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"2ちゃんねる"に代表されるようにネット掲示板という物が現在は数多く存在しています。その中では、ユーザーの方々から各ゲームに対しての色々な書き込みが行われているのが日常です。さて、本日の本題ですが、その中の書き込みで開発者宛に書かれた書き込みを多く見る事が出来ます。掲示板に書いた本人は開発者に届いて欲しいという気持ちで書いているのだと思いますが、実際はどうなのでしょうか。開発者には、届いていないのでしょうか。そこで、そんな疑問に対しての答えですが、「届いています!」開発に携わった人間である以上はユーザーの意見というのは何物にも変えがたい物でありますし、非常に参考になるものであります。勿論、開発者のうちの全員が見ているとまでは言いません。私感ではありますが、半数近くの人間が頻度の大小はあれ、自分のゲームの評価を気にかけてネット掲示板や個人のブログを見る、聞く事があります。場合によっては、ネットに載っていた要望の中から本当に面白いと思えるものがあったら採用する場合もあるのです。仮に本当に続編が欲しい。こういうアイデアはどうであろうか?という物があれば、どんどん葉書やネットで書き込みを行っていただければ、開発者に届き採用される可能性が本当にあります。このネット掲示板の存在によって、ユーザーと開発者の距離は確実に縮まっているように感じています。ユーザーから、色々なご意見をいただいて、ゲーム製作者が、より面白いゲームを作るべく努力する。この相互関係があれば、ゲームをもっと面白いものに出来るかもしれません。ゲームが好きな方、嫌いな方、是非、ネットを通して開発者に色々なメッセージをお送り下さい。私達は、そのメッセージを参考にさせていただき、ゲーム開発に活用させていただきます!
2006.01.11
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ここ数年間の間で、日本ゲーム業界の多国籍化が進んでいます。昔は、あまり見かけなかった、外国籍のスタッフ、元外国籍のスタッフ等が当たり前のように職場の中に入って来ている時代に感じます。何故、増えてきたのでしょうか?明確な答えは私の中にもありませんが、確かに、自分の周りや、他社の話を聞いている限りでは割合が増えてきているようです。これに関しては、私は概ね好意的に捉えています。ゲームも世界にグローバルに展開していく中で異なる感性や異なる環境での経験というのは貴重な知識、経験として役に立つ機会があります。また、お互いにとって刺激になるため、相互向上の効果も期待出来ます。時代もグローバル化が進んでいますので、国籍等に囚われずに仕事をするのは時代に適した仕事の仕方であると思います。然しながら、逆に不安を覚える事もあります。新卒の面接等をする場合があるのですが、年々、ゲームにおける技術の進化について行こうとするあまりに新卒採用の基準が高くなってしまっているように感じます。その結果、日本人の新卒の方だけでは優秀な技術者が賄えない状況になってしまったという側面もあります。他にも、気のせいとは言い切れないのが日本人新卒者の平均学力の低下です。技術現場にいる人間としては、この部分を特に感じます。(偶然、私の職場だけなのでしょうか?)いわゆる出来る層というのは、相変わらず存在していますが、平均にした場合に、質が落ちているような気がします。若い層での目的意識が薄いためなのか明らかな勉強不足で試験に挑む学生が多いです。(学問だけではなく、対人部分についてもです。)ここ数年間は就職難などと騒がれましたが、実態は逆で、採用難なのではないでしょうか?企業は戦力になる人材がいれば採用する可能性が高いです。それが出来ない人材が多くなっているのが実情ではないでしょうか。今の時代は確かに、ご飯を食べるのは簡単な時代なのかもしれません。然し、外の国からも優秀な労働者が多く来ます。今後も、そうであるとは誰も言い切れません。日本人も世界の中での自分の位置づけというものを明確に考える必要がある時代であると思います。私も意識していかなければならないと思っているのですが、日本の中の自分ではなく、世界の中の自分という目線で捉える事が必要です。それが出来るかどうかが、今後の日本人の労働者の質を左右するのではないでしょうか。そういう意味で、この多国籍な社会というのは自分をより練磨出来るチャンスでもあります!辛い時代と捉えるか、良い時代と捉えるか自分次第、頑張ります!
2006.01.10
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本日は中古に関して常々、思っている事をブログに纏めました。数年間にですが、ゲームショップとゲーム会社の間でゲームの中古に関しての争い(裁判)がありました。その当時の結果としては、ゲームショップ側が勝訴し、中古販売は合法という結果となりました。然し、依然として中古の問題については解決したとは、言い難いのが現状です。業界でも賛否両論渦巻いております。まず、個人的な意見ではありますが、中古市場については、基本的には賛成の意見を持っています。ユーザーが購入したゲームを自由に出来ないというのはお金を払った以上はおかしいと思いますし、また、中古で売ったお金で違うゲームを購入していただく機会も増えると思います。無い場合と比較した場合には、明らかに、市場の活発化が期待出来ると思っております。然しながら、一部の問題については修正の必要があるのが現状だと感じています。私が感じている問題は下記のような状況での開発会社に入る売り上げ金がまったく違うからです。1、100万本を新品で販売2、50万本を新品で販売、50万本を中古で販売2の方が、単純計算で1の場合に比べて売り上げ金が2分の1しか入らない事になります。これは、次のゲームへの開発資金を調達する上で非常に苦しい状況となります。これは、極端な例でしたが、デジタルメディアは劣化しないため、中古が市場において非常に力を強く持っているのは事実です。今後は、中古市場を継続していくにあたり、双方が歩みよりをして改善していかなければならないと考えています。まず、中古に関しては、売り上げ金の何パーセントかを開発会社にバックしていただくようなシステムを構築する必要性があります。これによって、開発会社も資金の回収が可能になります。次に、これではショップ側にはデメリットしか無いように感じますので、新作の卸値を引き下げるようにします。これであれば、ショップの新作へのリスクが少なく出来ますし、新作導入に関しても多少、積極的になれるのではないでしょうか。ゲーム会社にとっても、ユーザーにより遊んでいただけたゲームに関して、それに見合った資金を回収出来るので良い結果になるであろうと思います。今は、歪な形で進んでしまった中古問題ですが、今後を睨んで双方ともが歩みよって新しい市場を形成出来ないものでしょうか。デジタルメディアは、今後において法改正しないとも限りません。その時々で片方が不利になってしまわないように共闘体制の構築が急務であると思います。
2006.01.08
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最近はゲームの倫理問題について取り上げられる機会が増えてまいりました。一部の報道等で少年犯罪の増加の原因にTVゲームの影響がある等と根拠に乏しい報道がなされているのが現状です。現在、ゲーム業界では、政治家等による倫理規制や販売規制等の要請があります。先日ですが、某社のプロデゥーサーと飲みに行ってきまして、そこで、この問題について話題に上ることがありました。話題の中で規制の話になったのですが、業界の中では、主に二つの意見があります。1つ目は、規制等はとんでもない事だという意見です。表現は自由であるし、ゲーム産業だけ規制したところで、犯罪抑止効果があるのか疑問であるし、そもそも犯罪との因果関係の立証がされていないという意見。2つ目は、あえて規制するという意見です。これは、販売層を規制する事によって、一つの例としては、18歳以上には絶対に売ることが出来なくなったりするという事を逆手にとって、より過激な表現を促進したり、表現の幅を広げてはどうかという意見です。この意見に関しては、現在もゲームの倫理機構でも熟慮している最中であります。このプロデゥーサーも倫理機構に呼び出しをうけ、意見を求められたとの事でした。さて、私の意見ですが、規制には断固として反対です。そもそも、何故にゲームだけが規制の対象となるかが分かりません。(残虐な映画、TVは規制の対象では無いのか?)犯罪との因果関係もTVゲームより前に改善しなければならない問題があるのではないでしょうか?子供がゲームをやっていて現実とゲームの区別が出来なくなるという意見がありますが、そもそも、それだけの状態になるのに一体、一日何時間ゲームをプレイしているのでしょうか?常識のある親であれば、そんな長時間、一人で遊ばせませんよ。どう考えて注意します。TVだって、ずっと長時間、見ていれば脳の活動に影響ありますよ。小学生がゾンビゲームをやっている事でゲームを責めるよりも買い与えている親を責めるべきではないでしょうか?ゲーム業界も注意すべきところは山程あるとは思います。然し、問題の本質はもっと別のところにあるのではないでしょうか?だからこそ、解決が出来ていないのだと思います。ゲームを規制しただけで解決出来るのであれば、とっくに解決されていると思います。安易な規制によって表現が束縛されたり、悪いイメージがつかない事を祈ります。
2006.01.07
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あけましておめでとうございます!多忙なため、更新を怠けており、久しぶりのブログとなります。ちょうど、開発も次世代機への過渡期です。今後もしばらくは忙しい毎日となりそうです。さて、先月より次世代機が発売開始されました。XBOX360ですね。現状の結果としては、海外では好調ですが、日本では苦戦を強いられています。日本での苦戦は状況を見るに必然と言えるでしょう。国内ユーザー向けのタイトルを揃える事が出来なかったのが大きな要因でしょう。マイクロソフトのCM展開も未発売のゲームのCMを大量に投入する等、広告展開にも疑問が残ります。今後の日本でのXBOX360の結果は、日本国内向けのゲームが発売され始めた時に、どれだけユーザーにアピール出来るかにかかっています。XBOX360にも是非とも頑張って欲しいと思います。話は変わりますが、次世代機のゲームを見ると、大きく分けて2つのタイプに分かれています。1、描画の更新スピードを60フレームを維持する事を前提条件に開発されたゲーム2、描画の更新スピードを60フレームを維持する必要がない事を前提条件に開発されたゲームXBOX360では、1に分類されるゲームがリッジレーサー6やデッドオアアライブ4等になります。2に関しては、キングコングやニードフォースピード等がそうです。このフレームに関しては、前者では操作してからの画面への反応が早いため、操作感が良くなる傾向があります。然し、逆に静止画としての画面は後者に劣ります。後者は、この逆の事が言えるわけです。PS2時代は、当初60フレーム維持を前提のゲームが多数を占めておりましたが、後期に入ると維持しないでも綺麗な画面を作る事に力を上げたゲームが増えてまいりました。私としては、ゲームである以上は操作感が何よりも重要だと考えています。そのため、私の開発するラインでは60フレームの維持を最低条件として開発するように気をつけておりますが、業界全体の流れを見ていますと、60フレーム維持は重要な事ではなくなってしまっているようです。個人的には非常に悲しい気持ちです。皆様は、どちらのゲームがお好みでしょうか?
