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仕事で折角 名古屋まで来たので、 合間の時間を利用して、 日本に二箇所しかないという、 4DXを体験しに、 中川コロナワールドまで 行って来た。 というわけで、 『マイティ・ソー ダーク・ワールド』 を鑑賞。 別にこの作品が 観てみたかったわけではなく、 たまたま上映していたのが これというだけ。 前作も原作も内容も、 まったく知らずに鑑賞。 作品自体はイマイチ。 のっけから、 とにかく激しく 揺れに揺れていた 4DXについては、 作品次第ではと、 思える余地があった。 作品との相性も 当然あるだろうし。 時間は、 90分くらいが限度か。
2014年02月25日
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遅ればせながら、 『ゼロ・グラビティ』を 鑑賞。 観ないと損をする、 ということは無いけれど、 「現在」生きていることを 楽しみたいならば、 体験として、 手近な非日常感として、 観て損をすることは、 無い映画。 まだ観ていないのであれば、 是非というか、 絶対に「3D」で。
2014年02月12日
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仕事帰りに、クエンティン・タランティーノ監督の『ジャンゴ 繋がれざる者』(2012年,米)を鑑賞。ありきたりな感想にはなるが、実にタランティーノらしい娯楽映画。でもそれを期待して観に行っているので、問題なし。3時間弱という上映時間は、可もなく不可もなく、上映時間なりといった印象。画像は、前売り券とそのオマケと、パンフレット。
2013年03月20日
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土曜日。 久々に映画館で映画を観た。 そして独りではなく、 久々に友人と。 観たのは、 『スタードライバー THE MOVIE』 3年前の秋に放映されていた テレビアニメの劇場版で、 先にテレビ版を観てから観るもよし、 この劇場版を観てからテレビ版を観るも良しの、 本編の後日談などが 新たに追加されたテレビ版の総集編で、 最終回から逆算された構成で、 非常にコンパクトに、 それでいて過不足なくまとめられていた。 とりあえず、 おもしろかったが、 それ以上に懐かしかった。 ただ上にコンパクトとは書いたが、 二時間半は結構長く感じる。 隣に座っていた小学生くらいの子供が、 「もう終わる?」と、 何度も同伴者のおじさんに聞いていたのが、 映画の内容くらい印象的だった。 以下【ネタバレ】になるが、 入場者プレゼントでもらったポストカードは、 二週目だったのでスガタと、 おとな銀行のセクレタリーだった。 ちなみに、 前売りチケットのおまけは、 タウバーンとスガタ・ペイジェントだった。
2013年02月18日
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GWということで、 『劇場版 SPEC 天』(2012年,日本) を鑑賞。 2010年秋に、 戸田恵梨香、加瀬亮主演で放送されていた テレビドラマ「SPEC 警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿」の 劇場版。 楽天ブックス: SPEC 警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿 - 戸田恵梨香 : DVD ドラマは、 上記二人扮する捜査官が、 SPECと呼ばれる特殊能力を持つ人間たちが係わる事件の 謎を解き明かし、 立ち向かっていく、 その活躍を描いた物語で、 劇場版は、 その続編。 本作は、 金のかかった二時間ドラマと言えばそれまでだが、 いかにも堤幸彦らしい作品で、 作品ファンがエピソードのひとつとして観る分には 申し分のない内容。 ジャパニーズ『X-メン』。 テーマが反復横とびする。
2012年04月30日
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本当は、『モンスター上司』を観たかったのだけど、公開が終了していたので、上映館が同じだった『テイカーズ』(原題: Takers)(2010年,米)を鑑賞。(公式サイトはコチラ)現金強奪グループと、彼らを追う二人組の刑事、かってグループのブレインだった男の現金輸送車襲撃計画をめぐる三つ巴の争いを描いたクライム・サスペンス。映画冒頭の銀行強盗、メインの現金輸送車襲撃のアイデア(計画)は面白かったし、車行き交うロサンゼルス市内を走り駆け抜ける、カーチェイスならぬマンチェイスの追跡劇は見応えがあった――が、それだけ。主人公を定めず、多視点で描く理由も特に見受けられなかったし、展開もチグハグ、最初から最後までテンションも一定で、最終的に、何をしたいのか、何を言いたかったのか、よくわからない作品だった。ただ、ところどころ、アジア(香港映画や邦画)っぽい演出が見られて、そこは笑えた。
2011年12月15日
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自分は、このゲームのプレイをしたこともなければ、アニメの放送もほとんど観ていない、完璧にファンでもなければ、いち視聴者(ユーザー)でもないそんな身でありながら、誘われたので、『劇場版 戦国BASARA ‐The Last Party‐』(2011年,アニメ映画)をば鑑賞。(公式サイトはコチラ)そんな感じの自分が、普段の自分なりの映画の見方でこの作品を評すると、「ケレンだけの、キャラ萌えによる、そういうのを好む人たち為だけの映画」、というコトになろうかと思う。「映画に行く」という感覚よりも、誰かのライブやファンミに行く感覚に近い印象。全てが演出の為に奉仕し、その演出はキャラの為だけにこれまた奉仕するだけの作品。物語や、それっぽいだけの台詞まわしや、基本そんなに笑えないギャク等の、テキスト(脚本)部分を脇に置き、瞬間瞬間にスクリーン上で起こっていることにのみ集中するのであれば、面白いし、飽きることなく観れると思う。それとさすがに「映画」だけあって、音響は大迫力なので、どうせ観るのならば映画館の方が良いとは思う。
2011年07月20日
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ダニー・ボイル監督作品、『127時間』(原題: 127 Hours)(2010年,米)を鑑賞。(公式サイトはコチラ)作品のテーマを浮かび上がらせる為の、人生のある極限ともいえる状況下から、過去のフラッシュバックを多用する構成は、前監督作の『スラムドッグ$ミリオネア』と通底するモノがある、「過去の総体としての人生」を描いた作品。韓国映画顔負けの、ある意味ホラー映画よりも怖いし痛い、ショッキングなシーンもあるが、面白い映画で、観て損はない。途中、冗漫に感じる部分もあるが、127時間という孤独な時間を描いているのだから、むしろ「たった90分という時間でさえ、そう感じるのだから127時間となれば……」という想像の余地であると、好意的に捉えたい。
2011年07月01日
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イ・ビョンホン、 チェ・ミンシク共演、 『箪笥』『グッド・バッド・ウィアード』の キム・ジウン監督作品、 『悪魔を見た』 (2010年,韓国) を鑑賞。 (公式サイトはコチラ) 内容自体は、 チェ・ミンシクが出ていた 『オールド・ボーイ』や 『親切なクムジャさん』に近い 「復讐劇」ながら、 作品は 「凄惨」のひと言。 「見ていて痛い」描写が 比較的多い韓国映画の中でも 比肩なきエグサで、 イ・ビョンホンの ファンだと言うだけで、 映画を観に行ったおばちゃん達は 度肝を抜かれた上、 さぞ痛い思い怖い思いを させられたことであろう。 数分間隔でスクリーンに映る 目をそむけたくなるような スプラッターなシーンに時折、 客席からの息をのむ音や悲鳴が 混じっていた。 ハリウッドでは作らないし、 日本では作れない、 韓国映画だからこそ 作り得た映画ではないだろうか。 これは脚本や演出のみに とどまる話ではない。 全く同じ内容であれば、 トム・クルーズや キムタクは出ないだろうが、 (リメイクで骨抜きになったなら別) イ・ビョンホンや、 チェ・ミンシクは「出た」のだし。 作品的には、 是非おすすめしたい映画ながら、 上記のような内容ゆえに、 万人にお薦めできないのが 残念でならない。 でも映画が好きなら、 観に行く価値は充分にあると思われる。
2011年03月02日
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最近、観た映画。 『完全なる報復』(2009年,アメリカ) 公式サイトは、コチラ。 現行のアメリカの司法制度に対する 問題(歪み)を指摘する作品ながら、 娯楽の王道たる「復讐」モノとして、 徹頭徹尾エンターテイメントして、 楽しめる作品。 ただ報復対象が、 個人や単なる組織ではなく、 アメリカの司法制度と言うだけ。 とりあえず、 この作品の脚本家は、 『ソルト』や『リクルート』なども 手がけるカート・ウィマーだけあって、 今回も 不可能犯罪におけるハウダニットも、 見所となっている。 ちなみに、 『ソルト』であれば、 どうやってあの警護の中で 要人暗殺を成しうるのか、 そして『リクルート』ならば、 どうやってセキュリティの厳しい CIA本部からデータを盗みだしているのか。 今回であれば、 主人公はいかにして 刑務所の中から 次々とターゲットを狙う事ができるのか――。 とりあえず、 上映時間いっぱい飽きる暇なく、 観ることのできる作品。 おすすめ。
