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監 修=柏木孝夫企画・構成=日本能率協会コンサルティング書 名=省エネ・新エネがつくる、超・少子高齢化のなかで人にやさしい スマートコミュニティ発行所=時評社発行年=2012.9評 価=★★☆☆☆東京工業大学特命教授であり、国の各種審議会・委員会で重要な地位を占め、コジェネが大好きな筆者の監修によるスマートコミュニティ論である。筆者のスマートコミュニティの定義は、「エネルギーマネジメントシステムを採り入れた地域やまち」である。ただ副題にもあるように、エネルギーとは一切関係のない、超・少子高齢化に対応する方策や対策(取り組み)も、スマートコミュニティを目指す取り組みであるらしい。国の政策の内、総務省情報通信国際政策局情報通信政策課「ICTスマートタウン」、厚生労働省「高齢化対応都市」・「まちなか集積医療」、国土交通省「低炭素都市づくりガイドライン」(2010.8)・「超小型モビリティ/電気バス/充電施設の設置導入に向けたガイドライン」(2012.6)なども、スマートコミュニティ実現の政策であるらしい。釜石市「電力の地産地消」、富山市「コンパクトシティ」、横浜市・北九州市の取組みもスマートコミュニティの代表例だそうだ。民間では、オリエンタル・コンサルタンツの南アルプス市でのPV設置の取組み、清水建設のマイクログリッド技術(2003-)・スマートBEMS(2012-)の取組み、東京ガスの熱融通管(千住テクノステーション-荒川区立特養ホーム間)、パシフィックコンサルタンツの早稲田大学横山隆一教授座長「スマートコミュニティプロジェクト研究会」(2011-)などが、民間での取組みの代表例だそうだ。全てが万事、なにがしかの目的があって述べられているようで、ここに一切の公平性や合理性はないように思える。ましてや、純粋に技術論として述べられた事項は皆無である。書かれてあることは、ほとんど何も参考にならない。【送料無料】 省エネ・新エネがつくる、超・少子高齢化のなかで人にやさしいスマートコミュニティ / 柏木孝夫 【単行本】
2014.11.21
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著 者=岡村久和書 名=図解ビジネス情報源 最先端ビジネスがひと目でわかる スマートシティ発行所=アスキー・メディアワークス発行年=2011.10評 価=★★★☆☆日本IBM社のスマーターシティ推進部長の語るスマートシティ情報である。著者のスマートシティの定義は、「既存の社会の仕組み(インフラなど含む)にデジタルやIT技術が融合した仕組み」と、いかにもIT業界人が言いそうな不完全な定義である。各地でスマートシティのプロジェクトが始まっており、その分野については、著者によると「安全・安心」「環境・エネルギー」「交通」「ヘルスケア・医療」「行政サービス」「教育」だそうだ。その他にも、防災や景観、観光、産業立地など色々あるとは思うが触れられていない。読めば読むほど、説明に理由や理屈なしの薄っぺらな論旨であり、怪しげな「スマート化」は、もしかするとIBMそのものが元凶ではないかと疑ってしまいそうになる。ただ、良い点も一部にはあり、さすが一流のインテグレータだけあってモデル化は秀でており、スマートシティ開発モデルは、1.グランドデザイン・2.コミュニティ設計・3.ファイナンス・4.EPC納入・5.保守運営管理のステップで定義されるとのこと。特に最初のデザインの際に、目的ありきでなく人々の暮らしをどう変えたいか・どのような問題を解決したいかを徹底的に議論することが大事との指摘は、傾聴に値する。【楽天ブックスならいつでも送料無料】スマートシティ [ 岡村久和 ]
2014.11.19
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著 者=竹内純子(たけうち・すみこ)書 名=誤解だらけの電力問題発行所=ウェッジ発行年=2014.4評 価=★★★★☆元東京電力社員が語る、巷から悪者扱いされる電力業界についての誤解について述べた本である。曰く、電力業界の人間は、安定供給することが骨の髄から染みついており、これを脅かす恐れのある再生可能エネルギーの導入に非協力的だし・発電から小売まで一貫して電気を届けることに固執すると述べられている。さもありなんとは理解する。筆者は、東京電力社員では環境問題や尾瀬ヶ原の保全に主に係わっており、電力会社の本流ではないので逆に仕事面からは非難されない様であるし、ソフトタッチの執筆文体も反感をあまり招かないように思える。そう言った点が、このような逆風の時代においても筆者が評価されてきている点かも知れない。また、内容においてもパナソニックが2012.9販売予定だった「外出先からスマホで起動する」エアコン製品が、電気用品安全法に抵触する恐れがありその機能を削除して販売せざるを得なかった事例(2013.5に法改正された)や、ニュージーランドのような牧畜が盛んな国はそのCO2排出量の実に40%は家畜から生じている事例など、一般には知られていない点にも触れられており、専門性の観点からも評価できる。【楽天ブックスならいつでも送料無料】誤解だらけの電力問題 [ 竹内純子 ]
