映画のタイトルは、この映画の主人公が母親から渡された本の題名であって、この映画が視聴者に何のために生きているのかを問うているわけではない。 ちなみに英語のタイトルは Boy and Blue Heron である。そう、このアニメ映画はまあ、少年と青鷺という2人?のキャラクターを中心とした物語なので、その題名に間違いはない。 なお宮崎駿氏は少年時代に実際に同題の本を母親からもらっているらしい。そう言えばこの映画の時代背景を考えても、この映画には自叙伝的要素があるのかもしれない。 自分だったらそんなタイトルの本を母親からもらいたくないものだが(笑)、当時は戦後の記憶が生々しく残る時代、生きるだの死ぬだの言うのが日常的に身近にあった時代だし、何のために生きるとか結構真面目に考えざるを得ない日々だったのかも知れない。 まあ、この物語の深層には大叔父だか大伯父の存在があるのだが、黄泉の世界だかあっち側の世界からこの世をコントロールしているらしき老人は生きているのか死んでいるのか、そもそもそんな次元を超越した存在なのか、目が死んでいて声も全てを達観した重い声。この声優はタダモノではあるまいと思って調べてみたら案の定、火野正平だったよ(笑)。そういえば西川峰子、元気なのかね? それにしてもあの黄泉の世界はなかなか分かりやすかった。宮崎駿は実際に見てきたんじゃないかね、高熱を出してうなされていていた時とかに。死ぬ時のリハーサルとして、平均寿命を過ぎた宮崎駿はあれを画像化しておく必要があったんじゃないのかね。半分ギャグになっている点がそれっぽいと思ったよ。彼の脳内はホントに宇宙と森羅万象の法則とギャグがごっちゃになってんじゃないの?彼は死ぬ時はああいう世界に行くのかもね。飽きないよねきっと。 ちょっと英語で見直してみたいと思った。あの和洋折衷の館なんて、まさに宮崎駿の脳内だよね。