森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.05.18
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藤井英雄先生のお話です。

マインドフルネスは自分を客観化する技術です。
キーワードは「今、ここ」です。
「今、ここ」の現実にリアルタイムかつ客観的に気付いていくことがマインドフルネスです。

この考えは、新鮮でした。
今までマインドフルネスは瞑想のことかと思っていました。
森田理論の「事実本位」に近づくための方法として活用できるように思いました。

さて、神経症で悩んでいる人は、観念優先の態度が強い傾向があります。
その結果次のようなことが起きています。



・事実を軽視、無視、捏造することが多くなっています。
早合点、先入観、決めつけ、常識、ルール、規範、習慣を優先して事実を詳細に観察することがおろそかになっています。

・強力な「かくあるべし」で事実、現実、現状を受けいれることが困難になっています。
私の場合でいえば、他人からバカにされるような弱点、欠点、ミス、失敗を隠そうとします。
他人が高く評価してくれることに取り組んで結果を出さないと、孤立してしまうという恐れがあります。

森田では、観念優先の態度から、事実本位の態度に切り替えることをお勧めしています。しかしこれは言うは易く、実行は難しいというのが本音です。

藤井先生の説明では、マインドフルネスに取り組めば、そのことが可能になると言われています。どうすればそのことが可能となるのか。

まず瞑想があります。呼吸瞑想、歩行瞑想、眺める瞑想、身体を感じる瞑想、腕の瞑想、皿洗い瞑想、食べる瞑想、感謝瞑想、レーズン瞑想、慈悲の瞑想などを説明されています。
その他アファメーション(自己肯定宣言)なども説明されていました。
(マインドフルネスの教科書 藤井英雄 クローバー出版)

その中でも私が注目しているのは、 自分の気づきにラベルを張る、実況中継をする 実況中継 はとても優れた手法になると考えています。

上司にみんなの前で罵倒されたという例で実況中継を簡単に説明してみます。
ただいまレポーターの私○○が事件現場に到着しました。
私が手配ミスをして間違った商品がお客様のところに届きました。
これは完全に私のミスでした。

「どうしてくれるんだ。大事なお客様を怒らして。この責任は必ず取ってもらうからな。うわの空で仕事をしているからこんなことになるのだ。お前はうちの会社の足を引っ張ってばかりだ。サッサと辞めてしまえ」
これに対して○○(自分のこと)は、大きく動揺しています。
恐ろしさで、いたたまれない状態です。さらに自己嫌悪に陥っています。
一刻も早く逃げ出したい気持ちになっています。
上司に対して、何もそこまで言わなくてもと思っています。
めらめらと反発・怒りの感情が湧き起こってきました。
以上事件現場からの実況中継でした。
その後また新しい情報が入り次第報告します。

このように実況中継ができれば、上司の態度に腹を立てて反撃することは少なくなると思います。なんとか踏みとどまることができるような気がします。
動揺が早く収まります。気分を切り替えることができます。
そして、次に問題解決ためにどんな方法があるかを考えることができるようになります。
実況中継は、ネガティブな感情や考え方に対して一旦立ち止まり、第3者の視点から、客観的に振り返って気づくことが可能になるのです。

これは問題が生じた生活場面で、実際に試してみることが必要になります。
今まで売り言葉に買い言葉で対応していたことが、間をとれるようになれば、その後の展開は大きく違ってくるように思います。





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Last updated  2022.05.18 06:36:39
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…
軸受国富論@ Re:森田の正道を歩むとはどういうことか(06/05) かの有名なドクターDXの理論ですね。ほか…

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