レシピ・ノート
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3月まで所属していた仕事場から離れることになった。今後もコンタクトを続けるので、完全に関係が途切れるわけではないものの、自分のデスクの私物を片付けねばならない。長いことお世話になったAさんが、いつもと同じようにやさしく片付けを手伝ってくれた。長いこと有難うと思いながら ものを整理し次に使う人が一目見たとき嬉しい気分になるように、と念じながら棚や机をふく。5年前、ここにきたときに嬉しさが心によみがえってきた。気づくと、もう3時間も経っていた。 自分の仕事の手を休めて手伝ってくれたAさんにお礼をしたい気持ちになった。「引越しそばの代わりに」と一番近くの良いレストランに誘った。外食は久しぶりだった。遠慮しつづけているAさんにはコースを、自分にパスタを頼んだ。コースはコンソメのジェリー寄せとか、サラダとかパテとか。目にもおいしいものばかり。それにスズキのポワレ。「私は帰宅の遅い夫と取る食事のためにお腹をすかせておかねばならないから、そんなに食べられないの。ちゃんと食べてね。」と言う。「このスズキ、このところ食べたもののなかで一番おいしいです。」とAさんは喜んでくれた。デザートどうぞ、というと「pappiさんが食べるなら私も」と言う。彼女が何でも それはおいしそうに食べるのを見るのが楽しかった。一通りの手続を終えて帰宅すると「ご飯まだなの・・・」と夫が言う。明日は大切な仕事なのに待っていてくれたのだ。彼は大切な仕事の前日は食中毒の原因になるものを食べないのを知っていた私の買い物袋は アボカドとプチトマト。いつもはトマトではなくマグロとアボカドの組み合わせが定番。プチトマトをさらに小さく切り、アボカドもさいの目に切る。そこに塩コショウをふりかけ、ニンニクをおろしビネガーとオリーブオイルを回しかける。今日のアボカドは色が悪いかなと思ったけれど、オイルを回しかけるといつものように、ツヤのある仕上がりだった。小さな楕円のお皿に小さく小さくもりつける。ドサッと盛りたい気持ちを我慢する。うまいサラダだ、と目を細めている彼を見ながら、タマネギを刻み、まいたけをばらし、ツナ缶を空ける。じゃじゃっと順に炒め、ハーブミックスを少々。時間がないから生クリームを買ってあったのを、ドッと入れて少々煮詰めた。勢いよく作った料理は、さすがにおいしい。いつもはバターで小麦粉を炒めて牛乳を煮詰めてソースを作ることが多いけれど、急いでいるときは生クリームに限る。風味も生クリームに勝るものはないので、時間がないときのお楽しみにしている。レストランに行かなくても、料理は用意できるけれど、時々、勉強を兼ねて、姿勢を正して食べる食事もいいものだ。毎日の食に対するエネルギーになる。夫との二度目の夕食を食べながら、今日はレストランがもたらす幸福を実感してしまったのだった。Homeに戻る。 / 他の日記を読む /楽天市場へ
2006.04.05