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試写会の主権はテレビ朝日さん。上映前に「ミュージック・ステーション」でサブMCを担当している竹内由恵アナの前説があっての上映だ。 エントリーでポイント5~9倍!12月21日14時まで 【トキメキ特価!】 新宿インシデント(DVD) ◆27%OFF! 映画の話 恋人を探して密入国した鉄頭(ジャッキー・チェン)は、故郷の知人を頼って密入国者たちがアジトにしているアパートにたどり着く。恋人を探す暇もなく毎日必死に働く中、ひょんなことからヤクザの組長の命を助け、運命的な友情が生まれる。この出会いが彼を大きく変え、やがて鉄頭は裏社会の実力者となっていく。 映画の感想 これは拾い物でした、面白かった!映画の主演はジャッキー・チェンであるが、あえてアクションを封印して一俳優として主演を務めている。 以下ネタバレ注意 面白い映画はオープニングから「ハッと!」させられる。映画の舞台は90年代の日本。海から不法入国した中国移民数十人が砂浜に打ち上げられ、身を潜めているところをパトロール中の巡査が発見する所から映画は動き出す。 命からがら砂浜から電車を乗り継ぎ不法入国した中国移民たちが暮らすアパートまで、ジャッキー・チェン演じる鉄頭が警察の目をかいくぐりたどり着くまでがスリリングに描かれる。本作のポイントは不法入国した中国人たちが中国人側の目線で描かれる事で、我々日本人が知らない在日中国人たちの裏社会が描かれる事だろう。警察の目をおびえながら低賃金で日本人がやらない仕事を引き受け、割に合わない仕事に見切りをつけて、偽造テレフォンカードの販売や、万引きした商品や偽造クレジットカードを使い騙し取った商品を裏で売買したりする主人公たちの姿が描かれる。 映画は鉄頭が加藤雅也演じるヤクザの組長を助けた事により、鉄頭は組長に見初められ日本ヤクザ組織で組長の片腕的な存在となり、面の割れていない鉄頭を使い敵対する組長の暗殺を命じられるヒットマンとなり、鉄頭は歌舞伎町を仕切る中国人ヤクザの頂点まで君臨する。本作は密入国者から中国人ヤクザの頂点になる強運の持ち主・鉄頭とは対照的に、気が弱く運に見放された男・阿傑の存在が本作の要であろう。阿傑を演じるのはダニエル・ウーだ。彼は映画前半と後半、墜落してゆく運命を背負いまったく違う人物像を好演している。 日本人側キャストも実に魅力的だ。鉄頭に命を救われた事により、鉄頭を裏で助ける刑事を竹中直人が演じている。いつもうっとうしい竹中が本作では実に良い。殺伐とした物語の中で彼の存在が観客の心を和らげながらも物語を引き締めている。そして「おくりびと」の記憶も新しい故・峰岸徹がやくざの組長役だったり、奥さんの介護で話題の長門裕之もやくざの会長だったり、“日本のドラゴン”と呼ばれた倉田保昭も組長役だ。 日本映画界も「仁義なき戦い」シリーズを筆頭に、数多く実録ヤクザ映画が作られ、現在でもVシネでも脈々と作られ続けているヤクザ映画であるが、在日中国人側から描かれたヤクザ映画は初めてのように思う。ジャッキー・チェンが立ち上げた“アジアン・プロジェクト”第一回作品として非常に意欲を感じる作品である。あえて難点を言わせて貰うとジャッキーの役柄がどう見ても20~30代位の役柄でジャッキーでは老け過ぎな事だ。 映画「新宿インシデント」の関連商品 ジャッキー・チェン&ダニエル・ウー出演作◇新品DVD◇ 【エンタメポイントアップ0423】 80デイズ<ユニバーサル・ザ・ベスト \1,800>[DVDソフト] 香港国際警察 NEW POLICE STORYプロジェクトBB ディレクターズ・カット デラックス版 / ジャッキー・チェン
2009.04.30
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今回の試写会は劇中に登場する新聞社“ワシントン・グローブ社”日本支社に登録した市民ジャーナリストを招いた試写会で、なんとマスコミ試写より早いブロガー試写会だそうだ。上映前には「鑑賞の心得」、超簡単な「カルトクイズ」があっての上映となった、客入りは満席だ。 Bungee Price DVD 洋画消されたヘッドライン 【DVD】 映画の話 ワシントン・グローブ紙は国会議員と亡くなったある女性のスキャンダルとは別に、同じ日に起きたもう一つの殺人事件との奇妙な関連性を発見する。敏腕記者カル(ラッセル・クロウ)は、編集長(ヘレン・ミレン)に渦中のコリンズ議員(ベン・アフレック)と接触するよう言われる。やがて彼の調査は思わぬ事件の真相に迫っていき……。 映画の感想 骨太な知的サスペンスと言える作品だろう。映画は何の脈略の無い二つの事件が点と線で繋がり、それがやがて国家を揺るがすスキャンダルに発展する物語で、事件を追及する新聞記者が生命の危機を感じながらスクープを物にするまでが描かれる。 本作の主人公は老舗新聞“ワシントン・グローブ社”で紙媒体の新聞記者カルだ。彼は昔ながらのツテやコネを駆使して地道に足の取材がメインのベテラン記者だ。