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鰊漬 酸ゆく女の 齢越す 外来語 世におびただし 四月馬鹿 棒鱈に 薄日の射して 多喜二の忌 味噌パンの 茶店まばらに 花三分 独り身に まな板かわく 桜どき
2024.01.31
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夫に子に 先臥す疲れ 秋の雨 月に浮く 生きものめく 壁画かな 種はじく 音のさみしさ 子は遠し豪雪に 喘ぐ倉庫や 古希を過ぐ 柳絮飛ぶ 空の青さよ 浄錬忌
2024.01.30
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氷柱の 奥人を忘れざる 眼にあいて 他の家の 産声に佇ち 春の雪 卒業歌 胸清浄に 母なる倖 師に捧 露のダリアに 心澄む 月の夜の 亡き師の叱言 あざやかに
2024.01.29
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こけし頬 フードにつつみ 商とぼし 冬の汗 背にじたじたと 送金す 凶夢打ち消す春星窓の はりつけて 港人情 雪坂登る 息やわらぐ 湯たんぽに 明日歩く足 いたわりて
2024.01.28
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知らぬ街 訪うて吹雪の 夜汽車の隅 寒鴉 地にねばりては 生きむとす 侘び文の 幼き匂い 冬ぬくし 花札の 朱の裏さみし 掌より落つ 道で会い 夫に新鮮 花菜買う
2024.01.27
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古書探す 納戸明かりに 竹の秋 母の日の 胸ほのぼのと リボン解く のけぞりて 髪もこころも 洗わるる 風花や 心に賭けの 悲哀満つ 禁欲や 命惜しみて 夫の冬
2024.01.25
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婚近き 娘に桃の 花匂う春愁や 水槽の鯉 浮き沈み 不眠症 春月赤く ゆがみけり わずかなる 庭の残雪 鋸を研ぐ 庭掃除 ひと息うまし 花辛夷
2024.01.24
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犬に指 かませ春雪 豊かなり 雪の夜 病犬と家族は 床に入る 受験前 冬木静かに 刻を待つ 校舎凍て 教師を頼る 母性の瞳 妻に詫ぶ 夫の素直さ 冬ぬくし
2024.01.23
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風鈴や 地位低くなり 平穏に 去り行くは 去り藤の種 ふくらめり ひまわりの 伸びるたしかさ 変声期 香水を 売りては夕べ 胡爪もむ 学びたき ことのみ多く 草茂る
2024.01.20
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こどもの日 声大人びく さみしさや 毛糸巻く ひとり夜の影 より冷ゆ 熱の唇 柿に触れては 惑いおり いさかいや 冬の眼の色 向き合いて 父の日に 新たな時計 買う息子
2024.01.19
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雪垣の 深さにこもり 人恋う詞 形なき 愛を抱きて 病舎の冬 瞳の奥の とみに薄れて 姑の冬 眼力を 張れども師走 疲れおり 夫子ねむる 炬燵のそばで 詩をつづる
2024.01.18
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場末より 起る師走の 声寒し 十二月 重き海鳴り なまり色 若妻に 師走の影の まだ染まず 父母の 手もて師走の 風防ぐ 海が雪 吸いては蒼き 静かな層
2024.01.17
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場末より 起る師走の 声寒し 十二月 重き海鳴り なまり色 若妻に 師走の影の まだ染まず 父母の 手もて師走の 風防ぐ 海が雪 吸いては蒼き 静かな層
2024.01.17
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仔牛らの 瞳の親しさや 野菊祈る 野菊坂 登れば岬 予後の姉ストもなき 師走の妻の 四肢疲れ 瞳強く 張りては師走 疲れおり 他所の家 住みて師走の 厨みがく
2024.01.15
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短日の 影もろともに ドレス縫う 亡き犬の 辺りに邯鄲の 末枯れたり 石榴裂け 傷みに喘ぐ 姉の傷 燕去り 落日の風 崖を研ぐ 秋蝉や 碑に酒注ぐ 鎮魂歌
2024.01.14
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一斉に 蝉鳴き原爆 画の赤さ すすき色 肌のぬくみの 陽に和み 秋の雷 ひしと猫抱く 子無し妻 蝶追いし 子の夜の夢は 蝶ならむ 葉鶏頭 足の先まで 血の走り
2024.01.13
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うす胸に 川波白く 音たてて 娘の部屋へ ためらう一歩 キリギリス 鈴虫の 渾身鈴を うちふるう 芦の丈 決まり雲呼ぶ 秋立つ風 児の丈に 合わす祭り 着雨上り
2024.01.12
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寡婦の荷の 小さく青嶺の 街を去る 梅雨寒の 棚にこけしの 柔和な瞳 葉桜や 見えざるものに 終われおり ネオン消え 川波白む 桜桃忌 鳩を抱く 少女の夢や 楼桃忌
2024.01.11
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薪を曳く 根っこの子の会の 雪の馬 対岸の 野火うつる夜の 河の巾 桜散り 口のさみしき 夜の壺 落魄の 人に編ませし 春セーター 蕗を煮る 亡母より少し 幸せに
2024.01.10
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掌に触る ものなき夕べ 雪風巻く(しまく) ホッキ貝 寒の真水に 口割らず 隙見せし ホッキに刃物 鼻寒く 紅梅の つぼみ吉報 待ちあぐね 我齢の 節分の豆 噛み疲れ
2024.01.09
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通院の 犬のぞかるる 冬没日 犬散歩 息荒々らし 寒の星 夜更かしや 寒月細し 寝返りす 愛犬の 鼓動つたわる 寒夜の胸 大寒の 軒下までの 吹き溜まり
2024.01.08
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ボーナスや 月日の重さ 掌にはかり 寒星の ひとつ稚く 輝けり 人と犬 病む眼同じ 夜寒灯 愛犬の 抜け毛拾いぬ 夜着の冷え 高齢の 弱きし咳に 星ゆらぐ
2024.01.05
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人日の 粥吹きこぼれ 身軽なり 氷紋に 息かけ父も 北に棲む一葉忌 姉の写真の セピア色佗助や 折り目正しき 友ばかり 職を退く 印鮮明に 寒に入る
2024.01.04
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朝の霜 とけぬ日陰の 草のいろ 薬湯の 煮詰まる匂い 根雪なり 掌より掌の 札束貌の なき師走 ひと言の 後の野分の 夜の深さ 暁残月 初出勤の 夜明け起き
2024.01.03
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晩夏光 久に逢いたる 眉薄し グラジオの 咲きつぐ明日え 我子の夢 憂きこと 胸に押し寄せ 茶漬け噛む 密漁網 黒く曳かれて 捕われ身 密猟者 首筋赤し 秋の風
2024.01.02
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