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当日は完成披露試写会と言う事で映画上映前に企画・監督・主演を務めた松本人志の舞台挨拶が行われた。客入りは満席、松本人志ファンと思われる男性観客が多く来場しているようだ。 【送料無料】 DVD/邦画/しんぼる/YRBN-90092価格:3,531円(税込、送料込) 映画の話 メキシコのとある町。覆面プロレスラーのエスカルゴマンは、いつもと変わらぬ様子で試合会場へと向かう。しかし妻は、夫の中に広がる小さな不安を敏感に感じ取っていた。一方その頃、ひとりの男が白い壁に囲まれた不思議な部屋で目を覚ます。男は出口も見当たらない部屋の中で途方に暮れながらも懸命に脱出を試みるが…。 映画の感想 私は松本監督の初監督作品「大日本人」を未見です。ニュートラルな気持ちで松本監督作品に挑みました。映画は“メキシコのとある町”と“閉ざされた白い部屋に閉じ込められた男”という2つの世界が並行して描かれる。 以下ネタばれ注意 映画のメインは松本人志演じる“閉じ込められた男”の話であり、並行して描かれるメキシコパートは映画を見ながらずぅーっと???が出まくりである。特にこれといった演出がされていないオールロケーションの淡々としたメキシコパートとは対照的に、“閉じ込められた男”のパートは白を基調とした人工的な空間で松本人志の一人芝居が延々と続く。 “閉じ込められた男”のパートは正に「CUBE」「SAW」と言ったシチュエーション・スリラー作品と共通した設定であり新鮮味こそ無いが、この空間で一人コントを繰り広げようと思いついた松本監督のアイディアは評価したい。映画は部屋に現れたある物を押すと様々なアイテムが現れたりする訳だが、映画序盤は正にコントであるが、映画全体を見るとこのコントも大きな伏線であることに気づかされる。同じように何の脈略も無いと思われたメキシコ・パートも膨大な前フリである事も映画後半に判ってくる。 映画は説明的な表現を排除した作風であり、観客の感覚にダイレクトに投げかけ映画のオチも観客に委ねられる形を取っている。結局「松本監督が何を言いたかったか」と言う結論になると、映画を見た観客それぞれの感想を持つ事と思われるが、私の個人的な見解から言うと、本作は松本人志版「2001年宇宙の旅」だったと思う。 以下「2001年宇宙の旅」の結末に触れています。 神は主人公に様々な試練を与え、試練を乗り越えた主人公はある空間を通り抜けて一つの部屋にたどり着く。「2001年宇宙の旅」では、人類の前に突如現れた黒い石版に導かれる人間の姿を描いた膨大な前フリを経て、光の空間を潜り抜け白い部屋にたどり着いた主人公がラスト数分間に神へ昇天して行く姿を描いていた。本作では「2001年宇宙の旅」の見所となる宇宙シーンをバッサリと切り捨て、ラスト数分間に描かれた白い部屋に焦点を絞り拡大解釈をしているみたいだ。主人公が白い人工空間で起こる試練を松本流コント仕立てで描き、様々な試練を乗り越えた主人公は神へと昇天して行く姿が描かれている。 面白い事に「2001年宇宙の旅」以降、白い空間=非現実世界のような定義が映画界に確立されていて、本作の白い空間も非現実世界を表しているのだろう。 しかし一本の映画として見ると非常にバランスが悪い。どこまで松本監督がタッチしたのか不明であるが単調なメキシコパートと“閉じ込められた男”パートとのカラーが違いすぎて観客は戸惑ってしまうだろう。映画製作予算の関係なのかもしれないが現実世界をメキシコ一本に絞ってしまったのが失敗のように感じる。ここは同時進行で色々な国の人々の現実世界を描けばもう少し物語に幅が出たと思われるが、豪華一点主義のメキシコ・パートがあまりにも単調すぎて面白くないのは映画として致命傷である。 松本監督にとって2本目となる監督作品はまだ手探り状態の試行錯誤のように見受けられる。監督としてある程度の本数をこなせばまた別のビジョンが生まれる事となると思われる。個人的に松本監督には、これに懲りずにまた新しい作品を生み出す秘めたアイディア&パワーを温存し続けて欲しい。 映画が終わり劇場を出ると「しんぼる」の松本監督を模したキャラクター“しん坊”がお客さんをお見送りしていました。 映画「しんぼる」関連商品大日本人 通常盤 [DVD]しんぼる オリジナルパジャマCut(カット) 2009年9月号 [雑誌]【ワーナー5倍】2001年宇宙の旅【Blu-rayDisc Video】
2009.08.28
