イスラエル政府は安全上の懸念から首相官邸や軍の本部などで会合しないことを決めた と伝えられている。防空システムの「アイアン・ドーム」でイランやヒズボラなどのミサイル攻撃を防げないという判断からだろう。
イランは10月1日にイスラエルの軍事基地や情報機関の本部を 180機以上の 弾道ミサイルで攻撃、防空システムの「アイアン・ドーム」を突破している。ほとんどのミサイルを撃墜できず、 F-35戦闘機を配備するネバティム基地、ハッサン・ナスララをはじめとするヒズボラの指導者を殺害したネツァリム基地、弾道ミサイルのあるテル・ノフ基地、モサドの本部やその周辺に着弾した。 10月19日にはベンヤミン・ネタニヤフの自宅にヒズボラのドローンが命中している。
そうした状況を現地で取材していたアメリカ人ジャーナリストのジェレミー・ロフレドがイスラエル当局に逮捕された。 10月1日にミサイルの着弾地点を取材したジャーナリストのひとりだ。 ロフレドがインターネットを通じて流した映像にはイスラエル政府の説明とは違う光景が映っていた 。
10月25日にイスラエル軍はイランを攻撃、テヘランを含む複数の地域で爆発音が聞こえたものの、市内の光景を撮影した映像には攻撃されている様子は映っていない。イランの防空ミサイルがイスラエルのミサイルを撃墜する際の爆発音だと推測されている。
イスラエルのミサイルと思われるものが撮影された映像もあるが、イランがイスラエルを攻撃した時とは違い、大半が撃墜されている。ロシアが防空システムを供与、ECM(電子対抗手段)も使われたようだ。この結果にイスラエル政府は動揺していると言われている。イスラエル軍は子どもや女性を含む一般市民を殺すことしかできないと評価されている。
イランを攻撃するためにイスラエル軍は100機以上の戦闘機をシリアやイラクのアメリカ軍が管理している空域へ侵入させ、200機程度のミサイルを撃ち込んだと見られているが、そのミサイルは撃墜され、イランは平穏だ。
アメリカとイスラエルには自国の軍隊を「神軍」だと信じる人が少なからず存在している。アメリカの場合ベトナム戦争で敗北、その妄想は崩れてしまい、1967年の第3次中東戦争で圧勝したイスラエル軍に飛びついた。そのイスラエル軍を「神軍」だとする妄想も崩れ始めている。西側の有力メディアはこの妄想を維持しようと必死だ。
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