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男らしさ、女らしさってなに? 市南部の大規模小学校から、「ジェンダー格差」や「性についての多様な考え方」について、人権教室で取り上げて欲しいというリクエストがあった。対象学年は5年生、ここ数年小学校からこのような要望が出るようになった。 「性の多様性」を考える時に大事なことは、マジョリティがLGBTや性的マイノリティを理解して仲間に入れてあげることではない。マジョリティが「普通」という立場を降り、自分自身を含んだ「性の多様性」について考える事だとされる。 小学校高学年になると、自分の性に疑問や違和感を持つ児童が出てくる。しかし、教員はそのことの指導について研修ができていない。人権擁護委員としても実際に教室の児童の前で話すことは簡単な問題ではない。(以下、今回の実践の要旨)写真①(間違った「男らしさ」や「女らしさ」という思い込みに気づかせる)写真②(社会の中でのジェンダー格差やジェンダー差別について知らせる)写真③(「まとめ1」として、ジェンダー格差について確認させる) ここまでは、誰でも気づくことができたろう。ここから先の展開は、学校や学級での事前の指導如何で変わってくる。「性の多様性」に触れても、「LGBTq」まで触れるかどうかについてはレディネス(既習知識や経験)の問題もある。 今回も担任の先生との事前打ち合わせの結果「LGBTq」に踏み込むことは避けた。小学5年生の段階では難しいし、微妙な問題なのである。写真④(「性の多様性(いろいろな考え方)」の入り口までは伝えようと考えた) 「性の多様性(いろいろな考え方)」に関しては、「からだの性」、「こころの性」までに止めた。それ以降に用意していた、「表現する性」と「好きになる性」以降はクリックしなかった(展開しなかった)。したがって、ミッツ・マングローブさんのエピソードも提示していない。写真⑤(誰でもかけがえのない命を生きているとして、「いのちの歌」につなげた) 「いのちの歌」は2009年にNHKの朝ドラ「だんだん」の挿入歌として発表された。古い歌だが学校でも良く歌われていて、自分もこれまでの人権教室で何回も使ってきた。小学6年生の音楽の教科書にも出てくる。写真⑥(歌詞をカラオケのように、タイミングよく流れるよう作るのに苦労した) 茉奈・佳奈の歌入りのパワーポイントだったが、児童の歌声はあまり聞こえなかった。自分がギター弾き語りをしていたため聞く余裕が無かったのかもしれない。終わってから尋ねるとほとんどの児童がこの歌を知っていたと手を挙げた。 感想文を後で送ってもらった。ジェンダー格差・差別についてはよくわかったと書いている児童が多かった。また、自分らしく生きることの大切さについても、理解できたと書いた児童が多かった。↓ランキングに参加しています、良かったら下をクリックしてください。写真日記ランキングおしゃべりから始める私たちのジェンダー入門 [ 清田隆之 ]価格:1,925円(税込、送料無料) (2024/9/14時点)楽天で購入
2024/09/05
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歌で「人権教室」(実践編) 「人権教室」という言葉は使いたくないと前回(9/1)の本ブログで書いた。だから、PPのスタート画面は、「人権教室(心の時間)」としている。今日はこれまで時間をかけて準備したPPを使って、「心の時間」を実践する日である。「最初の画面」(黄色い花は校区内の海辺の「ゆうすげ」だが、児童は知らなかった) 5,6年の児童数は合計32名と聞いていた。4名班で8つの班ができる。そこで、人気がありそうな花は複数枚印刷して40枚くらいカードを用意していた。すると、3人班もあっだので、その場でカード枚数を調整した。 カードは各班の人数プラス2枚配布した。自分が希望した花のカードが選べなかった児童のために予備のカードを用意していた。しかし、話し合いがうまくいって自分のカードが決まったようで交換を希望する者は一人もいなかった。「カードの一例」(ジャガイモの花、案外野菜の花は知らない児童もいるだろう) 次に、カードを班内で順に回して、互いに班内の人の「特徴」や「個性」などの良い点を見つけて書かせる。ここで、「決してチクチク言葉は書かないで、ホカホカ言葉で書こうね」という助言を行なった。一枚につき2分で順に回させた。「良いところ発見タイム」(面と向かっては言いにくいが、書けば伝えやすかったかもしれない) カードが本人に戻ったところで、他の人が書いた自分の「良いところ」を読んで、感想を書かせた。そして、それを何人かに発表させた。この部分がこの人権教室の中の大切な部分である。後ろの席の6年生から3名ばかりが手を挙げて発表してくれた。5年生は6年生に遠慮してか挙手がなかった。 6年生の発表には「自分の知らなかった良さが書かれていて嬉しかった」とか「責任感があると書かれていたところが自分に気づかなかった点で良かった」などという感想があった。やはり6年生になると、しっかりと感想が発表できる。5年生からの発表が無かったのは、発達段階の違いもあるのだと思った。 「だれでも個性があってかけがえのない存在なのです」と話し、最後にこの歌を歌いましょうと呼びかけた。PPで作ったカラオケのシートを表示した。PPでカラオケを作るには、タイミング合わせが難しい。「カラオケ部分のアニメーション」(音声とアニメーションのタイミングを何回も調整する必要がある) 歌詞が早過ぎたら、挿入している写真の表示時間を長くするなどで調整する。歌詞が遅れたら、画像の表示を短くする。右の写真の右側のアニメーションウィンドウで、歌詞部分とコード部分が並行してワイプして流れるようにしていることが判る。「完成したカラオケ画面」(ギターのコードは、コード進行を覚えていない自分用である) 子どもたちはとてもしっかり歌ってくれた。今回はカードを使うなどグループ活動の時間が多かったが児童たちは良く活動してくれた。6年生を中心に発表もよくしてくれた。最後の歌もこれから先も心に残ってくれたらいいなと思った。※柴田 克「J-POPで創る中学道徳授業 2」を参考にしました。 余談だが、2024年度上半期のNHKの朝ドラ「虎に翼」は、人権に関して学ぶことが多い。今ではあたり前のことが、ドラマの時代(戦後から80年代)は全く実現していなかった。ジェンダー差別は当たり前、子どもや女性の人権も全く実現していない。日本国憲法ができて、基本的人権がすぐ実現したわけではないのだ。 「虎に翼」は、「人権は守るものではない。戦い勝ちとってゆくもの」であるということを改めて考えさせてくれるドラマである。9月末で終わるが、しばらくは「寅翼(とらつば)」ロスになりそうだ。↓ランキングに参加しています、良かったら下をクリックしてください。写真日記ランキングJ-POPで創る中学道徳授業 [ 柴田克 ]価格:2,266円(税込、送料無料) (2024/9/10時点)楽天で購入
2024/09/03
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歌で「人権教室」(構想編) 「人権教室」という言葉は使わない。「人権を教えてやろう」と、いかにも上から目線全開の「お役所言葉」だからだ。自分は「心の学習」、「心の時間」と呼ぶ。特に小学生には「人権」という言葉自体が理解しにくいものだから。※ここでは、一般的な「人権教室」という言葉を使う。 同様に、某新聞社が高校生を対象に模擬投票などの「主権者教育」を実施しているが、これは高校生を「教育される」受け身の立場に位置づけている。「主権者教育」ではなく「主権者学習」に変えるべきとだと以前から思っている。 小学校5,6年生合わせて30人くらいの学校から、「互いの個性を認め合い、自尊感情を高める」ような「人権教室」を、という要望があった。自分は「人権教室」ではよく歌を使う。担任の先生の話では、5,6年生は「世界で一つだけの花」をよく歌っているということだったので、この歌を使った展開を考えてみた。 導入は、「今日は花をテーマに話を進めます」と言って、4人班にそれぞれ6枚ずつ花の写真がついたカードを配る。自分の好きな花を選ばせ、そのカードに自分の名前を書き、その花を選んだ理由を書かせる。(花の写真は36枚用意する予定)「カード記入要領の説明」(電子黒板に投影して、書き方を分かりやすく説明することが大切だ) 次に、カードを班内で順に回して、互いに班内の人の「特徴」や「個性」などの良い点を見つけて書かせる。ここで、「決してチクチク言葉は書かないで、ホカホカ言葉で書こうね」という助言を行なう予定。「人の良い面を見つけて書く」(一人当たり2分で、1人のカードを3人に回すのでここでは6分の時間が必要) 本人に戻ってきたカードには班内の他の人が書いた自分の良い点書かれている(はずだ)。それを読んだ感想を書かせる時間を3分間とり、何人かに発表させたい。ここで何人が発表してくれるか、この時間で一番大切な部分になる。 「だれでも個性があってかけがえのない存在です」と話しかけたい。「最後にこの歌を歌いましょう」と呼びかけPPで作ったカラオケのシートを表示する。下の写真は現在制作中のカラオケスライド画面の一枚。(ギターのコードは、なかなかコード進行が覚えられない自分用なのである) PPでカラオケを作るにはタイミング合わせが難しい。何度も何度もアニメーションの時間を調整する。下のスライドの右のアニメーションウィンドウで、歌詞部分とコード部分が並行してワイプするようになっていることが判るだろう。 歌う前に歌詞の全文を提示し、歌詞のどの部分が好きですかと質問する。そして「歌詞の意味をよく考えて歌いましょう」といってカラオケを流しながら自分もギターを弾きながら歌う予定だ。 今回計画している人権教室はカードを書くことなどグループ活動の時間が多い。その部分で児童たちが積極的に活動してくれるかが、この教材の成否にかかっている。まとめとしては次のスライドを用意している。 この場面は左上から下へ、次に右上から下へ、児童に問いかけながら進めてゆく。そして自分はいつも「人権」という言葉は最後に使う。そこにたどり着くまで児童にしっかり考えさせることが大事だと思うからだ。 ここまで構想ができてPPが完成したら、教室で子どもたちに会うのが楽しみだ。毎回が「一期一会」、僕はいつも冒頭で「君たちと出逢えてとても嬉しい、これは『奇跡の出遭い』なんだよ」と言うようにしている。明後日が楽しみだ。※この実践は、柴田 克「J-POPで創る中学道徳授業 2」を参考にしました。↓ランキングに参加しています、良かったら下をクリックしてください。写真日記ランキングJ-POPで創る中学道徳授業(2) [ 柴田克 ]価格:2,310円(税込、送料無料) (2024/9/10時点)楽天で購入
2024/09/01
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暑くてアイディアも湧かないが 本日は、市中心部の大規模校に人権教室の打ち合わせに行った。この小学校は県内でも最大規模で5年生は5学級もある。それを学級単位で同じ時間に実施するから、担当者は主担当者と副担当者がそれぞれ5名ずつ必要になる。 まあ、残暑厳しい中で体育館に集まるのも無理なので、学級単位で実施するのは仕方ない。ただ、実施時間をずらしたら、大量動員は必要ない。引き受けるときの、我々人権擁護委員側の対応を今後は考える必要があるだろう。 この大規模校は校舎がとても広い。第一、廊下の幅が普通の学校より広い。これは、「一定基準以上の児童を擁する学校は、緊急時の避難のため廊下を広くとっている」という話を聞いたが、それは本当の話だろうか。 その広い廊下を降りる部分に、学年ごとのスローガンが掲げてあった。いずれも人権にかかわる内容だったので写真を撮っておいた。 帰るとき、廊下に懐かしい掲示物を見た。自分も若い時「心にスイッチを」と、学級に呼びかけていた。東井義男先生の言葉の一節だ。※東井義雄(1912年-1991年)さんは浄土真宗の僧侶、小学校に奉職し多くの著作を残した教育者) この掲示物は掲示されてから少し年代が立っているようだ。何代か前の校長先生が掲げられたものではないかと思われる。 近年は、大人も子ども、周りに流されてしっかりした自分なりの目的意識を持たずに過ごしていることが多いようだ。特に最近はテレビやスマホやゲームなどの影響で、「心のスイッチ」を忘れている場合が多いと思われる。 久し振りにこの詩を目にして、自分自身も自戒したいものだ。「不易と流行」、ITやAI(流行)の時代になっても、人として大事なことは変わらない(不易)。↓ランキングに参加しています。良かったら下をクリックして下さい。写真日記ランキング多様性の学級づくり 人権教育アクティビティ集 [ 大阪多様性教育ネットワーク ]価格:1,980円(税込、送料無料) (2024/8/17時点)楽天で購入
2024/08/05
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個々の違いをどう認めさせる 先日県北の小学校に人権教室の打ち合わせに行った。夏休みのため校舎内には児童の姿はなく、ぎらぎらする太陽の下でじっと我慢の姿で立っていた。「夏休み中の校舎」(草花の手入れの準備中のようだが、こう暑くては仕事にならない) 打合せでは、担任の先生から学級の様子を聞き、どんなテーマで話をするか話し合う。昨年もこの小学校の5,6年生に話をした。昨年は、先生方の要望もあってSNSの危険性について話をした。 今年は、「個々の違いを認め合う」という内容でお願いしたいということだった。この内容は、小学校高学年の児童たちの一番の課題だろう。自我が成長し、価値判断や周りの人への評価が自己中心になってゆく世代でもある。 しかし、言葉で伝えるだけでは、お説教になってしまう。どんな教材を使って、何処で意見を言わせ、とこで話し合いを仕組むかが大事になる。さて、どんな展開にするか灼熱の太陽のもと、車を運転しながら考えていた。↓ランキングに参加しています。良かったら下をクリックして下さい。写真日記ランキング「多様性時代」の人権感覚 実例に学ぶ人権ノート [ 澤田 省三 ]価格:1,870円(税込、送料無料) (2024/8/6時点)
2024/07/28
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42 大リーグ唯一、全チームで永久欠番 MLBでは、毎年4月15日に全選手、審判が背番号「42」を付けてプレーする。この日が、黒人初のメジャーリーガーを記念する日ということは知っていた。しかし、この伝説の選手、ジャッキー・ロビンソンについて詳細は知らなかった。 ある中学校で2年生を対象に「差別を無くすために」というテーマで、人権教室を担当することになった。その教材として、ジャッキー・ロビンソンを取り上げた。資料集めのため、ジャッキー・ロビンソンの伝記(2013年:汐文社)の中古本をネットオークションで入手した。「42-世界を変えた男」(2013年アメリカ)という映画があることを知り、DVDをレンタルショップから借りた。ジャッキー・ロビンソンについて知る(初の黒人大リーグ選手、様々な差別を受けながら活躍した) 1945年、MLBのブルックリン・ドジャースの会長ブランチ・リッキーは、優秀な黒人選手の獲得を考えた。そして、黒人だけの「ニグロリーグ」で抜群の成績を上げていた、ジャッキー・ロビンソンに注目した。リッキーはロビンソンに、差別を受けた時に「やり返さない勇気を持つこと」を求めた。やり返さない勇気(リッキーは、「偉大な選手、かつ立派な紳士であること」を求めた) ※映画「42-世界を変えた男」(2013年アメリカ)より 1947年4月15日、ジャッキー・ロビンソンはメジャーデビューを果たす。当時400人いた選手の中で初の黒人選手だった。試合の中で、相手チームの監督や選手や観客から様々な中傷や差別を受ける。差別者はチームメイトにもいた。また、ホテルやレストランは、黒人の立ち入りを断るところが多かった。 ロビンソンが受けた人種差別について、映画「42世界を変えた男」のシーンをピックアップして静止画や動画で見せ、どんな差別があったのか発表させた。具体的な映画のシーンは印象に残ったようである。 まとめとして「差別を無くすためにはどうすればいいか」と問いかけ、意見を出してもらった。生徒からはいくつかの意見が出された。中盤のジャッキーが差別される映画のシーンの提示が情報過多になり、肝心の終盤が時間不足だった。 最後に、差別の反対語を考えてみようと問いかけ、次のスライドでまとめた。差別の反対語・対義語は?(身近な差別に気づき、行動する事が大切だということを考えさせた) 翌日、A4用紙の上部に「ジャッキー・ロビンソン選手の実績と功績」というスライド(時間不足で見せられなかった) を添付し、「感想や意見」と「ジャッキー・ロビンソンさんへのミニレター」を書くワークシートを届けた。「ジャッキー・ロビンソンの実績と功績」(十分伝えられなかったことを、このシートで補充した) 年間数コマの「人権教室」を担当しているが、今回も情報過多だった。反省点も多いが、後で届けられた生徒の「感想や意見、ジャッキーロビンソンへのミニレター」からは、それぞれが差別について考えてくれたことが伝わった。 この時間の反省をもとに、機会があったらもう一回この教材でリベンジしてみたいものだ。↓ランキングに参加しています。良かったら下をクリックして下さい。写真日記ランキング【公式グッズ】MLB ドジャース ジャッキー・ロビンソン Tシャツ Nike ナイキ メンズ ロイヤル (Nike Mens Fuse N&N COOP Tee)価格:8,203円(税込、送料別) (2024/7/21時点)