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当日は完成披露試写会と言う事で、映画上映前に主題歌を担当した“Dream”のライブパフォーマンスに続き、監督&出演者の舞台挨拶が行われた。客層は小学生位のお子さんから何故か年配の方まで幅広い年齢層の観客が集まった。客入りは一階席のみ使用して8~9割ほどだ。 映画の話 解体所に転がっていたフェアレディS30Zは“悪魔のZ”と恐れられたいわくつきのクルマだった。朝倉アキオ(中村優一)によって再びよみがえった悪魔のZは、ポルシェ911ターボ“ブラックバード”を操る外科医の島達也(加藤和樹)をはじめ、スピードにとりつかれた男たちを魅了し、熱い闘いを繰り広げていく。 映画の感想 低予算作品ながら見せる所はキッチリ見せる演出が小気味良く、原作をまったく知らない私でも十分に楽しめた。逆にコアなファンの方は違う意見が出てくる作品なのかもしれないが、映画終了後の満場の拍手が観客の満足度の高さを表しているようだ。 漫画作品が原作と言う事でキャラクターの設定もしっかりとしていて主要キャラクターがザックリと紹介されて本題に入る。本作は“悪魔のZ”と呼ばれるチューンナップされたフェアレディZを巡る物語で、“悪魔のZ”の魔力に取り付かれた高校生・朝倉アキオが主人公だ。 以下ネタばれ注意 本作が面白いのは“悪魔のZ”と呼ばれる車のバックボーンがオカルトチックであり、走り屋とは脈略のなさそうな物語にオカルト要素が混入している事であろう。 そして主人公のライバル的な存在となる“ブラックバード”と呼ばれる黒いポルシェ911を愛車とするキャラクター・島達也が良い。演じるのは「恋極星」で難病の持ち主を演じた加藤和樹だ。本作では昼の顔は天才外科医であるが、夜の顔は誰もが一目置く天才走り屋と言う所が実に漫画的であり、演じる加藤和樹のニヒルでクールなキャラクター像がベストマッチしているように思う。 物語は二人のライバルとそれを取り巻く人々のドラマであり、題名のとおりに夜中の湾岸道路をチューンナップされたスポーツカーが高速で走り回る物語だ。しかし、主人公のアキオを演じた中村優一は運転免許を持たずにこの役を演じたそうだ。そんなマイナス要素を含みながらも映像として見ると、彼が天才ドライバーに見えてしまうのが凄い。本作はCGに頼らず、撮影テクニック(主にブルーバックを使った合成技術)と編集で無免許青年が天才ドライバーに変身させてしまう現代撮影技術の進歩を感じる。 監督が「SCORE(スコア) 」の室賀厚だけにアクションシーンも長けている。兄を“悪魔のZ”の事故で命を奪われた妹・えりこが“悪魔のZ”を葬る為に起こす無茶苦茶な行動と、それを阻止するアキオと島の連係プレイや、クライマックスの“悪魔のZ”の大クラッシュなど低予算ながら見せ方が上手い。 映画は「湾岸ミッドナイト」第一章の様な形を取りエンディングを向かえる所を見ると、映画の興行がよければ続編もありそうな終わり方であった。「また続編が作られれば見てみたい」と思わせるB級テイスト溢れる佳作である。 映画「湾岸ミッドナイト THE MOVIE」関連商品湾岸ミッドナイト THE MOVIE スペシャル・ドライヴィング・スタイル/サントラ[CD]メイキング・オブ・湾岸ミッドナイト THE MOVIE ~朝倉アキオ in 悪魔のZ~メイキング・オブ・湾岸ミッドナイト THE MOVIE ~島達也 in ブラックバード~
2009.08.26
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試写会場はお盆休みの真っ只中と言う事で6~7割くらいの客入りだ。客年齢層もCGアニメ作品らしく小さなお子さん~年配の方まで幅広い年齢層だ。 【25%OFF】[Blu-ray] ホッタラケの島 ~遥と魔法の鏡~ 【Blu-ray】スタンダード・エディション 映画の話 16歳の遥は幼くして母親を亡くし、父親と二人で暮らしているが、最近は父とも口げんかばかりしていた。ある日、彼女は母親の形見の大事な手鏡をなくしてしまい、こっそり神社に願掛けに行く。そこにひょっこりとキツネのお面をかぶったテオが現れ、人がほったらかしにしたものをこっそり運び出すのを発見した彼女は、その後を追いかけて見知らぬ島へとたどり着き……。 映画の感想 なかなか良い作品でした。宣伝媒体を見ると子供向けの作品に見えるが、蓋を開ければ大人が見ても十分に楽しめるし作品が持つテーマも奥深い。