森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2020.12.18
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カテゴリ: 行動のポイント
本来自信というものは、実践・行動によって、体で感じるものだと思います。
実践・行動によって、事前に想定していた目標に到達した時、自信が生まれます。
その過程では、うまくいかない事や失敗が出てきます。
そこであきらめたり、挫折しては自信というものは生まれてきません。
失敗や挫折を教訓にして、成功を目指す人が自信という宝物を手にすることができます。

今まで歩けなかった赤ちゃんが歩けるようになるためには、何回も転んでいます。
それでもあきらめないから、最後には難なく歩けるようになるのです。
自転車に乗れなかった子供も何回も転んでいるうちに、バランス感覚を身に着けて自信をつけていきます。その積み重ねで、人間として成長していきます。

自信が生まれると、うれしくなり、弾みがついてきます。

その途中ではミスや失敗、乗り越えることが難しい壁が立ちはだかります。
それを乗り越えようとするエネルギーや情熱が必要になります。
気分本位になってすぐにあきらめるのは、その瞬間はホッとしますが、取り組む課題を喪失して無為の人生を余儀なくされます。

森田先生は自信について次のように述べられています。
気の勝った人は、一途に自分の欲望を見つめて奮闘し、意志薄弱の者は、少し骨の折れるような事には、すぐに中止してしまう。
神経質はその中間にあって、欲望は捨てられず、一方には、自分の素質や力量を較量して、種々の迷いを起こし、それでも中止しきれないで、引きずられていくうちに、人並み以上に上達するという風になるのは、人間の種々の素質の模型的の成り行きであるのである。
(森田全集 第5巻 607ページより引用)

神経質者の特徴は、とりこし苦労が多くて、気の勝った人のように、すぐに実践・行動ができない。また意志薄弱者のように、すぐにその目標をあきらめることもできない。
執着性が強いのが特徴です。そこでどうするかというと、頭の中で成功間違いなしという自信を付けようとする。観念上のシュミレーションを繰り返す。
絶対に成功するという観念上の自信を持ったうえで、行動しようとする。
しかしなかなか自分の思うような結果が出ない。そして自信をなくする。

このやり方は間違っているのです。

これは自信が生まれるメカニズムが分かっていないということです。
さらに間違った認識をしているために、右往左往しているのです。
自信を得たいなら、実践・行動が不可欠である。
頭の中で自信を作り上げる努力はほぼ失敗に終わる。


ミスや失敗は次の実践や行動に当たり、手を付けてはいけないこととして役立てないといけない。そのために反省、フィールドバック、教訓として生かすことが必須になるのです。
そうしないと何度も同じミスや失敗を繰り返すことになる。
執着性を活かして、粘り強く取り組んでいけば、高い確率で目標を達成できる。
もし目標に到達できなくても、努力した時間は、充実感にあふれて、味わい深い時間を過ごしているはずである。





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Last updated  2020.12.18 06:34:05
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…
軸受国富論@ Re:森田の正道を歩むとはどういうことか(06/05) かの有名なドクターDXの理論ですね。ほか…

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