そこにカルの相棒に抜擢されるのがWEB版政治ブログ担当の新人女性記者デラだ。映画は衰退して行く紙媒体のベテラン記者と発展してゆく電子媒体でWEB版の新人記者という、会社内では同じ釜の中にいながらまったく接点の無かった二人が事件の真相を追ってゆく。 本作は08年10月にNHK-BS2で放送されたイギリスBBC製作ドラマ「ステート・オブ・プレイ~陰謀の構図~」(全6話)を映画化したもので、オリジナルが6時間あったものを2時間に圧縮した作品だ。その為に非常に展開が速い。うかうかしていると物語から置いてきぼりを食ってしまうので一瞬たりとも気を抜けない。 物語を導くのはラッセル・クロウ演じるカルであり、入り組んだ物語の中で観客の目線に近い存在に居るのがレイチェル・マクアダムス演じるデラだ。叩き上げのアナログ記者と仮想現実のデジタル記者は最初こそ噛み合わない関係でギクシャクとするが、同じ目標に向かい猪突猛進して行くうちに事件の核心にたどり着く。 しかし映画は記者が警察より先に確信にたどり着いた事により、記者自身の生命の危機や、証拠の隠匿など様々な壁にぶち当たり、スクープを他社に出し抜かれてしまったり、原稿の締め切りをめぐり編集部内でのせめぎあいなど、我々が知りえない新聞作りの裏側も描かれる。 この手の作品は色々と書いてしまうと面白味がなくなるので、事件の概要には触れませんが、「ラストキング・オブ・スコットランド」のケヴィン・マクドナルド監督ならではの緊迫感の持続は凄い。しかし、ガス抜きもほぼ皆無の為に映画を見た後は非常に疲れる。難点は事件の背景となるシーンが台詞だけで語られる事だ。台詞で言われた事を想像しながら頭の中で再構築しなければいけなく、情報量が多い作品だけに整理する形で台詞だけのシーンも映像化すればより作品世界を観客が容易に理解できたはずだ。この辺がドキュメント出身のマクドナルド監督のこれからの課題であろう。 映画「消されたヘッドライン」の関連商品 ケヴィン・マクドナルド監督作品【50万ポイント山分け】ラストキング・オブ・スコットランド特別編[ブラック・セプテンバー]ミュンヘン・テロ事件の真実ポニーキャニオン 運命を分けたザイル敵こそ、我が友~戦犯クラウス・バルビー3つの人生~ / クラウス・バルビー
2009.04.27
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【スペシャるプライス】 余命1ヶ月の花嫁 スタンダード・エディション(DVD) ◆25%OFF! 映画の話 千恵は23歳の秋に左胸にしこりがあることに気付き、若年性乳がんの診断を受ける。恋人、太郎や家族、友人に支えられ、つらい闘病生活が開始。一時は職場復帰もするが、がんは他の場所にも転移していた……。 映画の感想 これは「映画化する必要があったのだろうか?」と思わせる代物で、実話の映画化の難しさを感じる作品である。映画は元になった同名原作があり、本作のモデルとなった長島千恵さんを追ったTBS製作の同名ドキュメント番組があり、インターネットで飛び交った千恵と太郎と友人・桃子の黒い噂があり、この話について見る方によって様々なイメージがあるはずだ。 映画は千恵と太郎の出会いから始まり、千恵が亡くなるまでが淡々と描かれる。しかし、映画はあえて千恵の病気には深く触れず、千恵と太郎の愛を中心にスポットを当てて美談となっている所が酷くもどかしい。 まずキャスティングから見ると千恵を演じる榮倉奈々が病人にまったく見えないのは致命傷である。顔も丸々と艶やかで健康そのものである。役作りの為に髪の毛をバッサリとショートカットにしたそうだが、それでは甘い!薬の副作用で抜けてしまう髪の毛を現す為に丸坊主になる位の心意気が無ければ駄目だ。そして瑛太に関しては可もなく不可もなくである。 それにしても私はこの手の作品が苦手だ。役者に熱が入り泣いたり叫んだりすると、逆にドンドン見ていて演技臭くなってしまいドン引きしてしまう。映画は先にも書いたとおり、病気の苦しみをあえて描いていないので、千恵の抱える病魔の苦しみが殆ど見えないので絵空事の様にしか見えないのも駄目だ。 以下ネタばれ注意 そして本作の一番の致命傷は時間経過が見えてこない。医者から千恵が“余命1ヶ月”と宣告されてから、どの位千恵が生きられたのかも不明であり、タイトルとなった1番大事な部分が描かれていないのも観客としてもどかしい。せめてカレンダーなどの小道具を使い時間経過の説明が必要である。小道具と言えば、最後に千恵が太郎に残したビデオもダメ押しのようなアザトイ演出にはゲンナリしてしまった。 本作は映画的なギミックはほぼ皆無であるが唯一、自転車に乗る千恵に追い越される死を予感させる幻影を見る太郎のシーンだけは良かった。他のシーンは見るに耐えない代物であり、こんな映画を見るのならTBSの製作したドキュメント番組を見たほうが良いだろう。そしてエンドクレジットでキャストのテロップの出し方にも作り手の嫌らしさを感じてしまった。 最後にこの映画を天国にいる千恵さんは本当に望んでいたものだろうか?ふと映画を見た後に疑問に感じてしまった・・・・。 映画「余命1ヶ月の花嫁」の関連商品余命1ヶ月の花嫁/ /TBS「イブニング5」/マガジンハウス/B6《メール便なら送料無料》【CD】JUJU /明日がくるなら:映画『余命1ヶ月の花嫁』主題歌<2009/4/29>余命1ヶ月の花嫁■送料無料■初回仕様限定盤★初回限定ジャケット■「余命1ヶ月の花嫁」 CD【オリジナル・サウンドトラック】09/4/29発売
2009.04.25
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映画の話 元軍人のウォルトは近所に住むアジア系やラテン系の移民との交流を拒んでいた。だがある晩、愛車が盗まれそうになる事件が起き、実行犯の少年タオを諭すことに。その一件以来、彼はタオの家族と心を通わすようになる。 映画の感想 これは素晴らしい!長きに渡り映画人生を歩んだクリント・イーストウッドの崇高な到達点と言える作品だ。映画は移民国家アメリカが抱える様々な問題を定義しながらも、とてもシンプルなストーリーをここまで力強く、ブレる事無く描き上げたイーストウッド監督の力量をまじまじと感じ取る事が出来る作品だ。 以下ネタばれ注意 本作でイーストウッドが演じるコワルスキーは強烈なキャラクターだ。極度な頑固者の為に家族からも煙たがられ、亡き妻に彼の世話頼まれた新米神父を「頭でっかちな童貞」とはき捨てる毒舌の持ち主だ。自分の住む町で悪さをする者には拳銃をちらつかせ威嚇する。ポーランド移民でありながらバリバリのアメリカ愛国者で、近所から白人がいなくなり有色人種ばかりなった事を嘆いている頑固シジイだ。そんな彼が愛車“グラン・トリノ”盗難未遂事件から隣に住むモン族の少年タオと交流する事で物語は動き出す。 妻を亡くし缶詰やインスタント食品漬けの食生活を送るコワルスキーであったが、交流を拒んでいたモン族に食事に釣られて次第に心を開いてゆく過程がコミカルに描かれる。タオとの交流も何処か「ベスト・キッド」シリーズの師弟関係を思わせる心温まる老人と少年の友情関係が絶妙で、私も映画を見ていて頬も緩み目頭も熱くなってくる。特に「ゾディアック」の容疑者役のジョン・キャロル・リンチ演じるイタリア系の床屋の主人とコワルスキーの毒舌磨きをタオに継承させようとする辺りは、コワルスキーとタオは擬似親子のようである。 映画はモン族間の揉め事にコワルスキーが首を突っ込んだ為に、争いは更に激化すると言う悪循環が描かれるが、この映画を斜めから見ると正に移民国家アメリカの縮図を描いているように感じる。先住民の住む大陸に移民が大挙して押しかけ、アフリカから黒人を奴隷として連れて来て、白人を頂点とする白人至上主義を作り上げたアメリカ国家であったが、いつの間にか白人以外の有色人種が移民として集まり、気がついたら周りは有色人種ばかりになってしまった国である。しかし世界の警察として君臨するアメリカは他国の民族間の争いに首を突っ込み争いを更に激化させてしまう。正に本作で描かれている事は、国のやってる事を個人単位に置き換えた様にも見える。 しかし本作の着地点は、今までのアメリカ映画とは違う道が選択されている。“自国は自分の手で守る”的な発想が多かったアメリカ映画とは正反対の選択がされている所が本作の要であろう。元軍人の主人公が物語の中で度々拳銃に頼るシーンがミスリードとなり、ラストは意表をついた形で幕を閉じる。これは「荒野の用心棒」「夕陽のガンマン」「ダーティーハリー」シリーズなど、拳銃で物を言わせてきたヒーローを演じてきたイーストウッドのたどり着いた死生観と言うのも肝であろう。そんな彼のイメージを打ち砕く終着点に胸を打たれた。本作はイーストウッド流のアメリカ国家とアメリカ映画への強烈なアンチテーゼなのだろう。 映画「グラン・トリノ」の関連商品★枚数限定&両面印刷★[映画ポスター] グラン・トリノ (クリント・イーストウッド) [DS]★枚数限定・両面印刷★[初版ポスター] グラン・トリノ (GRAN TORINO) [B-DS]
2009.04.23
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スラムドッグ$ミリオネア 映画の話 テレビ番組「クイズ$ミリオネア」に出演し、賞金を獲得したジャマール(デヴ・パテル)だったが、インドのスラム街で育った少年が正解を知るはずがないと不正を疑われ逮捕される。ジャマールになぜこれほどの知識があり、この番組に出演するに至ったのか。警察の尋問によって、真実が明らかになっていく。 映画の感想 これは凄い!スクリーンから発せられる凄まじいエモーショナルに圧倒されっぱなしだ。本年度アカデミー賞8部門受賞も納得のクオリティだ。 以下ネタばれ注意 映画は意表ついた場所から動き出す。人気クイズ番組「クイズ$ミリオネア」で、前人未到の2000万ルピー(約4000万円)が掛かった最終問題までたどり着いたスラム育ちの青年ジャマールに不正疑惑がかかり、警察に連衡されで尋問&拷問される恐ろしい幕開けである 本作は大きく分けて3つのパートで成り立っている。 (1)警察で尋問を受けるジャマール。 (2)「クイズ$ミリオネア」収録スタジオでクイズに答えるジャマール。 (3)ジャマールの生い立ちを描く回想シーン。 この現在と過去を交差させた3つのパートが、それぞれの役割を得て大きな太い一本の道となる構成が秀逸だ。 スラム育ちで無教養のジャマールを頭ごなしに「クイズの答えが判るわけが無い」と決め付ける警察と、携帯電話会社のコールセンターでお茶汲みの仕事をするジャーマールを「お茶汲み」と見下すクイズ番組司会者。映画はジャマールの辿った過酷な人生が舞台となるインド、ムンバイが発するギラギラとした凄まじいパワーを伴い描かれる。 宗教弾圧の争いに巻き込まれ兄弟の目の前で殺される母、孤児となった兄弟は同じ様に両親を亡くした少女ラティカと共に強かに生きるが、そんな孤児たちを食物にしようとする腹黒い悪党に捕らわれる。悪党の本当の魂胆を知った兄弟はラティカを連れて逃亡を図るがラティカは逃げ遅れ、再び兄弟だけの逃避行となってしまう・・・。 まずクイズ番組を通して一人の青年の歩んだ過酷な人生を炙り出す構成が上手い。それもクイズの問題とジャマールの人生がリンクしていて、物語の所々に後にクイズの問題に出てくる事柄が組み込まれている。出来すぎと言えば出来すぎであるが、バラバラに散らばったパズルのパーツが一つ一つが収まるべき所に埋っていく構成は見事だ。 そして3つのパートをそれぞれ濃密に圧縮して必要な部分を深く掘り下げたダニー・ボイル監督の演出が光る。中でもジャマールの回想シーンはスリリングな疾走感が炸裂していて圧倒されてしまった。イギリス出身のダニー・ボイル監督にとってアウェーな異国を舞台にした作品であるにもかかわらず、監督のビジョンは明確で目標に向かいブレることが無い展開も素晴らしい。インド映画をリスペクトしたラストの歓喜のダンスでは不覚にも目頭が熱くなってしまった。久しぶりに文句の付けようの無いパーフェクトな寓話と言えるだろう。 映画「スラムドッグ$ミリオネア」の関連商品【枚数限定・両面印刷】[映画ポスター] スラムドッグ$ミリオネア (SLUMDOG MILLIONAIRE) [DS]スラムドッグ$ミリオネア/サントラ[CD]ぼくと1ルピーの神様
2009.04.18
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おっぱいバレー 映画の話 赴任早々、廃部寸前の弱小男子バレーボール部の顧問になった女性教師・寺嶋美香子(綾瀬はるか)。ある日彼女は、やる気のない部員たちに、「試合に勝ったら、おっぱいを見せる」という、とんでもない約束をさせられてしまう。おっぱいを見るという目標に向かって、思春期真っ盛りの部員たちは、別人のように練習に打ち込んでいく。 映画の感想 何とも安直なタイトルでチケットカウンターでタイトルを言うのも恥ずかしい作品であるが、とても良い映画です。 以下ネタばれ注意 「基本的に男子は女子のおっぱいが大好きだ」。映画はそんな不純な動機を逆手にとって“おっぱいパワー”でやる気を見せる中学生の姿は微笑ましい。なんせ彼らは綾瀬はるか演じる美香子の愛読書のタイトル『道程(どうてい)/高村光太郎』と聞いただけで鼻血を流す血気盛んな中学生で、青臭い彼らのエロパワーは凄まじい。おっぱいの感触をバーチャル体験する為に、バギーに乗り急な坂道での風圧を利用して手のひらで感触を確かめようとしてしまう。そんな彼らの前に現れるのが若くて可愛い美香子だ。妄想チェリーボーイ達には美香子は神様が与えてくれた女神のように見えたはずだ。 本作のポイントは何と言っても綾瀬はるかの存在であろう。かなり学校内では物議を呼び起こしそうな約束を生徒としてまう女教師役であり、この役がたとえば“ほしのあき”“原幹恵”あたりが演じていればエロが先行してしまい、下世話なVシネとなってしまいそうな物語であるが、綾瀬はるかの清楚なイメージが映画を爽やかな青春映画としてキープ出来たのは確かだ。 映画は生徒との“おっぱいの約束”が学校にばれて美香子にピンチが訪れる。ここからのエピソードが実に良い。自分が教師の道を志すきっかけを作ってくれた、美香子の中学時代の恩師との回想シーンがずるい。美香子の中学生時代を演じるのは「SAYURI」の大後寿々花だ。美香子が万引きをした事により、学校で老教師と一対一のつまらない補習授業が、後々に現在と繋がるエピソードが秀逸で自然に涙が溢れてくる。 時代設定は1979年。映画の中で流れる当時のヒット曲も心地よい。丁度、同時代を舞台にした「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」に通じる青春グラフィティであり、懐かしい時代の空気もよく再現されている。笑いと涙のバランスもとても良い。監督は『海猿』シリーズの羽住英一郎だ。こんな小品でもキッチリといい仕事をしている羽住監督に送ります「ナイス、おっぱい!」 映画「おっぱいバレー」の関連商品おっぱいバレー オリジナル・サウンドトラック綾瀬はるかinおっぱいバレーオフィシャルPHOTOブック おっぱいバレー(1)おっぱいバレー(2(恋のビーチバレーボール編))
2009.04.16
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今回の試写会は「Yahoo!映画/ユーザーレビュアー試写会」だ。会場となった試写室は満席で補助椅子も稼動された。映画上映後には森淳一監督を招き観客とのティーチインが行われた。 重力ピエロ 特別版 映画の話 大学院で遺伝子の研究をする兄の泉水と、自分がピカソの生まれ変わりだと思っている弟の春。2人は、仙台の街で起こる連続放火事件と、現場近くに必ず残されるグラフィティアートの関連性に気付き、事件の謎解きに乗り出すが、そのことで24年前から今へと繋がる家族の謎が明らかになっていく。 映画の感想 放火&レイプという非常に重たいテーマをミステリー仕立てで描きながら、家族の絆を深く掘り下げた演出が秀逸だ。映画は主人公の兄・泉水と弟・春の暮らす市内で起こる連続放火事件の謎解きに乗り出す兄弟を中心とした奥野家の現在と、24年前に起きた忌まわしい過去が点と線で繋がる構成で現在と過去が交差しながら描かれる。 以下ネタばれ注意 物語前半は放火現場に残される不可解なグラフィックアートを追う兄弟の姿がミステリー仕立てで描かれる。現在起こっている放火現場と24年前に市内で起こった連続婦女暴行事件現場との相違点は探る内に弟の出生の秘密が炙り出される。 本作のキャスティングは絶妙だ。理数系専攻で頼りない兄・泉水を加瀬亮、イケメンで芸術的才能を持つ弟・春に岡田将生、仲は良いがお互い微妙な心の温度差を持つ二人の関係を加瀬亮と岡田将生が上手く演じている。二人の子供時代を演じた子役の配役も上手い。二人父親役には「それでもボクはやってない」で中で、被告役の加瀬を裁いた鬼裁判官を演じた小日向文世と言うのが面白い。そして本作のキーパーソンとなる渡部篤郎の観客の神経を逆撫でする“ヒール”的な演技が光る。難点は春が受け継いだ芸術的な遺伝子が誰からの物なのかが不明の点であろう。それからガス抜き的な存在であった春のストーカー・夏子の使い方も上手い。 映画は一人の男の過ちが“因果応報”的な解釈で幕を閉じられ、連続放火事件がうやむやになってしまうのも難点だ。しかし、暴行現場となった場所を火で浄化した事により二人の兄弟の絆はより深まり“最強の家族”となった事は確かであろう。 余談 それにしても昨年公開『ブリュレ』でも、離れ離れで暮らす双子姉妹の姉が自分の存在を誇示するように放火を繰り返していたし、本作も事件の入り口は放火である。どちらが先にアイディアが生まれたかは不明であるが、兄弟の絆を扱った本作と不思議な因果関係を感じてしまった。 映画「重力ピエロ」の関連商品【送料無料選択可!】映画『重力ピエロ』サウンドトラック「a circus troupe ~Music inspired from The Motion Picture~」 (仮) / サントラ (渡辺善太郎)重力ピエロ映画「重力ピエロ」ご招待キャンペーン実施中!マランツ パーソナルCDシステム(CR101R)シルバー
2009.04.15
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劇場となったシアター2には若い客層を中心に小さなお子さんも何人が来場している。客入りは30名ほどでエグゼクティブシートには私たった一人と言う優越感をたっぷり味わいながら鑑賞した。 映画の話 ガンちゃん(櫻井翔)は父の遺志を継ぎ、犬型の巨大ロボット“ヤッターワン”を完成させた。そしてアイちゃん(福田沙紀)と力を合わせ、愛と正義の味方ヤッターマン1号・2号としてドロンジョ(深田恭子)率いるドロンボー一味と戦うことに。ある日、一味が探しているのは何でも願いがかなう伝説のドクロストーンだと判明し……。 映画の感想 これは楽しかった。映画としてツッコミ所は満載であるが、あえてそこは目をつむり映画を楽しんだ者勝ちと言った印象だ。オリジナルのアニメ版をリアルタイムで見た世代として若干の違和感はあるものの、大人の観客に向けたエロい演出が沢山出てきたのには正直驚いた。 映画の構成は突然、渋山でのヤッターマンとドロンボーのバトルから始まったのにはちょっと違和感を持った。ここはアニメを見習い順序立てて始まった方がよかったと思う。渋山のシーンには『ヤッターマン』を生み出した竜の子プロのキャラクター“アクビ姫”“みつばちハッチ"も映し出されていた。 映画はヤッターマン、ドロンボーの他に考古学者・海江田博士親子が物語に絡んでくるけど、個人的には海江田親子はいらなかった様な気がする。ヤッターマンとドロンボーの一騎打ちの方が物語がシンプルで良かったのでは?まぁ、話を膨らまさせる為には必要なキャラクターであった事は確かである。 物語の展開はアニメ2本分を一本に詰め込んだような話で、ドロンボーがセコイ手を使い金儲けをしている件は面白く、特に後半の回転寿司屋の話は面白い。ドロンボーに騙される客にオリジナル版のドロンジョとトンズラーの声優・小原乃梨子とたてかべ和也の姿がありオールドファンとして嬉しい。 