まずキャラクターデザインを見ると、主人公・遥は秋葉原で売られている萌え系ドール・フィギュアの様であり、16歳の女子高生を主人公にするのはいかにも日本のCGアニメらしく、海外であれば同じ話でも年少の子供が主人公になるだろう。高校の制服姿の黒髪の少女が主人公を見ると海外のオタク市場も狙っているかもしれない。しかし、この大人でもない子供でもない微妙な年齢が後々の物語に深みを与えてくる。 以下ネタばれ注意 物語は幼少期の遥と両親のエピソードから幕を開ける。病気で入院中の母と健気な遥と、それを見守る父の姿が静かに描かれる。後の展開で大事な伏線が色々と含まれているシーンだ。母を亡くし16歳の女子高生に成長した遙は父親と二人暮らしだ。すっかり今風の女子高生となってしまった遙は生意気盛りで父親との関係もギクシャクとしたものであり、父親の言う事を煙たがっている。そんな遙は子供の頃に失くしてしまった母からの形見の手鏡を思い出し神社にお祈りに行く・・・・。 本作はキツネ=“ホッタラケの島の住民”と言う解釈に基づき、遥は神社で出会ったキツネの“テオ”と共にホッタラケの島へと迷い込んでしまう。本作のテーマは表向き現代人の消費社会への警笛の様である。ホッタラケの島には人間社会では見慣れた品々で構築された町並みでありながら、人間社会とは似て似つかぬ世界観が妙に美しい。明るいシーンではパステル調の水彩画の様な色彩設計がされ、暗いシーンは濃厚な色使いが特徴的である。 ホッタラケの島には遥の幼少期お気に入りだったぬいぐるみ“コットン”と再会する。そんなコットンとの再会を喜ぶ遥とは対照的に、コットンからの意外な言葉に愕然とする遥である。この辺から本作が只者ではない雰囲気を感じる。遥はテオとコットンと共にホッタラケの島で様々な試練を乗り越えて成長していく展開は、どことなく宮崎駿監督『千と千尋の神隠し』から多大にインスパイアされた印象である。 ホッタラケの島では通貨の代わりにポイントカードで物のやり取りがされていて、テオもポイント稼ぎに必死であるのだが、この辺は人間社会の合わせ鏡の様な隠喩的な表現であり、テオがポイントカードの為にホッタラケの島を牛耳る男爵に遥を売ってしまう所は何とも皮肉である。男爵に捕らわれた遥は強制的に男爵に従う人間にされかかるのだが、このシーンは大人の目から見るとちょっとやらしい。拘束された遥は口には唇型マウスピースを咥え、長い管から人の心をコントロールする飴玉を入れられると言うシーンには笑いとエロを感じた。アクションシーンでは遥のパン○ラ寸前のギリギリショットなど作り手の遊び心も感じ取れる。遥の声優を務めた綾瀬はるかの功績も大きい。 そんな中、映画の最後に隠された裏テーマには心底やられてしまった。その裏テーマとは“見返りを求めない親からの無償の愛”だ。鏡の世界に迷い込んだ遥が見た鏡の向こうの世界には遥の成長に愛情を注ぐ両親の姿が映される。赤ちゃんの遥、幼児の遥、そしてオープニングの入院中の母の姿と父の姿と、淡々と映像を投げかけてくる映像に作家が本当に言いたい事が伝わってくる。観客は映画の主人公と共にホッタラケの島を冒険してたどり着く究極の裏テーマ、ホッタラケにしてしまった親からの愛情に気づかされる演出が秀逸である。テオによりホッタラケの島から強制的に帰らされる遥の姿は、原田知世主演『時をかける少女』のラストと共通する切ない別れで思わず目頭が熱くなってしまった。そして意外とあっさりとした前向きに着地しながらも余韻を残した締め方も上手い。 エンドロールの後に写るイラストは、多分70~80年代のユニバーサル映画のエンドロール後に移るイラストのパロディで、ご本家が「ユニバーサル・スタジオ・ツアー」の案内に対して、本作はフジテレビのお膝元である「お台場ツアー」のイラストであった。わかる人にはわかる楽しい締めでした。 映画「ホッタラケの島 遥と魔法の鏡」関連商品ホッタラケの島ホッタラケの島狐の民話ホッタラケの島【DS】ホッタラケの島 カナタと虹の鏡≪新品≫
2009.08.20