2024/07/10
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ジャッキー・ロビンソン、背番号42 ※ジャッキー・ロビンソン(1919~1972)のことをここで書いたのは、人権学習で取り上げたいからである。具体的な話の展開はまだ考え中だが、まずジャッキー・ロビンソンその人について、伝記やネット上の情報からまとめてみた。 ジャッキー・ロビンソンはスポーツ万能だった。奨学金をもらって進学した高校・大学で、陸上、フットボール、バスケットボール、野球をした。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)では、午前中に陸上大会で走り幅跳び優勝、午後に野球の試合で優勝したこともあった。 軍隊勤務のあと、1945年にニグロリーグのカンザスシティ・モナークスに入団する。当時は白人選手だけの「メジャーリーグ」とは別に、黒人選手による「ニグロリーグ」があった。選手たちは様々な厳しい人種差別を受けながら、黒人の野球ファンに応えた。この年、彼は打率.345を記録した。 1945年8月23日、ブルックリン・ロジャースの会長、ブランチ・リッキーに勧められ、ドジャースのマイナーチーム、モントリオール・ロイヤルズに入団した。この時、リッキーは以下のような約束を求めた。「これから誰よりも困難な戦いが始まる。その戦いに勝つには、君は偉大なプレーヤーであるばかりか、立派な紳士でなければならない。仕返しをしない勇気を持つんだ」リッキーはこう言って、どんな時にもこれを守るように伝えた。ロビンソンも、この言葉を守ることを約束した。 当時400人いた白人大リーガーの中に、初めて1人の黒人選手が誕生した。予想通り差別は厳しく、特に南部では試合を断るチームもあった。ロビンソンがいることで宿泊を断るホテルもあった。チームメイトからも冷たく対応された。ロビンソンはそれらに、リッキーとの約束通り辛抱強く耐えた。 1946年シーズンに、ジャッキーは打率.349、113打点という、リーグ1位の記録を残した。打率はチーム新記録だった。この年チームはリーグ優勝し、球団史上最多の80万人の観客を動員し、オーナー、リッキーの一つの目標は達成された。 ジャッキーは1年でメジャーに昇格する。背番号42の黒人メジャーリーガーの誕生である。MLBのオーナーは16チーム中15チームが黒人選手の加入に反対したが、リーグの会長やコミッショナーは、試合を拒否したチームに出場停止処分を与えるなどと伝えロジャースを支持した。「打席のジャッキー・ロビンソン」(背番号が42だから、ブルックリン・ロジャースのメジャー時代) 開幕戦は1947年4月15日だった。観客は26,623人だったが、その半数以上は黒人観客だった。白人からの大声でのヤジや差別的な言葉の中、最初の頃はロビンソンはなかなか冷静にプレーすることができなかった。 ジャッキー・ロビンソンやロジャースオーナーのブランチ・リッキーを脅迫する手紙もたくさん届いた。ロジャースの選手の中にも、黒人と一緒にプレーすることを拒否し、他チームに移籍する選手もいた。ジャッキーはどんな差別的な対応にも冷静に紳士的に対応し、あらゆる差別に冷静に我慢を続けた。 1947年の最初のシーズン、ジャッキーは打率.297、12本塁打、48打点、29盗塁で新人王に選ばれた。その結果を受け、ロビンソンに続いてMLBに加入する黒人選手が増えてきた。カリブ海の国々など南米からの有色人種の選手も増えてきた。 ロビンソンは、10年間のメジャー選手生活で、首位打者や盗塁王、MVPを獲得する活躍を見せた。オールスターゲームにも6回選ばれた。選手としての活躍だけでなく、幾多の差別の中を辛抱強く耐えた彼の人格は、多くの人々の尊敬を集めた。「42 世界を変えた男」(2013年制作、野球映画として3日間で27億円という興行収入新記録を出した) 1956年に引退し、その後は黒人の権利向上のための公民権運動に参加した。ジャッキー・ロビンソンの背番号42は、1972年にドジャースの永久欠番となった。そして、デビューから50年目にあたる1997年4月15日には、背番号42はメジャー全球団の永久欠番となった。「ジャッキーロビンソンデーのセレモニー2024」(ロジャースタジアムの、ジャッキー・ロビンソンの銅像を囲んで・・・) 2004年4月15日、MLBはこの日を「ジャッキー・ロビンソンデー」とする。その後、この日に背番号42を付けたいという選手が出て認められた。これがきっかけとなり、2009年以降は全ての選手、コーチ、監督、審判が背番号42のユニホームを着て試合に出場することになった。↓ランキングに参加しています。良かったら下をクリックして下さい。写真日記ランキング【公式グッズ】MLB ドジャース ジャッキー・ロビンソン クーパーズタウンコレクション リミテッド ユニフォーム Nike ナイキ キッズ ホワイト (Youth Ltd Coop Player Jerseys)価格:25,584円(税込、送料別) (2024/7/3時点)楽天で購入
2024/06/30
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人権の歴史は人類の長い歴史と比べるとごく短い※今日(6/27)、地域の人権同和教育に携わる委員の皆さんの研修会で話したことを簡潔にまとめました。パワーポイントの資料として、ここ2カ月ほどの、人権に関する新聞記事(佐賀新聞)を利用しました。 「人権を尊重しよう」、「社会的弱者の人権を守ろう」、「高齢者の人権を守ろう」などの言葉をよく耳にするようになりました。「人権」という言葉はいろいろな場面で出てきます。だけど「人権」という言葉が具体的にどんなことをさしているか、はっきり理解できている人は少ない。その時々の状況や、感情で「人権」という言葉が使われているのではないかでしょうか 「人権」は、歴史的には近世(日本の江戸時代以降)に西欧で生まれ、長い期間を経て獲得されたものです。「人は一人ひとりがかけがえのない、尊いものである」という意味です。端的に言えば、いかなる場合にも「個人の尊厳や幸せを踏みにじったり無視してはならない」という考え方です。 けれど「かけがえのない尊い一人ひとり」の中には、植民地の人々や、人種の異なる人びと、奴隷などは含まれない時期が長く続いたのです。アメリカの黒人への人種差別は特に南部において長く続き、黒人の人々は心身ともに劣悪な環境で過ごした。(今、黒人の人権を尊重し、黒人を指す英語の「ブラック」について、1文字目を小文字のblackではなく、大文字のBlackとする動きが米メディアで広がっている。) 女性やこどもの「人権」を考えない時代も長かった。女性参政権が第二次世界大戦終了前に認められていた(完全に男女平等でない場合も含め)国は20か国にすぎなかった。日本はじめ多くの国では、1945年以降に男女平等の参政権が認められました。「人権」の考え方が世界共通の理念として認識し始められたのは、1948年に国際連合が出した「世界人権宣言」以降です。 人権の考え方は、国や地域によって大きな格差があります。経済的に貧しい開発途上国や、内戦などで政情が不安定な国では多くの難民が発生し、弱者である女性やこどもの人権が危機にさらされています。世界の人々の暮らしには大きな格差がある。「数千年前の古代人の暮らしをしているような人」もいれば「インフラが整い、先進的なモノに囲まれ、超高級な生活をしている人(セレブ)」がこの地球の同時代に存在しています。 「SDGs」(持続可能な開発計画)は、 達成期限の2030年まであと6年。ウクライナの戦争やガザの内戦、各地で起こっている環境破壊などを考えたら、「SDGs」は後退している。私は「SDGs」は、「地球という惑星と、この惑星の全ての生き物に対する愛」だと考えます。自分が出来ることから始めるべきでしょう。私たちはこれから「人権問題」にどう向き合えばよいか SNSやAIが発達してきたこれからの社会では、多くの情報の中から、何が正しいかを見極め、自分の考えを正しく発信する力が必要になる。身近な生活の範囲内では、多くの情報から自分なりの考えを持つとともに、他者の意見も聞いて、多様な考え方を受け入れ他者と共存する寛容さも大切になってきます。人権は「守るもの」ではなく、獲得して「創り出すもの」 近世以降、庶民が闘って勝ち取ったのが「人権」なのです。時代の変化に応じて、「人権の内容」は変ってゆくので「常に学ぶ姿勢」が大切です。「人権」は「教えるもの」ではなく、「共に考え学ぶ」ものだという考え方を常に忘れてはいけません。 ※質疑応答の時間が無かったので、皆さんの反応は分かりませんが、自分なりに現在の人権状況を、記事を使いながら分かりやすく話したつもりです。ランキングに参加しています。良かったらクリックをお願いします。写真日記ランキング
2024/06/27
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生きているだけで奇跡 「男たちの旅路(1976)」、「岸辺のアルバム(1977)」、「不揃いのリンゴたち(1983)」ときたら、シニア世代には懐かしいテレビドラマ全盛期のタイトルであろう。これらのシナリオを書いたライター(脚本家)は、山田太一である。 山田太一は、昨年(2023年)11月19日に89歳で永眠、ほんの3カ月前のことだ。俳優には厳しく、セリフを一字一句変更しないよう求めた。今でも、再放送などで見たら山田太一作品だと思わせる独特の雰囲気を、特に語尾に感じる。 その山田太一が20年ほど前に語った言葉が、今日の新聞の「追想メモリアル」という記事の中で紹介されていた。 『人間は弱い存在で、生きているだけでも奇跡だ。というような意識こそが今は大切なような気がします。モラルも自他の尊重も、弱さを認めたところで育つのではないでしょうか』 佐賀新聞(2024年2月29日) 自分も、上に挙げたようなテレビドラマを見て育った世代だが、「生きているだけでも奇跡」、「モラルや自他の尊重も自分の弱さを認めたところで育つ」という、山田太一の言葉に、とても共感する。 何故なら自分も機会あるごとに、「生まれ、育てられ、生きていることの奇跡」を、子どもたちに語り掛けているからだ。自分自身が「生きていること」を奇跡と思う心があれば、家族や友だちにも、優しく接することができるだろう。「生きていることの奇跡」(子どもたちに語るときのパワーポイントのスライド) 命のかけがえのなさは、どんなに言葉を言い換えても言い尽くせない。人それぞれに生き方がある。小中学生はまだ夢が夢の段階の者もいるが、夢や目標を持つことで、生きていることのありがたさが改めて重く感じられるだろう。 若い人たちには、自分の人生を精一杯生きてほしい。時には挫折し自分の弱さを痛感することもあるだろう。だけどそんな時に、人を思いやる心も生まれる。東日本大震災の被災者が今、ボランティアとして能登半島に入っているという。↓ランキングに参加しています。良かったら下をクリックして下さい。写真日記ランキング時は立ちどまらない 東日本大震災三部作 [ 山田 太一 ]価格:2,420円(税込、送料無料) (2024/2/29時点)楽天で購入
2024/02/29
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エッセイと歌、表現スタイルは違っても 人権啓発に関する活動に携わって7年目になる。日頃から、どんなテーマにするか、どんな資料をどう構成するかということを考える。ネット検索が便利で速いが、資料に使えると思って買った本も本棚の大きなスペースを占めている。 最近、趣味の部屋の模様替えをしている。本棚の本も「テーマ別に」を意識して入れ替えたりした。そうしているなかで、買ったけど読んでいなかった本がとても多いことに気づいた。「心を動かす言葉」(2006(平成18)年に初版が出ているが、著者はまだ存命している)「生まれてきて良かったね」 百五十億光年という気の遠くなる様な宇宙の歴史。その中でやっと四十六億年前に地球が生まれ、生命の誕生は三十八億年前、微生物は二十七億年前。その後長い長い時間が過ぎ、 明石原人や葛生原人が暮らしていたのが五十万年前。縄文の草創期が約一万年前。紀元前後六百年にわたる弥生時代。古墳時代、奈良や平安、多くの時代を経て、今、やっとやっとやっと生まれてきたということ。 「世の中大変なんだ。そんな事では生きられないよ」と子どもたちのお尻を叩くより、「気の遠くなる様な時間の流れの中、大変な確率で、今やっと生まれてきたんだよ。生まれてきて本当に良かったね」と大人は心をこめて子どもたちに伝えたい。 そして、生まれてきたために、地球上の様々なメッセージに触れることが出来る幸せについて、なお語りたい。 (以上 幻冬舎文庫2018年第5版P142 より引用) この本のタイトル「心を動かす」に、「心を動かされて」買っていたものだ。2018年という年は人権啓発に関する役職を引き受けたころだ。とにかく子どもたちの心に響く語りかけをしたいと思っていたから、書店に並べられた多くの本の中でこのタイトルが目についたのだろう。 だけど、いくつかの章を拾い読みしただけで、上に引用した部分にはつい先日気づいたばかりだ。「生まれてきて良かったね」というタイトルは、実は別の表現スタイル、「歌」でキャッチしていた。 その「歌」とは、シンガーソングライター中島みゆきの「誕生」という歌のことである。この歌がリリースされたのは1992(平成4)年だから、加賀美幸子のエッセイの初版よりも14年ほど前になる。「誕生」(YouTube「中島みゆき」公式チャンネルより) 時間にして6分53秒という長い曲であり、歌詞も全部引用できない。よって、最後のサビの部分だけを以下に引用する。Remember 生まれた時 だれでも言われたはず耳をすまして思い出して 最初に聞いた WelcomeRemember けれどもしも 思い出せないなら私いつでもあなたに言う生まれてくれて WelcomeRemember 生まれたことRemember 出逢ったことRemember いっしょに生きてたことそして覚えていること 最近は、「誕生」を歌っている中島みゆきのライブ映像を使って、「生まれた、生きていることに感謝しよう」という内容の話をする。特に中学生に聴かせると、この歌詞の意味が少しは伝わっている手応えを感じる。 中学生の時期は自意識が芽生える頃だが、そこには個人差がある。また、家庭環境もそれぞれ違う。だから、一足飛びに「産んでくれてありがとう、育ててくれてありがとう」とはならない。それでも、感想文を書かせてみると、「良い歌だと思った」とか「歌詞の内容に感動した」と書く生徒もクラスに数名はいる。 今は十分意味が判らない生徒も多いと思う。でも、数年後、あるいは自分が親になった時に、この歌の意味が分かってくれたら良い。 加賀美幸子のエッセイも中島みゆきの歌詞も、ほぼ同じことを語っている。特に「誕生」という歌は今後も歌い継がれてゆくだろう。「誕生」は、中学や高校の国語(音楽ではなく!)の教科書に採用されたことがある。(「高校生の現代文」~角川書店・1999年度、「中学国語(1年)伝え合う言葉」~教育出版・2005年度) 中島みゆきのレコードデビューは1975年の「アザミ嬢のララバイ」だから、来年はデビュー50周年となる。中島みゆきが他のミュージシャンに提供した楽曲も多く、それらは各年代(1970、80、90、00、10)においてオリコンヒットチャート1位を獲得している。これは、誰も成し遂げていない偉業である。 最近の若い世代にとって「見映え」、「聴き映え」のする楽曲は、ダンスだか体操だか、とにかく身振り手振りというか、アクションが多い。テンポもかなりアップテンポなので、歌詞の内容がよく分からない。自分が歳とったのかもしれないが、最近の歌からは感動を受けることが少ない。 それでも、若い世代がつくり、歌っている楽曲からも素材を発掘したいと思っている。だが、なかなかめぐり会わないというか、聴く機会が無い。YouTubeなどの動画サイトには必ず埋もれた歌があると思うのだが・・・。↓ランキングに参加しています。良かったら下をクリックして下さい。写真日記ランキング歌旅 -中島みゆきコンサートツアー2007- [ 中島みゆき ]価格:6,050円(税込、送料無料) (2024/2/13時点)楽天で購入
