森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2013.10.30
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みのもんたさんが持ち番組を降板するという。次男の窃盗容疑の連座責任をとらされたようだ。会見を開いていた。

その時、「辞めなければ収まらない風潮に、僕は感じました。そこまでたたかれるとは思いませんでした。何でこんなに騒がれるのかな、と。みのもんたのせがれじゃなかったらな、というのが本当の僕の気持ち、そうでなかったら、バカ息子で終わったかも。」

これはみのもんたさんのまさに正直な気持ちである。
しかし私はこんな正直な気持ちをしゃべる必要があったのかと思う。
これは腹が立ったので、その憤懣やるかたのない気持ちを正直に相手にぶちまけましたというのと同じことだ。
どんなに理不尽だと思っても、心の中に押しとどめておく発言ではなかったのか。

この発言によって、かなりテレビ局の心証を悪くしたようである。
このような自己弁護、言い訳、責任転嫁はテレビ局が受け入れがたいのである。
というより、その背後に控えている世間が受け入れがたいことなのである。


いったん放り出した人を、再び仲間として許すということはめったにない。

日本人というのは、欧米人と違い、世間があっての個人なのである。
いきなり個人が外の社会と対峙しているのではない。
世間に守られての個人の存在がある。

世間に見放されてそっぽを向かれるということは深刻な事態を招く。
世間に気を使わないで、自分勝手な生き方や言動は決して許されない社会なのである。

いくら自分は悪くないと思っていても、まず、「このたびは私の次男が窃盗容疑で取り調べを受け、被害者の方々をはじめ、番組スタッフのみなさま、番組スポンサーのみなさまに多大なご迷惑をおかけして誠に申し訳ございませんでした。私はこの責任を痛感して、一切の番組を降板いたします。」という謝罪を繰りかえすだけでよかったのである。

言い訳、自己弁護、釈明は一切不要である。
これを貫くことによって、世間が外に完全に放り出すことはなくなる。
むしろ同情が集まるだろう。あれだけ心身に謝罪しているのだからこのたびは大目に見てやろうよということになる。

そしていずれ多くの番組に復帰できるようになっただろう。


森田理論でさらに付け加えておきたい。
世間の目を気にするということは、日本人の相手を思いやるよいところでもある。
だが一方的に自己を抑圧して世間に追随するというのはストレスだらけとなる。
つまりバランスが崩れた生き方となり、神経症発症の原因となる。
このバランスが崩れた生き方というのが一番の問題なのである。


森田理論は、そういう知恵を身につけなさいと教えてくれているのです。

バランスをどうとるかは別の問題です。
難しい問題ではありますが、まず日本人の特性をよく理解して、バランスのとれた生き方を目指す、という気持ちが確立しないと話にならないということです。





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Last updated  2013.10.30 07:15:56
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