2014.11.18
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監 修=高橋俊介著 者=照明と生活の研究会書 名=おもしろサイエンス 照明の科学発行所=日刊工業新聞社発行年=2008.12評 価=★★★☆☆電気による照明について、生活全般や公共インフラの照明から設計デザイン照明まで幅広くその照明の科学を分かり易く扱っている本である。恐らく読者は限られた層であろうが、照明の歴史から照明の単位まで、それなりに体系立てて論じられている。ただし、2008年出版であるせいか、今となってはかなり普及してきたLEDに関する記述が少ない点が、惜しまれる。【送料無料】 照明の科学 おもしろサイエンス B & Tブックス / 照明と生活の研究会著 【単行本】
2014.11.17
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著 者=今野 浩書 名=工学部ヒラノ教授発行所=新潮社発行年=2011.1評 価=★★★★★著者の本は初めて読んだが、これは面白くてかつ読みやすい。この本は、小説コーナーにあるのではなく・教育/社会問題コーナーに並べられているだけあって、大学工学部教授である筆者の経験・体験した大学工学部の実態を赤裸々にほぼ実名で述べている。以前に「高学歴ワーキングプア」(水月昭道)の本を読んだが、これは単になぜ博士が野良猫のようにノラ博士になってしまうのかを自身の経験をもとに学生側の視点で分析していたが、本書は大学院強化・大学法人化について大学側から見た視点でなぜそのような事態になったのかを、別の視点で分かり易く説明している。その他の問題についても、大変、工学部の実態・工学部の大学側の実態が非常にクリアに良く分かる良書であった。著者の別の本も見てみたい。【楽天ブックスならいつでも送料無料】工学部ヒラノ教授 [ 今野浩 ]
2014.11.14
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著 者=ダニエル・ヤーギン訳 者=伏見威蕃書 名=探求 -エネルギーの世紀 【上】発行所=日本経済新聞出版社発行年=2012.4評 価=★★★★★筆者のダニエル・ヤーギンは、エネルギー問題の世界的権威であるが初めて著者の書籍を読んだ。まだ上巻であるが、著者の見識とエネルギー問題に関する深い洞察が十分に読みとれる本であり、十分に評価できるものである。導入は、中央アジア・カスピ海周辺における、エネルギー問題の動向としての石油から始まる。アゼルバイジャン・バクー海上油田をどのようにパイプラインで輸送するか、次にカザフスタン・テンギス油田の輸送をどうするか、トルクメニスタンの天然ガスの輸送をどうするか、ロシアと欧州、中国・米国を巻き込んだ実話として非常に興味深い。ことは、単なる一エネルギー資源の輸出に留まらず、どのルートを通してどこへ運ぶか、エネルギーセキュリティや国際情勢と密接に絡み合っており、ほんの少し前の1999年や2006年に起こった話にもかかわらず、全く知らなかったことがまだまだ世の中にはあるということが、つくづくと分かる非常に良書であった。また、1990年代末から2000年代初頭は、原油価格の低位安定と新しい技術がなく石油産業の衰退が唱えられた時期で、石油メジャーと呼ばれる企業が収益改善を目指し、合従連合を1998年から2001年にかけて次々と行われた経緯やその内情が次々に明るみに出て手に汗を握るドラマティックな内容もある。その後の2004年から2008年にかけての原油価格急騰についての原因を丹念にトレースしており、供給側の流通問題(ベネズエラでのチャベス大統領による石油公団の国有化、ナイジェリアでの原油を巡る武力抗争、米国でのカトリーナ台風の影響、そしてイラク戦争)と需要側の中国の成長により、単一の要因ではなく複数の原因で140ドル/バレルまで原油価格が急騰したと述べている。ここまで綿密に調査リサーチした上で要因を示した書籍は見当たらず、さすがエネルギー問題の権威と呼ばれるだけあって感心する。石油・天然ガスの今後の展開や非在来型に関する話は、現在エネルギー業界を賑わしているシェールガス・シェールオイルに留まらず、カナダ・オイルサンド、ブラジル・プレソルト、ベネズエラ・オリノコタールにも言及しておりこの面でも読み応え満載である。十分にこの上巻の時点でも評価できるとともに、下巻では目次から見ると「電気」・「気候変動」・「新エネルギー」が論点のようで、これもまた読むのが楽しみである。【楽天ブックスならいつでも送料無料】探求(上) [ ダニエル・ヤーギン ]