2024/02/09
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歴史資料館を見学 先週23日は祝日の上に、好天気だったので観光やレジャーで出かけた人も多かったようだ。しかし、高速道路はそんなに混んでいなくて、途中で早めの昼食を済ませて、12時すぎには菊池恵楓園の歴史資料館に入館した。 ハンセン病は、「らい菌」が皮膚と神経を犯す慢性の感染症である。1873年にらい菌を発見したノルウェーの医師ハンセン氏の名前から、ハンセン病と呼ばれるようになった。皮膚が変形することから、昔から忌み嫌われてきた病気だった。 日本では1907(明治40)年の「らい予防に関する件」という法律の公布により患者の隔離政策が始まった。1909年には全国5カ所に公立療養所が開設されて、患者は家族から引き離されて療養所に収容された。「ライ病」の歴史を伝えるパネル展示(最初に救済に取り組んだのは外国人のシスターだったという) 園内が全ての世界であったために、入所者の皆さんはいろいろな趣味の仲間を作って少しでも隔離生活の苦しみを和らげようとした。歴史資料館の展示物からもそのことが分かる。「いろいろな展示物」(アマチュア無線クラブもあったとは知らなかった) 菊池恵楓園のホームページによれば、2023(令和5)年3月10日時点で入所者は141名、平均年齢は86歳を超えているという。その上高齢化やハンセン病の後遺症のため介護、看護を必要とされる方が増えているという。 ハンセン病は弱い感染症で、抵抗力がない乳幼児以外は感染しない。アメリカの医師がハンセン病の特効薬を発明し、日本でも開発に成功し、現在ではほとんどの国でハンセン病はなくなっている。「入所者の方の作品」 国の誤った隔離政策は、裁判で正され、国家賠償法に基づく賠償も行われている。しかし、強制的な隔離生活によって失われた人生は戻らない。 帰郷しようにも縁者がいなくなり行き場のない人もいる。このことを心に刻み、偏見による差別が起こらないよう努めたいものだと思った。↓ランキングに参加しています、良かったらクリックをお願いします。写真日記ランキングハンセン病と教育 負の歴史を人権教育にどういかすか [ 佐久間建 ]価格:2,750円(税込、送料無料) (2023/12/2時点)楽天で購入
2023/11/28
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「♪最初に聞いたWelcome」 ある中学校の2年生に「差別」について話す機会がありました。中学2年生は歴史で江戸時代の身分差別を学習し、この中学校ではそのあと道徳の授業でも学びます。私の時間は、それを再度フォローするための40分間でした。 まず、「どのような差別がありますか?」と問いかけました。中学2年生の段階ですから、あまり活発な反応はありませんでしたが、「男女差別」や「人種差別」、「障害者差別」などが出ました。「どのような差別があるか」(マイノリティという言葉は2年生には出す必要は無かったかもしれません) 次に「差別をなくすために大切なことは何ですか?」と問いましたが、これは最初から反応は少ないと予測していました。そこで、差別されない状態を漢字2文字で何と言いますかと言い換えましたが、誰かが小さな声で「○○」という言葉を言っていたようですが、やや難しくかんがえているようでした。 そこで、3年生になって学ぶ憲法14条にある「平等権」の一節を提示しました。つまり、最後の行にある「差別されない」という言葉は、「法の下の『平等』」という言葉を受けているのです。「法の下の平等」(みな平等で人間として尊重されることが、差別されないこと) 「君たちが生まれたこと、これまで生きてきたこと、そしてこの学級(学年・学校)で出逢ったことは奇跡です。その奇跡を大事にして、各自の存在や生き方を認め合うことが、差別のない平等な世の中につながります」と語りました。「かけがえのない命(いのち)」(今日のように、またみんなと会える明日が来るとは限らない) このあたりの説明が内容過多で、やや冗漫になった嫌いがあります。もっとシンプルな伝え方を研究する必要があります。 終わりに、中島みゆきさんの「誕生」のライブ盤を視聴させました。17年前のライブですが、彼女の力強くて、世界中の「いのち」をいとおしみ包み込むような歌唱は、ぎゅっと人の心をわしづかみにする力があります。2回聴かせる予定でしたが、時間不足で、2回目はサビの部分だけを聴かせました。「♪誕生」(この歌詞の最後の部分を、2回目に聴かせるときに配布した) 私的な視聴を教室で共有しているという考えで、著作権問題はクリアしていると考えました。この感動的な歌を、何人かの生徒でも感じ取ってくれたらいいし、成長してこの歌を思い出してくれたらと思います。※この「誕生」のライブは下記のリンクから購入できます。この感動的な楽曲を知らない人はぜひ一度視聴してください。↓ランキングに参加しています。良かったら下をクリックして下さい。写真日記ランキング【特典】歌旅 -中島みゆきコンサートツアー2007-(A4クリアファイル) [ 中島みゆき ]価格:5,980円(税込、送料無料) (2023/10/2時点)楽天で購入
2023/09/15
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人権週間は先週のことだったが 「人権教室」の依頼が市内北部の小学校から急に来た。あまり時間もないし、子どもの人権部会の会議は先月末に実施したばかりである。ということで、手持ちのネタを持っている者の出番となった。 低学年、中学年の担当者は手慣れたもので、子どもたちの反応も大変良かった。でも、どうして高学年になると反応が少なくなるのだろう。 と言っても、精一杯聞こうとしてくれる態度は伝わってきた。すっと前に勤務したことがある中学校の校区だから、地域のことはよくわかっている。子どもたちの素直さや純朴さは変わっていない。「かけがえのない自分(いのち)」(過去にも未来にも、自分と同じDNAを持つ人間はいない) 今回は事前チェックの段階で自分のパソコン電源コードの故障が判明した。先週入った学校で片づける際にコードを引っ掛け、パソコンに接続する部分が曲がってしまったのだ。そこで、学校のパソコンを借りることにした。 歌詞に合わせて画面転換を自動転換に設定していた。ところが、パソコンが変わったからかタイミングが少しずつ遅れていった。ただでさえうまく弾けない部分のコードが遅れて投影されるので適当にごまかしながら弾くはめになった。「いのちの歌を歌う」(この歌の歌詞の中に、伝えたいことは全部詰まっている) それにしても、マスクをしての歌は、声を出すのが難しいし疲れる。しかし、これで今年多分最後となるであろう「人権教室」も終わった。小学校5校、中学校3校を学校側の要望に合う教材を使って実施した。 課題は例年のことだが内容の精選である。どうしても予定時間をオーバーしてしまう。今の流れを思い切って転換することも考えるべきだろう。↓ランキングに参加しています。良かったら下をクリックして下さい。 (料金が発生するわけでもなく、ただランキングが表示されるだけです)写真日記ランキングいのちの歌 [ 竹内まりや ]価格:1047円(税込、送料無料) (2022/12/18時点)楽天で購入
2022/12/14
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難しい低学年への話し方 自分は小学校の低学年への話し方にどうしても難しさを感じる。これまでには3年生や4年生には話してきたが、どうしても説明調になってしまう。 今日は近隣の某小学校で自分は5,6年生に「思いやり」について話した。彼らが生まれたころ発生した東日本大震災で人々が被災者に示した心遣いや行動を題材にした。しかし、いつものことで時間オーバーになって失敗した。 それに対して、小学校の先生の経験のある二人の話しかけは見事だった。たくさんのデータは使わずに児童たちの意見を引き出してゆく。「1,2年生」(題材はセミの一生についてだった)「3,4年生」(難病にかかった小学4年生の詩を題材に話は進められた) 発達段階にもよると思うが、5,6年生となると素直に思ったことを発表してくれないから、ついつい説明が多くなる。「東日本大震災」をテーマにした教材は自分が5年ほど前に初めて開発した教材だが、なかなかうまくいかない。↓ランキングに参加しています。下をクリックして応援して下さい。写真日記ランキング絵本 いのちをいただく みいちゃんがお肉になる日 (講談社の創作絵本) [ 坂本 義喜 ]価格:1540円(税込、送料無料) (2022/12/12時点)楽天で購入
2022/12/09
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「私の人権教室」 私は、法務大臣から委嘱された人権擁護委員として、年間5~6校の小中学校で「人権教室」を行っています。実は「人権教室」という言葉には疑問を感じています。「主権者教室」、「性教育」、「情報教育」なども同じ。「教育」とか「教室」というのは教師目線からの言葉だと思います。 このような言葉は古い学校文化の名残りです。生徒が学ぶ場も「教室」とせずに「学習室」とでも変えない限り、学校は教師目線の、知識の教え込みから脱却できない。時代は大きくかつ急速に変化している。古い学校文化は過去の遺物です。 文科省は教育の内容や方法についての指針を10年位ごとに改定して告示する。そこでは「学習指導要領」という言葉を使っています。だけど、文科省も学校もまだまだ上から目線の「教育」という考えにとらわれています。私の「人権教室」 ※ここでは一般に使われる「人権教室」使わざるを得なかった。 私は「人権」は「教える」ものでなく「考えさせ、実践させるもの」だと思っています。だから「人権教室」ではなく「心の学習」などの言葉を使います。「教室」という言葉だと、子どもたちは受け身になり、教わることだと思ってしまいます。 また、「人権」という言葉を最初に出すこともしません。子どもたちが最終的にたどり着いてくれた方が良いからです。だから、みんなで日頃の行動について考える場面の設定を心掛けています。 まずは教材選びから始めます。私が重視するのは次のような要素です。「子どもたちに身近な話題」、「日常の生活に関する話題」、「タイムリーな話題」などです。その上で「学校側の要望にできるだけ応える内容であること」が最も大切にしていることです。 学習の展開では、次の点に留意します。 まず資料提示の方法です。私は写真や動画を必ず使います。私にとって文章資料の使用はとても難しいです。子どもたちの実態はもちろん、彼らの読解力の程度や個人差も知らない飛び入りの時間だからです。スマホ世代の子どもたちには、写真や動画などの資料提示が最も効果的だと思います。「ある中学校での心の時間」(2022年6月、新しい教材「ローザパークスの小さな勇気」を使って…) 子どもたちの意見を出させる場面の設定もとても大切です。多様な意見を発表させたいのに、時間が十分とれないこともあります。特に今年度は、新型コロナウイルスのために控えざるを得ない場面も多かったです。 最後は必ずテーマに沿った歌を使います。子どもたちが知らない歌でも、歌詞を提示しながら聴かせるだけで効果があります。ふだん何げなく口ずさんでいる歌でも、歌詞を文字情報で受け取ると、歌の意味に改めて共感し、感動して涙ぐむ子どもさえいるのです。 今まで創ってきた教材は次のようなものです。(全てパワーポイントで作成) 「思いやりの心(東日本大震災と人々の行動)」、「いのちを学ぶ(たんぽぽの花)」、「生きている奇跡(生命の歴史とかけがえのないいのち)」、「スマホの安全な使い方(スマホの問題点と危険性)」、「性の多様性について(性自認とトランスジェンダー) 」 うまく展開できないことも多いのですが、子どもたちの感想文から、教わることや報われることも多々あります。これからは苦手な文章資料の活かし方も含め、マンネリにならないように実践してゆきたいです。 S県人権擁護委員連合会機関紙 「人権だより」第26号2021年3月発行より ↓ランキングに参加しています、良かったら下をクリックをしてください。写真日記ランキングローザ・パークス自伝 「人権運動の母」が歩んだ勇気と自由への道 (潮文庫) [ ローザ・パークス ]価格:1100円(税込、送料無料) (2022/9/23時点)楽天で購入
2022/09/22
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「差別」をテーマに人権教室 人権擁護委員として、今月はすでに1小学校、1中学校、計4学級で人権教室を実施した。このブログの6月6日の記事では、市北部の中学1年生3学級で実施した人権教室について書いている。ケツメイシの「仲間」を使った授業である。 「仲間」を使った授業は新たに開発した教材だったが、今日(6/24)は市南部の中学2年生2学級に、また違った新教材で実施した。学校側から「差別をテーマに」と要望されたので、アメリカの人種差別を取り上げた。 使った教材は、よしだよしこさんの曲「She said NO」である。このアイディアは「J-Popで創る中学道徳授業」(柴田克:明治図書)から大いに触発されて使わせてもらった。 1955年12月1日、南部アラバマ州モンゴメリーのバスの中、仕事帰りのローザは、運転手の「座席を、新たに乗って来た白人のために空けろ」と言われる。彼女は「NO」と言って席を立たず警察から逮捕される。「ローザ・パークスの行動への賛否を問う」(行動の賛否を問う直接的な発問は難しかったかもしれない) リンカーンの奴隷解放宣言(1863年)から1世紀近くに経とうとしている時、南部諸州では様々な人種隔離の法律があった。奴隷の身分からは解放されたが、個人的な暴力や暴言なども日常茶飯事だった。南部の黒人たちの多くはそれに反対の声を上げることなく、不合理な差別に対して戦うこともあきらめていた。 しかし、バスの中でのローザ・パークスの小さな勇気は大きな運動に変わってゆく。その大きな運動の中心に立ったのが、当時モンゴメリーの教会の牧師だったキング牧師である。ローザの小さな勇気はキング牧師の心に火をつけた。キング牧師は、モンゴメリーの黒人たちに「バスボイコット運動」を呼びかける。「差別をなくすため、自分だったら何ができる?」(ミニ感想文では、多くが彼女の小さな勇気に感動したと書いていた) ローザの勇気を、よしだよしこさんは彼女へのリスペクトの思いを込めて語りかけるように歌っている。「She said NO」は、「差別」についての人権学習の入り口で使うにとても良い教材だ。心の学習に使う教材は、まず自分が感動しないと生徒の心には響かない。 今日の実践では、教材や発問の検討が不十分だった。コロナ禍の中、グループや隣同士での話し合いなどは無理だ。でも、生徒の心の中に、ローザ・パークスの行動に関して、「賛成か反対か」、「自分だったらどうか」という、「迷い、とまどい」などの「心の中の葛藤」を起こさせることはできたはずである。 歌詞をプリントして配布していたこともあり、歌詞の内容は多くの生徒がよく理解できていた。惜しむらくは、ローザ・パークスの立場になって考えさせるは至らなかった点である。 ただ、この学校ではコロナで休校した期間もあって、社会科の授業がまだ南北戦争はおろかアメリカの独立戦争の所もまだ学習していないそうだ。生徒のレディネスをもっと考えて授業を組み立てる必要があった。 この教材はもっと深めることができる。今日の試みを下敷きにもっと生徒の心に響く時間を創り出したいと思った。※中学生の心に響く多くの歌をもとに、道徳の「ねらい」に合わせて分かりやすく教材構成を提示してくれている柴田克さんに深い尊敬の念と感謝をささげたい。参考にした柴田さんの著書は下のリンクからhttps://books.rakuten.co.jp/rb/15544588/↓ランキングに参加中、良かったら下のバナーをクリックしてください。写真日記ランキング
