コラムニストのチャールズ・バートレットによると、フェインバーグは1960年の大統領選でジョン・F・ケネディに対し、中東の政策を任せてくれるなら資金を提供すると持ちかけている。現在ほどではないにしろ、当時でも選挙戦は多額の資金が必要で、資金力のある個人や組織に頼らざるを得ない仕組みになっている。その提案をケネディは呑み、任期の途中、約束は守られたとされている。(Seymour M. Hersh, “The Samson Option,” 1991, Random House)
しかし、ケネディ大統領はイスラエルの核兵器開発には厳しい姿勢で臨んだことも事実のようだ。同国のダビッド・ベングリオン首相と後任のレビ・エシュコル首相に対し、半年ごとの査察を要求する手紙をケネディ大統領は送りつけ、核兵器開発疑惑が解消されない場合、アメリカ政府のイスラエル支援は危機的な状況になると警告している。(John J. Mearsheimer & Stephen M. Walt, “The Israel Lobby”, Farrar, Straus And Giroux, 2007)