2011年02月04日
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最近、 競馬関係の記事しか 書いていなかったので 久々に、 映画の感想でも。 まずは、 『しあわせの雨傘』(2010年,フランス) 公式サイトは、コチラ。 フランソワ・オゾンの フランソワ・オゾンによる カトリーヌ・ドヌーブのための映画。 それが全て。 人工的な舞台すらも、 彼女の為の演出だとすら 思ってしまう程に。 作品自体は、 上記監督らしく、 したたかで、 一面的な見方をしていると 意表を衝かれる 一筋縄ではいかない 「女性」が 描かれたものだった。 面白くなくはなかったが、 大体想像していた範疇に おさまっており、 可も無く不可も無くと 言ったところ。
2011年02月02日
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今年のアカデミー賞で、 2部門(主演男優賞,主題歌賞)を 制覇した 『クレイジー・ハート』(2009年,アメリカ) を鑑賞。 (公式サイトはコチラ) かって一時代を築きながらも、 現在はドサ周りを余儀なくされ、 アルコールに溺れている カントリー歌手の生活と、 再生を描いた物語。 アカデミー賞を獲っているから、 と書くと因果関係が逆になるけど、 アカデミー賞受賞が納得できるほど、 主演ジェフ・ブリッジスの 演技とキャラクタ、 主題歌を含めて、 全編に流れる音楽が、 とにかく 素晴らしい映画だった。 加えて、 主人公の元弟子で、 現在は人気歌手を演じる コリン・ファレルを 筆頭として、 主人公を取り巻く 「優しい人々」や、 彼らと主人公との やり取りがまた、 良い味を出していた。 多分、 主人公が世に対して、 ひねているのではなく、 素直なのが良いのだと思う。 偏見ではあるが、 落ちぶれたミュージシャンとは言え、 主人公がカントリー歌手であり、 ロック歌手で無かったのも イメージに一役買っているか。 それらを支える脚本も良く、 「これぞ映画の脚本」という 良い意味で脚本のお手本のような、 丁寧な作りで、 トータル楽しめるし、 面白い映画だった。 昨年の同時期に公開されていた、 『レスラー』(2008年,米・仏)などと、 比較して鑑賞してみるのも、 面白いと思う。
2010年07月30日
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本日、 「映画の日」ということで、 『第九地区』鑑賞以来の久々に、 映画を2本ほど観てきた。 一本目は、 『仁寺洞スキャンダル 神の手を持つ男』 (2009年,韓国) 二本目は、 『告白』(2010年,日本) (公式サイトはコチラ) 湊かなえの同名ベストセラー小説の 映画化作品。 (本の感想についてはコチラ) 基本的に、 原作を読んでいる小説の 映画化作品は、 滅多に観に行かない方針なのだけども、 中島哲也の監督作品ということと、 予告編の音楽の配置の仕方から、 非常に悪趣味な仕上がりに違いないと感じ、 観に行って来た。 面白かった。 同じく原作を読んでいながら、 観に行った同監督の 『嫌われ松子の一生』は イマイチだったけれども、 これは面白かった。 中島監督の映像センスや、 音楽の趣向もさることながら、 原作の脚色も巧く、 原作読了者、 原作未読者の双方が 楽しめ満足のいく仕上がりに なっていたように思う。 それにやはり、 女優の扱いが抜群に旨い。 『下妻物語』で深田恭子に 啖呵をきらせていたように、 テレビでの 「良い人」「お嬢様」風の 松たか子のイメージではなく、 どちらかというと、 舞台での松たか子を、 (例えば親子共演『ラ・マンチャの男』の アルドンサ役など) 役に求め、 そしてそれを十分に活かしきっていた。 主人公とは言いながらも、 中盤以降は脇役になってしまう 女教師役であるにも関わらず、 映画を観終わった後の印象において、 原作同様、 生徒(役)の誰も、 彼女には勝っていなかった。 内容や物語に関しては、 人によって好き嫌いはあろうけども、 おすすめの映画。
2010年07月01日
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本日、 「映画の日」ということで、 『第九地区』鑑賞以来の久々に、 映画を2本ほど観てきた。 一本目は、 『仁寺洞スキャンダル 神の手を持つ男』 (2009年,韓国) (公式サイトはコチラ) 15世紀の朝鮮宮廷画家が描き、 永らく幻とされていた名画を巡る コン・ゲームもののサスペンス映画。 面白そうな題材と思い 観に行ったが、 序盤は退屈、 中盤はそれなり、 ラストは一応盛り上がる、 可もあり、 不可もある 極めて普通の作品だった。 面白くないという意味ではない。 全国9館しか上映館がないという程に、 観る価値のない映画ではない。 全国ロードショーのかかる ハリウッド映画の大部分なんぞよりは、 よっぽど面白かった。 ただ、 印象的だったのは、 日本人俳優ながら出演していた白竜が、 えらくおじいちゃんだったことと、 映画館入り口の、 主演キム・レウォンの「ファン一同から」と 書かれ置かれていた、 キム・レウォンの似顔絵付きの花だったりした。
2010年07月01日
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そういえば、 先週末に 『ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ』 (2010年,日本) を観て来た。 (公式サイトはコチラ) 原作漫画は 連載開始時からの ファンではあるけれども、 ドラマは 1stを数話観ただけで、 2ndは全く観ずして 臨んだ鑑賞だったが、 映画内で行われる ゲーム内容がオリジナルで、 人間関係もほとんどドラマを 引きずらないモノだったので、 観るにあたり、 さして問題は無かった。 原作も読んでおり、 ドラマも全部観ている 連れの感想は、 「二時間ドラマで良かった。 映画で観るほどの価値はない」 というものだったけれども、 自分としては、 これだけ細かくカットを 割りまくった映像と、 13回戦行われたゲーム全てに、 何らかのサプライズ(どんでん返し)を 仕掛ける脚本の練り込みを思えば、 これもまた、 映画ならではの作品では無かったか、 と一定の評価をしても良いものと 考える。 ただ、 上記の13回戦が、 過剰な前振り→どんでん返し、 その単なる繰り返しとも 言えなくもないので、 それを愉しめるか否かによって、 好き嫌い、 面白い面白くないの評価は、 人によって 大きく別れるであろうとは思う。 ミステリとしては、 「X」なるプレイヤーは誰か? というフーダニットの要素も強く、 その犯人あぶり出しのロジックが 楽しめるが、 観客も参加して犯人捜し、 という映画ではない。 でも、 (以下ネタばれにつき一部伏) 同じく松田翔太・主演の ドラマ『名探偵の掟』ばりに、 出演俳優の顔触れからは 容易に犯人は絞れるけど。 まあ、それはさておき、 とりあえず総括すると、 この作品よりも 盛り上がりに欠け、 退屈極まりない、 サスペンス映画や ギャンブル映画の方が、 世に多かろうというのが、 率直な感想。 上にも書いたように、 どんでん返しが 連続する趣向や、 無意味なカット割りや、 派手なだけの演出に 辟易する人も いるだろうけども、 そこはそれとして、 自分は結構面白く観れた、 というのがこれまた 正直なところ。 でも、 ドラマの最終話を 期待して観に行くと、 ちょっとガッカリしそう。 ネタばれになるので ここでは触れないが、 ドラマを観ていない自分が 思うくらいなのだから、 ドラマを観た人であれば、 なおさらその感を 強くするのでは無いだろうか。 むしろ番外編くらいの 位置づけにしておくべき だったように思う。 ちなみに、 一応このブログは 競馬予想ブログでもあるので 触れておくと、 この『ライアーゲーム』の 原作漫画の登場人物名は、 競馬の騎手から 付けられていたりする。 (詳しくはコチラ)
2010年05月01日
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二コール・キッドマン、 ペネロペ・クルス、 マリオン・コティヤールなど、 豪華かつ絢爛たる 女優陣が顔を揃えた、 ロブ・マーシャル監督の 『NINE』(2009年,アメリカ) を鑑賞。 (公式サイトはコチラ) 同監督作品『シカゴ』の 手法、様式を継承した ミュージカル映画で、 レネー・ゼルウィガー演じた 女優志望の女性ロキシー・ハートの 夢想を、 ダニエル・デイ=ルイス演じる 黄昏の時を迎えた映画監督 グイド・コンティニに置き換えた 格好の作品。 あるいは、 映画で映画を騙るメタ映画。 フェデリコ・フェリーニの 『8 1/2』を舞台化した 同名ミュージカルを 映画にした作品だとか。 (『8 1/2』と較べると 随分と優しい内容だったけど) とりあえず、 上記の女優陣や、 主演ダニエル・デイ=ルイス以外にも、 ソフィア・ローレンに、 ケイト・ハドソン、 ファーギー、 ジュディ・デンチ(『007』シリーズのM)と いった女優(あるいは歌手)たちが 歌って踊るパフォーマンスを見せており、 今後、 ここまでのメンツが、 端役でまでも 揃い踏みするミュージカルは、 そうそう無いだろうから、 それだけで見る価値のある作品と 言えるかもしれない。 (必ずしも、 その役が彼女たちである必要が あるのか? とも思ったが) ただ、 筋立てや楽曲に関しては、 それほどでもないので、 過剰な期待を抱いての 鑑賞は控えた方が 良いかもしれない。 個人的には、 ファーギーの ミュージカルパートの色彩や、 迫力が一番、 印象に残った。 二コール・キッドマンについては、 焦らして勿体つけて、 満を持しての登場と、 相成った割りには、 地味で意外とあっさりしており、 ちょっと物足りなかった。 マリオン・コティヤールは、 『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』を 観て以降、 そのときのインパクトが大き過ぎて、 自分の場合だと、 どうしてもそのイメージを 引きずってしまうのが 多少残念だった。