2022/06/24
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労作、手作り看板の出番 今年は市南部の小学校が「人権の花」実施校となった。法務省の事業だけに、少々堅苦しい。法務支局の支局長、市の担当者、人権擁護委員会からは会長・副会長以下5,6名が参加するから、いつもこの行事は物々しく感じる。「校長先生の言葉」(流石に小学校の校長先生、児童によく伝わるようにやさしく語られた) この学校では4年生の1学級が「人権の花」を育てる活動に参加する。予算が乏しく、1学級の35名にやっと2鉢ずつのポットと花苗が行き渡る程度だ。「人権の花の看板と着ぐるみ」(人権あゆみさん、まもるさんは子どもたちに人気のキャラクターだ) 体育館に5枚のブルーシートが張ってあった。これまでの学校では学級代表がポットに花を植えるだけの、儀礼的なものであったが、この学校では全員で自分のポットに花を植えるところまでを時間内に設定してもらっていた。「一人2鉢ずつ植えてゆく」(植え方を人権擁護委員、学校職員で共通理解しておくべきだった) そこで、我々も一緒に花を植える作業にとりかった。鉢底にボラ土を入れてから培養土を入れ、肥料を混ぜた上で苗を植える。この一連の作業を共通理解していなかったので、やや戸惑った面もある。今後の課題である。 最後に記念写真を撮って、予定の時間をオーバーして贈呈式が終わった。贈呈式というのもお役所言葉であまり使いたくない。「人権の花、開始式」とか、別の子ども目線の名称はないものか思う。「鉢には自分で考えた言葉を貼ってあった」(人権に関する言葉を自分で書いていた。学校の準部に感謝したい) 自分は10日ほど前、この学級の児童たちに「人権教室」としていのちの学習をした。取り上げたのは、タンポポ。たくましく命をつないでゆくタンポポ。この話の最後で昔よく歌った「タンポポ」の歌を聴かせた。 この時、自分はギターを弾きながら歌ったが、子どもたちはコロナウィルス対策もあって、ただ聴くだけだった。だけど、そのあと先生たちが教えてくれていたのだろう。大きな声で歌ってくれたのには感動した。 タンポポのようにたくましく元気に学校生活を送って、花を育てることで心豊かな児童に成長してほしいと願った。↓ランキングに参加中、良かったら下のバナーをクリックしてください。写真日記ランキング
2022/06/23
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文字書きが難しい 字体はパソコンで打ち出したが、鉛筆で看板に下書きする作業はフリーハンド。「人」、「の」、「花」はいいとしても、「権」が難しい。横線が多いので、その間隔のバランスが難しい。 これは、何に使うのかというと、毎年市内の小学校1校を選んで「人権の花」を育ててもらう。花を育てることで、いのちの大切さやかけがえのなさ、そして人権の大切さを学んでもらおうという法務省の事業なのである。「下の1枚はまだ作業中」(人権の花贈呈式が迫っている、今年は2枚しかできなかった) その活動を、人権啓発や人権相談に関するボランティアをしている「人権擁護委員」がサポートしている。もう永年続いていて、ややマンネリ感もあるが、わが市内には小学校が40校近くあるので、子どもたちにとっては「人権の花」活動に取り組める機会に遭遇するのは貴重なことではある。 この看板は子どもたちの活動の一環として、これまでは指定された学校に作成を依頼していた。しかし、学校の多忙化、先生方の働き方改革が叫ばれる今、人権擁護委員協議会で作成して使いまわせばいいと自分が発案した。有言実行、言い出した者がやらねばいけない。 看板の下の部分には、学校名をプリントした紙をラミネートして貼り付ける。そうすることで、この看板は来年の学校でも使えるというわけだ。 今年は4枚作る予定だったが、文字まで書いて完成したのは2枚だけ。予想外に時間がかかった。近いうちにあと2枚完成させる予定である。↓ランキングに参加中、良かったら下のバナーをクリックしてください。写真日記ランキング
2022/06/21
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ケツメイシの「仲間」で考えよう 中学1年生3学級に「仲間とは?」というテーマで実施した。学校側から、新学期の早いうちに仲間づくりの話を聴かせたいという希望で、「ケツメイシ」の「仲間」という曲を使った。<話(授業)の展開> まず最初に「出会いの奇跡」を語った。同じ地域に同じ年度に生まれ、今まで生きてきた。だから出会えた、それは当たり前ではない奇跡なんだと。 次に、「みなさんはどんな仲間が欲しい?」と問いかけた。「楽しい仲間」、「助け合う仲間」、「信頼できる仲間」などという回答が出てきた。 3番目に、「『仲間』という歌の歌詞のプリントを配り、良いなと思うところに線を引いてくださいと指示をした。5分経ったころ「線を引いたら引いたら、その文の右の欄[1]に〇印をつけて」と告げる。 ※文(歌詞)が長いので、2番目3番目の学級ではこの時から曲を流した。 次に音楽を流しながら(歌詞は電子黒板で流す)、今度は[1]の欄に加えて[2]の欄に、○印をつけさせた。 ※「[1]、[2]どちらにも○をつけてもいいですよ」と助言した。 そのあと、「○印をつけた番号に手を挙げてください」と言って、①から⑬までのどの歌詞が印象に残ったのかを把握した。このことにはあまり深い意味はない。みんなに手を挙げさせることで、この話(授業)への参加意識を高めるためだ。 「では〇番を選んだ人、その理由を発表して」と、手が多く挙がった文(歌詞)について、選んだ理由を発表してもらった。歌詞と同じような言葉が出るが、「良く気付いたね」、「大事だよね」と言って評価してあげる。 まとめに入る。「真の仲間を作るために大切なことは何でしょう?」、パワーポイントに「周りの動物や植物、人々に〇〇〇〇〇の気持ちで接すること」と投影する。誰かこの〇〇〇〇〇に入る言葉を発表してと投げかける。 ここでは自分は単純に「おもいやり」という言葉を用意していた。子どもたちからは、「ささえあい」、「たすけあい」などの言葉も出てきた。ある学級で「あいてがわ」という答えを言う生徒がいてはっとさせられました。「子どもたちはすごい!」。 最後に、「今は仲間がいないという人もいるでしょう。ちっとも構いません。これからこころが成長してゆけば、きっと頼りになる友人や仲間ができます」と話します。「友達増やそう」とか「みんな仲間」という同調圧力が子どもたちを苦しめています。だから、「一人でも、別に気にしないでいいよ」という言葉かけも大切です。 どの学級も、活発に素晴らしい意見が出ました。この学校には4年連続で行っています。年々素晴らしい子どもたちが育っていると感じました。逆に自分が、子どもたちから力をもらいました。 しかし、三連荘(三レンチャン)はさすがに疲れました。最後は酸欠状態でした(笑)。でも、小学校の先生はこれが普通なんですよね。 ※「柴田克著 J-POPで創る中学道徳授業」を参考にさせてもらいました。↓ランキングに参加中、良かったら下のバナーをクリックしてください。写真日記ランキングJ-POPで創る中学道徳授業 [ 柴田克 ]価格:2266円(税込、送料無料) (2022/6/14時点)楽天で購入
2022/06/06
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歌詞の中に込められたメッセージ 小さな小学校で人権教室を行いました。低学年(1,2年)、中学年(3,4年)、高学年(5,6年)に分けて、3人の人権委員が担当しました。実施方法はもちろん学校の希望を優先して決めるのです。私は高学年を担当しました。 この小学校には4年連続で行っているので、教材の重複に注意する必要があります。現在の高学年には、2年前に「たんぽぽ」の歌を使いました。たんぽぽの強い生命力をテーマに話をしたあと「たんぽぽ」の歌で締めくくりました。「最初の導入の部分」(「たんぽぽ」の伴奏を弾いて、覚えていますかと聞きました) 「たんぽぽ」は今年は使えません。歌を変更するということは教材構成を変更することになります。2日間かかりっきりで、高学年にふさわしい教材に変更しました。テーマは「いのち」、最後に歌う歌は「いのちの歌」にしました。 一番難しいのは、パワーポイントで歌詞を自動的に流す時のタイミングを調整することです。ギターを弾かないなら自分でクリックすれば、次の場面に移動できます。でも、ギターを弾いているとそれができないので、画面の自動切り替え機能を使って、歌詞が画面に出るタイミングを歌に合わせる必要があるのです。「『いのちの歌』をみんなで歌う」(コロナ禍でマスクをしているので、口元が見えないのが少し寂しい) 自己流ですが、パワーポイントでカラオケを作ることができるようになりました。これからは、もっと違った歌も使いながら子どもたちの心に響く「人権教室にしたいと思っています。「たんぽぽ」 作詞:門倉聡 作曲:堀越浄「いのちの歌」作詞:竹内まりや 作曲:村松崇継↓ランキングに参加しています。良かったらクリックをお願いします。写真日記ランキングいのちの歌 [ 茉奈 佳奈 ]価格:1152円(税込、送料無料) (2021/11/27時点)楽天で購入
2021/11/25
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「いのちの学習」でたんぽぽを いろんな所で咲いていたたんぽぽも、すっかり綿毛を飛ばして冬支度をしています。我が家の庭にもたくさん咲きます。不思議に邪魔にならない所に咲くのでので、そのままにしています。「たんぽぽの花」(花壇のブロックの隙間や石垣の隙間などによく咲いています) 遠慮がちに咲いています。人の邪魔にならないところに咲くのも、たんぽぽの知恵なのかと思いたくなります。花が終わるとそして綿毛を飛ばします。この綿毛が芽を出すのも人の目につかない、条件が悪い場所が多いようです。「春を待つ」(洗濯物干し場の床下に4本ほど越冬準備をしています) 「置かれた場所で咲きなさい」、よく人事異動の時に伝えました。たんぽぽも同じですね。花の大きさなどの面では栄養分のある土地が有利です。でも、ここに根を下ろしたたんぽぽも、来年きっと花を咲かせて綿毛を飛ばすでしょう。 人権教室「いのちの学習」で、小学校の中学年、高学年にはたんぽぽの話をします。色んな障害があっても、条件が悪い土地でもたくましく成長する。たんぽぽの花の花弁の一つ一つが実はおしべとめしべを持つ小さな花で、大きい花には、240もの小さな花があり、その下に実(種)を持っているのです。 花が咲いた後その種を大事に成長させたところで小さな花は綿毛となって飛んで行って、綿毛が落ちたところで根を張り芽を出し子孫を増やす。 そんなたくましいたんぽぽの姿をこれからの自分の生き方のヒントにしてほしいと思うのです。最後に、昔よくクラスの生徒と歌った「たんぽぽ」の歌を、ギターを弾きながら一緒に歌って40分ほどの人権の時間を終わります。↓ランキングに参加しています。良かったらクリックをお願いします。写真日記ランキング教師と人権教育 公正、多様性、グローバルな連帯のために [ オードリー・オスラー ]価格:3080円(税込、送料無料) (2021/11/16時点)楽天で購入
2021/11/08
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Tomorow Never Come アメリカのある女性が、10歳の子どもを亡くし、その悲しみをつづった詩が「最後だとわかっていたなら」(佐川睦訳)です。この詩は2001年の9.11同時多発テロの慰霊の式で朗読されて、多くの人の共感を呼びました。 この日の人権教室の導入で、「最後だとわかっていたなら」という詩で表現されたことを使わせてもらいました。「君たちと今日出会えたことは奇跡です。生きてこの体育館に70名の生徒と教頭先生をはじめ先生方と私ともう一人の委員さん、合わせて約80名、生きて出会えたことは実は本当に奇跡なのですよ」 今日の人権教室のテーマは「いのち」でした。目の前の中学一年生はリアルな出来事としての東日本大震災は知りません。しかし、大震災から10周年の今年、東日本大震災で多くのいのちが亡くなったことをテーマとしました。 また、最近見た映画「風の電話(2018年公開)」のストーリーの一部を使わせてもらいました。主人公のハルは東日本大震災の津波で家族を亡くし(当時9歳)、一人生き残りました。今は17歳の高校生になり、広島県呉で叔母と一緒に暮らしているという設定です。 この話は、ハルが大槌町に設置されている「風の電話」にたどり着くまでを描いた、ロードムービーです。家族を亡くして死も考え、抜け殻のように生きてきたハルが、旅のなかでいろいろな人と出会い、生きる力を取り戻してゆく話です。 最後に「いのちの歌」(詩:Miyabi~竹内まりや、曲:村松崇継)を、歌詞をプロジェクターで投影しながら聞かせました。子どもたちの多くは初めて聞いたと思います。でも、終わってから、歌に感動して泣いている子がいたとか、「歌が良かったです」と言った子がいたと聞いて嬉しく思いました。 自分が作る人権学習の教材は、ほとんど最後に歌を聞かせます。歌は素晴らしい力を持っています。できるなら弾き語りで聞かせたいですが、自分にそこまでの力量が無いのが残念です。↓ランキングに参加しています。良かったらクリックをお願いします。写真日記ランキング【楽天1位】プロジェクター 小型 スマホ 1080PフルHD 2400ルーメン 高画質 スピーカー内蔵 HDMIケーブル付属 台形補正 リモコン付き パソコン/スマホ/タブレット/PS4/DVDプレイヤー接続可 USBメモリ/SDカード/HDMI/対応 KYOKA価格:9980円(税込、送料無料) (2021/7/17時点)楽天で購入
2021/07/15
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離島の小さな小学校へ 法務省管轄の人権擁護委員による児童生徒への人権啓発活動の三本柱は、「人権教室」、「人権作文コンクール」、「人権の花」である。今年は山間部と離島の二つの小さな小学校で、「人権の花」の活動に取り組んでもらう。 玄界灘に浮かぶ小さな小学校、地元の子どもたちは少なく、島外の子どもたちの離島留学生を受け入れて何とか学校が存続している。本土の港からも10分という近い島なので、いずれは本土の学校に統合される予定である。「久し振りに給食をいただく」(シニアの自分たちには量もちょうど良かった) 11時40分発の定期船で行ったので、学校はちょうど給食時間だった。自分たちの分も前もって用意されていたので、久し振りに学校給食を食べた。一食分320円とは思えないほど美味しかった。「人権の花贈呈式」(お偉いさんが出席しての形式的な贈呈式はやめたいのだが) もう何十年も続いている行事で、法務局の支局長や市役所の課長などもくるので、つい上から目線になる。必要以上に子どもたちを緊張させるのはどうかと思うが、子どもたちは元気よく司会進行などの役割を果たした。 「アンパンマン」のやなせたかしさんデザインによる 「人権まもる君」と「人権あゆみちゃん」の着ぐるみが子どもたちに人気がある。この中には人権擁護委員が入っている。夏は暑くて大変だがこの役割は特定の委員にほぼ固定している。 贈呈式が終わったら、地元の保護者達も交えてみんなでプランターに花を植えた。8人という少人数の学校だから、誰かが手を抜けば作業は進まない。逆に言えばだれもが主役の学校だ。小規模校にはそういう利点もある。「みんなで花を植える」(島外の子は島に寄宿している子もいる、いろんな事情を抱えた子どもたちだ) しかし、今日の行事で見ている限り、全員が楽しく積極的に取り組んでいた。本籍校でつまづいた子どもたちも、この小さな島の学校では生き生きと過ごしているようだ。自分の居場所を見つけたのだろう。 花は島の定期船の発着所に置くという。子どもたちから、島の人や島を訪ねる人々へのプレゼントである。子どもたちも自分が植えた花を見てもらうことで、人を楽しませているという充実感を感じることだろう。 ↓ランキングに参加しています。良かったらクリックをお願いします。写真日記ランキング極太 ウッドデッキ キット 天然木 6点セット 0.75坪 YWD-270 ブラウン キット ステップ フェンス 縁台 ガーデンデッキ ガーデニング 庭先 おしゃれ 山善 YAMAZEN ガーデンマスター【送料無料】価格:26999円(税込、送料無料) (2021/7/10時点)楽天で購入