2006.01.06
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先日、PlayStation3のCPUであるCELLに特化した説明会に行ってまいりました。本日は、若干、専門的なお話ですね。頭が痛くなった方は、読み飛ばして下さい・・・まずは、CELLがどういうものなのかの簡単な説明です。CELLは、8個の独立した浮動小数点演算コア(SPU)とPowerベースのコアを持つ革新的なマルチコア・アーキテクチャ・デザインを採用した次世代型のプロセッサです。その能力は、4GHzを超える動作周波数とスーパーコンピュータ並みの浮動小数点演算性能の実現を可能としています。以上が簡単な概要です。先日の説明会はCELLで切り開かれる未来のお話や、今後のCPUが進む方向性等、多種に渡って、ハードウェア業界の方や、その他の方のご意見を拝聴出来る数少ない機会の一つであり、とても有意義な時間となりました。このCELLによってPlayStation3は多大なパフォーマンスの恩恵を受ける事でしょう。その将来性には、非常に夢を感じられます。(何故か、示し合わせたわけでもないのに、知った顔と遭遇してしまうのは、今回も同様でした。業界というのも、相変わらず狭いですね。)さて、話は少し変わりますが、CPUというのは、ただいま大きな変革期にあります。以前までは、CPUの動作周波数を伸ばす事によってテクノロジーの進歩が保たれてきましたが、動作周波数の飛躍的な向上は今後は鈍化すると予測されています。そのために、マルチコアと呼ばれるように複数のコアを乗せ、ソフトウェア側と協力し、進歩を保っていこうという方向へ業界はシフトしています。これは、ゲーム系に限った話ではありません。然し、このソフトウェア側と協力というのが大きなポイントです。協力というのは、聞こえがいいのですが、実際は、マルチコアに対応した処理を開発者に設計しろという事になります。これは、マルチコアではないものを設計するのと比較しても難しい作業となります。ただでさえ、開発難易度が上がっている昨今です。そこに追い討ちがかかるというわけです。ソフトウェア開発者の悲鳴が聞こえてきそうですね。今後のゲーム業界も大変だと思いますが、実は、この問題はゲーム業界よりも、もっと大きく影響してしまう業界があります。それが、PCソフトウェア業界です。ゲーム業界というのは、昔から、コアに特化した処理やハードに沿った複雑な処理というのは、率先して取り組んできた技術の一つです。しかも、マルチコアは実はPS2等でも採用されていたものであり、ゲーム業界にとっては、新しい考え方でもないのです。ただ、複雑さが増しただけの事です。ところが、PCソフトウェア業界はそうではありません。この業界はハードに特化した処理というのに対して強い技術者というのは、そう多くはありません。その部分に触れずとも今までは開発が行ってこれたためです。然し、このマルチコアへ世界全体がシフトする事により、そうもいかなくなってくる可能性があります。今後、この技術者を養成するのが急務となるかもしれませんが、そのような技術者というのは、簡単に育成出来るものではありません。状況によっては、大きな駆逐が行われてしまうかもしれません。PlayStation3のCPUとしてゲーム関係者に大きな注目を浴びたCELL。然し、その実態は、世界のソフトウェア業界に大きな変革を起こすであろう波の一端なのです。ソフトウェア産業に従事する皆さん、波に飲み込まれ、砕かれないようにご注意下さい!
2005.11.13
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ゲーム雑誌というものは世の中に数多く販売されております。その中には、必ずといっていいほど発売日付近のゲームのレビューが載っております。私も学生時代よりゲームという商品の開発に携わってきました。結果として、某有名雑誌で殿堂入りするような作品や、それが叶わなかった作品、色々な作品の開発に携わってきました。今回はこの雑誌のゲームレビューに関して個人的に思っている事を書きます。私は、この雑誌のレビューが好きではありません。すべての雑誌において言える事なのですが、一つのゲームをプレイしレビューを書く人数が多くありません。つまりは極々、少数の意見がレビューとして載っている事になります。ここに問題の本質があります。このレビューがあくまでも少数の意見として参考程度にとらえられている状況であれば、問題はありません。然し、実態としては、このレビューが販売に対して多くの影響を与えてしまっていますが現実です。本来、気にしなければいけないのはユーザーの反応です。ところが、ここまでレビューの力が強くなってしまうと、ユーザーよりも、まずは雑誌レビューに対しての評価を気にしなければならなくなります。実際に、そのような事はないのですが、下手をしたら、雑誌レビューアーに評価してもらえるようにゲーム自体をレビューアーの好みに合わせて作成してしまうような危険性もあります。冗談ではありますが、そのような言葉が現場で出たこともあるのです。雑誌会社も、その影響力をきちんと認識していただきたいと思います。他にも、プレイ時間に対する疑問です。それを参考にするユーザーが多いからには、レビューを書く人間は、多くの時間を用いてプレイしレビューを行うのが当然だと思います。然し、レビューを見ていると中には、30分もプレイしていないだろうというレビューに遭遇する事があります。単純に考えれば、一人の人間が一週間に発売するすべてのゲームのレビューを書くのです。原稿を書く時間や、その他の作業の時間を考慮すればそれも当然かもしれません。然し、30分以下のプレイ時間で点数をつけられてしまったゲームはたまったものではありませんね。実際に、ユーザーの評判とまったく違うレビューをどれだけ多く耳にしてきたか・・・この意見は、私の携わったゲームが非常に良い点数をいただいた時でも同じなのです。私としては、レビューを継続したいのであれば、そのやり方自体を再考していただきたいと考えています。その影響力に見合うだけの、正当性のあるレビューを期待したいのです。追伸:思い切って、レビューアーをユーザーに任せる等の手法は出来ないのでしょうか・・・バイトであればコストも安いでしょうし、多くの人間を雇って意見を集めれば今よりもユーザーに近い意見を集める事が出来るでしょう。今のままでは、編集者の好み、雑誌会社の好みで点数が支配されてしまいます・・・
2005.11.08
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11月1日よりXbox 360 LOUNGEが営業開始しました。このXbox 360 LOUNGEは、XBOX360の魅力を体感してもらうためのショールームスペースとして営業を開始しました。詳細は下記をご参照下さい。http://assets.xbox.com/ja-jp/lounge/default.htm私も先日、ユーザーの反応を見たいという目的があり、足を運んでみました。現在は人も多くないようですので、発売前にXBOX360に触れたいという方には足を運ばれてはどうでしょうか?さて、このLOUNGEですが、ユーザーの反応を見たい目的で行ったのですが、目的は達成出来ずに終わってしまいました。というのも、客層がユーザーよりもプロが多かったからです。ゲームの試遊台を前に専門用語を連発しながら会話している開発者を多く見かけました。それこそ、日本人だけではなく外国人開発者もいました。反応を見に行った私が言うのも、おかしいかもしれません。然し、ユーザーの遊ぶスペースを前にして、専門用語を連発して、ゲームを解析しているような姿勢は到底、感心出来ませんでした。ここは、ユーザーが楽しむための場所です。開発者はモラルというものをしっかりと考えて欲しいと思います。
2005.11.07
