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宣伝の ここぞと力む 大晦日 姥捨ての 名の駅裏に 八重桜 杉山に しんしんと雪 キタキツネ 卒業歌 聞かずしまいに 征きにけり フィルムの 一コマずつに 芽木青む
2023.10.31
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秋風の 柱に古りし 千社札 土灼けて くちばしあえぐ 百の鶏 身構えて 風によろけし 羽抜鶏 留守番の 兎(ウサギ)酷暑に 声出せず チャンチャンコ 犬に着付けて 早歩き
2023.10.30
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梅雨の森 出でし眩しき 沖の船 真夏日を 浴びて無数の 化石貝 雲海の 微動だにせぬ 酷暑かな 聴講の 席を乱せり 秋の蝿 秋の蝿 乗せて来たりし 一輌車
2023.10.29
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たはやすく 夢で逢いたり 春の虹 一部屋を 模様替えして 青葉風 父の忌の 浮葉の臍に 露の玉 消灯の 闇を涼しと 眠りけり 田舎道 柳絮は宙に 漂へり※柳絮(りゅうじょ)とは 、柳などの種を運ぶ綿毛のこと。
2023.10.28
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鰊来ず 番屋に眠る 漁具の錆 鵯啼いて 大釜錆し 番屋跡 母の日の 封筒に胸 熱うせり 白杖の ひとの素通り 八重桜 地区地図に 知らぬ人の名 桜散る
2023.10.27
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待つ人も なき夕暮れの チューリップ リラ冷えの 山家に響く 砲の音 山鳩の 啼いて夏炉の 錆ふかむ 馬の目の やさしさ御者に 花の昼 出稼ぎの 父に抱かれし 子供の日
2023.10.26
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啓蟄や 針穴ほどの 虫飛べり 青梅雨の 瀬音に混じる 鳥の声日盛りの 白き雲切る あめんぼう 吊り革に 薄暑の指の しめり帯ぶ 一村を 挙げての花の 並木道
2023.10.25
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残飯に 雀来てをり 明易き 売れっ子の 世辞に乗せられ 四月馬鹿 合格の どよめき天に 谺(こだま)せり 花曇 山家の畳 しめりがち 終章の 余韻にひたり 桜草
2023.10.24
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少年に 風の芽柳 鞭なせり うらやかや 犬も原人 遺跡嗅ぐつつじ炎ゆ 雲一つなき 俳句会 五、六行 読みて蛙の 目借りどき 白猫の 消えし闇より リラ匂ふ
2023.10.23
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三角の 山くっきりと 雪解光 嫁ぐ日の 近づく雛を 納めけり 政論の 二月を風の 弥次郎兵衛 雪像の 裏を不況の 古街灯 短夜の 夢の別れに 香を焚く
2023.10.22
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着ぶくれて 顔が小さく なりにけり 二ン月の 空の光に 鳩の群れ 雪掻きに 精根尽きし 隣組 豪雪に ビルの谷間の 古倉庫 流氷の 夜哭きに醒めし 終の旅
2023.10.21
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クリスマス 集ふ子らいて こころ満つ 春立つや 翼の張りし 切手貼る 薬屋の 彩とりどりに 牡丹雪 待春の 松にこもりし 群雀 音のなき 出稼ぎ村の 青氷柱
2023.10.19
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一人嬰の 名も添えられて 初便り 迫り来る 吹雪の中の 車の目 夫の忌 七とせ寒の 水ふくむ 新たなる 年の句帖に 未知の夢 銃のなき 世を祈りけり 初暦
2023.10.18
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時計屋の 音に急かされ 十二月 山頂の 灯の寒々と 喪の葉書 足袋先の 余りて齢を ふりかへる 目を放つ 隙にたちまち 鴨の陣 賀状書く 日がな繰りては 面浮かぶ
2023.10.17
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晴巒の 紅葉に息を のみにけり 枯菊や 男一人が 残さるる 冬立つや 男独りの 水仕事 ななかまど 逢ひたき人は 微笑仏 叫びたき 兎かすかに 声洩らす
2023.10.16
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一族の 顔の揃いて 走馬灯 露草や 軒下の犬 尾を振れり 月見草 朝な夕なの 犬散歩 南瓜煮て 主婦どっしりと 構えけり 山裾の 家に山影 昏れはやし
2023.10.15
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西中日 鎖短かし 小舎の犬 夜学の灯 消えて大きな 夏の月 産卵の 亀の涙目 月青む 地震あと 闇を裂きたる 流れ星 草原の 涼しき風に 寝転びぬ
2023.10.14
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犬遊ぶ 小春逃がさず 堆肥積む 骨肉に 会いし孤児らに 返り花 句集まだ 成らず冬芽の ふくらめり 児を抱く ごとく小さき 冬囲い 六月の 空を気儘に アドバルーン
2023.10.12
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開拓の 村の夕焼け 血のごとし れんぎょうや 開拓村の 暗き土間 文豪の 机にも触れ 若葉風 白牡丹 生死の唇に 血の戻り 倒木に 並みのささやき 山笑う
2023.10.11
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朝顔の 登りつめたる 齢(よわい)かな 悴(せがれ)見て 五欲のひとつ 落としけり 塞ぎゐし 窓にほんのり 日脚伸ぶ 暁の 瀬音に目覚め 蕗の薹(ふきのとう) 退院の 近づき鉢の はこべ萌ゆ
2023.10.10
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万雷の 拍手に炎ゆる 秋の薔薇 キリストの 嘆きや如何に テロの秋 氷却の 句碑を称へむ イチイの実 それぞれの 句集に夜長 忘れおり 葡萄酒に 酔いし長寿の 誕生日
2023.10.09
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ポンポンと 憎まれ口の 葱坊主 携帯の 電話不要の 夕涼み 残生の 闇をつらぬく 流れ星 短刀を 秘めし歳月 終戦日 燈台の 光あまねし 終戦日
2023.10.08
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八月の 風を車窓に 故郷へ 師につづく 二代三代 桜の実 散り際の 薔薇風音を 怖れけり 選挙日の 花火一発 胸を打つ 青蔦の 奔放に這ひ 大倉庫
2023.10.07
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師に一歩 二歩近づけり 星祭り 黒岳の 眼下に涼し 青樹海 万緑の 広場を埋めし コンサート 歳月や 友の形見の 白むくげ 炎昼の 独り舞台の ギリヤーク
2023.10.06
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夏痩せの 助骨にひびく 心電図 夏負けて エプロンの紐 余しけり 炎天の ポスト夕べの 風待てり 少年の 胸の高鳴り 海開き 先立ちし ひとの残せし 落とし文
2023.10.05
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藤棚に 今日も来ており 車椅子 母の日や 雲やはらぎて 荷を受くる よさこいの 踊り大地を ゆるがせり 六月の 草原を占め 大ドーム 風船に 万の観衆 声ひびく
2023.10.04
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白樺の 雫ほのかに 風邪見舞い 真心の こもりし新茶 汲みにけり 水仙や 爪に赤みが もどりけり 露草や 祈り甲斐なき 文の跡 紫陽花に 虚ろな夜の 雨の音
2023.10.03
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風邪十日 おろそかならず 誕生日 原始林 いきいき芽吹き 開拓碑 マーガレット 揺れ高原の 診療所 釣り人の 去りし河原に 放れ犬 台所 おろそかにして 春の風
2023.10.02
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耳薄き 母でありしよ 桜咲く 宝石の ウインドー眩し 年の暮れ 耳寄りな 株の話や 四月馬鹿 二人目の 子も福耳で 鯉のぼり 恋猫の 闇つらぬきし 炎の目
2023.10.01
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