2021/07/08
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今年は2つの小規模校で実施 法務省の児童生徒対象の人権啓発活動として、「人権の花運動」と「人権教室」は多くの人権擁護委員協議会(基本的には市郡単位)の手によって全国的に取り組まれています。「人権の花運動」は基本的には小学生を対象としています。 小学校も最近では英語教育やプログラミング教育の導入など、多くの課題を抱えています。社会の変化が加速度的に早くなっていることもありますが、現場の実情も分からず机上の思い付きを学校に押し付ける文部官僚には現場を知ってほしい。 子どもたちのいじめや自殺は減っていない。「子どもの人権」の尊重が最重要課題です。新聞をにぎわす事件があっても文科省は通達を出すばかりで、いじめ防止のための人員の加配などは考えていません。地教委単位では努力していますがそれも限界です。教育への優秀な人材の投入と教員の待遇改善が焦眉の課題です。「人権擁護委員協議会長の挨拶」(贈呈式は堅苦しい。マンネリ化を廃して子ども目線で行うべき) そのような中、人権擁護委員は子どもたちの人権意識の高まりを目標としてボランティアで活動しています。今日の「人権の花」贈呈式では子どもたちが元気よく意見を述べたり積極的に花を植えたりしていて心が和みました。「体育館での花植え」(花も命がある「地球の仲間」であることを再確認してほしいものです) このような子どもたちが中学校に行っても、周りの人を思いやって人の心の痛みがわかる心豊かな子どもに育ってほしいと願うばかりです。来週は島の学校で「人権の花」の贈呈式をします。↓ランキングに参加しています。良かったらクリックをお願いします。写真日記ランキングイングの森 オススメ花苗セット 10品種 花苗 苗 *全国送料無料・他品同梱可価格:2980円(税込、送料無料) (2021/6/30時点)楽天で購入
2021/06/29
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昨日3月8日は「国際女性デー」 最近ジェンダーに関して、東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長の発言が問題となった。「女性が入ると会議が長くなる」と発言し、、つい本音が出たのだろうが、その後の記者会見でも、冷静さを欠いてますます印象を悪くした。そして、組織委員会の委員長を辞任せざるを得なくなった。 このようは、ジェンダーギャップの思想は、男女を問わず日本人の心理の奥底にあるものだろう。ジェンダー問題を考えるとき、ずいぶん古いけど井上陽水の「あこがれ」という歌を思い出す。 「あこがれ」 詩・曲 井上陽水 さみしい時は男がわかる 笑顔で隠す男の涙 男は一人旅するものだ 荒野をめざし旅するものだ ララララ ララララ ララララ これが男の姿なら 私もつい、あこがれてしまう 女は清くやさしく生きて 電車に乗れば座席をゆずり 悲しい歌が 聞こえてきたら ほろりと涙流してしまう ララララ ララララ ララララ これが男の姿なら 私もつい、あこがれてしまう 男は強く 全てを悟り 女は弱く何かにすがり 正義のために戦う男 無口でいつも微笑む女 ララララ ララララ ララララ これが男の姿なら 私もつい、あこがれてしまう(「あこがれ」は、1 stアルバム「断絶」(1972年発売)に収録されている) もちろんこれは井上陽水なりの、皮肉を込めた歌の中の世界観だろう。この歌詞がジェンダー差別だとは思わない。しかし、これは日本のジェンダー格差問題の根底を鋭くついている。 国際連合は1975年3月に、3月8日(昨日)を、「国際女性デー(International Women's Day)」に制定した。なぜ3月8日なのかというと、1904年にアメリカのニューヨークで婦人参政権を求めたデモが行われたことをもとにしているのだ。 しかし昨日(3月8日)、「国際女性デー」のことは、日本のマスコミではほとんど話題にならなかった。そして、実は日本の男女格差が、世界的にも恥ずべき状況にあるということすらあまり知られていない。 一言で言えば、「先進国の中で最下位」、もっと言えば153か国中121位という不名誉な位置にあるのだ。この順位は、2019年12月に「世界経済フォーラム」が発表したジェンダーギャップ指数である。 「『男女格差後進国』の衝撃~無意識のジェンダーバイアスを克服する」(治部れんげ;小学館新書2020年10月)は、経済記者から出発して、長年ジェンダー問題について取り組んできた著者が、日本の状況を考察した本である。この中で著者は、次世代のために何ができるかを提言している。 生物的な性差のことを「セックス」といい、社会的な性差のことを「ジェンダー」という。そして性別における決めつけを「ジェンダーバイアス」と呼び、これは多くの人の心に無意識のうちにしみついている。 冒頭で述べた森喜朗会長の発言だが、実は最初から本人はこの発言に問題があることを気付いていなかったようなのだ。これがまさにジェンダーバイアスなのだ。 著者は「日本で男女格差意識が縮まらない」のか、国内での例をあげて説明している。ジェンダー格差の克服は次世代のために必要だと述べている。本書はとても分かりやすいジェンダー問題の入門書である。↓ランキングに参加しています。良かったらクリックをお願いします。写真日記ランキング「男女格差後進国」の衝撃 無意識のジェンダー・バイアスを克服する (小学館新書) [ 治部 れんげ ]価格:880円(税込、送料無料) (2021/3/10時点)楽天で購入
2021/03/09
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小学校高学年の人権教室で… 学校から与えられたテーマは「トランスジェンダー」であった。「トランスジェンダー」とは「からだの性」と「こころの性」が一致しないこと。これを小学校の児童にどう理解させられるか、自分にとって初めての難しいテーマだった。 自分の性をどう認識しているかということを「性自認」あるいは「こころの性」という。大多数の人間は、性自認と生物学的な性(出生届の性)が一致している。しかしこれが一致していないため違和感を持つ人もいる。「生まれた時の性」(自分の出生届けがどんな書類で出されたのか、まず誰も知らない) 子どもたちには最初に、まず現在の自分の性はどうして決まったのか、出生届の書式で説明した。出生届には医師あるいは助産師の出生証明書が添付され、性別欄にある「男、女」のどちらかに〇が付けられている。それは生まれた時の生物学的な外見の違いによって判断されるものだ。 そのあとで、トランスジェンダーからは離れるが、ジェンダー不平等について資料を提示して考えさせた。この部分で児童はすぐ日本のジェンダーギャップに気付き、問題点を理解したと思う。しかし、これは余計な回り道だったろう。性自認や性別違和感にどう入るのか考えた挙句にこんな導入になったのだ。「ジェンダーギャップ」(性別による役割分担や差別は社会的にすり込まれていく) メインの教材としては、絵本「タンタンタンゴはパパふたり」(ポット出版)を使った。ペンギンの男同士がカップルとなり、飼育員がとっさに与えた卵を温めて子どもを育てるという、実際にあった話をもとにしている。これは、扱い方によっては、LGBTのGに触れないといけない部分でもある。「タンタンタンゴはパパふたり」(絵本は、パワーポイントに取り込み電子黒板に投影した)~ポット出版 「性的指向」(Sexusl Olientation)とは、恋愛や性愛の対象をいう。具体的には「異性愛」、「同性愛」、「両性愛(バイセクシャル)」に分けられる。中学校ではLGBTについて学習するが、小学生には「性自認」、「性的指向の入り口」に留めなければいけないという意識があり中途半端になった感もある。 該当の学校の先生方の要望に応えられたのかについても疑問がある。自分の中でも整理できていない部分があった。いずれにしても日常の児童の実態やレディネスを知らないままに、このようなデリケートな問題を取り扱うにはまだまだ勉強不足だということを痛感させられた。↓ランキングに参加しています。良かったらクリックをお願いします。写真日記ランキング《楽天グルメ大賞》博多華味鳥の水炊きセット(3〜4人前)送料無料【各種熨斗対応】【公式】はなみどり 水たき 寒中見舞い価格:4980円(税込、送料無料) (2021/2/17時点)楽天で購入
2021/02/01
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「男だろ!」に、メディアの反応もおかしい 今年の箱根駅伝は、応援自粛の呼びかけにもかかわらず、多くの人垣ができているところもあった。たまらず、テレビでも「テレビで観戦を」と字幕が出た。 往路は創価大の初優勝、復路でも創価大は快走しトップでアンカーにタスキを渡した。その時点での2位駒澤大学とのタイム差は3分19秒。誰もが創価大の完全優勝を疑わなかった。 しかし、創価大のアンカーは不調で、ゴールまであと2kmの地点で駒澤大学に逆転された。駒澤大学のアンカーは区間賞の力走で13年ぶりの優勝をもたらした。この大逆転劇に多くのファンが駅伝の醍醐味を味わった。タスキをつないでチームの総合力で競う駅伝は日本人の感性に合っている。「大逆転の10区」(誰もが息をのむ勝負だったが、あの言葉さえなければ…テレビ画面より) 問題は、駒大監督が選手を叱咤激励するときの決め台詞「男だろ!」という言葉だ。テレビでも、解説者やアナウンサーはこの言葉に対してなにも違和感を感じることなく報道し、むしろ称賛していたように感じた。 自分は「男だろ」はセクハラでもあるし、ジェンダーにかかわっても問題発言だ。そして、駒澤大学の監督やメディア関係者の一時代古い考え方に失望した。 この監督の言葉に「問題あり」としたSNSの書き込みが炎上したという。そこに日本人の考え方の前近代性を感じる。スポーツでも、いくら箱根大学駅伝でも、ダメなものはダメなのだ。 最後に島沢優子さん(元日刊スポーツ記者)の意見を紹介する。 引用元 https://gendai.ismedia.jp/list/author/shimazawayuko 筆者も「男だろ」を聴いていて辛くなったひとりだ。「男だからやれるだろう」という意味に取れ、そこに男性優位主義を感じさせる。スポーツでも、一般社会でも、「女だろ」と励ましたりしないのに、と悶々としてしまった。 このように、企業や大学といった教育現場、家庭内でさえセクシャルハラスメントや性差別として問題になる「男だろ」。 違和感を持つ人は少なくなさそうなのに、称えられるのはなぜだろう。「私自身、モヤッとした。今どき、どうしてあのような声掛けをしているのか。監督さんの周囲の人たちがなぜ止めないのかと不思議でした」 そう話すのは、スポーツとジェンダーの研究をしている東日本にある大学の准教授だ。 (中略) 「優勝したのに水を差すな」と箱根ファンの皆さんはおっしゃるだろう。だが、そうやって日本のスポーツ界は、ジェンダーやハラスメントといった人権感覚に気づかない勝利者を放置してきたのではないだろうか。 勝利は勝利。だが、改めるべきは改める。令和という時代の箱根優勝監督として、そのあるべき姿を模索してほしい。 前出の准教授(東日本のある大学の)は言う。「そのような声掛けをかけられ続けた部員は指導者になったり、親になったりしたときに何ら疑わず同じ言動をするかもしれない。息苦しさが踏襲されていくわけです。男だろう、以外にも、表現や指導の仕方はいくらでもあります」スポーツでジェンダーは学べる。家族でぜひ話し合ってみてほしい。↓ランキングに参加しています。良かったらクリックをお願いします。写真日記ランキングジャージ 上下 メンズ セットアップ トレーニングウェア ランニングウェア (2718) メンズ レディース S M L LL 3L 大きいサイズ おしゃれ 長袖 パーカー パンツ スポーツウェア ジムウェア ルームウェア価格:3980円(税込、送料無料) (2021/2/3時点)楽天で購入
2021/01/20
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今日は離島の学校へ 昨日は山間部の小学校へ「人権の花」事業の件で行ったが、今日は離島の併設校に「人権教室」を実施するために行った。どちらも法務省が行っている人権啓発活動事業である。それを直接担当するのが人権擁護委員である。 8時35分に名護屋港を出発した。9時すぎに島に着いたら担当の先生が迎えに来ておられた。船着場から学校までは歩いても10分もかからないが、軽自動車2台に分乗させてもらい学校の玄関に着いた。いつも思うが離島の人々の心は温かい。「校舎は古びていた」(馬渡島はキリスト教の新村と仏教の本村と2つの集落に分かれる) 現在日本各地の離島では来訪者を制限している。もちろんコロナウィルス感染防止のためである。この馬渡島においても、一時は島外からの渡航を制限していたが、現在は釣り客を含めて渡航を許可している。今日も数名の釣り人が乗船していた。 自分は中学生8名に新しい自作教材を使って「こころの教室」と銘打って「いのち」について話した。地球の誕生から生命の発生や進化のことをまず簡単に話した。ここで時間をかけすぎると山場で時間が不足する。「まじめすぎる生徒たち」(担任の先生だけでなく教職員の皆さんが参観してくださった) 幸か不幸か、子どもたちがとても静かで、問いかけにもはっきりと答えてくれないので、話はスムーズに進めることができた。本当なら、もっと子どもたちの声を拾いたいところだが、コロナウィルス対策で子どもたちも緊張しているのだろう。「唯一無二のいのち」(パワーポイントで要点をビジュアルに示しつつ話を進めてゆく) 最後に竹内まりや作詞の「いのちの歌」を聴かせた。曲の進行に合わせて歌詞をパワーポイントで提示していった。いつも最後は歌で終わるのだが、耳と目から歌詞が入ってゆくことの効果をもっと高めたいと思っている。「久しぶりの給食」(離島の小さな調理場で小人数分つくられた給食は美味しかった) 1時の定期船で島を出た。今日はべた凪で快適な船旅だった。途中、自分が以前勤務した二つの離島が見えた。懐かしい思い出の島である。「二つの島」(馬渡島より近い島だが通勤はできないから、職員住宅での自炊生活だった) 自分なりに今日の教材については手ごたえを感じた。これからさらにReconstruction(再構成)してより良い教材にしていきたいと思う。↓ランキングに参加しています。良かったらクリックをお願いします。にほんブログ村博多華味鳥 燻製詰め合せ【薫(かおり)】御歳暮・冬ギフト【公式通販】価格:3900円(税込、送料無料) (2020/12/13時点)楽天で購入
2020/12/10
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今日は市内の中心部の学校 自分の最初のオリジナル教材を使って心の教室を実施した。子どもたちは6年生3学級である。コロナウィルス感染症への対策のため、3学級を広い多目的ホールに入れて実施した。「2010.3.11に何が起こったの」(2011年彼らはまだ3歳ぐらい、でも4分の1ぐらいの児童が知っていた) 今年は、申込みは少ないだろうと思っていたが、県内での感染者が少ないこともあってか、例年と同じくらいの学校から申し込みがあった。 人権教室というネーミングは上から目線なのであまり使いたくない。法務省の役人が考えた言葉だ。人権は教えるものではない、考えさせるものだ。「できるだけ児童の声を拾う」(80人を超える子どもたちの声を聴くのはちょっと難しい) 日常の生活の中にも、相手を思いやる心を持っていることはとても大切なことだ。教材に使ったのは、東日本大震災の時に示された、被災者に対する様々な思いやりの気もちだ。思いやりを行動にうつすことはなおさら勇気がいることだ。 今日の話で考えたことを、日々の生活の中で生かしてほしいと思う。↓ランキングに参加しています。良かったらクリックをお願いします。にほんブログ村電子パッド 電子メモ 電子メモパッド 8.5インチ デジタルメモ 電子 ノート メモ帳 タッチペン付き 電子タブレット 軽量 手書き ロック機能 スタンド付 メッセージボード 伝言板 ビジネス お絵かきボード 子供 知育 自宅 車内 玩具 遊び 文字 練習 誕生日 プレゼント ギフト価格:2109円(税込、送料無料) (2020/12/6時点)楽天で購入