監督が三池崇史という事で「何かやらかすかな?」と期待をしてみたら、子供アニメ原作なのにエロが炸裂しているのには笑ってしまった。冒頭のボヤッキーがドロンジョの“おっぱいタッチ”に始まり、サソリにかまれた翔子の太ももから毒を吸い出すヤッターマン1号や、敵ロボに発情したヤッターワンが敵ロボと共に爆死してしまったりで、劇場内からは子供の笑い声ではなく、私を含めた男たちの低い笑い声が鳴り響いていたのが印象的だ。 映画はアニメの細部を実写化するにあたりディティールにこだわった後が見受けられる。ヤッターマン、ドロンボーのコスチュームに始まり、ロボットのキャラクターデザイン、ヤッターマンの衣装チェンジ、ドロンボーの三人乗り自転車、爆発後のどくろ雲など本当に良く出来ている。ドロンジョのプライベート妄想や、トンズラーの『タイガーマスク』風のアニメも面白かった。難点はドロンボーの歌が長かったのと、ラストのドクロベーの正体の件が長すぎた事くらいであろう。 ロケーションも面白く高田玩具店が立地するのは新橋駅前のヤマダ電機LABI新橋であったり、前半には私が良く見に行く川崎のシネコン“チネチッタ”の入る“ラ・チッタデッラ”が使われていたり、映像を見ているだけで楽しい。キャスティングも文句なしのキャスティングであり、三池崇史の型破りの演出も冴えた。エンディングに続編の予告編も入り、これは早くも続編が楽しみ作品である。 映画「ヤッターマン」の関連商品映画 ヤッターマン オリジナル・サウンドトラック 3月に渋谷109-2前に出現した“ヤッターワン”を撮影したものです。多分、映画の中で実際に使われた1/1モデルと思われる。
2009.04.13
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バーン・アフター・リーディング 映画の話 ワシントンのフィットネスセンターで働くチャド(ブラッド・ピット)とリンダ(フランシス・マクドーマンド)が更衣室で拾った1枚のCD-ROM。そこにはCIAの機密情報が書き込まれていた。その頃、元CIA諜報員のオズボーン(ジョン・マルコヴィッチ)は自分が機密情報を紛失したことに気づき、狼狽…。オズボーンの妻・ケイティ(ティルだ・スウィントン)は夫の危機をよそに財務省連邦保安官のハリー(ジョージ・クルーニー)と不倫生活を満喫中。だが実は、ハリーは出会い系サイトで意気投合したリンダとも関係を重ねていた…。 映画の感想 ジョエル&イーサン・コーエン兄弟の前作「ノーカントリー」はヘビー級のサスペンス作品で、各映画賞で高い評価を受けた。そしてコーエン兄弟が次の一手に何を持ってくるかは映画ファンとしてとても楽しみであった。しかし、いざ蓋を開ければ“脱力系”と言うべき一般人が巻き起こすシニカルでナンセンスな群像劇だった。まぁ、コーエン兄弟が元のスタンスに戻ったと言うべき作品で、コーエン兄弟いわく「本作は『ノーカントリー』の前から製作は決まっていた」らしい。 映画はCIA諜報員・オズボーンが組織からアル中がばれてCIAを首になってしまい、浅はかな行動に出るところから話が動き出し、同時進行に主要登場人物のエピソードがそれぞれ動き出す構成だ。全身美容整形をして出会い系サイトで恋人探しを生きがいにしているリンダ、“i-pod"とスポーツドリンクを手放さない筋肉バカのチャド、出会い系サイトの女性を食いものにするプレイボーイのハリー、そしてハリーと不倫関係のケイティはオズボーンの妻だ。このごく小さい一般の人々がCIA上層部を悩ます事件を巻き起こすナンセンスな物語で、かなりSEX絡みの描写も出てくるので完全に大人の観客をターゲットに作られている。 本作の注目すべき点は何と言っても5大スターの共演だろう。ジョエル監督の奥様フランシス・マクドーマンドを筆頭にジョン・マルコヴィッチ、ジョージ・クルーニー、ティルダ・スウィントン、そしてブラッド・ピットの主役級のスターたちが、物語の中でコマのように使われている。中でもブラピに至っては今までのキャリアをかなぐり捨てて“筋肉バカ"役だ。潔い良いんだか、本人のガス抜きだったのかブラピ・ファンは覚悟が必要だ。他にも「ブロークン」のリチャード・ジェンキンズや、劇中劇となる映画作品内の中でもあの人気スターがさりげなくカメオ出演している。 コーエン兄弟は本作を作るにあたり、ある映画を参考にしたという。それは何と“ジェリー・ブラッカイマー作品”だと言う。作品名は公表されていないが、多分『エネミー・オブ・アメリカ』を指していると思われる。コーエン兄弟流にブラッカイマー作品をリスペクト?した作品は「欲望に目がくらんだ一般人の起こした珍事件」と言うか、「タブロイド新聞の片隅にひっそりと書かれたゴシップ記事」みたいなくだらない事件を、これほどサスペンスフルに黒い笑いをまぶしながら作り上げてしまうコーエン兄弟の才能には改めて惚れ直してしまった。 映画「バーン・アフター・リーディング」の関連商品エネミー・オブ・アメリカ 特別版(期間限定)(DVD) ◆20%OFF![DVDソフト] ノーカントリー スペシャル・コレクターズ・エディションジェリー・ブラッカイマー コレクション
