万cpmを超えガイガーカウンターが振り切れていたという。それは衣服や乗用車に付着した放射性物質により二次被曝するほどの高い数値だ。」 事故の直後に相当数の人が放射性物質が原因で死んでいる可能性が高いが、事故当時、双葉町の町長だった井戸川克隆によると、心臓発作で死んだ多くの人を彼は知っているという。セシウムは筋肉に集まるようだが、心臓は筋肉の塊。福島には急死する人が沢山いて、その中には若い人も含まれているとも主張、東電の従業員も死んでいるとしている。 被害状況を知るためには住民の健康調査は重要だが、国の機関も県の機関も調査には消極的。隠蔽工作には医師も協力していると伝えられている。秘密保護法が情報を隠すために利用されていることだろう。 今でも福島第一原発の残骸は太平洋を放射能で汚染しつづけていると思われるが、昨年12月23日に安倍晋三政権は同原発が生み出す放射性物質トリチウム(三重水素)を含む汚染水に関する報告書案を公表。保管できる敷地が2022年末には限界達することから、薄めて海に放出するか、蒸発させて大気へ放出するか、ふたつを併用するかの3案を示したというが、希釈は「安全」や「科学」と同じように、水俣病の時にも使われた戯言だ。放射性物質の総量は同じ。原発事故が収束する見通しは立っていない。
2020.03.12
ドイツのドレスデンを空爆した翌月、アメリカ軍は1945年3月9日から10日にかけて、東京の下町、深川、城東、浅草などを焼夷弾で焼き尽くした。この爆撃で7万5000人から20万人の非戦闘員が殺されたと言われている。 投下された焼夷弾の中には38個の小爆弾が収納されていて、高度610メートル付近で子爆弾はバラバラに飛び散り、建造物や地面に到達すると数秒後に焼夷剤のゲル化ガソリンが燃え上がる仕組みになっている。 東京空襲を指揮したのはアメリカ空軍のカーチス・ルメイ。この軍人は原爆を投下する都市の選定にも加わっていた。朝鮮戦争における空爆の責任者でもある。 ルメイは1948年からSAC(戦略空軍総司令部)の司令官を務め、50年6月に始められた朝鮮戦争で朝鮮半島北部の78都市と数千の村を破壊して多くの市民を殺害。ルメイ自身、3年間に朝鮮半島の人口の20%にあたる人を殺したと認めている。 朝鮮戦争が休戦になった翌年の1954年にルメイを含むアメリカ軍の好戦派はソ連を核攻撃する作戦を立てた。アメリカに存在した核爆弾の数は無視したもので、600から750発の核爆弾をソ連へ投下、118都市に住む住民の80%、つまり約6000万人を殺すことになっていた。 その2年後にSACは核攻撃計画に関する報告書をまとめている。それによると、ソ連、中国、東ヨーロッパの最重要目標には水爆が使われ、ソ連圏の大都市、つまり人口密集地帯に原爆を投下するとされている。軍事目標を核兵器で攻撃しても周辺に住む多くの人びとが犠牲になるわけだ。この当時もSACの司令官はルメイ。 この計画ではソ連の主要都市だけでなく、ポーランドのワルシャワ、東ドイツの東ベルリン、チェコスロバキアのプラハ、ルーマニアのブカレスト、ブルガリアのソフィア、中国の北京が含まれていた。 日本列島が中国に対する攻撃の拠点として想定されていた可能性は高い。1953年4月に沖縄では布令109号「土地収用令」が公布/施行されて基地化が強引に進められた。土地の強制接収は暴力的なもので、「銃剣とブルドーザー」で行われたと表現されている。沖縄の基地化はアメリカの先制核攻撃計画と密接に結びついていたと考えるべきだろう。 本ブログでは繰り返し書いてきたが、第2次世界大戦はドイツ軍の主力がスターリングラードの戦いで破れた1943年初めの時点で事実上、終わっている。 ドイツ軍は1941年6月にソ連に向かって進撃を開始した。バルバロッサ作戦だ。このソ連侵略でアドルフ・ヒトラーは西の守りを無視して約300万人を投入した。西部戦線に残ったドイツ軍は約90万人。ドイツ軍の首脳は西部方面を防衛するために東へ向かう部隊に匹敵する数の将兵を配備するべきだと主張したが、ヒトラーに退けられたとされている。(David M. Glantz, The Soviet-German War 1941-1945,” Strom Thurmond Institute of Government and Public Affairs, Clemson University, October 11, 2001) ドイツ軍は1942年8月にスターリングラードの市内へ突入するが、11月になるとソ連軍が猛反撃を開始、ドイツ軍25万人はソ連軍に完全包囲されてしまった。生き残ったドイツ軍の将兵9万人余りは1943年1月に降伏する。東部戦線での敗北は戦争自体の敗北も意味していた。 ドイツ軍がソ連侵略に失敗したのを見てイギリスやアメリカは慌てて動き始める。その年の5月に両国はワシントンDCで会談、ドイツに対する軍事作戦を作成した。7月に両国軍はマフィアの協力を得てシチリア島へ上陸している。ハリウッド映画の宣伝で有名なノルマンディー上陸作戦(オーバーロード作戦)は1944年6月のことだ。 ドイツ軍がソ連軍との戦いに敗れると、ナチス親衛隊はアメリカとの単独講和への道を探りはじめ、実業家のマックス・エゴン・フォン・ホヘンローヘをスイスにいたアレン・ダレスの下へ派遣している。ダレスは当時、戦時情報機関OSSの幹部だったが、ドイツの巨大資本と連携していたウォール街の弁護士という側面も持っていた。 1944年になるとダレスたちはフランクリン・ルーズベルト大統領に無断でドイツ軍の情報将校だったラインハルト・ゲーレン准将らと接触しはじめたが、その仲介役はダレスの部下でウォール街の弁護士でもあったフランク・ウィズナー。大戦後に極秘の破壊工作機関OPCを指揮することになる人物だ。 その後、ウォール街の住人たちがナチス元高官らをラテン・アメリカへ逃がすラットラインを作り、国務省やCIAはそうした人びとやドイツの科学者を雇う。ブラッドストーン作戦とペーパークリップ作戦だ。フランクリン・ルーズベルト大統領が1945年4月に急死すると、こうしたウォール街の住人がホワイトハウスで主導権を握ることになる。 1945年5月にドイツが降伏すると、イギリスのウィンストン・チャーチル首相はソ連へ軍事侵攻するための作戦を立てるようにJPS(合同作戦本部)にを命令、アンシンカブル作戦が提出された。その作戦によると、攻撃を始めるのは7月1日で、アメリカ軍64師団、イギリス連邦軍35師団、ポーランド軍4師団、そしてドイツ軍10師団で「第3次世界大戦」を始める想定になっていた。この作戦が発動しなかったのは参謀本部が計画を拒否したからだという。(Stephen Dorril, “MI6”, Fourth Estate, 2000) この後、7月16日にニューメキシコ州のトリニティー・サイトで原子爆弾の爆破実験が行われて成功。8月6日には広島、8月9日には長崎に原爆が投下された。 トリニティ実験の10日後にチャーチルは下野するが、翌年の3月にアメリカのフルトンで「鉄のカーテン演説」を行って「冷戦」の幕開けを宣言、その翌年にアメリカのスタイルズ・ブリッジス上院議員に対し、ソ連を核攻撃するようハリー・トルーマン大統領を説得してほしいと求めている。 ルメイたち好戦派が目論む計画の障害になる人物が1961年に登場する。ジョン・F・ケネディがアメリカ大統領に就任したのだ。ケネディは1963年6月、アメリカン大学の学位授与式(卒業式)でソ連との平和共存を訴えている。ケネディ大統領が暗殺されたのはその5カ月後のことだった。日本政府がルメイに「勲一等旭日大綬章」を授与したのは暗殺の翌年のことである。