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次世代ハード第1弾のXBOX360の発売があと1ヶ月に迫ってまいりました。この発売によって、次世代機戦争が始まると同時に重要な分岐点を迎えるであろうと思われます。現在、SONY陣営がゲーム業界のシェアを大きく握っていますが、それを崩せるかどうかがマイクロソフトの課題となります。PS3発売前にどれだけシェアを握れるか、それが、XBOX360の死活問題となってしまう可能性はあります。さて、ここからは個人的な予測を書きます。次世代機戦争で最終的に勝つのは「PS3」です。当たり前と言われてしまいそうですが、その理由としてはいくつかの要因があります。まず、XBOX360ですが、手を見せるのが早すぎました。東京ゲームショーで、プレイ可能なゲームを多く出展しましたが、残念ながら、それがSONY陣営に有利と働きそうです。両方のハードとも、圧倒的なグラフィックス表現を特に売りとしています。であれば、最終的に勝つのは、よりグラフィックスが優れている方です。XBOX360は最初に自分自身のパフォーマンスを見せる事により、SONY陣営に明確な目標地点を提示してしまいました。間違いなく、SONY陣営はXBOX360を上回るグラフィック能力を持ったハードを市場に投入してくるでしょう。また、XBOX360のグラフィックス能力も、当初に予想されていたよりもハード能力的に上回る事が出来ませんでした。これを先日の発表会でSONY陣営に見破られてしまい、当初、無理にでも、直ぐに発売しようとしていたPS3が、無理に出さずに万全の状態で出そうという状態になってしまったのもXBOX360の大きな失点といってよいでしょう。販売ソフトについては、XBOX360は来年度、沢山のソフトが発売されるでしょう。これは、マイクロソフトが信じられないような好条件を提示し、ソフトメーカーに開発を打診した成果ではあります。間違いなくXBOX時代よりは、良い状態にはなるでしょう。(詳しい条件は書けませんが・・・・)然し、それでもPS3以上のソフトラインナップを揃える事が出来ているかといえば、現時点では残念ながらそうではありません。それらを複合的に判断した結果、次世代機戦争は、「PS3」が勝者になるであろうと予測します。追伸:任天堂の次世代機については、上記の会社と比較し、会社規模の違いやアイデア事態が奇抜であるためにNo1シェアは握れないと予測しています。然し、面白いゲームは間違いなく多くリリースされる事でしょう。
2005.11.06
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先日の日記への書き込みでゲームと映画等のCGの相違性についてご質問がありましたので、そこらへんについて、専門外の私が話すのも恐縮ですが、知る範囲で書き込んでみたいと思います。私が思う一番の違いですが、それは、リアルタイム性と非リアルタイム性にあります。ゲームのCGというのは、リアルタイムに処理をする前提において作成されます。ムービーのCGは、非リアルタイム性です。極端な例ですが、ゲームのCGを画面に表示するために要する時間は、通常のアクションゲームでいえば、60分の1秒以内です。非常に高速に処理している事になります。かたや、ムービーのCGは多大な時間を要します。一昔前の超精細ムービーなどは2日という例もある程です。単純計算ではありますが、60分の1秒と2日を比較した場合に、開発コストが膨大な差になる事は明白です。これが、ゲームのCGが今後に注目される理由になります。PS3の動画をご覧になった方もいらっしゃるかと思いますが、ムービーとPS3の動画の区別がついた方というのはどれくらいいらっしゃるでしょうか?それぐらにゲームのCGは進化しているのです。グラフィックスを表現する手法もゲームは有限時間内に計算を終える必要があるために近似計算を使用する事が主流ではあります。ムービーは非有限時間であるため、近似計算に依存する必要がありません。然し、昨今の近似計算の差と非近似計算の差を見分ける事が出来るのは専門家ぐらいではないでしょうか。そうした一つ一つのリアルタイム性と非リアルタイム性の違いがゲームとそれ以外のCGを分ける一番の大きな要因になってくると思われます。今後、CG技術は更に進化していく事になるでしょうが、上記の例において、開発費が肥大化するCG業界にゲームCGが注目される理由というのが、ご理解いただけるかと思います。
2005.10.10
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ゲームの発売日の延期についてですが、ユーザーから厳しい意見を頂く事が多くあります。開発者の責任感の欠如等、色々と指摘を受けます。当然の反応であると思います。さて、ユーザーから見れば、開発者はどんな気持ちで延期しているんだという意見を頂く事が多いですので、今回は、それについて私の個人的な気持ちです。まず、延期についてですが、これは、苦渋の選択の結果でしかありません。適当な理由で延期する事はありません。会社側から見ても、当初の売り上げ計画からずれが生じてしまったり、広告活動を途中までしていた予算が、まったくとは言わないまでも無駄になってしまいますので、大きな損失を出す事になります。開発者からしても、自分達で立てた予定を守る事が出来なかったという自責の心と内外からのプレッシャーも、あわせてきつくなってきます。延期後は、それと向かい合いながら開発するしかなくなってしまいます。これは、精神的には、大きな負担になります。発売日が延びてしまう理由というのは基本的にはスケジュールの遅れが理由の大半ですが、遅れる理由は色々とあります。その中でも、多い理由としては、1.面白いと想定して作ったものが想定通りの面白さではなかった。 その際に、面白くするために作り直しが発生し、 当初の予定になかった作業が発生し、 スケジュールを圧迫してしまいます。2.予想されていないバグが出てしまった。 開発終了直前で、 まったく予期していなかったバグが出てしまう事があります。 修正し、再度、チェックをかけるために発売日が延びてしまいます。3.純粋なスケジュールの遅れ。 人間がやっている以上は、遅れが出る人間もいます。 それが積み重なってしまった場合に、発売日に影響が出ます。理由としては、大きなところでは上記のような形が多いです。例外としては、版権物等の場合に、権利者の許可をなかなかいただけず延期になったり、他のソフトとのバッティングを避けるために意図的にずらしたりとあります。私達、開発陣も延期は相当の苦しみをともないますので、最大限努力して延期しないように開発していくつもりです。
2005.10.01
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ゲームを開発する上で沢山の職種の人間が関わって一本のゲームを完成させます。プログラマー、デザイナー、企画、サウンド等がそうです。その中で、あまり目立たないのですが必要不可欠な職種があります。「デバッガー」という職種です。デバッガーの仕事は、完成したゲームの不具合を探すのが主な仕事です。他にも、ユーザーの立場にたった意見をゲームの開発陣に投げかける事もあります。それによって、開発陣が仕様の変更をする場合もあります。このデバッガーの仕事によって、商品の不具合を除去し、商品の精度を上げる事が出来るのです。一昔前までは、デバッガーという職種は無かったのですが、ゲームのボリュームが増大していく中で開発陣だけではチェックが不可能になってしまったために生まれました。形態としては、開発会社にデバッグチームを持っている会社や、デバッグ専門の会社というのも存在します。自社内で保持している会社は、専属のデバッグチームにチェックを依頼し、それ以外であれば、専門の会社に委託するという形になります。このデバッガーというのは、実際に開発を行っているわけではないのですが、商品に多大な影響を与える事が出来る職業です。優れたデバッガーは、商品の品質の向上に多大に寄与します。昨今は、ゲーム業界で働きたいという方も多いようです。この「デバッガー」という職業もどうでしょうか?目指す方は少ないようですが、やりがいのある仕事だと思いますよ!
