森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2023.09.19
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森田先生がダンスをされていたというのはあまり知られていない。
森田先生はダンスからリズムの研究されていたのです。

そもそも我々の注意作用には、緊張と弛緩のリズムがあって、一つのことに対して、いつまでも同じ強さの緊張で、注意を集中することはできない。
視覚でも聴覚でも、ある一定の物あるいは音に対して無理に注意を集中していると、はじめはそれに注意が向いているけれども、いつとはなしに注意は散漫かつ、漠然となり、無意識の状態になってしまうのである。
そして時間の経過とともに、また新たな緊張が生まれてくるのです。

私達の日々の生活、一週間の生活、四季ごとの生活、一年の生活を振り返ってみたとき、緊張と弛緩のリズム運動によって成り立っていることが分かります。
絶えず緊張している人は、気が張っていてよいように思いますがこれでは身体が持ちません。最後には疲れ果ててしまいます。
緊張状態の後で弛緩状態が訪れることで、疲れが癒されてエネルギーが補給されます。そのおかげでまた緊張状態に戻って活動できるのです。
緊張と弛緩は常にセットで機能しているという認識が必要になります。


底の波は、いつまでも底にいるわけではありません。
自分が意識していないにもかかわらず、自然に上の方に持ち上げられます。
上の方に持ち上げられて有頂天になっていると、いつの間にかまた底に沈みこんでしまいます。
一定の周期で持ち上げられたり、沈み込んだりしているのが真実です。

人間の一生も順風満帆の時もあれば、何をやってもすべてが裏目に出てしまうこともあります。
石原加受子氏は人間の人生は6年周期で隆盛と衰退を繰り返していると言われています。
戦国武将の織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の一生を調査して説明されています。
「意識の法則と6年周期のリズム」(長崎出版)という本です。
興味のある方はこれを読んで自分の人生を分析されてみるのは如何でしょうか。

日々の生活、一週間の生活、四季ごとの生活、一年の生活がリズムで成り立っているのならば、そのリズムに合わせていく生き方を目指すのが理にかなっているように思われます。
人生の波が下降途中や底の場合・・・その波に合わせて膝をたたんで、重心を落として、身体をそのリズムに合わせていく。


これとは逆の行動をとる人が多いように思います。
人生の波が上昇局面や天上に入る場合・・・人生が順風満帆の時は、安心して危機意識がなくなってしまう。現状に胡坐をかいて課題や目標を見失ってしまう。
人生の波が下降途中や底の場合・・・慌てふためいて、再起の道を血眼になって探し始める。

これは川下に向かって泳げば天を味方につけてスイスイと泳げるのに、敢えて流れに逆らって川上に向かって泳ぐようなものです。
どんな天才スイマーでもいつか力尽きます。

森田でいえば、変化を掴み変化に飛び乗る生き方のことです。

広島県三次市 常清の滝(日本滝100選)





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Last updated  2023.09.19 08:11:56
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
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軸受国富論@ Re:森田の正道を歩むとはどういうことか(06/05) かの有名なドクターDXの理論ですね。ほか…

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