2010年04月01日
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『オールド・ボーイ』、 『親切なクムジャさん』の パク・チャヌク監督作品で、 『殺人の追憶』、 『グエルム~漢江の怪物~』の ソン・ガンホ主演の 『渇き』(2009年,韓国) を鑑賞。 (公式サイトはコチラ) ヴァンパイアとなってしまった 神父の様々な苦悩を、 人妻との不倫を通して 描きだした奇譚。 傑作。 公開をずっと 心待ちにしていた映画で、 期待値がガンガンに 上がっいたにも関わらず、 満足できた。 序盤は宗教色の色濃い、 「信仰」がテーマの映画か、 と戸惑わされ、 中盤に至るにつれ、 いやいや「不倫」を取り扱った 単なる官能映画か、 などと思いもしたのだが、 そこはパク・チャヌク監督、 そんなしょーもない、 ありきたりな作品で 終わるはずもなく、 物語は二転三転し、 どんどんとおかしな 展開を見せては、 こちらの予想を裏切り続け、 良い意味でコチラの期待を 裏切らない作品に仕上がっていた。 ある意味で、 今までにない、 その発想に驚かされる。 演出や、 カメラワークも面白く、 映像としても楽しめた。 ただ、 これはあくまでも 個人的な感想で、 人に薦めたい気持ちは あるものの、 それは自分と極めて 趣味が近い人に限られ、 一般受けはしない 映画であると思う。 10人中2,3人が 80~100点と評価し、 残りの人間が40点以下 という点数をつけて、 平均点として、 世間的な評価は、 50点あたりに落ち着く 作品ではないだろうか。 自分の中では、 現時点での今年観た映画、 暫定1位評価だけども。 ちなみに、 主演のソン・ガンホの スマートな姿が久々に 見られる作品だったりもする。
2010年03月15日
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最近シネコンに行くと、 必ず一作品くらいは上映されており、 『アバター』でも今話題の、 「3D」映画を、 『コララインとボタンの魔女 3D』(2009年,アメリカ) にて、初体験した。 (公式サイトはコチラ) 3Dは 想像していた以上に、 楽しかった。 まったく興味のなかった 『アバター』に 思わず行ってみようかな、 と思わされ、 これからもっと見せ方などが 開発されてきたならもう、 ユニバーサルスタジオジャパンの 映像系アトラクションとかに、 わざわざ行かなくても良いんじゃない? と感じさせられた。 多分これからしばらくは、 積極的に3Dに行きたがる 自分がいる気がする。 映画の方は、 物語や展開、 1シーン1シーンが 冗漫ながら、 ストップモーション (クレイアニメ)の動きを、 見せたいが為に、 わざと狙ってやっているに 違いないと思うほど、 動きを見ていて楽しかった。 CGじゃないかと、 見間違うほど。 ちなみに、 パンフレットによると、 主人公コララインの表情の数は 207,336通りで、 最も多い時には、 35秒間に16の表情が使われていたそうだ。
2010年03月02日
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『猟奇的な彼女』のチャ・テヒョンが、 同作同様の情けない男を演ずる、 『加速スキャンダル』(2008年,韓国) を鑑賞。 (公式サイトはコチラ) 人気ラジオDJ・ヒョンス(30代半ば)の元に、 彼の娘(22歳)を名乗る女性が、 息子(6歳)を連れて訪れることから始まる、 ハートフルコメディ。 韓国では、 『カンナさん大成功です!』と 『猟奇的な彼女』を興行収入的に抜いて、 ラブコメ部門の歴代1位に輝いた作品らしいが、 自分としては、 『カンナさん』以上ではあるが、 『猟奇的な彼女』未満という評価。 とはいえ、 映像的にもポップだし、 脚本もよくありそうな物語に ひと捻りも、ふた捻りも加えてあり、 面白かったし、 十分に楽しめた。 (というか脚本の出来云々で、 今公平に較べたならば、 テンポも良く展開も速いし、 ネタの一つ一つも良く練られていて、 『猟奇的~』よりもコチラが 多分上だと思う) このジャンルに関しては完全に、 邦画やハリウッド映画よりも、 韓国映画が勝っていると、 強く印象づけられた感があった。 それと、 韓流ファンと思われるオバサマ達が 劇場の観客の8割以上を占めるという、 状況下での鑑賞で、 そちらも映画以上に面白かったし、 興味深かった。 笑い声が大きいのは仕方ないとして、 シーンによっては良かった台詞を 口に出すし、 子役の子の演技には「可愛い!!」と 黄色い声援を飛ばし、 クライマックスには喝采の拍手! トコロ変われば品変わる、 とはまさにコレ。 場所によっては場内「禁煙」の アナウンスや標示にも関わらず、 紫煙立ち込める劇場などもあったが、 映画以外の音声が 至る所から上がりながらの 劇場内における映画鑑賞は、 これが初めて。 いや凄いです。 御見それしました。 まあそれはさておき、 今年観た韓国映画では、 『母なる証明』に引き続いて、 おすすめの作品。 機会などあれば、 是非ご鑑賞あれ。 ちなみに、 ハリウッドで リメイクが決定しているらしいが、 父娘モノだけに、 相当マッチョな作品になりそうだと、 今から予想している。
2010年02月25日
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二番館にて、 三本立ての一本として、 『コネクテッド』(2008年,香港・中国) を鑑賞。 見知らぬ男たちに誘拐された女性から、 携帯電話に助けを求められた男が、 通話状態を維持したまま、 (原題もまさに『保持通話』) 女性を助けるために奮闘する物語。 ハリウッド映画『セルラー』の リメイク作品。 公式サイトはコチラ。 元の『セルラー』よりも、 緊張感の度合いも高く、 ドミノ倒しのように 畳みかける展開も、 要所要所の小道具の 使い方も巧みで、 遥かに面白かった。 理屈抜きの娯楽作品という点で、 自分の近年鑑賞作品の中では ナンバー1といって良いほど、 頭から尻尾の先まで楽しめた、 ヒッチコック級の サスペンス映画。 エンディングの スタッフロールも、 洒落ていた。 さすがに、 劇場で公開しているところは 少ないと思うが、 今週末から、 DVDの発売およびレンタルも、 スタートするらしいので、 強く強くお薦め。 cf) 『セルラー』 』
2010年02月16日
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基本的に、 原作を先に読んでいる作品は、 映画に限らずドラマでもアニメでも、 ほとんど観ないのだけれど、 何か映画を観に行きたかったのと、 某騎手のブログでベタ褒めだったことで、 『涼宮ハルヒの消失』(2010年,日本) を鑑賞。 原作を丁寧に丁寧に、 映像に起こしている作品だった。 一緒に行った連れは、 「面白かったけれど、 別に映画館で観なくても良い作品」 と評していたが、 自分としては、 作画のクオリティや、 画面の構図がいかにも 大スクリーン向きという印象だったし、 物語にしても、 原作ままとは言え、 まるで映画用にあつらえたかのような エピソードであり、構成で、 その点でも映画館で見て 損のない作品だったように思った。 ただ昔から、 いかにも邦画という、 風景を見せる作品や、 日常を淡々と描くスケッチの類を 自分は映画に対してそれ程求めていないし、 モノローグや、 ナレーションを多用する作品が 好きではないので、 (いくらそれがこの「涼宮ハルヒ」の 仕様だとはいえ)、 そんなには、 ハマることはできなかった。 そのせいで、 さすがにクライマックスは 気持ち的に盛り上がったけれども、 途中、 要所要所の本来盛り上がるべき部分も その淡々と流れるシーンの中に 埋没してしまい、 結構さらっと流して 見てしまっていた気がする。 とりあえず、 面白かったとは思うけれど、 自分としては 昨年の『エヴァ』ほどの 感動は無かったというのが、 正直なところだった。 ちなみに映画内で 一番気になったのも、 文芸部の部室にあった 講談社ノベルスのあの本は、 一体なんだったのだろうか、 ということだったりする。 (長門が読んでいたのが、 『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』 なのはすぐに分かったけれども……)
2010年02月11日
