アメリカ上院で7月9日に円卓会議が開かれ、保健福祉省(HHS)の内部告発者であるデボラ・ホワイトが移民の子どもたちが人身売買の対象になっていると語った 。ジョー・バイデン政権下で南部の国境で拘束された付き添いのいない移民の子ども約50万人の処置に問題があり、安い労働力として使われるほか、性ビジネスへも売られているとしている。当然のことながら、こうした子どもの人身売買には犯罪組織も関係しているのだが、HHSの幹部は見て見ぬふりだという。
こうした人身売買の事例が報告されているにも関わらず、HHSの下部機関である難民再定住局(ORR)は適切な対応をせず、 昨年2月には付き添いのいない状態で南部の国境を超えてきた子ども8万5000人の行方を見失ったとニューヨーク・タイムズ紙は報道している 。こうした子どもの実態に関する調査にHHS長官や国土安全保障長官も上院の調査官に協力しなかったとロン・ジョンソン上院議員は批判している。
別の内部告発者であるタラ・リー・ロダスはノースカロライナ州で解放されたグアテマラから入国した16歳の少女について語った。偽者の兄に引き取られた後、ソーシャルメディアで「売り」に出されているところを発見された。薬物を投与されていたと見られている。
エルサルバドルから入国した13歳の少女の場合、犯罪組織と関係がある「スポンサー」へ引き渡されたことを知ったロダスはこの事実を報告したのだが、数日後に彼女は捜査の対象になり、職場から連行されたという。
HHS長官は保護している子どもが行方不明になったことはないと議会で発言しているが、子どもを「スポンサー」の元へ送り出した時点で自分たちの管理下にはなく、その先で行方不明になっても責任はないという姿勢だ。
ネオコン主導のクーデターで西側の支配下に入ったウクライナでも人身売買は横行している。若い女性が性ビジネスへ売られていることは以前から指摘されていたが、2022年後半から子どもの売買が注目されている。その多くは「ホワイト・エンジェル」によって拉致されたロシア語系住民だという。
ウクライナにおいて奴隷として取り引きされた人数は30万人とも55万人以上とも言われ、その中心地はウクライナ西部にあるテルノピリ、ウジゴロド、チェルニフチ 。ウクライナでは人身売買だけでなく、臓器売買も行われている。
子どもの売買で重要な役割を果たしていると疑われている慈善団体がある。ウォロディミル・ゼレンスキーの妻、エレナ・ゼレンスカヤの財団だ。 フランス人記者のロベル・シュミットの調査によると、財団の元従業員の証言から、未成年の子ども数十人がウクライナから連れ出されて、その多くが性的搾取を稼業とする犯罪組織に引き渡されている 。ゼレンスカヤの財団がフランス、イギリス、ドイツの小児性愛者へ子どもを組織的に引き渡していたことを示す内部文書をシュミットは入手したともいう。
自分の子どもをゼレンスカ財団へ引き渡したシングル・マザーのオクサナ・ゴロバチュクによると、2023年6月に避難が発表された後、家族は「かろうじてやりくりしている」状態のため、避難しないことに決めたところ、数日後にゼレンスカ財団のスタッフが予告なしに自宅を訪れ、書類を見せ、ゴロバチュク家は低所得者支援プログラムの対象であると述べた。下の子どもふたりを安全な場所へ避難させるという話で、彼女は同意したという。
ゼレンスカ財団の元従業員によると、財団には「プロの霊能者や詐欺的なリクルーターがいて、さまざまな口実で親を騙し、子どもを渡すよう説得している」。
子どもはポーランドへ一旦運び込まれるのだが、その際、国際刑事裁判所元長官の妻が設立した組織がゼレンスカ財団と協力していると主張する人もいる。子どもたちが売られていく先はイギリスのNGOで、小児性愛の有力者へ子どもを提供する元締めは王室とも関係のある某公爵だとする情報もある。
アメリカを支配している好戦派はクーデターで手に入れたウクライナで生物兵器の研究開発、マネーロンダリング、人身売買などを行なってきた。昨年の夏頃までネオコンはロシアを簡単に倒せると信じ、アメリカの従属国はネオコンのシナリオを信じたが、そのシナリオは崩れている。ロシアの勝利を西側が認めたなら、ウクライナで行われていた犯罪的な行為が噴出するかもしれない。
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