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TOHOシネマズでは“TOHOシネマズデイ”と称して毎月14日に¥1000興行を行っている。「G.I.ジョー」を上映しているスクリーン4はお盆休みと重なり満員御礼の満席だ。男女比は男8:女2と言うシネコンでは珍しい、圧倒的に男だらけの熱気に包まれた上映となった。 [DVDソフト] G.I.ジョー 映画の話 世界征服を企む悪の組織“コブラ”が、各地で活動を活発化させる1990年代。あらゆるものを破壊する威力を持つ最強兵器ナノマイトがコブラ一味の手に渡ってしまう。パリのエッフェル塔が破壊されるなど、コブラの脅威が世界各地を襲う中、アメリカ政府は世界各地の精鋭を集めた史上最強の国際機密部隊“G.I.ジョー”に願いを託す。 映画の感想 これは凄く面白かった。“G.i.ジョー”と言えば、子供の時に遊んだ体のパーツが駆動する兵隊玩具で私も良く遊んだ。その“G.I.ジョー”が85年の『地上最強のエキスパートチーム G.I.ジョー』と言うタイトルでアニメ化された物を本作は原作にしているそうなのだが、そんな作品があった事自体、私は今ネットで調べて判った次第である。話は破天荒で無茶苦茶であるがアニメでしか出来ない世界観を見事に実写化してしまうハリウッドの底力を感じると共に、演出をしたステーヴン・ソマーズのパワーが炸裂した印象だ。 以下ネタばれ注意 オープニングの最強兵器“ナノマイト”を運ぶ米軍の車列とヘリコプターを急襲する“コブラ”のマシンと兵隊の攻防戦からの幕開けで、コブラのマシンと兵隊のコスチュームのデザインがカッコ良く、激しい戦闘シーンと共にゾクゾクしてしまう。本作は基本的にマシンやコスチュームのデザインが素晴らしい。コブラの襲撃で米軍は壊滅するが、最後までナノマイトを守り抜いた主人公デュークと相棒リップコードは“G.I.ジョー”にスカウトされる。 スカウトされた二人は早速“G.I.ジョー”の秘密基地で特殊な訓練を受けて、晴れて“G.I.ジョー”隊員になる訳だが、特殊訓練のコーチ役でソマーズ監督の出世作「ハムナプトラ」シリーズの主役ブレンダン・フレイザーも登場してファンとして嬉しい。更に嬉しいのは“コブラ”の方にもザルタン役で「ハムナプトラ」シリーズの名悪役イムナホテップを演じたアーノルド・ヴォスルーまで出演している。それも相変わらず顔をいじられまくって特殊な整形手術を受けて○○○に変身してしまった。 それにしても“G.I.ジョー”の秘密基地も案外やわで、あっという間に“コブラ”に場所を特定されて急襲されて甚大なる被害を被りナノマイトまで奪われる失態を犯してしまう。まぁ、物語の展開上こうしなければいけないのかもしれないが“G.I.ジョー”も間抜けである。それにしても本作は悪役キャラが立ちまくりなのも良い。 ソマーズ監督は「ハムナプトラ」シリーズでも先に書いた“イムナホテップ”という最強悪キャラを作り出した監督であり、本作でも主人公の元カノで悪になってしまったバロネスと相方で韓国のスーパースター、イ・ビョンホン演じるストーム・シャドウと言う2大悪役も登場させている。それもちゃんと二人の過去をちゃんと掘り下げて映像化してるのも良い。特に“G.I.ジョー”のスネーク・アイズ(映画の中では顔が見えないが『スター・ウォーズEP1/ファントム・メナス』でダース・モールを演じたレイ・パークが演じている)とストーム・シャドウの関係が面白く、東京で少年時代に同じ師の下でニンジャとして兄弟弟子だったと言うエピソードも立ちまくりであり、二人の関係は「スター・ウォーズ」シリーズのオビ・ワンとアナキンの様である。 そして本作の最大の見せ場となるのが、奪われたナノマイトを使いパリのエッフェル塔を消滅させようとするコブラと、それを阻止するG.I.ジョーとのパリの街での大スケールのアクションであろう。基本的にコブラの黒1BOX車を追うG.I.ジョーの白1BOX車に加え、スネーク・アイズのアクロバット・アクションに、スカーレットのバイク、ハイパースーツを身に着けたデュークとリップコードとの追跡劇は、この何年間のアクションでは最高の仕上がりなのではないだろうか?車とバイクとCGを使って人間の身体能力を極限まで引き出した三つどもえのアクションは映画を見ていて何度鳥肌が立つくらいに感動してしまった。 この後のシーンでナノマイトをエッフェル塔に撃ち込むために近隣の高層ビルにコブラ一味が進入する時に、1階のフロアで風船を持った男性にコブラ一味があたり風船が宙に舞い上がるのだが、その後のシーンで舞台がビルの屋上に移ると床が抜けてしまった所から先ほどの風船が出てくると言う隠し技を使うソマーズ監督のセンスにしびれた。 映画後半はコブラの海底基地にG.I.ジョーのチームが中と外と同時進行で襲撃をする訳だが、このーシークエンスは明らかに『スター・ウォーズEP4』のデス・スターの攻防戦そのものであり、基地の内部ではスネーク・アイズとストーム・シャドウの兄弟弟子の一騎打ちもベン・ケノービとダース・ヴェイダーの対決を思い起こすし、スカーレットが善に寝返るあたりも『スター・ウォーズEP6』のダース・ヴェイダーからアナキンに戻るパターンを思い出してしまった。