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メリル・ストリープ主演の映画、 『恋するベーカリー』(2009年,アメリカ) を試写会にて鑑賞。 メリル・ストリープが 『ジュリー&ジュリア』に引き続き、 料理作りが好きで得意な女性を演じる。 物語は、 その彼女が、 元夫との復縁や、 新しい恋人も含めた三角関係の中で 揺れ動く様も描かれているが、 どちらかというと、 同じ監督の、 『恋愛適齢期』に近いテーマの、 (こちらも三角関係を描いた作品だったが) 子供たちも成人し一人暮らしとなった、 更年期女性のセカンドライフにおける 悩みや生き方を主眼に捉えた作品で、 この邦題は、 甚だ不適切なネーミング。 これが国語のテストの設問で、 自分が国語の教師だったならば、 このタイトルでは点数をあげることは できないなと思ってしまう。 とりあえず、 『恋愛適齢期』同様、 面白い映画だった。 おすすめ。
2010年02月05日
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『ほえる犬は噛まない』や、 『殺人の追憶』、 『グエムル 漢江の怪物』の、 ポン・ジュノ監督、 待望の長編作品、 『母なる証明』(2009年,韓国) を昨日鑑賞。 (公式サイトはこちら) <「この子を守るのは私しかいない…。」 殺人事件の容疑者となった息子を救うため、 真犯人を追っていく母親の姿を極限まで描き出す> とは、 この映画宣伝のコピーであるが、 まさにそういった内容。 まず映画の冒頭シーンからして、 目を見開かされる。 その意味するものを、 読み解くべく、 否応も無く映画へと没入させられる。 映画が進む中では、 当初、 自分の母親も含めて、 母親とはそういう存在なのかも、 とは思いつつも、 主人公の息子に対する、 そのあまりに粘着質な愛情に、 気持ち悪さをも感じていたのに (単純に主演女優の醸す雰囲気が 生理的に受け付けなかっただけかも)、 中盤以降にかけては、 いつのまにか母親に共感し、 その行動に納得してしまう自分がいた。 そしてラスト。 タイトルの意味を考えさせられ、 真犯人も明かされ、 動機も語られ、 もう静かに終わっていくのかと思いきや、 なかなかエンドロールとならない。 ダラダラと続くその映像を見ながら、 あそこで終わっておけば良かったのに、 とクライマックスの興奮も半ば冷め、 微妙にガッカリもしてしまった。 けれどもそんなものは 一時の気の迷いと言わんばかりに、 絶妙なエンディングを見せてくれる。 要するに、 テン良い、中良し、終わり良しの 三拍子そろった作品。 勿論、 テーマも良いし、 題材も良いし、 物語も役者も良い。 おすすめ。 ちなみに、 ミステリ(サスペンス映画)として 鑑賞するならば、 その伏線の回収や、 真犯人の正体よりも、 やはり、 犯人のある行動についての動機が、 秀逸。 「なるほど」と思わず顔が綻んだ。
2010年01月12日
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『マルコヴィッチの穴』や 『アダプテーション』、 『エターナル・サンシャイン』などの 脚本でお馴染み、 チャーリー・カウフマンの初監督作品、 『脳内ニューヨーク』(2008年,アメリカ) を鑑賞。 (公式サイトはこちら) カウフマン自身が監督なのだから、 当然なのだけれども、 いかにもカウフマンの映画。 ただこれまで以上に、 輪をかけて、 カウフマン色が濃厚。 ああ、映画って、 個人で作ってるんじゃないんだな、 とか、 映画において監督って重要なんだな、 とか、 良い意味で、 悪い意味で強く実感できた。 とりあえず、 好きか嫌いかで言えば、 好きな作品だし、 面白いか面白くないかで言えば、 面白かったと思う作品だけれど、 別に人に薦めたいとも思わなければ、 共感して欲しいとも思う作品でもない。
2010年01月08日
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[1] 映画鑑賞記 「死霊のはらわた」でお馴染み、 (最近では「スパイダーマン」シリーズで) ホラー映画では最近、 「THE JUON/呪怨」や 「30デイズ・ナイト」の プロデューサーとして参加している、 サム・ライミ監督の最新作、 「スペル」(2009年,アメリカ) を鑑賞。 (公式サイトはコチラ) 銀行の融資担当として働くクリスティンは、 自身のキャリアップの為に、 不動産を差し押さえられた老婆の ローン延長の頼みを断り、 衆人環視の中で恥までかかせてしまう。 その夜、 残業で銀行に残っていた彼女の前へと、 再び現れた老婆に、 彼女は「呪い」をかけられ……。 といった、 はじまり、内容のホラー映画。 最初から最後まで、 休む暇も無くドキドキさせられ続けるのだけど、 それだけではなく、 途中途中で、 過剰な演出ゆえに、 あるいはその悪ノリゆえに、 笑わせてくれもする作品である。 ある程度、 この手の映画を見慣れていたり、 ミステリを読み慣れている人ならば、 予告編で言われている程に、 ラストは衝撃的とは感じないけれど、 (というか映画観始めた時点で、 回収できる伏線なので……) そんなものなくても、 とにかく面白いし楽しいし、 飽きさせない数々のエピソードに、 いかにもなガジェット、 スピーディーな展開、 音響と画面効果を駆使した恐怖演出などなど、 全てが最高! 一見の価値ある映画! 特に演出の大部分は、 映画館の大スクリーンと音響の良さで 倍増している部分も大きいので、 観るのであれば映画館での鑑賞を 強く推奨したい。 遊園地に行って、 アトラクションに乗る事の 時間的な手間暇と 交通費と入場代金を考えれば、 そのコストパフォーマンスは 較べるまでもないくらいお得。 ちなみに、 主人公の職業を思うと、 陰湿かつ執拗なまでの主人公いじめに、 監督のサブプライム問題に対する 胸の裡ないし、 大衆に痛快な娯楽作品を提供しようという 気概を感じずにはいられない。
2009年12月03日
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[1] 映画鑑賞記 ブラッド・ピット出演の、 クエンティン・タランティーノ監督最新作、 「イングロリアス・バスターズ」(2009年,アメリカ) を鑑賞。 (公式サイトはこちら) 1940年代、 ナチス占領下のフランスを舞台にした、 5章からなる群像劇。 メインプロットは、 “ユダヤ・ハンター”とあだ名される ナチスのランダ大佐に家族を虐殺された、 ユダヤ人女性ショシャナの復讐劇。 2時間30分という上映時間は長く、 途中間延びする部分も無くもなかったけれど、 自分としては、 楽しかったし面白がって観れた。 第1章がはじまった瞬間から、 映像も音楽も格好良かった。 でも、 好きな人は好きだけど、 合わない人はとことん合わないだろうし、 面白いとも感じないだろう作品だと思うので、 5つ★(満点)評価をつける人が多数いる反面、 1~2つ★評価の人も多数おり、 結果的(平均にすると)に、 世間的には、 「★2.5~3」という評価に 落ち着くことが予想に難くない作品と言えそう。 というわけで、 あえてお薦めはしないけれど、 自分内、 今年面白かった映画ランキングでは、 「サマーウォーズ」を抜き、 「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」に次ぐ、 2位評価ということに、 こっそりとしておく。 とりあえず、 同じブラッド・ピット出演作である 「バーン・アフター・リーディング」を 観るくらいなら、 こちらが断然おすすめ。 そして既に、 「バーン・アフター・リーディング」を観た人ならば、 あれに金や時間を捻出したくらいなのだから、 今さらこちらに金や時間を惜しむのは馬鹿げている ということで、更におすすめ。 ただその為に、 2倍お金と時間を損したと悔やまれても、 責任は取れませんが。
2009年12月02日
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[2] 映画鑑賞記 最近、 競馬予想以外の記事を 書いていなかったので、 久々に、 本日観た映画の感想でも。 今日は、 2本鑑賞。 1本は、 『スター・ウォーズ』シリーズの ヨーダの操演と声の担当をしていた、 フランク・オズの監督作品 「ハウエルズ家のちょっとおかしなお葬式」。 もう一本は、 「空気人形」(2009年,日本) 今回はコチラの感想を。 (公式サイトはこちら) タイトルずばりの、 心を持ち、 人間と同じように 行動できるようになってしまった ダッ〇ワイフ(空気人形)の物語。 日本の映画らしく、 風景(画面、空気etc)も勿論、 見所の一つではあるけれども、 やはり、 主演ペ・ドゥナの、 体当たりかつ、 見事なまでの人形役を 観るに尽きる映画。 漫画『ガラスの仮面』の中で、 主人公・北島マヤが 人形の役を演ずる話があったが、 まさにそれ。 主演のペ・ドゥナは、 普段役者の名前云々で 観に行く映画を決めない 自分にしては珍しく、 日本で観れる出演映画を 全部フォローしている 数少ない女優の一人だけれども、 今回は彼女の名前だけで 観に行って良かったと、 素直に思えた。 興味ある人はどうぞ。 ちなみに、 彼女主演の韓国映画 『ほえる犬は噛まない』と、 『グエムル-漢江の怪物-』 (共にポン・ジュノ監督作品)は、 おすすめ。 もう一本の日本映画の出演作である 『リンダ リンダ リンダ』は微妙。 これを観ずとも、 同映画の監督である山下敦弘の作品ならば、 もっと他に面白い映画がたくさんある。
2009年11月26日
