森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2021.04.20
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カテゴリ: 行動のポイント
宮本武蔵の五輪書にある言葉である。

10年くらい一つのことにわき目もふらずに取り組んでいくと、その道では誰もが容易に会得し得ない高みに到達する。そういう地点に到達した人の話は、全く違う職業を生業としている人をも「なるほどそういうことか」と得心させるだけの内容のある話ができるようになる。
私は「一芸万芸に通ず」という言葉を、このように理解しています。

イチローさんや王貞治さんの対談などを聞いていると、野球への取り組み方や技術論の話をされているのですが、味わいのある人生を送るために、人間はどういう心構えで生活していけばよいのかを話されているように感じる。
木の棒を振り回すことに賭けた人は、実は人生の洞察力を高めておられたということです。

私がこのブログを始めたのは高良武久先生のある言葉がきっかけでした。
「10年間何か一つのことに真剣に取り組んでみなさい。そうすればその道のエキスパートになれます。他の人がすぐに会得できない能力や技術を身につけると、対人恐怖症の葛藤や苦悩はいつの間にかなくなるはずです」

時間をかけて身につけた能力や技術はその人の器をいつの間にか大きくしている。
自分はこの道では誰にも負けない。この道で生きていけると思えるようになる。
請われればこのコツを人に教えることができるような知識を集積できる。

それがどんどん大きくなり確信に変わってくる。
少々の乗り越えることが困難や壁にぶち当たっても、乗り越えたいという意欲の方が強くなってくる。挑戦へのエネルギーがほとばしり出てくるのだ。

私はこの話を聞いて、10年くらいかけて、一つのことを極めていく人生はうらやましいと思いました。また、神経症を克服するために、こんな方法があったのかと思いました。
この言葉にかけて見ようと考えました。
そしてこのことを自分の実践で検証してみようと思ったのです。

実際にこのブログを始めて8年と4か月になりますが、原稿用紙2枚から3枚の文章を書くことが完全に習慣化しました。原稿を書くことが苦にならない。1日何も書かない日はない。
書かないと気の抜けたビールを飲むような気持になる。

森田理論を自分なりにどんどんと深耕していくうちに、人生についての洞察力がついてきた。
それを基にして、仕事をするとはどういうことか、人間教育、社会教育、人間関係、欲望と不安の関係、欲望の暴走社会の危険性、日本の自立、外交、防衛、政治、自然と人間のかかわり方などについて自分の意見が打ち出せるようになった。

対人緊張の方は死ぬまで取り除くことはできないことが分かった。
また気分本位で逃げることは、自分をみじめにするばかりだと気づいた。

これがなくなると自分が自分でなくなるような気がする。自分の持ち味だ。
現在は治す必要がない。それよりは対人恐怖症はむしろ自分の強みではないのか。
対人恐怖症を目の敵にしていたのが、今では無二の親友になったような気がする。
死ぬまで対人恐怖症と手を取り合って生きていきたいと考えるようになった。

まだまだ森田理論の深耕の余地は残されていると思う。

それでもよい人生だったと納得して、感謝の気持ちをもって旅立つことができるのではないかと思っている。今の願いは、森田理論を日本中、世界中の人に分かりやすく紹介することです。
森田理論の普及は、人類の将来にかかわる大切な活動になると思う。





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Last updated  2021.04.20 11:49:55
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
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