まぁ本作はソマーズ監督が「スター・ウォーズ」シリーズをリスペクトしているのかもしれない・・・・。 本作は人によっては「くだらねぇー」で片付けられてしまう作品の部類に属する作品であるが、アニメ的な世界観を実写でココまで徹底して描ききったソマーズ監督には天晴れであり、私は久しぶりにお腹いっぱいの満足感を得た。特に気に入ったのは過去の些細な出来事もほぼ全て映像化している事が本作のポイントだ。近年の作品は過去の出来事を台詞だけ言って誤魔化す悪い風潮にあるだけに、本作は細かいディティールまで目が行き届いている。コブラのマッドサイエンスト(彼の正体も良く出来ている)の話も面白かったし、明らかに続編狙いのエンディングも小気味良かった。早くも次回作が楽しみである。 映画「G.I.ジョー」関連商品(CD)G.I.ジョー/Alan Silvestri
2009.08.17
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試写会場の客入りは1階席は8割ほどで2階席は不明。 トランスポーター3 アンリミテッド 映画の話 運び屋のフランク・マーティン(ジェイソン・ステイサム)は依頼主のジョンソン(ロバート・ネッパー)に車から20メートル離れると爆破する装置の付いたブレスレットをはめられ、謎の美女、ヴァレンティーナ(ナターシャ・ルドコワ)とともにドイツを目指す。しかし、この依頼には有毒廃棄物を扱う国際廃棄物管理会社の陰謀が隠されており……。 映画の感想 これは駄目だ。監督が変わった為か物語も良く判らないし、このシリーズの見せ場となるアクションシーンもカメラが寄りすぎ&編集が早すぎて何をしているのかも判らない。そして最大の難点はアクションシーンにクイック&スローを多用しすぎで、せっかくのアクションが嘘くさくなり台無しになっている。非常に面白かったノンストップアクションの「トランスポーター2」に比べると物語の流れもブツ切れ状態で映画全体が雑な印象である。 この夏の映画興行は“リュック・ベッソン祭”であり、本作以外にもリュック・ベッソン絡みの「ゴー・ファースト潜入捜査官」「アルティメット2」「96時間」と4本も短期間に公開される事になり、リュック・ベッソンが短期間に非常に多くに映画に関わっていて1本1本への思い入れも薄くなっているのかもしれない。これから映画を見る方はシリーズの設定を知る上でも「トランスポーター1&2」の予習は必至である。 以下ネタばれ注意 今回の設定で「愛車から20メートル離れると爆発するブレスレット」と言う設定が本作の要となるのだが、そのブレスレットが物語の足かせとなり物語を広がりの無いのもにしているのも致命傷であるし、ブレスレットの設定もかなりアバウトだ。映画を見る限りどう見ても20メートル以上愛車から離れているのに反応しないはおかしい。特に市場で愛車が奪われフランクが車との距離を離れないように走り回るシーンは面白いのだがルール違反的な演出がアバウトすぎる。このシーンの最後でフランクが車を奪った男に運転席側のガラスをぶち破りキックを食らわし、助手席の窓ガラスを壊して車を奪った男が飛び出てくるが、このシーン以降は普通に運転席&助手席のガラスが復活している雑な設定が駄目だ。 雑な設定と言うと、この後のシーンで橋から川に転落するアウディからフランクが脱出するエピソードもかなりいい加減で、タイヤのエアーで難を逃れる設定もおかしい。普通タイヤのエアーは工具を差込む事で空気が漏れるが、本作ではタイヤのゴム栓を取ったらエアーが出てきているし、水没した車が少しいじっただけで復活するのも都合が良すぎる。 そして本作で主人公フランクと同じ車に乗る謎の美女ヴァレンティーナが曲者であり、リュック・ベッソンが自らスカウトしたと言うだけあり、ベッソン好みの赤毛のロシア系の美女なのだが私はこいつが最後まで好きになれなった。こいつのせいでストイックなフランクも骨抜きにされてしまい物語がゆるい方向に行ってしまっているし、運び屋のプロに徹してきたフランクが別人の様に女に溺れるのは納得いかない。 本作の最大の主役はジェイソン・ステイサム本人なのだか何か本作では陰りを感じてしまった。おなじみのコーリー・ユンの武術指導に基づいたアクションシーンは近年のフレンチアクションでは別格である事は確かであるが、先に書いたとおりに雑な撮影と編集の為にイマイチになってしまっている。