森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.09.30
XML
藤井英雄医師は、「マインドフルネスの教科書」(clover出版)という本で、マインドフルネスの全貌を詳しく紹介されている。

私は今までマインドフルネスというと瞑想というイメージしか持っていなかった。
それは完全に間違っていたことがよく分かりました。

藤井医師は、マインドフルネスとは「今、ここ」の現実にリアルタイムかつ客観的に気づいていくことだと言われています。

たとえば今現在一心不乱に本を読んでいる。
それはマインドフルネスではありません。
今一心不乱に本を読んでいる自分がいるということに気付いているというのがマインドフルネスだと言われている。

ストレッチをして背中の筋肉が伸びているのを感じている。
これもマインドフルネスではありません。
背中の筋肉が伸びていることを感じている自分に気付いているというのがマインドフルネスだと言われています。


音楽を聴いてリラックスしている自分がいるということに気付いているというのがマインドフルネスです。
少しわかりにくいですが、今の自分の心身の状態に気付くということだと思います。

私たちは生活している中で、ネガティブな感情や思考にとらわれます。
そしてミスや失敗をしたという現実、事実を否定しようとします。
自分を支配している偏った信念に振り回されています。
森田でいえば素直な感情、最初に湧きあがった感情が上の空になり、「かくあるべし」を含んだ二次感情に振り回されます。
過去のネガティブな体験を通して得た予測、予断、執着に翻弄されています。
事実を軽視して、今までの習慣、常識や先入観や決めつけで行動しようとします。

マインドフルネスは一言でいえばそこに待ったをかけるエクササイズなのです。
1、神経を「今、ここ」に集中させる。
2、素直にあるがままに感じる。


これは森田理論でいうと、次のように言い換えられます。
1、ものそのものになる。目の前のことに集中する。一心不乱に取り組む。
2、事実を価値批判しないで、あるがままに受け入れる。最悪を受け入れる。
3、事実をよく観察する。両面観、多面観で見る。先入観、決めつけ、早合点を避けて事実を正しく見る。事実本位を徹底する。

これらの考え方は。森田理論の核心部分ばかりです。

もし「自分がネガティブな思考やネガティブな感情にとらわれていること」に気付けば、そのネガティブな思考や感情、自分を取り巻く現実や自分自身を支配している偏った信念から一瞬だけ自由になれます。

そのためには、森田理論学習で認識の誤りを理解しておくことが大切です。
マインドフルネス認知行動療法というのが広く知られるようになりましたが、これを機会にマインドフルネスを森田療法に応用できないか検討してみたいと考えています。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2024.06.02 23:00:45
コメントを書く
[観念重視から事実重視への転換] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

大谷が輝いている理… New! 楽天星no1さん

うつ症状を伴う激し… メルトスライム25さん

神経症を克服します♪ ROSE33333さん
「私」がいる幸せ えみこた2さん
真実追求ブログ 真実追求さん

Profile

森田生涯

森田生涯

Comments

森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…
軸受国富論@ Re:森田の正道を歩むとはどういうことか(06/05) かの有名なドクターDXの理論ですね。ほか…

Calendar


© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: