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カテゴリ: 陽明学


商の天下をたもてること六百年なれば、天下皆代々の臣也。宗族外威かぎりなし。
紂亡びて悪人だになくば、四方皆商の子孫を君とすべき人情あり、
何ぞ同輩の周を君とせん。
しかるに武王紂を亡し給いて、其の子を立て置き大国を与え給うことは、
凡知の及ぶべきところにあらず。天命を知り給えば也。
敵の子をたづね求めて殺すは、子孫の害を除くはかりごとなれ共〔ども〕、
これによりて却〔かえ〕りて天命をそむく理〔ことわり〕をしらず。
敵の子を立ておくは、心もとなき様なれど、これによりて天命にかなえば却りて長久也。
まことに天命の帰するところは人力の及ぶべきにあらず。
武王は聖知にてよく命〔めい〕を知り給う故なるか。

 云う。尤も、この理、武王の心に明白といえども、是〔これ〕を事とし給うにはあらず。
此〔かく〕の如き天命をわきまえて道を行なうは吾人の心術也。
武王は天命をこうぶり、伐〔う〕つべくして伐つのみ。
時の勝負を必〔ひつ〕とせず、後の利をはからず、害をさけず。
故に悪人亡びて後は、紂が子は商の孫子となれば、立てて退き給うのみ。
天下これを主君とせば、ともに仕え給うべし。
天下武王を主君とするは、天の命ずるところ也。又辞せず。





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Last updated  2022年06月17日 22時00分44秒


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