ジェイソン・ステイサムも本作ではやたらに裸になるのもいただけない。彼は黒スーツ姿で戦う事に意義があると個人的には思うのだが本作では脱ぎまくりだ。まぁ女性ファンはジェイソンの鍛え抜かれた裸体が大スクリーンで拝めると言う別のファンサービスなのかもしれないが・・・。 それにしても本作の裏の主役アウディの性能が最大限に引き出されているのも車好きにはたまらないのかも。日本の街中でチンタラ走行しているアウディしか見た事がない私は“目から鱗が落ちる”思いで本作で大活躍のアウディを見てしまった。物語中盤でフランクの黒アウディと敵の黒ベンツとのカーチェイスがあるが、このシーンは双方の車が似てしまっていて、どっちがどっちだか判別不能になるのも難点であろう。 まぁ映画のシリーズものは3作目が鬼門であり「マトリックス」「パレーツ・オブ・カリビアン」などの人気シリーズも3作目の評価は低い。本作も先のシリーズものと同じようにマンネリ化&アイディアが底をついてしまったようだ・・・残念。 映画「トランスポーター3」関連商品オリジナル・サウンドトラック『トランスポーター3 アンリミテッド』/サントラ[CD][枚数限定]トランスポーター2/ジェイスン・ステイサム[DVD][DVDソフト] トランスポーター ツインパック【Blu-ray Disc】
2009.08.06
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試写会場は9割くらいの客入りだ。 【23%OFF!】ノーボーイズ、ノークライ(DVD) 映画の話 密輸組織の頭・ボギョンに可愛がられ、麻薬の密輸と知らずに運び屋をしていたヒョング。ボギョンに命じられ日本でヒョングの面倒をみる徹。荷物の取扱ミスをしたふたりは、組織から追われる身となる。 映画の感想 日本と韓国のコラボ作品と言うことでチョッと不思議な作品であるが、韓国色の方が強く出ているようだ。映画は韓国からボートで密輸品を運搬する韓国人青年の運び屋と、その荷物を受け取る日本人青年の奇妙な友情を描いた作品で、物語前半は韓国青年・ヒョングを演じるハ・ジョンウ寄りの物語で、中盤は日本人背年・亨寄りの物語で、後半は犯罪組織に追い詰められた二人が手を取り合い困難を打開しようと模索する姿が描かれる。 以下ネタばれ注意 私は普段韓国映画を見ないので判らないが、非常にドライなタッチで主役の二人の比重は完全にハ・ジョンウに重く置かれている。日本映画でスター俳優の妻夫木聡も物語冒頭は歯車的な役回りで「大丈夫か?」と感じて見てゆくと段々いつもの妻夫木らしい演技になってくるが、それでも妻夫木カラーの60%位しか出ていない感じであるが、妻夫木は台詞も韓国語を器用にこなしている。妻夫木の妹役には「フラガール」の徳永えりが演じているのだが、彼女は映画によって本当にカラーを変えて登場するので驚いてしまう。本作では3人の子持ちの母親で売春をして生計を立てている衝撃的の役である。彼女の出演シーンは「これって徳永えりなのか?」と勘ぐりながら見てしまった。それにしても彼女は北野武監督「アキレスと亀」の中で主人公の娘役で売春をしていたし、清純なイメージがドンドン崩れていっている。それから亨の元カノ役に貫地谷しほりがメガネっ娘で少しだけ出演している。 映画は組織からの任務を亨とヒョングが裏切り、未来の明るい生活を夢見て金のための計画を実行し始めてお互いの運命の歯車が狂い始める。国籍も境遇も違う二人の青年は一つの目的に向かい手を取り合うわけになるのだが、中々二人は微妙に距離があるが二人の距離がピタリと合う瞬間がある。それは団地で行われるカラオケ大会に飛び入り参加した亨が歌う「アジアの純真/PUFFY」に、更にヒョングが飛び入りして、二人の歌声がリンクする瞬間が本作のピークの様に感じた。それにしても妻夫木の歌声を聴いたのは初めてであるが上手い。丁度「アジアの純真」のコンポーザーの奥田民生の歌声に似た歌声である。 映画は紆余曲折を経てエンディングを迎える訳だが、割と現実的であった物語が突如ファンタジー風の味付けになり、アッサリと幕を閉じてしまうのはどうなんだろう?もう一歩踏みこめる余地を残した幕切れに若干の物足りなさを感じた。本作は韓国映画好きな方と妻夫木ファンの方にお勧めの作品だ。 映画「ノーボーイズ、ノークライ」関連商品Deadly Lovely/iLL[CD]チェイサー ディレクターズ・エディション(初回仕様)(DVD) ◆20%OFF!