2014.11.13
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著 者=マット・リドレー訳 者=大田直子/鍛原多恵子/柴田裕之書 名=繁栄【下】 明日を切り拓くための人類10万年史 発行所=早川書房発行年=2010.10評 価=★★★★★世界が繁栄するにつれ、出生率の低下は全世界的にほぼすべての国で生じているそうだ。このままでは、2075年に世界人口92億人をピークに以降は減っていくことになるようだ。理由は明確で、繁栄することで収入が増え、都市化で人口が集中することで効率的な社会サービスが提供でき、教育水準が高まり、子供の死亡率が低下する。従って、子供を失う恐れが減るので出生率が低下することになる。現代の社会の繁栄に多大に貢献したものは、エネルギーとしての「石炭」の活用と、このエネルギーを使いやすい形で提供してきた「電気」だそうだ。これらの説には、全面的に同意する。逆に、これほど明確に断言した書籍はなかったかも知れない。いつもいつも「今後世界は恐ろしい結末を予測」する人々がいる。まるで悲観主義がはびこっているように。この悲観主義は、1.世界はひどい場所だ、2.世界はますます悪くなっている、3.責任は商業主義にある、4.世界は転換期を迎えている、とのステレオタイプの発言を繰り返し行うことが特徴である。その方が、人心に訴えかけるし名も売れる。これまで農薬等の化学物質汚染、オゾン層破壊、酸性雨、森林破壊、そして地球の気候変動など今まで数々の終末論があったが、当たったためしはないにもかかわらず。これらの予測の誤りの原因は、比較的明らかで、「もし世界がいまのまま変わらなければそうなる」という予測はことごとく、人間はなんらかの問題解決を図る行動原理を持っていることを過小評価していることに尽きる。最後に繁栄にとり残された「アフリカ問題」も、ボツワナ等では東アジア諸国のように既に成長が始まっているし、社会制度がうまく機能すれば成長は可能性は十分にある。また、今も悲観主義の事例が進行中の「気候変動による問題」も被害予測が大げさすぎで、変わりゆく気候に対して人間の適応力を過小評価しすぎとIPCC報告に対しても手厳しい。非常に有益な書籍であった。【新品】【2500円以上購入で送料無料】【新品】【本】【2500円以上購入で送料無料】繁栄 明日を切り拓くための人類10万年史 下 マット・リドレー/著 大田直子/訳 鍛原多惠子/訳 柴田裕之/訳
2014.11.07
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著 者=川口マーン恵美書 名=ドイツで、日本と東アジアはどう報じられているか?発行所=詳伝社 詳伝社新書341発行年=2013.10評 価=★★★★☆ドイツ在住のエッセイストである筆者は、最近数々の雑誌やウェブでドイツから見た日本について意見を提言している。特に、再生可能エネルギー好きの人々はドイツを見習えと金科玉条に唱える御仁に対して、ドイツでの実態はそんなバラ色ではないと指摘している文章が多い。本書でも、NHKのニュースはあまりにもドメスティックであり、もう少し世界に目を向けるべきとか、ソマリアで・シリアで起きていることを全く日本人は知らない・報道されないことにも腹を立てている。ある特定の狂信的な層から、罵倒されることを承知の上で苦悩しつつ文章を書き続けることに筆者に対して、とても敬服する。ドイツに対しても、日本に対しては偏見に満ちた報道がされるのに対して、中国や韓国に対しては非常に好意的な報道がドイツ国内でなされることの主たる要因は、恐らく「日本国を貶め、良くない国・未来がない国」と書きたてる日本のマスコミにかなりの部分に原因があると指摘している。海外との比較で、あるテータはある国と、また別のデータや事例はまた別の国と比較したがるマスコミには、もうそろそろもう少し日本の良い点・素晴らしい点を公平に取り上げることがあってもいいんじゃないだろうか。中国は孔子学院、フランスはアンスティチュ・フランセ、そしてドイツにはゲーテ・インスティチュートのような海外で自国の文化を啓発する活動が国レベルで行っている事例もある。他の書籍も読みたくなった。 【新品】【書籍・コミック 新書・ノベルス】ドイツで、日本と東アジアはどう報じられているか?
2014.11.05
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