2020.03.11
新型コロナウイルスの感染が拡大しているという理由で安倍晋三政権は学校を一斉に閉鎖、コンサートなどイベントを中止させた。クルーズ船ダイヤモンド・プリンセスの艦内で患者が見つかった際、厚生労働省は適切な対応をせずに批判されたが、そうした批判を利用して戒厳令の予行演習らしきことを行っているように見える。世界的に見ると中国人差別にも感染が利用されているが、欧米では黄色人種差別に利用され始めている。 今回の感染は世界の現実を明らかにする役割も果たしている。新自由主義が推進した「グローバル化」によって経済システムが脆弱化していることは株式相場の急落を見てもわかるが、そうした政策によって社会が崩壊している現実も見えやすくなった。 新自由主義が政策として最初に導入された国は軍事政権下のチリ。この国では1973年9月11日にオーグスト・ピノチェトがサルバドール・アジェンデ政権を軍事クーデターで倒したが、その背後にはCIAの破壊工作部門が暗躍していた。その部門を動かしていた人物がヘンリー・キッシンジャー。巨大資本の代理人だ。この政策はマーガレット・サッチャーが首相だったイギリスでも採用され、そこから全世界へ伝染していった。 この政策は通貨システムを重視して生産活動を軽視、富を一部の人間に集中させ、貧富の差を拡大させてきた。アメリカでは公的な年金や健康保険が事実上存在せず、公的な教育は崩壊している。暴力が蔓延している刑務所のような学校もある。アメリカの刑務所は命の危険があるのだが、学校もそうした危険があるということだ。 アメリカの私立学校は授業料がとてつもなく高額で、庶民が通うことは無理。少しでもましな公立高校へ入れようとするなら高級住宅地に住まなければならない。住宅を買うことは不可能だが、家賃も高額。経済的な負担が親の肩に重くのしかかり、破産することになる。表面的には破産の理由が不動産にあるように見えても実際は教育が原因だということである。 勿論、高級住宅地に住むことが端から無理な子どもも少ないない。例えばニューヨーク州教育局によると、2018年から19年にかけての年度におけるホームレスと認めた生徒は11万4085名に達し、3万4000名以上がニューヨーク市のシェルターで生活している。こうした情況にあるため、生徒を街頭へ放り出すことになる学校閉鎖をニューヨーク州は実施できないのだという。 中曽根康弘、小泉純一郎、安倍晋三、菅直人、野田佳彦といった政治家は日本へ新自由主義を導入するために大きな役割を果たしてきた。そうした中、教育の破壊も着々と進められている。庶民は考えず、支配者の言うことを信じていれば良いという考え方が教育破壊のベースにあるのだろう。 教育課程審議会の会長を務めたことのある作家、三浦朱門は自分たちが考え出した「ゆとり教育」について、「平均学力が下がらないようでは、これからの日本はどうにもならんということです。できん者はできんままで結構。戦後五十年、落ちこぼれの底辺を上げることにばかり注いできた労力を、できる者を限りなく伸ばすことに振り向ける。百人に一人でいい、やがて彼らが国を引っ張っていきます。限りなくできない非才、無才には、せめて実直な精神だけを養っておいてもらえばいいんです。」(斎藤貴男著『機会不平等』文藝春秋、2004年)と語っている。 教育改革国民会議で議長を務めていた江崎玲於奈は、「いずれは就学時に遺伝子検査を行い、それぞれの子供の遺伝情報に見合った教育をしていく形になっていきますよ。」と主張しているという。(前掲書) 安倍晋三が敬愛しているらしい彼の祖父は成績が良かったらしい。
2020.03.10
サウジアラビアで王族メンバーのひとり、ナーイフ・ビン・アーメド・ビン・アブドラジズが3月7日に逮捕されたと伝えられている。この人物は前日に逮捕されたアーメド・ビン・アブドラジズの息子だ。3月6日にはムハンマド・ビン・ナーイフ前皇太子、前皇太子の弟であるナワフ・ビン・ナーイフも逮捕されている。モハメド・ビン・サルマン皇太子によると、逮捕された人びとはアメリカと共謀してクーデターを目論んだからだという。 ナーイフ前皇太子がヒラリー・クリントンを担いでた勢力、つまりアメリカの巨大資本やネオコンと結びついていたことは事実だが、ビン・サルマン皇太子もアメリカやイスラエルの支配層の影響下にあることも事実。そうした背景が皇太子を交代させることになった。 つまり、ムハンマド・ビン・ナーイフは2015年4月、ヒラリー・クリントンがアメリカの大統領になるという前提でサウジアラビアの皇太子に就任したのだが、16年の選挙でドナルド・トランプが勝利したため、17年6月にビン・サルマンへ交代したのである。 ビン・サルマンは好戦的な政策を打ち出しているが、ビン・ナーイフも平和的な人物とは言えない。ダーイッシュ(イラクとレバントのイスラム首長国。イスラム国、IS、ISIS、ISIL、IEILとも表記)が売り出された2014年、総合情報庁の長官としてジハード傭兵を動かしていたバンダル・ビン・スルタンが爆弾攻撃で重傷を負うが、そのバンダルに替わって傭兵をビン・ナーイフは指揮するようになっている。 皇太子になったモハメド・ビン・サルマンは2017年9月にイスラエルを極秘訪問、10月にはドナルド・トランプ大統領の義理の息子にあたるジャレッド・クシュナーがサウジアラビアを極秘訪問、そして11月に王族の粛清を実行した。そのときにバンダル・ビン・スルタンとムハンマド・ビン・ナーイフは拘束されたと伝えられている。 クシュナーはイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と親しく、ネタニヤフに対する影響力を持つカジノ経営者のシェルドン・アデルソンは義理の父親、つまりドナルド・トランプのスポンサーだ。 サウジアラビアの権力抗争はアメリカやイスラエルの権力抗争とつながっていると言えるだろう。