2009.08.05
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試写会場は多くの女性観客が来場して、あっという間に客席はほぼ満席になってしまった。 南極料理人 映画の話 西村(堺雅人)は南極の昭和基地からも遠く離れた陸の孤島、南極ドームふじ基地に料理人として派遣される。妻(西田尚美)と娘を置いての単身赴任生活で、彼は8人の男性南極越冬隊員たちの胃袋を満たすという大役を任される。基地では雪氷学者(生瀬勝久)をはじめ、雪氷サポート隊員(高良健吾)らが彼の料理を心待ちにしており……。 映画の感想 原作がエッセイだけにこれと言った物語もなく、淡々と“南極観測隊”の日常と食生活が描かれ、観測隊の仕事ぶりはほとんど描かれていない退屈な酷い作品である。私は“南極観測隊”と聞きジョン・カーペンター監督「遊星からの物体X」の様な過酷な状況下の中を隊員達はストイックな生活を送っているとばかり思っていたが、彼らは毎日晩餐会状態&宴会の日々を送っていた事に意表をつかれた。まぁ、あんな場所で楽しみと言えば食欲を満たし毎晩酒でも飲む事くらいだろうし、酒でも飲まないと精神も安定出来ない事は理解できる。 以下ネタばれ注意 しかし世界的に貧しい国では飢餓に苦しみ亡くなっている人々がいる時代に、無駄に豪勢な料理を毎晩喰らう観測隊と言う人々はそんなに偉いのだろうか?確かに過酷な状況下での生活の楽しみと言う事は理解できるが、各隊員に伊勢海老丸ごと一匹のエビフライなどを見ると飽食に自惚れた現在の日本人の無神経振りを露呈しているように感じるし、その光景を見て爆笑している観客の無神経ぶりには空恐ろしく感じてしまった。 そして私は原作を未読で不明であるが、何故か隊員達が南極と言う極寒の死と隣り合わせの屋外にやたらとパンツ一丁で出たがるのは何故なんだ?映画「八甲田山」の中で気がふれた隊員が雪山の八甲田山で全裸になると言うのを見たが、あれとは違う悪ふざけを繰り返す隊員達の姿は呆れるばかりであるし、やたら“オナラ”ネタで笑いを取ろうとする監督のセンスの悪さも気になる。 映画のエピソードの中に備蓄したラーメンが底をつき、隊員たちがラーメンへの禁断症状が出てしまうエピソードが描かれるのだが、備蓄した材料で手作りラーメンを主人公が作り出し隊員たちに振舞われ、絶景のオーロラ観測を怠ると言うエピソードがあるのだが、肝心のオーロラが描かれていないのは映画として致命傷である。オーロラより一杯のラーメンの力に負けてしまうと人間の悲しい性を表現するのには対比となるオーロラの描写が無くっては話にならない。それにしても近年の映画は台詞だけ言って誤魔化そうとする悪い作品が横行しているが、先のエピソードは正に悪い例の見本である。 そんな駄目映画でも、唯一良かったところは主人公の娘が絡む日本のエピソードであろう。南極と言う場所に送り込まれ腑抜け状態の観測隊員とは対照的に、活き活きとした子供らしい憎らしさを全開に演じた子役の上手さが作品にいいスパイスとなっていた事は確かである。まぁ、本作は堺雅人ファンの方と「かもめ食堂」などのゆるい笑いの好きな方にはお勧めするが、それ以外方には時間の無駄となる事であろう。平和ボケをした現在の日本映画の姿を露呈した作品である。 映画「南極料理人」関連商品面白南極料理人 「南極料理人」サウンドトラック/阿部義晴/ユニコーン[CD]
2009.08.03
