《櫻井ジャーナル》

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2013.11.18
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 2003年11月から2009年1月にかけてニューヨーク連銀総裁、09年1月から今年1月までバラク・オバマ政権で財務長官を務めたティモシー・ガイトナーがプライベート・エクイティ投資会社ウォーバーグ・ピンカスの社長兼マネージング・ディレクターへ来年3月に就任するのだという。( pdf

 ガイトナーが財務長官になる直前、アメリカは金融スキャンダルで揺れていた。新自由主義経済によってアメリカでも経済活動は行き詰まり、架空の資産で資金を回転させる一種のマルチ商法的な政策を推進して誤魔化していたのだが、それが2007年に破綻、08年にはリーマン・ブラザーズが倒産したのだ。

 新自由主義は富の集中を加速、資金の滞留を「是」とし、「貧困化」と「カネ余り」を促進する。つまり庶民の生活を破壊、資金が流れ込む投機の世界には富裕層/大企業が集い、我が世の春を謳歌する。

 貧困化が限界に近づき、投機市場への資金流入が細れば相場は天井を打ち、反転して下落し始める。相場が下落すれば架空の資産は消滅し、負債という現実が目の前に現れてくる。2007年に始まる金融破綻は経済政策の必然的な結果であり、その中心部に存在しているのが巨大金融機関である。

 当然、巨大金融機関には社会を破壊させた責任があり、投機市場で行われた不正は罰せられなければならない。が、アメリカ政府は「大きすぎて潰せない」という理屈で巨大金融機関の経営陣を救済した。この「泥棒に追い銭」的な政策を立案、実行したのがガイトナーに外ならない。巨大金融機関や富裕層の救済とは、庶民からの略奪を意味する。

 アメリカにはガイトナーが行った「大きすぎて潰せない」政策を厳しく批判している上院議員がいる。ハーバード大学の教授だったエリザベス・ウォーレンだ。2016年の大統領選挙では、ロッキード・マーチンという巨大軍需企業の代理人として有名なヒラリー・クリントンのライバルだと最近では言われている。

 金融危機の後、ウォール街の4大銀行は30%巨大化、アメリカの銀行が保有する資産の半分以上を5大金融機関が独占しているとウォーレン議員は指摘する。言うまでもなく、巨大金融機関は庶民の富を吸い上げることで肥大化している。その仕組みを作り上げる上で中心的な役割を果たしたのがガイトナーだ。

 ウォーレン議員は「大きすぎて潰せない」銀行を解体し、潰せる大きさにするべきだとしているが、当然のことである。アメリカは日本と同じように国として崩壊寸前だが、それでもこうした当然の主張をする人物が有力議員の中にいる。日本よりは希望があると言えるかもしれない。





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最終更新日  2013.11.18 16:54:21


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