森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2023.05.05
XML
女子マラソンの高橋尚子さんや有森裕子さんを指導した小出義雄氏は、オリンピックでメダルを獲るような選手は 素直である という。

「こうすれば強くなれる。今日はこの練習をやって、明日はこれをする。明日はきついけどこれをやるよ」と指導すると、自分なりに納得して素直についてくる。
時にはきついから休みたいと思うこともあると思う。
そういう気持ちを持ちながら監督のいうとおりに従うのである。

強くならない人は、素晴らしい素質を持っていても、「監督、こんなにやったら疲れちゃいます」「今日はジョグだけにします」「私はこうやりたいんです」などと言って、練習方法を自分で勝手に決めてしまう。
中には私の練習方法についていけないと言って辞めてしまう人もいる。
実にもったいないことだ。

監督の指示に素直であるか、自分の意向や意志を優先するかで、その後の成長に大きく差がつくと言われている。


しかし実際にはそんな気持ちが湧き上がらない人間はいないだろう。
人間である以上、しんどい練習はできるだけ避けたい気持ちもある。
苦しい練習よりもおいしいものを腹いっぱい食べてリラックスしたい。
好きで楽しいことをして生活をエンジョイしたい気持ちもある。
オリンピックで優勝して脚光を浴びたいという気持ちとともに、苦しい練習はできるだけ避けたい気持ちも同居しているのです。
「休みたい 楽をしたい 人が見ていなければさぼりたい」という気持ちも持ち合わせているのが、普通の人間なのかもしれません。

高橋さんや有森さんも例外ではなかったと思われます。
どうして楽な方向に流されなかったのでしょうか。

そういうネガティブな感情を素直に認めていたからではないのか。
よくありがちなことは、その感情を抑圧してしまうことです。
そんな怠惰な考え方を起こしてはいけない。

もしメダルが取れなかったら外出できなくなる。
お世話になった人に顔向けができなくなってしまう。
そんな気持ちを無理やり払いのけて悲壮な覚悟で自分を追い込んでいく。
感情の事実を否定することはそこに莫大なエネルギーを消費します。

ネガティブな感情を素直に受け入れた場合はどうなるのか。

結婚して、子供が出来て、子育てを楽しんでいるよね。
確かにそれはうらやましいことだよね。

でも今の私には大きな夢があって、それを追い求めている。
そういった楽しみは後にとっておいて今は練習に打ち込んでいこう。
監督の指導に素直に従っているとなぜだか夢がかないそうな気がする。

感情の事実を素直に受け入れると、観念と事実が対立しなくなります。
感情の事実を受け入れて、事実一色になると、エネルギーの無駄遣いがなくなります。その有り余ったエネルギーの有効活用が可能になります。
ネガティブ感情を受け入れると、目的本位にエネルギーを集中させることができます。その結果として、運も味方してメダルを獲得されたのではないでしょうか。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2023.05.05 06:47:55コメント(0) | コメントを書く
[観念重視から事実重視への転換] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

石破さんが決戦投票… New! 楽天星no1さん

石上神宮 禁足地へ へこきもとさん

うつ症状を伴う激し… メルトスライム25さん

神経症を克服します♪ ROSE33333さん
「私」がいる幸せ えみこた2さん

Profile

森田生涯

森田生涯

Comments

森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…
軸受国富論@ Re:森田の正道を歩むとはどういうことか(06/05) かの有名なドクターDXの理論ですね。ほか…

Calendar


© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: