森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2023.10.25
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柿原美恵さんが森田先生と自動車に乗っていた時のお話です。
森田先生が次のようにおっしゃった。
「僕が自動車に乗っている時は、片足に体重を乗せて、他の片足の力を抜いておく。こうすれば、自動車が大きく揺れたときでも転ばない」
以前森田先生は、人力車に乗っていて、何かに衝突して放りだされたけれども、柔術の心得があったから、怪我をされなかったとのことである。

また、「僕は冬の寒いときでも、決して右手の手袋は使わない。右手に手袋をはめていては、とっさの場合に右手を十分に活用できないからだ。だからこの通り、右手は洋服のかくしに突っ込んでおく。ほれ、右手の手袋は一度も使っていないだろう」と言って見せて下さってから、「柿原さんにやろう」と言って、記念に私に下さった。

このエピソードは、森田先生は、日頃から次の変化を予想し、その変化に素早く対応することを生活信条とされていたことがよく分かります。
このメリットは注意や意識が常に外向きになることです。
また目の前に起きていることをよく見る癖が身に付きます。
これから起こりそうなことを、分析・察知して前もって対策が打てるようになります。

そして感情が動き出します。工夫やアイデアが生まれて、意欲的になります。
積極的、建設的、生産的、創造的な行動的につながります。

森田先生の場合は、普段の生活は心身ともにほぼ外向きになっています。
外向きが8割くらいで、自己内省力を利用するのは2割くらいでしょうか。
内向きになることは極端に少ないと言えるのではないでしょうか。

自己内省性が強い神経質性格者は、行動力が減退すると内向きになります。
目の前のことやこれから起きることに対しての関心はほとんどなくなります。
関心を示すことは自分のことばかりになります。
もう一つ問題なのは、内向きの場合は感情が停滞気味になります。
マイナス感情が悪循環することが多くなります。
行動は消極的、依存的、観念的、回避的になります。

自己信頼感、自己肯定感が養成されてきます。





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Last updated  2023.10.25 06:20:08
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
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