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冷やし馬って言葉を聞いたことがあるかいと馬のいななきが聞こえとつぜん耳をかじられ論より証拠ってえことで産地直送の直冷凍の馬を暖めれば蘇生したてがみまぶしくすっくと立ち上がりなんっていうことよりやっぱり冷かし馬かと馬づらが笑いそりゃ明らかな冷笑で帰宅を急ぐ坂道で次から次にやじう馬が現われこれはどこの火事かと思っているうちにどうやら火の手は我が家の方角で冷やし馬ならぬ丙午の方角とひやひやに生まれてくる御題は阿部嘉昭さんでした。
2008.03.27
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夕方の自動ドア 通っていくのね私も 何度過ぎっても目 バラバラみたい ちょとだけ体の くすぐったくって 巻いている声 あっ 鳥鳥鳥鳥鳥鳥鳥 ねっ ちょと窪む足跡 ゆるやかだねえって 少し遅れる右手も ばらばらみたい いくら澄ましても耳 聞き取れないあなたの 夕方の自動ドア 御題は中村 梨々さんでした。ありがとうございます。
2008.03.25
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打ち合わせのため、思潮社の編集部にお邪魔する。 担当は詩誌月評からの因縁の三木さんである。 大体の話をする。 ソフトカバー、単行本の版形、140ページくらい。 表紙は目立つ色で。 カバーイラスト、佐藤良助&石田尚志。 9月までには刊行予定。 以上です。 そろそろ次の詩集『君と座って星を見ていた』『御馬鹿力』の作品にもかからないと。 たぶん、後者はかなり断章的なものになると思います。
2008.03.24
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生活と思想の間ってのは何なんだろうかね と誰かが耳元でささやいていて その声が聞き覚えのなく誰なのかわからず さりとて応えないわけにはいくまいと ぐにも尽かない考えをめぐらせていると 生活と思想の藍だってえわけでもなく 生活と思想の愛だってえわけでもなく ともかくまずは生活だよとと思っても 地に着いた生活なんざ縁のない身の上なので どこへなりと飛んでいくしかなく そういえば家の母方に相田って姓がいたなと あいだといえば会田綱雄を思い出し 戦争中にスパイだった人の思想は どうだったのかと考えても見当がつかず 今年も桃の木忌ではすき焼きうまく 池井さんには毎年お世話になりますと またぐにもつかぬ脱線をしているうちに はて最初の問いは何だったのかと思うそばから おお思想じゃ思想であったかと思い出し これじゃあ思うこと多すぎるぜよと やっぱり愛よねえって馬鹿なこといってんじゃねい と思ううちに右足が少しだけすり減っていて 御題は白井明大さんの日記から拝借しました。
2008.03.22
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扉が閉まる前にふんを積みあげ晩年について思ってみる自らの足の裏を見つめながらバンザイとつぶやいてみる雨が屋根を叩く音を聞いて晩鐘の響きを耳に記憶してみる端正な光が一瞬まぶしく計りかねる空隙の数にやわらかい饅頭の皮を奥歯で何度も何度も咀嚼し夕暮れの遠いサイレンを聞いて遠い人の筆跡を思ってみる魚の焦げるにおいを嗅ぎながらとうらいとつぶやいてみる誰かのかすかなつぶやきを聞いて透明な足音を目に記憶してみる御題は谷口哲郎さんの日記より借用しました。
2008.03.20
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何の日かもわからない日の 陽光のつぶつぶが体にしみこみ うつらうつらと半睡の 誰かが耳元で突然つぶやく バラバラになる言葉の 今日は決戦前夜だ ゆっくりと手をあげる動作の 誰かが背後から近づき ひそかに告げられる声の 陽光のつぶつぶが体にしみこみ まだ消えていない誰かの影の 御題はTASKEさんの日記より拝借しました
2008.03.18
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目の端に落ちるいってきの水の とどまる光の果ての 肺胞に吸い込む湿り気の いくつものすでに見えない目の 通り過ぎる道のりの 明け方の光の 変な人ですね まだ聞こえない声の すでに近くに立っている誰かの 立つための力の 今も消えない鳥たちの たまにおとずれる足音の ゆっくりと傾くからだの半分の 御題はよつばさん日記より借用しました
2008.03.16
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ながらつながるはゆっくりとひろがりすこしだけことばさらにみえるほうにはじまりもおわりもなくまたちがうふみだしをさらにさきへとながらさらにつながるはしみこみつたわりおもしろいしはいちばんおもしろいとだからきっとすこしだけはやくまだたどりついていないでしょうね御題は松本秀文さんから借用しました。表記をひらがなにさせていただきました。故山本哲也さんを悼みます。
2008.03.13
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私たち小さな凪ぎに似て 光が射している くり返される日日の遠近に紛れ 何度も塩辛い夕食をとり 同じ曲がり角に立ち止まっては まだ会ったこともない人への 挨拶の練習を繰り返し ボーダーである ボーダーなんですよ 昼夜の温度差に耳を澄まし うすく引き伸ばされた水死体 まだ空腹であるから 木の幹を掌でなでる まだ立ち止まるな 御題は、伊藤浩子さんの日記より借用しました。 吉本隆明『日本語に行方』の言葉でもあります。
2008.03.11
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鼻腔を通っていくものがあり鼻をかみ 鼻がないとういわけではないが例えるなら 何個かの障害がありただゆるゆると 生害という言葉を思いだし傷害される 鼻の奥で目も口もあり見つづけしゃべりつづけ 鼻骨の先端をかするように一陣の風は吹き 今日の風のぬくみに風邪が回復するきざしの 体温の低下を季節の変わり目に重ねゆるゆると 昼下がりの光が部屋の中にも満ちていき 鼻の底辺まで届いてくる明日吹くだろう風に ごめんくださいごめんくださいごめんください もう今日はこの姿勢のままで鼻汁ものびて 御題は小川三郎さんでした。
2008.03.02
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