2005.09.27
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先日、スクウェアエニックスから発売された映像作品の「FF7AC」を購入し観賞しました。非常に良く出来た作品で堪能させていだきました。さて、この「FF7AC」ですが、ゲーム会社が作成する映像作品という事で非常に興味深く着目していました。以前に、同じようにスクウェアから映像作品で「FFMovie」が映画公開されましたが、今回の作品とは、基本理念の部分で決定的な違いがありました。まず、旧作の方ですが、これは純粋に映画を作りにいっていました。ハリウッドと真っ向正面から戦うために生み出された作品じゃないでしょうか。この作品を鑑賞後に思った事は、何故、この作品をゲーム屋が作る必要があったのか?の一点でした。映画作りの専門科の方の感性は優れたものがありますが、ゲーム屋が映画を作るにあたって、それを模倣する必要性は無いと考えていました。然し、結果は模倣しゲーム屋が撮る必要のない作品となってしまいました。今作の方ですが、逆にゲーム屋の感性を前面に押し出して作成されていました。演出手法一つとっても、独特の感性が感じられます。一つ一つの動作にもゲーム的な動作が含まれています。前回のような作品では結果としてゲーム業界にも映画業界にも何も残しませんが、今回は、双方にとって良い点があったのではないかなと思っています。まず、ゲームに興味があり映画に興味が無かった人間はこの作品を見て、映画に興味を持つ事でしょう。逆に、映画に興味があってゲームに興味が無かった人間もゲームに興味が出てくるような内容だったのではないかと思います。作品の内容自体には賛否両論あるでしょうが、ゲーム屋が作った初の映像作品として記憶に残るでしょう。今後も、ゲーム作成者が色々なものに挑戦していく事があるかと思いますが、その際には、自分の基本を忘れずに挑んでいただきいです。私も、そうありたいと思いました。
2005.09.24
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東京ゲームショーでも次世代機のゲームがいくつも出展されました。各開発会社も、次世代機に徐々に移行しているところでしょう。然しながら、この次世代機への移行でプログラマの人材難の動きが加速する危険性があります。2Dから3Dゲームへと移行する際に、技術の進化についていけなかったクリエーターが多数いました。PSからPS2の時も同様だったわけですが、今回の移行でも当然と、そのような人が多くでてくる事でしょう。私の会社でも移行期には悲しい事ですが、必ずにそのような人が出ます。問題としては、技術がとても進歩していますので、戦力になるまで新人の育成に時間がかかる、能力が相当に高い人間のみしか入ってこれない等の危険性が高まってしまう事にあります。これは、あまり歓迎出来る自体ではありません。育成期間の長期化はコスト高を招きますし、即戦力人生については、ごく少数であるため、そのような人材を限定して採用するようにしてしまうと、業界全体の縮小を招く危険性があります。先日、私の会社との取締役の一人と話をする機会があったのですが、プログラマについては、技術的に高度なものが求められる傾向にあるのは取締役も当然に認識しておられますので、他のセクションのコスト削減を推進している中で、プログラマのコスト削減は、まったく想定していないとのことでした。お金はかかろうが、今後、重要になるのはパワーのあるプログラマなので、そういう人材を高いコストをかけてでも、保持していきたいという考えのようです。今後は、より出来る人材と、出来ない人材が両極化してしまう危険性がありますね。今の日本が進んでいる方向と、何か合致してしまうようですが、これは、世の中の流れなのでしょうか。私としては、業界は高度な技術を求められる環境とそうではない環境が両立してくれるのが望ましいと思います。色々な感性を持っている方がゲームを作れる環境が必要です。そういう意味で、携帯ゲーム等は家庭用ゲーム機のように性能を追い求める事が無いように祈っています。
2005.09.22
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先日、東京ゲームショーがありました。結果的には、過去最高の入場者数17万人強のユーザーに来場していただき、ゲーム業界にとっても、良い結果だと思います。以前に触れていたゲームも無事に東京ゲームショーに間に合わせる事が出来ました。開催数日前になって、やっとゲームショー用のROMを完成させる事が出来ました。おかげで、9月は多忙でしたが。応援していただいた方、ありがとうございました。私の会社からは複数本のゲームを出展したのですが、掲示板や個人のHPを拝見すると、開発していたゲームの評価が載っていました。私が関わっている、関わったプロジェクトのラインは2本でしたが、努力の甲斐もあり、幸運にもユーザーの評価をいただく事が出来たようです。開発の労力が報われたと思える瞬間です。追伸:ゲームショーと同時に任天堂の次世代機の発表が行われました。独創的なハードですね。ユーザーの評価は得られたでしょうか?
2005.09.21
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東京ゲームショーの開催が近づいてきました。今年は例年より早く、16日から開催となるようです。毎年、東京ゲームショーには多数のユーザーがいらっしゃるので、ゲームに対して、どのような意見が出るのか、開発者としては、非常に緊張する数日間となります。本年度は、次世代機発売が近いという事もあり、次世代機関連のものも出展される事でしょう。例年以上に盛り上がってくれる事を期待しています。また、ゲームショーに出展しないメーカーもこの日に近づけて大掛かりな発表を行うメーカーもあるようです。私の会社も、この東京ゲームショーに向けて開発を急ピッチで進めております。例の続編物の開発については、ぎりぎりといったところです。恐らく、開催当日にゲームを差し替える事になりそうです。然しながら、この続編物、開発が少し流れにのってきましたので、どうにか、ゲームショーには間に合いそうです。さて、当日はユーザーから、どのような感想をいただけるでしょうか・・
2005.09.01
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明日からCEDECが始まります。以前にブログに書きましたが、色々な講義があって、とても面白いイベントです。私も参加する予定でしたが・・・例の続編の開発が思わしくありませんので、お手伝いのため、泣く泣く参加を見送る事に致しました。今回は、次世代機発売前の抗議だったので、面白い講義を期待していただけに無念です。他会社の知人等にも会えるので楽しみにしていただけに非常に残念です。然し、東京ゲームショーにゲームを間に合わせない事には何のお話にもなりませんので、致し方なしといったところでしょうか。この怒りは、開発を難航させたスタッフとゲームにぶつけます!スタッフは冗談ですが・・・多分・・・
2005.08.28
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最近は、学生の就職も決まっている方が出てきている時期です。そんなわけで、ゲーム専門学校のお話です。日本のゲーム専門学校ですが、一体、何校あるのだろうか?というぐらい多くの専門学校が存在しています。専門学校の卒業生でゲーム業界で活躍されている方も多く、多くの業界人を送り込んでいると言える思います。然しながら、実態としてはどうなのでしょうか?確かに、業界に多くの人を送り込んではおりますが、明らかに、専門学校卒業生と業界全体の募集人員の比率があっていません。ここに、大学生や大学院生を加えた場合は、さらに比率が悲惨な事になります。ここで、推測なのですがゲーム専門学校に行った方の大半(恐らく90~95%以上)がゲーム業界に就職出来ていないと思います。私の会社でゲーム専門学校卒の方にお話を聞いてみました。そこで、面白い事が分かったのですが、主に二つのパターンに専門学校が分かれている事がわかりました。以下がパターンです。1、学生が挫折しないように、レベルが低い人にあわせた 授業をする学校。 誰もが、挫折しないように授業カリキュラムが組まれています。2、ゲーム業界に就職出来るように、 学生がついてこれるか、これないかは別として きちんとカリキュラムが組まれている学校。さて、どちらのパターンの方が、合格者が多いかですが、2になります。就職の際の筆記テストの結果からも2の方が優秀な生徒が多くいる事が分かりました。1の学校で悲惨なケースでは、学年全体で合格者が0~1名しか出ていない学校も多くあるようです。もし、ゲーム業界を志し、専門学校に行こうと思っている方がいらっしゃいましたら、専門学校選びには、どうぞ細心の注意を払ってお選び下さい。出来るだけ厳しいであろう学校を選ぶ事をお勧め致します。追伸:最終的には、どこの学校に行こうが個人の問題にはなりますが。頑張って合格する方は、どこに行っても頑張って合格しますから。最終的に必要なのは、実力と運であると思います。
2005.08.27
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以前に、共同プロジェクトとして、アメリカ人プログラマと共に開発を担当した事がありました。私の会社とアメリカの会社の共同プロジェクトですね。さて、実際にアメリカ人プログラマと一緒に仕事をさせていただいた感想としては、やはり、文化の違いというのは大きかったです。まず、プロジェクトの各種締めの時期というのがありますが、遅れている場合には、日本のスタッフは泊まってでも解消しようとしますが、アメリカ人スタッフは定時でお疲れ様でした。それは、許させるのだろうかと思った記憶があります。また、日本スタッフはゲームにはゲームである事を求めますが、彼らはリアルである事を求めているようにも感じました。国が違う方と仕事をするのは、文化的ギャップが存在し大変かもしれませんが、結果としては、よい経験になったと思います。機会があったら、またチャレンジしてみたいですね!追伸:最近の情報では、アメリカ人プログラマー等も過酷な労働環境にあるスタッフが増えているらしいです。話を聞いて、涙が出てしまいました・・・
2005.08.26
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開発機材についてです。ゲーム開発において、ハードメーカーから提供される開発機材というのは当然ながら必須です。これが無い事には、開発が出来ません。一時代昔は、この開発機材が信じられないぐらい高額でした。昨今は、どこのハードメーカーも、それなりの金額に抑えていただいているので、負担は軽減されていますが。メジャーハードの移り変わりが過去にありましたが、開発機材の価格の事も無関係では無いだろうと個人的には思っています。さて、この開発機材ですが、ちょうど次世代機への過渡期という事もあり、次世代機用の開発機材が順次、リリースされています。然しながら、いきなり完成版の開発機材をハードメーカーから頂けることは、まずありません。今回も、PS2等の時と同様に、α版やβ版等をリリースしてから、ファイナル版(完成版)を頂戴する事になります。この開発機材・・純粋に同じプロセッサのVersion違いであれば、開発していて、そこまで困る事は無いのですが、バージョンによって、ハードの仕様が変わっている事があるのが、とても困ります。どこのハードメーカーも出来るだけ早くリリースするために開発機材を早く、開発会社に行き渡らせたい気持ちは理解出来ますが、どうにかならないものかと思う今日この頃です。
2005.08.23
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少し前に社内の開発プロジェクトからヘルプ要請があったという事を書きましたが、そのタイトルというのが、実は続編物なのです。さて、続編物を製作する場合において、2種類の製作スタイルが存在します。1、前作の資産を流用し、前作の派生として作成する2、前作の資産を捨て、新規に作り直す続編というのは、基本的に前作が好評の場合に製作される事が多い事から、1が圧倒的に多い選択肢と思われるかもしれませんが、2を選択する場合というのが思いのほか、多いものです。今回のプロジェクトも2を選択し開発していたのですが、ヘルプ要請があったため、チェックし愕然としました・・・誰がプレイしてみても、前作より劣っていたわけです。新規に作り直す道を選びながら前作より劣るなど言語道断です。その開発スタッフに事情を説明してもらったところでは、そのままリリースするつもりは当然ないとの事でした。それでも、東京ゲームショーも近い事ですし、非常に頭が痛く、対応に苦慮しています。ゲームショーには、絶対に間に合わせる必要があるのですが、すべては今後のてこ入れ次第でしょうか。東京ゲームショーでのユーザーの反応がとても心配です・・・
2005.08.21
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本日は、ゲーム開発の流れについてです。ゲーム開発において、最初は少人数で開発を進め、途中からスタッフを増大していき、最終的には、大人数のスタッフを導入して、ゲームを完成させるという流れが割りと一般的にあります。実は、私はこの流れが大嫌いなのです。私の理想としては、すべてのスタッフが最初から、そのゲームの目標値をしっかり見据えて、企画段階から参加し、完成させるというのが理想です。途中や、末期から入ったスタッフでは、そのゲームに対する理解度も低くなってしまいますし、商業主義的な臭いがして、どうも嫌な気持ちになってしまいます。(本当はそれでは、いけないのでしょうが・・・)実は、つい先日に、周りのプロジェクトから、開発が難航していて、どうしても助けて欲しいと依頼を受けました。上記の話とは、少しずれていますが、ヘルプとして他プロジェクトを助けるという事に、気持ちの面で、マイナス方向な気持ちになってしまっています・・・まず、難航していてプロジェクトが順調に進むようになったとしても、元々のスタッフが達成感を味わう事が出来るのかなと思いますし、せっかくの楽しい開発です。最初から最後まで、全てを元々のスタッフに作らせてあげたいと思ってしまうのです。甘い考えですが、私も、一回は、まるで商業の事を考えないで、ゲームを作ってみたいと考える事があります。
2005.08.17
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最近は、関わっているプロジェクトが多忙なため、更新が出来ませんでした・・・それは、さておき、先日、任天堂レボリューションについて、拝見する機会がありました。私はレボリューションの開発には携わっていないのですが、機会がありまして、情報を仕入れる事が出来ました。まだ、ハード自体が開発中という事もあり、詳細は未定な事も多かったのですが、かなり独創的なハードとなりそうですね。DSといい、任天堂は思い切ってます。任天堂は、かつて自分の会社で作ったゲーム機としてデザインというものを捨てる覚悟なのかもしれません。コントローラーの概念も残るのかどうか定かではありません。詳細はここに書けずに残念ですが、9月になれば、大きな発表がありそうです。さて、最終的な仕様をどう纏めてくるのか、1開発者というよりも1ユーザーとして楽しみです!
2005.08.16
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次世代機の開発が始まっておりますが、そこでの、ちょっとした面白い話を。以前のブログで、次世代機の争いが激化している事は書いたかと思います。その際に、当然とあるハードでしか発売されたいなかったゲームが違うハードで発売予定に上がる事もあります。その際の冗談みたいな本当の話もありますので、その一つです。発表後、突然に電話が鳴りました。某ハードメーカー「あの、○○の発表を見たのですが、 ○○が発売予定という事ですが、どういう事でしょうか?」営業担当「ははは!何を仰っているんですか。 最初に、スペックが低いハードで練習しているだけですから。 後程、御社のハードでドカンと発売させていただきますから!」某ハードメーカー「あ~!なんだ。そういう事だったのですね。」さて、このゲームは某ハードメーカーのハードでは発売されるのでしょうか?どのハードメーカーも人気ソフトが他のハードに離れていかないように本当に必死です・・
2005.07.31
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ゲームは守秘義務によって守られいます。当然ながら、社員も会社と守秘義務契約等を交わしたりしながら、外部に情報を漏らさないように開発しております。ここで、私としては苛立ちを覚えるのがその情報を盗もうとする輩がいる事です。(同業他社では無く、恐らく愉快犯的な輩が多いです。誰も知らない情報を先に知ってリークしたいのでしょうか?意図は不明です。)稀にですが、会社から社員が出てくるのを見計らって、後を付ける人がいます。社員が昼食中等に、ぽそっと情報を社員同士で話そうものなら、彼らの格好の餌食となってしまうのです。「お願いですから、一般人相手のパパラッチは辞めて下さい!昼食ぐらい、ゆっくり食べさせて下さいよ!」という気持ちです。そういう方に会う機会があったら今後は、そういった事をしないように強くお願いしたいです!
2005.07.27
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今更ですが、開発に携わっていたゲームソフトの内の一本が発売になりました。発売時期は、ちょっと(かなり)前になりますが。幸いにして、店頭消化率も好調でしたし、売り上げ的にも好調です。色々なページを拝見したところ、評価も幸いにして良いようです。もしかしたら、このページを見ていただいている方の中でもご購入していただいている方がいるかもしれませんので、この場を借りて、念のためお礼申し上げます。然しながら、今回は素直に喜べない点もあったのが残念なところでした。開発中は開発者が面白いだろう等、力を入れているポイントというのが当然あるのですが、今回は見事なまでに予想が外れてしまいました。違う部分を評価していただけたのは嬉しいのですが、予想と違う部分だっただけに複雑な気持ちです。もっと、的確に物事を見れるようになるよう特訓しないと駄目ですね。試合に勝って、勝負に負けた。そんな気分でした。
2005.07.26
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マイクロソフトが「Xbox Summit 2005」を開催致しました。私は残念ながら、実際に出席してはおりませんが、複数のサードパーティタイトルが発表されたようです。詳しくは、マイクロソフトのホームページから閲覧出来ます。http://www.xbox.com/ja-JP/press/release/20050725-1.htmさて、まず目に付くとおりに日本の開発会社の作成したゲームが多く含まれております。もちろん、まだ十分な数とは言えないかもしれませんが、X-BOXの時と比べて増加傾向にあるのは一目瞭然かと思います。これは、マイクロソフトが日本の開発会社の協力を得るために頑張ってきた成果の一つだと言えるでしょう。今後も、次々と作品が発表されてくると思います。X-BOX360に限らずに、「次世代機が出て、ゲームが面白くなったよね。」と言っていただけるようなゲームをリリース出来るように、私も日々、邁進していく所存です!
2005.07.25
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つい先日の事ですが、PlayStation Meeting 2005が開催されました。その際にPS3の説明がありましたので、それらについての感想をアップしたいと思います。久夛良木氏はリアルタイム物理演算シミュレーションとプログラマブルシェーダを今後の革新の要素として前面に押し出しおりました。しかし、ここからは前回(PS2)の反省を元にしたのかPS3の開発の行い易さと準備は万端だという事を開発者に激しくアピールしておりました。こららの動きを見まして、改めてSONYの本気を感じると共に相当にX-BOXを意識しているのだという事を感じさせる内容となりました。X-BOXは、非常に開発が行い易い環境を整えてきましたが、逆にPS2は、その点について遅れをとっておりました。今後も、この部分での遅れをとる事が開発者離れを起こす事を相当に懸念しているのでしょう。ゲーム開発の支援を行ってきた会社の協力を厚く仰ぐようです。「Havok」「NovodeX」のような物理演算シミュレーションの導入を行い、シェーダー系の「Cg Compiler」「FX Composer」を導入します。更に、グラフィックスについてはOpenGL/ESがPS3のAPIとして採用、Epicとも提携し、Unreal Engine 3を開発キットに含め、11月下旬から提供を開始するようです。「ProDG」を持つSNシステムズも買収するようです。これらの動きには、非常に注目して見ています。PS2の時には、開発統合環境もライブラリも全てがマイクロソフトに負けていたというのが個人的な見解ですが、今回の発表により、その部分でもマイクロソフトを凌駕したいという本気を強く感じる事が出来ました。さて、今後の問題は、どれだけ早く開発会社により多くの情報や環境を提供出来るのかという事と、本当に良い環境をSONYが用意する事が出来るかです。次世代機戦争、勝つのはどこでしょうか。私も、二つのハードのゲームを開発しながら、二つのメーカーの動向も注意深く見ていこうと思います。
2005.07.24
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最近のゲームではオンラインに対応したゲームが増えてまいりました。オンラインはゲームの可能性を広げてくれる可能性がありますし、今後のブロードバンド環境の普及に伴って認知度や利用される方も増えてくる事でしょう。今回はX-BOX360についてのお話ですが、その動きについてです。実は、X-BOX360は開発会社各社に対してオンライン対応を必須とするようにハードメーカーより通達が来ております。X-BOX360のゲームは、すべてオンライン対応だという事を売りの一つとするのだと思われます。然し、この事については、個人的に疑問を思っております。現在のユーザーには、オンライン環境を持っていない方も数多くいるであろうと思っています。この際に問題だと思うのが、オンライン環境を持っているユーザーとオフライン環境しかないユーザーについてが、同様の金額をゲームに対して払っていながら、受けられるサービスの内容に対して違いが出るという点です。開発会社もオンライン対応分の費用が必要経費になるため、より開発費の増大を招き、それが価格に反映されてしまう危険もあります。その場合、オフライン専用のユーザーについては、自分が扱わないサービスの値段も払わされる事になってしまいます。そのような事もあり、今回の動きは個人的に遺憾の意を表したいと思います。
2005.07.23
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ここ数日、忙しさに追われて更新を怠けておりましたが、久しぶりの更新です。本日は、CEROの規制と、それらを受けての感想です。最近は、ゲームが犯罪を助長しているという指摘や、子供が人間を殺すゲームをしているので恐ろしいという意見を多くいただいております。それらの意見について、CEROを中心として、業界が動き出しました。今までは、年齢審査を行っておりましたが、規制まではしておりませんでした。結果として、子供でも18歳以上推奨のゲームを購入可能でした。今後については、ついに自主規制する方向へ進みだしました。また、X-BOX360等は親がゲームマシーンに年齢を設定可能で、年齢規制の対象となるゲームはプレイ出来ないようにする事が可能となる仕組みを盛り込むそうです。この動きについては、私も概ね歓迎の意見を持っています。18歳以上推奨のゲームについては、やはり、子供にプレイして欲しいとは思っていませんし、ましてや、善悪の判断が曖昧な子供に残虐シーンが入っているゲームはプレイして欲しくはありません。然し、このような解決方法で良かったのかとは疑問に思います。そもそも、18歳以上推奨のゲームを子供に遊ばせているのは誰なのでしょうか?もし、親がしっかりと子供に目を向けていれば、そのようなゲームを子供に買い与えないのではないでしょうか。ゲームについては、色々と問題だと言われており、最近の子供の犯罪が起る度にゲームがクローズアップされます。然し、仮にゲームが世界から消えたとして、少年犯罪は無くなるのでしょうか。TV等のメディアについても、ゲーム機が少年の家に何本あったどうこうを指摘するよりも、まず、子供が200本のゲームを持っていたという事実から何か違う事を読み取る必要があるのではないでしょうか?はやく問題の本質を見極め、犯罪の少ない世の中になってくれる事をせつに願います。
2005.07.22
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本日は、クリエーターとしての中国労働者のお話です。中国でのクリエーターが年々、重要になってきているという事については、以前にコメントか何かで触れたかと思いますが、その傾向は継続してあります。中国は、人件費の安さもあり、開発費の高騰が続くゲーム開発において、安価の労働力として注目されております。ここらへんは他業種と同じです。然し、中国にも問題があるというのが正直なところです。まず、優秀な人材が少ない、或いは見つけ辛いという事です。次に、せっかく長い期間をかけて人材や会社を育成しても目処が立った瞬間に独立し、いなくなってしまう等のケースが良くあることです。他にも、国民性の違いなのか、納期に対しての認識が甘かったり、残業してまでノルマを守る事をしなかったりと難しい問題も多々あります。中国は重要性を増す一方、このように難しい問題を孕んでおります。今後は、その問題にどう対処していくか。ゲーム会社各社の悩みどころでしょう・・・私の会社も同様に・・
2005.07.15
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今日は新聞にて面白い記事を読みましたので、その話題についてです。最近ではゲームは悪役にされてしまう事が多いのですが、世界食料計画(WFP)は非常に有意義な利用の仕方をされておられました。WFPは緊急食料援助活動を題材にしたゲームを作成し、インターネットで無料に提供したそうです。約2ヵ月半で120万人以上がダウンロードし、大ヒットとなっているそうです。ゲームが悪役になりやすい中でゲームの利点を上手に使った良い例だと思い、感心致しました。私は実際にプレイしてはおりませんが、このゲームをプレイされた方が世界の恵まれない方達の事を考え、行動出来るようになったらとても素敵な事だと思います。更に、このような利用の仕方は、ゲーム自体のイメージ向上にもつながりますので、業界的にプラスと言えます。私も開発者として、このような平和に貢献出来るゲーム開発に携わりたいと感じました。
2005.07.14
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先日、製作中のゲームの声優の音声収録に行ってまいりました。普段は主に自分の会社内の人間と仕事をしていますが、こういった、普段は一緒に仕事をしない方と一緒に仕事をする機会があると非常に刺激を受け面白いです。人によっては、ちょっと視点が変わった意見を伺える事もあるので、ゲーム製作において有意義な時間を過ごす事が出来ました。声優の方の声を聞きインスピレーションも沸いてきます!いつも思うのですが、声優の方の力は凄いです!この声、たった一つでゲームの面白さが変わってしまう時もあるんですよね。短いキャラクター説明であっても、自分なりの役作りを行ってくれますし、それに助けられる部分もあります。こういった他業種の方と仕事をする時は、尊敬の念を覚えます!今後も、他業種の方とも、どんどん一緒に仕事がしたいですね!
