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の活用について考えてみたい。
感情は同一の感覚に慣れるに従ってにぶくなり不感となるものである。
具体的な例で説明してみましょう。
寒い冬場に風呂の湯船に浸かることを考えてみてもらいたい。
最初はちょっと熱いなと思う。外で緩めのお湯で体を慣らす。
中には、水で熱さを加減してから入る人もいるかもしれない。
よい気持ちでしばらく暖まっていると、今度はちょっと冷たいと感じるようになる。そこで今度は熱湯を入れて、お湯の温度を上げようとする。
つまり湯船に浸かっているうちに、体が最初のお湯の熱さに慣れてきたといえる。
最初は少し熱いようだと感じても、少し我慢していれば、その環境に慣れてきて、熱さを感じなくなる。
これはプールに入る時にも同じことが言えます。
プールに入る時は、反対に飛び上がるほど冷たい感じがする。身震いします。
何ともいえない不快な感じがします。
ところがしばらく泳いでいると、慣れてきてちょうどよい水温と感じる。
体が水温に適応して、不快感が跡形もなく消え去ったのである。
そのうち、このプールの水温は、やけに暑苦しいと感じることもある。
不快感をそのままにしていると、そのうち慣れて不快感はなくなってしまうということである。あるいは反対の感情さえ湧いてくるのである。
不快感がなくなるということは、刺激がなくなり、無意識状態に変化するということです。
別の言葉でいえば、慣れてくると精神は緊張状態から弛緩状態に変わってくるのです。精神の弛緩状態というのは、日常生活の中では注意しなければならないと森田理論は教えてくれています。
次にこれをどのように活用すればよいのかを考えてみましょう。
神経質性格の人は、感受性が強く他人が気づかないような小さなこともよく気がつきます。他人も気持ちもよく思いやることができる。
この神経質性格をプラスとして認識し、最初の気づきをきちんと掴まえることが大切になります。これこそが宝物と認識することが大切なのです。
最初の気づきをきちんとキャッチして風化させないことが大切になる。
そうしないと、最初の気づきはしばらく経つと、すぐに忘却の彼方へと飛び去ってしまいます。
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