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今回の試写会は日本語吹き替え版での上映&夏休みで試写会場には沢山のお子さんが来場している。客入りは1階席は8~9割ほどで2階席は不明。 ナイトミュージアム2 <特別編> 映画の話 警備員として夜のニューヨーク自然史博物館を平和に戻して以来、ビジネスも息子との関係も良好なラリー(ベン・スティラー)。ある日、スミソニアン博物館の展示物から、助けを求める電話が舞いこむ。何と、世界征服を企むエジプト王ファラオが、歴史上の有名戦士たちを率いて戦いを始めようとしているとのことだっだ。 映画の感想 安定した仕上がりで映画を見ている間は楽しい。しかし良く考えると風呂敷を広げすぎて設定が破綻しまくりなのは駄目である。本作は基本的に単体でも楽しめるが、出来ればキャラクターの設定や背景を知る上で前作の予習をお勧めする。 以下ネタばれ注意 まず前作はニューヨークの自然史博物館を一人の警備員が夜警すると言う設定であったので物語が成立したのであるが、本作は世界最大の博物館スミソニアンにしてしまったのが失敗であろう。ビジュアル的にはるかに前作を上回るスケールであるが設定は矛盾だらけである。物語冒頭ではスミソニアン博物館のセキュリティの厳しさが描かれ、現場の主人公と自宅の息子がインターネットを駆使してセキュリティを掻い潜る描写が丁寧に描かれ、多数の警備員の姿が映し出されるが、展示物が動き出してからはその設定がなかった事のように、セキュリティや警備員の描写は皆無になってしまう、これでは映画として都合が良すぎる。 そして問題は主人公が前作とは打って変わり自信満々な別人のようなヒーローとして描かれている。前作ではベン・スティラーの顔芸や身体能力を駆使した演技や、展示物に対しての恐怖や対立が描かれていたが、本作では主人公と前作の展示物との信頼関係が成立してしまい展示物達も主人公に頼りっきりで面白味が無い。そして今回は旧展示物はコンテナ内に閉じ込められてしまい、殆ど活躍の場も無いのも寂しい。まぁ、本作はスミソニアン博物館の展示物と主人公の戦いなので旧展示物は邪魔だったのかもしれない。 目新しさで言うと展示写真の中に登場人物が飛び込むや、展示絵画の中が動くなどひねりは効いているが、前作にあった新鮮味や驚きは無いのが難点であろう。それにしてもスミソニアン博物館には色々な物が展示されていて、チラシにも登場していて、本作と同じ映画会社という縁で「スター・ウォーズ」のダース・ヴェイダーや「セサミストリート」のオスカーも登場する。 本作のヒロインには「魔法にかけられて」のエイミー・アダムスが配されているが、私はエイミー・アダムスの顔が覚えられない。先月見た「サンシャイン・クリーニング」では物語途中まで判らず、本作に至ってはエンドタイトルで名前を見て判ったしだいである、自分でも情けないと反省してしまった。それにしても、あんな滅茶苦茶になってしまったスミソニアン博物館の再生シーンが無いのも不満だ。 最後に音楽について書きたい。本作の音楽は「バック・トゥ・ザ・フューチュー」シリーズの音楽で有名なアラン・シルベストリであるが、彼の音楽は「ホワット・ライズ・ビニース」以降、ヒッチコック作品で有名なバーナード・ハーマン調になっている。本作のオープニングタイトルは正に“ハーマン調”である。そしてタイトルの文字のレイアウトはデヴィッド・フィンチャー監督「パニック・ルーム」と同じである。エンディングの楽曲は前作が「アース・ウィンド&ファイアー/セプテンバー」に対して、本作はまた同グループの「レッツ・グループ」と、ちゃんと前作と繋がっているところに作り手のセンスを感じた。 映画「ナイトミュージアム2」関連商品 【Aポイント+メール便送料無料】 アラン・シルヴェストリ / 「ナイトミュージアム2」オリジナル・サウンドトラック (日本盤CD)【K来週発売】博物館のアノ展示物が生き返る!?時空を超えた奇想天外アドベンチャー!【DVD特別セール】◆ナイトミュージアム◆【当店ポイント7倍(8/2 23:59迄)※エントリー要】天空の女神/アース・ウィンド&ファイアー[CD]
2009.08.01
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