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[1] 映画鑑賞記 最近、 競馬予想以外の記事を 書いていなかったので、 久々に、 本日観た映画の感想でも。 今日は、 2本鑑賞。 1本は、 ペ・ドゥナ主演の 「空気人形」(2009年,日本)。 もう一本は、 「ハウエルズ家のちょっとおかしなお葬式」 (2007年,アメリカ) 今回はコチラの感想を。 タイトル通り、 ハウエルズ家の家長(主人公の父親)の、 お葬式を舞台に、 参列者の親戚や友人たちが 別々に次々と事件や騒動を巻き起こし、 それが絡み合い連鎖していく、 シチュエーション・コメディ。 このシーンは、 めちゃめちゃ笑わされる、 といった場面や大ネタが 特にあるわけでもないが、 巧みな伏線のおかげで、 終始退屈することなく、 ニヤニヤしながら観れた作品。 多少、 ブラックなネタや、 下ネタが、 所々に織り込まれているので、 そういうネタは、 どうしても生理的に受け付けない、 という人以外は、 恐らく、 万人が楽しめると思われる娯楽作。 例えとして意味をなさず、 不適切だろうと思いながらも、 例えるなら、 「うちの母親はこういうの好きだろうな」 って感じ。 おすすめ。 といっても、 今公式サイト(こちら)を見たところ、 全国で僅か8箇所の劇場でしか 公開していないみたいなので、 観れる環境にある人、 あるいはDVDになって以降の 観て損はない作品として、 おすすめ。
2009年11月26日
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[1] 映画鑑賞記 先日、 数年前に盗まれて以来久々に、 自転車を購入したので、 それを30分弱ほど飛ばして、 「サマーウォーズ」(2009年,日本) を観てきた。 (公式サイトはこちら) (『サマーウォーズ』 本編オープニング(5分バージョン)はこちら) (上記写真はノベライズ本の表紙) 戦国武将の末裔の、 田舎の大家族(親戚一同)と、 そこに居合わせた理系高校生が、 世界の危機に敢然と立ち向かう、 アニメ映画。 素直に面白かった。 今年はアニメ映画が当たり年のようだ。 今年自分が観て面白かった映画ランキングの、 1位「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」 (こちらは2回観に行った) に続いての2位評価。 それにしても時代は確実に、 高画質、大画面テレビ(あるいは再生機器)に 移行していることを改めて実感。 将来的に これらの作品を、 小さなスクリーンの、 荒い画質で観たところで、 存分に楽しんだ、 映画を十分に再現したとは、 到底言えなくなるだろう。
2009年09月03日
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[1] 映画鑑賞記 映画サービスデー(映画料金1000円デー)ということで、 「サマーウォーズ」とどちらを観るかを迷った結果、 諸般の事情により、 「30デイズ・ナイト」(2007年,米) を鑑賞。 (公式サイトはコチラ) アメリカの最北端にある 一年のうち30日間だけ太陽が昇らない極夜の街を、 狩り場と定めたヴァンパイアたちと、 その街の保安官(ジョシュ・ハートネット)と住民たちの 生き残りをかけた戦いを描いた、 ホラー、サバイバル映画。 真っ白な雪の上に、 初めは目に見えない程小さな赤いシミが 点々と落ちたかと思うと、 それが圧倒言う間に拡がり、 いつのまにやら辺り一面が 血の海で真っ赤に染まっていた、 ……という比喩で例えたいような、 序盤の静かな立ち上がりから一転、 急転直下で、 街も主人公も映像も、 ヴァンパイアの無差別かつ非人道的な暴力の中に 呑みこまれるスプラッタ作品。 子供からお年寄りまで、 男女問わずに、 首が飛び血が溢れ出る。 グロい映像が苦手だったり、 暴力的な描写を受け付けない人には、 お薦めしかねる。 自分としては、 太陽の昇らない街に現れたヴァンパイア、 というアイデアとその雰囲気は秀逸だと思うし、 最近観たホラー映画の中では 面白い部類の作品だったように思うのだけれど、 どちらかというと、 「バイオハザード」や「サイレントヒル」、 「サイレン」などのアクションゲーム向きの素材 という印象もぬぐえず、 同設定のゲームが仮に発売されたときに、 「映画の方がやっぱり面白かったわ~」 とは必ずしも言えないような気がした。 それにシナリオ的にも、 「途中、自分は一瞬寝てしまったんじゃなかろうか?」 と思わせる急な場面転換も、 そんなに好きではないので、 映画のレビュー等でよく見られるような、 10点満点で★をつけるのであれば、 4.5~5点といったところだろうか。
2009年09月01日
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[1] 映画鑑賞記 大ヒットした韓国映画「シュリ」のヒロイン役で、 米ドラマ「LOST」にも出演しているキム・ユンジン主演の、 「セブンデイズ」(2007年,韓国) を鑑賞。 (公式サイトはコチラ) 娘を誘拐された凄腕の女弁護士が、 一審で死刑判決を受けている被告の再審で、 無罪を勝ち取れと誘拐犯から要求される、 サスペンス映画。 タイトルの「セブンデイズ」は、 娘が誘拐された日から、 再審の裁判当日までの、 タイムリミットでもある。 街中を逃げる犯人の追跡シーンに、 カーチェイス、 そして法廷劇に、 迫るタイムリミットの数々と、 最初から最後まで、 観客を飽きさせない。 映画を盛り上げるための装置として、 娘に対する母親への愛情を使用したミステリではなく、 母親の娘への愛情というテーマを描く為に、 ミステリを利用した作品で、 ミステリとしては及第点レベル。 ミステリ映画としては、 中の中から中の上といったところ。 自分はラストの落ちに、 結構早い段階から気づいてしまったが、 すれっからしのミステリファンでも無ければ、 充分に楽しめるはず。 特に、 最終的に誘拐犯を示す役目も持つ、 某小道具のレッドヘリングは秀逸。 他の韓国発のサスペンス映画と同様、 グロい描写も出てくるのに、 「R-15」や「PG-12」の指定がついておらず、 毎度のことながら、 その判定基準については疑問であるが、 それ以上に、 この作品が単館上映で、 日本全国でたった7箇所しか上映劇場がない、 という現状が大いに疑問。 勿体ない。 ハリウッド製のしょーもないサスペンス映画より、 テレビドラマの続編のありきたりな邦画より、 映像的にも物語的にもテーマ的にも、 よっぽど面白いし魅力的なのに。
2009年08月21日
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[1] 映画鑑賞記 タダ券をもらったので、 それを使って、 ニコラス・ケイジ主演映画、 「ノウイング」(2009年,米) を鑑賞。 (公式サイトはこちら) 50年前の小学生たちが、 未来の小学生たちに宛てて、 タイムカプセルの中に収めた未来予想図。 その中から、 宇宙物理学者の主人公ジョン(ニコラス・ケイジ)の、 息子が受け取ったのは、 絵では無く、 ルシンダという少女の書いた、 紙面一杯に数字が羅列された画用紙だった。 ジョンはある切っ掛けから、 その数字には意味があることに気づき、 その事実に驚愕する……。 というのが物語の触りの、 サスペンス兼、 ディザスター・ムービー。 いかにもアメリカ映画らしい、 宗教(キリスト教)色の濃さと、 定番とも思える家族(父子)愛に満ちた作品。 映画の雰囲気は、 M・ナイト・シャマラン作品のよう。 必然性の欠如が特に目立ち、 物語自体はどちらかというと、 しょーもない部類に入るし、 観ていて集中力は欠いたし、 終盤は笑うしかなかったが、 いかにもスクリーン向きな、 迫力ある映像は楽しめた。 最近のニコラス・ケイジ出演作の中で、 自分としては、 中の上程度には面白かった。 基本的に、 最近の彼の出演作は、 どれもこれもさして面白いとは思わないのだけれども、 あえて言うならば、 「ナショナル・トレジャー」より下で、 「ゴーストライダー」や「NEXT」より随分マシ、 という評価。 この作品を観るのであれば、 同じようなテーマ、 テイスト(?)の、 「ミスト」 (日本2008年公開の、 スティーヴン・キングとお馴染みフランク・ダラボンのコンビ作品) の方がお薦め。
2009年08月10日
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[1] 映画鑑賞記 本日、 頭脳明晰で家も資産家ながら、 反社会的行動を繰り返し、 高校の退学を繰り返すチャーリーが、 (例えば、偽造免許書の作成、配布等) いよいよ受け入れてくれる私立の学校が無くなり、 通うはめになった公立高校の学内で、 新たなビジネスを始めて、 学校内で人気者になることを目論む、 青春映画、 「チャーリー・バートレットの男子トイレ相談室」(2008年,米) と、 高校時代は学園のアイドルだったが、 現在かっての同級生たちと比べると、 決して豊かとは言えない、 シングルマザーとしての生活を送る姉ローズと、 何をやっても上手くできず、 自立できない妹ノラが、 姉の恋人で不倫相手の警官マックから、 稼ぎが桁外れに良いという事実を聞き、 犯罪現場専門の清掃業を始める、 「リトル・ミス・サンシャイン」の製作チームによる、 ヒューマンドラマ、 「サンシャイン・クリーニング」(2009年,米) の、 2本を鑑賞。 「サンシャイン・クリーニング」は、 その清掃会社の会社名。 (公式サイトはこちら) 前者にはそれほどの期待を持たず、 後者にはある程度の期待を持って観に行ったが、 前者は期待していたよりは面白く、 後者も期待していた程度には面白かった。 どちらの映画も主人公たちのキャラも良かったが、 それに劣らず、 前者はホープ・デイビス演じるチャーリーの母親が、 後者は姉妹の老父を演じるアラン・アーキンが、 両者とも出番の回数はそれほどではないのに、 目を引いた。 どちらか一作品を人に薦めるならば、 迷わず「サンシャイン・クリーニング」。 めちゃくちゃ面白いというわけではないが、 誰が観てもそれなりに面白いと感じるだろう作品で、 人に薦めてもそうそう外すまい。
2009年07月30日
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[1] 映画鑑賞記 タダ券をもらったので、 それを使って、 「天使と悪魔」(2009年,米) を鑑賞。 (公式サイトはこちら) 4人の枢機卿を拉致監禁、 予告殺害した上に、 ヴァチカンに爆弾を仕掛けて、 ヴァチカンで行われている教皇選挙を妨害しようとする イルミナティなる秘密結社を、 トム・ハンクス扮するラングドン教授が、 推理、追跡する、 「ダ・ヴィンチ・コード」シリーズの第2弾映画化作品。 (原作発表の順序ではこちらが先ながら) サン・ピエトロ大聖堂やシスティーナ礼拝堂といった 世界遺産の建造物や、 ローマの各名所が美しく撮られており、 つい観光旅行に行きたい気分になるような作品。 日本人(特にカトリック教徒以外の)には、 いまいちピンと来ないし、 それほど大きな報道もされない教皇選挙が、 いかにキリスト教圏の各国で大きな意味を持っているのかも、 画面の中に描かれる群衆やマスコミの興奮具合を通じて、 よく伝わってきた。 でもそれだけ。 原作は未読なので比較はできないが、 要所要所で見所はあるものの、 物語自体はオーソドックスで、 主人公がテロリスト立ち向かっていく、 よくあるハリウッド映画との差は、 特に感じ無かった。 それどころかむしろ、 敵の攻撃目標が教皇選挙という、 極めて自分に興味関心のない対象だっただけに、 主人公の直接的なピンチ以外は、 他人事な気分が抜けきらず、 (要は攻撃目標がどうなろうと知ったこっちゃない) 他のアクション映画ほど、 タイムリミットまでの緊迫感も感じなければ、 それほどの感情移入もできなかった。 というわけで、 観て損はないかもしれないが、 観て得られるものもない作品と言えるかも。
2009年07月16日
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[1] 映画鑑賞記 家の近くの映画館では、 ≪メンズデー≫と称する男性鑑賞料金1000円の日がある。 それが毎週月曜日。 というわけで、 その割引制度を利用して、 ミッキー・ローク主演の、 久々のダーレン・アロノフスキー監督作品、 (代表作「π(パイ)」「レクイエム・フォー・ドリーム」) 「レスラー」(2008年,米・仏) を鑑賞。 (公式サイトはコチラ) ファンからも同業者からも愛されてはいるが、 年齢的にも老境に差しかかり、 ステロイドを使用しながらリングに立つ、 かっての人気プロレスラーの零落した姿と、 孤独を描いた作品。 ほとんどの場面が、 ハンドカメラによる、 主人公の淡々とした姿を追うような、 カメラワークや、 必要最低限に抑えられたBGMの為、 まるでドキュメント映画を観ているような味わいで、 主人公の心情や、 ショービジネスの過酷さが、 深々と伝わってくる。 それに平素、 プロレスに対して興味関心が無かっただけに、 試合進行の段取りを確認しあう レスラーたちの姿や、 主人公が試合を盛り上げる為に、 観客の観ていないところで、 隠し持った剃刀を使って自分の額を傷つけ、 流血して見せる姿、 仲間と一緒に、 ホームセンターで、 リングで使用する小道具(凶器)を選ぶ姿など、 プロレスの舞台裏も、 目に新鮮で興味深かった。 多分、 自分は、 プロレスファンにはならないと思うが、 そんな段取りがあることを知りながらも、 試合シーンは面白く、 プロレスファンや、 プロレス好きな人という人たちの気持ちを、 頭でなんとなく理解することができた気はする。
2009年07月06日
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[1] 映画鑑賞記 先週時点ではもう少し後でも良いかと思っていたし、 あるいは郷里の友人と観に行こうかなどと思っていたのだが、 なんだか、 唐突に、 無性に、 観たくなって、 思い立ったが吉日と、 「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」(2009年,日本) 鑑賞してきた。 (公式サイトはコチラ) TVアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の再編集の劇場版、 ……ではなく、 2007年に公開された映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」 の純粋な続編というべき内容で、 新たに、 汎用ヒト型決戦兵器エヴァのパイロットとして、 式波・アスカ・ラングレー(惣流ではなく)、 真希波・マリ・イラストリアスなども加わり、 大枠(骨格)では「エヴァンゲリオン」ながら、 時系列的にTVシリーズの第何話から第何話に相当と、 捉えるのも無意味な作品。 途中、 悪趣味で、 グロテスクかつスプラッタで、 小島よしおだったり、 登場人物の性格設定はテレビ時よりも単純されていたり、 物語は破天荒で、 展開も荒唐無稽だったが、 そんなことも含めて、 (あるいはそんなことは瑣末なこと) 面白かった。 大満足。 多分、 自分にとって実写、アニメ問わず、 今年のベスト映画。 「多分」と言うのは、 これまでのみならずこれから先にしても、 恐らく「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」の公開でもない限り、 ベストだと思うから。 まあ何にしろサービス精神旺盛な作品で、 ニヤニヤも大笑いもさせてもらった。 公開期間中にもう一度くらい観に行くかも。
2009年07月03日
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[2] 映画鑑賞記 昨日、 映画鑑賞料金が1000円の割引料金となる、 映画サービスデーだったので、 「食客」と、 「ブッシュ」(2008年,アメリカ) を鑑賞。 (公式サイトはコチラ) 製作当時(あるいはアメリカでの公開当時)は、 現職だった第43代アメリカ合衆国大統領、 ジョージ・W・ブッシュの伝記映画。 イラク戦争の指揮を執る彼の姿と、 周囲からは父親(第41代アメリカ合衆国大統領)と較べられ、 家族からは兄弟と較べられコンプレックスにさいなまれる、 青年期以降の彼の姿が、 交互に描かれている。 事前には、 予告編の印象から、 もう少しコメディタッチのものを想像し、 オリバー・ストーン監督作品ということで、 悪意を前面に押し出した反ブッシュ作品をイメージしていたが、 (例えばマイケル・ムーア監督の「華氏911」のような) 意外にも、 笑いどころはほとんど無く、 オリバー・ストーン監督のブッシュに対する視線も、 非常に穏やかだった。 (あくまで自分が事前に想像していたよりも穏やかという意味で、 人、特にアメリカ大統領を描く視点としては辛辣とも言える) イラク戦争における、 一つの解釈を示す作品で、 人にしろ物事にしろ、 一面的な評価だけが横行する現代社会だからこそ、 別の評価軸を提出して見せるこの作品は、 それだけで意味がある気がした。
2009年07月02日
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[1] 映画鑑賞記 昨日、 映画鑑賞料金が1000円の割引料金となる、 映画サービスデーだったので、 「ブッシュ」と、 「食客」(2007年,韓国) を鑑賞。 (公式サイトはコチラ) 朝鮮王朝最期の宮廷料理人の、 現代の後継者とも呼べる人物を決めようという、 料理コンテストを舞台に、 かっての同門であり因縁浅からぬ二人の料理人が、 その技と味を競い合う物語。 あるいは、 ある理由から料理界を追われることになった主人公が、 上記のコンテストにおいて、 ライバルからの一方的かつ度重なる妨害工作に、 立ち向かって優勝を目指す物語。 原作が韓国の超人気漫画ということもあり、 非常に単純明快なストーリーかつキャラ設定。 特にライバル役の登場人物が、 これでもかというくらいに分かりやすい悪(ワル)で、 行動もその動機も、 観ていてむしろすがすがしいほど。 間、間に挟まれているコメディリリーフ的な小ネタよりも、 そちらの方がむしろ笑えるくらい。 見所は、 観ているだけではその優劣が伝わりにくい、 料理対決(特に「味」)を、 いかに代替し、 観客に伝えているかという工夫か。 その意味で、 「料理の鉄人」や「ミスター味っこ」、 「美味しんぼ」の「究極」対「至高」、 における勝負の決着よりも、 納得もできるし腑にも落ちやすい。
2009年07月02日
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[1] 映画鑑賞記 宮藤官九郎の同名の舞台を映画した、 浅野忠信、北村一輝、真木よう子などが出演している、 「鈍獣」(2009年,日本) を鑑賞。 ホストクラブの経営者であり、 自身ホストでもある江田(北村一輝)と、 彼の幼馴染で警官である岡本(ユースケ・サンタマリア)には、 封印してきた過去がある。 ある日、江田は、 自分たちの過去をモデルにした小説を、 かっての同級生である凸やん(浅野忠信)が、 週刊誌に連載していることを知る。 その連載を止めさせるために、 江田は凸やんの殺害を計画するが、 鈍い凸やんはその殺意に全く気付かない。 それどころか飲み物に致死量を遥かに超える毒を盛られようとも、 自分が毒を飲んだことにさえ気付かず、 凸やんは翌日も元気に彼らの前へと現れるのだった……。 公式サイトはコチラ。 物語は勿論、 映像的にも面白い映画だった。 大筋のみならず、 小ネタにしても同様。 ただ映画全体としては一つの物語を描きながらも、 連続したシークエンスが淀みなく流れるというよりは、 分断された細かいシークエンスが寄せ集まったような作りであるため、 観ていて画面や筋立てに対し集中力を損なわれやすく、 家庭のテレビで観るのではなく、 映画館という空間によって拘束してもらったことで、 作品世界により没頭できた気がする。 というわけで、 ビジュアル的にもインパクトのある映画なので、 大画面で観るに越したことはないけれど、 それ以上に上記のような理由から、 どうせ観るのであれば映画館で観ることをお薦めしたい作品。 個人的には、 昔から(友人や家族であればご存じのとおり)北村一輝が好きなので、 エリートや坊ちゃんや殿様ではなく久々に、 彼の「外道」な役どころが観れたのも良かった。
2009年06月19日
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[1] 映画鑑賞記 試写会にて、 浅野忠信、香川照之、松田龍平、 宮崎あおい、役所広司、仲村トオルなどが出演している、 「劔岳 点の記」(2009年,日本) を鑑賞。 (公式サイトはコチラ) 明治三十九年、 陸軍陸地測量部の主人公とその仲間たちが、 日本地図最後の空白地点である、 前人未到の劔岳の、 初登頂(登頂ルートの探索)並びに測量に挑む物語。 タイトルずばり、 「劔岳」(立山連峰)の大自然を観る映画。 というか、 それだけを観る作品なので、 観るなら大スクリーンで。 雪山が舞台なので、 暑いさなかに暑気払いとして観るには、 うってつけである。 山登りが好きな人であれば、 山に登りたくなるはず。 (自分みたいに一年間に2,3回程度しか山登りをしない、 ライトな山登り愛好者でもそうだったのだから、 多分それ以上にヘビーに嗜んでいる方々ならなおさら) ただ、 スクリーンに映し出される雄大かつ美しい景色や、 スタッフ、役者の努力や苦労を、 「凄いな~」とは評価できても、 特に感情が昂るようなことはなかった。 昨今のCGを始めとした写真(映像)の加工技術によって、 人工的に作られた雄大な景色や美しい風景というものを、 あまりに見慣れているし、 ネットやテレビの発達が、 世界中のありとあらゆる優美であったり奇抜であったりする景観を、 日々映し出しているせいで、 自分は(あるいは、自分たちは)、 生のその光景でも見ないかぎり興奮しない、 不感症になっているのだと思う。 ちなみに、 映画のそれ以外の部分は、 役者が劇中で求められいる役どころが、 全員イメージまんますぎて、 (宮崎あおいであれば、篤姫的なイメージ) 面白みを感じなかったり、 台詞全体が、 英語の教科書のようなバカみたいなやりとりで、 (「これはペンですか?」「これはペンです」みたいな、 相手の質問に馬鹿みたいに応えてるだけの会話) しかも裏がなかったり、 (台詞と心の内が一致していたり)、 楽曲が、 仰々し過ぎるし、 その挿入タイミングも好みでなく、 あまり自分の趣味とは合わなかった。
2009年06月12日
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[2] 映画鑑賞記 本日、 ショーン・ペン主演、 第81回アカデミー賞の主演男優賞と、 脚本賞を受賞した作品、 「ミルク」と、 韓国のアカデミー賞と称される、 大鐘賞において、 最優秀作品賞をはじめ主要6部門受賞した、 「チェイサー」(2008年,韓国) を鑑賞。 (公式サイトはコチラ) 連続猟奇殺人鬼を相手に、 彼に自分のところの風俗嬢を他店に売られたと思い込んでいる、 元刑事の風俗の元締めの男が仕掛ける追跡劇。 本当はもう少し複雑かつ意外な展開の連続ながら、 ネタばれを避けて、 ざっくり乱暴に単純化すると大体こんな感じ。 サスペンス。 というかブラック・ノワール。 同じ韓国映画の「殺人の追憶」を思い出させるが、 またそれとは違った味わいのある作品。 ほとんどが夜と雨の暗い風景。 生々しくて血生臭い描写。 観ていてもどかしい物語。 二項対立的な仕掛けの数々。 主演二人の迫真の演技。 凄い映画。 冒頭からぐいぐいと引き込まれれ、 終始ドキドキとさせられ続ける。 暴力シーンや、 いわゆる「痛い」シーン、 血が苦手という人、 そして、 映画を観て暗澹たる気持ちになるのは嫌という人、 そういう人たち以外には是非お薦めしたい。
2009年05月25日
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[1] 映画鑑賞記 本日、 韓国映画の「チェイサー」と、 ショーン・ペン主演、 第81回アカデミー賞の主演男優賞と、 脚本賞を受賞した作品、 「ミルク」(2008年,アメリカ) を鑑賞。 (公式サイトはコチラ) 自身ゲイであったハーヴェイ・ミルクが、 ゲイの権利活動家として活動を開始した40歳から、 暗殺される48歳までの活躍を描いた映画。 素晴らしい作品。 アカデミー賞を受賞しているように、 とにかく脚本が上手い。 けれどそれ以上に、 ショーン・ペンの演技が良い。 というか、 ショーン・ペンの演技を観に行く映画。 ラストは久々に涙腺が緩みかけた。 ちなみに、 映画の冒頭が1978年11月18日と、 友人のそのものズバリの誕生日で、 自分たちが生まれるか、 もう生まそうかという頃、 アメリカでは、 「ゲイとは差別されるもの」というレベルを超えて、 「差別すべきもの」であったことに驚かされた。
2009年05月25日
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[1] 映画鑑賞記 ジョージ・クルーニー(『シリアナ』でアカデミー助演男優賞)、 フランシス・マクドーマンド(『ファーゴ』でアカデミー主演女優賞)、 ティルダ・スウィントン(『フィクサー』 でアカデミー助演女優賞)、 といったオスカー受賞俳優に加えて、 ジョン・マルコヴィッチや、 ブラッド・ピットといったハリウッド・スターが出演している、 コーエン兄弟(『ノーカントリー』でアカデミー作品賞を含め計4部門を受賞)の 監督作品、 「バーン・アフター・リーディング」(2008年,アメリカ) を試写会にて鑑賞。 (公式サイトはコチラ) 上記の5人の役者扮する面々が、 ワシントンの街を舞台に、 不倫やら犯罪やらで絡み合う群像劇。 あるいは、クライム・サスペンス。 ちょっとした行き違いや偶然が不幸の連鎖を生みだしていく、 ブラックユーモアに満ち満ちた、 人間のおかしみを描いたコメディとも。 「いかにもコーエン兄弟!」という作品。 某登場人物の死亡シーンで、 館内が笑いに包まれるのだから、 兄弟お馴染みの、 バイオレンス・シーンを笑いに昇華させる手腕は さすがとしか言いようがない。 とはいえ、 単なるアホ映画。 アホな作品に出ている、 上記5人の役者の演技を観たい人、 コーエン兄弟の笑いのセンスが好きな人、 そういう人たちだけにお薦め。
2009年04月20日
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[1] 映画鑑賞記 「プラダを着た悪魔」のデヴィッド・フランケル監督作品で、 オーウェン・ウィルソン、ジェニファー・アニストン出演の、 「マーリー 世界一おバかな犬が教えてくれたこと」(2008年,米) を試写会にて鑑賞。 (公式サイトはこちら) ジャーナリストの主人公夫婦の、 犬と共にある生活を描いた作品。 あくまで主人公は「人間」であり、 人としての人生の悩みや、 人の夫婦の問題等を描いており、 ディズニー等の動物映画とはアプローチそのものが異なる。 「犬」が大活躍したり、カタルシスをもたらす映画ではない。 ただこの主人公一家の中に「犬」がいるという物語。 故に、 動物映画をそんなに好きではない(積極的に観たいと思う質でもない)し、 犬という生き物に対して特に思い入れのない自分でも、 面白く観ることができた。 でも、 人と笑い所や泣き所(自分は涙は出なかったが)が微妙にずれていたので、 多分、 犬好きの人や、 犬を現在ないし過去に飼っていた経験のある人であれば、 もっと楽しめるし、 深く共感できる映画なのだと思う。 (現に一緒に観に行った連れからも、そう指摘されたし) おすすめ。 ただ、 主人公のキャラクタが非常に良く出来た「夫」なので、 日頃から相方さんからポジティヴな評価をされていない自信のある「男性」が、 相方さんとデート先に選ぶには不向きかも。 P.S. 今まで意識したことなかったが、 ジェニファー・アニストンは思ったよりも肩幅があり、 そのがたいの良さにちょっと驚いた。
2009年03月18日
