《櫻井ジャーナル》

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2022.01.15
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カテゴリ: カテゴリ未分類

 世界は1月10日から12日にかけての期間に大きな節目を通り過ぎたようだ。アメリカとNATOと安全保障について話し合った後、ロシアのセルゲイ・リャブコフ外務副大臣は交渉が袋小路に入り込んだと表現、双方の問題への取り組み方が違うし、交渉を再開する理由が見つからないとも語ったようだ。少なくとも1980年代からアメリカ政府は約束を守らず、交渉できる相手ではないので、当然の結論だと言えるだろう。

 ミハイル・ゴルバチョフはアメリカやEUのエリートが信頼できる相手だと信じてソ連を解体へと導き、ボリス・エリツィンはロシアを欧米を支配する私的権力の属国にした。ロシアを再独立させたと考えられているウラジミル・プーチンも完全にはそうした枠組みから抜け出せないできたのだが、1月10日と12日の話し合いで一歩踏み出した可能性が高い。

 ネオコンは恫喝が好きなようだが、アメリカの大統領だったリチャード・ニクソンはアメリカが何をしでかすかわからない国だと思わせれば自分たちが望む方向へ世界を導けると考えた。イスラエルのモシェ・ダヤン将軍は、狂犬のように思わせなければならないと語った。「脅せば屈する」という信仰だ。

 ニクソンはベトナム戦争をアメリカにとって都合のいい形で「和平」を実現するために核攻撃で脅したと言われているが、これは彼が副大統領だった時代の経験に根ざしている。

 1953年から大統領を務めたドワイト・アイゼンハワーは泥沼化した朝鮮戦争から抜け出そうと考え、中国に対して休戦に応じなければ核兵器を使うと脅したとされている。そして同年7月に休戦は実現した。この時の副大統領がニクソンである。(Daniel Ellsberg, “The Doomsday Machine,” Bloomsbury, 2017)

日本のエリートは戦争への道を進む






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最終更新日  2022.01.15 04:52:57


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