森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2023.03.08
XML
カテゴリ: 行動のポイント
昨日の続きです。

3、人をよく見て知ろうとする
教師時代、小学校5年生の担任をしていた時、算数の時間になると落ち着きがなくなる男の子がおったの。
様子を見ていたら、どうも九九でつまずいていることに気付いてね。
「九九が分からんのじゃね」って声を掛けたら、その子が泣きだしたん。
情けない気持ちと、助かったっていう思いが入り混じったような泣き声で。
その子に九九を教えると夢中で勉強するようになりました。うれしかったなあ。
相手のことを知ろうとする、観察するいうのは教師時代からの癖ですかなあ。
元気がないとか、少し瘦せちゃったかねとか、ちょっとした変化に気付くことは大人同士の付き合いでも大事なことじゃと思います。
声掛けの内容によって相手の反応も変わる。


集談会では寄り添ってくれるだけで楽になると言われたことがあります。
気の利いたアドバイスはそんなに多くは必要ないのかもしれません。
反対に「小さな親切、大きなお世話」になることもあります。
アドバイスに力を入れるよりも、相手に寄り添い、相手の気持ちや感情、不安や問題点、欲望や欲求をよく聞いてあげる方がよほど感謝されるように思われます。

4、マイナス感情 笑いに変換
食べるものが「ない」とか、お金が「ない」とかの否定の言葉を使う時、語尾に「ナイチンゲール」を付けます。
「お金がナイチンゲールでございます」ってな感じです。
そうしたら皆さん、クスッと笑うてくれる。
同じ「ない」でも笑いに変えると気持ちがええの。
「ないない」ばかりじゃ気分が沈むから言いたくないんです。
心の落ち込みは魔物です。
落ち込みそうになったら早めに自分を助けてあげんといけんのです。


ダジャレを心がけている人は、心が外向きになっています。
自身の心の悩みに関わり合うことが少ないようです。
みんなに「またバカなことをいって」と言われてもあまり気にならない。
それよりもみんなが喜んでくれる方がよほどやりがいがあるし楽しい。
結果として他人への細やかな配慮ができる人だと思います。

5、手本になる先輩を見つける

暇を見つけては庭や畑の草を取り、いつもきれいにしとっちゃった。
毎晩、仏さんに大きな声でお経をあげるのも、しゅうとめさんから引き継いだことです。26歳でお嫁に来ました。
その頃、しゅうとめさんは薪を背負って町へ売りに出よっちゃった。
売ったお金で、まだ珍しかったソーセージを買うてきてくれてね。
学校勤めをする私ら夫婦の弁当のおかずにって、陽気で働き者のところも、ちょっとした心遣いも、いつもやって見せてくれました。
皆さんも、手本になるような先輩を探してみたらええです。
まねをしながら、体に染み込ませていけたらもうけものです。

私は集談会の先輩の中から「人生の師」ともいえる人に出会いました。
困難な問題に直面した時、「あの人だったらどう考えて行動されるだろう」と考えるようになりました。
そういう人が自分のバックについていると思えれば、思い切って行動できます。
人生で師ともいうべき人に出会えた人はそれだけで十分幸せなことです。
(102歳、一人暮らし 石井哲代 文藝春秋 54ページ参照)





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2023.03.08 06:20:07
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

石破さんが決戦投票… New! 楽天星no1さん

石上神宮 禁足地へ へこきもとさん

うつ症状を伴う激し… メルトスライム25さん

神経症を克服します♪ ROSE33333さん
「私」がいる幸せ えみこた2さん

Profile

森田生涯

森田生涯

Comments

森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…
軸受国富論@ Re:森田の正道を歩むとはどういうことか(06/05) かの有名なドクターDXの理論ですね。ほか…

Calendar


© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: