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2011.10.28
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 前回は宮本常一に対する興味で読んだが、今回は、著者が、「 白土三平伝 」を書いた人だ、ということで、どのように対象に接する人なのか知りたいと思って読み直した。

 宮本常一の訪れた土地を訪れ、自分の足で歩き、土地の人の話を聞く。できれば、宮本常一を記憶している人に会い、その逸話を聞き出そうとする。
 自分の中の宮本常一像の再確認である。
 読者に、宮本常一の業績やその人となりを紹介しようというのではなく、自分にとってはどうか、ということが中心になっている。宮本常一を語っているようでいて、自分自身について語っているのだが、そういう書き方ではなく、はっきり、自分自身についても語らなくてはならなくなり、下巻の終わりの方で書いている。

 自分の中の宮本常一を探し、宮本常一の中に自分を見つけようとしている。
 それを象徴するのが、「土佐源氏」にまつわるところだ。

 そして、最後に、モデルと言われている人の孫に向かってこう言う。
「宮本常一を許してもらえませんか?」(下巻。p80)

 自分が宮本常一に同化してしまっているのだ。当然相手は困った顔で黙ってしまう。
 なぜこの人にそんなことを言われるのか理解できないだろう。

 今回新たに印象に残ったこと。
 「福島県下郷町大内でみつかった江戸時代の宿場跡の家並み」(上巻。P234)は会津の大内宿。今ではすっかり観光地だ。
 猿回しの「村崎修二」(下巻。p187)は、「反省」で知られる村崎太郎の伯父。

 さて、「宮本常一」の「常一」を何と読むか。
 わたしはこの人を知って以来長いこと「じょういち」だと思っていたが、「つねいち」なのだ。こういうことはもっとはっきり書いておいて欲しかった。もっとも、そういうことを知らない人はこの本は読まないのかもしれない。

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Last updated  2011.10.28 09:48:50コメント(0) | コメントを書く
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