2005.07.13
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今回は、中途採用についてです。先日、中途の面接を行いましたので、その時の感想等をアップします。(今回は愚痴も入っていますので、気分を悪くされたくない方は、ここまででお願いします。)ご存知かも知れませんが、ゲーム業界では、ほとんどの会社で随時に中途の応募を受け付けております。それだけ、優秀な人材や即戦力を求めていると言えます。さて、今回の中途採用では何名かの面接を行いました。全員とも技術的には問題点は見当たりませんでした。技術だけを見れば、即戦力と言えるかもしれません。しかし、他に気になる点がありました。その中の1名が、会社の労働条件や環境の事だけを気にかける人でした。(どういうゲームを作りたいとか、どう役立ちたいとかはありません。)条件や環境を気にするのは、それは、それで正しいでしょうが、この手の人間は、受身傾向が強い人間ではないかと思います。すでに面白いゲームを作っている会社に入って面白いゲームを作れるのは当たり前だと思いますし、すでに労働環境が良い会社に入って労働環境が良いのは当たり前です。私が何を言いたいかというと、では、あなたが、新興の会社にいると仮定し、面白いゲームを作れるようにしてやろうとか、労働環境を良く出来るように働きかけようとかそういう姿勢が無いのだろうかという事です。こういう人間に特に言いたいのが、「問題の解決を常に他人に委ねるな!」です。このような人間は問題に直面した時に、「どうするつもりですか?」と自分の問題なのに他人に問いかけてくる人がいます。一体、どういうつもりなのでしょうか・・・・ゲームというのは、数人でも面白い物が作れる可能性はあると思っています。該当されている方、会社に責任転嫁したり、嫌になって何回も会社を変えるよりも、もうちょっと、自分の力で何とかしてやろう!と頑張ってみませんか?
2005.07.11
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X-BOX360の講習会に行ってまいりました。今回も例により、見知った顔に多く出会ってしまい業界の狭さを痛感すると共に多少の情報交換等を行いました。さて、X-BOX360の講習会で受けた感想についてですが、前回のX-BOXとい比較して、日本の開発者の囲い込みに成功しているなといったところが一番、大きいところです。確実にX-BOXと比較し、日本の開発者が開発を行ったタイトル数が増えるでしょう。マイクロソフトが、今回は日本の開発者の協力を得るためにかなりの努力をしていましたから、日本のメーカーからも好意的に受け止められている印象です。前回は、まったくX-BOXの開発に携わらなかったチーム等も今回は、開発に携わるチームも出てきています。逆にPS3に関しては、開発者に公開されている情報もかなり少なく、先行き不安な印象です。前回よりもPSとX-BOXのシェアは均衡する可能性がありそうです。PS3は、来年の春までに十分なタイトルを揃えての発売は雲行きが怪しいですね。さて、今回はどちらが多くのシェアを握るのでしょうか・・・
2005.07.09
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明日はお台場でマイクロソフトのX-BOX360向けの講義会です。朝早くから夜まで色々な内容の講義を行っていただけるようです。詳しい感想は、明日以降アップしようかと思います。どのような内容の講義をマイクロソフトが今回、行ってくるのか、一開発者として興味津々です!!
2005.07.06
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今年もCEDECが8月29日~8月31日に開催されるようです。CEDECは、日本では珍しい大規模なゲームディベロッパーズ用のカンファレンスです。色々な講義があるので、非常に面白いです。また、知り合い等も講師として参加していたりしますので、私も非常に刺激になります。今年は、次世代機の移行前という事で、例年よりも、次世代機での技術に比重を置いた話が多いようです。具体的にはシェーダー系等のグラフィックプログラムのお話が多いようですね。最近はシェーダープログラマを専属で募集している会社もよく見かけますから、今後の重要な技術の一つである事は間違いないでしょう。といいつつも、現行でも、PCの分野では既知の技術ですが・・・皆さん、このCEDECというのは一般の方も講義に参加出来ます。(お金はとられてしまいますが・・・)ゲームがどのような技術を元に作成されているかなど詳しく説明する講義もありますので、興味のある方は、参加されますと面白いと思いますよ!
2005.07.05
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先日、次世代機用にグラフィックスツールの説明に製作会社様がいらっしゃいました。私の会社でも、他の会社と同様に次世代機でのデータ作成を円滑に行うため、色々なツールを検討しております。しかし、やはりと言うべきでしょうか。次世代機での開発費の高騰は止められそうもありません。色々、効率的な方法を模索してはいますが、それでも、2倍の工数を1.8倍にしているだけであり、現状から増えることは間違いないでしょう。この現実を見るに、PS2時代にゲーム会社の淘汰が取上げられましたが、更に淘汰が行われてしまうかもしれません。現状では、PS2ゲームの開発を行える会社ですら決して多くはありません。移行に失敗してしまった会社もかなりあります。これが、次世代機となってしまったら・・・今回の波。どの会社も無事に乗り切れる事を祈ります。私の会社も他社に負けないよう頑張るのみです!
2005.07.04
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最近、思う事があります。それは、「プログラマーよ何処に消えた!」です。明らかに以前よりも、プログラマーの人口が、減っている気がしてしょうがありません。大手でもプログラマーの手が足らないと、よく耳にします。当然、中小企業でもプログラマー不足は問題でしょう。何故、消えてしまったのか?皆さん、プログラマーになってみませんか?
2005.07.01
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今回はソフトの売り上げ予測のお話です。ご質問がありましたので、専門家ではありませんが挑戦してみます。専門家には笑われてしまいそうですので、参考程度にお願いします。今回は分かりやすいメディアミックスでの例です。最近はゲームもメディアミックスした商品が多数になってきました。ゲームも単体よりも、TVアニメ、漫画等と相乗効果を狙った方が高い売り上げを望めるからです。比較的、最近での好例は「鋼の錬金術師」でしょうか。アニメやゲームが出るまでは、そこまで有名ではなかったですから。もちろん、原作が面白いという事は売れるための大前提ですから、原作の力とも言えます。さて、ここで話は戻り、売り上げ予測の件です。原作がある漫画を媒介にしたゲームの例です。まず、その原作が何万部売れているのかのデータを集めます。そこで、この原作の購読者数が分かります。次に、購読者の性別や年齢層、職業層など幅広い購読者データの収集に取り掛かります。このデータから、ゲームを売りたい層を選択し、その層の何パーセントがゲームの購買層と重なるかを過去の集計データから算出します。ここで、購読者層X上記のパーセントが原作のゲーム化による売り上げ数の予測となります。他、ゲーム化する以前に原作者ファンにゲーム化されたら購入するかどうかの調査を実施し、何パーセントが購入を積極的に検討する可能性があるかを調査する場合もあります。次に、TVアニメ化よる効果の算定を行います。時間枠、スタッフ等により、視聴率の予測を立てます。そこから、視聴率より新規の顧客獲得数を求めます。ここからは、上記と同じでデータにより何パーセントがゲームの購買層となるかを求めTVアニメ化による売り上げ予測を立てます。それらを総合し、ゲームの売り上げ予測とするわけです。実際はお見せする事は出来ませんが、相当に細かいデータの収集が行われており、それを元に算定されるわけですね。
2005.06.29
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皆さん、開発の内側にも興味を持っていただき、非常に嬉しく思っております。今回は、一番の外枠となるゲームソフトの開発の流れに関するお話です。本日はゲーム開発における一つのサンプルケースを書いてみました。会社毎にやり方が違いますので、あくまで一つのケースとしてとらえていただければと思います。ゲーム用に企画を立案↓会社からプロモーション版作成許可がおりる。許可がおりない場合は再び違う企画を立案します。この段階で低予算および少人数でゲームのイメージがつかめるプロモーション版作成にとりかかります。↓プロモーション版完成後、会社や一般モニター等にプレイしていただき商品化の価値があるかどうか再度、検討を行う。商品化の価値が無いと判断されれば、開発はここで無慈悲にも終了。商品化の価値が認められれば、一般モニターなどの意見や市場調査、会社の意向等を元に売り上げ予測を立てる。売り上げ予測に合わせた開発資金が提供され、商品化決定。↓α版完成一般モニター、上層部等に一通り遊べる状態のゲームをプレイしていただき、改善ポイントが無いか等、ゲーム性のチェックを再度、行う。改善が必要な場合は、ここからゲームに修正を入れていく。↓Β版完成バグが残っている状態だが、すべての要素が入ったゲームが完成デバッグに取り掛かる。↓デバッグ終了↓ハードメーカーの審査に通す通らなければ、修正し、再提出する。認可されれば、めでたく開発終了です。
2005.06.28
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今回は何故、ゲーム業界のスタッフが多忙すぎたのか私的な意見ではありますが、書いてみたいと思います。では、以下は私的な見解です。1.ゲーム業界は若い業界のため、未成熟な経営者が多かった。 利益のみを追い求め、法律や社員の労働環境等まで頭が回りません。 また、経営者と従業員の違いに思いが至らない。 2. 一昔前までの業界の性質のため。 一昔前までは、ゲーム作成は、ごく少人数で作成しておりました。 その時代の作業は、人数が少なく、作る物自体も量が多くなかったため、 根性でどうにかなる事が多かったのです。 計画性等、ほぼ皆無です。3.物を作るという特異性のため。 仕様書上では、面白いと思えていたものも 実際に作ってみると、そうではない場合もあります。 その場合については、仕様の修正や追加が行われ、 予定外の作業が発生する事になり、スケジュールを圧迫します。 大体な見解としては以上のような形です。もっとも、今は、正常な会社が多くなってきていますので、志望されている方がいらっしゃいましたら、必要以上に心配されるより、飛び込んでみてはどうでしょうか。
2005.06.27
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今回はゲーム業界の忙しさについて書いてみます。ゲーム業界は非常に忙しいと言われています。実際に多くの会社が非常に忙しく、特にプログラマが一番、忙しい事が多い傾向があります。仕事で帰れない事も多く、休みも少ないといえるでしょう。(私も昔、会社から○百日、帰れなかったことがあります。過労で倒れた事もあります。)実際に、海外最王手の○○社は社員から訴えられてしまいました。なんと、年中無休の看板がオフィスに掲げてあり、実際に年中無休だったとの事。社員から正気を維持出来ないと訴えられたのです・・・但し、最近はそうした傾向も少し変化してきたように思えます。もちろん、会社によってまったく違いますが。変化してきた理由としては、人員を酷使しすぎた結果、優秀なスタッフが流出したり、この業界自体を離脱する人が多かったために、変化させる必要性が生じたからです。この業界に限った話ではないですが、今後の会社のあり方としては、社員のプライベート等のケアも考えなければ、社員の退職確率が高まり、会社の潜在的リスクが高まってしまうのです。今は、業界が健全な状態で運営出来るようになるための過渡期なのかもしれません。私も、業界の一員として健全に運営出来るように頑張ります!!