2020/11/27
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小学校5,6年生に語りました 「いのちを学ぶ」というフレーズはどこから来たのか。実はもう10年以上も前に、ある中学校に赴任したとき、先任の校長先生が「命を学び」、「いのちを磨き」、「いのちを燃やす」という言葉を掲げてあったことを知り、丸ごと使わせていただきました。 いい言葉だなとすぐに思いました。いのちは一番大切で世界中でただ一つの自分のもの。まずはいのちについて学び、いのちを磨いてほしいと思ったのです。「いのちを燃やす」ことは、たぶん卒業しての生き方にかかわる言葉だと解釈しています。 今日の人権教室は、これをもとに作ったオリジナルの教材です。一部に絵本「たんぽぽ」(平山和子:科学の友絵本)からの資料を使わせてもらっています。「唯一無二のいのち」(この地球上で、過去にも未来にも自分はただ一人、貴重な存在) 生まれたこと、育ててもらえたこと、そして同じ教室で仲間と出会ったこと、今日ここで私がみんなに出会ってお話ししていること、これは本当に奇跡なんです。この奇跡の出会いを大切にして生きていきましょう。 この小学校の校庭のイチョウもほとんど散りかけていました。子のイチョウの木も何十年といういのちをつないでいます。また春になって芽吹くために、葉を落として力をたくわえています。「校庭のイチョウ」(人間を含む動植物は、現在地球上では約175万種が確認されています) 人間も175万種の生き物のほんの一つの種に過ぎません。現在は生物界の頂点にいますが、一番原始的な生命体のウィルスに、その命を脅かされています。 もっと謙虚に、生きている幸せを感じて、隣にいる友達や家族、出会う人たちにやさしい想いで接してあげましょう。自分のいのちと同じように、周りの人や生き物のいのちも温かく見守ってゆきましょう。「タンポポ」(ギター伴奏もできるよう、パワーポイントの画面にはコードもつけています) 今日のK小学校では、こんな話をしてきました。そして最後は「タンポポ」の歌を聴いてもらいました。ほんとうはみんなで歌いたいのですが、コロナウィルスへの感染防止のためには、大きな声を出すことはストップ中なのです。↓ランキングに参加しています。良かったらクリックをお願いします。にほんブログ村【喜平】接木苗キヘイ・ギンナン[果樹苗木・銀杏・ぎんなん]価格:3696円(税込、送料別) (2020/12/6時点)楽天で購入
2020/11/19
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来るべき本番に備えて 今日は地区の人権擁護委員協議会の子どもの人権対策部会。地区の26人ほどの人権擁護委員の約半数の「子どもの人権対策部会委員」が、幼稚園の園児や小中学校の児童・生徒を対象とした人権教室を担当する。 今日はまず、これまで申し込みがあったいる学校の担当者を決めた。コロナウィルス感染防止対応で、今年は例年より申し込みが少ないだろうと思っていた。しかし、例年申し込みがある学校からは申し込みが出ていた。申込書の先着順に実施日実施時間などの第一希望を優先して決めていった。「模擬授業」(授業デビューする新人の委員さんは、まずは会議の場で模擬授業をする) 今日は、今年度2回目の模擬授業である。ほかの委員たちが子どもたちになりきって質問したり、問いかけにこたえたりする。今回の授業は手話を良くされる方で、手話を使った話の展開が興味深かった。 9月5日からは、実際の現場での授業が始まる。自分の出番もあるのでそれに向けて準備をしなければならない。人権擁護委員の存在すら知らない人が多いと思うが、最近は小中学校の先生たちの間にはずいぶん浸透してきていると思う。↓ランキングに参加しています。良かったらクリックをお願いします。にほんブログ村敏感肌 シルクマスク 日本製 夏用 接触冷感 1枚 大人 洗える 3D立体マスク 布マスク 外出用 夏用マスク 在庫あり シンプル コロナウイルス 対策 応援 天然成分価格:1980円(税込、送料別) (2020/9/6時点)楽天で購入
2020/08/24
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参加生徒数を限定して実施 今年は「人権の花」の実施校に中学校が初めて指定された。今日はK中学校に、地方法務局の支局長以下、市の親権対策関係職員、人権擁護委員など9名が参加して「人権の花」贈呈式があった。生徒は、コロナウィルス感染防止対策で、生徒会を中心に学級代表ら25名ほどが、体育館に距離をとって並んで参加した。 法務省の人権擁護局が実施している児童生徒対象の施策として、中学生対象の「人権作文コンテスト」、「子どもの人権SOSミニレター」、「人権の花」、「子ども人権110番」などがある。いずれも法務大臣から委嘱された全国1万4千人の人権擁護委員が中心になって行っている。「花を植える」(これはセレモニーで、後日生徒たちの手で花を植える活動がある) 「人権の花」の活動は子どもたちが花を育てることで、いのちや環境美化について考えてほしいというねらいのもとに毎年実施されている。実施校は贈呈された花苗を植え、水やりなどの活動を行う。「マリーゴールド」(花を愛でて終わりでなく、そのあと花はどうなるのかを考えさせたい) 日本人ほど季節の花を愛でる国民はいない。四季の花々は、人々のくらしに彩や潤いを与えてくれる。しかし、花が咲く前、咲いた後についてはどうか。枯れた花の中には種ができている。こうして命は継がれていくということを考えさせたい。 K中学校は人権教育の研究指定校でもあり、本当は全校生徒(約220名)が参加してこの日の贈呈式を実施する予定だった。しかし、感染防止のために規模を縮小して実施せざるを得なかったのは残念だった。 11月には人権の花感謝式が行われる予定である。この事業も永年続いているが、ややマンネリ化しているきらいもある。第一に「贈呈式」、「感謝式」なんていうネーミング自体が上から目線だと感じる。「生徒代表のお礼の言葉」(形式的なことより、生徒たちの身近な人権問題に目を開かせたい) 人権啓発が行政の役割の一つであることは否定しない。しかし、全体的に人権を守るとかいう考え自体が古い。人権は与えられたものでなく長い歴史の中で人々が獲得していったものだ。だが、そういう貴重な経験を我々日本人はしていない。 戦後の民主化で、日本人は国の基本法である憲法案をGHQから与えられた。民主的な諸権利も「与えられたもの」という意識から抜けきれていない。 「人権の花」の活動を、ただ「花をもらって育てた」という体験だけに終わらせてはいけない。人権擁護委員協議会が取り組んでいる「人権教室」などを通して、さらなる人権意識の向上を目指す必要がある。↓ランキングに参加しています。良かったらクリックをお願いします。 にほんブログ村※マリーゴールド ミックス 24ポットセット(3号)特選花苗セット販売/お得なまとめ買い楽天で購入
2020/06/17
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障害者スポーツについて理解を深める 市内の小学校から要請されていた、障害者スポーツ「ボッチャ」の体験教室を、県のボッチャ協会の協力で実施した。今年は東京パラリンピックもある。児童たちに障害者スポーツへの理解を深めさせたいということだった。「ボッチャ協会の方の説明」(動画なども使って説明され、低学年の児童にも分かったようだ」 全校生徒が6チームに分かれて試合を体験した。正式なルールでは、団体戦の場合1チーム3人で行う。小規模校なので6グループに分かれたも8人程度である。だからボールを増やし、全員がボールを投げることができた。「できるだけ白いボールに近づける」(得点の数え方はカーリングとほぼ同じである) 白いボールに遠いチームが投げて試合は進む。カーリングと違う点は、白いボールに自分の投げたボールを当てることもできることだ。白いボールが動くと局面が一挙に変わることもあるから、そこが大変面白いところだと思う。 ボッチャは重篤な脳性麻痺の方もできるスポーツである。傾斜のレールを持った補助者が付いて、選手は顎で挟んだボールを転がすこともできる。「ボッチャのボール」(大きさと重さは決まっているが、表面の硬さは3種類ある) ボールの重さは275g(+・-12g)と決まっている。しかし、表面の堅さには3種類あって、一番硬いものが転がりやすく、柔らかいと投げた場所からの転がりは短い。どのボールを使うかということも作戦の一つなのだ。 最後にトーナメントで試合を行った。最後に優勝チームが先生チームと戦った。子どもたちも先生方も楽しんで障害者スポーツへの理解を深めたようだ。 人権擁護委員会としては初めての試みだった。ボッチャ協会の方には遠路来ていただいて、丁寧な説明をしていただき大変ありがたかった。↓ランキングに参加中、よかったら下のアイコンをクリックしてください。にほんブログ村テレビ 50インチ 4K対応液晶テレビ 50インチ 50型 ブラック 50UB10P送料無料 4K対応 地デジ BS CS テレビ 液晶テレビ アイリスオーヤマ あす楽楽天で購入
2020/02/19
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ちょっとした小道具に 法務大臣から委嘱された人権擁護委員によって、各市郡単位におかれている人権擁護委員協議会ではスマホ安全教室を「人権教室」の一環として実施している。 学校から「スマホ安全教室」を依頼されたら、携帯電話会社のスタッフに依頼する。ところが、ある携帯電話会社は8名のスタッフで管内8県を担当しているという。最近は学校からの依頼が多くて、対応しきれない場合も多いという。 それだけ、スマホやネットを介した小・中学生や高校生のトラブルが増えているということだろう。実際に大人が思ったよりも子どもたちはスマホやネット社会に習熟していて、その分だけトラブルに巻き込まれることも増えているのだ。 ある小規模校の小学校から依頼されていたスマホ安全教室が、業者の多忙さで実施の見通しが立たなくなった。そこで、自分で教材を再構成して実施してみることにした。「モックを探してみたら」(ネットオークションに出品されていた。1個は自分の本物) モックも、新型が出たら出番がなくなる。それが売買されていたとは初めて知った。「スマホ安全教室」の小道具として使えるかもしれないと思って落札した。 教材として何を使うかが問題であるが、携帯電話会社のホームページに、教材用の資料がいろいろとアップされていた。担当者に聞いたら、常識の範囲内であれば著作権の問題は生じないということであった。「スマホ安全教室」(資料をパワーポイントで投影して、5・6年生約30名を対象に行った) SNSのなかでも、LINEはかなりの生徒がやっているようだった。生徒たちにとってスマホによる事件やいじめは、今やとても身近な問題となっていることが、自分の話に対する児童の反応でもよくわかった。 今後は携帯電話会社のスタッフに頼らず、人権擁護委員協議会としてスマホ安全教室を実施できるようにならないといけない。そのためには、大人の我々自身がスマホを使いこなせるようになることが大事なことである。 最後に子どもたちに告げたことは、「LINEをのぞいて、他のSNSはすべて規約上では13歳未満の児童はSNSのアカウントを持てないことになっている。Googleのアカウントもとれない」ということである。これには子どもたちも驚いたような顔をしていた。 このことは、親も知らない人が多いだろう。親のアカウントでやっている児童もいるかもしれないが、親がきちんと管理することがスマホやネットによるトラブルや事件を防ぐ第一歩だということを改めて確認してほしいい。↓ランキングに参加中、よかったら下のアイコンをクリックしてください。にほんブログ村ソニー Cyber-Shot DSC-RX100M7 《納期約3−4週間》楽天で購入
2020/01/20
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少人数の学校ならでは 本日(28日)は、管内の小さな小学校で人権教室を実施した。自分はもっぱら高学年か中学生担当だから、この日はまず低学年と中学年の授業を参観した。 小学校低学年にはどう話したらいいのか、中学生相手に数十年話してきた人間には難しい。低学年や中学年の人権教室を参観させてもらって、低学年や中学年に対する話し方や教材の組み立て方など大変参考になる部分があった。 中でも、低学年の紙芝居が印象的だった。最近は紙芝居もパワーポイントを使ってスクリーンや電子黒板に投影するパターンが多い。しかし今日は少人数の児童が相手だったので「本物の紙芝居」だった。 自分の子ども時代、紙芝居のおじさんが来るのが楽しみだった。まずおじさんは水飴や型抜きのお菓子を売る。集まった子どもたちは握りしめた硬貨でお菓子を買う。そしていよいよ紙芝居の始まりだ。自転車の荷台の上の木枠の中の絵に見入ったものだ。「昔ながらの、本物の紙芝居」(読む人の声音や抑揚、語りの間で、絵の中の世界に引き込まれてしまうようだ) あとで訊くと、今日の紙芝居を担当した方は普段から子供たちへの読み聞かせの活動を行っているという。物語の世界に子どもたちを引き込んでしまう素晴らしい語り口は、一日二日で会得できるものではないのだ。 なんでもデジタルという時代で、家の中や町では人工的な音があふれている。電車や駅のアナウンスも人工的な合成語になって久しい。そのような中で、今日は人の「言葉の力」というものをたっぷりと知らされた。↓ランキングに参加しています。よかったら下のアイコンをクリックしてください。にほんブログ村【楽天カードエントリーP8倍確定●2/9 20:00〜2/16 1:59まで】キヤノン EOS R ボディ【送料無料】価格:185900円(税込、送料無料) (2020/2/11時点)楽天で購入
2019/11/28
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法務省人権擁護局の目玉事業だが、ちょっとマンネリ 人権の花運動 この運動は,おもに小学生を対象とした啓発運動で,昭和57年度から実施されています。その内容は,学校に配布した花の種子,球根などを,子どもたちが協力し育てることによって生命の尊さを実感し,その中で豊かな心を育み,優しさと思いやりの心を体得することを目的としたものです。(法務省ホームケージより) 趣旨は上に述べたようなことで、ここ数年は全国で3700~3800の小中学校、児童生徒数にして45万人程度が参加している。昭和57(1982)年度から始まっているので、来年度令和2(2020)年度で30年目になる。ちょっともうマンネリといった感もある。「子どもたちによる感謝の言葉」(この学校は大規模校であり、4年生4クラスで実施した) ↓贈呈式の模様は6月26日のこのブログで紹介している https://plaza.rakuten.co.jp/shigedoraku/diary/201906260000/ 市役所や市教委や法務局のお偉いさんに人権擁護委員が数名、ものものしいお客さん方の前で、生徒たちも緊張気味である。こんな光景はまさにお役所仕事だ。 本当ならこれらの花を、地域の施設に持って行って地域の人と交流するなど、地域に開かれた行事にすればもっといいだろう。学校側がそこまでする意義や意欲や時間的余裕があればのことだが…。↓ランキングに参加しています。よかったら下のアイコンをクリックしてください。にほんブログ村ソニー α6600 ボディ [ILCE-6600] 《納期約3週間》価格:158203円(税込、送料無料) (2020/2/11時点)楽天で購入
2019/11/26
