森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.05.07
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森田先生のお話です。

登山の時にも、やたらに休んではいけない。
ゆっくりゆっくり登る事が大切です。
休む時も立ったまま休む方がよい。
穴掘りでも、詳しくいうと長くなるからやめるけれども、休まないで、仕事の緩急を調整しなければならない。(森田正馬全集 第5巻 687ページ)

この話は、気分本位の行動は控えるということと、行動にはリズムがあるので強弱を意識して生活しなさいということだと思います。

神経質者は、最初はなかなか着手しないが、いったんやり始めると今度は逆に時間を忘れるほどのめりこんでしまうという面があります。
例えば、日常茶飯事などに対して、気分本位になって、なすべきことを回避する。
ネットゲームなどをやり始めると、のめりこんで深夜まで没頭してしまう。


車の運転をしていると、急に睡魔が襲ってきて眠くなる時があります。
この状態は高速道路では大変危険です。
ガムをかむ。助手席の人と会話をして、緊張感を維持しないと事故につながります。そして最寄りのサービスステーションに立ち寄って、20分程度の仮眠をとることが大切です。
気分転換すると、睡魔がなくなり通常運転ができるようになります。

年配方は昼食後30分から1時間程度の仮眠をとっている人も多いでしょう。
短時間で仮眠を切り上げて、次の仕事や日常茶飯事に戻ればよいのです。
気分本位で1時間以上も昼寝をするのはやりすぎということです。

基本的に昼間は交感神経が優位で精神が緊張状態にあります。
夜は副交感神経が優位で、精神は弛緩状態にあります。

ただし、昼間神経が緊張状態にあるといいましても、実態は緊張状態と弛緩状態が交互に繰り返されているのです。
問題は昼間に弛緩状態に入ったときに、早く切り上げて、元の緊張状態に戻すことが肝心なのだろうと思います。

「休息は仕事の中止ではなく、仕事の転換にある」
でも同じ作業を長く続けているとその部分に疲労がたまります。
またマンネリになって刺激がなくなり飽きてくることがあります。

その解消方法の一つとして、仕事を変えて新たな緊張状態を作り出すとよいということだと思います。大学の授業は90分になっています。
これぐらいが集中の限界だということです。
人によっては30分ごとに家事を転換する人もいます。


森田先生は晩年にはリズムの研究をされていました。
強弱を意識して、次々に仕事を変えて、より多くのことを手掛けることが森田の目指している方向だと思います。これは不安などの感情も同じことが言えます。
神経症的な不安はそれを抱えたまま、行動しながら、次々と新たな不安に飛び乗っていくことが肝心です。





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Last updated  2022.05.07 06:31:38
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