森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2021.04.01
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カテゴリ: 行動のポイント
小宮一慶さんのお話です。

散歩の途中で富士山に登った人はいない。

散歩の途中で、「そうだ、富士山に登ろう」と思いついて、そのまま富士山に登る人はいませんし、登れません。
散歩のスタイルだとサンダルばきかもしれませんし、犬を連れているかもしれません。
富士山に登るには、それなりの装備や準備が必要です。
富士山の頂点に立つ人は、みな「富士山に登ろう」と思って、一歩一歩、歩いてきた人たちばかりです。でも「歩いている」という行為自体を見れば、富士山に登る人も、ぶらぶら歩いている人も、みな同じ歩き方に見えます。
みな同じに見える、というところが落とし穴です。
隣の人と同じように歩いているからといって、安心してはいけません。
その人は富士山を登る人かもしれないのです。

富士山の頂上に立つ人は「富士山に登ろう」と思って歩いているから、頂上に行けるわけであって、何も考えていなければ、たいした場所には行けません。人生も同じです。

(あたりまえのことをバカになってちゃんとやる 小宮一慶 サンマーク出版 114ページより引用)

私は、この考え方に同感です。
集談会で大きな目標を持てる人は持てばよいし、そうでない人は持たなくてもよいと聞いたことがあります。その考え方には、多少違和感がありました。

人間には、他の動物や植物と違うところがあります。
大脳が高度に発達しているということです。
どんな人間も、生まれながら「考える力」が備わっています。
問題点や課題が見えてくる。
あるいは興味や関心が湧き上がると、自然に大脳が活動を始めます。
問題点や課題を解消したい。興味や関心のある事に挑戦してみたいと考えるようになることは、あたりまえのことです。
つまり人間は、大脳を活用し、目的や目標を持って生きることが宿命づけられている生命体であると言えます。

目的や目標がなくただ生命を維持しているというのは、人間の宿命に反した生き方をしているということになります。

犬や猫、猿や蛇のような生命体として、地球のような命に満ち溢れた別の惑星に送り込んでしまおうと考えるのではないでしょうか。

つまり人間は、この地球上でいかに高度に発達した大脳をフル活用しているかどうかを試されているのだと思います。ですから、生きている限り目的や目標を持ち続けることは大切だと思います。いきなり大きな目標、夢や希望を持ちなさいと言ってもそれは無理です。
森田では行動の基本は、日々の日常生活に丁寧に取り組むことの中にあります。
そして規則正しい生活を維持していくことです。一言でいえば「凡事徹底」です。
その中で小さな気づきや発見、自信や達成感、感動や喜びをいかに多く積み重ねることができたかが勝負のしどころです。森田理論に沿った生き方を愚直に続けていきたいと考えています。





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Last updated  2021.04.01 07:47:40
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
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