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[1] 映画鑑賞記 クリント・イーストウッド監督、 主演アンジェリーナ・ジョリー、 第81回アカデミー賞の主演女優賞などにもノミネートされていた映画、 「チェンジリング」(2008年,米) を鑑賞。 (公式サイトはこちら) 1928年のロサンゼルスで、 実際に起った事件を題材にした作品。 シングルマザーのクリスティン(アンジェリーナ・ジョリー)が、 休日出勤を終えて帰宅してみると、 留守番をしていたはずの息子の姿が消えていた。 5ヵ月後、発見されたとの連絡を受け、マスコミが注目する中、 再会した息子は、よく似ているだけの全くの別人だった。 彼女は、あれは息子ではない、本当の息子を探してくれと主張するが、 ロス市警はその事を全く認めようとはしなかった……。 まだそんなに本数は見ていないが、 今年になって自分が観た作品の中ではベスト。 面白い作品だし、 良い作品だった。 場面によっては、 下手なホラー映画より怖かったし、 カフカの世界並みに不条理。 所々あざといなと思わせる挿話や、 引っ張って引っ張って引っ張るラストは、 人によって好みは別れるとは思う。 上映時間は142分と長かったが、 それを感じさせない内容で、 同程度の時間であった「ベンジャミン・バトン」や、 「オーストラリア」を観るくらいであれば、 自分としてはこちらを断然お薦めしたい。 当時のロサンゼルスの雰囲気を再現した街並みも見応えがあったし、 これまで見たこと無いようなアンジェリナー・ジョリーのメイクや演技も、 新鮮だった。
2009年02月26日
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[1] 映画鑑賞記 監督が「ロミオ+ジュリエット」、 「ムーラン・ルージュ」のバズ・ラーマン(オーストラリア出身)、 主演がニコール・キッドマン、 ヒュー・ジャックマン(共にオーストラリア出身)の、 「オーストラリア」(2008年,豪=米) を試写会にて鑑賞。 (公式サイトはこちら) 映画自体の大まかな流れとしては、 旦那の経営していたオーストラリアの牧場の後を継いだ、 英国貴族の女性(二コール・キッドマン)が、 牧場で育てた牛を輸出の為に港まで移動させる経験等を通して、 土地も、そこに住む人々に対しても否定的だったその価値観を逆転させ、 牧場経営を続けていく決心するまでの前半と、 その後、楽園的牧場生活を満喫している主人公に、 ライバル牧場の魔の手やら、戦争やらが降りかかる様を描いた後半の、 2部構成から成る物語。 (といっても、描かれているスパン自体は非常に短い) 以下に感想。 とりあえず上映時間の2時間45分は長かった。 上記の物語に、恋愛やら、 アボリジニーと白人とのハーフの子供の話やらが絡んでくるので、 その上映時間になってしまうのは分かるのだけれど、 果たしてその上映時間をかけるだけの内容であったかは疑問。 それに何というか、胡散臭い映画だった。 物語の所々に出てくる魔術とか、 奇跡的なご都合主義とか、 そういう部分の筋立てや描写は、 まあそういう映画だから、と まだ納得できないこともないのだけれど、 もっと根幹的な部分にある、 歴史的な事実やら、 アボリジニーとの接し方(物理的に、思想的に)やら、 牧場でのお気楽な生活ぶりが、 非常に嘘くさいというか、薄っぺらく感じられた。 映像的には、 雄大なオーストラリアの自然というよりも、 この監督の映画らしい人工的なフレームに縁取られた画面の方が、 印象的。 物語の随所に挟まれる、 孫を見守るアボリジニーの老人のカットは笑えた。 最初から最後までニコール・キッドマンの映画で、 ヒュー・ジャックマン的にはそんなに美味しい役どころでは無かったか。
2009年02月12日
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[2] 映画鑑賞記 試写会にて、 主演ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、 デビッド・フィンチャー監督作品、 「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」(2008年,アメリカ) を鑑賞。 生まれたときには80歳の肉体を持ち、 加齢と共に若返っていく男の人生を余すことなく綴った映画。 (公式サイトはコチラ) 以下に感想をば。 まず、2時間47分という上映時間が長い。 とりあえず上記のような設定が突飛なだけで、 人生そのものはタイトルでわざわざ断りを入れるほど数奇でもない。 そんな一生を見るのに費やす時間として、 三時間弱という上映時間はあまりに長い。 そして、個々のエピソード自体も、 特に設定が活かされていたとも思えない。 多分、常人の加齢であっても通用する物語ばかり。 更に設定自体や、物語の進行に多く「逃げ」が含まれており、 実際にこういった人間が存在していたならば、 避けては通れないであろう諸々の問題が、 ことごとくはぐらかされているように感じてしまった。 (例えば、育てられた環境が「養老院」という設定からしてずるい) というわけで、 そういう感想が主立ってしまうような、 自分としてはそれほど覚えのめでたい作品ではなかったが、 ビラット・ピットは、 やはりロバート・レッドフォードに似ているというのが、 改めて確認できたのは良かった。 特に老け顔メイク時のブラット・ピットは時折、 現在のロバート・レッドフォードと見間違わんばかりだった。
2009年01月28日
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[1] 映画鑑賞記 「24」でおなじみのキーファー・サザーランド主演のホラー映画、 「ミラーズ」(2008年,アメリカ) を鑑賞。 (公式サイトはコチラ) つくり自体は、 廃屋となったデパートの、夜警の仕事を始めた元NY市警の主人公が、 そのデパートの「鏡」に触れて以降、鏡絡みの怪奇現象に巻き込まる。 ↓ やがて、彼の身近にいる人物たちにまでその怪異が及び始める。 ↓ 真相究明に乗り出さざるをえなくなる主人公。 タイムリミットつき。 と、「リング」などに近い、 ホラーとしては極めてオーソドックスなつくり。 ビビらせ方も、突然のでかい音や、物語に関係ない動物の飛び出し等、 いかにもハリウッド映画のホラーらしいセコイやり方が多用されている。 極めて王道的な作品、と言える。 ただ、王道ではあるけれど、 最後まで飽きない、興味が引っ張られ続ける展開だったし、 ラストのオチも、主人公の行動を考えれば「それしかない」と思える 納得の内容で、 予告編の印象から想像(期待)していたよりも、 楽しんで観ることができた。 この作品を観る気のなかったサスペンス&ホラー映画好きにはお薦め。 元々期待しまくっていたけど、まだ観ていないという人には、 「まあ観に行っても損はないと思うよ」という程度にお薦め。 ただ、途中かなりスプラッターなシーンが出てくるので、 カップルで観に行くには不向き。 現に、斜め前に座っていたカップルは早々に席を立っていたし、 後ろの席に座っていた彼女の方もしきりに「気持ち悪い」と言っていた。 あとBGMが、大袈裟というか、 いかにもホラーというわざとらしいモノで、 個人的に序盤、映画の世界への没入を結構妨げられた。 ここまでの文章を読み返してみると、 結果、褒めているのか貶しているのか分からないモノとなっているけれど 映画自体が、清濁併せ持つ(そして評価の分かれる)作品だった、 ということで……。
2009年01月14日
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[1] 映画鑑賞記 前々から観に行こう、観に行こうと思っていながら、 延び延びになっていた、 「パコと魔法の絵本」(2008年,日本) をば鑑賞。 「笑って、泣ける映画」という触れ込み通りに、 中盤から後半にかけて館内ではすすり泣きの声が、 いたる所で聞こえていた。 連れも少し泣いていたし、 連れの隣に座っていた髭面の兄ちゃんも、すすり泣いていた。 映画終了後の女性用トイレは、個室はガラガラながら 目元のメイクを直すために鏡の前が混雑していたらしい。 自分も昔は、涙腺がバカなんじゃないのか、 というくらい映画を観ては泣いていたが、 ここ何年も涙から遠ざかっており、 残念ながらこの映画でも泣くには至らなかった。 というか、そこまでの感情の高ぶりも感じなかった。 可もなく、不可もなくというのが率直な感想に近い。 中島哲也監督らしい、独特の色使いや、賑々しい小道具による、 人工的な色やモノが溢れかえる画面は嫌いではないのだけれども、 せっかく物語の構成が、 現在、回想、絵本(舞台)の3つから成っているのだし、 何処か一つくらいは色調の違う世界を作り、 多少のメリハリや、息抜きができる部分があった方が、 自分としては映画に集中できたし、入り込めた気がする。
2008年10月22日
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[1] 映画鑑賞記 1も、2も観たことなかったが、 チケットをもらったので、 「ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝」(2008年,米) を観てきた。 中国が舞台とはいえ、それはただのファッションで、 アジア的な美意識にも欠け、いかにもハリウッドのB級アクション。 笑いの入れ方といい、いかにも「3」といった作品。 このシリーズが好きな人だけが観にいけば良い映画。 主人公夫妻のその後といった感じ。 シリーズを観ていてない自分としては、 スケールに似合わずやっている事はショボく、スクリーン映えしないし、 シナリオの作りも粗いし、 笑いどころでも笑えないし、 何より主人公夫妻が暑苦しいし鬱陶しいし、 で、 面白いとは全く感じなかった。 ただ、そのショボさや、作りの粗さで逆に笑える(苦笑する)部分もある。 そういう意味では、コメディ映画に近い。
2008年09月17日
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