物や自分や他人を見たとき、「減点主義」で見ているのか、「加点主義」で見ているのかを観察することです。これは普段の言動にはっきり表れてしまいます。
「減点主義」の人は現実や事実を否定的に判定しています。
自分の頭で考えた「かくあるべし」を周りに押し付けているのです。
非難、批判、否定、叱責、脅迫、指示、命令、軽視、無視する態度が多くなります。
「減点主義」の人は上から下目線になっています。
立ち位置は、頭の中で考えた、完璧な状態に置いています。
そこから、不完全な現実、現状を見下ろしているのです。
実際には完璧な状態にあることはほとんどありません。
完全、完璧以外は受け付けられないという体質になっているのです。
60点、70点は合格点ではなく、むしろ不合格に近いと思っているのです。
そうなると、できたところを喜ぶよりも、できなかったところが気になって自分を否定するようになります。
100点の状態が当たり前であり、マイナス10点、20点と引いていく考え方をとっているのです。
そういう「減点主義」の人は、ストレスがたまり、生きることが苦しくなり、他人と対立してくる。
それは完全というのは頭の中ではあり得ても、現実の世界にはほとんどあり得ないからです。
そういう人は、相手の人格には問題があり、人間そのものを欠陥商品のようなものと考えて、実際そのように取り扱ってしまう。
「加点主義」の人は、傾聴、共感、受容、許容が身についています。
評価、感謝、励まし、事実を認める、事実を受け入れています。
ないもの探しをやめてあるものを最大限に活かすことを考えています。
感情を是非善悪の価値判断をしないで、きちんと向き合うことができています。
「加点主義」というのは、出発点は現実、現状、事実です。問題点や課題を認めて、そこから一歩上を向いて出発しようとしています。
下から上目線になっています。無から有を生みだすという気持ちです。
「加点主義」の人は、目の前に現れた壁を乗り越えようとする強い意志を持っています。そして粘り強く努力する人です。
そういう生き方が自然に身についています。
森田理論は元々「加点主義」の考え方だろうと思います。
決して「減点主義」の考え方ではありません。
この見極めをきちんとして、生活のなかで活用したいものです。
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