2020.03.09
サウジアラビアで権力抗争が続いているが、その原因は財政の悪化にあると言えるだろう。財政を悪化させている一因は石油相場の下落にあるのだが、それはバラク・オバマが大統領だった時代のアメリカが仕掛けたものだった。 ジョージ・W・ブッシュ政権が2003年3月に始めたイラクへの軍事侵略は思惑通りに進まず、2009年1月に大統領はオバマへ交代。そのオバマは2010年8月にPSD-11を出し、ムスリム同胞団を主力とするジハード傭兵を使った体制転覆プロジェクトを始めた。それが形になって表れた出来事が「アラブの春」だ。 その中で、リビアとシリアはジハード傭兵による軍事侵略という形。リビアでは2011年2月、シリアでは同年3月に始まった。その後の展開は繰り返し書いてきたので今回は割愛するが、シリアの体制転覆は成功していない。 リビアのムアンマル・アル・カダフィ体制を2011年10月に倒した侵略勢力は傭兵や武器/兵器をシリアへ集中させる。そうした行為を正当化するため、オバマは「穏健派」への支援という話を流すが、これが事実に反することはアメリカ軍の情報機関DIAが2018年8月にホワイトハウスへ報告している。その中で、オバマ政権の政策はシリアの東部(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配地域を作ることになるとも警告していた。その警告は2014年にダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)という形で現実になった。 その2014年にオバマ政権はウクライナでクーデターを仕掛け、ビクトル・ヤヌコビッチ大統領の排除に成功する。ウクライナを制圧することでロシアからEUへ天然ガスを運ぶパイプラインを支配、その関係がふかまることを阻止しようとしたのだ。パイプラインを押さえることでロシアからEUというマーケットを奪い、経済的に破綻させようと目論んだとも見られている。クーデターの実行部隊として使われたのがネオ・ナチだ。 同じ年に香港でアメリカとイギリスは反中国運動、いわゆる「佔領行動(雨傘運動)」を仕掛けた。のときから活動の指導者として元王室顧問弁護士の李柱銘(マーチン・リー)、メディア王の黎智英(ジミー・リー)、香港大学の戴耀廷(ベニー・タイ)副教授、あるいは陳日君(ジョセフ・ゼン)、余若薇(オードリー・ユー)、陳方安生(アンソン・チャン)といった名前が挙がっている。 こうしたアメリカの強硬策はネオコンが中心になって実行されたのだが、そうした策はロシアと中国を接近させることになり、戦略的な同盟関係につながる。中国を甘く見ていたアメリカの支配層はこうした展開に驚き、そうした支配層に影響されている西側の人びとは今でも、中露はすぐに分裂すると唱えている。 2014年のクーデターでロシアを潰そうとするオバマ政権の計画は失敗に終わる。そこで始まったのが石油相場の下落。ソ連を消滅させる際に成功した手口だ。WTI原油の場合、2014年5月には1バーレル当たり110ドルを超す水準にあったが、それから大きく下落し、年明け直後には50ドルを切る。2016年1月には40ドルを割り込んだ。 値下がりが始まって間もない2014年9月11日にアメリカのジョン・ケリー国務長官とサウジアラビアのアブドラ国王は紅海の近くで会談、それから加速度的に下げ足を速めたことから原油相場を引き下げる謀議があったとも噂されている。 ところが、原油価格の下落はロシアでなくサウジアラビアやアメリカの経済にダメージを与えることになった。ロシアの場合、石油相場と同じようにロシアの通貨ルーブルも値下がりしたことからアメリカ支配層が望んだような効果はなかった。 2014年にサウジアラビアは約390億ドルの財政赤字になり、15年には約980億ドルに膨らんだという。2018年には70ドルを超す水準まで戻したが、今年に入ってから大きく値下がりしている。 2020年におけるサウジアラビアの財政赤字は500億ドルと予想されていたが、これは1バーレル当たり60ドル強という前提での話。COVID-19(新型コロナウィルス)の影響で経済活動が急減速、その影響で石油相場は40ドル台に落ち込んでしまった。このまま進むと、サウジアラビアの財政赤字は500億ドルを大きく上回る可能性が高い。金融資産が底をつくとも見られている。 COVID-19はドナルド・トランプ政権の中国に対する経済戦争の一環だとする見方もある。それが事実かどうかはともかく、中国経済の停滞はサウジアラビアの支配体制を大きく揺るがすことになる。ドル体制を維持する上で重要な役割を果たしてきたサウジアラビアの支配体制が崩れれば、アメリカを中心とする世界の支配システムも揺らぐことになると見られている。
2020.03.08
サウジアラビアで主要王族メンバーがモハメド・ビン・サルマン皇太子によって逮捕されたと伝えられている。サルマン・ビン・アブドラジズ・アル・サウド(サルマン)国王の弟であるアーメド・ビン・アブドラジズ、ムハンマド・ビン・ナーイフ前皇太子、前皇太子の弟であるナワフ・ビン・ナーイフの3名だ。 ビン・サルマン皇太子はイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と近い。ネタニヤフはカジノを経営しているシェルドン・アデルソンの影響下にある。アデルソンのカジノはアメリカのラス・ベガスとペンシルベニア、東南アジアのマカオとシンガボールにあり、日本に対してカジノを作らせるように要求したことでも知られている。2016年のアメリカ大統領選挙ではドナルド・トランプに対する最大の寄付者だった。ちなみに、ビン・ナーイフ前皇太子はヒラリー・クリントンを担いでいた勢力、つまり巨大資本やネオコンを後ろ盾にしていた。 アデルソンは単なるカジノ経営者ではなく、2013年にはイランを核兵器で攻撃すべきだと主張した人物。彼が主要スポンサーになっているFDD(民主義防衛財団)やEMET(ヘブライ語で「真実」を意味)は好戦的なイスラエル系団体で、その背後にはイスラエルの情報機関と緊密な関係にあるメガ・グループが存在しているとも言われている。EMETはを考えたのひとり、エドガー・ブロンフマンがジェフリー・エプスタインと関係することは本ブログでも書いた通り。 皇太子になって以来、ビン・サルマンがサウジアラビアの政策決定で主導権を握ってきたが、いずれも失敗して国を危機に陥れている。そうした実態を国王へ知らせていた国王の個人的な警護責任者のアブドル・アジズ・アル・ファガム少将は昨年(2019年)9月28日に射殺された。その数日前に解任されていたという。サウジアラビアの軍事や治安に対するアメリカの影響力が大きくなった可能性が高い。 イエメンのフーシ派軍がサウジアラビアの3旅団を壊滅させたと発表したのはその翌日だが、その前、9月14日には18機のUAV(無人機。ドローンとも呼ばれる)と7機の巡航ミサイルでフーシ派はサウジアラビアのアブカイクとハリスにあるアラムコの石油処理施設を攻撃、大きな損害を与えている。アメリカの防空システムが機能しなかったのだ。 ビン・サルマン皇太子は2017年11月に王族、閣僚や元閣僚、軍人などを大量に拘束したが、その前の月に国王はロシアを訪問、防空システムS-400の購入で合意していた。国王は昨年10月にイランと緊張緩和について話し合うことをイラク首相に約束、その半月ほど後にロシアのウラジミル・プーチン大統領がサウジアラビアを訪問している。 実際、サウジアラビアとイランとの間で緊張緩和に関する話し合いがイラクを仲介役として始まった。イラン側のメッセンジャーがイスラム革命防衛隊の特殊部隊とも言われているコッズ軍を指揮してきたガーセム・ソレイマーニー。 イスラエルの協力を得てアメリカは今年1月3日、ソレイマーニーをイラクのバグダッド国際空港で暗殺する。イスラエルから提供されたソレイマーニーに関する情報を利用し、アメリカ軍がUAV(無人機、ドローン)で攻撃したと言われている。イラクのアディル・アブドゥル-マフディ首相によると、緊張緩和に関するサウジアラビアからのメッセージに対するイランの返書を携えていた。これはイランへの宣戦布告行為であると同時に、サウジアラビアに対する警告でもあったのだろう。 そして2月20日にアメリカのマイク・ポンペオ国務長官はサウジアラビアの国王と皇太子に会い、2月24日にはサウジアラビア国王は宮殿へイスラエル人ラビを迎え入れた。ソレイマーニー暗殺はアメリカやイスラエルにとって中東における和平の流れを断ち切る重要な作戦だったと言えるだろう。
2020.03.08
アメリカは大統領選挙の最中にある。2016年の選挙でもそうだったが、この国の支配層にとってバーニー・サンダースをいかに排除するかが大きな問題になっている。トゥルシ・ガバードも嫌われているが、彼女はそれほど支持率が高くないので、人びとに知られないようにしていれば問題にならない。メディアから無視されてきたのはそのためだ。ロシアゲートなる「フェイクニュース」もサンダース潰しの一環だ。今回の選挙でもサンダースの存在は支配層にとって目障りだろう。 すでに忘れてしまった人もいるだろうが、昨年(2019)年7月に逮捕され、拘留中の同年8月に房の中で死亡たジェフリー・エプスタインという人物がいる。この人物は今年の大統領選挙に少なからぬ影響を及ぼしているはずだ。 エプスタインの妻はギスレイン・マクスウェル、その父親はイギリスのミラー・グループを率いていたロバート・マクスウェル。ロバートは生前、イギリスやイスラエルの情報機関と関係していると言われていたが、イスラエル軍の情報機関ERDに所属、イツァク・シャミール首相の特別情報顧問を務めた経験のあるアリ・ベンメナシェによると、3名ともイスラエル軍の情報機関、つまりAMAMに所属していた。 ジェフリーとギスレインが知り合ったのは1990年代の前半だとされているが、アリ・ベンメナシェによると、ふたりは1980年代の後半から軍の情報機関に所属、知り合いだったとしている。(Zev Shalev, “Blackmailing America,” Narativ, Septemner 26, 2019) ジェフリーとギスレインは未成年の女性などをアメリカをはじめとする世界の有力者に提供する一方、全ての行為を盗撮し、それを利用して有力者たちをコントロールしてきたと言われている。情報機関による美人局、ハニートラップだ。 ジェフリーの事件ではビル・クリントン、ドナルド・トランプ、アンドリュー王子、ウディ・アレン、ケビン・スペイシー、クリス・タッカーを含む名前が表面化しているが、大多数の「顧客」の名前は伏せられたままだ。そうした顧客の名前と連絡先が記載された手帳を2009年に持ち出し、5万ドルで売ろうとした人物がいる。その手帳のコピーが一部に流れ、話題になった。 その4年前、ある女性がフロリダの警察を訪れ、14歳になる義理の娘がエプスタインの自宅で猥褻な行為をされたと訴えている。捜査の過程でエプスタインが有力者へ少女を提供、その行為を秘密裏に録音、撮影して恐喝の材料に使っていたことが浮かび上がり、有罪になるのだが、軽い刑罰ですんだ。刑務所へは入っていない。 その時に事件を担当した地方検事はトランプ政権で労働長官を務め、昨年7月に辞任したアレキサンダー・アコスタ。エプスタインは情報機関に所属しているので手を出すなと言われたという。 エプスタインは情報機関の仕事をする前、有名人の子弟が通う予科学校のドルトン・スクールで数学や物理を教えていた。大学を中退していたのだが、その学校の校長に雇われたのだ。 その校長とはドナルド・バー。ウィリアム・バー司法長官の父親だ。ウィリアムはCIA出身でジョージ・H・W・ブッシュの部下、ドナルドはCIAの前身であるOSSに所属していた。 エプスタインは1976年に学校を解雇され、大手投資会社のベア・スターンズで働き始める。教え子の中に同社の会長だったアラン・グリーンバーグの子どもが通っていた縁だという。そこで顧客だったシーグラムのエドガー・ブロンフマンと知り合う。ブロンフマンはイスラエルの情報機関と深い関係にあった。 エドガーの父親、サミュエル・ブロンフマンは密造酒を売る傍ら、スキャンダルを使って有力者を脅すということをしていたと言われている人物。サミュエルの密造酒仲間で仲が良かったというルイス・ローゼンスティールも同じことをしていたとされている。 そのローゼンスティールと親子のようだったと言われている人物がロイ・コーン。赤狩りの時代にはジョセフ・マッカーシーの法律顧問を務めていた。マッカーシーはFBIに君臨していたJ・エドガー・フーバーの手先として活動していた。フーバーが長期にわたってFBI長官を務められたのは、有力者のスキャンダルを握っていたからだと言われている。 コーンは犯罪組織のガンビーノ・ファミリーのメンバー何人かの法律顧問でもあり、そのひとりがジョン・ゴッチだった。その後、コーンはトランプの法律顧問になる。 アメリカという国を動かしているのは買収と脅迫であり、支配システムの中で選挙は民主主義を装うためのフェスティバルにすぎないと言えるだろう。右派、中道、左派、リベラル、保守といったタグをメディアはつけるが、それは支配層が庶民に信じさせたいイメージにすぎない。心理を操るための手法。買収と脅迫の網に絡め取られていない人物が選挙で人気を集めるとフェスティバルではなくなってしまうので、支配層はそういう人物を排除するため、あらゆる手段を使ってきた。
2020.03.07
COVID-19(新型コロナウィルス)の患者が最初に発見された中国では新たな感染者の人数が減少、その一方で患者は着実に回復している。WHO(世界保健機関)によると、3月5日現在、全世界の確認された患者数は9万5333名。そのうち中国が8万0565名だが、すでに中国では半数以上が治癒、実際の患者数は4万名を切っていると推測されている。COVID-19による死者数は中国で3015名、中国以外は267名だ。 ちなみにアメリカのCDC(疾病管理センター)によると、アメリカにおける今シーズン(2019年から20年)のインフルエンザの患者数は少なくとも3200万人、死者は1万8000人を超えたという。その死者の中に新型コロナウィルスの患者が含まれているのではないかという推測もあるが、真偽は不明だ。深刻な状況と言えるが、「COVID-19で危機を煽る有力メディアがアメリカのインフルエンザを気にしていないのは奇妙な話だ」というようなことをカマトトぶって書く気はない。 クルーズ船ダイヤモンド・プリンセスの艦内で新型コロナウィルスの感染が広がった際、日本の厚生労働省は適切な対応をせず、防護服を着なければならない区域と脱いでかまわない区域が明確でなく、常駐してるプロの感染対策の専門家がいないという状態で、患者を増やすことになった。 政府は無能なのか、あるいは病気を蔓延させたいのかは判断できないが、杜撰な感染管理が批判されるようになった後、反中国感情を煽り、人が集まる情況を作らないようにさせる。学校を休みにしたり、コンサートなどイベントを中止させたのだ。戒厳令の予行演習にも見える。 今回のCOVID-19騒動を細菌戦の予行演習だと見る人もいる。さほど毒性の強くないウイルスを撒き、伝染の仕方と社会への影響を調べ、本番には強力なコロナウイスルを使うというわけだ。脅しの可能性もあるだろう。 COVID-19は人工的に作られたのではないかという疑惑を強める研究報告が出てきている。本ブログでもすでに書いたことだが、このウイルスの件ではアメリカ国防省のDARPA(国防高等研究計画局)やDTRA(国防脅威削減局)が注目されている。両機関は2018年からコロナウイルスのコウモリからヒトへの感染に関する研究を進めてきたからだ。DARPAと関係の深いアメリカのデューク大学は中国の武漢大学と提携し、2018年にデューク崑山大学を開設している。 アメリカがロシアや中国の周辺に細菌兵器の研究施設を建設してきたことも疑惑の一因になっている。ウクライナ、アゼルバイジャン、アルメニア、カザフスタン、キルギスタン、モルドバ、タジキスタン、ウズベキスタン、ジョージアで細菌兵器の研究施設を建設しているとロシア政府は一貫して批判、アフガニスタン、パキスタン、台湾、フィリピン、韓国、そして日本にもアメリカ国防総省の影響下にある細菌に関する研究施設が存在しているとも指摘されている。 また、ワクチンの開発についても疑惑を持つ人がいる。例えば「弱毒化されたコロナウィルス」に関するアメリカの特許が2018年が認められているが、特許を申請したピルブライト研究所の主要出資者はWHO、EC(欧州委員会)、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ基金などだ。 2019年3月にはカナダのNML(ナショナル細菌研究所)から中国へ非常に毒性の強いウィルスが秘密裏に運ばれ、中国当局から抗議され、7月にはそのNMLから中国人研究者が追い出されたとする情報も流れている。 昨年10月にジョンズ・ホプキンス健康安全保障センターが開いたイベントも注目された。世界経済フォーラムやビル・アンド・メリンダ・ゲイツ基金と共同でコロナウィルスの世界的流行のシミュレーションをすることが目的で、この会合にコロナウィルスによる病気と関係の深い中国人は招かれなかったものの、アメリカ軍の幹部やネオコンが参加している。 その会合の翌日、軍事演習に参加するために300名のアメリカ軍将兵が武漢に到着、その2週間後にコロナウィルスの最初の感染が見つかるのだが、新型コロナウィルスの潜伏期間は14日だ。 ワクチンではイスラエルのMIGALガリリー研究所が2月末、COVID-19に有効なワクチンを数週間で作り出せると明らかにしている。彼らは4年間にわたってトリ・コロナウイルスのワクチンを研究してきたが、それがCOVID-19にも有効だというのだ。
2020.03.06
トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領とロシアのウラジミル・プーチン大統領は3月5日にモスクワで3時間にわたって会談、シリア西部のイドリブにおける戦闘を終わらせることで合意したと発表された。停戦は3月6日の深夜(6日0時1分)から開始、その情況を監視するためのポストが設置され、ロシアとトルコは3月15日から合同で幹線道路をパトロールするという。 会談の直前にエルドアン政権はイドリブでシリア軍に対する攻勢を強め、難民でEUを脅し、アメリカ政府とも接触したが、いずれも思惑通りには進まなかったようだ。今回の会談でエルドアン政権はプーチン政権に抑え込まれたように見えるが、そうなると、約8万人と言われるジハード傭兵との関係が再び難しくなりそうだ。しかも議会ではエルドアンの好戦的な政策を巡り、対立が激しくなっている。 EUは難民受け入れを政策としているが、トルコ政府の政策でEUへ流れ込むであろう人びとの中にはシリア人だけでなく北アフリカ出身者の密航者も含まれ、そこには業者が介在しているという。北アフリカからの難民が増えた最大の理由はリビアへの軍事侵略。難民の中にジハード傭兵が混じっていることも大きな問題だ。トルコからの移民が多いドイツには以前からジハード傭兵のネットワークができていると言われている。 その一方、アフガニスタンでは2月29日にアメリカ政府とタリバーンの話し合いの結果、14カ月以内にアメリカ軍がアフガニスタンから撤退することで合意、残るのはCIAの私兵のみとも言われたが、3月4日にアメリカ軍はタリバーンの部隊を空爆した。ドナルド・トランプ大統領が打ち出す和平に向けての政策に反する軍事作戦を現地のアメリカ軍が実行するといういつものパターンだ。本ブログでは繰り返し指摘してきたが、アメリカの中央軍やNATO軍は「関東軍」化している。
2020.03.06
