9月23日(月)
現代俳句(抜粋:後藤)(174)
発行:昭和39年5月30日
川端茅舎(18)
まひまひや雨後の円光とりもどし
まひまひは水面に忙しく輪を描きまわる黒い小虫です。その素早い動きは、日に映えて円光ともみえるでしょう。「円光」の語に茅舎らしい選択があります。円光とは後光であり、光背です。一小虫に負わしめては、円光も可憐味を覚えます。円光は、晴雨によって現われては消えます。小虫にとって、なにかだいじな落としものを取り戻した感じです。
(つづく)
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