2009.04.11
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【21%OFF!】ニセ札(DVD) (2009年10月21日発売/発売日以降お届け) 映画の話 昭和20年代。戦後の混乱の中、山村の小学校の教頭を務める佐田かげ子(倍賞美津子)は、生徒に惜しみない愛情を注ぐ一方で、知的障害を持つ息子・哲也(青木崇高)を女手ひとつで育てていた。村中から尊敬されていた彼女の元にある日、教え子のひとり、大津シンゴ(板倉俊之)がニセ札造りの話を持ちかける。最初はつっぱるかげ子だったが、計画に加担する村の名士・戸浦の説得で、心が動く。彼女の参加により、村を挙げての一大ニセ札造りが始まる…。 映画の感想 この半年ほどで「252 生存者あり」「少年メリケンサック」で準主役級の役を演じ役者として力を付けてきた芸人でタレント、料理人などマルチな活躍をする“キム兄"こと木村祐一の監督デビュー作という事で期待をして見た。しかし映画監督として見るとまだまだ力不足を感じる。 実際に起こった事件をモチーフに作られた物語で、映画用に物語が肉付けをされていると思うのだが何か食い足りない。淡々と物語を描くのが精一杯で、木村監督の性格かもしれないが“生真面目"過ぎて映画に面白味がない。腕のある監督であれば、同じ物語をもっとスリリングに描けたはずであるし人物描写ももっと掘り下げられたはずだ。 日本映画というのは景気が良くなってくると、他分野からの人物を監督として招いて数々の失敗作を生み出してきた。多分野から招かれて成功しているのは北野武監督くらいだ。さて話は本作に戻り、木村祐一は役者としては独特の存在感で異彩を放っているのは認めるが、監督としてはまだまだ勉強が足りない。 役者の使い方にしても倍賞美津子、段田安則、村上淳などは、自分の役回りを良く理解して演じていた。そんな名優たちの中にお笑い芸人でインパルス・板倉俊之が紛れ込んでいる。彼は今年公開した「エリートヤンキー三郎 激情版」で、主役を食ってしまう怪演で映画を牽引していたが、本作ではその怪演ぶりが嘘のように“借りてきた猫"状態である。板倉も流石に名優に囲まれて萎縮してしまったのか事件を発案する“腹黒い青年"と言う美味しい役なのに面白味がない。この役は当初、木村監督は藤原紀香との離婚騒動で話題になった陣内智則にするか、板倉にするか迷った結果、板倉を選んだそうだが、板倉の役者としての才能を引き出していない木村監督に苛立ちを感じてしまった。 村ぐるみのニセ札作りでにわかに活気付く村人たちの中で、唯一“金"に無頓着な知的障害者の青年・哲也の使い方も、何かもう一ひねりあると映画が盛り上がったと思うのだが、木村監督は何処までも淡々と描いてしまう。せっかくの面白そうな題材であるのに、何もかも無難に仕上げてしまった木村監督の次回作はあるのだろうか? 映画「ニセ札」の関連商品■ASKA CD【あなたが泣くことはない】09/2/25発売ニセ札252 生存者あり木村祐一ベストレシピ木村祐一ベストレシピ(3)木村祐一ベストレシピ(2)
2009.04.10
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客入りは20名弱。中学生くらいの男子6人組が食べるポップコーンの音が劇場内に盛大に鳴り響く悪環境での鑑賞。劇場はヒットしていなのか小さめのシアター5。ワルキューレ プレミアム・エディション 映画の話 第二次世界大戦下のドイツ。戦地で左目を負傷した将校・シュタウフェンベルク大佐(トム・クルーズ)は、祖国の平和のためにヒトラー暗殺計画を思いつく。過去に40回以上の暗殺計画をくぐり抜けてきたヒトラー(デヴィッド・バンバー)とその護衛たちを前に、大佐たちの計画は成功できるのか……。 映画の感想 “トム・クルーズ主演×ブライアン・シンガー監督”作品と聞き、勝手に派手な戦争映画と思い込み見に行ったら全然違う作品でした。映画は実話を元にして歴史上の人物“アドルフ・ヒトラー”暗殺計画を題材にしているため、「話をいじれない」「着地点も見えている」と言う2重の縛りの為か、話も広がらず地味な印象は否めない。どこか暗殺計画を題材にしたスティーヴン・スピルバーグ監督『ミュンヘン』とも通じる作品だ。 以下ネタばれ注意 映画は『レッドクリフ』を配給した“東宝東和”さんらしい、日本独自の歴史前説が入り、登場人物にもいちいち役名が入る観客にバカ親切な上映スタイルだ。台詞は冒頭1分ほどがドイツ語で突然英語に変わってしまう乱暴な設定である。 まず映画はトム・クルーズ演じる主人公シュタウフェンベルクが駐屯地で爆撃に遭い、手足、左目など体の機能を失うエピソードからの幕開けで、このシーンが映画の中で一番の見所で、その後は淡々と暗殺計画が実行されるまでが描かれる。暗殺と言ってもヒトラーに酒型爆弾を送るとか、部屋に爆弾を置いて爆破させるアバウトな計画で、2度目の爆破は成功するもののヒトラーは案の定生きている。