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市内S小学校で人権教室 昨年から今年にかけて、小学校高学年から中学生には自作教材「思いやりについて」を使っている。テーマは東日本大震災で人々が示した行動。これはある本で紹介されていた実践を、自分の被災地への旅の写真なども加えてアレンジしたものである。「パワーポイントの1枚目」(「思いやり」とか「人権」という言葉を最初から出さないのが自分流である) 昨夜から今朝までかかって手直ししたのだが、時間不足で最後まで提示することができなかった。用意したのはスライドは28枚。これを40分の時間の中で提示するというのが、冷静に考えれば多すぎるのだ。「このスライドは十分に活かせなかった」(自分でも説明的すぎると思う。これでは素の教材のインパクトを薄めてしまう) 素の教材というのは、震災時、ツイッターに書き込まれた人々の思いやりあふれる行動である。これはもちろん被災者に対するものが多かったが、中には被災した人やホームレスの人が、被災者や帰宅難民に示した心暖まる思いやりに満ちた行動もあった。 東日本大震災をしらない子供たちに対してその被害の説明も必要だ。しかし、それは最小限にして、人々の行動のすばらしさに焦点をあてることが必要だったろう。 時間不足のため、せっかく用意していた「OMOIYARIの歌」(詞、曲:藤田恵美)も1番だけしか歌えなかった。この教材はもう3,4回使っているが、いつもいつも反省することばかりである。↓ランキングに参加しています。よかったら下のアイコンをクリックしてください。にほんブログ村
2019/10/11
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待っていたが、一本もかからず 県庁所在地の地方法務局で、電話相談「子ども110番」の相談担当者だった。午前の部の方が、「誰もかけてこなかった」と言われたので、午後はかかってくるかもしれないと思った。 13時30分から17時まで電話の前で待っていたが、結局ベルは鳴らなかった。今日9月1日は日曜日のため、本来の始業式は明日9月2日である。明日ならかかって来るかもしれない。「鳴らない電話」(電話待ち3時間半、岩波のブックレットを1冊精読することができた) 実際には1週間早く2学期を始めた学校も県内で35校余りある。通常なら2学期の始業式である9月1日が子どもの自殺が極端に多いということでの、「子ども110番」の強化週間である。でも、これからは実施時期を前倒しにする必要があるかもしれない。「あて外れ」(匿名でかけてくる子が多いだろう、どこの誰かも判らない子と電話で会話するのだ) 誰もかけてこなかったことは、どうしようもなく困っている子がいなかったと解釈することもできる。あるいは、困っていても電話する勇気がなかったとも考えなくてはいけない。ともかく、GW明けや夏休み明けが子どもたちにとってハードルの高い時期なのだ。 「子ども110番」と「SOSミニレター」は法務省が取り組んでいる取り組みである。もしこのような手段で、電話のボタンを押したり手紙を書いたりする子は、その時点で立ち上がる力を持っている。 たとえいじめを受けていても、誰にも言えずに自分を責めている子がいたら、そのことは大きな問題である。周りの大人がきちんと対応してやることが大切だと思う。↓ランキングに参加しています。よかったら下のアイコンをクリックしてください。 にほんブログ村ソニー Cyber-shot DSC-RX100価格:41260円(税込、送料無料) (2019/9/6時点)楽天で購入
2019/09/01
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みんな地球に生きる人 アグネス・チャンがユニセフの親善大使として、紛争や貧困に悩む各国への支援活動を行っていることは知っていた。でも、具体的な活動の様子については知らなかった。先日、たまたま書店で「みんな地球に生きるひとPart4」(岩波ジュニア新書 2014年7月発行)を見つけて読んだ。「みんな地球に生きるひとPart4」(最初は1987年、Part2は1997年、Part3が2007年と10年おきに発行されていた) Part4を10年をおかず2014年に発行したことについて、前書きでアグネスは次のように書いている。 「…日本と世界が急激に変化しているいま、早急にみんなに伝えたいことが、たくさんあったからです。東日本大震災で目のあたりにした状況、学んだことを書き残したい。(後略)」 その他に、地球環境の悪化やテロなど世界の不安定さの急速な進展にも触れています。でも、東日本大震災のことを早く伝えたかったというのが一番大きな理由でしょう。 自分がアグネスの活動を知りたかったのは、世界の貧困や地球の環境問題に関心があったからです。それは、「いのち」や「人権」に関わる重要な問題だからです。Part3とPart4を読んで、アグネスが、国内外の厳しい環境にいる人々の力になろうと、心を込めて努めたことが伝わりました。そして、自分がよく知らなかった世界の格差についても、より多くの具体的な情報を得ることができました。 2011年3月11日、アグネス・チャンは都内でコンサートの予定があったのです。何とか会場に着いたがテレビの画面に写っている津波の光景を見て、アグネスは号泣した。「泣かないでください、声が出なくなります」とマネージャーは言ったという。まだだれも事態を十分に把握できていなかったのだ。来ていた一部の観客を返してコンサートは中止となり、都内は帰宅困難者であふれた。 アグネスは1998年に初代ユニセフ大使になっていた。一日でも早い被災地入りを希望したが、現場の混乱のためなかなか実現しなかった。それで、募金をしようということで、4月1日にジャッキー・チェンが香港で開催したチャリティコンサートに、アグネスのほか、東北出身の千昌夫、中村雅俊なども参加した。この時には、一般の人々の善意で一晩で2億円の募金が集まったといいます。 アグネスの被災地入りは4月12日に実現します。彼女はそれから何度も被災地に足を運んで、被災者の話を聞くことから始めました。そこでアグネスは、「頑張って」という一言では済まされない、胸が押しつぶされるような光景に何度も出会うのです。 私自身が最初に被災地に入ったのは2年後の夏でした。撤去されていない壊れた住居や、押し流されたままの巻き網漁船などもそのままでしたが、すでにがれきの撤去はほとんど終わっていました。被災からわずか一か月後の状況は、とてもすさまじいものだったろうということが想像できます。 次にあげるのは、本書の中に書かれている、アグネスが体験したことのほんの一部です。 「ある避難所のことです。子どももテレビを観て私のことを知っているから、最初はついてきて「アグネス・チャンだ」と騒ぎます。ところが、私は一人ひとり被災者の話を聞いて長くなるので、そのうち逃げていきます。 それでも、私の手をもってずっとついてきた四歳ぐらいの女の子がいました。私が話を聞くと、彼女もそばで「うーん、うーん」と聞いている。私が「そうだね」と言うと、彼女も「大変だったね」と言う。彼女も家を流されて避難している子です。 二時間ぐらいたって話を聞き終わり、私はそこにいた子どもたちを順番に抱っこして、みんなで笑って、そして最後に歌を歌って、 「帰るね」と言ったら、彼女が、 「ちょっと待って、おばちゃん」と言います。 「何?」 彼女はポケットから小さなお財布を出して、ひっくりかえしました。硬貨がコロンと落ちた。11円でした。それを拾って私に渡して、 「これでみんなを助けて」と言うんです。 私、号泣しました。避難所にいて何もないのに、自分の全財産を出して周りの人を助けようという気持ち。彼女のその気持ちがうれしくて、抱っこして、涙が止まりませんでした。」 こんな話は、各地であったでしょう。ここに出てくるような幼い子どもの純粋な気持ちが、厳しい環境の中にいる人たちの心の支えだったでしょう。これ以降、多くの人たちが被災地に入り、救援活動も慰問活動も活発になり、被災地の人たちを力づけていったのです。※「みんな地球に生きるひと Part4 」より 「みんな地球に生きるひと Part4」では、第1章と第2章が東日本大震災について書いてあるが、世界の厳しい状況下におかれた子どもたちについても書かれている。以下章立てのみを掲げる。 3章 貧困と差別に苦しむ子どもたち~インド 4章 砂漠化に追われる子どもたち~ブルキナファソ 5章 戦火の下の子どもたち~ソマリア 6章 自分の自由は自分で守る 7章 近隣諸国とどうつきあうか 8章 シリコンバレーで学んだこと 9章 自分らしく自由に生きるために 10章 自分の花を咲かせよう~学び方と生き方 9章では「アグネス論争」(1987年生後間もない長男をテレビ局に連れていたことについて、林真理子などが批判したことに端を発した論争)について触れているが、このことについては、またあとで書きたいと思う。 ↓ランキングに参加しています。良かったらクリックをお願いします。にほんブログ村富士フイルム インスタントカメラ 『チェキ』 instax SQUARE SQ6 パールホワイト価格:12970円(税込、送料無料) (2019/7/27時点)楽天で購入
2019/07/09
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人権教室の「最終講義」 人権擁護委員の任期は基本的には7月1日から3年間を1期としている。市町村長が推薦し議会の承認を経て法務大臣が任命するボランティアの役職である。昨日(26日)は、3期務めて6月30日に退任を控えたY委員さんの「最終講義」があった。 我々の市の人権委員協議会のメンバーは26人であるが、6月30日に任期が切れる7人のうち、Y委員さんは年齢制限で4期目に入ることができない。再任される委員は75歳未満であることという規定があるのだ。他の6人はそれぞれ次の3年間の任期を引き続いて務めるようだ。 Y委員さんは「子どもの人権対策部」に属しておられた。略して「子ども部会」の活動は主として児童生徒への人権教室を行うことである。部会の研修会では、委員を児童生徒に見立てて模擬授業を実施するが、退任を5日後に控えたY委員さんは、若手の委員の研修のため模擬授業を行われた。「最終講義お疲れさまでした」(立っている3人の中央がY委員さん、左はお礼を述べている当委員会副会長) 文章資料を用いて、体の不自由な人の人権について話を進められた。ベテランだけに、子どもたち(ここでは児童生徒役の人権擁護委員)に落ち着いた語調で、語り掛け、問いかけながら、話を進められた。文章資料を使うのが苦手な自分にとっても参考になった。 3期9年間お疲れさまでした。そして、ありがとうございました。自分も現在持ちネタが2つあり、第1期の2年目の昨年から現場で実践している。今後はさらに新たなテーマを開発し、考えさせ・話合わせ・発表させる、「こころをたがやす」学習のプランを考えたいと思う。 人権擁護委員の主たる任務は、人権意識の啓発と人権相談である。人権相談を必要とする人ができるだけ少なくなるよう、小中学生のうちから人権意識を高めることは大切なことである。↓ランキングに参加しています。良かったらクリックをお願いします。にほんブログ村《新品》 Canon(キヤノン) EOS 5D Mark IV ボディ[ デジタル一眼レフカメラ | デジタル一眼カメラ | デジタルカメラ ]【KK9N0D18P】楽天で購入
2019/06/27
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何だか大げさで、マンネリ感ある法務省主導の取り組み なんにでも最初は疑問を感じるものだ。来校した法務局や市役所、そして人権委員の人数が多い。3名ほどが前に立って挨拶をしたが、それも子どもたちを疲れさせただろう。 こんなことでは子どもたちを緊張させてしまう。「人権」を何だか堅苦しいものにとらえてしまわないか心配になる。贈呈式なんて言葉も、上から目線のお役所言葉で気になるところだ。 先日自分が「人権教室」でタンポポの花をテーマに話をしたN小学校。今年、そのN小学校は管内でただ一校「人権の花指定校」になった。何個かのプランターと花苗が贈呈され、子どもたちが花を育てるという取り組みだ。「贈呈式」(児童たちにはキャラクターの着ぐるみが一番の関心事だったようだ) 人にも動物、植物にもいのちがある。個々のいのちには限りがあるが、タンポポの綿毛が種を運ぶように、いのちは受け継がれていく。プランターには、子どもたちがそれぞれにメッセージを書いていた。先日(17日)の「人権教室」での「たんぽぽの花」の話を聞いて感じたことを書いてくれたのなら嬉しいことだ。「プランターに書かれたメッセージ」(先日の「たんぽぽの花」の話で感じたことを書いてくれているようで良かった) 夏休みは大変だろうが、適度に水やりをして「人権の花」を大切に育ててほしい。だけど、この取り組みもややマンネリ感もある。また、年々多忙化する学校側の負担は軽くしてやりたい。 「人権の花運動」は昭和57年から取り組まれ、もう39年目になるロングランの運動である。今年も全国で約4000校余りが指定されている。↓ランキングに参加しています。良かったらクリックをお願いします。にほんブログ村富士フイルム FUJIFILM ハイブリッドインスタントカメラ 『チェキ』 instax mini LiPlay ブラッシュゴールド
2019/06/26
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たんぽぽの花で人権教室 睡眠不足で体調は最悪であるが、このところ熱心に準備してきたパワーポイントファイルを使ってのプレゼンテーションである。初めての小学4年生ということで、いろいろ考えたあげくたんぽぽの花の生命力をテーマとしていのちの大切さを考えさせることにした。 市内N小学校4年生の彼らは4クラス約140名ほどいる。そのために、音楽室で2クラスずつに分けて実施した。後で先生方に聞くと、2年生の国語の教科書にたんぽぽについての説明文が載っているという。その学習をしていただけに、タンポポの生命力の強さについては知っていたようだ。(たんぽぽについては絵本「たんぽぽ」の絵と文を使わせていただいた) しかし、一つの花には多くて240もの花びらがついていて、その花びら一つ一つがおしべもめしべも備えた花で、一つの花に240もの実(種)ができるということは児童は知らなかったようだ。実は自分も「たんぽぽ」(平山和子 え・文~福音館書店)という絵本を見て初めて知った。 そのことや、根っこが1メートルもあるというところに、自分自身が感動した。何を教えるにしろ伝えるにしろ、自分がまずそのことに感動しなくては、聞く人の心に響かないと思う。(歌詞と自分で撮った写真を組み合わせたシーンを、伴奏の進行にともに展開していく) 初めての小学校中学年への「こころをたがやす」時間としてはまあまあだったと思う。最後にみんなで歌った「たんぽぽ」(門倉訣作詞・ 堀越浄作曲)の歌も、児童たちは歌ったことがあったようだ。自分は現役の時に学級の生徒たちと歌った歌だったので、子どもらの歌声は懐かしく響いた。(最後はすこし理屈っぽくなっている、もう少し余韻のある終わり方を考えたい」 子どもたちに最初から「人権」という言葉は意識させたくない。でも法務省が「人権教室」と銘打っている以上、最終的にはこの言葉を使ってまとめざるを得ない。 自分は上から目線でお役所言葉の「人権教室」という言葉は使いたくない。だからできるだけ「こころをたがやす」、「こころをまなぶ」という言葉に置き換えて使っていきたい。↓ランキングに参加しています。良かったらクリックをお願いします。にほんブログ村富士フイルム FUJIFILM ハイブリッドインスタントカメラ 『チェキ』 instax mini LiPlay ブラッシュゴールド楽天で購入
2019/06/17
