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居間の TV がつけっぱなしになっていて、普段見たことがないマツコ・デラックスさんの番組が映しだされていた。私はコーヒーを飲もうかと自分のチェアに腰をおろしたのだが、番組はちょうど純喫茶めぐりのようなことをやっていた。
純喫茶という言葉は、私のような年輩には青年時代の懐かしい響きがする。しかし今やその数は減少しつつあるのだとか。その理由を解説しなかったけれども、おいしいコーヒーを出す純喫茶をマニアックに探訪するという二人、石井正則さんとOLだという難波さんが、マツコさんに紹介するという主旨。ただし今日はコーヒーよりも純喫茶のサイドメニューというべきか、トーストとかスパゲティのような軽食、あるいはスイーツを紹介し、マツコさんに実際に食べてもらうというもの。
と、じつはこれは私の前置きで、これを書いてみたくなったのは、最後に紹介された喫茶店にびっくりしたからだ。
西荻窪の「それいゆ」がその店。えっ!まだ存在していたのか!と。
今から45年以上前、学生時代の私はその喫茶店からほんの30mばかりのところに住んでいた。私が行きつけの「それいゆ」は二人の美人姉妹がやっていて、西荻窪の名店レストラン・洋菓子店「こけしや」の裏手にあった。小さな喫茶店だった。
番組で紹介された「それいゆ」を、私は店名が同じだけだと思った。しかも若い男性スタッフを含めて11人、昔は従業員などいなかったので、ずっと規模が大きい。が、あの姉妹が登場して、まさに45年前のあの喫茶店だと驚いたのである。姉妹は、私同様に、年齢を重ねられていたけれど-----
場所が昔と同じかどうかまでは分からなかった。西荻窪駅周辺は昔とは随分様変わりしたようだから。
私はこの45年間、一度も訪ねたことがなかったので、番組を観ながらタイムスリップというより地滑りして昔の住居に戻されたような感じがしたのだった。
ちなみに、石井正則さんと難波さんが推奨する「それいゆ」の サイドメニューは、パンプキン・パイだそうである。
ついでに思い出した。
当時、私が行きつけの喫茶店(ここは番組に倣って純喫茶と言おう)に、荻窪の「邪宗門」がある。普通の民家のような建物の中の左脇の狭い階段をのぼった二階にあった。そのころは、気が利いた喫茶店ではサービスにマッチをくれたものだが、「邪宗門」のマッチ箱のデザインは、表裏に木版刷りのような古拙なトランプが印刷されていた。たしか入口の鴨居の上に、さまざまなデザインのマッチ箱のコレクションが、ずらりと並べられていたのを憶えている。
「邪宗門」は、------今はもうないだろうなー。
【後記】荻窪の「邪宗門」は、ありました。一昨年(2017年)、杉並公会堂での合唱コンサート出演のため荻窪に行った。駅周辺は45年前の面影はさらさら残ってはいなかったが、なんと「邪宗門」は昔の場所に! 一階部分正面は様変わりしていたが、昔通りその二階に存在していた。びっくり! おいしいコーヒー(ここは「珈琲」と書きたいところ)が、今も客を引きつけているのだ。
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