これだったら捨て身のヒットマン計画でもした方が確実だったような気がする。 ヒトラー暗殺失敗でクーデターも失敗してしまい、散々な“ワルキューレ作戦”メンバーたちが待つのは処刑という救いようの無い後味の悪い作品である。まぁ本作が言いたい事は「ヒトラーが行う独裁政権の中でも正しい判断が出来た英雄伝」なのかも知れないが、何か今の時代にマッチしているようには感じなかった。先に書いた2重の縛りからくる制限もあり、実話の映画化の難しさを感じる作品である。 それにしてもブライアン・シンガー監督はナチスが好きである。彼の初期の作品『ゴールデンボーイ』は元ナチス将校の話であり、本作に至ってはナチスのメンバー&兵隊のオンパレードだ。こんな作品で本国アメリカではどのような評価がされたかが気になるところだ。そして、本作で一番気になったのは製作、音楽、編集を担当したジョン・オットマンだ。『ユージュアル・サスペクツ』から本作まで多くのブライアン・シンガー監督作品で手腕を発揮する才人と思われるが、詳しいプロフィールが不明の為に自分の中では未だに未知数の人物であるが、本作のダイナミックでサスペンスフルなスコアは絶品であった。 映画「ワルキューレ」関連商品オリジナル・サウンドトラック『ワルキューレ』/ジョン・オットマン[CD]ヒトラー暗殺計画 アナザーサイド オブ ワルキューレ【中古DVD】ゴールデンボーイ/サスペンス・ミステリー
2009.04.08
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映画の話 ジェームズ(スコット・スピードマン)は友人の結婚式の後、恋人のクリスティン(リヴ・タイラー)とともに過ごす。二人は車で別荘まで戻り、シャンパンやバラの花びらの用意された部屋で一夜を明かすことに。暖炉に火を入れ、ようやく一息ついた朝の4時ごろ、唐突に何者かが玄関のドアをノックする。 映画の感想 2005年にアメリカで実際に起こった事件を題材にしているだけにとても後味が悪いです。多分、本作の作り手達は同じ様に実話を基にしたトビー・フーバー監督「悪魔のいけにえ」(74年)に何らかの影響を受けているように感じる。 以下ネタばれ注意 映画は冒頭に実際の事件の概要がナレーションとテロップの説明が入り、事件後の現場を発見する少年達が警察に電話で通報するシーンから、事件前にさかのぼるドキュメントタッチの乾いた導入部が上手い。観客は冒頭に惨劇後の現場を見ているだけに、殺人鬼の餌食となる被害者カップルの登場と共にビクビクと身構えて画面を食い入る事になり、事件が起こらない淡々と過ぎていく時間が逆に怖い。 そして犯人となる訪問者が真夜中にドア叩く音から理不尽な惨劇が幕を開ける。映画冒頭から静かな展開が続いた映画が狂気に満ちた訪問者の行動を、計算された音響設計で観客も被害者と同じ恐怖を味わう事になる。ドアのノック音に始まり、家の周りから鳴り響く尋常ではないノイズの嵐が終わると、訪問者達は家の中に進入して直接的な行動に変わる・・・。 監督は一貫してユラユラと揺れるハンディカメラで淡々と事件をドキュメント作品のように見せる。本作のギミックで興味深いのはレコードから流れるBGMの使い方だ。ショックシーンにあえて相反するバラードを流して恐怖を際立てる演出がされている。これはスティーヴン・スピルバーグ監督「未知との遭遇」(77年)でも使かわれた同じギミックである。そしてレコードの“針飛び”で同じフレーズが繰り返されて観客の神経を逆撫でする。 先に書いた「悪魔のいけにえ」は、無防備な若者が殺人鬼が暮らすテリトリーに迷い込み理不尽な殺人に巻き込まれる作品であったが、本作は被害者の家に殺人鬼が乗り込み理不尽な殺人を繰り広げる物語で救いようが無い。犯人はほぼ全編マスク姿で表情が読み取ることが出来ないので性質が悪い。3人組の犯人は男1人と女2人でどのような関係かは不明であるが、父、母、娘の3人家族の様にも見受けられる。唯一、暗がりの中で素顔をさらす犯人を演じるのは、故ヒース・レジャーの“最後の恋人”と称されるジェマ・ワードだ。彼女は日本の『コーセー化粧品』のTV-CMに出演していたのでご存知の方もいるかもしれない。 事件はいまだ解明されていないそうで、すでに続編の製作も決定しているそうだ。『悪魔のいけにえ』が製作された74年はアメリカが“ベトナム戦争”真っ只中の泥沼だった時代で、敵国で見えない敵との殺し合いが続く混沌とした時代の空気が生み出した副産物であったように、本作は01年に起こった“アメリカ同時多発テロ事件”で、見えない敵に本国が土足で踏み込まれて屈辱を味わったアメリカ国民の心理を逆撫でするような不条理な作品である。映画「ストレンジャーズ 戦慄の訪問者」の関連商品【一生涯保証付・一点もの】[直筆サイン入写真] (映画 アルマゲドン 等) リヴ・タイラーファッションスタイルバッグ リヴ・タイラー★ELLE★ショルダーバッグ[DVDソフト] 悪魔のいけにえ 特別価格版
2009.04.06
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