2005.06.26
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少し前から新卒の就職戦線が加熱する時期がやってきました。ゲーム業界にも沢山の就職希望者がやってきています。うちの会社にも、今年も沢山の新卒採用希望者が応募してきました。ここ最近はゲーム系の専門学校等も増え、業界への応募者は相変わらず多い状態ですが採用枠が狭いので、応募者は相当に狭き門をくぐりぬけ勝ち抜かなくてはいけません。うちの会社も毎年、倍率100倍の争いになります。新卒の方達、頑張って下さい!しかし、新卒の方にとっては、非常に厳しい状態です。テクノロジーの進歩というのは著しいものがあり、新卒の方に求められる技術水準は上がる一方です。このような状況ですから、中途採用で即戦力を採用する会社は多いのですが、新卒採用に関しては、難しい状態です。これを機械に、私なりに何故、新卒採用が難しいかを考えてみました。以下の理由があるのではと思います。1.要求されるレベル自体の高上がり傾向 (これは、年々、機械の進歩と共に上がってきています。)2.新卒を採用し、教育に投資しても辞めてしまう確立が高い (これは、色々な方に考えて欲しいです。 簡単に辞めてしまう傾向が強ければ、 即戦力以外は企業は雇わなくなってしまいますよ! 投資しても回収する前に辞められては・・・)3.新卒自体の学力等の低下 (一流大学を出ている筈なのに、?な人が結構多いです。)さて、長くなってしまいましたが、新卒の方々の幸運をお祈りしています。うちの会社にも今年も良い人材が集まりますよに!
2005.06.24
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先日のE3で大々的に次世代機が発表されました。任天堂:レボリューションマイクロソフト:X-BOX360ソニー:PS3圧倒的なグラフィック能力を持った機種で更に、ゲームグラフィックスが進化する事は間違いないでしょう。しかし、思うのですが、これは誰が望んだ事による進化なのでしょうか?ユーザー?ハードメーカー?開発者?恐らく、大多数のユーザーが望んだわけではないと思います。開発者がこんな事を言うのは、おかしく思われるかもしれませんが、私は、しばらく現行機種のままで問題無いと思うのです。(誌面等では、開発者は皆、歓迎ムードに写りますが、そうでもない開発者は以外に多いのです。ユーザーと離れていく事を危惧しているのです。)しかし出る以上は新機種の能力を引き出し、開発者として、ユーザーのニーズに合致し、進化したゲームを楽しんでいただけるように、創意工夫し頑張っていきます。
2005.06.21
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神奈川県青少年保護育成条例により、某ゲームが有害図書指定を受けました。これについての意見を述べさせていただきます。まず、この指定を受けたゲームを実際に購入し実際に、プレイする事にしました。個人的な感想は、遊びは多く提供されておるが、残虐な表現等に問題があるなというところでした。私だったら、このゲームを子供に買い与える事はないでしょう。同じゲーム開発者としても、このゲームを無条件に肯定するのは非常に難しいです・・・個人的な意見では、このゲームは好みません。私も有害図書指定をしてしまいそうです。(このゲームを好きな人は世界中に多くいます。あくまでも個人的意見なので、気分を壊された方は申し訳ありません。)然しながら、思うのは、このゲームを作成した人間は子供にこのゲームを遊ばせたいという意図で作ったのでしょうか?恐らく、全く違うでしょう。あえて指定する意味はあったのでしょうか。今回の有害図書指定ですが、下手をすると表現の自由を規制しかねない危険な内容であると思います。このようなものを批判対象にあげる時に、どのような基準で規制したのかが分かりにくい事が多いのが気になります。また、声を大にして言いたいのが、何故、ゲームは有害図書指定され、他のメディアは指定されていないのでしょうか。私が知る限りでは、映画等も目を覆うばかりの残虐なシーンが続くようなものもあり、それらは規制されるべき対象ではないというのでしょうか?これは、色々な問題に関する事ですが、意図的に悪役を作り出し、問題を解決した気分になってしまう事がありますが、この事がそういった事にならないことを願ってやみません。
2005.06.20
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皆さん、「ゲーム脳」という言葉はご存知でしょうか?今回は、この事について語ってみたいと思います。以前からTV等を通してゲーム脳というものの恐怖がクローズアップして語られていますが、果たして、本当なのでしょうか?私が最初に聞いて思った事は、この説は根拠に乏しいという事です。もし、これが科学的にきちんした根拠があり、正しい実験データに基づいた結果であれば、開発者としては厳粛に受け止めるべき義務があると考えますが、残念ながら、今回のこれは違うようでした。根本的な問題として、被験者のデータが主観的な観点によって選ばれておりますし、統計学的に見ても信用に足るデータではないようです。これでは、意図的に危険意識だけを煽っている過ぎないのはないかと思います。また、多くは知られておりませんが、このような状態は将棋、そろばん、カードゲーム、コンピュータ操作、携帯電話のメール、テレビの視聴、英語学習等でも見られたそうです。では、何故、ゲームだけ特筆させゲーム脳という名前にしてしまったのでしょうか?このような誤解を与えるような名前は作為的な悪意のにおいを感じます。今後は、正当性のある意見を期待します。最近になって、ゲームの良い面、悪い面をきちんと研究しようという動きも出てきたようです。こちらは応援しています。ゲーム脳についての詳細は下記のHPに詳しい内容が載っておりましたので、ご参考までにどうぞ。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0%E8%84%B3
2005.06.20
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私はゲーム開発に携わっている者です。日頃、TVゲームについて色々な意見を耳にします。そこで、私はゲーム開発者として意見をどう受け止めているのか。また、世間に訴えかけたい内容等を不定期にアップさせていただこうと思っております。厳しい意見等もいただく事になるかもしれませんが、このブログというものを通して、ゲームというものを理解していただけるきっかけとなれば、幸いです。それでは、宜しくお願いします。
2005.06.20
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