アメリカの15州と1自治領で民主党の大統領候補を決めるための投票が3月3日にあった。いわゆるスーパーチューズデーだ。そのうち10州でジョー・バイデンが第1位になり、アメリカ全国の世論調査で最も人気のあるバーニー・サンダースが勝利したのは4州だった。獲得した代議員の数はバイデンが380人に対し、サンダースは328人。サンダースはカリフォルニア州を押さえたことから州の数ほど差は開かなかった。 本ブログでも繰り返し書いてきたが、アメリカの支配層はサンダースを嫌っている。有力メディアは彼を「左翼」と表現するが、政策を見る限り、それほど左とは思えない。トゥルシ・ガバードほど戦争に強く反対しているわけでもない。ただ庶民の立場に理解を示しているだけだ。つまり、支配層やその代弁者である有力メディアはそこが許せない。彼らが考えているのは支配層の利益だけだ。 金融資本や戦争ビジネスもサンダースを嫌っているが、もうひとつ重要なファクターがある。シオニストだ。その代理人として最前線で活動しているのがイスラエル・ロビーのAIPAC。国内問題では弱者の立場から発言するエリザベス・ウォーレンも国際問題や安全保障問題ではシオニストに従属している。 サンダースは2016年の大統領選挙の時から支配層や有力メディアに攻撃されている。本ブログでは繰り返し書いてきたが、2015年の段階で彼らは次期大統領としてヒラリー・クリントンを内定していた。それが揺らいだ理由のひとつは、2014年から15年にかけてシオニストの一派であるネオコンが行った強硬策の失敗にあるだろう。ドナルド・トランプが浮上した一因もそこにある。 2016年に入ってもクリントンを民主党の候補者にし、そして大統領にしようとしていたDNC(民主党全国委員会)はサンダースの足を引っ張るのだが、その実態を明らかにする電子メールをウィキリークスが明らかにしてしまう。そこで始まったのがロシアゲート騒動だ。 今回の候補者選びは2月3日のアイオワ州から始まったが、その際に開票作業が大幅に遅れた。作業は「シャドウ」という会社が開発したスマホのアプリが使われているのだが、この会社に疑惑の目が向けられている。 そして3月3日には投票開始が大幅に遅れた。カリフォルニア州では開始が数時間遅れた投票所が少なくなかったようだが、テキサス・サザン大学では遅れが6時間に達したという。システムの不調が原因らしいが、事前に信頼度が低いと警告する人がいたようだ。これだけ遅れると投票を諦めて帰った人もいるだろう。 ジェフリー・エプスタインのスキャンダルに関係していると言われる富豪のマイケル・ブルームバーグはここで撤退、支配層や有力メディアはバイデンに絞って支援するのだろうが、この人物はウクライナを舞台とした汚職事件で捜査対象になった人物だ。この事件の揉み消しにめどが立ったのだろうか。
2020.03.05
トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は3月5日にロシアを訪問、ウラジミル・プーチン大統領と会談する予定だ。それを前にしてトルコ軍はシリア西部のイドリブでシリア軍を激しく攻撃していると伝えられている。エルドアン政権は戦闘でシリア軍を打ち破っているように強調しているが、それに反する情報も流れている。 イドリブで戦闘が激しくなる切っ掛けは1月19日にベルリンで開かれたリビア情勢に関する会議だと言えるだろう。トルコ政府は12月後半にイドリブから約3万人の戦闘員をリビアへ移動させはじめていたが、その会議の後、2500人を運んだところで中断。つまりイドリブの戦闘員はそれ以上減らなくなった。そして2月1日にアレッポでロシア軍の将校4名がトルコを後ろ盾とする武装勢力に殺された。 一方、シリア政府軍はイドリブ南部を支配するタクフィール主義者の武装背力SNAを攻撃、その地域の相当部分を奪還。トルコ軍はSNAを支援するため、約400名の部隊を南部へ向かわせる。 しかし、現地からの情報によると、SNAを攻撃していたシリア政府軍のSu-22戦闘爆撃機2機が約400名の兵士を乗せたトルコ軍の車列を空爆して止め、兵士が道路脇の建造物へ避難するとその建造物をロシア軍のSu-34戦闘爆撃機が破壊、33名から55名のトルコ軍兵士が殺されたという。2月27日の出来事だ。 それだけでなく、ロシア軍は地中海へ2隻のフリゲート艦を派遣したと伝えられている。トルコ軍が戦闘をエスカレートさせた場合、イドリブのトルコ軍を全滅させるという脅しのように見える。 一方、エルドアン大統領はトルコ軍部隊が攻撃された翌日にアメリカのドナルド・トランプ大統領と電話でシリア情勢について話し合い、トルコ側は両国の連携を強調。アメリカ政府はトルコがシリア北部で行っている情況を沈静化させる努力を支持すると発表している。さらにトルコ政府はNATOに支援を求めた。 アメリカなどNATO諸国にしろ、トルコ政府のためにロシアと戦争をはじめるつもりはないだろうが、MANPAD(携帯式防空システム)、戦車、装甲車を含む兵器は供給されている。トルコとシリアとの戦いの邪魔をするなと29日にトルコ大統領はロシア大統領に要請、複数のシリア軍機が撃墜されたという。MANPAD(スティンガー)はジハード傭兵の手にも渡っていて、ロシア軍機に向けても発射されている。
2020.03.04
ウィキリークスを創設したひとりで看板的な役割を果たしてきたジュリアン・アッサンジをアメリカへ引き渡す手続がイギリスの法廷で進められている。カンガルー法廷と呼ぶ人もいる。ウィキリークスは内部告発を支援する活動を続けてきたが、それによって自分たちの悪事が明らかにされた人びとは怒り、アッサンジを厳しく罰しようとしているのだ。 アッサンジは法廷で弁護団と接触することが厳しく制限されている。相談することは勿論、挨拶することも難しい。防弾ガラスで作られた箱の中に入れられ、スリットやマイクを通して話すことが強いられているのだ。 昨年4月11日にイギリス警察はエクアドル大使館へ乗り込んでアッサンジを逮捕し、イギリス版グアンタナモ刑務所と言われているベルマーシュ刑務所へ入れたが、その時から続く隔離策だ。 その刑務所でアメリカの国防総省、FBI、CIAに所属している人びとから尋問を受けたとされているが、その際にBZ(3-キヌクリジニルベンジラート)という薬物が使用されたという。 それだけでなく、1日に22時間、あるいは23時間は外部との接触が禁止され、友人や親戚と面会できず、弁護チームも監視下で会うことが要求され、食べ物の差し入れや基本的な医療行為も拒否されたと伝えられている。 ウィキリークスが2012年2月に公表した民間情報会社ストラトフォーの電子メールによると、アメリカ当局はアッサンジを2011年初め、秘密裏に起訴したという。その後、この情報は公的な文書で確認された。ケレン・ドワイアー検事補が裁判官へ書いた文書の中で、アッサンジが秘密裏に起訴されていると記載されているのだ。 