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確かにどこにでも咲いていた 小学生に「いのちを学ぶ」という話をするなら何をテーマにするか。本屋でたまたま、「たんぽぽ」という絵本を見て、たんぽぽをテーマにしたらどうだろうかと思った。 そこで身の回りにたんぽぽがあるか探してみた。するといとも簡単に見つかった。流石に生命力のあるたんぽぽである。「いのち」というテーマの素材にふさわしい。「庭の片隅で」(庭の生い茂った雑草の中でも、黄色いたんぽぽは目立っている) 実はたんぽぽの花には重大な秘密があった。それはたんぽぽは一個の花ではない。花びらの一つ一つにおしべとめしべがある。ということは花びらの一枚一枚が一つの花なのだ。 多い時は花びらは240枚にもなるという。一輪の花ではなく240個の花を咲かせているのだ。そしてそれが、綿毛となって240個のいのちを飛ばしていくのだ。「こんな所にも」(門から玄関に向かう通路の、ブロックのすき間で花を咲かせたらしい) 今ちょうど開いている花があるかと思えば、もう花の時期が終わって、実(種)の部分をしっかり守っている総苞(そうほう)に包まれたものもある。長い期間を要して綿毛を育てているのだ。「綿毛の様子」(半分飛んでいった綿毛、残った綿毛には茶色の実(種)がはっきり見える) 綿毛を採取して持って帰った。それを並べて撮影してみた。自然のモノでしか表現できない美しさが秘められていた。「綿毛を並べて」(和服など何かのデザインに活かせるようなパターンである) また、タンポポの根は50cmから1mにもなるという。その生命力は「いのちをまなぶ」素材として取り上げるにまったくふさわしい。↓ランキングに参加しています。良かったらクリックをお願いします。にほんブログ村キヤノン CANON インスタントカメラプリンター iNSPiC ZV-123-MBK マットブラック[ZV123MBK]価格:19299円(税込、送料無料) (2019/6/28時点)
2019/06/05
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人権・同和問題について 数日前、ある官公庁の出先機関で人権啓発研修の講師を担当した。2か月以上も前に言われていたが、学校での「人権教室」(こころをたがやす)が終わらないと落ち着かなかった。学校関係が全部終わって、やっと準備に取り掛かかった。 人権啓発研修のテーマは「同和問題」でやってほしいということだった。「同和問題」となるとどうしても話が固くなる。自分よりも聞くほうが緊張して聞くだろうと思うと、どんな資料でどう話したらいいのか悩ましかった。「導入はここから」(「歴史的発展の過程」という言葉があるからには正しい部落史が求められる) 「士農工商〇〇、〇〇〇」という政治起源説が、民衆史の研究で「けがれ(穢れ)」起源説に変わったのは1900年代の末ごろである。「士農工商」という言葉は中国で古くから使われた「みんな」を意味する言葉で、上下関係を意味する言葉ではなかったことがわかった。「中世に起源を持つ」(優れた築庭技術など自然を変える力までもがケガレ(穢れ)としておそれられた) ここ20年来の教科書では、その他の身分の人々の特殊な技能や知識などが社会の発展に貢献したことが載っている。彼らは差別で虐げられていただけではない。「その他の身分」(百姓身分、町人身分に対して低い立場に置かれたとはいえない) 部落の人々は、死牛馬の処理や皮つくり、犯罪人の逮捕や処刑など、人が恐れいやがる仕事をしていた。そのため、他の民衆から蔑視、差別の目で見られるようになった。 新しい部落観に触れながら、昨年の市民アンケートの結果も織り交ぜて現代の差別に話を進めた。しかし、やっぱり堅苦しい話になった感がある。仕事を半数ずつ休んで職場内研修として参加した人たちに、印象に残る話が出来たか疑問である。「最後はこの3つが基本」(「おもいやり」は、児童生徒に語っているが大人にも欠けている面がある) 90分を2回連続で3時間。疲れは無かったが、児童生徒と違ってはっきりした反応がないので、終わってからも達成感はあまり無かった。 市民アンケートでは、差別をなくすには「啓発活動を盛んにする」という回答が一番多かった。どんな講話が啓発につながるのか今後も考え続けたい。↓ランキングに参加しています。良かったらクリックをお願いします。にほんブログ村
2018/12/23
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今年最後の「心の時間」は中学1年生に 10月にN小の6年生に「思いやりとは」をテーマに実施した。終わってから校長室でお茶をいただいているとき、それを参観していたN小の6年担任の先生が、来室されて、自分の子どもが通っているK中でして欲しいと「直訴」された。「心の時間、心をたがやす」(「人権教室」いう言葉は「上から目線」の言葉なので使いたくない) その先生は、学年保護者会の役員をされていて、学年PTAの行事を「心の時間」を実施て欲しいということだった。そこで、先日事前打ち合わせと会場確認をした上で、本日1年生4クラスを2クラスずつに分けて音楽室で実施した。「大震災の時の人々の行動」(この実践は、「J-POPで創る中学校道徳授業(柴田克著)」を参考にした) 2013年と今年(2018年)の2回、東日本大震災の被災地をバイクツーリングした時の写真がとても有効だった。この実践で使う歌は藤田恵美作詞・作曲の「OMOIYARIの歌」である。人権をテーマにしたいい歌で、人権集会で歌っている小学校もあるという。「笑顔の写真を使って歌の歌詞を投影」(最後の部分は手話つきで歌わせたいが、時間不足で…ベトナムの子どもたち) 学期末とあって短縮授業の時期になっていて45分しかないのに、冒頭で人権擁護委員の紹介(自分以外にも2名が参加)、最後に人権相談や電話相談のPRまでしないといけないので、今日もまた時間不足でちょっと慌ててしまった。 まだ改良の余地ある教材だが、子どもたちはそれなりに考えて発言してくれた。今年は、この教材を13学級、約400名に対して実施した。まだ納得いく実践はできていないので、もう少しこの教材による「心の時間」にチャレンジしてみたいと思っている。 ↓ランキングに参加しています。良かったらクリックをお願いします。にほんブログ村
2018/12/12
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小規模校ゆえに3学年一緒に この学校は市内の山間部にあり、各学校の生徒数の減少により数年前に3っの中学校が合併してできた。その学校から「人権教室」を実施して欲しいという依頼があり、人権委員協議会から自分が指名されて行くことになった。「人権集会」(法務省人権擁護局主宰の「人権作文」を読んだ感想を発表していた) 人権集会の後に話してほしいということで、時間は50分ほどという。だが、担当の先生はかなりアバウトで、まあその程度でお願いしますということだった。 合併したとはいえ各学年20名ほどで、三学年合わせても60名程度の小規模校である。これまでは小学6年生を対象に話してきたので、中学生はどんな反応を見せるか、それが楽しみでもあった。「こころをたがやす」(ホワイトボードがあったので、最初の部分の話で時間をとりすぎた) 急に言った学校で生徒に対面して、学校や学級の雰囲気をつかむのは難しい。結構活発に発表したがる生徒はすぐ目立つから分かるが、反応の少ない生徒たちの受け止め方が良くわからない。これは、どこに行っても同じことだが。「大震災の話」(大震災の時の心温まる人々の行動で、思いやりについて考えさせる) 係の先生がアバウトな言い方をしたので、予定時間を10分ほどオーバーして話した、人権集会の流れで最後に校長先生の話が入っていた。それに気づかなかった自分は申し訳なかった。統合校なので帰りのバスの時間も迫っていたようで失礼した。 感想文とワークシートをもらわないで帰ったので、生徒たちの反応はそれを読んでからになるが、中学生だけに全体としては理解してくれた生徒が多いだろうと思う。↓ランキングに参加しています。良かったらクリックをお願いします。にほんブログ村
2018/11/29
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視察研修会に参加 参加は自由だが、7日と8日、人権擁護委員協議会の視察研修に参加した。八代協議会との研修会がメインであるが、懇親会の意味もあって参加費は個人負担である。「1日目、某寺院の見学」(新しい寺院だが建物が大きい。昼食場所や土産売り場もあって商売熱心だ) 宗教法人の税制改革をしてほしいものだ。これだけの土地と建物、どれだけの税金を納めているのか今度税務署に行ったときに尋ねてみよう。「水俣病資料館」(10年ぶりぐらいに行った。語り部さんの話は印象深かった) 生まれ変わった水俣を発信している場所だ。しかし、まだ裁判は続いているという。公害は一回起こしたら果てしないダメージを受ける。水俣病はその良い例である。「交流会」(ボランティアだというのに、どこも熱心だなあというのが自分の感想だ) 各方面の役職を勤めあげた人が委員になっている。納得いくまでやるというのもわかるが、残り少ない自分の時間を考えたら葛藤も生じるのではないだろうか。↓ランキングに参加しています。良かったらクリックをお願いします。にほんブログ村
2018/11/08
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2学級ずつに分け、心をたがやす話 昨日(10月25日)、同じテーマであるが、前回の反省を踏まえて別の小学校の6年生を対象に「人権教室」を実施した。子どもたちは真剣に聞いてくれた。まずは東日本大震災の被害の大きさにはびっくりしたようだ。「7年半前の大惨事」(当時5歳ぐらいだった彼らは、東日本大震災についての記憶も知識もない) テーマは、その時に示された被災者や困っているに対する周りの人の行動である。感想文を読んでいると、東日本大震災の被害だけが印象に残ったような文もあった。その中で比較的によく書いてくれた感想を各クラス2,3名程度紹介してみよう。 ・「悲しみも、苦しみも、楽しみも、喜びも」すべて分かち合う力が世の中を幸せ にすると私は思いました。 ・改めて人権についてこの集会で考えることができました。そして「人々はどんな 行動をとったのか」の資料を読み、とても心があたたかくなりました。 ・日本は思いやりで一杯だなと思って、またホームレスの人の話を聞いてこの話の ホームレスのような優しい人や努力している人に良いことがたくさんあってほし いと思いました。 ・ツィッターの話は全部よかったです。〇〇先生も宮城までいっててすごいなと思 ました。いろいろ学びました。ありがとうございました。 ・いろいろな話を聞いて、一人一人がとっている行動について知って私にもできる ことがないかを考えるいいきかいになりました。思いやりを持って日々をすごし てゆきたいです。 ・これからは学校の友達や家の人、地域の人たちにおもいやりをもって接しようと 思いました。今日はありがとうございました。 ・〇〇さんのお話は、文章とともに声や絵、写真などを使ってくださったので理解 することが容易にできました。今後の人権集会でもこのことを忘れないでおこう と思いました。 ・自分は学校で人けん標語などを軽くかいていたけど、お話をきいて、しっかりか こうとおもった。 ・思いやりはとても大切だと思いました。これからは悩んでいる人や困っている人 には声をかけたり誰にでも優しく接したいなと思いました。 ・人には思いやりと助け合いが大切なんだと思いました。 多くの児童が「思いやり」の心を持つことの大切さや、「思いやり」の心が人権を大事にすることにつながるということを書いてくれていた。上に取り上げたのは自分が使ったワークシートの感想欄に書かれた文章である。「伝え,心をつなげる話し方」(今になって「伝え、考えさせ、心をたがやす」ことの難しさを再認識している) そのほかに、人権擁護委員協議会が作成した感想文とアンケートがある。そこにもいろんな感想を書いてくれていた。このアンケートを書かせるため特別に時間を設定してくれた先生方に感謝したい。 昨日で2回目になるが、小学生に対して話した自分の話し方や教材内容は適切だったろうか。小学校のプロである先生方の意見も機会があったら聞いてみたいと思った。※この話は、「J-POPで創る中学道徳授業」(柴田 克著、明治図書)を参考にさせてもらいました。↓ランキングに参加しています。良かったらクリックをお願いします。にほんブログ村
2018/10/26
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「おもいやり」って何だろう 「人権教室」は学校からの依頼に応じ、小中学校に出向いて人権啓発の活動をすることである。その内容は、人権尊重に関するDVDや紙芝居を見せ、人権擁護委員がお話をするのが一般的である。時間は1単位時間(小学校45分、中学校50分)である。 当日になって慌てなくていいように、ノートパソコンから映像関係、音響関係の機材まで、全部自前で揃えて持ち込んだ。学校のパソコンや電子黒板等は長い間使っていないものがあったりして、設定もわからなくて当日現場で慌てることが多いからだ。「デビューは市内某小学校」(6年生2学級に集会室で実施したが、授業参観日で保護者に姿も多かった) 人権擁護委員の辞令をもらって(2017年7月1日)最初の一年間は、先輩委員さんの「人権教室」を参観させてもらった。2年目に入った今年度は、自分が教材を選択して実施する番になった。今日は自分が初めて実施する「人権教室」の日である。 2011.3.11は7年半前のことなので、小学6年生は幼稚園年長組ぐらいの年齢だ。そこで、最初の10分間を震災の被害状況の説明にあてた。ここでは、被災地への2回のバイクツーリング(2013年8月、2018年9月)で撮った写真が役に立った。「被害の大きさを説明する」(震災遺構として保存されているホテル(宮古市田老)は先月撮影してきたばかり) ツィッターには、震災時に被災者に対して人々が示した多くの善意や助け合いに心を動かされたという内容が書かれていた。それを読んだあとワークシートに、自分が心に残った話(書き込み)を2つ選ばせた。「テーマはおもいやり」(教材は東日本大震災の時に書きこまれたツィッターの書き込み) この部分で時間がかかって、友達どうして意見交換する時間が足りなくなった。最後の発問として「このような人々の行いはどんな気持から出たのでしょう?」と訊いた。 予期せぬ答えが出ても全くOKだったが、ほとんどの生徒は「おもいやり」という言葉を発した。そこで、「OMOIYARIの歌」(藤田恵美さん作詞、作曲)の歌詞をパワーポイントで投影しながら皆に歌ってもらった。「OMOIYARIの歌」(児童たちは人権集会などで歌っているということで、大きな声で歌ってくれた) このアイデアは、「J-POPで創る中学道徳授業」(柴田 克著、明治図書)を参考にさせてもらった。映像と音楽を使うことで、単なるお話だけよりも印象深く伝えられたかなと思っている。問題は時間不足で、もう少し教材を精選しなくてはならないと思う。「最後のまとめ」(最後に人権という言葉を出し、自分にできる「おもいやり」を実践して欲しいと伝える) まずは最初の「心をたがやす」時間が終わった。当面はこの教材に手を加えてより良い教材にしていく必要がある。すでにあと数校出番が入ってきている。↓ランキングに参加しています。良かったらクリックをお願いします。にほんブログ村
2018/10/12
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相談者なし 年に3回の法務支局での常駐相談のため、午前10時に人権擁護委員協議会の事務局に入った。16時までの6時間待機である。相談者は予約なしで来るので、いつでもどうぞという心構えはしておかなくてはならない。 地区での偶数月の実施する定例相談日には、町内のもう一人の委員と一緒だからあまり緊張はしない。だいたい二人でおしゃべりをしているうちに時間が過ぎる。 しかし、一人で待機していると少し緊張する。これまでに相談者が来たのは、地区での定例相談日に一人、法務支局の常駐日に一人だった。「事務局のデスク」(デスクの前にある長机に、折りたたみ椅子を向かい合わせに置いて相談を聞く) 丁寧に話を聞いてやれば、悩みがスーッと軽くなって帰る人もいる。だが、ケースバイケースである。人それぞれ心配の種が尽きないのが人生だ。そのため、法務局に人権相談や人権啓発を担当する課がある。我々はそれを支える民間のボランティアだ。 人権相談の窓口は、市内に20数名の人権擁護委員が担当する。法務大臣から委嘱状をもらっているが、単なるボランティアだ。今日のような場合は、旅費と時間に応じたわずかな日当は出る。 今日は相談者がなかった。天気が良い日には悩みも青空の向こうに霧散していくのかもしれない。それぐらいいい天気だった。任期は3年(70代の後半になるまでは再任を妨げないであるが)で、やっと一年が過ぎて少し仕事の内容がわかってきた。↓ランキングに参加しています。良かったらクリックをお願いします。にほんブログ村
2018/10/01
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