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酷評の 背に軒下の ちちろ鳴く ちちろ=コオロギのこと 長き夜の 読書に眼鏡 酷使せり 子が翔ちて さざ波のごと 鰯雲 秋暑し 観光馬車は 鞭打たれ 火の山の 息をひそめて 葉鶏頭
2023.01.31
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夜鷹族に 雪解囃子の 日は高し 彼岸会や ひとりとなりし 旅の地図 七色の ネオンに酔いて 万愚節初盆や 枝の鵯(ひよどり) 声絞り 燕(つばめ)去り 妻と書くこと なかりけり
2023.01.30
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母の忌の 鎌倉ざくら 満開に 金銀の 鶴を翔たせて 春の空 泪目の きんき横たへ 春の風邪 朧月(おぼろつき) ひと声まじる 川の音朧月の意味は、霧や靄などに包まれてかすんで見える月ですが、. 俳句の中では「朧月」「朧月夜」は 春の季語 として使います。 道づれは 病むひとなりき 花曇
2023.01.29
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花冷えを 分かち合ひたり 灯の点る 風ひかる 北アルプスの 白に醒め 春昼の ガス燈ねむき 運河ぞい 木蓮の 風に羽搏く 姉の墓 アルプスの 風をまともに 小梅咲く
2023.01.25
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雪渓の 裾昏れきらず 灯りけり 青紫蘇を 添えて涼しき 皿並ぶ 葉桜の 揺れて遺りし 文机 鍵かけし 少女の机 花曇 水墨の 匂うばかりや 白椿
2023.01.24
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御神火や 無人の街の 冬の月 散るさくら 水の流れに 従へり ワイングラス 触れて涼しき 巴里祭り 母の日の 机に小さき 紙包 初蝶の 真昼音なき 三つ巴
2023.01.23
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万緑の 雨甘からむ 鯉の口 雨乞いの 鴉の濡れ羽 乾きおり ガリバーに 跨(また)がれ竦(すく)む 蟻の列犬放つ 師走一気に 坂登る 火事跡に 残る看板 暁の月
2023.01.22
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獣毛の 焼ける臭いや 原爆忌 黒猫の 口中赤く 原爆忌 霧深く 浄土に持たす 白き杖 夏烏賊の 腸抜かれし 浄錬忌 山越えの 蝶にいくたび 砲谺(ほうこだま)
2023.01.21
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猛犬の 小舎を一撃 いなびかり 牧の夜の 雨をふくみて 青葉木菟 海難の 闇に音なき 流れ星 夏痩の 腹にひねもす 槌の音 幾万の 星のささやき 原爆忌
2023.01.20
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潰されし 青虫青く 我を通す 兄の忌の 咲きては落つる 白木槿 紫陽花の 枯るるはやさに 雲流れ 邯鄲の こえも尽きたり 風の音 ジャズかけし 現場の大工 三尺寝
2023.01.19
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白秋や 昭和の御代の 揺れており 花嫁の 父の背中を 萩の風 鴉鳴く たびに一葉を 落しけり 朝顔や 祝ぎごと近き 彩ふゆる 語りべの 傷跡深し 韮の花
2023.01.18
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冷凍魚 青く湯冷めを 誘いけり 凍返る 影を縮めて 夜の厠(トイレのこと) 遺る子に 青き二月の 窓灯る ゆく秋の 闘鶏土を 蹴立てたる 遠吠えの 闇を透かして うす寒し
2023.01.17
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日脚伸ぶ 厨の瓶の ひかり合い 白梅の 散りし朝の 水の音 水仙や 峠越え来し 海ひかる 寒水に 喉元苦き もの落す 悴みて 胸にこぼるる 粉薬
2023.01.16
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薯芽吹く 遠嶺の雲の 明るさに 色紙雛 掛けて夫婦の 食細し 雛の日の 齢双掌に 茶の温み三月の 花舗さざめきて 祝い花 春昼の 音なき空に 鴉飛ぶ
2023.01.15
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吊るされし 鶏に背を向け クリスマス 増税や 油抜けたる 目刺焼く 啓蟄や 故郷離る〃 子の荷物 白鳥の 夜啼き水子の 化身とも 不意の雨 雪の重さの 古倉庫
2023.01.14
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凍窓に 掌と掌を合せ 別れけり 闘鶏の 首真直ぐに 年迎ふ 賀状くる 膝に日がさし 百の鶏 干柿に 麻痺の歯遊ぶ のどぼとけ 血の色の 兆す爪切り 梅匂ふ
2023.01.11
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手を通す 喪服の冷えや 雪催 ひとを恋う 恵方に放つ 伝書鳩 寒風に 耐ゆレグホーンの 火の鶏冠 雷鳥の 化身や雪を 呼ぶ女神海牛の 化石の瞑り 冬の星作者(母)『私の家から2kmの空知川で500万年前の海牛(かいぎゅう)の化石が発掘され話題を呼んだ、化石の深い瞑りと天体はロマンである』
2023.01.10
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初雪の 朝の花嫁 かひがひし 出不精に 鴉風切る 十二月 師走来て 昨日鳴きゐし 鶏の肉 夢二絵の 切手買い来て 冬ぬくし 冬ぬくし 石女が逢う 犬の服
2023.01.09
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忘れたる バケツに今朝の 初氷 霜月や 将棋巧に 誕生日 道祖神 肩を並べて 菊枯るる 封印を 破るたかぶり 会津柿 手作りの ジャムを豪華に 冬に入る
2023.01.07
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雪の砦に 日は燦燦と 旗なびく 埋火や 白き封書の 男文字 闘病の 七とせ夫に 古稀の春 佗助や 医師を頼りの 昨日今日 水洟や 血の気なき掌に 頼らるる
2023.01.06
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雲ひとつ なき寒晴れの 献体車 主(あるじ)なき ベッドの白さ 冴え返る ままごとの 如く餅切り 病み呆け 年惜しむ 鏡に白き もの増えて 兎百匹 飼ひたる父も とうに亡し
2023.01.05
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