ウィキリークスはアメリカ軍のヘリコプターが2007年7月にバグダッドでロイターの特派員2名を含む非武装の十数名を銃撃、射殺する様子を撮影した映像を2010年4月に公開。ストラトフォーの電子メールが正しいなら、その半年後にアッサンジは起訴されたことになる。バラク・オバマが大統領になった翌年のことだ。 この映像を含むアメリカ軍の犯罪的な行為をウィキリークスへ渡したブラドレー・マニング(現在はチェルシー・マニングと名乗っている)特技兵は2010年5月、アメリカ陸軍のCID(犯罪捜査部)に逮捕されて拷問を受けることになった。 それ以外にもウィキリークスは権力犯罪を明らかにするが、それは権力者にとって許しがたい行為。当初、ウィキリークスに協力していた西側の有力メディアは途中からアッサンジを攻撃する側につき、その状態は今でも続いている。 西側の有力メディアがCIAのコントロール下にあることは1970年代から指摘されてきた。例えば、ウォーターゲート事件で活躍したカール・バーンスタインは1977年にワシントン・ポスト紙を辞め、「CIAとメディア」というタイトルの記事をローリング・ストーン誌に書いた。(Carl Bernstein, “CIA and the Media”, Rolling Stone, October 20, 1977) その記事によると、それまでの20年間にCIAの任務を秘密裏に実行していたジャーナリストは400名以上に達し、そのうち200名から250名が記者や編集者など現場のジャーナリストで、残りは、出版社、業界向け出版業者、ニューズレターで働いていた。また1950年から66年にかけてニューヨーク・タイムズ紙は少なくとも10名の工作員に架空の肩書きを提供したとCIAの高官は語ったという。1980年以降、情況はさらに悪化しているように思える。 また、ドイツの有力紙、フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(FAZ)紙の編集者だったウド・ウルフコテは2014年2月、ドイツにおけるCIAとメディアとの関係をテーマにした本を出した。 彼によると、ドイツだけでなく多くの国のジャーナリストがCIAに買収されている。人びとがロシアに敵意を持つように誘導するプロパガンダを展開、人びとをロシアとの戦争へと導き、引き返すことのできない地点にさしかかっているとしていた。2017年1月、56歳のときに彼は心臓発作で死亡している。
2020.03.03

アメリカのマイク・ペンス副大統領はキリスト教原理主義の信者。その信仰に基づき、新型コロナウイルスのアメリカにおける蔓延を防ぐために祈りを捧げている光景だとされる写真がインターネット上に広がっている。
2020.03.03
バグダッドのアメリカ大使館から近い場所へ2機のミサイルが撃ち込まれたと伝えられている。この攻撃の背景は不明だが、イラクで反米感情が高まっていることは間違いない。イラク議会は1月5日、イラク国内に駐留している外国の軍隊は国外へ出るように求める決議を採択しているが、事実上、これはアメリカやその同盟国の軍隊に向けての要求だ。 2006年5月から14年9月までイラクの首相を務めたノウリ・アル・マリキは遅くとも2011年の段階でジハード傭兵の動きを懸念、アメリカ政府に対してF-16戦闘機を供給するように要請し、契約している。 しかし、2011年春からバラク・オバマ政権はムスリム同胞団を中心とするジハード傭兵を使い、中東からサハラ砂漠以北の地域で対米従属度の不十分な国に対する侵略戦争を始めていた。その方針は2010年8月にPSD-11として出されている。ムスリム同胞団以外にサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)も使われた。 こうしたオバマ大統領の方針と相容れないマリキの要求は受け入れられず、業を煮やしたマリキ政権は2013年6月、ロシアに支援を要請して受け入れられた。数日のうちに5機のSu-25近接航空支援機がイラクへ運び込まれている。 その間、2012年8月にアメリカ軍の情報機関DIA(国防情報局)がホワイトハウスへ提出した報告書の中で、シリアで政府軍と戦っている武装勢力の主力をサラフィ主義者やムスリム同胞団だと指摘している。そうした武装勢力をオバマ政権は「穏健派」だとしていたが、その主張を否定したのだ。さらに、オバマ政権の政策はシリアの東部(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配地域を作ることになるとも警告している。 その警告は2014年初頭に現実化した。イラクのファルージャで「イスラム首長国」の建国がサラフィ主義者によって宣言されたのだ。そこにはサダム・フセイン時代の軍人が合流しているとも言われている。 その勢力は6月にモスルを制圧するが、その際にトヨタ製小型トラック「ハイラックス」の新車を連ねた「パレード」を行う。その様子を撮影した写真が世界に伝えられ、広く知られるようになる。ダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)の売り出しだ。 そうしたパレードは格好の攻撃目標のはずだが、アメリカ軍は動かない。勿論、偵察衛星、無人機、通信傍受、人間による情報活動などでアメリカの軍や情報機関は武装集団の動きを熟知していたはずだ。 この当時からイラクには反米感情が渦巻いているのだが、そうした怒りをさらに高めたのが今年(2020年)1月3日のバグダッド国際空港におけるガーセム・ソレイマーニー暗殺。この人物はイスラム革命防衛隊の特殊部隊とも言われるコッズ軍を指揮していたイランの英雄だ。アメリカ軍がUAV(無人機、ドローン)で攻撃したと言われているが、イスラエルからソレイマーニーの動きに関する情報を得ていたともされている。アメリカ軍に国外へ出て行くように求める決議をイラク議会が採択したのは暗殺の2日後だ。 そのとき、ソレイマーニーはサウジアラビアとイランとの間で進められていた関係修復を目指す交渉のメッセンジャーを務めていた。イラクのアディル・アブドゥル-マフディ首相によると、緊張緩和に関するサウジアラビアからのメッセージに対するイランの返書を携えていたのだ。アメリカやイスラエルの意に反し、サウジアラビアはイランとの関係修復を模索している。 強硬路線を推進してきたモハンマド・ビン・サルマンは2015年1月から国防大臣、17年6月から皇太子を務めている人物。新自由主義の信奉者で、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相とも友好的な関係にある。 しかし、ビン・サルマンの軍事強硬路線はサウジアラビアの置かれた情況を悪化させていく。イエメンへの軍事侵攻はサウジアラビアへ大きなダメージを与え、財政赤字を招いて危機的な状況だ。 それに対し、サウジアラビアのサルマン国王は2017年10月にモスクワを訪問、ロシア製防空システムのS-400を購入したいという意向を伝え、ロシア側は受け入れる姿勢を示した。 2019年9月14日にはサウジアラビアのアブカイクとハリスにあるアラムコの石油処理施設が攻撃され、同国の石油生産は大きなダメージを受けた。この攻撃ではUAVと巡航ミサイルが使われたようだが、アメリカの防空システムは機能していない。アメリカ軍への信頼度低下は石油施設の破壊以上に大きな問題かもしれない。 皇太子に対する国王の信頼度は低下、イエメンでの戦争では副国防大臣で皇太子の弟でもあるハリド・ビン・サルマンがフーシ派と交渉しているとも言われている。 泥沼化したイエメンでの戦争についてサウジアラビア国王へ報告する人はほとんどいなかったとも言われているが、例外的な人物のひとりが国王の個人的な警護の責任者だったアブドル・アジズ・アル・ファガム少将。この人物は昨年9月28日に暗殺される。アメリカはサウジアラビアの警護チームを解体し、自分たちが取って代わろうと目論んでいるとも言われた。 アル・ファガムが殺される2日前にアメリカ軍は200名をサウジアラビアへ派遣していたが、現在では2500名から3000名ほどに増えているようだ。アメリカは力で中東の人びとを屈服させようとしているのだろうが、そうした行為は反米感情をさらに高めることになる。
2020.03.02
シリア西部のイドリブでシリア政府軍とトルコ軍が戦闘状態に入っている。その過程でトルコ軍部隊が攻撃されて数十人が死亡したが、その後、トルコ政府はNATOへ支援を要請した。加盟国への攻撃はNATO全加盟国への攻撃と見なすという取り決めに基づくものだ。 シリアで政府軍と戦っている武装集団はバシャール・アル・アサド政権の打倒を目指す外国勢力が送り込んだジハード傭兵だった。クルド軍が出てくるのは2015年9月末にロシアがシリア政府の要請で軍事介入、ジハード傭兵を敗走させてからのことだ。 そのジハード傭兵が支配する最後の地域がイドリブ。昨年8月にロシアを訪問したトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領はウラジミル・プーチン露大統領に対し、配下の武装集団タハリール・アル-シャームの解体を約束、地域を正常化することで両国は合意したと言われているが、実現していない。その月の下旬にはトルコ領へ逃げ込もうとしてトルコ軍に押し戻された戦闘員がエルドアンを「裏切り者」と罵り、大統領の写真を焼という出来事もあったという。反発する武装集団を12月までトルコ政府は説得しようと試みたものの、不調に終わる。それを見たシリア政府軍は攻撃を開始したと考えられている。 トルコ政府は12月後半にイドリブから約3万人の戦闘員をリビアへ移動させはじめていたが、2500人を運んだところで中断する。1月19にベルリンでリビアに関する会議が開かれ、停戦、武器の禁輸、政治的なプロセスへの復帰などが決められたが、その影響だと見られている。 会議の裏側で何が話し合われたか不明だが、その後、トルコはロシアとの戦争に向かった動き始める。その幕開きとも言える出来事がトルコを後ろ盾とする武装勢力によるロシア軍将校の暗殺。アレッポで2月1日に4名が殺されたのだ。 シリア政府軍がイドリブ南部を支配するタクフィール主義者の武装背力SNAを攻撃、その地域の相当部分を奪還するが、それに対し、約400名のトルコ軍部隊がSNAを支援するために南部へ向かう。 その部隊の車列をシリア政府軍のSu-22戦闘爆撃機2機が空爆、兵士が道路脇の建造物へ避難すると、その建造物をロシア軍のSu-34戦闘爆撃機が破壊した。33名から55名のトルコ軍兵士が殺されたという。それだけでなく、ロシア軍は地中海へ2隻のフリゲート艦を派遣したと伝えられている。トルコ軍が戦闘をエスカレートさせた場合、イドリブのトルコ軍を全滅させるという脅しだろう。そしてトルコ政府はNATOに支援を求めたわけだ。トルコ政府はロシアがNATO加盟国を攻撃しないと思っていたのかもしれない。 EUを脅すため、トルコは難民を使ってきた。トルコにいる難民をEUへ押し出した場合、その人数次第でEUはパニックになる。 2011年10月、リビアでムアンマル・アル・カダフィ体制を倒した後、アメリカをはじめとする侵略勢力はジハード傭兵と武器/兵器をトルコ経由でシリアへ運んでいた。アムネスティ・インターナショナルの元事務総長で国連事務総長特別代表だったイアン・マーティンによると、アル・カイダ系戦闘員1500名がリビアからトルコへ「難民」として運ばれている。トルコにいる難民の中には相当数の戦闘員が含まれているはずだ。(Thierry Meyssan, “Before Our Very Eyes,” Progressive Press, 2019) 輸送の拠点になっていたのがベンガジのアメリカ領事館。その領事館が2012年9月11日に襲撃され、クリストファー・スティーブンス大使が殺されている。大使はその前日に領事館でCIAの工作責任者と会談、その翌日には海運会社の代表と会っている。 こうした工作が知られると、バラク・オバマ大統領は穏健派を支援しているのだと弁明するが、それをアメリカ軍の情報機関DIA(国防情報局)が否定する。2012年8月の段階で否定、その政策の危険性を指摘する報告書を政府へ提出した。 その報告書はシリアで政府軍と戦っている主力をサラフィ主義者やムスリム同胞団だとし、戦闘集団としてアル・カイダ系のアル・ヌスラ(AQIと実態は同じだと指摘されていた)の名前を挙げていた。それだけでなく、オバマ政権の政策はシリアの東部(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配地域を作ることになるとも警告している。 それを無視してオバマ政権は反シリア政府軍への支援を継続、2014年1月にイラクのファルージャで「イスラム首長国」の建国が宣言された。宣言したのはサラフィ主義者だ。 その勢力は6月にモスルを制圧するが、その際にトヨタ製小型トラック「ハイラックス」の新車を連ねた「パレード」を行う。その様子を撮影した写真が世界に伝えられ、広く知られるようになるが、そうしたパレードは格好の攻撃目標だが、アメリカ軍は動かなかった。勿論、偵察衛星、無人機、通信傍受、人間による情報活動などでアメリカの軍や情報機関は武装集団の動きを熟知していたはずだ。
2020.03.01
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